JP3097809B2 - 計器用指針 - Google Patents
計器用指針Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、指示計器に使用する計
器用指針に関し、特に、指針のバランスをとるための指
針バランサを備えた計器用指針に係るものである。
器用指針に関し、特に、指針のバランスをとるための指
針バランサを備えた計器用指針に係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の計器用指針として、図5
(a)の断面図に示すような構成のものがある。同図に
おいて、1はアクリル樹脂等の透光性の透明合成樹脂材
料によって形成された指針本体、2はアクリル樹脂等の
非透光性の不透明合成樹脂材料によって形成された指針
キャップ、3は粉末鉛等の高比重材料の粉末等を混練し
て配合したポリプロピレン等の熱可塑性樹脂の合成樹脂
材料の射出成形により形成された指針バランサである。
通常、これら部品は多重一体成形により形成されるが、
これらの部品を別々に形成して組み立てるものもある。
(a)の断面図に示すような構成のものがある。同図に
おいて、1はアクリル樹脂等の透光性の透明合成樹脂材
料によって形成された指針本体、2はアクリル樹脂等の
非透光性の不透明合成樹脂材料によって形成された指針
キャップ、3は粉末鉛等の高比重材料の粉末等を混練し
て配合したポリプロピレン等の熱可塑性樹脂の合成樹脂
材料の射出成形により形成された指針バランサである。
通常、これら部品は多重一体成形により形成されるが、
これらの部品を別々に形成して組み立てるものもある。
【0003】指針本体1には、指針キャップ2内の基部
1aから垂下した指針袴1bが一体に形成され、この指
針袴1bには指針軸圧入孔1cが形成され、この指針軸
圧入孔1cに計器ムーブメント21の指針軸22が圧入
されて指針軸先端に指針が固着されている。指針キャッ
プ2は指針本体1の基部1a上に設けられているととも
に、その周面を覆うように形成されており、また、指針
キャップ2内には指針袴1bに関し指針本体1の指示部
1dと反対側に位置するように指針バランサ3が設けら
れている。指針キャップ2と指針本体1及び指針バラン
サ3は多重一体成形されて強固に固着している。
1aから垂下した指針袴1bが一体に形成され、この指
針袴1bには指針軸圧入孔1cが形成され、この指針軸
圧入孔1cに計器ムーブメント21の指針軸22が圧入
されて指針軸先端に指針が固着されている。指針キャッ
プ2は指針本体1の基部1a上に設けられているととも
に、その周面を覆うように形成されており、また、指針
キャップ2内には指針袴1bに関し指針本体1の指示部
1dと反対側に位置するように指針バランサ3が設けら
れている。指針キャップ2と指針本体1及び指針バラン
サ3は多重一体成形されて強固に固着している。
【0004】指針キャップ2のの延在部12aから突出
する指示部1dが突出し、指針本体1の指示部1dの底
面には、指針色を決める白色、オレンジ色、赤色などの
着色層4が設けられ、かつ、指示部1dの基端側には、
指示部1dに光を導入する受光面として働く指針袴1b
に平行な垂下面1eが形成されている。着色層4の形成
は、図5(b)に示すように、指針キャップ2から突出
する指示部1dの底面4aに、ホットスタンプ箔20を
載せて加熱することによって被着形成されている。従っ
て、指示部1dの根元部分2dには着色層4が設けられ
ていない。図5(c)は従来の計器用指針を示す斜視図
である。
する指示部1dが突出し、指針本体1の指示部1dの底
面には、指針色を決める白色、オレンジ色、赤色などの
着色層4が設けられ、かつ、指示部1dの基端側には、
指示部1dに光を導入する受光面として働く指針袴1b
に平行な垂下面1eが形成されている。着色層4の形成
は、図5(b)に示すように、指針キャップ2から突出
する指示部1dの底面4aに、ホットスタンプ箔20を
載せて加熱することによって被着形成されている。従っ
て、指示部1dの根元部分2dには着色層4が設けられ
ていない。図5(c)は従来の計器用指針を示す斜視図
である。
【0005】上述の計器用指針は、図5(a)の断面図
に示すように、文字板23の下面には光源24からの光
を伝搬する導光板25が配され、指針軸22を挿通する
挿通孔25aの周縁には導光板25の光導出片25bが
起立している。この光導出片25bはその先端が指針キ
ャップ2内の空所S内まで延長され、光導出片25bの
反射面25c及び25dで反射した光を導出して指針本
体1の光受光面1eに受光させるようになっている。光
受光面1eで受光した光は指針本体1の指示部1d内を
伝搬して着色層4を光輝させる。
に示すように、文字板23の下面には光源24からの光
を伝搬する導光板25が配され、指針軸22を挿通する
挿通孔25aの周縁には導光板25の光導出片25bが
起立している。この光導出片25bはその先端が指針キ
