JP3097926B2 - 車室内の能動消音装置 - Google Patents
車室内の能動消音装置Info
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- JP3097926B2 JP3097926B2 JP03228065A JP22806591A JP3097926B2 JP 3097926 B2 JP3097926 B2 JP 3097926B2 JP 03228065 A JP03228065 A JP 03228065A JP 22806591 A JP22806591 A JP 22806591A JP 3097926 B2 JP3097926 B2 JP 3097926B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車室内騒音を消音する
のに使用される車室内の能動消音装置に係り、とくに能
動消音装置の制御対象であるエンジニアリングのこもり
音以外の周波数領域の音を減衰し、上記エンジンのこも
り音のみを強調してマイクロンに入力させるのに好適な
車室内の能動消音装置に関する。
のに使用される車室内の能動消音装置に係り、とくに能
動消音装置の制御対象であるエンジニアリングのこもり
音以外の周波数領域の音を減衰し、上記エンジンのこも
り音のみを強調してマイクロンに入力させるのに好適な
車室内の能動消音装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車輌のエンジンの回転振動に起因する車
室内こもり音たとえば4サイクル直列4気筒エンジンで
あれば回転2次音に対する能動的消音装置に関する従来
技術は、たとえば特公平1−501344号公報に記載
されているように、車室内に設けられた複数個のマイク
ロフォンとスピーカおよび適応フイルタを構成するマイ
クロプロセッサを用いて、エンジン回転に同期した基準
信号をもとにエンジン騒音成分を能動的に消音するもの
が提案されている。この場合、マイクロフォンは車室内
の適当な場所に配置されている。また、車室の音は上記
マイクロンにより検出されるが、エンジンの振動以外に
もロードノイズ、風切り音、エアコンの吹き出し音など
の騒音やカーオーディオの音など、一般に車室内の音場
成分は種々存在している。エンジンこもり音の能動消音
装置において、これら他の音成分、とくにエンジン音成
分により高周波の成分は、制御系に対する外乱として作
用するので、適当なローバスフィルタを介して減衰させ
ねばならない。このため、前記マイクロフォンの検出信
号をアナログもしくはディジタル回路で構成したローパ
スフィルタを通過させて高周波成分を除去するのが一般
的である。
室内こもり音たとえば4サイクル直列4気筒エンジンで
あれば回転2次音に対する能動的消音装置に関する従来
技術は、たとえば特公平1−501344号公報に記載
されているように、車室内に設けられた複数個のマイク
ロフォンとスピーカおよび適応フイルタを構成するマイ
クロプロセッサを用いて、エンジン回転に同期した基準
信号をもとにエンジン騒音成分を能動的に消音するもの
が提案されている。この場合、マイクロフォンは車室内
の適当な場所に配置されている。また、車室の音は上記
マイクロンにより検出されるが、エンジンの振動以外に
もロードノイズ、風切り音、エアコンの吹き出し音など
の騒音やカーオーディオの音など、一般に車室内の音場
成分は種々存在している。エンジンこもり音の能動消音
装置において、これら他の音成分、とくにエンジン音成
分により高周波の成分は、制御系に対する外乱として作
用するので、適当なローバスフィルタを介して減衰させ
ねばならない。このため、前記マイクロフォンの検出信
号をアナログもしくはディジタル回路で構成したローパ
スフィルタを通過させて高周波成分を除去するのが一般
的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、制
御されるエンジン音帯域よりそれほど高くない周波数帯
域に機械系の共振などにより音圧ピークが存在する場合
などは、電気的なフイルタによりこれを完全に除去する
ことが困難であり、またフイルタの構成が複雑になれば
当然のことながらコストが増大するという問題があっ
た。
