JP3098043B2 - 自動車のエアバッグ装置 - Google Patents

自動車のエアバッグ装置

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JP3098043B2
JP3098043B2 JP02411048A JP41104890A JP3098043B2 JP 3098043 B2 JP3098043 B2 JP 3098043B2 JP 02411048 A JP02411048 A JP 02411048A JP 41104890 A JP41104890 A JP 41104890A JP 3098043 B2 JP3098043 B2 JP 3098043B2
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    • B60R21/00Arrangements or fittings on vehicles for protecting or preventing injuries to occupants or pedestrians in case of accidents or other traffic risks
    • B60R21/02Occupant safety arrangements or fittings, e.g. crash pads
    • B60R21/16Inflatable occupant restraints or confinements designed to inflate upon impact or impending impact, e.g. air bags
    • B60R21/20Arrangements for storing inflatable members in their non-use or deflated condition; Arrangement or mounting of air bag modules or components
    • B60R21/215Arrangements for storing inflatable members in their non-use or deflated condition; Arrangement or mounting of air bag modules or components characterised by the covers for the inflatable member
    • B60R21/216Arrangements for storing inflatable members in their non-use or deflated condition; Arrangement or mounting of air bag modules or components characterised by the covers for the inflatable member comprising tether means for limitation of cover motion during deployment

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車のエアバッグ装置
に係り、特に助手席用エアバッグ装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来よく知られているように、自動車の
衝突に対する安全装置としてエアバッグ装置が開発さ
れ、既に実用化されている。このエアバッグ装置は、ガ
ス圧により展開膨脹可能なエアバッグと、衝撃検出用セ
ンサと、このセンサによる衝突検出時にエアバッグにガ
スを導入するガス発生器等とをエアバッグケーシング内
に備えたエアバッグユニットとして、車体側に組込まれ
るのが一般的である。エアバッグユニットは、運転席に
ついてはハンドルの中に、また助手席についてはインス
トルメントパネル内に開口部を介してそれぞれ配設され
る。そして自動車の衝突等の衝撃発生時には、衝撃検出
用センサによりガス発生器が作動してエアバッグを膨脹
展開させ、これにより衝突時に前方に移動しようとする
