JP3100853U - 消臭装置 - Google Patents

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上 か つ こ 檀
本 嬢 子 山
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上 か つ こ 檀
山本 嬢子
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Abstract

【課題】空気中の各種臭気成分を効果的に除くことができ、かつ移動することができる程度に小規模にまとめられる消臭装置を提供する。
【解決手段】臭気成分を含む空気の取入れ口12と、洗浄水噴霧ノズル26と、通気性構造体22、42、62と、貯水部21と、水洗された空気を後段の消臭部に送る連通口30、50と、洗浄水循環装置とを有して臭気成分を含む空気と前記洗浄水とが接触できるようにした水洗浄部と;水洗された臭気成分を含む空気を導入する連通口と、消臭液噴霧ノズル46、66と、通気性構造体と、消臭液の貯液部41と、消臭された空気の排出口70と、消臭液循環装置とを有して臭気成分を含む空気消臭液とが接触できるようにした消臭部と;送風手段と;を含んで一体に構成されている。
【選択図】図2

Description

本考案は、消臭装置に係り、特に化学工場、食品加工工場、汚泥処理場、ごみ処理場、し尿処理場などの工場、あるいは動物飼育場、浄化槽などで発生する悪臭を含む空気の処理に適した消臭装置である。
化学工場、食品加工工場、汚泥処理場、ごみ処理場、し尿処理場、動物飼育場、浄化槽など各種施設から発生する臭気は、空気の流れに乗って周囲に拡散し、作業環境の悪化となるばかりか、広く周辺住民にも不快感を与え社会問題となる。特に最近では、環境汚染に対する関心の高まり、快適な住環境を求める声の高まりから発生した臭気は殆ど完全に無くすることが義務付けられるようになってきた。
空気中の臭気を除く方法は、水洗浄、酸洗浄あるいはアルカリ洗浄などの洗浄法、活性炭により臭気成分を吸着させる方法、オゾンを用いて臭気成分を分解させる方法〔例えば、特許文献1参照〕、燃焼させる方法〔例えば、特許文献2、特許文献3参照〕、微生物を付着させた充填層と接触させる方法〔例えば、特許文献4参照〕、フタロシアニン水溶液と接触させる方法〔例えば、特許文献5参照〕、グアニジンなど消臭剤成分と接触させる方法〔例えば、特許文献6参照〕、セルロース微粒子を含む分散液をスプレーする〔例えば、特許文献7参照〕など多くの提案がある。
特開2002−17842号公報 特開2001−340897号公報 特開2002−364381号公報 特開2002−186829号公報 特開2002−224201号公報 特開2002−177730号公報 特開2003−73229号公報
空気中の臭気を除く技術はこれまでにも各種提案され、消臭装置も実用化されているが、臭気の発生源は様々あり、またその発生源によって臭気の原因物質も多岐にわたり、臭気の程度にも依るので一律に対応できるものではない。しかも多くの臭気成分は極く微量であっても人の臭覚には強く感知されることから、悪臭として感じない程度に迄臭気成分をなくすとなると多大な時間と経費を要することが多い。
上記のように、消臭、脱臭のための設備は目的に合わせて設置されるが、臭気は人の鼻には非常に敏感に感知され、一方臭気を除くには安価なしかも簡単な設備で行うことが要請される。このような事情に基づき本考案の目的は、空気中の各種臭気成分を効果的に除くことができ、かつ移動することができる程度に小規模にまとめられる消臭装置を提供することにある。
