JP3100297B2 - 炭酸ガスクラスレート生成方法およびその圧搾成形装置 - Google Patents

炭酸ガスクラスレート生成方法およびその圧搾成形装置

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JP3100297B2 JP06292501A JP29250194A JP3100297B2 JP 3100297 B2 JP3100297 B2 JP 3100297B2 JP 06292501 A JP06292501 A JP 06292501A JP 29250194 A JP29250194 A JP 29250194A JP 3100297 B2 JP3100297 B2 JP 3100297B2
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忠明 谷井
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  • Treating Waste Gases (AREA)
  • Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)
  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はクラスレートによる炭酸
ガスを処理する炭酸ガスクラスレート生成方法およびそ
の圧搾成形装置に関する。
【0002】
【従来の技術】化石燃料燃焼排ガスなど大気中に放出さ
れる炭酸ガスの濃度が年々増加の傾向を示しており、炭
酸ガスは、地球の温暖化現象あるいは温室効果をもたら
す主原因としてクローズアップされている。そして、こ
の問題は地球規模の国際的課題として取り上げられてい
る。
【0003】大気中の炭酸ガスを低減する方法は実用上
きわめて難しいとされているが、燃焼ガスなど一定の場
所から排出されるものに対してはこれを処理するための
いくつかの方法が提案されている。その一つは化石燃料
の燃焼排ガスの全量または一部を分離回収して、この回
収ガスを深海へ圧送し、深海中で海水と炭酸ガスとの結
晶化合物である炭酸ガスクラスレート水和物(以下「炭
酸ガスクラスレート」という。)を析出させる方法が提
案されている。
【0004】この炭酸ガスクラスレート(包接化合物)
は、水の三次元構造結晶体の中に炭酸ガスが包み込まれ
たもので、次の「化1」に表す(1)式に示す反応式に
より生成すると考えられている。
【化1】 CO2 +5(3/4) H2 O ⇔ CO2 ・5(3/4) H2 O …(1) この炭酸ガスクラスレートは炭酸ガスの化合物であり、
水中から結晶固体として析出するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来において、13at
m を超えた圧力および0℃を超え10℃までの温度条件
下で炭酸ガスクラスレートを生成させていたが、生成
速度増大を目的とし、攪拌させるため、生成した炭酸ガ
スクラスレートは微小結晶であった。さらに、炭酸ガ
スクラスレートの溶解速度は炭酸ガスクラスレート周囲
の深海海水の炭酸ガス濃度と炭酸ガスクラスレート存在
下における飽和炭酸ガス濃度との差並びに炭酸ガスクラ
スレート表面積に比例するため、所定距離沈降すると炭
酸ガスクラスレート粒子径は減少する、という問題があ
る。したがってこの炭酸ガスクラスレートを深海底に投
入した場合、その沈降中に粒子径が小さくなり、その結
果深海の海流により拡散してしまうため、深海底の所定
場所に炭酸ガスをクラスレートの形で固定させるために
は、深海海水に流されず沈降する粒径にする必要があっ
た。
【0006】解析の結果の一例を示すと、高圧容器内の
観察できる箇所に炭酸ガスクラスレートを作成し、下部
から所定流量で炭酸濃度の零の人工海水を注入し、溶解