御されるエンジン音帯域よりそれほど高くない周波数帯
域に機械系の共振などにより音圧ピークが存在する場合
などは、電気的なフイルタによりこれを完全に除去する
ことが困難であり、またフイルタの構成が複雑になれば
当然のことながらコストが増大するという問題があっ
た。
【0004】本発明の目的は、電気的なノイズによる誤
動作を防止し、かつ電気的なフイルタの構成の簡略化を
可能とする能動消音装置を提供することにある。
動作を防止し、かつ電気的なフイルタの構成の簡略化を
可能とする能動消音装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は、車輌の車室
内に、それぞれ少なくとも1個配置し、前記車室内の騒
音を測定するマイクロフオンと、該マイクロフオンの測
定結果に基いて前記車室内を消音するための2次音を出
力するスピーカを設けた車室内の能動消音装置におい
て、前記車輌のルーフとルーフライニングの間の天井空
間を利用して構成され、その一端部を細管にて前記車室
内に接続し、他端部を細管にて前記マイクロフオンに接
続してなり、前記車室内の騒音を取り込んで特定周波数
領域の音成分のみを取出し、前記マイクロフオンに誘導
する音響フイルタを設けたことによって達成される。
内に、それぞれ少なくとも1個配置し、前記車室内の騒
音を測定するマイクロフオンと、該マイクロフオンの測
定結果に基いて前記車室内を消音するための2次音を出
力するスピーカを設けた車室内の能動消音装置におい
て、前記車輌のルーフとルーフライニングの間の天井空
間を利用して構成され、その一端部を細管にて前記車室
内に接続し、他端部を細管にて前記マイクロフオンに接
続してなり、前記車室内の騒音を取り込んで特定周波数
領域の音成分のみを取出し、前記マイクロフオンに誘導
する音響フイルタを設けたことによって達成される。
【0006】
【0007】また、前記音響フイルタを単一空洞形状に
構成したものである。
構成したものである。
【0008】また、前記音響フイルタを多重空洞形状に
構成したものである。
構成したものである。
【0009】また、前記音響フイルタを、一端部が前記
車室内に接続し、他端部が前記マイクロフオンに接続す
る管と、該管の途中に配置されるとともに、該管と小孔
を介して接続する共鳴箱とから構成したものである。
車室内に接続し、他端部が前記マイクロフオンに接続す
る管と、該管の途中に配置されるとともに、該管と小孔
を介して接続する共鳴箱とから構成したものである。
【0010】
【作用】上記手段によれば、車輌のルーフとルーフライ
ニングの間の天井空間を利用して機械的な音響フイルタ
を構成したので、電気的なノイズによる誤動作を防止
し、かつ電気的なフイルタの構成を簡略化することがで
きる。
ニングの間の天井空間を利用して機械的な音響フイルタ
を構成したので、電気的なノイズによる誤動作を防止
し、かつ電気的なフイルタの構成を簡略化することがで
きる。
【0011】また、前記音響フイルタは両端部を細管に
て前記車室内および前記マイクロフオンに接続したの
で、該音響フイルタおよび細管の寸法、連結方法を変え
ることにより任意の周波数領域の音成分を減衰すること
ができる。
て前記車室内および前記マイクロフオンに接続したの
で、該音響フイルタおよび細管の寸法、連結方法を変え
ることにより任意の周波数領域の音成分を減衰すること
ができる。
【0012】また、前記音響フイルタを単一空洞形状に
構成したので簡単な構成にてエンジンこもり音成分など
の特定周波数領域以外の周波数領域の騒音成分を減衰
し、特定周波数領域の音成分のみを前記マイクロフオン
に誘導することができるので、前記マイクロフオンによ
る音成分の測定精度を向上することができる。
構成したので簡単な構成にてエンジンこもり音成分など
の特定周波数領域以外の周波数領域の騒音成分を減衰
し、特定周波数領域の音成分のみを前記マイクロフオン
に誘導することができるので、前記マイクロフオンによ
る音成分の測定精度を向上することができる。
【0013】また、前記音響フイルタを多重空洞形状に
構成したので、減音周波数領域を広範囲にとることがで
き、かつ急しゅんな周波数特性をもたせることができ、
これによって、特定周波数領域とそれ以外の周波数領域
との境界を明確にすることができ、さらに前記マイクロ