かかる課題を解決すべく本考案請求項1は消臭装置であり、臭気成分を含む空気の取入れ口と、上部から洗浄水を噴霧することができるようにした少なくとも1個の洗浄水噴霧ノズルと、中央内部にあって臭気成分を含む空気が通気できるようにした通気性構造体と、下部にあって前記噴霧された洗浄水を受けて貯水する貯水部と、水洗された空気を後段の消臭部に送る連通口と、前記貯水部から前記洗浄水噴霧ノズルに洗浄水を送る循環装置と、を有して前記洗浄水を上部で噴霧させつつ、前記臭気成分を含む空気が前記通気性構造体を挟んで一方側から相対する側に流されることにより前記臭気成分を含む空気と前記洗浄水とが接触できるようにした水洗浄部と;前記水洗された臭気成分を含む空気を導入する連通口と、上部に消臭液を噴霧することができるようにした少なくとも1個の消臭液噴霧ノズルと、中央内部にあって臭気成分を含む空気が通気できるようにした通気性構造体と、下部にあって前記噴霧された消臭液を受けて貯液する消臭液の貯液部と、消臭された空気の排出口と、前記貯液部から前記消臭液噴霧ノズルに消臭液を送る循環装置と、を有して前記消臭液を上部で噴霧させつつ、前記臭気成分を含む空気が前記通気性構造体を挟んで一方側から相対する側に流されることにより前記臭気成分を含む空気と前記消臭液とが接触できるようにした消臭部と;前記空気取入れ口から前記排出口に空気を流す送風手段と;を含んで一体に構成されている。
請求項2は請求項1記載の消臭装置において、消臭部は、複数の室を直列に結合してなっている。
請求項3は請求項1記載の消臭装置において、洗浄水として酸性あるいはアルカリ性水溶液を用いるものである。
請求項4は請求項1記載の消臭装置において、通気性構造体がプラスチックフィラメントの立体網状体であるものである。
請求項5は請求項1記載の消臭装置において、通気性構造体がゼオライトの圧縮ボードであるものである。
請求項6は請求項1記載の消臭装置において、消臭液として一般式(I)〔式中、Rはカルボキシル基、スルホン酸基、およびこれらの水溶性塩から選ばれる基であり、nはRの数で1あるいは2、Mは、鉄(Fe)、コバルト(Co)、マンガン(Mn)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)から選ばれる金属である〕で示される金属フタロシアニン誘導体の一種以上を含む水溶液を用いるものである。
Figure 0003100853
請求項7は請求項6記載の消臭装置において、金属フタロシアニン誘導体が、鉄フタロシアニンテトラカルボン酸、鉄フタロシアニンオクタカルボン酸、鉄フタロシアニンテトラスルホン酸、鉄フタロシアニンオクタスルホン酸、コバルトフタロシアニンテトラカルボン酸、コバルトフタロシアニンオクタカルボン酸、コバルトフタロシアニンテトラスルホン酸、コバルトフタロシアニンオクタスルホン酸、およびこれらの水溶性塩から選ばれる一種以上であるものである。
本考案の消臭装置は、消臭効果を高くすることができ、かつ比較的小さい形にまとめることができるので、狭い場所にも設置すること、必要により移動させて使用することができる利便性がある。
本考案の消臭装置は、水洗浄部、消臭部、送風手段を有し、これらが一体化されてなり、臭気成分を含む空気は、先ず洗浄水と接触して水洗され、次いで消臭液と接触して消臭される。その実施の形態を図面を参照しつつ説明する。尚、図では、便宜的に空気の流れを矢印で示してある。
図1は、本考案の実施の形態を示す消臭装置の平面概念図であり、図2は図1のA−A’線における断面概念図、図3はB−B’線における断面概念図、図4はC−C’線における断面概念図である。
処理対象の臭気成分を含む空気は、送風手段により空気取入れ口12から水洗浄部20に導入され、水洗浄部通気性構造体22を通って洗浄水と接触し、水洗浄部−消臭部連通口30から消臭部40、60に送られ、消臭部における通気性構造体42,62を通って消臭液と接触し、空気排出口70から排出される流れである。
この空気の流れを作る送風手段は、送風ポンプ14である。送風ポンプ14の設置場所は、水洗浄部20の前でも消臭部60の後でもよいが、好ましくは消臭部の後である。送風量は、装置の大きさと関連するが、0.5〜200m/分程度である。処理後の消臭された空気の外部排出口は、図1〜4には示していないが、消臭装置1の周囲、あるいはさらに延長して室外に向け設けるなど任意に選ばれる。
