JP2828770B2 - 多糖のフェニルアルキルカルバメート誘導体及び分離剤 - Google Patents

多糖のフェニルアルキルカルバメート誘導体及び分離剤

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JP2828770B2 JP2284562A JP28456290A JP2828770B2 JP 2828770 B2 JP2828770 B2 JP 2828770B2 JP 2284562 A JP2284562 A JP 2284562A JP 28456290 A JP28456290 A JP 28456290A JP 2828770 B2 JP2828770 B2 JP 2828770B2
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  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、例えば光学分割を行う機能材料として極め
て有用な、新規な多糖誘導体に関する。詳細には、多糖
のフェニルアルキルカルバメート誘導体、及び該誘導体
からなる分離剤に関するものである。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
多糖誘導体を充填剤に用いたカラムで、液体クロマト
グラフィーにより種々のラセミ体が光学分割されること
は既に知られている。
しかし、不斉中心を2個有する化合物、あるいは不斉
中心に種々の官能基を持つラセミ体と構造が複雑になる
に従い、識別能がうまく発現されない場合がある。
本発明は、新規な多糖のフェニルアルキルカルバメー
ト誘導体を用いた、より分割能力に優れた分離剤を提供
しようとするものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究の結果、
本発明を完成するに到った。
即ち本発明は、多糖の有する水酸基又はアミノ基上の
水素原子の一部又は全てを下式(I)で示される原子団
で置換してなる新規な多糖フェニルアルキルカルバメー
ト誘導体、及び該多糖フェニルアルキルカルバメート誘
導体からなる分離剤に係わるものである。
(式中、Rは水素原子又は炭素原子数1〜10で構成され
る基を示し、Xは水素原子又はハロゲン原子あるいは炭
素原子数1〜10で構成される基を示す。但し、R,Xが共
に水素原子の場合は除く。) 尚、上記原子団による置換度は少なくとも30%以上で
あり、好ましくは50%以上、更に好ましくは85%以上で
ある。
以下、本発明について詳細に説明する。
<多 糖> 本発明における多糖とは、合成多糖、天然多糖及び天
然物変成多糖のいずれかを問わず、光学活性であればい
かなるものでも良いが、好ましくは結合様式の規則性の
高いものである。具体的には、α−1,4−グルカン(ア
ミロース、アミロペクチン)、α−1,6−グルカン(デ
キストラン)、β−1,4−グルカン(セルロース)、β
−1,6−グルカン(プスツラン)、β−1,3−グルカン
(例えば、カードラン、シゾフィラン等)、α−1,3−
グルカン、β−1,2−グルカン(Crown Gall多糖)、β
−1,4−ガラクタン、β−1,4−マンナン、α−1,6−マ
ンナン、β−1,2−フラクタン(イヌリン)、β−2,6−
フラクタン(レバン)、β−1,4−キシラン、β−1,3−
キシラン、β−1,4−キトサン、β−1,4−N−アセチル
キトサン(キチン)、プルラン、アガロース、アルギン
酸等が挙げられ、アミロースを含有する澱粉なども含ま
れる。特に好ましいものは高純度の多糖を容易に得るこ
とのできるアミロース、セルロース、β−1,4−キトサ
ン、キチン、β−1,4−マンナン、β−1,4−キシラン、
イヌリン、カードラン等である。
これら多糖の数平均重合度(1分子中に含まれるピラ
ノース或いはフラノース環の平均数)は5以上、好まし
くは10以上であり、上限は2000、好ましくは500以下で
あることが取り扱いの容易さにおいて好ましい。
<原 子 団> 導入される原子団は前記式(I)で示されるものであ
り、多糖の水酸基、又はアミノ基と反応してウレタン結
合を形成するものである。
式(I)中Rは水素原子又は炭素原子数1〜10、好ま
しくは1〜6で構成される基であり、このような基とし
ては、−CH3基、−CH2CH3基や 基などが例示される。さらに構造中に実際の反応に関与
しないエーテル結合、カルボニル結合やハロゲンなどの
官能基を含んでいてもかまわない。