乗員の頭部および胸部を保護するものである。
【0003】このようなエアバッグユニットは通常、エ
アバッグリッドと称するカバー部材によって覆われてお
り、助手席用エアバッグ装置の場合、エアバッグリッド
は、互いに上下方向に開回動可能なアッパリッドおよび
ロアリッドから構成され、これらアッパリッドおよびロ
アリッドは、インストルメントパネルの開口部を塞ぐ状
態でパネル面に沿って設けられている。そして、アッパ
リッドおよびロアリッドは、エアバッグの膨脹展開力に
より、インストルメントパネルの内方から押動されて自
動的に開くようになっている。
【0004】従来このようなエアバッグ装置では、エア
バッグリッドが、車体側に蝶番等の枢着部材によって取
付けられる場合が多かった。例えば実開昭64−705
5号公報に記載された発明では、複数枚の板部材を相互
に枢軸によって連結した構成の枢着部材を使用してい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年、自動車のフロン
トウインドガラス等の意匠的効果を高める要請から、イ
ンストルメントパネルを曲線的に形成する場合が多くな
っている。例えばサイドドア側から車室中央側に向かっ
て、インストルメントパネルを上下または前後方向に滑
らかな連続曲線とするなどである。この場合、エアバッ
グリッドは、インストルメントパネルに対応する曲線的
形状となるため、従来の枢着部材を用いた枢支構成では
組込みが困難であり、これによって、インストルメント
パネル形状の自由度が制約される場合がある。
【0006】また従来では、エアバッグリッドは、単に
合成樹脂等で一体に構成される場合が多く、支持剛性に
欠けたり、エアバッグリッドの展開時にエアバッグリッ
ドがインストルメントパネルに干渉し、両者が損傷を受
けるおそれが考えられる。
【0007】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、曲線的形状となっているエアバッグリッドにお
いても、損傷を生じさせることなく適切に展開させるこ
とができるとともに、エアバッグリッドの支持剛性を向
上させることができる自動車のエアバッグ装置を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、イン
ストルメントパネルの助手席に面する部位に開口部を設
け、この開口部を介して前記インストルメントパネル内
方に、衝撃時膨張展開するエアバッグを有するエアバッ
グユニットを収容し、かつ前記開口部を車室側から覆う
カバー部材として開回動可能なエアバッグリッドを上下
一対のアッパリッドおよびロアリッドとした自動車のエ
アバッグ装置において、前記エアバッグリッドの回動支
点側となる幅方向両端部を、前記上下一対のエアバッグ
リッドの個々に上下端部が連結された一対の折曲部付き
塑性部材によって車体側部材に連結し、該塑性部材の折
曲部は、前記エアバッグの膨張展開時の押圧力によって
前記エアバッグリッドの外方への移動を許容すべく塑性
変形されることを特徴とする。請求項2の発明は、前記
塑性部材はその端部が前記アッパリッドおよび前記ロア
リッドにそれぞれ埋設されるとともに、該塑性部材の前
記折曲部がそれぞれ各リッドの回動支点側となる前記ア
ッパリッドの上端側位置および前記ロアリッドの下端側
位置で、断面U字状に折曲されて突出する舌片状に形成
されていることを特徴とする。請求項3の発明は、イン
ストルメントパネルの助手席に面する部位に開口部を設
け、この開口部を介して前記インストルメントパネル内
方に、衝撃時膨脹展開するエアバッグを有するエアバッ
グユニットを収容し、かつ前記開口部を車室側から覆う
カバー部材として開回動可能なエアバッグリッドを設け
た自動車のエアバッグ装置において、前記エアバッグリ
ッドの回動支点側となる端部を折曲部付きの塑性部材に
よって車体側部材に連結し、該塑性部材の折曲部は、前
記エアバッグの膨脹展開時の押圧力によって前記エアバ
ッグリッドの外方への移動を許容すべく塑性変形される
ようになし、前記エアバッグリッドは上下一対のアッパ
リッドとロアリッドとからなり、前記塑性部材はその端
部がこれらアッパリッドおよびロアリッドにそれぞれ埋