水洗浄部20は、上部に洗浄水を噴霧する少なくとも1個、好ましくは3〜6個の洗浄水噴霧ノズル26を備えて、そこから洗浄水が噴霧され、水洗浄部20上部は霧状洗浄水27で満たされる。水洗浄部20の中央内部には通気性構造体22および通気性構造体22を支える通気性支持板23が設けられ、ここで霧状洗浄水27を会合させて水滴28として下部の貯水部21に落下させる。この実施の形態では、貯水部21に落ちた洗浄水は、連通管29を経由して洗浄水タンク33に流され、ここから洗浄水循環ポンプ24により洗浄水循環管25を経て洗浄水噴霧ノズル26に送られて循環されているが、洗浄水タンク33の設置は必須のものではなく、貯水部21から直接に洗浄水循環ポンプ24により洗浄水を洗浄水噴霧ノズル26に送って循環させることもできる。洗浄水は、新しい水を給水管(図示してない)より適宜補給し、一部の水は排水管(図示してない)から排出することで洗浄水を清澄に保つことができる。
洗浄水は、通常の水道水をそのまま用いてよいが、処理対象の臭気成分によっては酸あるいはアルカリ成分を加えておくのがよい。例えば、臭気成分がアンモニアやトリメチルアミンなどの塩基性化合物である場合には、洗浄水に硫酸、塩酸などを加えて酸性水溶液にして洗浄し、臭気成分が硫化水素やメチルメルカプタンなどの酸性化合物である場合には、洗浄水にカセイソーダなどを加えてアルカリ水溶液にして洗浄する。
通気性構造体22は、水洗浄部20における霧状洗浄水27の領域を区画し、ここで霧状洗浄水27は水滴28にされるとともに、通気性構造体22の微細組織中で臭気成分を含む空気と洗浄水が密に接触される。通気性構造体22の形態は、空気の流れに対し支障ない程度の通気性があり、かつ上記の目的が達せらればよく、特に限定するものではない。例えば、熱可塑性樹脂を加熱溶解してフィラメント状に押し出し成型し相互融着した立体網状体、さらにこれを金網と組み合わせ一体化させた立体網状体、ゼオライトの圧縮ボードなどが一般に用いられる。また、通気性構造体22が、それ自体で空間に保持し、かつ空気の流れに対し強度的に耐えられないと判断される場合には、別途多数の穴を開けたプラスチック板や金属板などを通気性支持板23を用いて、通気性支持板23の上に通気性構造体22を設置する。従って、ゼオライト圧縮ボードを用いた場合では、別途の通常通気性支持板23を置かなくともよいことがある。
臭気成分を含む空気は、水洗浄部20において洗浄水と接触し、空気中の微粒固形分、および洗浄水に溶解する成分の多くが除かれる。この段階を経ることで、後段における消臭液の汚れ、劣化が少なく抑えられる。洗浄水の噴霧量は、装置の大きさ、導入される空気の量、臭気成分の種類や量と関連するが、0.2〜200L/分程度である。
水洗浄部20において水洗浄された臭気成分を含む空気は、水洗浄部−消臭部連通口30を経て消臭部40に導入される。
図1〜4の実施の形態では、消臭部を2段にして直列に結合して水洗浄部20から導入された臭気成分を含む空気は、先ず第1消臭部40で第1の消臭液と接触させ、次いで第2消臭部60でさらに第2の消臭液と接触させて外部に排出されるようにした。消臭部は、単室1段であっても、あるいは3段以上にしてもなんら差し支えなく、状況に応じて任意に設計されるものである。以下、消臭部を2段にした例で説明する。
第1消臭部40は、装置の基本的構成は水洗浄部20と同様であり、上部に消臭液を噴霧する少なくとも1個、好ましくは4〜8個の消臭液噴霧ノズル46を備えて、そこから消臭液が噴霧されて第1消臭部40の上部は霧状消臭液47で満たされる。第1消臭部40の中央内部には通気性構造体42が設けられ、ここで霧状消臭液47は会合されて消臭液液滴48となり、下部の消臭液貯液部41に落下する。この実施の形態では、消臭液貯液部41に落ちた消臭液は、連通管49を経由して消臭液タンク53に流され、ここから消臭液循環ポンプ44により消臭液循環管45を経て消臭液噴霧ノズル46に送られて循環されているが、消臭液タンク53の設置は必須のものではなく、消臭液貯液部41から直接に消臭液循環ポンプ44により消臭液を消臭液噴霧ノズル46に送って循環させることもできる。