式(I)中Xは水素原子、又は塩素原子や臭素原子な
どのハロゲン原子、あるいは炭素原子数1〜10、好まし
くは1〜4で構成される基であり、このような基として
は、−CH3基や 基などのアルキル基が挙げられる。またフェニル基上の
置換基の数は多くとも2個である。
<合 成 法> 本発明の多糖のフェニルアルキルカルバメート誘導体
をなすフェニルアルキルカルバモイル基は前述の式
(I)で示され、対応する多糖が有する全水酸基及びア
ミノ基のうち30%乃至100%、好ましくは50%以上、更
に好ましくは85%以上が該カルバモイル基とウレタン結
合を形成しているものである。
本発明に係るカルバメート誘導体の合成には通常のア
ルコールとイソシアナートからウレタンを生ずる反応を
そのまま適用できる。例えば、適当な溶媒中で三級アミ
ン等のルイス塩基、又は銀化合物等のルイス酸を触媒と
して、対応するイソシアナートと多糖を反応させること
により得ることができる。また、イソシアナートの合成
は、例えば、対応するフェニルアルキルアミン誘導体の
アミノ基にホスゲンを作用させることにより容易に得る
ことができる。
<分 離 剤> 本発明の多糖フェニルアルキルカルバメート誘導体
は、機能材料として極めて有用な物質であり、とくに光
学分割用充填剤、即ち分離剤として有用なものである。
本発明の多糖誘導体を分離剤として、化合物の混合物
や光学異性体混合物を分離する目的に使用するには、本
発明の多糖誘導体を充填したガスクロマトグラフィー、
液体クロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィーなど
のクロマトグラフィー法を用いるのが一般的であるが、
この他、本発明の多糖誘導体を含む膜を成形し、これで
膜分離を行うこともできる。
本発明の多糖誘導体を分離剤として液体クロマトグラ
フィー法に応用するには、その粉体としてカラムに充填
する方法が簡便である。本発明の多糖誘導体を粉砕する
かビーズ状にすることが好ましく、粒子は多孔質である
ことがより好ましい。更に分離剤の耐圧能力の向上、溶
媒置換による膨潤、収縮の防止、理論段数の向上のため
に多糖誘導体を担体に担持させることも好ましい。
粉体として用いる場合の粒子の大きさおよび担体の大
きさは使用するカラムの大きさによって異なるが、1μ
m〜1mmであり、好ましくは1μm〜300μmである。担
体は多孔質であることが好ましく、その平均粒径は10Å
〜100μmであり、好ましくは、50Å〜50000Åである。
担体に担持させる多糖誘導体の量は担体に対して1〜10
0重量%、好ましくは5〜50重量%である。
多糖誘導体を担体に担持させる方法は化学的方法でも
物理的方法でもよい。物理的方法としては、多糖誘導体
を可溶性の溶剤に溶解させ、担体と良く混合し、減圧ま
たは加温下、気流により溶剤を留去させる方法や、多糖
誘導体を可溶性の溶剤に溶解させ、担体と良く混合した
後、多糖誘導体に対し不溶性の溶剤に分離させることに
よって可溶性溶剤を拡散させてしまう方法もある。この
様にして得られた分離剤は、加熱、溶媒の添加、洗浄な
どの適当な処理を行うことによって、その分離能を改善
することも可能である。
用いる担体としては多孔質有機担体または多孔質無機
担体があり、好ましくは多孔質無機担体である。多孔質
有機担体としては適当なものは、ポリスチレン、ポリア
クリルアミド、ポリアクリレート等からなる高分子物質
が挙げられる。多孔質無機担体として適当なものは、シ
リカ、アルミナ、マグネシア、ガラス、カオリン、酸化
チタン、ケイ酸塩などであり、これらの表面に、カルバ
メート誘導体との親和性を良くしたり、担体自身の表面
の特性を改質するために処理を施したものを用いても良
い。表面処理の方法としては有機シラン化合物によるシ
ラン化処理やプラズマ重合による表面処理方法等があ
る。
液体クロマトグラフィーあるいは薄層クロマトグラフ
ィーを行う場合の展開溶媒としては多糖誘導体を溶解ま
たはこれと反応するものを除いて特に制約はない。多糖
誘導体を化学的方法で担体に結合したり、架橋により不
溶化した場合にはこれと反応するものを除いて特に制約
はない。
一方、薄層クロマトグラフィーを行う場合には、0.1
μm〜0.1mm程度の粒子からなる該分離剤と、必要であ
れば少量の結合剤より成る厚さ0.1μm〜100mmの層を支
持板上に形成すれば良い。
又、膜分離を行う場合には中空糸あるいはフィルムと
して用いる。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1 セルローストリス(1−(4−トリル)エチルカルバメ