設されるとともに、該塑性部材の前記折曲部がそれぞれ
各リッドの回動支点側となる前記アッパリッドの上端側
位置および前記ロアリッドの下端側位置で、断面U字状
に折曲されて突出する舌片状に形成され、前記塑性部材
によって前記アッパリッドおよび前記ロアリッドを前記
車体側部材に着脱自在に連結するために、前記車体側部
材には、上下一対の前記アッパリッドおよびロアリッド
に沿う縦長なガイド部材が設けられるとともに、前記塑
性部材には、これらアッパリッドおよびロアリッドそれ
ぞれに対応する前記折曲部の間に亘って取付け部が形成
されて、該取付け部に該ガイド部材に係脱自在に係合す
る係合部材が設けられ、さらに、前記ガイド部材にはロ
ック部材が設けられるとともに、前記係合部材には該ロ
ック部材に係脱自在に係止される係止爪が設けられてい
ることを特徴とする。請求項4の発明は、前記塑性部材
が、布製ベルトに樹脂製コーティングを施した二層構造
で形成されていることを特徴とする。請求項5の発明
は、インストルメントパネルの助手席に面する部位に開
口部を設け、この開口部を介して前記インストルメント
パネル内方に、衝撃時膨脹展開するエアバッグを有する
エアバッグユニットを収容し、かつ前記開口部を車室側
から覆うカバー部材として開回動可能なエアバッグリッ
ドを設けた自動車のエアバッグ装置において、前記エア
バッグリッドの回動支点側となる端部を折曲部付きの塑
性部材によって車体側部材に連結し、該塑性部材の折曲
部は、前記エアバックの膨脹展開時の押圧力によって前
記エアバッグリッドの外方への移動を許容すべく塑性変
形されるようになし、前記エアバッグリッドは上下一対
のアッパリッドとロアリッドとからなり、前記塑性部材
は、これらアッパリッドおよびロアリッドそれぞれと前
記車体側部材との間でこれらを互いに連結すべく一対設
けられ、かつアッパリッド側の塑性部材の前記折曲部
を、前記開口部を区画する前記インストルメントパネル
から遠隔に位置させるために、該塑性部材は前記車体側
部材との連結部と前記アッパリッドとの連結部との間で
該インストルメントパネルの該開口部を距離を隔てて取
り囲む形状で形成されるとともに、該折曲部が該開口部
とは反対側へ断面くの字状に折曲されて形成されている
ことを特徴とする。請求項6の発明は、上下一対の前記
アッパリッドとロアリッドとが連結部材によって上下方
向に相互に連結されていることを特徴とする。請求項7
の発明は、前記連結部材には、前記アッパリッドと前記
ロアリッドの合わせ面位置に溝が形成されていることを
特徴とする。
【0009】
【作用】本発明によれば、折曲部を有する塑性部材にて
エアバッグリッドと車体側部材とを連結し、リッド開時
に前記折曲部が塑性変形し伸びて、エアバッグリッドの
外方への移動を許容する構成としたので、エアバッグ膨
脹時の強い押圧力が作用した場合には、塑性部材の塑性
変形によりエアバッグリッドを円滑に車室側に展開でき
る。したがって、インストルメントパネル形状に対応し
て湾曲したエアバッグリッドであっても、当該エアバッ
グリッドとインストルメントパネル相互の干渉を防止し
て、これら両者に損傷を生じさせることなく適切に展開
させることができる。
【0010】また、塑性部材は塑性変形可能な材料、例
えば金属等によって構成されるので、蝶番等による従来
の枢着構造のものに比べて、通常状態におけるエアバッ
グリッドの支持剛性を向上させることができる。特に、
請求項2によれば、通常時アッパリッドおよびロアリッ
ドがインストルメントパネルの開口部を閉塞していると
きには、アッパリッドおよびロアリッドはその内部それ
ぞれに端部が埋設された塑性部材によって車体側部材に
連結されているので、アッパリッドおよびロアリッドの
支持剛性が向上し、アッパリッドおよびロアリッドがぐ
らつく等のおそれはなく、強固に保形支持される。一
方、衝撃発生時には、アッパリッドおよびロアリッド
が、エアバッグユニットの膨脹展開力によりインストル
メントパネルの内方から押動されるが、このとき、各リ
ッドは、塑性部材の折曲部によって一定の伸長を許容さ
れる状態で拘束されているので、それぞれ程度の範囲だ
けインストルメントパネル外方に移動しながら上下方向
に開回動することができ、助手席の乗員にリッドが衝突
