JP3099623U - 支柱用構造物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 各種支柱の周囲における雑草の繁茂を防止することができ、且つ、据付が容易な支柱用構造物を提供することにある。
【解決手段】 支柱31の地上に露出されている基部外周に複数個の構造物要素3,5を設置し、これら複数個の構造物要素によって上記支柱の基部外周部を遮蔽して雑草の繁茂を防止するようにしたものであり、それによって、支柱の基部であって地上に露出されている部分の外周を遮蔽することができ、その部分における雑草の繁茂を防止することができる。よって、その個所については草刈り機を使用した草刈りは不要となり、草刈り機の回転刃が支柱に衝突して損傷したり或いは作業の安全性が損なわれるといった従来の課題を解消することができる。
【選択図】 図4

Description

 本発明は、例えば、ガードレールの支柱の基部に設置される支柱用構造部に係り、特に、支柱の基部を覆って雑草等が繁茂することを防止することができると共に既設の支柱に対しても容易に据え付けられるように工夫したものに関する。
 ガードレールの構成を示すものとして、例えば、特許文献1がある。
特開2003―96736号公報
 上記特開2003―96736号公報には、図10に示すようなガードレールが開示されている。ガードレール201は、図10(a)に示すように、所定のピッチで設置される複数本の支柱203と、これら複数本の支柱に取り付けられたガードレール板205とから構成されている。
 上記支柱203とガードレール板205の取付部は、図10(b)に示すような構成になっている。まず、ガードレール板205は、複数枚のガードレール板要素207を連接した構成になっており、隣接する2枚のガードレール板要素207の接合部は取付板209によって連接されている。すなわち、上記取付板209に複数組のボルト・ナット締結具211によって取り付けられている。又、上記取付板209はボルト・ナット締結具213によって支柱203に取り付けられている。
 ところで、上記支柱203は、その基部が地中において図示しない基礎構造物によって固定されており、その状態で地中に埋設されているものである。 
 上記従来の構成によると次のような問題があった。
 すなわち、従来のガードレールの場合には、支柱203の基部は地中に埋設されており、よって、地上に露出した部分の周囲は土面gとなっている。そのため、時間の経過と共に雑草が生い茂ってしまい、支柱203の基部が雑草によって覆い隠された状態になってしまう。
 雑草が生い茂った場合には、いわゆる草刈り機を使用してこれを除去する作業が行われることになるが、支柱20が設置されている個所に関しては、草刈り機の回転刃が支柱203に当たって損傷してしまうために、草刈り機を使用した作業を行うことができないという問題があった。又、無理に草刈りを行おうとすれば、上記したように、草刈り機の回転刃を損傷させてしまうと共に作業の安全性が損なわれてしまうという問題があった。
 尚、この種の問題はガードレールの支柱に限らず、各種標識の支柱、フェンスの支柱等様々な支柱に対して共通していえることである。
 本考案はこのような点に基づいてなされたものでその目的とするところは、各種支柱の周囲における雑草の繁茂を防止することができ、且つ、既設の各種の支柱に対しても容易に据付が可能な支柱用構造物を提供することにある。
 上記目的を達成するべく本願考案の請求項1による支柱用構造物は、支柱の地上に露出されている基部外周に複数個の構造物要素を設置し、これら複数個の構造物要素によって上記支柱の基部外周部を遮蔽して雑草の繁茂を防止するようにしたことを特徴とするものである。
 又、請求項2による支柱用構造物は、請求項1記載の支柱用構造物において、上記構造物要素は、中空柱部と、上記中空柱部の下部に連接された鍔状部と、から構成されていることを特徴とするものである。
 又、請求項3による支柱用構造物は、請求項2記載の支柱用構造物において、隣接する構造物要素の境界部にあって、一方の構造物要素の鍔状部には第1係合部が形成されていて、他方の構造物要素の鍔状部には上記第1係合部に上下方向から係合する第2係合部が形成されていて、これら第1係合部と第2係合部の係合によって隣接する構造物要素同士の境界部を段付状に遮蔽して雑草が繁茂する隙間をなくすようにしたことを特徴とするものである。
 又、請求項4による支柱用構造物は、請求項3記載の支柱用構造物において、上記複数個の構造物要素の中空柱部の外周には固定用バンドが巻回されることを特徴とするものである。