ート)の合成 (1)原料の1−(4−トリル)エチルアミンの合成 4−メチルアセトフェノン18g、ギ酸アンモニウム36g
を100mlナスフラスコに入れ加熱した。150℃で均一な溶
液となった。180℃まで温度を上げ、約1時間反応させ
た。放冷後、反応物をエーテルで抽出し、エバポレータ
ーでエーテルを除去した後、濃塩酸約20ccを加え、120
℃と40分ほど還流させた。放冷後、水とエーテルを加え
水層を抽出し、12.5mol/水酸化ナトリウムを36cc加え
た。出てきた油層を分離し、アミンのエーテル溶液を硫
酸マグネシウムで一晩乾燥させた。そして減圧蒸留によ
り精製した。
収率 59.9% 沸点 81.0℃/13mmHg (2)原料の1−(4−トリル)エチルイソシアナート
の合成 イソシアナートは対応するアミンとホスゲンを反応さ
せて合成した。アミンは(1)で合成した1−(4−ト
リル)エチルアミンを、金属ナトリウム上で乾燥させた
単蒸留トルエンに溶かし、四塩化炭素と発煙硫酸から発
生させたホスゲンを直接反応系に送りこんで反応させ
た。トルエンを留去した後、減圧蒸留により精製した。
収率 85.5% 沸点 83.0℃/6.5mmHg (3)セルローストリス(1−(4−トリル)エチルカ
ルバメート)の合成 セルロース0.560g、LiCl0.75gを乾燥ジメチルアセト
アミド(DMA)7.5ml中80℃で12時間撹拌した。これに乾
燥ピリジン4.0mlを加えた後、1−(4−トリル)エチ
ルイソシアナート3.5gを加え、80℃で48時間反応させる
ことにより目的物を合成した。反応が進行していること
は、IRでカルバメート基の吸収が存在することにより確
認できた。反応物をメタノールに注ぎ入れ、沈殿をグラ
スフィルターにてろ過回収した。乾燥後その一部をCHCl
3で溶媒分別し、可溶部を目的物とした。
収率 84.8% 旋光度▲〔α〕25 D▼ −29.6(THF) IRスペクトル(ヌジョール,cm-1): 3400,3100,2950,2920,2850,1710,1460 元素分析 計算値:C,66.96;H,6.71;N,6.51% 実測値:C,65.26;H,6.63;N,6.39% 実施例2 アミローストリス(1−(4−トリル)エチルカルバメ
ート)の合成 アミロース0.521gと1−(4−トリル)エチルイソシ
アナート3.5gを実施例1の方法と同様にして反応させ、
テトラヒドロフラン(THF)で溶媒分別し、可溶部を目
的物とした。
収率 91.6% 旋光度▲〔α〕25 D▼ +56.8゜(THF) IRスペクトル(ヌジョール,cm-1): 3400,1730,1705 元素分析 計算値:C,66.96;H,6.71;N,6.51% 実測値:C,66.16;H,6.65;N,6.46% 実施例3 セルローストリス(1−(2−トリル)エチルカルバメ
ート)の合成 (1)原料の1−(2−トリル)エチルアミンの合成 2−メチルアセトフェノン16gとギ酸アンモニウム27g
を実施例1の(1)に従って反応させ、目的のアミンを
合成した。
収率 49.6% 沸点 59.9℃/4.5mmHg (2)原料の1−(2−トリル)エチルイソシアナート
の合成 1−(2−トリル)エチルアミンとホスゲンとを実施
例1の(2)の方法に従って反応させ、目的のイソシア
ナートを合成した。
収率 90.0% 沸点 90.2℃/12mmHg (2)セルローストリス(1−(2−トリル)エチルカ
ルバメート)の合成 セルロース0.510gと1−(2−トリル)エチルイソシ
アナート3.1gを実施例1の(3)の方法と同様にして反
応させ、THFで溶媒分別し、可溶部を目的物とした。
収率 90.4% 旋光度▲〔α〕25 D▼ −14.2(THF) IRスペクトル(ヌジョール,cm-1): 3400,3330,1710 元素分析 計算値:C,66.96;H,6.71;N,6.51% 実測値:C,66.33;H,6.62;N,6.50% 実施例4 アミローストリス(1−(2−トリル)エチルカルバメ
ート)の合成 アミロース0.502g、1−(2−トリル)エチルイソシ
アナート3.2gを用いて実施例1の方法と同様にして目的
物を合成した。ただし、乾燥ジメチルアセトアミドを加
えて80℃で5時間撹拌した後、乾燥ピリジンとイソシア
ナートを加えた。溶媒分別はTHFで行った。
収率 83.7% IRスペクトル(ヌジョール,cm-1): 3400,3320,1705 元素分析 計算値:C,66.96;H,6.71;N,6.51% 実測値:C,65.61;H,6.61;N,6.31% 実施例5 セルローストリス(1−(4−クロロフェニル)エチル