することも避けられる。また請求項3によれば、アッパ
リッドおよびロアリッドによるインストルメントパネル
の開口部の閉塞状態では、アッパリッドおよびロアリッ
ドに端部が埋設された塑性部材の各リッドからの突出部
分である取付け部が車体側部材にガイド部材と係合部
材、並びにロック部材と係止爪とによって着脱自在に連
結されているので、アッパリッドおよびロアリッドの車
体側部材に対する支持剛性が向上するとともに、リッド
の取付作業・交換作業を簡単に行うことができる。また
請求項5によれば、折曲部をできるだけインストルメン
トパネルの開口部から離すように構成しているので、ア
ッパリッドの開作業に伴って伸びるこの塑性部材が、イ
ンストルメントパネルに干渉することを抑制して、アッ
パリッドの円滑な開作動を確保できる。さらに請求項6
によれば、アッパリッドとロアリッドとの一体性を向上
でき、組付け性やアッパリッドおよびロアリッド相互の
位置ずれを防止して見栄えを良好にすることができると
共に、車体側部材に対するこれらリッドの支持剛性を向
上させることができる。また請求項7によれば、リッド
開放時には、この連結部材が溝で容易に破断して、円滑
にリッドを開放させることができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を参照して説明する。
図1および図2は、エアバッグ装置が組込まれる車体構
造部を概略的に示している。すなわち、エンジンルーム
1の後端に位置するダッシュロアパネル2の上端部に、
ダッシュアッパパネル3が接合されるとともに、カウル
アッパパネル4が接合されている。カウルアッパパネル
4の所定部分に、フロントウインドガラス5が固定され
ている。インストルメントパネル6は、カウルアッパパ
ネル4を覆うトップデッキ部6aと、このトップデッキ
部6aの後端から曲線的に立下るサイドウォール部6b
とを有し、サイドウォール部6bの下端部にはグローブ
リッド7が連結されている。インストルメントパネル6
の内方には、空気調和機としてのクリーニングユニット
8、フロントウインドガラス5の曇り止めを行うデフロ
スタノズル9等が設けられ、またグローブリッド7の内
方にはグローブポケット10が設けられている。
【0012】インストルメントパネル6の助手席に面す
る部位には、車体幅方向に細長い開口部11が形成され
ており、この開口部11を介してインストルメントパネ
ル6内方にエアバッグ装置12が組込まれ、このエアバ
ッグ装置12がステアリング支持メンバ13に支持され
ている。
【0013】エアバッグ装置12は、ステアリング支持
メンバ13に固定されて後端が開放する、車体側部材と
してのケーシング14と、このケーシング14内に折畳
まれた状態で収容されたエアバッグ15と、このエアバ
ッグ15内に導入すべきガスを発生するためのガス発生
器16と、ガス発生器16を作動するための図示しない
衝撃検出用センサ等とからなるエアバッグユニット17
を有している。また、エアバッグユニット17の後端
側、すなわちインストルメントパネル6の開口部11
は、カバー部材としてのエアバッグリッド、本実施例で
は上下方向に助手席側に向かってそれぞれ開回動可能な
アッパリッド18およびロアリッド19によって閉塞さ
れている。
【0014】図3〜図5はエアバッグ装置12を詳細に
示している。本実施例のエアバッグ装置12では、各リ
ッド18,19と車体側部材としてのケーシング14と
が、折曲部20aを有する帯状の塑性部材20によって
連結されている。そして、リッド開時に前記折曲部20
aが塑性変形し伸びて、各リッド18,19の外方へ移
動が許容される構成とされている。
【0015】詳述すると、アッパリッド18およびロア
リッド19には、塑性部材20の一部を構成する、鉄板
等の金属板製の芯材20bが埋設されている。この芯材
20bの一端部、つまりアッパリッド18の上端側に位
置する部分と、ロアリッド19の下端側に位置する部分
とに、それぞれ断面U字状に折曲されて突出する、舌片
状の折曲部20aが一体的に設けられている。これら折
曲部20aから、各リッド18,19の裏面側に帯状の
取付け部20cが一体に延在し、この取付け部20cが
車体側部材としてのケーシング14に支持されている。