挙動を観察した結果を元に解析し、炭酸ガスクラスレー
ト溶解量ΔVH を表面積AS,時間Δtに比例する下記
に示す式で表せると仮定し、 ΔVH =Vc・AS ・Δt で求めたクラスレート溶解速度定数Vcと炭酸濃度零の
周囲人工海水液速度との関係ならびに下記過程の基に溶
解を考慮したシュミレーションの結果である、図7か
ら、3000m沈降において初期堆積の半分を残存させ
るためには、直系1m程度のクラスレートを作成する必
要があるとされている。 <仮定> 海水密度:塩濃度3.5%、温度0℃での水深を考慮し
た密度 海水粘度:0.017g/cm/s,水深、温度に関わ
らず一定 炭酸ガスクラスレート密度:1.1g/cm3 海流速:零 周囲海水中炭酸ガス濃度:零 沈降速度:球の沈降速度uを表す500<Re<200
000に適用される下記式〔白井隆、”流動層”,p4
8,科学技術社(1973)〕が200000<Reに
おいても適応できる。 u={3g×(ρs−ρ)×D/ρ}1/2 ここで、gは重力の加速度(=980cm/s),Dは
炭酸ガスクラスレートの直径 ρsは炭酸ガスクラスレートの密度(=1.1g/cm3),ρ
は海水密度である。
【0007】そこで、本願出願人等は炭酸ガスクラスレ
ート生成方法を提案し、先に出願(特願平4−1968
38号;特開平6−39243号公報参照)した。この
炭酸ガスクラスレート生成方法は、図8に示すように、
反応容器11内に水溶液12と炭酸ガス13とを界面1
4で接触させて保持して該反応容器11内の圧力を13
atm以上としてシャーベット状の炭酸ガスクラスレー
ト粒子22を生成・成長させ、該粒子22がある程度沈
降した後、圧縮シリンダ部31内で圧密化し、海水流速
に流されない炭酸ガスクラスレート塊37を集合容器3
4内で形成するようにしたものである。
【0008】しかしながら、この従来の方法では、以下
のような問題がある。 図9に示すように、集合室34a内に圧縮によって
集められたクラスレート塊37の貯蔵器36内への落下
は自然剥離によっているので、該炭酸ガスクラスレート
塊37が圧縮され過ぎて集合室34a内に固着した場
合、落下不能となる場合があるという問題がある。 また、集合室34a内に炭酸ガスクラスレート塊3
7を集合させる際に、シャーベット状のクラスレート粒
子22が水溶液循環ポンプ38の入口側に設けたフィル
タ39と集合室34aとの間の流路内に上記シャーベッ
ト状のクラスレート粒子22が圧縮により集積又は蓄積
される結果、該流路が詰まってしまうという問題があ
る。
【0009】本発明はこのような事情に鑑み、深海の海
水流速に流されずに深海底の所定場所に沈降する所定大
きさを有する炭酸ガスクラスレート塊を効率よくしかも
安定して生成・分離する炭酸ガスクラスレート生成方法
および炭酸ガスクラスレートの圧搾生成装置を提供する
ことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成する本発
明に係る炭酸ガスクラスレート生成方法は、炭酸ガスと
水又は海水とを所定温度及び所定圧力に保持して炭酸ガ
スクラスレート粒子を生成させ、この炭酸ガスクラスレ
ート粒子を圧搾室内で圧搾して炭酸ガスクラスレート塊
を生成させた後、該圧搾室の下部の水切り用支持板を回
転させるとともに、圧搾化ピストンで前記炭酸ガスクラ
スレート塊を押し出すことにより、該水切り用支持板の
開口部から該炭酸ガスクラスレート塊を貯蔵室へ強制的
に通過させて落下させることを特徴とする。
【0011】また、一方の炭酸ガスクラスレートの圧搾
成形装置の構成は、水又は海水からなる水溶液及び炭酸
ガスを投入し、加圧及び温度調節自在で炭酸ガスクラス
レート粒子を生成する反応を行う反応容器と、該反応容
器と連結され、圧搾化ピストンと炭酸ガスクラスレート
塊とを載置させると共に該クラスレート塊を通過させる
