JP3099791U - カラーホイール及びそれに用いられるキャップ - Google Patents

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Abstract

【課題】ＤＬＰ式のプロジェクタにおいて用いられるカラーホイールであって、震動及び騒音を低減し、しかも接着剤が零れないカラーホイール及びそれに用いられるキャップを提供する。
【解決手段】カラーホイール1は、モータ11と、モータ11の上に固定されたカラーフィルター12と、カラーフィルター12とモータ11の上に固定されたキャップ13とを備える。キャップ13の円周面131には溝aが設けられ、キャップ13とカラーフィルター12が接合する面の外周円の周辺132には欠け部bが設けられている。
【選択図】図2

Description

　本考案は、カラーホイール及びそれに用いられるキャップに関し、特にデジタル光源プロセッサーに適用するカラーホイール及びそれに用いられるキャップに関する。
　映像投影システムは、現在の光電産業で最も注目される分類の一つであり、そのうち、デジタル光源プロセッサー（Digital Light Processing、DLP）は、高輝度、短い反応時間、ノイズ無し、小型である等の利点を有するため、デジタルプロジェクターの主流技術になっている。
　DLP式のプロジェクターは、デジタル制御を採用するとともに、反射光原理を利用して作動を行う。まず、光源を集中して、透鏡による焦点を合わした後、赤、緑、青の三色フィルターからなるカラーフィルターを透過し、デジタルマイクロミラーデバイス（Digital Micro-mirror Device、DMD）に投射される。この技術では、従来の液晶プロジェクターにおける液晶パネルの代わりに、デジタルマイクロミラーデバイスによって成像する。マイクロミラーデバイスには多くの微小な可動鏡が設けられ、電極を駆動することにより、可動鏡の傾斜角度及び偏転時間を制御し、さらに光の反射方向を切り換えることにより、鏡頭から投射して成像する。
　図1に示すように、DLP式プロジェクターには、色を発生するためのカラーホイール4が設けられている。カラーホイール4は、モータ41と、カラーフィルター42と、キャップ43とを備える。キャップ43とカラーフィルター42は、モータ41に固定されている。モータ41は、ハウジング411とモータ本体412とから構成されている。
　しかし、一般にカラーホイールに用いられるモータは、その回転速度が7200転以上であるため、回転中心が回転軸の軸心から離れる、即ち、回転中心が回転軸の軸心の上に位置しない場合、カラーホイールが震動して騒音になり、運転の信頼性に影響を及ぼす。また、カラーフィルターとキャップは、接着方法で固定され、即ち、接着剤が塗られたキャップをカラーフィルターと接着させるので、接着剤を塗り過ぎ、或いは、接着の際にシフトを発生すると、接着剤が零れてしまうこともある。この場合、カラーフィルターが汚染され、さらにカラーフィルターの鮮明度及びその範囲に影響を及ぼす可能性がある。
　本考案は、上記の欠点に鑑みてなされたものであり、震動及び騒音を低減し、しかも接着剤が零れないカラーホイール、及びそれに用いられるキャップを提供することを目的とする。
　上記目的を達成するため、本考案に係わるカラーホイールは、モータと、前記モータに固定されるカラーフィルターと、前記カラーフィルターと前記モータの上に固定されるキャップとを備える。前記キャップの円周面には、溝が設けられ、前記キャップと前記カラーフィルターが接合する面の外周円の周辺には欠け部が設けられている。
　本考案によるカラーホイール及びそれに用いられるキャップは、キャップに設けられた溝に平衡錘を付加することにより、回転の中心を校正する。従来の技術と比較すると、本考案は、平衡錘をキャップの溝に嵌合または接着させるため、回転の中心を校正する際に、より容易に位置決めできる。
　さらに、平衡錘が溝の中に設置されるため、キャップから突出して衝突されることがなく、離心力が平衡錘に対する影響を低減することもできる。また、カラーホイールの回転中心を校正できるため、カラーホイールの震動及び騒音の発生を減らし、運転の信頼性を向上する。
　また、接着際の余計な接着剤がキャップの欠け部によって吸收収納され、接着剤が零れることないため、接着剤によるカラーフィルターの汚染を減らし、カラーフィルターの鮮明度及びその範囲を維持でき、カラーホイールの信頼性を確保できる。
　以下、図面を参照しながら、本考案の実施の形態に係わるカラーホイール及びそれに用いられるキャップを詳細に説明する。
　図2と図3は本実施の形態におけるカラーホイールを示す側面図である。図2と図3に示すように、本実施の形態におけるカラーホイール1は、モータ11と、モータ11の上に固定されたカラーフィルター12と、カラーフィルター12とモータ11の上に固定されたキャップ13とを備える。キャップ13の円周面131には溝aが設けられ、キャップ13とカラーフィルター12が接合する面の外周円の周辺132には欠け部bが設けられている。
　図2及び図3に示すように、モータ11はハウジング111とモータ本体112とから構成される。ハウジング111は、モータ本体112の軸心方向の片側に設けられている。ここで、モータ本体112は、磁石（図示せず）と、ケイ素鋼プレート（図示せず）と、コイル（図示せず）によって構成される。コイルに電流を印加すると、ケイ素鋼プレートが磁力及び磁界を発生し、通過した電流の正負と強度によって磁界に規則的に変化させることによって、磁石をその旋回する磁界と作用し、回転になる。
　また、カラーフィルター12は、接着方法でハウジング111の上に固定されている。ここで、カラーフィルター12は、赤、緑及び青の三色フィルターからなる円形のフィルターである。なお、カラーフィルター12は、赤、緑、青及び白の四色フィルターからなる円形またはリング状のフィルターでもよい。