カルバメート)の合成 (1)原料の1−(4−クロロフェニル)エチルアミン
の合成 4−クロロアセトフェノン24gとギ酸アンモニウム約2
7gを実施例1の(1)と同様にして反応させ、目的物を
合成した。
収率 72.8% 沸点 81.0℃/6.8mmHg (2)原料の1−(4−クロロフェニル)エチルイソシ
アナートの合成 1−(4−クロロフェニル)エチルアミンを、実施例
1の(2)に従ってホスゲンと反応させて、目的物を合
成した。
収率 74.8% 沸点 83.0℃/6.0mmHg (3)セルローストリス(1−(4−クロロフェニル)
エチルカルバメート)の合成 セルロース0.512g、1−(4−クロロフェニル)エチ
ルイソシアナート3.6gを用い実施例1の(3)と同様に
して目的物を合成した。溶媒分別はTHFでおこなった。
収率 84.3% IRスペクトル(ヌジョール,cm-1): 3420,3320,1720 元素分析 計算値:C,55.82;H,4.83;N,5.92;Cl,14.98% 実測値:C,55.73;H,4.83;N,6.01;Cl,14.81% 実施例6 アミローストリス(1−(4−クロロフェニル)エチル
カルバメート)の合成 アミロース0.508g、1−(4−クロロフェニル)エチ
ルイソシアナート3.6gを用い実施例1と同様にして目的
物を合成した。溶媒分別はTHFで行った。
収率 84.4% IRスペクトル(ヌジョール,cm-1): 3420,3300,1720 元素分析 計算値:C,55.82;H,4.83;N,5.92;Cl,14.98% 実測値:C,56.09;H,4.81;N,6.00;Cl,14,86% 実施例7 セルローストリス(1−(2−クロロフェニル)エチル
カルバメート)の合成 (1)原料の1−(2−クロロフェニル)エチルアミン
の合成 2−クロロアセトフェノン25gとギ酸アンモニウム約3
0gを実施例1の(1)と同様に反応させ、目的物を合成
した。
収率 46.0% 沸点 66.2℃/14.0mmHg (2)原料の1−(2−クロロフェニル)エチルイソシ
アナートの合成 1−(2−クロロフェニル)エチルアミンを、実施例
1の(2)に従ってホスゲンと反応させて、目的物を合
成した。
収率 78.1% 沸点 79.0℃/5.5mmHg (3)セルローストリス(1−(2−クロロフェニル)
エチルカルバメート)の合成 セルロース0.500g、1−(2−クロロフェニル)エチ
ルイソシアナート3.8gを用い実施例1の(3)と同様に
して目的物を合成した。溶媒分別はTHFでおこなった。
収率 87.6% IRスペクトル(ヌジョール,cm-1): 3430,3330,1720 実施例8 アミローストリス(1−(2−クロロフェニル)エチル
カルバメート)の合成 アミロース0.499g、1−(2−クロロフェニル)エチ
ルイソシアナート3.5gを用い実施例1と同様にして目的
物を合成した。溶媒分別はTHFでおこなった。
収率 82.4% IRスペクトル(ヌジョール,cm-1): 3430,3310,1730 元素分析 計算値:C,55.82;H,4.83;N,5.92;Cl,14.98% 実測値:C,55.96;H,4.87;N,6.05;Cl,15.08% 実施例9 セルローストリス(1−フェニルプロピルカルバメー
ト)の合成 (1)原料の1−フェニルプロピルアミンの合成 エチルフェニルケトン25gとギ酸アンモニウム約37gを
実施例1の(1)と同様に反応させ、目的物を合成し
た。
収率 60.9% 沸点 47.2℃/3.0mmHg (2)原料の1−フェニルプロピルイソシアナートの合
成 1−フェニルプロピルアミンを、実施例1の(2)に
従ってホスゲンと反応させて、目的物を合成した。
収率 84.4% 沸点 63.0℃/3.0mmHg (3)セルローストリス(1−フェニルプロピルカルバ
メート)の合成 セルロース0.505g、1−フェニルプロピルイソシアナ
ート3.6gを用い、実施例1の(3)と同様にして目的物
を合成した。溶媒分別はTHFでおこなった。
収率 85.6% 旋光度▲〔α〕25 D▼ −20.2(THF) IRスペクトル(ヌジョール,cm-1): 3400,3320,1720 元素分析 計算値:C,66.96;H,6.71;N,6.51% 実測値:C,65.25;H,6.60;N,6.33% 実施例10 アミローストリス(1−フェニルプロピルカルバメー
ト)の合成 アミロース0.499g、1−フェニルプロピルイソシアナ
