JP3100737B2 - 分離剤 - Google Patents
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/55—Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups
Landscapes
- Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
するものであり、特にラセミ体化合物の光学分割剤とし
て有用な、特定の多糖誘導体からなる分離剤に関するも
のである。
多糖誘導体を用いた分離剤は液体クロマトグラフィー用
の固定相として多種多様のラセミ体化合物に対して優れ
た分割能力を示すことが知られているが、その分割には
多糖誘導体の高次構造がラセミ体化合物の構造に良好に
適合し、両者の間で種々の吸着的相互作用が効果的に働
くことが重要と考えられている。しかし、分割能力に優
れている多糖誘導体を用いても分割することが難しい化
合物が存在するのも事実である。従って、本発明の目的
は、かかる分割が困難なラセミ体化合物を分割し得る新
規な分離剤を提供することにある。
を解決すべく鋭意研究した結果、多糖が持つ6位の水酸
基を保持し、2級水酸基のみを選択的に誘導体化してな
る多糖誘導体を用いることによって、ある種の化合物に
対し分離能が向上することを見出し、本発明を完成する
に到った。即ち本発明は、多糖が持つ2級水酸基のみを
選択的に誘導体化した、一般式(1) で表される多糖誘導
体からなる分離剤を提供するものである。
り、2級水酸基とはエステル結合、ウレタン結合もしく
はエーテル結合をし、アミノ基とはアミド結合もしくは
尿素結合をしている。またX は酸素原子あるいはイミノ
基のいずれかである。)一般式(1)中のRとは、炭素数1
〜30の1価の基であり、多糖が持つ2級水酸基とエステ
ル結合、エーテル結合あるいはウレタン結合をし、アミ
ノ基とはアミド結合もしくは尿素結合をしている。具体
的にエステル結合では、R は炭素数1〜30、好ましくは
1〜20の脂肪族アシル基、あるいは炭素数5〜30の芳香
族アシル基等であり、脂肪族アシル基としては、例えば
ましくは1〜18のアルキル基、あるいは炭素数5〜30、
好ましくは5〜10の芳香族基等であり、アルキル基とし
ては、例えば −CH2-CH3 、
の1価の基、好ましくは炭素数6〜15の芳香族基あるい
は置換芳香族基等であり、例えば
多糖及び天然物変成多糖のいずれかを問わず、光学活性
であればいかなるものでも良いが、好ましくは結合様式
の規則性の高いものである。例示すれば、β−1,4 −グ
ルカン(セルロース)、α−1,4 −グルカン(アミロー
ス、アミロペクチン)、α−1,6 −グルカン(デキスト
ラン)、β−1,6 −グルカン(プスツラン) 、β−1,3
−グルカン(例えば、カードラン、シゾフィラン等)、
α−1,3−グルカン、β−1,2−グルカン(CrownGall多
糖) 、β−1,4 −ガラクタン、β−1,4 −マンナン、α
−1,6 −マンナン、β−1,2 −フラクタン( イヌリン)
、β−2,6 −フラクタン(レバン)、β−1,4 −キシ
ラン、β−1,3 −キシラン、β−1,4 −キトサン、β−
1,4 −N−アセチルキトサン(キチン)、プルラン、ア
ガロース、アルギン酸等であり、アミロースを含有する
澱粉なども含まれる。特に好ましいものは高純度の多糖
を容易に得ることのできるセルロース、アミロース、β
−1,4 −キトサン、キチン、β−1,4 −マンナン、β−
1,4 −キシラン、イヌリン、カードラン等である。これ
ら多糖の数平均重合度(1分子中に含まれるピラノース
或いはフラノース環の平均数)は5以上、好ましくは10
以上であり、特に上限はないが、500 以下であることが
取扱いの容易さにおいて好ましい。
は、例えば、多糖が持つ反応性の高い、1級水酸基を選
択的にトリフェニルメチル基等の保護基で保護した後、
残りの2級水酸基を相当する酸ハライドあるいは相当す
るイソシアネートと、ピリジン等の反応溶媒中で反応さ
せるか、またはエーテル結合の場合は、1級水酸基がト
リフェニルメチル基等の保護基で保護された多糖をアル
カリ条件下で相当するハロゲン化物と反応させた後、得
られた誘導体の保護基を希塩酸/メタノール中で脱保護
することにより目的の多糖誘導体を得ることができる。
めて有用な物質であり、特に光学分割用充填剤、即ち分
離剤として有用なものである。本発明の分離剤を用いて
化合物の混合物や光学異性体混合物を分離するには、本
発明の分離剤を充填したカラムを用いるガスクロマトグ
ラフィー、液体クロマトグラフィー、薄層クロマトグラ
フィー及び超臨界クロマトグラフィーなどのクロマトグ
ラフィー法を用いるのが適しているが、膜分離を行うこ
とも可能である。
グラフィー用の充填剤として用いるには、そのまま破砕
して用いたり、担体に物理的に吸着させたり、担体に化
学結合させたり、またはビーズ状にして用いることがで
きる。本発明に用いられる担体としては、多孔質有機担
体または多孔質無機担体があり、好ましくは多孔質無機
担体である。多孔質有機担体として適当なものは、ポリ
スチレン、ポリアクリルアミド、ポリアクリレート等か
らなる高分子物質が挙げられる。多孔質無機担体として
適当なものは、シリカ、アルミナ、マグネシア、ガラ
ス、カスリオン、酸化チタン、ケイ酸塩などであり、ま
た多糖誘導体との親和性を良くしたり、担体自身の表面
の特性を改質するために、前記多孔質無機担体の表面に
処理を施したものを用いても良い。表面処理の方法とし
ては有機シラン化合物によるシラン化処理やプラズマ重
合による表面処理方法等がある。
マトグラフィーを行う場合の展開溶媒としては多糖誘導
体を溶解させたり、またはこれと反応するものを除いて
特に制約はない。一方、薄層クロマトグラフィーを行う
場合には、 0.1μm 〜0.1mm 程度の粒子からなる該分離
剤と、必要であれば少量の結合剤より成る厚さ 0.1mm〜
100mmの層を支持板上に形成すれば良い。又、膜分離を
行う場合には中空糸あるいはフィルムとして用いる。
体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定され
るものではない。
ルフェニルカルバメート)の合成 (1) 6−O−トリチルセルロースの合成 セルロース(メルクアビセル(登録商標))5g(30.5mmo
l)、トリチルクロライド(東京化成(株)製)20g(71.