 又、請求項5による支柱用構造物は、請求項4記載の支柱用構造物において、上記構造物要素の鍔状部は支柱が設置されている地面の傾斜に応じてその形状が設定されていることを特徴とするものである。
 又、請求項6による支柱用構造物は、請求項4記載の支柱用構造物において、上記構造物要素の中空柱部の内周側にはパッキンが内装されることを特徴とするものである。
 又、請求項7による支柱用構造物は、請求項4記載の支柱用構造物において、2個の構造物要素から構成されていることを特徴とするものである。
 又、請求項8による支柱用構造物は、請求項4記載の支柱用構造物において、コンクリート製であることを特徴とするものである。    
 すなわち、本願考案による支柱用構造物は、支柱の地上に露出されている基部外周に複数個の構造物要素を設置し、これら複数個の構造物要素によって上記支柱の基部外周部を遮蔽して雑草の繁茂を防止するようにしたものであり、それによって、支柱の基部の周囲を遮蔽して雑草の繁茂を防止しようとするものである。
 その際、構造物要素を、中空柱部と、上記中空柱部の下部に連接された鍔状部とから構成することが考えられ、上記鍔状部によって比較的広範囲を遮蔽して雑草の繁茂を防止することができる。
 又、隣接する構造物要素の境界部にあって、一方の構造物要素の鍔状部に第1係合部を形成し、他方の構造物要素の鍔状部に上記第1係合部に上下方向から係合する第2係合部を形成し、これら第1係合部と第2係合部の係合によって隣接する構造物要素同士の境界部を段付状に遮蔽して雑草が繁茂する隙間をなくすように構成することが考えられ、それによって、単に複数個の構造物要素を合わせる場合に比べて遮蔽効果を高めることができる。
 又、複数個の構造物要素の中空柱部の外周に固定用バンドを巻回することが考えられ、それによって、構造物要素相互間の隙間をなくして遮蔽効果を高めることができる。
 又、構造物要素の鍔状部の形状を支柱が設置されている地面の傾斜に応じて設定することが考えられ、それによって、様々な地形に対応することができる。
 又、構造物要素の中空柱部の内周側にパッキンを内装することが考えられ、それによって、支柱外周部の隙間の遮蔽効果を高めることができる。
 尚、構造物要素の個数は任意であるが、例えば、2個の場合が想定される。
 又、構造物要素の材質もこれを特に限定するものではないが、例えば、コンクリート製とすることが考えられる。
 以上詳述したように本考案による支柱用構造物によると、支柱の基部であって地上に露出されている部分の外周を遮蔽することができるので、その部分における雑草の繁茂を防止することができる。よって、その個所については草刈り機を使用した草刈りは不要となり、草刈り機の回転刃が支柱に衝突して損傷したり或いは作業の安全性が損なわれるといった従来の課題を解消することができる。
 又、支柱用構造物は、複数個の構造物要素から構成されているので、例えば、既設のガードレールの支柱等に対しても後付けにて対応することができる。
 又、地面に設置される部分を鍔状部とした場合には、比較的広範囲を遮蔽して雑草の繁茂を防止することができる。
 又、第1係合部と第2係合部とによる係合構造を採用した場合には、隣接する構造物要素同士の境界部を段付状態にて遮蔽することができ、それによって、隣接する構造物要素同士の境界部からの雑草の繁茂をより確実に防止することができる。
 又、複数個の構造物要素の中空柱部の外周に固定用バンドを巻回するようにした場合には、より強固な固定状態を得ることができると共に、隙間をより確実に遮蔽して、雑草の繁茂をより確実に防止することができる。
 又、構造物要素の鍔状部の形状を支柱が設置されている地面の傾斜に応じて設定するようにした場合は、様々な状況の地面に対して対応することが可能になる。
 又、構造物要素の中空柱部の内周側にパッキンを内装した場合には、それによって、支柱外周部の隙間の遮蔽効果を高めることができる。 
 以下、図1乃至図4を参照して本考案の第1の実施の形態を説明する。図1(a)は本実施の形態による支柱用構造物の平面図であり、図1(b)は図1(a)のb−b矢視図である。まず、支柱用構造物1は、2個の構造物要素3、5とから構成されている。これら2個の構造物要素3、5を合わせて支柱用構造物1を構成している。上記構造物要素3、5はコンクリート製である。
 上記構造物要素3は、図2に示すような構成になっている。まず、全体として半円形状をなしていて、中空柱部7と鍔状部9とから構成されている。上記中空柱部7と鍔状部9の中心部には半円形状の貫通孔11が形成されている。又、上記鍔状部9の端部には係合部13が形成されている。