ート3.6gを用い、実施例1と同様にして目的物を合成し
た。溶媒分別はTHFで行った。
収率 82.8% 旋光度▲〔α〕25 D▼ +64.1(THF) IRスペクトル(ヌジョール,cm-1): 3400,3300,1700 元素分析 計算値:C,66.96;H,6.71;N,6.51% 実測値:C,66.06;H,6.60;N,6.44% 応用例1 実施例1で得られたセルローストリス(1−(4−ト
リル)エチルカルバメート)の1部(部は重量部、以下
同じ)を、10部のTHFに溶解し、アミノプロピルシラン
処理したシリカゲル(Merck社製:Lichrospher Si−100
0)4部と混和した後、アセトンを減圧留去することに
より充填剤を得た。該充填剤をメタノールを用いたスラ
リー法により内径0.46cm、長さ25cmのステンレス製カラ
ムに充填した。
この分離剤を用いて表−1に示す種々のラセミ体化合
物を分離した。その結果を表−1に示す。
尚、表中の容量比(k′)、分離係数(α)及び分離
度(Rs)は、それぞれ下式により定義される。
応用例2 実施例2で得られたアミローストリス(1−(4−ト
リル)エチルカルバメート)を用い、応用例1に従っ
て、充填カラムを作製し、種々のラセミ体化合物を分離
した。結果を表−2及び表−3に示した。
応用例3 実施例3で得られたセルローストリス(1−(2−ト
リル)エチルカルバメートを用い、応用例1に従って、
充填カラムを作製し、種々のラセミ体化合物を分離し
た。結果を表−1に示した。
応用例4 実施例4で得られたアミローストリス(1−(2−ト
リル)エチルカルバメート)を用い、応用例1に従っ
て、充填カラムを作製し、種々のラセミ体化合物を分離
した。結果を表−2及び表−3に示した。
応用例5 実施例5で得られたセルローストリス(1−(4−ク
ロロフェニル)エチルカルバメート)を用い、応用例1
に従って、充填カラムを作製し、種々のラセミ体化合物
を分離した。結果を表−1に示した。
応用例6 実施例6で得られたアミローストリス(1−(4−ク
ロロフェニル)エチルカルバメート)を用い、応用例1
に従って、充填カラムを作製し、種々のラセミ体化合物
を分離した。結果を表−2及び表−3に示した。
応用例7 実施例8で得られたアミローストリス(1−(2−ク
ロロフェニル)エチルカルバメート)を用い、応用例1
に従って、充填カラムを作製し、種々のラセミ体化合物
を分離した。結果を表−2に示した。
応用例8 実施例9で得られたセルローストリス(1−フェニル
プロピルカルバメート)を用い、応用例1に従って充填
カラムを作製し、種々のラセミ体化合物を分離した。結
果を表−1に示した。
応用例9 実施例10で得られたアミローストリス(1−フェニル
プロピルカルバメート)を用い、応用例1に従って充填
カラムを作製し、種々のラセミ体化合物を分離した。結
果を表−2及び表−3に示した。
注) *1移動相:n−ヘキサン/2−プロパノール=8/2 流 速:1.0ml/min *2移動相:n−ヘキサン/2−プロパノール=98/2 流 速:0.5ml/min *3移動相:n−ヘキサン 流 速:1.0ml/min その他は移動相:n−ヘキサン/2−プロパノール=8/2 流 速:0.5ml/min Phはフェニル基、Acはアセチル基、Etはエチル基を示
す。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08B 37/18 C08B 37/18 G01N 30/48 G01N 30/48 W

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多糖の有する水酸基又はアミノ基上の水素
    原子の一部又は全てを下式(I)で示される原子団で置
    換してなる新規な多糖フェニルアルキルカルバメート誘
    導体。 (式中、Rは水素原子又は炭素原子数1〜10で構成され
    る基を示し、Xは水素原子又はハロゲン原子あるいは炭
    素原子数1〜10で構成される基を示す。但し、R,Xが共
    に水素原子の場合は除く。)
  2. 【請求項2】請求項1記載の多糖フェニルアルキルカル
    バメート誘導体からなる分離剤。
JP2284562A 1990-10-23 1990-10-23 多糖のフェニルアルキルカルバメート誘導体及び分離剤 Expired - Fee Related JP2828770B2 (ja)

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