臭気成分を含む空気は、第1消臭部40で第1の消臭液と接触した後、連通口50を経て第2消臭部60に流れる。第2消臭部60の構成は、基本的に第1消臭部40と同じである。
消臭部における通気性構造体42、62は、霧状消臭液47、67の領域を区画し、ここで霧状消臭液47、67を液滴48、68にするとともに、通気性構造体42、62の微細組織中で臭気成分を含む空気と消臭液が接触される。通気性構造体42、62の形態は、水洗浄部20と同様であり、熱可塑性樹脂を加熱溶解してフィラメント状に押し出し成型し相互融着した立体網状体、さらにこれを金網と組み合わせ一体化させた立体網状体、ゼオライトの圧縮ボードなど任意に選ばれる。また、通気性支持板43,63を用いることがあるのも同様である。
消臭部における消臭液、通気性構造体42、62は、第1消臭部40と第2消臭部60で全く同じでもよく、異なるものでもよい。消臭液は、第1消臭部40と第2消臭部60で共通に循環するようにしてもよく、あるいはそれぞれ独立させてもよい。それぞれ独立させると、消臭液の活性成分の種類や濃度、あるいはpHなど条件を互いに変えることができ、消臭効果を向上させることができる。図1〜4の実施の形態では、第1消臭部40の消臭液と、第2消臭部60の消臭液は互いに独立させ、それぞれを消臭液タンク53、73から噴霧ノズル46、66に循環させている。
第1消臭部40と第2消臭部60における空気の流れは、適宜設定されるが、前段の霧状消臭液の一部が後段消臭液に混入することが許され、かつ消臭装置1を小さくまとめるためには、第1消臭部40の出口と第2消臭部60の入口を共通にした連通口50にして、第1消臭部40では通気性構造体42の下から上に流され、上部で第2消臭部60に導入され、第2消臭部60では上から下に流して通気性構造体62の下から排出されるように組み合わせる。
ここでは、消臭部が2段の場合を説明したが、消臭部が1段の場合、あるいは3段以上とする場合にも、処理後の空気が外部へ排出されるときには、消臭液が同伴されるのを出来るだけ抑えるために、最終段の排出口は通気性構造体より下にあるようにするのが好ましく、従って消臭部の段数によってそれぞれの消臭部での空気の流れ方向を決めるのがよい。
図5は、上記とは別の実施の形態を説明する消臭装置1’の正面断面の概念図である。ここでは、洗浄水タンク、消臭液タンク、洗浄水循環ポンプ、消臭液循環ポンプなどは図示していないが、図1〜4におけると同様に、水洗浄部、消臭部それぞれに接して取付けることができる。
水洗浄部20は通気性構造体22として立体網状体を使用し、消臭部は同じく2段にし、通気性構造体82、82’としてゼオライトの圧縮ボードを使用している。ゼオライトの圧縮ボードはそれ自体硬く成形されているので、通気性支持板を使用せず、図のように消臭部80、80’を形成する空間に斜めに設置して臭気成分を含む空気が通過する面積を大きくしている。また、通気性構造体82、82’の上部中央の消臭液噴霧ノズル86の他に、通気性構造体82、82’それぞれの上部に別途消臭液噴霧ノズル86’を設置して、通気性構造体82、82’の表面を消臭液が満遍なく流れるようにしてあり、通気性構造体82、82’の微細組織内で空気と消臭液の接触効率を上げている。
この例では、移動できる消臭装置を念頭に置いて描いてあり、装置には移動のための車18をつけ、消臭処理後の空気は、装置のすぐ上に排出するようにした。しかし、これらは任意に決められるべきものであることはいうまでもない。
上記装置に使用される消臭液は、臭気成分と接触して臭気成分を分解あるいは中和して臭気をなくする作用があればよく任意に選ばれるが、好ましくは金属フタロシアニン誘導体の水溶液である。金属フタロシアニン誘導体は、酸化還元能を有する触媒として機能し空気中の酸素により臭気成分を分解することができ、かつその触媒寿命が長いことなど極めて有利な性質を持っている〔例えば、特許文献(特公昭63−57063号公報)参照〕。