 一方、上記構造物要素5は、図3に示すような構成になっている。まず、全体として半円形状をなしていて、中空柱部15と鍔状部17とから構成されている。上記中空柱部15と鍔状部17の中心部には半円形状の貫通孔19が形成されている。又、上記鍔状部17の端部には係合部21が形成されている。
 上記構成をなす構造物要素3と構造物要素5とを合わせることにより図1に示すような支柱用構造物1となる。そして、夫々の構造物要素3、5の中空柱部7、15の外周にはステンレス製の固定バンド23が巻回されることになる。
 以上の構成を基にその作用を説明する。
 図4に示すように、ガードレールの支柱31の基部であって地面Gより露出した部分の外周に、構造物要素3と構造物要素5を合わせるように設置する。構造物要素3の半円形状貫通孔11と構造物要素5の半円形状貫通孔19とによって形成された円形貫通孔内に支柱31が位置することになる。
 尚、上記支柱31にはガードレール板33が取り付けられている。
 又、その際、構造物要素3の係合部13と構造物要素5の係合部21を係合させて、両者の隙間を段付状態にて遮蔽する。又、構造物要素3の中空柱部7と構造物要素5の中空柱部15の外周に固定用バンド23を巻回する。
 以上の作業によって支柱用構造物1の据付が完了する。
 以上本実施の形態によると次のような効果を奏することができる。
 まず、支柱31の基部であって地面Gから上に露出されている部分の外周を支柱用構造物1によって遮蔽することができるので、その部分における雑草の繁茂を防止することができる。よって、その個所については草刈り機を使用した草刈りは不要となり、草刈り機の回転刃が支柱31に衝突して損傷したり或いは作業の安全性が損なわれるといった従来の課題を解消することができる。
 又、支柱用構造物1は、2個の構造物要素3、5から構成されているので、例えば、既設のガードレールの支柱31等に対しても後付けにて対応することができる。
 又、構造物要素3、5の地面Gに設置される部分を鍔状部9、17としているので、支柱31の周囲の比較的広範囲を遮蔽して雑草の繁茂を防止することができる。
 又、係合部13と係合部21とによる係合構造を採用しているので、構造物要素3、5同士の境界部を段付状態にて遮蔽することができ、それによって、遮蔽効果を高めて構造物要素3、5同士の境界部からの雑草の繁茂をより確実に防止することができる。
 又、構造物要素3、5の中空柱部7、15の外周に固定用バンド23を巻回するようにしたので、より強固な固定状態を得ることができると共に、構造物要素3、5相互間の隙間をより確実に遮蔽して、雑草の繁茂をより確実に防止することができる。
 次に、図5乃至図7を参照して本考案の第2の実施の形態を説明する。前記第1の実施の形態の場合には、構造物要素3、5の形状を半円形状とし、支柱用構造物1の形状を円形としたが、この第2の実施の形態の場合は、これを四角形としたものである。
 その他の構成は前記第1の実施の形態の場合と同じであるので、同一部分には同一符号を付して示しその説明は省略する。
 したがって、この第2の実施の形態の場合にも前記第1の実施の形態の場合と同様の効果を奏することができるものである。
 次に、図8及び図9を参照して本考案の第3の実施の形態を説明する。通常、ガードレールが設置される場所は道路の端であり、よって、ガードレールの外側は崖状になっていることが多い。又、そのような崖状になっている個所が時間変化によって更に欠けて、支柱の近くにまで傾斜面が達してしまうようなことがある。この第3の実施の形態の場合には、そのような場合も効果的に対応しようとするものである。
 まず、構造物要素5は、その鍔状部9の底面が平坦面ではなく、傾斜面101となっている。これは、傾斜した地面Gに対応しようとするものである。
 その他の構成は前記第1、第2の実施の形態の場合と同様であり、同一部分には同一符号を付して示しその説明は省略する。
 そして、図9に示すように、支柱31の図9中右側の地面Gが大きく傾斜した面になっており、そこに構造物要素5の傾斜面101を接地させるものである。それによって、支柱31の近くに大きな傾斜面が存在するような場合にも効果的に対応することができるものである。
 尚、本発明は前記第1〜第3の実施の形態に限定されるものではない。
 まず、前記各実施の形態では、支柱用構造物の材質をコンクリート製としたが、それ以外にもある程度重量があるものであれば様々な材質が想定される。例えば、石、金属、或いは樹脂製容器内に水を充填したようなものも想定される。
 前記各実施の形態では、支柱用構造物を2個の構造物要素から構成したが、これを3個以上の構造物要素から構成することも考えられる。
