JP3097945U - 温水洗浄機 - Google Patents

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番所 利行
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株式会社洲本整備機製作所
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Abstract

【課題】連続して温水を噴出することのできる温水洗浄機を提供する。
【解決手段】水を加熱する熱源としての耐圧電気ヒーター17を内蔵した圧力容器4を、高圧ポンプ3と洗浄ガン5との間の洗浄水路20に配設する。高圧ポンプ3から供給される高圧水を過熱して高圧高温水にし、この高圧高温水を洗浄ガン5より噴出する。従って、連続して必要な温度の温水を噴出することができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【考案の属する技術分野】
この考案は、温水により被洗浄物を洗浄する温水洗浄機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の温水洗浄機において、温水を作る熱源としては、石油燃料、ガス燃料あるいは電力を利用したものがある。石油燃料あるいはガス燃料を熱源とした温水洗浄機は、温水を高圧噴出することにより、自動車などの水噴射では落ちにくい汚れを落とす温水洗浄機を提供している(例えば、特許文献1参照)。また、電力を熱源とした温水洗浄機は、温水を高圧噴射することにより、食品工場などでの殺菌を兼ねた洗浄する温水洗浄機を提供している(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】特開平06―106141号公報(段落0004〜段落0009、図1)
【特許文献2】特開平09―123879号公報(段落0008、図1)
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、現在の地球上は、工場の排気ガス、自動車の排気ガス、一般の暖房及び給湯の熱源として使用する石油燃料から発生するガス等により、亜硫酸酸化物あるいは窒素酸化物などが充満し、大気が汚染されている。そのため、特許文献1の熱源として利用される石油燃料やガス燃料は、環境の汚染を防ぐ意味から避けるべきである。
【0005】
また、特許文献2では、貯留された水を加熱し温水にしたものを全て使用してしまうと、再度水を貯めてから電気ヒーターで必要な温度まで加熱する必要性があった。特に、食品工場などで、温水による殺菌を兼ねた洗浄を行う場合は、殺菌に必要な温度まで加熱するのに、相当な時間を要するといった難点があった。また、高圧ポンプの吸入水の限度温度が80℃のため、高温度の温水を噴射することができなかった。
【0006】
そこで、本考案は、連続して高温水を噴射することのできる温水洗浄機を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本考案に係る温水洗浄機は、圧力容器が高圧ポンプと洗浄ガンとの間の洗浄水路に配設する。この圧力容器には、高圧ポンプから供給される高圧水を加熱するための耐圧電気ヒーターが内設されている。それにより、高圧ポンプから圧力容器に供給される高圧水を加熱して高圧高温水にし、洗浄ガンより噴射することを特徴としている。
【0008】
上記構成によると、食品工場などでの殺菌を兼ねた洗浄などでは、加熱した温水を全て使用しても、再度、水を貯留してから電気ヒーターで必要な温度まで加熱するのに相当な時間を要することなく、また、高圧ポンプの吸入水の限度温度と関係なく、連続して必要な温度の高圧高温水を噴射することのできる温水洗浄機を提供することができる。
【0009】
また、本考案では、高圧ポンプの下流側に水を貯めておくタンクが設けられている。該タンクには、前記圧力容器が内設されている。これにより、タンクに内接された圧力容器で高圧水を加熱するときに発生する余熱により、タンクに貯留された水を加熱することができる。従って、タンクで加熱し、高圧容器で再度加熱することで、温水の温度を常に高温度に保つことができるので、連続して高圧高温水を提供することができる。
【0010】