本考案の実施において好ましい金属フタロシアニン誘導体は、一般式(I)で示される化合物から選ばれる。式中、Rはカルボキシル基、スルホン酸基、およびこれらの水溶性塩から選ばれる基であり、nはRの数で1あるいは2、Mは、鉄(Fe)、コバルト(Co)、マンガン(Mn)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)から選ばれる金属である。
このうち、鉄フタロシアニンポリカルボン酸、鉄フタロシアニンポリスルホン酸、コバルトフタロシアニンポリカルボン酸、コバルトフタロシアニンポリスルホン酸、およびこれらの水溶性塩から選ばれる一種以上が特に好ましい。ここで、ポリカルボン酸、ポリスルホン酸は、テトラカルボン酸、オクタカルボン酸、テトラスルホン酸、オクタスルホン酸が代表的である。
本考案に用いる金属フタロシアニン誘導体の製造方法は、この分野においてすでに知られているので、詳細な説明は省略するが、例えばトリメリット酸無水物、尿素、モリブデン酸アンモニウム、塩化第二鉄無水物を有機溶媒中で加熱して反応させ、次いで加水分解して鉄フタロシアニンテトラカルボン酸を製造できる。
金属フタロシアニン誘導体を水溶液とするとき、その濃度は高い程有利であることはいうまでもないが、金属フタロシアニン誘導体の水への溶解度に制約があることから通常0.1〜5、0重量%である。
消臭液は、消臭部の上部で噴霧され、下部にある貯液部から消臭液循環ポンプ43により再度噴霧ノズルに送って循環使用ができる。しかし、臭気成分と接触すること、および空気中の汚れにより次第に活性が落ちてくるので、新しい消臭液を加えながら一部排出する、あるいは所定期間使用した後で一部あるいは全部を取り換えることが必要である。消臭液の噴霧量は、装置の大きさ、空気の流量、空気中の臭気成分の種類や量と関連するが、0.2〜200L/分程度である。
また、消臭液は、空気中の微生物により腐敗することがあるので、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウムなど殺微生物剤を加えることがあるが、本考案は殺微生物剤の添加を制限するものではない。
消臭装置1,1’の大きさは、任意に決められるものであるが、横幅と奥行きが100〜500cm、高さが100〜300cm程度である。
図1〜4の形状の消臭装置で、水洗浄部〔概略横幅50cm、奥行き50cm、高さ100cm〕には洗浄水を5L/分で噴霧し、消臭部は二室直列〔それぞれは、概略横幅50cm、奥行き50cm、高さ100cm〕に結び、それぞれに消臭液を5 L/分で噴霧した。消臭液は、鉄フタロシアニンテトラカルボン酸3重量%水溶液を用いた。
テスト1;洗浄水は硫酸酸性にして、アンモニア100ppmを含む空気を3m/分で流した。処理後の装置から出る空気にはアンモニア臭が感じられず、アンモニアの分析でも検出されなかった。
テスト2;洗浄水は水酸化ナトリウムでアルカリ性にして、硫化水素30ppmを含む空気を3m/分で流した。処理後の装置から出る空気には硫化水素の臭気が感じられず、硫化水素の分析でも検出されなかった。
消臭液との接触効率が高く、かつ比較的小さい形であり、狭い場所にも設置することができ、移動させて使用することができ、悪臭の発生する場所に随意に置いて消臭することができるる利便性がある。
本考案の実施の形態を示す消臭装置の平面概念図である。 図1のA−A’線における断面概念図である。 図1のB−B’線における断面概念図である。 図1のC−C’線における断面概念図である。 別の実施の形態を説明する消臭装置1’の正面断面の概念図である。
符号の説明
1、1’:消臭装置
11:外側ケース
12:空気取り入れ口
13:空気排出管
14:送風ポンプ
15:送風ポンプ台
16、16’:台
17:外部排出口
18:(消臭装置移動用の)車
20:水洗浄部