開口部を有する回転可能な水切り用支持板を有し前記炭
酸ガスクラスレート粒子を圧搾するとともに、圧搾後の
前記クラスレート塊を貯蔵室へ圧搾化ピストンで押し出
して強制的に落下させる圧搾シリンダ部と、該圧搾シリ
ンダ部の水切り用支持板で分離した水溶液を前記反応容
器に戻す循環ポンプとを具備したことを特徴とする。
【0012】上記炭酸ガスクラスレートの圧搾成形装置
において、上記水切り用支持板が微細孔を有する焼結金
属であることを特徴とする。
【0013】
【作用】以下、本発明の作用を詳細に説明する。
【0014】ここで本発明で炭酸ガスクラスレートを生
成する方法は、反応容器内に水または海水からなる水溶
液と炭酸ガスを投入し、当該反応容器内の圧力を図6に
示す斜線部領域の圧力、すなわち13atm以上とする
とともに上記水溶液の温度を0℃を超えて10℃までに
保持する。尚生成の促進を図るために炭酸ガスを含む溶
液を攪拌するようにしてもよい。
【0015】このようにして得られた炭酸ガスクラスレ
ートは微細であるので、これらを反応容器の下部のある
特定の場所(圧搾部)に集積させ、あるいは別の圧密容
器内に移しかえて、その後例えばピストン等の圧縮手段
によって圧縮し、深海海水に流されず沈降するある大き
さを有する炭酸ガスクラスレート塊を得る。
【0016】炭酸ガスクラスレートは水または海水へ溶
解した炭酸ガスが水と反応して生じるものであり、また
その生成・成長推進力は図5に示す操作圧力Pと操作温
度T 1 での炭酸ガスクラスレート生成平衡圧力P1 との
差に比例する。したがって、炭酸ガスクラスレートを速
やかに生成・成長させるためには、生成・成長の間、水
または海水からなる水溶液と炭酸ガスとの界面で炭酸ガ
スを速やかに溶解させることが必要である。
【0017】したがって、本発明では水または海水中で
炭酸ガスクラスレートを生成させるために、反応容器内
圧力を炭酸ガスクラスレート生成条件である13atm
以上とすると共に水または海水の温度を炭酸ガスクラス
レート生成条件である0℃を超えて10℃までに保持す
ることが必要である。
【0018】尚、図5は純水(NaCl濃度0%)中で
の炭酸ガスクラスレート生成平衡線図であり、塩濃度を
もつ海水の場合は、図6に示すように、純水の場合に比
べ、同一圧力下における生成平衡圧力が上昇する。よっ
て、海水中では反応容器圧力を更に上げる必要がある。
【0019】ここで、反応容器内圧力を13atm以上
とした理由は12.4atm以上で炭酸ガスクラスレー
トが生成するためであり、上限を設けない理由は圧力を
高くするほど生成速度が大きくなるためである。
【0020】水溶液温度を0℃を超えて10℃までとす
る理由は、10℃を超えると炭酸ガスクラスレートが生
成しなくなるためである。
【0021】以上の操作により生成された微細な粒子状
の炭酸ガスクラスレートは、比重差に基づいて反応容器
中を徐々に沈降し、下部にシャーベット状の形態で堆積
する。
【0022】このシャーベット状の炭酸ガスクラスレー
トを集積し、例えばピストン等の圧搾(圧縮)手段を用
いて圧搾化させ所定の大きさの塊とさせる。このときフ
ィルター等の水切り部材を用いて、水または海水のみが
圧搾化を行っている部分より出ていくようにし、再度反
応に用いるよう循環させている。これにより、微細な粒
子状の炭酸ガスクラスレートを、ある大きさを有する炭
酸ガスクラスレート塊とすることができる。
【0023】本発明では以上のように、先ず微細な粒子
状の炭酸ガスクラスレート生成させた後、これを集積
し、例えばピストン等の圧縮手段により圧搾化を行って
所望の大きさの炭酸ガスクラスレートの塊を生成するよ
うにしている。
【0024】以上の結果、本発明では、深海の海水流速
に流されずに深海底の所定場所に沈降する所望の大きさ
を有する炭酸ガスクラスレートを生成することが可能と