すなわち、ケーシング14の左右端部にはフランジ部1
4aが形成されており、この各フランジ部14aに縦長
なチャンネル形のガイド部材21が固定されている。ガ
イド部材21の下端部には、回動レバーからなるロック
部材22が設けられている。一方、塑性部材20の取付
け部20cには、前記ガイド部材21に噛合うチャンネ
ル形の係合部材23が固定されている。なお、この係合
部材23の下端部には、前記ロック部材22に係止し得
る係止爪24が設けられている。
【0016】そして、これらガイド部材21と係合部材
23との係合、およびロック部材22と係止爪24との
係合により、塑性部材20がケーシング14のフランジ
部14aに着脱可能に取付けられている。
【0017】次に図6も参照して作用を説明する。通常
時には、図3に示すように、アッパリッド18およびロ
アリッド19が、インストルメントパネル6の開口部1
1を閉塞する状態にある。この場合、アッパリッド18
およびロアリッド19には、内部にそれぞれ塑性部材2
0の芯材20bが埋設され、この各芯材20bの各リッ
ド18,19からの突出部分である取付け部20cが車
体側部材であるケーシング14に取付けられているの
で、アッパリッド18およびロアリッド19の支持剛性
が向上し、アッパリッド18およびロアリッド19がぐ
らつき等のおそれはなく、強固に保形支持される。
【0018】一方、衝撃発生時には、図6に示すように
アッパリッド18およびロアリッド19が、エアバッグ
ユニット17の膨脹展開力によりインストルメントパネ
ル6の内方から押動される。この場合、各リッド18,
19は、塑性部材20の折曲部20aによって一定の伸
長を許容される状態で拘束されているので、それぞれ適
度の範囲だけインストルメントパネル6外方に移動しな
がら上下方向に開回動するくとができ、助手席の乗員に
リッド18,19が衝突することも避けられる。
【0019】したがって、従来の蝶番等を用いた構成に
比して、インストルメントパネル6の形状の自由度拡大
が図れるとともに、各リッド18,19が適切に展開で
きるようになり、しかも芯材20bにより、通常の閉塞
状態における各リッド18,19の支持剛性を向上させ
ることができる。
【0020】本実施例によれば、アッパリッド18およ
びロアリッド19の回転支点側をそれぞれ塑性部材20
によってケーシング14に連結したので、インストルメ
ントパネル6の形状に対応する湾曲形状のリッド構成で
あっても、当該エアバッグリッド18,19とインスト
ルメントパネル6相互の干渉を防止して、これら両者に
損傷を生じさせることなく適切に展開させることができ
るとともに、アッパリッド18およびロアリッド19の
閉塞状態における支持剛性を向上させることができる。
【0021】なお、前記実施例では、塑性部材20を一
体構造のものとしたが、図7に示すように、芯材20b
と、折曲部20aおよび取付け部20cとを別体に構成
し、これらを締結具25によって連結してもよい。
【0022】また、前記実施例では、塑性部材20を、
金属等のみによる単一材料で構成したが、図8に示すよ
うに、布製ベルト部分20Aと樹脂製コーティング部分
20Bとにより合わせ構成としてもよい。
【0023】さらに前記実施例では、エアバッグリッド
を、アッパリッド18およびロアリッド19からなる、
上下に開回動するタイプの構成としたが、本発明はこれ
に限らず、1枚構成のエアバッグリッドや左右に開回動
するもの等、各種タイプのエアバッグリッドについて適
用することができる。
【0024】図9には、本発明のさらに他の実施例が示
されている。本実施例のエアバッグ装置12にあって
も、各リッド18,19と車体側部材としてのケーシン
グ14とが、折曲部120a,121aを有する塑性部
材120,121によって連結されている。そして、リ
ッド開放時にこれら折曲部120a,121aが塑性変
形し伸びて、各リッド18,19の外方への移動が許容
される構成とされている。
【0025】詳述すると、アッパリッド18をケーシン
グ14に取り付ける一方の塑性部材120は、その両端
がアッパリッド18の裏面及びケーシング14の上面に
形成された段付き部14aにそれぞれピン130を介し