21:(水洗浄部)貯水部
22、42、62、82、82’:通気性構造体
23、43、63:通気性支持板
24:洗浄水循環ポンプ
25:洗浄水循環管
26:洗浄水噴霧ノズル
27:霧状洗浄水
28:水滴
29:(水洗浄部→洗浄水タンク)連通管
30:(水洗浄部→第1消臭部)連通口
31、35、51、71、55、75、91:ドレン口
32、52、72:台
33:洗浄水タンク
34:(洗浄水タンク)貯水部
40、60、80、80’:消臭部
41、61、81:消臭液貯液部
44、64:消臭液循環ポンプ
45、65、85:消臭液循環管
46、66、86、86’:消臭液噴霧ノズル
47、67、87:霧状消臭液
48、68、88:消臭液液滴
49、69:(消臭部→消臭液タンク)連通管
50:(第1消臭部→第2消臭部)連通口
53、73:消臭液タンク
54、74:(消臭液タンク)貯液部
70:(消臭部)空気排出口

Claims (7)

  1. 臭気成分を含む空気の取入れ口と、上部から洗浄水を噴霧することができるようにした少なくとも1個の洗浄水噴霧ノズルと、中央内部にあって臭気成分を含む空気が通気できるようにした通気性構造体と、下部にあって前記噴霧された洗浄水を受けて貯水する貯水部と、水洗された空気を後段の消臭部に送る連通口と、前記貯水部から前記洗浄水噴霧ノズルに洗浄水を送る循環装置と、を有して前記洗浄水を上部で噴霧させつつ、前記臭気成分を含む空気が前記通気性構造体を挟んで一方側から相対する側に流されることにより前記臭気成分を含む空気と前記洗浄水とが接触できるようにした水洗浄部と;
    前記水洗された臭気成分を含む空気を導入する連通口と、上部に消臭液を噴霧することができるようにした少なくとも1個の消臭液噴霧ノズルと、中央内部にあって臭気成分を含む空気が通気できるようにした通気性構造体と、下部にあって前記噴霧された消臭液を受けて貯液する消臭液の貯液部と、消臭された空気の排出口と、前記貯液部から前記消臭液噴霧ノズルに消臭液を送る循環装置と、を有して前記消臭液を上部で噴霧させつつ、前記臭気成分を含む空気が前記通気性構造体を挟んで一方側から相対する側に流されることにより前記臭気成分を含む空気と前記消臭液とが接触できるようにした消臭部と;
    前記空気取入れ口から前記排出口に空気を流す送風手段と;
    を含んで一体に構成されることを特徴とする消臭装置。
  2. 前記消臭部は、複数の室を直列に結合してなることを特徴とする請求項1記載の消臭装置。
  3. 前記洗浄水は、酸性あるいはアルカリ性水溶液であることを特徴とする請求項1記載の消臭装置。
  4. 前記通気性構造体は、プラスチックフィラメントの立体網状体であることを特徴とする請求項1記載の消臭装置。
  5. 前記通気性構造体は、ゼオライトの圧縮ボードであることを特徴とする請求項1記載の消臭装置。
  6. 前記消臭液は、一般式(I)〔式中、Rはカルボキシル基、スルホン酸基、およびこれらの水溶性塩から選ばれる基であり、nはRの数で1あるいは2、Mは、鉄(Fe)、コバルト(Co)、マンガン(Mn)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)から選ばれる金属である〕で示される金属フタロシアニン誘導体の一種以上を含む水溶液であることを特徴とする請求項1記載の消臭装置。
    Figure 0003100853
  7. 前記金属フタロシアニン誘導体は、鉄フタロシアニンテトラカルボン酸、鉄フタロシアニンオクタカルボン酸、鉄フタロシアニンテトラスルホン酸、鉄フタロシアニンオクタスルホン酸、コバルトフタロシアニンテトラカルボン酸、コバルトフタロシアニンオクタカルボン酸、コバルトフタロシアニンテトラスルホン酸、コバルトフタロシアニンオクタスルホン酸、およびこれらの水溶性塩から選ばれる一種以上であることを特徴とする請求項6記載の消臭装置。
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