フオンによる音成分の測定精度を向上することができ
る。
構成したので、減音周波数領域を広範囲にとることがで
き、かつ急しゅんな周波数特性をもたせることができ、
これによって、特定周波数領域とそれ以外の周波数領域
との境界を明確にすることができ、さらに前記マイクロ
フオンによる音成分の測定精度を向上することができ
る。
【0014】また、前記音響フイルタを、一端部が前記
車室内に接続し、他端部が前記マイクロフオンに接続す
る管と、該管の途中に配置されるとともに、該管に形成
された小孔を介して接続する共鳴箱とから構成したの
で、特定周波数領域とそれ以外の周波数領域の境界を明
確にでき、マイクロフオンによる測定精度を高めること
ができる。
車室内に接続し、他端部が前記マイクロフオンに接続す
る管と、該管の途中に配置されるとともに、該管に形成
された小孔を介して接続する共鳴箱とから構成したの
で、特定周波数領域とそれ以外の周波数領域の境界を明
確にでき、マイクロフオンによる測定精度を高めること
ができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の一実施例を示す、図1乃至図
4について説明する。
4について説明する。
【0016】図1は、本発明による車室内騒音の能動消
音装置の全体構成を示す説明図、図2は、図1に示す天
井空間部を拡大した断面図、図3は単一空洞形音響フイ
ルタのフイルタモデルを示す図、4は、単一空洞形音響
フイルタの減音周波数特性を示す図である。
音装置の全体構成を示す説明図、図2は、図1に示す天
井空間部を拡大した断面図、図3は単一空洞形音響フイ
ルタのフイルタモデルを示す図、4は、単一空洞形音響
フイルタの減音周波数特性を示す図である。
【0017】図1において、1は車輌にして、車室2と
エンジンルーム3と、ルーフ4とルーフライニング5と
によって密閉に形成された空間6とを設けている。上記
車室2内には、消音制御のための2次音を発生する2個
のスピーカ7が設置されており、該2個のスピーカ7は
それぞれパワーアンプ8およびD/A変換器9を介して
マイクロプロセッサ10に接続している。上記エンジン
ルーム3内には、エンジン11および該エンジン11に
あるクランク角センサ12とが設置されており、該クラ
ンク角センサ12からの回転信号100が正弦波基準信
号生成回路13に入力されたとき、該正弦波基準信号生
成回路13では上記エンジン11の回転数の2倍の周波
数をもつ基準信号102を上記マイクロセッサ10に入
力する。上記空間6には、2個の音響フイルタ14と2
個のマイクロフオン15とが設置されている。上記音響
フイルタ14は、それぞれ上記ルーフ4および上記ルー
フライニング5に上下両端部が固定された2個の仕切板
16a,16bにより密閉された音響空間(空洞)を構
成している。また、上記一方の仕切板16aには上記ル
ーフライニング5に形成された小穴17に一端部が接続
する細管18の他端部を接続し、上記他方の仕切板16
bには上記マイクロフオン15に一端部が接続する所定
長さの細管19の他端部を接続し、これにより、上記車
室2内の騒音を上記音響フイルタ14に取り込むととも
に、音響フイルタ14からの音成分を上記マイクロフオ
ン15にて測定する。また上記音響フイルタ14は図3
に示すように、単一空洞形状をしたフイルタモデルをし
ているので、音響フイルタ14の長さl、断面積を細管
18,19の長さ、断面積で割った値をmとすると、音
波が音響フイルタ14を通過するときの減音量Dは D=10log10(1+1/4(m−1/m)2 sin2 kl) で示される。ただし、k=w/c、wは騒音の角周波
数、cは音速である。また上記音響フイルタ14による
減音の周波数特性の図4で表わされる。したがって、上
記音響フイルタ14の長さ、断面積と、細管18,19
の長さ、断面積をあらかじめ定め、エンジン11のこも
り音のある低周波数領域より高い周波数領域に減音ピー
クを設定することによりエンジン11のこもり音に対し
てローパスフイルタの働きをもたせることができる。上
記マイクロフオン15は上記音響フイルタ14から細管
19を通って誘導されてきた音を測定し、測定結果に基
づく音圧信号101をA/D変換器20を通して上記マ