て接合されている。そして殊に、この塑性部材120の
折曲部120aは、これがインストルメントパネル6の
トップデッキ部6aから相当の距離離れるような形状を
与えられている。具体的にはこの塑性部材120は、ケ
ーシング14との取付部からトップデッキ部6aとほぼ
平行にアッパリッド18側へ延出され、そして折曲部1
20aは、トップデッキ部6aを越えた部分においてア
ッパリッド18側へ向かって上方に折り曲げることによ
り形成されている。このように、折曲部120aをでき
るだけトップデッキ部6aから離すように構成すること
により、アッパリッド18の開作動に伴って伸びるこの
塑性部材120が、トップデッキ部6aに干渉すること
を抑制して、アッパリッド18の円滑な開作動を確保で
きるようになっている。 I
【0026】他方、ロアリッド19をケーシング14
に取り付ける、もう一方の塑性部材121は、その両端
がロアリッド19の裏面及びケーシング14の下部前縁
にそれぞれピン130を介して接合されている。この塑
性部材121は全体がL字形状に形成され、その角部が
折曲部121aとされている。そしてこの塑性部材12
0は、ロアリッド19の開作動に伴って折曲部121a
がサイドウォール部6b上にほぼ水平に伸ばされるよう
に、変形される。
【0027】さらに本実施例にあっては、アッパリッド
18の下端部とロアリッド19の上端部とが、連結部材
140によって相互に連結されて構成されている。この
連結部材140はリッド18,19の車幅方向に沿う帯
状に形成されて、アッパリッド18及びロアリッド19
の裏面相互間を掛け渡すように設けられている。そして
殊にこの連結部材140には、これらアッパリッド18
及びロアリッド19の合せ面位置に、この部分を他の部
分よりも脆弱とする溝141が形成されている。このよ
うな連結部材140を採用することにより、アッパリッ
ド18とロアリッド19との一体性を向上でき、組付け
性やリッド18,19相互の位置ずれを防止して見栄え
を良好にすることができると共に、ケーシング14に対
するこれらリッド18,19の支持剛性を向上させるこ
とができる。また、リッド開放時には、この連結部材1
40は、溝141で容易に破断して円滑にリッド18,
19を開放させることができる。
【0028】そしてこのような本実施例にあっても、上
記実施例と同様な効果を奏することは勿論である。
【0029】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明によれば、
折曲部を有する塑性部材にてエアバッグリッドと車体側
部材とを連結し、リッド開時に前記折曲部が塑性変形し
伸びてエアバッグリッドの外方への移動を許容する構成
としたので、エアバッグ膨脹時の強い押圧力が作用した
場合には、塑性部材の塑性変形によりエアバッグリッド
が円滑に車室側に展開でき、インストルメントパネル形
状に対応して湾曲形成されたエアバッグリッドであって
も、当該エアバッグリッドとインストルメントパネル相
互の干渉を防止して、これら両者に損傷を生じさせるこ
となく適切に展開させることができるとともに、蝶番等
による従来の枢着構造のものに比べて、通常状態におけ
るエアバッグリッドの支持剛性を向上させることができ
るなどの効果が奏される。そして特徴に、前記エアバッ
グリッドの回動支点側となる幅方向両端部を、前記上下
一対のエアバッグリッドの個々に上下端部が連結された
一対の折曲部付き塑性部材によって車体側部材に連結す
るという構成を採用していて、インストルメントパネル
の形状に関わらず、エアバッグリッドの確実な開放が可
能になる。また、上下一対のエアバッグリッドを塑性部
材自体で接続し、新たな部材を用いることなくユニット
化することにより、組み付け時の取り扱いの簡単化と、
組み付け時の寸法精度の向上を図ることができ、インス
トルメントパネルに対してエアバッグリッドをズレな
く、正確な寸法で取り付けることができる。特に、請求
項2の発明によれば、通常時アッパリッドおよびロアリ
ッドがインストルメントパネルの開口部を閉塞している
ときには、アッパリッドおよびロアリッドはその内部そ
れぞれに端部が埋設された塑性部材によって車体側部材
に連結されているので、アッパリッドおよびロアリッド