ャップ2内の空所S内まで延長され、光導出片25bの
反射面25c及び25dで反射した光を導出して指針本
体1の光受光面1eに受光させるようになっている。光
受光面1eで受光した光は指針本体1の指示部1d内を
伝搬して着色層4を光輝させる。
【0006】次に、上記計器用指針の多重一体成形につ
いて図6(a)〜(c)を参照して説明する。図6
(a)に示すように、第1工程では、コア金型32と第
1のキャビティ金型34aとが突き合わされ、指針バラ
ンサ3を成形するキャビティC1 が形成される。この状
態でキャビティ金型34aのゲートG1 を通して、高比
重材料を混練した樹脂材料がキャビティC1 内に注入さ
れ、指針バランサ3が成形される。また、指針バランサ
3は高比重材料の材質、基材である樹脂材料の種類、或
いはこれらの混練率を変えることにより、バランス調整
を自由にかつ簡単に調整できる。
いて図6(a)〜(c)を参照して説明する。図6
(a)に示すように、第1工程では、コア金型32と第
1のキャビティ金型34aとが突き合わされ、指針バラ
ンサ3を成形するキャビティC1 が形成される。この状
態でキャビティ金型34aのゲートG1 を通して、高比
重材料を混練した樹脂材料がキャビティC1 内に注入さ
れ、指針バランサ3が成形される。また、指針バランサ
3は高比重材料の材質、基材である樹脂材料の種類、或
いはこれらの混練率を変えることにより、バランス調整
を自由にかつ簡単に調整できる。
【0007】第1工程の成形後に、第2工程に進む。コ
ア金型32とキャビティ金型34aとが金型分割線PL
において上下に分割され、指針バランサ3が乗ったコア
金型32が第2のキャビティ金型34bとが突き合わさ
れて指針本体1を成形するキャビティC2 が形成され
る。図6(b)に示すように、この状態で第2のキャビ
ティ金型34bのゲートG2 を通じて樹脂材料がキャビ
ティC2 内に注入され、指針本体1が成形される。な
お、この指針本体1の成形の際には、既に成形されてい
る指針バランサ3の一部分、すなわち、指針本体1との
接触面をなす面がキャビティC2 の一部分を形成してい
る。
ア金型32とキャビティ金型34aとが金型分割線PL
において上下に分割され、指針バランサ3が乗ったコア
金型32が第2のキャビティ金型34bとが突き合わさ
れて指針本体1を成形するキャビティC2 が形成され
る。図6(b)に示すように、この状態で第2のキャビ
ティ金型34bのゲートG2 を通じて樹脂材料がキャビ
ティC2 内に注入され、指針本体1が成形される。な
お、この指針本体1の成形の際には、既に成形されてい
る指針バランサ3の一部分、すなわち、指針本体1との
接触面をなす面がキャビティC2 の一部分を形成してい
る。
【0008】第2工程において、指針本体1と同時にこ
れと一体に指針袴1bが成形されるように、コア金型3
2には指針袴1bの外周面を成形する凹部32bと、こ
の凹部32b内にあって指針袴1bの指針軸圧入孔1c
を成形する成形ピン32cとが設けられている。一方、
第2のキャビティ金型34b側には、指針キャップ2の
成形の際にその一部分2aが指針本体1内に入り込む凹
部を形成する突部34b1 がコア金型32の凹部32b
との間に樹脂材料を流すための隙間gを形成するように
設けられると共に、この突部34b1 にはキャビティC
2 に注入された樹脂材料の流れによって成形ピン32b
が変形されないようにその先端を受けるピン受け孔34
b2 が形成されている。
れと一体に指針袴1bが成形されるように、コア金型3
2には指針袴1bの外周面を成形する凹部32bと、こ
の凹部32b内にあって指針袴1bの指針軸圧入孔1c
を成形する成形ピン32cとが設けられている。一方、
第2のキャビティ金型34b側には、指針キャップ2の
成形の際にその一部分2aが指針本体1内に入り込む凹
部を形成する突部34b1 がコア金型32の凹部32b
との間に樹脂材料を流すための隙間gを形成するように
設けられると共に、この突部34b1 にはキャビティC
2 に注入された樹脂材料の流れによって成形ピン32b
が変形されないようにその先端を受けるピン受け孔34
b2 が形成されている。
【0009】第2工程における指針本体1の成形後に、
コア金型32とキャビティ金型34bとが金型分割線P
Lで上下に分割され、その後、第3工程に進む。図6
(c)に示すように、第3工程では、固定テーブル側に
ある第3のキャビティ金型34cと指針バランサ3及び
指針本体1が乗ったコア金型32とが突き合わされて指
針キャップ2を成形するキャビティC3 が形成される。
この状態で第3のキャビティ金型34cに形成されてい
るゲートG3 を通して樹脂材料がキャビティC3 内に注
入され、指針キャップ2が成形される。その後、図5
(b)に示すように、指示本体1dの下面の着色層面4
aにホットスタンプ箔20による熱転写によって転写す
る。指針キャップ2内の指示部1dの根元部分2dには