なる。
【0025】また、圧搾手段によりシャーベット状の炭
酸ガスクラスレート粒子を容器内に集積させ、所定の大
きさの炭酸ガスクラスレート塊を圧搾し、次いで該炭酸
ガスクラスレート塊を前記圧搾手段と連通する貯蔵室内
に圧搾ポンプ等を用い強制的に落下させるようにしてい
る。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
【0027】図1には一実施例に係る炭酸ガスクラスレ
ート生成方法を実施するための生成装置の全体構成を示
す。同図に示すように、反応容器11内には水または海
水からなる水溶液12及び炭酸ガス13が界面14で接
するように充填されている。反応容器11の周囲には冷
却用ジャケット15がそれぞれ設けられており、水溶液
12と炭酸ガス13との界面14は冷却用ジャケット1
5の下部に位置している。ここで、冷却用ジャケット1
5は、界面14近傍の水溶液12の温度を測定する水溶
液表面温度計16が接続されている炭酸ガス/水溶液界
面温度調節器17により制御されている。
【0028】一方、反応容器11の上側には反応容器内
圧力調整弁18を介して炭酸ガスボンベ19が接続され
ており、反応容器内圧力調整弁18は当該圧力調整弁1
8と反応容器11との間に分岐して設けられている反応
容器内圧力計20の出力に基づき制御されている。
【0029】また、反応容器11には、水溶液12を攪
拌する攪拌器21が設けられており炭酸ガスクラスレー
ト粒子22の生成速度を早めている。尚、水溶液12は
水溶液タンク23から水溶液供給ポンプ24及び弁25
を介して反応容器11内に供給するようにしている。
【0030】さらに、反応容器11の下端部には、当該
容器11内と基端部とが連通する圧搾シリンダ部31及
び圧搾化ピストン32を有する圧搾手段が設けられてお
り、圧搾化ピストン32はピストン駆動手段33により
往復動自在としている。
【0031】また圧搾シリンダ部31の先端部には圧搾
クラスレート塊を集合させる集合容器51ならびに集合
容器下部52が設けられている。該集合容器下部52
は、圧搾化ピストン32と炭酸ガスクラスレートとを載
置させる水切り用支持板としての機能を有しており、ま
た、その材質は水溶液12のみを通過させる例えば微細
孔から構成される焼結金属からなっている。
【0032】また、図2に示すように、上記集合容器下
部52は駆動モータ53の駆動により回転され、圧搾シ
リンダ部31の先端部と連通すると共に、圧搾炭酸ガス
クラスレートを貯蔵する炭酸ガスクラスレート貯蔵室5
4内に集合容器51内に集合した炭酸ガスクラスレート
塊37を落下するための開口部52aを有しており、圧
搾化ピストン32の押し出しにより炭酸ガスクラスレー
ト貯蔵室54内に強制的に炭酸ガスクラスレート塊37
を落下させ貯蔵するようにしてている。
【0033】図2は炭酸ガスクラスレート粒子22を圧
搾化させて集合させ、所望の大きさの炭酸ガスクラスレ
ート塊37を形成する集合容器51ならびに集合容器下
部52の一実施例を示したが、本発明はこれに限定され
るものではない。また、水切り用仕切り板としての集合
容器下部52は本実施例では焼結金属を例示して説明し
たが、本発明はこれに限定されず同様な作用を奏するフ
ィルター等であればいずれを用いてもよい。
【0034】次に、図1に示す装置により炭酸ガスクラ
スレート塊を生成する一実施例を説明する。
【0035】反応容器11内に水溶液(水または海水)
12と炭酸ガス13とを投入し所定圧力に保つ。炭酸ガ
スクラスレート粒子22の生成に伴い、圧力が低下する
がこのときは圧調弁18により炭酸ガス13を炭酸ガス
ボンベ19より投入し、ほぼ一定の圧力に保つようにす
る。
【0036】水溶液12と炭酸ガス13とを投入後、攪
拌器21を用いて攪拌を行うことにより小さな炭酸ガス