の支持剛性を向上でき、アッパリッドおよびロアリッド
がぐらつく等のおそれはなく、強固に保形支持すること
ができる。一方、衝撃発生時には、アッパリッドおよび
ロアリッドが、エアバッグユニットの膨脹展開力により
インストルメントパネルの内方から押動されるが、この
とき、各リッドは、塑性部材の折曲部によって一定の伸
長を許容される状態で拘束されているので、それぞれ適
度の範囲だけインストルメントパネル外方に移動しなが
ら上下方向に開回動することができ、助手席の乗員にリ
ッドが衝突することも避けることができる。また請求項
3の発明によれば、アッパリッドおよびロアリッドによ
るインストルメントパネルの開口部の閉塞状態では、ア
ッパリッドおよびロアリッドに端部が埋設された塑性部
材の各リッドからの突出部分である取付け部が車体側部
材にガイド部材と係合部材、並びにロック部材と係止爪
とによって着脱自在に連結されているので、アッパリッ
ドおよびロアリッドの車体側部材に対する支持剛性を向
上できるとともに、リッドの取付作業・交換作業を簡単
に行うことができる。また請求項5の発明によれば、折
曲部をできるだけインストルメントパネルの開口部から
離すように構成しているので、アッパリッドの開作動に
伴って伸びるこの塑性部材が、インストルメントパネル
に干渉することを抑制して、アッパリッドの円滑な開作
動を確保できる。さらに請求項6の発明によれば、アッ
パリッドとロアリッドとの一体性を向上でき、組付け性
やアッパリッドおよびロアリッド相互の位置ずれを防止
して見栄えを良好にすることができると共に、車体側部
材に対するこれらリッドの支持剛性を向上させることが
できる。また請求項7の発明によれば、リッド開放時に
は、この連結部材が溝で容易に破断して、円滑にリッド
を開放させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す自動車のインストルメ
ントパネルの斜視図である。
【図2】インストルメントパネル助手席側を示す断面図
である。
【図3】エアバッグ装置部の詳細断面図である。
【図4】エアバッグ装置部の斜視図である。
【図5】エアバッグ装置部の組立て状態を示す断面図で
ある。
【図6】エアバッグ装置部の展開作用を示す図である。
【図7】本発明の他の実施例を示す断面図である。
【図8】本発明のさらに他の実施例を示す図である。
【図9】本発明のさらに他の実施例を示すインストルメ
ントパネル助手席側を示す断面図である。
【符号の説明】
6 インストルメントパネル 11 開口部 17 エアバッグユニット 18 アッパリッド(エアバッグリッド) 19 ロアリッド(エアバッグリッド) 20,120,121 塑性部材 20a,120a,121a 折曲部

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インストルメントパネルの助手席に面す
    る部位に開口部を設け、この開口部を介して前記インス
    トルメントパネル内方に、衝撃時膨張展開するエアバッ
    グを有するエアバッグユニットを収容し、かつ前記開口
    部を車室側から覆うカバー部材として開回動可能なエア
    バッグリッドを上下一対のアッパリッドおよびロアリッ
    ドとした自動車のエアバッグ装置において、前記エアバ
    ッグリッドの回動支点側となる幅方向両端部を、前記上
    下一対のエアバッグリッドの個々に上下端部が連結され
    た一対の折曲部付き塑性部材によって車体側部材に連結
    し、該塑性部材の折曲部は、前記エアバッグの膨張展開
    時の押圧力によって前記エアバッグリッドの外方への移
    動を許容すべく塑性変形されることを特徴とする自動車
    のエアバッグ装置。
  2. 【請求項2】 前記塑性部材はその端部が前記アッパリ
    ッドおよび前記ロアリッドにそれぞれ埋設されるととも
    に、該塑性部材の前記折曲部がそれぞれ各リッドの回動
    支点側となる前記アッパリッドの上端側位置および前記
    ロアリッドの下端側位置で、断面U字状に折曲されて突
    出する舌片状に形成されていることを特徴とする請求項
    1記載の自動車のエアバッグ装置。