さらに、本考案は、貯水用のタンク、高圧ポンプ及び圧力容器が搭載された温水洗浄気本体の下部に、キャスターを取付けている。従って、温水洗浄機本体が移動可能となる。そのため、食品工場などの殺菌を兼ねた洗浄等において、洗浄する場所にこだわることなく使用することができる移動可能な温水洗浄機を提供することができる。
【0011】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本考案の実施形態の温水洗浄機の構成ブロック図、図2は全体の構成図、図3は圧力容器の構造図、図4は全体の正面図、図5は従来の技術の全体の構成図である。
【0012】
図1、図2に示すように本実施形態における温水洗浄機は、温水洗浄機本体1に水貯蓄用のタンク2と、高圧水を供給駆動する高圧ポンプ3と、高圧水を加熱する圧力容器4及び高圧高温水を噴射させる洗浄ガン5とを備えている。
【0013】
タンク2は、高圧ポンプ3の上流側に配し、給水部6からの水や温水等を一時的に貯留しておくもので、特に、給水部6が給水状態で、洗浄ガン5に設けられたガンストップ7が動作しているときに、水または温水を一時的に貯留して待機させる場合に役立つ。このタンク2には、フロート8とその上下動により開閉するフロートバルブ9が設けられている。この、フロートバルブ9は周知の技術であって、貯留する水量を一定にすることができる。また、一定の水量を超過した場合は、オーバーフローより排水される。
【0014】
タンク2の出口側は、高圧ポンプ3の入口側とが洗浄水路20を介して接続されている。タンク2の出口側部分には、ストレーナー11が取付けられている。このストレーナー11は、高圧ポンプ3の故障の原因となるゴミや浮遊物などを濾過している。また、洗浄水路20には、タンク2の水をポンプドレンに排水するための排水路12が、ドレンコック13を介して接続されている。このドレンコック13を開けることで、洗浄器の使用後のタンク2の余水を容易に排水することができる。
【0015】
高圧ポンプ3の出口側には、安全弁14を介して、圧力容器4、アンローダーバルブ22、洗浄ガン5の順番に接続されている。安全弁14は、圧力容器4内で規定以上の圧力が係らないように調整するために設けている。そのため、安全弁14にはタンク2に帰還する帰還流路15に接続されており、圧力容器4に規定以上の圧力がかかった場合、帰還流路15に接続された弁を開放し、タンク2に水や温水を循環させる。従って、圧力容器4での過度の圧力負荷が無くなり圧力容器4の故障を防止している。
【0016】
アンローダーバルブ22は、入口ポートが一つと出口ポートが二つで構成される三方弁であり、その出口ポートの一つにタンク2に帰還する帰還流路15が接続されている。従って、アンローダーバルブ22は、高圧ポンプ3の駆動状態で、洗浄ガン5のガンストップ7が作動した場合、洗浄ガン5のホース部21の流体圧を感知して弁子をタンク2への帰還流路15に切り替えるようになっている。これにより、一度圧力容器4ないで加熱された温水が循環するので、タンク2内の水を温めることができる。また、帰還流路15には、余水ドレンに排水する排水路12がドレンコック13を介して接続されている。このドレンコック13を開けることで、洗浄器の使用後の高圧ポンプ3、圧力容器4及び洗浄ガン5に残った水を容易に排水することができる。
【0017】
圧力容器4は、図2、図3に示すように、高圧ポンプ3から供給される高圧水を加熱す耐圧電気ヒーター17と、該耐圧電気ヒーター17を固定するカバー4aと、ステンレス鋼で生成されたケース4bとから構成され、ユニット化されている。圧力容器4は、高圧ポンプ3から洗浄ガン5までの洗浄水路20に介在し、前記タンク2に形成された筒状の穴に内設されている。カバー4aは、耐圧電気ヒーター17を固定するための保持部である。また、カバー4aは、該耐圧電気ヒーター17の電極部17aを外部から遮断しており、水または埃などによる電極間のショートなどの故障を防止している。ケース4bは、耐圧電気ヒーター17の有効発熱部17bを覆うように筒状の蓋を形成しており、該カバー4aと螺合して固定される。ケース4bには、高圧ポンプ3から供給される高圧水の入口部4cと排出する出口部4dが形成され、入口部4cから出口部4dに至る水流路4eで高圧水を加熱することができる。
【0018】