イクロプロセッサ10に入力する。上記マイクロプロセ
ッサ10は一定時間間隔おきに上記正弦波基準信号発生
回路13からの基準信号が102が入力され、かつ上記
A/D変換器20から上記マイクロフオン15の音圧信
号101が入力されると、上記基準信号102に基づ
き、上記音波信号101の2乗の総和が最小になるよう
に演算し、演算結果に基づく出力信号103をD/A変
換器9およびパワーアンプ8を介して上記スピーカ7に
入力し、該スピーカ7の音響出力を制御する。なお、図
1に破線で囲む部分はコントロールユニット部21を示
す。また、上記実施例においては、上記音響フイルタ1
4が単一空洞形状をした場合であるが、これに限定され
るものではなく、図5乃至図7に示す多重空洞形状をし
たもの、あるいは図8および図9に示す複数の共鳴構造
をしたものも実施することが可能である。
エンジンルーム3と、ルーフ4とルーフライニング5と
によって密閉に形成された空間6とを設けている。上記
車室2内には、消音制御のための2次音を発生する2個
のスピーカ7が設置されており、該2個のスピーカ7は
それぞれパワーアンプ8およびD/A変換器9を介して
マイクロプロセッサ10に接続している。上記エンジン
ルーム3内には、エンジン11および該エンジン11に
あるクランク角センサ12とが設置されており、該クラ
ンク角センサ12からの回転信号100が正弦波基準信
号生成回路13に入力されたとき、該正弦波基準信号生
成回路13では上記エンジン11の回転数の2倍の周波
数をもつ基準信号102を上記マイクロセッサ10に入
力する。上記空間6には、2個の音響フイルタ14と2
個のマイクロフオン15とが設置されている。上記音響
フイルタ14は、それぞれ上記ルーフ4および上記ルー
フライニング5に上下両端部が固定された2個の仕切板
16a,16bにより密閉された音響空間(空洞)を構
成している。また、上記一方の仕切板16aには上記ル
ーフライニング5に形成された小穴17に一端部が接続
する細管18の他端部を接続し、上記他方の仕切板16
bには上記マイクロフオン15に一端部が接続する所定
長さの細管19の他端部を接続し、これにより、上記車
室2内の騒音を上記音響フイルタ14に取り込むととも
に、音響フイルタ14からの音成分を上記マイクロフオ
ン15にて測定する。また上記音響フイルタ14は図3
に示すように、単一空洞形状をしたフイルタモデルをし
ているので、音響フイルタ14の長さl、断面積を細管
18,19の長さ、断面積で割った値をmとすると、音
波が音響フイルタ14を通過するときの減音量Dは D=10log10(1+1/4(m−1/m)2 sin2 kl) で示される。ただし、k=w/c、wは騒音の角周波
数、cは音速である。また上記音響フイルタ14による
減音の周波数特性の図4で表わされる。したがって、上
記音響フイルタ14の長さ、断面積と、細管18,19
の長さ、断面積をあらかじめ定め、エンジン11のこも
り音のある低周波数領域より高い周波数領域に減音ピー
クを設定することによりエンジン11のこもり音に対し
てローパスフイルタの働きをもたせることができる。上
記マイクロフオン15は上記音響フイルタ14から細管
19を通って誘導されてきた音を測定し、測定結果に基
づく音圧信号101をA/D変換器20を通して上記マ
イクロプロセッサ10に入力する。上記マイクロプロセ
ッサ10は一定時間間隔おきに上記正弦波基準信号発生
回路13からの基準信号が102が入力され、かつ上記
A/D変換器20から上記マイクロフオン15の音圧信
号101が入力されると、上記基準信号102に基づ
き、上記音波信号101の2乗の総和が最小になるよう
に演算し、演算結果に基づく出力信号103をD/A変
換器9およびパワーアンプ8を介して上記スピーカ7に
入力し、該スピーカ7の音響出力を制御する。なお、図
1に破線で囲む部分はコントロールユニット部21を示
す。また、上記実施例においては、上記音響フイルタ1
4が単一空洞形状をした場合であるが、これに限定され
るものではなく、図5乃至図7に示す多重空洞形状をし
たもの、あるいは図8および図9に示す複数の共鳴構造
をしたものも実施することが可能である。
【0018】図5に示す多重空洞形状の音響フイルタ2
2は、2個の室に分割する仕切板16cを設けるととも