  3. 【請求項3】 インストルメントパネルの助手席に面す
    る部位に開口部を設け、この開口部を介して前記インス
    トルメントパネル内方に、衝撃時膨脹展開するエアバッ
    グを有するエアバッグユニットを収容し、かつ前記開口
    部を車室側から覆うカバー部材として開回動可能なエア
    バッグリッドを設けた自動車のエアバッグ装置におい
    て、 前記エアバッグリッドの回動支点側となる端部を折曲部
    付きの塑性部材によって車体側部材に連結し、 該塑性部材の折曲部は、前記エアバッグの膨脹展開時の
    押圧力によって前記エアバッグリッドの外方への移動を
    許容すべく塑性変形されるようになし、 前記エアバッグリッドは上下一対のアッパリッドとロア
    リッドとからなり、 前記塑性部材はその端部がこれらアッパリッドおよびロ
    アリッドにそれぞれ埋設されるとともに、該塑性部材の
    前記折曲部がそれぞれ各リッドの回動支点側となる前記
    アッパリッドの上端側位置および前記ロアリッドの下端
    側位置で、断面U字状に折曲されて突出する舌片状に形
    成され、 前記塑性部材によって前記アッパリッドおよび前記ロア
    リッドを前記車体側部材に着脱自在に連結するために、
    前記車体側部材には、上下一対の前記アッパリッドおよ
    びロアリッドに沿う縦長なガイド部材が設けられるとと
    もに、 前記塑性部材には、これらアッパリッドおよびロアリッ
    ドそれぞれに対応する前記折曲部の間に亘って取付け部
    が形成されて、該取付け部に該ガイド部材に係脱自在に
    係合する係合部材が設けられ、 さらに、前記ガイド部材にはロック部材が設けられると
    ともに、前記係合部材には該ロック部材に係脱自在に係
    止される係止爪が設けられていることを特徴とする自動
    車のエアバッグ装置。
  4. 【請求項4】 前記塑性部材が、布製ベルトに樹脂製コ
    ーティングを施した二層構造で形成されていることを特
    徴とする請求項1〜3いずれかの項に記載の自動車のエ
    アバッグ装置。
  5. 【請求項5】 インストルメントパネルの助手席に面す
    る部位に開口部を設け、この開口部を介して前記インス
    トルメントパネル内方に、衝撃時膨脹展開するエアバッ
    グを有するエアバッグユニットを収容し、かつ前記開口
    部を車室側から覆うカバー部材として開回動可能なエア
    バッグリッドを設けた自動車のエアバッグ装置におい
    て、前記エアバッグリッドの回動支点側となる端部を折
    曲部付きの塑性部材によって車体側部材に連結し、該塑
    性部材の折曲部は、前記エアバックの膨脹展開時の押圧
    力によって前記エアバッグリッドの外方への移動を許容
    すべく塑性変形されるようになし、 前記エアバッグリッドは上下一対のアッパリッドとロア
    リッドとからなり、前記塑性部材は、これらアッパリッ
    ドおよびロアリッドそれぞれと前記車体側部材との間で
    これらを互いに連結すべく一対設けられ、かつアッパリ
    ッド側の塑性部材の前記折曲部を、前記開口部を区画す
    る前記インストルメントパネルから遠隔に位置させるた
    めに、該塑性部材は前記車体側部材との連結部と前記ア
    ッパリッドとの連結部との間で該インストルメントパネ
    ルの該開口部を距離を隔てて取り囲む形状で形成される
    とともに、該折曲部が該開口部とは反対側へ断面くの字
    状に折曲されて形成されていることを特徴とする自動車
    のエアバッグ装置。
  6. 【請求項6】 上下一対の前記アッパリッドとロアリッ
    ドとが連結部材によって上下方向に相互に連結されてい
    ることを特徴とする請求項5記載の自動車のエアバッグ
    装置。
  7. 【請求項7】 前記連結部材には、前記アッパリッドと
    前記ロアリッドの合わせ面位置に溝が形成されているこ
    とを特徴とする請求項6記載の自動車のエアバッグ装
    置。
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