クラスレート粒子22を生成する。本粒子はある条件下
では水溶液12中を沈降するが、より早く集積させるた
め、本実施例では圧搾シリンダ部31から反応容器11
へ循環するパイプ内に介装した水溶液循環ポンプ55を
用いて水溶液を循環させている。このとき微細孔から構
成される焼結金属からなる集合容器下部52により水溶
液のみを通過させ、炭酸ガスクラスレート粒子22を圧
搾シリンダ部31内に貯めるようにする。
【0037】所定時間反応・循環させ炭酸ガスクラスレ
ート粒子22が圧搾シリンダ部31内に所定量蓄積した
段階で、水溶液循環ポンプ55を停止し、該水溶液循環
ポンプ55の出入口弁56,57を閉じ循環ポンプバイ
パス弁58を開く。そして圧搾化ピストン32をピスト
ン駆動手段33を用いて駆動し、図3に示すように圧搾
化を行う。
【0038】この圧搾機構は圧搾化ピストン32の駆動
により、微細孔から構成される焼結金属からなる集合
容器下部52により水溶液のみを通過させ、炭酸ガスク
ラスレート粒子22を圧搾シリンダ部31内に残すこ
と、圧搾化ピストン32と圧搾シリンダ部31との隙
間から水溶液12のみ上部に通過させ炭酸ガスクラスー
ト粒子22を圧搾化ピストン32先端部と集合容器下部
52との間に蓄積する、という二つの過程で構成されて
いる。
【0039】所定圧搾圧力で圧搾し水分を除くことによ
り、集合容器51内に炭酸ガスクラスレート粒子22か
らなる炭酸ガスクラスレート塊37を形成する。
【0040】この圧搾化が終了した後、図4に示すよう
に集合容器下部52を駆動モータ53を用いて回転さ
せ、集合容器下部52の開口部52aの部分を圧搾シリ
ンダ部31の下部に位置させ、ピストン駆動手段33を
用いて圧搾化された炭酸ガスクラスレート塊37を集合
容器51から貯蔵室54へ強制的に落下させる。
【0041】その後、圧搾化ピストン32及び集合容器
下部51等を最初の状態(図1の状態)に戻し、上述の
操作を繰り返す。
【0042】この結果、例えば30kg/cm2 以上の圧搾
圧力を加えることにより、シャーベット状から直径1000
mm, 高さ1000mmの円柱状に固形化でき、さらに水溶液中
で再分散しない炭酸ガスクラスレート塊を得ることがで
きた。
【0043】尚、以上の実施例では炭酸ガスを用いた
が、炭酸ガスの代わりに液化炭酸ガスを用いてもよいこ
とは言うまでもない。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
生成炭酸ガスクラスレートを生成させた後、圧搾手段に
より圧搾させることで炭酸ガスクラスレート塊を形成で
き、炭酸ガスクラスレート塊の落下は従来のような自
然剥離によらずに強制的に、該炭酸ガスクラスレート塊
を貯蔵室に落下させているので、従来のような落下不能
となる場合がない。 また、集合容器内に炭酸ガスクラスレート塊を集合
させる際に、シャーベット状のクラスレート粒子は通過
させずに水溶液のみを通過させる例えば焼結金属等から
なる水切り用支持板を用いて分離しているので、従来の
ように流路内に上記シャーベット状のクラスレート粒子
が圧縮により集積又は蓄積される結果、該流路が詰まっ
てしまうという問題が解消され、安定しての炭酸ガスク
ラスレート塊の形成ができる。この得られた炭酸ガスク
ラスレートの塊を海中に落下させれば、海水流速に流さ
れることなく、深海の所定場所に沈降させることが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例に係る炭酸ガスクラスレート生成方法
を実施するための生成装置の構成図である。
【図2】一実施例に係る炭酸ガスクラスレートを集合さ
せる集合容器の概略図である。
【図3】一実施例に係る炭酸ガスクラスレート生成方法
を実施するための生成装置の構成図である。
【図4】一実施例に係る炭酸ガスクラスレート生成方法