上記構成により、高圧ポンプ3から供給される高圧水は、圧力容器4に内蔵された耐圧電気ヒーター17によって加熱することができる。さらに、高圧水を加熱したときに発生する余加熱によって、タンク2に一時的に貯留された水または温水をも加熱することが可能となる。
【0019】
次に、上記構成による温水洗浄機の水流の経路についての説明をする。タンク2に貯留された水が、ストレーナー11を通過して高圧ポンプ3に吸入される。この吸入された水は、高圧ポンプ3により高圧水となり、安全弁14を介して圧力容器4を通る。高圧ポンプ3により供給された高圧水は、この圧力容器4に内設された耐圧電気ヒーター17によって加熱される。加熱された高圧水は、高圧ポンプ5から供給された圧力で、アンローダーバルブ22と、サーモスタットとを通って洗浄ガン5より噴出される。なお、加熱される温水の温度は、圧力容器4の下流側に配されたサーモスタット18によって設定された温度に管理されている。
【0020】
また、図4に示すように、温水洗浄機本体1には、本体の下部にキャスター10を取付けている。このキャスター10により温水洗浄機本体1は、移動が可能となり、洗浄する場所を選ぶことなく使用することができる。そのため、食品工場での使用、特に室内などでの殺菌洗浄に利用することができる。
【0021】
なお、本考案は、上記実施形態に限定されるものではなく、本考案の範囲内で修正、変更を加えることができる。例えば、耐圧容器をタンクに内設せずに外部に設けてもよい。さらに、タンク用の電気ヒーターを耐圧容器とは別に設けてもよい。また、タンクを脱着自在にすることで、給水源のない洗浄場所においても予備のタンクに水を貯留して置けば、長時間の温水洗浄が可能となる。
【0022】
【考案の効果】
以上、説明したように、本考案によれば、耐圧電気ヒーターを内蔵した耐圧容器を、高圧ポンプと洗浄ガンとの間に設けることにより、タンクに水を貯留し、必要な温度まで加熱することなく、連続して必要な温度の温水を使用することができる。また、高圧ポンプの吸入水温度の限度と関係なく、高温度の高圧水を噴射することができる。
【0023】
従って、食品工場などでの殺菌を兼ねた洗浄などでは、必要な温度まで加熱するのに相当な時間を要することなく、連続して必要な温度の高圧高温水を噴射することができる。また、タンクで加熱し、高圧容器で再度加熱することで、温水の温度を常に高温度に保つことができるので、連続して高圧高温水を使用することができる。
【0024】
さらに、温水洗浄機本体の下部に取付けてあるキャスターにより、移動が可能となるので洗浄する場所を選ぶ必要性がない。すなわち、食品工場での使用、特に室内などでの殺菌洗浄などに使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施形態の温水洗浄機の構成ブロック図
【図2】全体の構成図
【図3】圧力容器の構造図
【図4】全体の正面図
【図5】従来の技術の全体の構成図
【符号の説明】
1  温水洗浄機本体
2  タンク
3  高圧ポンプ
4  圧力容器
5  洗浄ガン
10 キャスター
11 ストレーナー
14 安全弁
17 耐圧電気ヒーター
20 洗浄水路
21 ホース部
22 アンローダーバルブ

Claims (3)

  1. 高圧ポンプと洗浄ガンとの間の洗浄水路に圧力容器が介在され、該圧力容器に耐圧電気ヒーターが内蔵され、高圧ポンプから供給された高圧水を加熱して洗浄ガンから高圧高温水を噴出することを特徴とする温水洗浄機。
  2. 高圧ポンプの上流側に水を貯めるタンクが配設され、該タンクの内部には、前記圧力容器が搭載され、その圧力容器の余熱により、前記タンク内の水が加熱されることを特徴とする請求項1記載の温水洗浄機。
  3. 前記タンク、高圧ポンプ及び圧力容器が搭載された洗浄機本体の下部にキャスターが設けられ、該洗浄機本体が移動可能とされたことを特徴とする請求項2記載の温水洗浄機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011072954A (ja) * 2009-10-01 2011-04-14 Kazuo Yamaguchi 洗浄用スプレーガン

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