に、該仕切板16cの中心部に2個の室を接続する管2
3を設け、これによって図6に示す多重空洞形のフイル
タモデルが形成される。この場合の減音量D2 は D2 =10log10{R2 +I2 } R=1/16m2 、〔4m(m+1)2 cos2k(le +lc )−4m(m −1)2 cos2k(le +lc )〕 I=1/16m2 ・〔2(m2 +1)(m+1)2 sin2k(le +lc ) −2(m2 +1)(m+1)2 sin2k(le +lc )−4(m2 −1)2 sin2klc 〕 で示される。ただし、lc は音響フイルタの長さ、lc
は細管18,19,23の長さである。なお、上記数は
複雑であるが、設計パラメータを適当に設定することに
より図7に示すような急しゅんな周波数特性をもたせる
ことができる。
2は、2個の室に分割する仕切板16cを設けるととも
に、該仕切板16cの中心部に2個の室を接続する管2
3を設け、これによって図6に示す多重空洞形のフイル
タモデルが形成される。この場合の減音量D2 は D2 =10log10{R2 +I2 } R=1/16m2 、〔4m(m+1)2 cos2k(le +lc )−4m(m −1)2 cos2k(le +lc )〕 I=1/16m2 ・〔2(m2 +1)(m+1)2 sin2k(le +lc ) −2(m2 +1)(m+1)2 sin2k(le +lc )−4(m2 −1)2 sin2klc 〕 で示される。ただし、lc は音響フイルタの長さ、lc
は細管18,19,23の長さである。なお、上記数は
複雑であるが、設計パラメータを適当に設定することに
より図7に示すような急しゅんな周波数特性をもたせる
ことができる。
【0019】したがって、本実施例によれば、前記図2
に示す単一空洞形音響フイルタに比較し、減音周波数領
域を広範囲にとることができ、かつ急しゅんな周波数特
性をもたせることができるので、エンジンこもり音域と
該エンジンこもり音域よりも高い周波数領域との境界を
明確にすることができる。
に示す単一空洞形音響フイルタに比較し、減音周波数領
域を広範囲にとることができ、かつ急しゅんな周波数特
性をもたせることができるので、エンジンこもり音域と
該エンジンこもり音域よりも高い周波数領域との境界を
明確にすることができる。
【0020】つぎに、図8に示す複数の共鳴構造をした
音響フイルタ29は、ルーフライニング5に形成された
小孔17に一端部が接続する管24の他端部をマイクロ
フオン15に接続するとともに、該管24には、その途
中に設置された2個の共鳴箱25,26内に接続する小
孔27,28を形成している。この場合、上記2個の共
鳴箱25,26のそれぞれ内部容積をV1 ,V2 と、各
小孔27,28の孔径d1 ,d2 とすると、つぎの数
1,数2より決定される周波数f1 ,f2 で共鳴する
音響フイルタ29は、ルーフライニング5に形成された
小孔17に一端部が接続する管24の他端部をマイクロ
フオン15に接続するとともに、該管24には、その途
中に設置された2個の共鳴箱25,26内に接続する小
孔27,28を形成している。この場合、上記2個の共
鳴箱25,26のそれぞれ内部容積をV1 ,V2 と、各
小孔27,28の孔径d1 ,d2 とすると、つぎの数
1,数2より決定される周波数f1 ,f2 で共鳴する
【0021】
【数1】
【0022】
【数2】
【0023】このとき、管24を通る騒音のエネルギー
は2個の共鳴箱25,26に吸収されてしまうため、共
鳴周波数では大きな減音特性が得られる。このときの減
音周波数特性を図9に示す。
は2個の共鳴箱25,26に吸収されてしまうため、共
鳴周波数では大きな減音特性が得られる。このときの減
音周波数特性を図9に示す。
【0024】したがって、本実施例によれば、前記二重
空洞形音響フイルタと同等の効果を得ることができる。
空洞形音響フイルタと同等の効果を得ることができる。
【0025】
【発明の効果】本発明は、以上述べたように構成されて
いるので、つぎに記載するような効果を奏することがで
きる。
いるので、つぎに記載するような効果を奏することがで
きる。
【0026】ルーフライニングとルーフ間の天井空間を
有効活用して機械的な音響フイルタを構成したので、電
気的ノイズによる誤動作を防止することができ、かつ音