を実施するための生成装置の構成図である。
【図5】NaCl濃度0%の場合の炭酸ガスクラスレー
トの生成の平衡図における操作圧と平衡圧との関係図で
ある。
【図6】NaCl濃度5%の場合の炭酸ガスクラスレー
トの生成の平衡図における操作圧と平衡圧との関係図で
ある。
【図7】NaCl濃度0%(純水)の場合の炭酸ガスク
ラスレートの生成の平衡図における操作圧と平衡圧との
関係図である。
【図8】従来例に係る炭酸ガスクラスレート生成方法を
実施するための生成装置の構成図である。
【図9】従来例に係る炭酸ガスクラスレート生成方法を
実施するための生成装置の構成図である。
【符号の説明】
11 反応容器 12 水溶液(水又は海水) 13 炭酸ガス 18 反応容器内圧力調整弁 19 炭酸ガスボンベ 21 攪拌器 22 炭酸ガスクラスレート粒子 23 水溶液タンク 31 圧搾シリンダ部 32 圧搾化ピストン 33 ピストン駆動手段 37 炭酸ガスクラスレート塊 51 集合容器 52 集合容器下部 53 駆動モータ 54 貯蔵室 55 水溶液循環ポンプ
フロントページの続き (72)発明者 野田 英智 愛知県名古屋市緑区大高町字北関山20番 地の1 中部電力株式会社 電力技術研 究所内 (72)発明者 高村 幸宏 愛知県名古屋市緑区大高町字北関山20番 地の1 中部電力株式会社 電力技術研 究所内 (72)発明者 谷井 忠明 兵庫県高砂市荒井町新浜二丁目1番1号 三菱重工業株式会社 高砂研究所内 (72)発明者 北村 光 兵庫県神戸市兵庫区和田崎町一丁目1番 1号 三菱重工業株式会社 神戸造船所 内 (72)発明者 鎌田 敏弘 兵庫県神戸市兵庫区和田崎町一丁目1番 1号 三菱重工業株式会社 神戸造船所 内 (56)参考文献 特開 平6−39243(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 53/62 B01J 19/00 C01B 31/22

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭酸ガスと水又は海水とを所定温度及び
    所定圧力に保持して炭酸ガスクラスレート粒子を生成さ
    せ、この炭酸ガスクラスレート粒子を圧搾室内で圧搾し
    て炭酸ガスクラスレート塊を生成させた後、該圧搾室の
    下部の水切り用支持板を回転させるとともに、圧搾化ピ
    ストンで前記炭酸ガスクラスレート塊を押し出すことに
    より、該水切り用支持板の開口部から該炭酸ガスクラス
    レート塊を貯蔵室へ強制的に通過させて落下させるこ
    を特徴とする炭酸ガスクラスレート生成方法。
  2. 【請求項2】 水又は海水からなる水溶液及び炭酸ガス
    を投入し、加圧及び温度調節自在で炭酸ガスクラスレー
    ト粒子を生成する反応を行う反応容器と、 該反応容器と連結され、圧搾化ピストンと炭酸ガスクラ
    スレート塊とを載置させると共に該クラスレート塊を通
    過させる開口部を有する回転可能な水切り用支持板を有
    し前記炭酸ガスクラスレート粒子を圧搾するとともに、
    圧搾後の前記クラスレート塊を貯蔵室へ圧搾化ピストン
    で押し出して強制的に落下させる圧搾シリンダ部と、 該圧搾シリンダ部の水切り用支持板で分離した水溶液を
    前記反応容器に戻す循環ポンプとを具備したことを特徴
    とする炭酸ガスクラスレートの圧搾成形装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の炭酸ガスクラスレートの
    圧搾成形装置において、上記水切り用支持板が微細孔を
    有する焼結金属であることを特徴とする炭酸ガスクラス
    レートの圧搾成形装置。
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