JP3100006B2 - 放射光発生装置 - Google Patents

放射光発生装置

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JP3100006B2 JP22427192A JP22427192A JP3100006B2 JP 3100006 B2 JP3100006 B2 JP 3100006B2 JP 22427192 A JP22427192 A JP 22427192A JP 22427192 A JP22427192 A JP 22427192A JP 3100006 B2 JP3100006 B2 JP 3100006B2
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延 悟 祐
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、放射光発生装置に係
り、特に、シンクロトロンのような加速器で加速された
電子ビームを電子蓄積リングのビームダクト内で周行さ
せて、電子ビームの軌道の外方へ放射光を発生させる放
射光発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置へのより高い高集積度化の要
求に伴い、超LSIの製造における微細加工を実現する
ものの一つとしてX線リソグラフィー技術が検討されて
いる。そして、近年、X線リソグラフィー用の強力なX
線源としてシンクロトロン放射光(SOR光)が注目さ
れている。
【0003】このシンクロトロン放射光を発生させるシ
ンクロトロン放射光発生装置は、半導体の露光を行う際
の露光条件を揃える必要があるために、できるだけ一定
の強度を有する放射光を発生することが要求される。
【0004】一般的なシンクロトロン放射光発生装置の
概略構成を図3に示す。図3において、入射用電子加速
器1で加速された電子ビームは電子ビーム輸送部2で輸
送され、分岐用磁石3によって分岐させられて各電子蓄
積リング4へ導かれる。各電子蓄積リング4に導かれた
電子ビームは、偏向磁石5により偏向され、真空ビーム
ダクト6のリング11の中心軌道の近傍を通る所定のビ
ーム閉軌道7を描くように、高周波加速空洞によって加
速制御される。電子ビームが周回運動を行う結果、SO
R光8が放射される。SOR光8はビームライン9を通
って電子蓄積リング4から取り出される。ビームライン
9にはSOR光8の強度を検出する放射光モニター10
が設けられている。また、電子蓄積リング4中の電子ビ
ームの強度はビーム電流モニター13によって検出され
る。符号14は制御部であって、放射光モニター10や
ビーム電流モニター11による検出結果に基づき入射用
電子加速器1や分岐用磁石3を制御する。
【0005】シンクロトロン放射光発生装置において
は、残留ガスによる散乱によって、蓄積された電子ビー
ムの電子ビーム電流が減少する。このため、残留ガスに
よる電子ビームの散乱を抑制する必要があり、放射光発
生装置内の圧力を非常に低くする必要がある。通常、シ
ンクロトロン放射光発生装置のビームダクト内は、排気
ポンプの排気速度を大きくすることなどにより超高真空
になっている。
【0006】図4(a)に従来のシンクロトロン放射光
発生装置のビームダクト6の断面を示す。通常は零電位
にあるビームダクト6中に電子ビーム2が蓄積されてい
る。放射光発生装置の電子ビームを偏向する偏向部付近
では、放射光8はシンクロトロンリング11の外周方向
へ放射される。
【0007】ビームダクト6の内部で生成したイオン2
1や正に帯電したダストなどは、電子ビーム20による
負のポテンシャルによって捕獲され、イオントラッピン
グあるいはダストトラッピングと呼ばれる現象が発生す
る。このため、ビームダクト6の内部を超高真空にした
としても、電子ビーム中の不純物粒子の密度はイオン2
1などの捕獲により等価的に増加する。
【0008】このように、ビームダクト6の内部を超高
真空にしても、電子ビーム20は、ビームダクト6内の
内壁等から発生したダストやイオントラッピングにより
電子ビーム内に捕獲されたイオン21によって散乱、衝
突され、電子ビーム電流は徐々に減少する。
【0009】従来は、このような電子ビーム電流の減少
を抑制するため、図4(a)に示すように、ビームダク
ト6の一部の範囲にイオン除去電極22を配設し、この