響フイルタの構成を簡略化することができる。
有効活用して機械的な音響フイルタを構成したので、電
気的ノイズによる誤動作を防止することができ、かつ音
響フイルタの構成を簡略化することができる。
【0027】前記音響フイルタおよび細管の寸法、連結
方法を変えることにより任意の周波数領域の音成分を減
衰することができる。
方法を変えることにより任意の周波数領域の音成分を減
衰することができる。
【0028】前記音響フイルタを単一空洞形状に構成し
たもので、簡単な構成にて特定周波数領域よりも高い周
波数領域の音を消音し、特定周波数領域の音のみをマイ
クロフオンで検出することができる。
たもので、簡単な構成にて特定周波数領域よりも高い周
波数領域の音を消音し、特定周波数領域の音のみをマイ
クロフオンで検出することができる。
【0029】減音周波数領域を広範囲にとることがで
き、かつ急しゅんな周波数特性を得ることができるの
で、特定周波数領域とそれ以外の周波数領域との境界を
明確にすることができ、これによってマイクロフオンに
よる測定精度を高めることができる。
き、かつ急しゅんな周波数特性を得ることができるの
で、特定周波数領域とそれ以外の周波数領域との境界を
明確にすることができ、これによってマイクロフオンに
よる測定精度を高めることができる。
【図1】本発明の一実施例である車室消音の能動消音装
置全体を示す説明図である。
置全体を示す説明図である。
【図2】天井空間部の拡大断面図である。
【図3】単一空洞形音響形フイルタのフイルタモデルを
示す図である。
示す図である。
【図4】単一空洞形音響形フイルタの減音周波数特性を
示す図である。
示す図である。
【図5】本発明の他の一実施例である音響フイルタ部分
を示す図である。
を示す図である。
【図6】二重空洞形音響フイルタのフイルタモデルを示
す図である。
す図である。
【図7】二重空洞形音響フイルタの減音周波数特性を示
す図である。
す図である。
【図8】本発明のさらに他の一実施例である音響フイル
タ部分を示す断面図である。
タ部分を示す断面図である。
【図9】共鳴形音響フイルタの減音周波数特性を示す図
である。
である。
1…車輌、2…車室、3…エンジンルーム、4…ルー
フ、5…ルーフライニング、6…空間、7…スピーカ、
14,22,29…音響フイルタ、15…マイクロフオ
ン、16a,16b,16c…仕切板、17,27,2
8…小穴、18,23…細管、24…管、25,26…
共鳴箱。
フ、5…ルーフライニング、6…空間、7…スピーカ、
14,22,29…音響フイルタ、15…マイクロフオ
ン、16a,16b,16c…仕切板、17,27,2
8…小穴、18,23…細管、24…管、25,26…
共鳴箱。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 憲治 茨城県勝田市大字高場2520番地 株式会 社 日立製作所 自動車機器事業部内 (72)発明者 長谷川 聡 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車 株式会社内 (72)発明者 五十嵐 理 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車 株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−231499(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60R 11/02 G10K 11/178
Claims (4)
- 【請求項1】 車輌の車室内に、それぞれ少なくとも1
個配置し、前記車室内の騒音を測定するマイクロフオン
と、該マイクロフオンの測定結果に基いて前記車室内に
消音するための2次音を出力するスピーカを設けた車室
内の能動消音装置について、前記車輌のルーフとルーフ
ライニングの間の天井空間を利用して構成され、その一
端部を細管にて前記車室内に接続し、他端部を細管にて
前記マイクロフオンに接続してなり、前記車室内の騒音
を取り込んで特定周波数領域の音成分のみを前記マイク
ロフオンに誘導する音響フイルタを設けたことを特徴と
する車室内の能動消音装置。 - 【請求項2】 前記音響フイルタは、一端部が前記車室