7 mmol) を乾燥ピリジン80ml中、80℃、24時間反応させ
た。反応系は、黄色い均一系になった。反応溶液をメタ
ノール400 ml中に注ぎ、沈澱をガラスフィルターで濾取
した。
ジメチルフェニルカルバメート)の合成 (1) で得られた6−O−トリチルセルロース1.3 g(13.
8 mmol) と2,3 −ジメチルフェニルイソシアネート5.35
g(36.4 mmol) を乾燥ピリジン20ml中、80℃で約24時間
反応させた。反応溶液をメタノール中に注ぎ、得られた
沈澱をガラスフィルターで濾取した。
メチルフェニルカルバメート)の合成 (2) で得られたセルロース 6−O−トリチル−2,3 −
ビス(3,5−ジメチルフェニルカルバメート)2.2 gを塩
酸0.5 ml/メタノール100 ml中で約20時間攪拌した。遠
沈後、上澄みを除き、乾燥した。
ルフェニルカルバメート)の合成 (1) 6−O−トリチルアミロースの合成 アミロース(ナカライテスク, MW=16000)5gを実施例
1の(1) と同様の条件で反応させた。
ジメチルフェニルカルバメート)の合成 (1) で得られた6−O−トリチルアミロースを実施例1
の(2) と同様の条件で反応させた。
メチルフェニルカルバメート)の合成 (2) で得られたアミロース 6−O−トリチル−2,3 −
ビス(3,5−ジメチルフェニルカルバメート)を実施例1
の(3) と同様に処理した。
製造 実施例1、2で得られた多糖誘導体0.75gをテトラヒド
ロフラン20mlに溶解させ、この溶液と3−アミノプロピ
ル化処理を施したシリカゲル(ダイソゲル1000-7)3g
とから2種類の分離剤を調製した。
り、内径0.46cm、長さ25cmのステンレス製カラムに充填
した。このカラムを用いて表1に示す種々のラセミ体化
合物について、以下の条件で光学分割を行った。結果を
表1に示す。 <分離条件) 移動相:n−ヘキサン/2−プロパノール=90/10(v
/v) 流 速:0.5 ml/分 温 度:25℃ 尚、表中の容量比(k')、分離係数(α)及び分離度
(Rs)は、それぞれ下式により定義される。又、表中の
Phはフェニル基を示し、表中のかっこ内の符号は溶出物
の施光度の符号である。
ロース トリス(3,5−ジメチルフェニルカルバメー
ト)(比較例1)及びアミロース トリス(3,5−ジメ
チルフェニルカルバメート)(比較例2)からなる分離
剤を、それぞれ応用例1と同様にしてカラムに充填し
た。これらのカラムを用い表2に示すラセミ体化合物に
ついて、以下に示す条件で光学分割を行った。結果を表
2に示す。
/v) 流 速:1.0 ml/分 温 度:25℃
は、従来公知の分離剤に比較して分離能が向上すること
がわかる。
Claims (1)
- 【請求項1】 多糖が持つ2級水酸基のみを選択的に誘
導体化した、一般式(1) で表される多糖誘導体からなる
分離剤。 【化1】 (式中、R は炭素数1〜30の1価の基であり、2級水酸
基とはエステル結合、ウレタン結合もしくはエーテル結
合をし、アミノ基とはアミド結合もしくは尿素結合をし
ている。またX は酸素原子あるいはイミノ基のいずれか
である。)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04044636A JP3100737B2 (ja) | 1992-03-02 | 1992-03-02 | 分離剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04044636A JP3100737B2 (ja) | 1992-03-02 | 1992-03-02 | 分離剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05240848A JPH05240848A (ja) | 1993-09-21 |
JP3100737B2 true JP3100737B2 (ja) | 2000-10-23 |
Family
ID=12696917
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04044636A Expired - Fee Related JP3100737B2 (ja) | 1992-03-02 | 1992-03-02 | 分離剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3100737B2 (ja) |
-
1992
- 1992-03-02 JP JP04044636A patent/JP3100737B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (2)
Title |
---|
Chem.Lett.,no.7(19880 p.1125−1128 |
J.Chromatogr.,vol.513(1990)p.375−378 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05240848A (ja) | 1993-09-21 |
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