　上述したように、キャップ13の円周面131には溝aが設けられ、キャップ13とカラーフィルター12が接合する面の外周円の周辺132には欠け部bが設けられている。ここで、溝aは、リング状の溝であり、もちろん、略リング状の溝でもよい。
　図4は、図2のカラーホイールを部分に分解した斜視図である。モータ11のモータ本体112内に破線で示す部材は、アウターロータ磁石の内周に対向するステータコイル側であり、位置決め部材14に固定されている。アウターロータ側は不図示の軸受けにシャフトにより回転自在に軸支されている。
　カラーホイール1は暫く回転した後、回転中心が長時間の使用により回転軸の軸心（図示せず）から離れることがある。回転中心が回転軸の軸心に位置しないと、回転する際に震動して騒音になり、運転の信頼性に影響を及ぼす。
　図5に示すように、本実施の形態において、平衡錘2を利用して回転中心の校正を行う。平衡錘2は、重量を有する塊まりであればよい。校正の方法として、平衡錘2をハウジング13の溝aに嵌入し、回転中心のシフトの程度に基づいて、機器位置決めで平衡錘2が溝aでの位置を調整する。もちろん、平衡錘2は、接着方法で溝aに固定することもできる。
　さらに、キャップ13の欠け部bは、リング状の欠け部である。ここで、キャップ13の欠け部bとカラーフィルター12と接合する軸向断面は、斜めの欠け（図2参照）或いは直角の欠け（図3参照）になる。
　本実施の形態において、キャップ13は、接着方法でハウジング111とカラーフィルター12の上に固定されている。カラーフィルター12はハウジング111に直接に接着されると、カラーフィルター12とハウジング111との接觸面積は非常に小さいため、位置決めしにくくなる。そこで、キャップ13は、カラーフィルター12とハウジング111との間の接着面積を増やすために用いられている。
　なお、キャップ13は接着剤によってカラーフィルター12と接着されている。接着の際に、余計な接着剤がキャップ13の欠け部bによって吸收収納され、接着剤が零れることないため、接着剤によるカラーフィルター12の汚染を減らすことができる。
　また、カラーフィルター12をハウジング111の上に接着させた後、キャップ13をハウジング111とカラーフィルター12の上に接着させる。もちろん、カラーフィルター12とキャップ13とを接着した後、兩者をともにハウジング111の上に接着させることもできる。
　さらに、図4に示すように、モータ本体112は位置決め部材14の上に固定されている。位置決め部材14は電線（図示せず）によってドライバー（図示せず）と接続されている。このドライバーは、モータ本体112を駆動するために用いられる。モータ本体112は位置決め部材14がモータ本体11と軸設する点（回転軸の軸心）を中心に回転する。
　図6と図7は、他の実施の形態におけるキャップを示す斜視図である。本実施の形態において、キャップ3を除いて、カラーホイール1と同様であるため、その説明を省略する。本実施の形態におけるカラーホイールに用いられるキャップ3は、モータとカラーフィルターに固定されている。キャップ3の円周面31には、溝cが設けられ、キャップ3とカラーフィルターが接合する面の外周円の周辺32には欠け部dが設けられている。
　以上、本考案の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態に限られるものではなく、本考案の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても、本考案に含まれる。
従来のカラーホイールを示す側面図である。 本実施の形態におけるカラーホイールを示す側面図である。 本実施の形態におけるカラーホイールを示す他の側面図である。 本考案のカラーホイールを部分に分解した斜視図である。 本考案のカラーホイールのキャップの溝に平衡錘を付加する状況を示す側面図である。 他の実施の形態におけるキャップを示す斜視図である。 他の実施の形態におけるキャップを示す他の斜視図である。
符号の説明
　1　　カラーホイール
　11　　モータ
　111　　ハウジング
　112　　モータ本体
　12　　カラーフィルター
　13　　キャップ
　131　　円周面
　132　　外周円の周辺
　14　　位置決め片
　2　　平衡錘
　3　　カラーホイールに用いられるキャップ
　31　　円周面
　32　　外周円の周辺
　a、c　　溝
　b、d　　欠け部

Claims (6)

  1. 　モータと、前記モータに固定されるカラーフィルターと、前記カラーフィルターと前記モータの上に固定されるキャップとを備えるカラーホイールであって、
    　前記キャップの円周面には、溝が設けられ、前記キャップと前記カラーフィルターが接合する面の外周円の周辺には欠け部が設けられていることを特徴とするカラーホイール。
  2. 　前記欠け部は、リング状の欠け部であることを特徴とする請求項１に記載のカラーホイール。
  3. 　前記溝は、リング状の溝であることを特徴とする請求項１に記載のカラーホイール。
  4. 　モータと、カラーフィルターと、キャップとを備えるカラーホイールに用いられ、前記カラーフィルターと前記モータの上に固定される、カラーホイールに用いられるキャップであって、
    前記キャップの円周面には、溝が設けられ、前記キャップと前記カラーフィルターが接合する面の外周円の周辺には欠け部が設けられていることを特徴とするカラーホイールに用いられるキャップ。
  5. 　前記欠け部は、リング状の欠け部であることを特徴とする請求項4に記載のカラーホイールに用いられるキャップ。
  6. 　前記溝は、リング状の溝であることを特徴とする請求項4に記載のカラーホイールに用いられるキャップ。
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