内に接続し、他端部が前記マイクロフオンに接続する管
と、該管の途中に配置されるとともに該管と小孔を介し
て接続する共鳴箱とから構成されたことを特徴とする請
求項1記載の車室内の能動消音装置。 - 【請求項3】 車輌の車室内に、それぞれ少なくとも1
個配置し、前記車室内の騒音を測定するマイクロフオン
と、該マイクロフオンの測定結果に基いて前記車室内に
消音するための2次音を出力するスピーカを設けた車室
内の能動消音装置において、前記車輌のルーフとルーフ
ライニングの間の天井空間を利用して単一空洞形状に構
成され、前記車室内の騒音を取り込んで特定周波数領域
の音成分のみを前記マイクロフオンに誘導する音響フイ
ルタを設けたことを特徴とする車室内の能動消音装置。 - 【請求項4】 車輌の車室内に、それぞれ少なくとも1
個配置し、前記車室内の騒音を測定するマイクロフオン
と、該マイクロフオンの測定結果に基いて前記車室内に
消音するための2次音を出力するスピーカを設けた車室
内の能動消音装置において、前記車輌のルーフとルーフ
ライニングの間の天井空間を利用して多重空洞形状に構
成され、前記車室内の騒音を取り込んで特定周波数領域
の音成分のみを前記マイクロフオンに誘導する音響フイ
ルタを設けたことを特徴とする車室内の能動消音装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03228065A JP3097926B2 (ja) | 1991-09-09 | 1991-09-09 | 車室内の能動消音装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03228065A JP3097926B2 (ja) | 1991-09-09 | 1991-09-09 | 車室内の能動消音装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0566782A JPH0566782A (ja) | 1993-03-19 |
JP3097926B2 true JP3097926B2 (ja) | 2000-10-10 |
Family
ID=16870647
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03228065A Expired - Fee Related JP3097926B2 (ja) | 1991-09-09 | 1991-09-09 | 車室内の能動消音装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3097926B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7962086B2 (en) | 2007-09-05 | 2011-06-14 | Ricoh Company Ltd. | Cleaning device, process cartridge, and image forming apparatus |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102018000834A1 (de) * | 2018-02-01 | 2019-08-01 | Paragon Ag | Mikrofonanordnung für den Innenraum eines Kraftfahrzeugs |
-
1991
- 1991-09-09 JP JP03228065A patent/JP3097926B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7962086B2 (en) | 2007-09-05 | 2011-06-14 | Ricoh Company Ltd. | Cleaning device, process cartridge, and image forming apparatus |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0566782A (ja) | 1993-03-19 |
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