 又、固定用バンドが締められる個所を環状の溝とすることも想定される。それによって、固定用バンドの不用意な離脱を防止することができる。
 又、支柱が貫通・配置される部分に、例えば、ゴム製パッキンを介在させて、隙間の遮蔽効果を高めることも考えられる。
 又、前記第1〜第3の実施の形態では、ガードレール用の円形の支柱を例に挙げて説明したが、それ以外にも、標識の支柱、フェンスの支柱等さまざまな支柱に適用可能である。
 又、支柱の形状としても円形に限らず、三角形、四角形等様々な形状が想定され、それに合わせて貫通孔の形状を決定すればよい。
 その他、各部の形状等はあくまで一例である。
 本発明は、例えば、ガードレールの支柱の基部に設置される支柱用構造部として適用可能であり、その他、各種標識等の支柱、各種フェンス等の支柱の基部に設置される支柱用構造部として適用可能である。
本考案の第1の実施の形態を示す図で、図1(a)は支柱用構造物の平面図、図1(b)は図1(a)のb−b矢視図である。 本考案の第1の実施の形態を示す図で、図2(a)は支柱用構造物要素の平面図、図2(b)は図2(a)のb−b矢視図、図2(c)は図2(a)のc−c矢視図である。 本考案の第1の実施の形態を示す図で、図3(a)は支柱用構造物要素の平面図、図3(b)は図3(a)のb−b矢視図、図3(c)は図3(a)のc−c矢視図である。 本考案の第1の実施の形態を示す図で、支柱の基部外周に支柱用構造物を設置した状態を示す正面図である。 本考案の第2の実施の形態を示す図で、図5(a)は支柱用構造物の平面図、図5(b)は図5(a)のb−b矢視図である。 本考案の第2の実施の形態を示す図で、図6(a)は支柱用構造物要素の平面図、図6(b)は図6(a)のb−b矢視図、図6(c)は図6(a)のc−c矢視図である。 本考案の第2の実施の形態を示す図で、図7(a)は支柱用構造物要素の平面図、図7(b)は図7(a)のb−b矢視図、図7(c)は図7(a)のc−c矢視図である。 本考案の第3の実施の形態を示す図で、図8(a)は支柱用構造物の平面図、図8(b)は図8(a)のb−b矢視図である。 本考案の第3の実施の形態を示す図で、支柱の基部外周に支柱用構造物を設置した状態を示す正面図である。 従来例を示す図で、図10(a)はガードレールの構成を示す正面図、図10(b)は図10(a)のb部を拡大して反対側から示す図である。
符号の説明
 1 支柱用構造物
 3 構造物要素
 5 構造物要素
 7 中空柱部
 9 鍔状部
 11 半円形貫通孔
 13 係合部
 15 中空柱部
 17 鍔状部
 19 半円形貫通孔
 21 係合部
 23 固定用バンド
 31 支柱
 33 ガードレール板
 101 傾斜面
 
 
 

Claims (8)

  1. 支柱の地上に露出されている基部外周に複数個の構造物要素を設置し、これら複数個の構造物要素によって上記支柱の基部外周部を遮蔽して雑草の繁茂を防止するようにしたことを特徴とする支柱用構造物。
  2. 請求項1記載の支柱用構造物において、
     上記構造物要素は、中空柱部と、上記中空柱部の下部に連接された鍔状部と、から構成されていることを特徴とする支柱用構造物。
  3. 請求項2記載の支柱用構造物において、
     隣接する構造物要素の境界部にあって、一方の構造物要素の鍔状部には第1係合部が形成されていて、他方の構造物要素の鍔状部には上記第1係合部に上下方向から係合する第2係合部が形成されていて、これら第1係合部と第2係合部の係合によって隣接する構造物要素同士の境界部を段付状に遮蔽して雑草が繁茂する隙間をなくすようにしたことを特徴とする支柱用構造物。
  4. 請求項3記載の支柱用構造物において、
     上記複数個の構造物要素の中空柱部の外周には固定用バンドが巻回されることを特徴とする支柱用構造物。
  5. 請求項4記載の支柱用構造物において、
     上記構造物要素の鍔状部は支柱が設置されている地面の傾斜に応じてその形状が設定されていることを特徴とする支柱用構造物。
  6. 請求項4記載の支柱用構造物において、
     上記構造物要素の中空柱部の内周側にはパッキンが内装されることを特徴とする支柱用構造物。
  7. 請求項4記載の支柱用構造物において、
     2個の構造物要素から構成されていることを特徴とする支柱用構造物。
  8. 請求項4記載の支柱用構造物において、
     コンクリート製であることを特徴とする支柱用構造物。    
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