電極6に負の電圧を印加してトラップしたイオン5を取
り除いていた。この場合のポテンシャルVのy方向の分
布V(y)を図4(b)に、x方向の分布V(x)を図
4(c)に示す。図4(b)、(c)において、符号
a、b、cは各々電子ビーム20によるポテンシャル、
イオン除去電極22によるポテンシャル、これらを合成
したポテンシャルVを示す。
【0010】これらの正のイオン5が生成される過程と
しては、電子ビームがビームダクト6の壁に衝突して残
留ガスが脱離される場合、残留ガスに放射光8が照射さ
れ残留ガスが光刺激脱離される場合、光刺激脱離により
生じた電子が残留ガスと衝突して残留ガスが電子衝撃脱
離される場合、ビームダクト6の壁に吸着した吸着ガス
に放射光が照射されてイオンが生成される場合等があ
る。そして、これらの過程で生成されたイオンは当初、
ビームダクト6の側壁6aの近傍の領域23に存在す
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このようなイオン除去
電極22を配設した場合、図4(b)、(c)に示すよ
うなポテンシャルVの分布が形成されていたため、当初
は領域23に存在していたイオン21は容易に領域23
から電子ビーム20の軌道へ移動する。そして、最終的
に電子ビーム20のポテンシャルにトラップされる。こ
の結果、電子ビーム20軌道内にイオン21が残ってし
まい、イオン21の生成頻度やイオン21の除去速度に
応じて残留ガスのイオン21が電子ビーム20の軌道内
に残る。また、領域23の近傍の正に帯電したダストも
電子ビーム20にトラップされる。このため、電子ビー
ム20の電子ビーム電流が減少し、電子ビームの寿命が
短くなるという問題点があった。
【0012】そこで、本発明の目的は、上記従来技術の
有する問題を解消し、電子ビームの軌道内に捕獲された
イオンによって電子ビームが散乱、衝突されることによ
る電子ビーム電流の減少を防ぎ、電子ビームの寿命を長
くすることができる放射光発生装置を提供することであ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明による放射光発生装置は、電子ビ−ムを電子
蓄積リングのビームダクト内で周行させて、電子ビーム
の軌道の外方へ放射光を発生させる放射光発生装置にお
いて、電子ビームの軌道の外方にある前記ビームダクト
内の位置に電極を配設し、この電極に正電圧を印加可能
に構成したことを特徴とする。
【0014】
【作用】電子ビームの軌道の外方にあるビームダクト内
の位置に電極を配設し、この電極に正電圧を印加できる
ようにしたので、電子ビームの軌道の外方にあるビーム
ダクト内の位置に正のポテンシャルが形成される。放射
光の照射や光刺激脱離あるいは電子衝撃脱離によってイ
オンビームダクト内の側壁近傍に生成されたイオンに対
して、この電極による正のポテンシャルはバリアとな
る。イオンビームダクト内の側壁近傍に存在する正に帯
電したダクトに対しても、この電極による正のポテンシ
ャルはバリアとなる。この結果、電子ビームの軌道内に
トラップされるイオンや正に帯電したダストの量を減少
させることができる。
【0015】
【実施例】本発明による放射光発生装置の実施例を図1
および図2を参照して説明する。なお、本実施例の放射
光発生装置の概略構成は図4に示したものと同じである
ので説明を省略する。
【0016】図1に、ビームダクト6の内部の断面を示
す。ビームダクト6の内部には、電子ビーム20の軌道
面が紙面に垂直に形成されている。電子ビーム20の軌
道の半径方向へ放射光8が放射される。電子ビーム20
の軌道の外方にあるビームダクト6の内部に一対のイオ
ン除去電極24a、24bが配設されている。イオン除
去電極24a、24bは各々ビームダクト6の上壁6
b、下壁6cの近傍にあり、これらの壁と平行な面を有
する。イオン除去電極24a、24bには電源25によ
って、電子ビームの軌道面と垂直な方向に正電圧を印加
できるようになっている。
【0017】図2にビームダクト6内のポテンシャルV
を示す。図2(a)は電子ビーム20によるポテンシャ
ルのx方向の分布V(x)を示す。図2(b)における
aはイオン除去電極24aによるポテンシャルのx方向
の分布V(x)を示し、bはイオン除去電極24bによ
るポテンシャルのx方向の分布V(x)を示す。図2
(c)はビームダクト6内の全体のポテンシャルVのy
方向の分布V(y)を示し、aは電子ビームによる成
分、bはイオン除去電極24a、24bによる成分を示
す。図2(c)に示されるように、ポテンシャルVのイ
オン除去電極24a、24bによる成分bは、電子ビー
ムによる成分aの外方にあり、かつ、側壁6aの近傍の
領域24の内方にある。
【0018】次に本実施例の作用について説明する。電
子ビームがビームダクト6の壁に衝突して残留ガスが脱
離される場合、残留ガスに放射光8が照射され残留ガス
が光刺激脱離される場合、光刺激脱離により生じた電子
が残留ガスと衝突して残留ガスが電子衝撃脱離される場
合、ビームダクト6の壁に吸着した吸着ガスに放射光が
照射されてイオンが生成される場合等において、生成さ
れたイオンは、ビームダクト6の側壁6aの近傍の領域
23に存在する。ポテンシャルVの成分bがバリアとな
り、領域23にある正電荷のイオンやダストは、電子ビ
ーム20の軌道へ移動することが妨げられる。
【0019】本実施例の構成によれば、電子ビーム20
の軌道の外方にあるビームダクト6の内部に一対のイオ
ン除去電極24a、24bを設け、正の電圧を印加した
ので、電子ビーム20の軌道の外方に正のポテンシャル
が形成される。このポテンシャルによって、領域23に
ある正電荷のイオンやダストは、電子ビーム20の軌道
へ移動することが妨げられる。この結果、電子ビーム2
0の軌道内に捕獲される正電荷のイオンやダストの量が
減少し、電子ビームが散乱、衝突されることによる電子
ビーム電流の減少を防ぐことができる。
【0020】なお、本実施例においては、イオン除去電
極として一対の電極24a、24bを配置したが、本発
明はこれに限らず、1個の電極でも、また3個以上の電
極であってもよい。
【0021】また、複数のイオン除去電極を配置した場
合、これらの電極が互いに対向する関係に配置されるか
否かは問わない。
【0022】また、本実施例ではイオン除去電極はビー
ムダクト6の上壁6bや下壁6cに平行に配設したが、
必ずしも平行でなくともよい。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
電子ビームの軌道の外方にあるビームダクト内の位置に
電極を配設し、この電極に正電圧を印加できるようにし
たので、電子ビームの軌道の外方に正のポテンシャルを
形成することができ、この電極の外方にある正電荷のイ
オンやダストが電子ビームの軌道へ移動することを妨げ
ることができる。この結果、電子ビームの軌道内に捕獲
される正電荷のイオンやダストの量が減少し、電子ビー
ムが散乱、衝突されることによる電子ビーム電流の減少
を防ぐことができ、放射光発生装置の電子ビームの寿命
を長くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による放射光発生装置の一実施例のビー
ムダクトの内部の断面図。
【図2】同ビームダクトの内部におけるポテンシャルを
示す図。(a)は電子ビームによるポテンシャルのx方
向の分布V(x)、(b)はイオン除去電極24a、2
4bによるポテンシャルのx方向の分布V(x)、
(c)はビームダクト6内の全体のポテンシャルVのy
方向の分布V(y)を示す。
【図3】放射光発生装置の概略構成を示す図。
【図4】従来の放射光発生装置のビームダクトの内部の
断面図((a))、および同ビームダクトの内部におけ
るポテンシャルを示す図((b)、(c))。
【符号の説明】
1 入射用電子加速器 2 電子ビーム輸送部 3 分岐用磁石 4 電子蓄積リング 5 偏向磁石 6 ビームダクト 7 ビーム閉軌道 8 放射光 9 ビームライン 10 放射光モニター 11 リング 12 高周波加速空洞 13 ビーム電流モニター 14 制御部 20 電子ビーム 21 イオン 23 領域 24a イオン除去電極 24b イオン除去電極

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子ビ−ムを電子蓄積リングのビームダク
    ト内で周行させて、電子ビームの軌道の外方へ放射光を
    発生させる放射光発生装置において、電子ビームの軌道
    の外方にある前記ビームダクト内の位置に電極を配設
    し、この電極に正電圧を印加可能に構成したことを特徴
    とする放射光発生装置。
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