着色層は形成されない。
コア金型32とキャビティ金型34bとが金型分割線P
Lで上下に分割され、その後、第3工程に進む。図6
(c)に示すように、第3工程では、固定テーブル側に
ある第3のキャビティ金型34cと指針バランサ3及び
指針本体1が乗ったコア金型32とが突き合わされて指
針キャップ2を成形するキャビティC3 が形成される。
この状態で第3のキャビティ金型34cに形成されてい
るゲートG3 を通して樹脂材料がキャビティC3 内に注
入され、指針キャップ2が成形される。その後、図5
(b)に示すように、指示本体1dの下面の着色層面4
aにホットスタンプ箔20による熱転写によって転写す
る。指針キャップ2内の指示部1dの根元部分2dには
着色層は形成されない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来の計器用指針で
は、指針キャップ2から突出する指示部1dの下面はホ
ットスタンプによって着色層4が形成されている。しか
し、着色層4は、計器用指針の本体を多重一体成形で形
成した後に被着形成されているので、指針キャップ2内
の指示本体1の部分2dには着色層4が形成されない。
従って、この未着色部分2dから文字盤や見返し板等の
反射光が混入するおそれがある。この計器用指針を装着
した指示計器を実装した際に、図5(a)に示すよう
に、視点Eから着色層4が存在しない未着色部分2dが
見えるために、指示部1dの色むら、或いは輝度の均一
性が失われて視認性を悪化させる要因となるおそれがあ
る。
は、指針キャップ2から突出する指示部1dの下面はホ
ットスタンプによって着色層4が形成されている。しか
し、着色層4は、計器用指針の本体を多重一体成形で形
成した後に被着形成されているので、指針キャップ2内
の指示本体1の部分2dには着色層4が形成されない。
従って、この未着色部分2dから文字盤や見返し板等の
反射光が混入するおそれがある。この計器用指針を装着
した指示計器を実装した際に、図5(a)に示すよう
に、視点Eから着色層4が存在しない未着色部分2dが
見えるために、指示部1dの色むら、或いは輝度の均一
性が失われて視認性を悪化させる要因となるおそれがあ
る。
【0011】指針キャップ2に延在部2aを形成し、指
針本体1の根元部分を覆ったとしても、指示部1dの輝
度の不均一性や色むらが発生する。更に、延在部2aを
長くして覆うことにより、上記問題点をある程度解消で
きる。しかし、他方では指針部1dの実効長さが短くな
る要因となり、視認性を悪化させる要因となる。また、
多重一体形成する際の熱処理によって、指示部1dと指
針キャップ2の延在部2aとの界面Aが粗面になるおそ
れがある。その結果、導光板25を介して入射される光
がその界面Aで乱反射するおそれがあり、指示部1dの
色むらの発生や輝度が不均一となる要因がある。更に、
指示部1dの根元部分が指針キャップ2の延在部2aで
覆われているので、実効指針部1dの長さが短くなると
ともに、指針キャップ2の延在部2aの張り出し部分の
重量に応じて指針バランサ3の重量を重くする必要があ
る。計器用指針は可能な限り軽い方が計器ムーブメント
に負荷がかからないので、計器ムーブメント自体を小型
化することができる。この計器用指針の軽量化は計器に
とって重要である。
針本体1の根元部分を覆ったとしても、指示部1dの輝
度の不均一性や色むらが発生する。更に、延在部2aを
長くして覆うことにより、上記問題点をある程度解消で
きる。しかし、他方では指針部1dの実効長さが短くな
る要因となり、視認性を悪化させる要因となる。また、
多重一体形成する際の熱処理によって、指示部1dと指
針キャップ2の延在部2aとの界面Aが粗面になるおそ
れがある。その結果、導光板25を介して入射される光
がその界面Aで乱反射するおそれがあり、指示部1dの
色むらの発生や輝度が不均一となる要因がある。更に、
指示部1dの根元部分が指針キャップ2の延在部2aで
覆われているので、実効指針部1dの長さが短くなると
ともに、指針キャップ2の延在部2aの張り出し部分の
重量に応じて指針バランサ3の重量を重くする必要があ
る。計器用指針は可能な限り軽い方が計器ムーブメント
に負荷がかからないので、計器ムーブメント自体を小型
化することができる。この計器用指針の軽量化は計器に
とって重要である。
【0012】本発明は、上述のような課題に鑑みなされ
たものであり、計器用指針が軽量であって指針の視認性
がよく、しかも、指針の輝度が均一であり、色むらがな
い計器用指針を提供することを目的としている。
たものであり、計器用指針が軽量であって指針の視認性
がよく、しかも、指針の輝度が均一であり、色むらがな
い計器用指針を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
第1の発明は、透光性の指針本体と該指針本体を保持す
る非透光性の指針キャップとを備え、計器ムーブメント
の指針軸を固定する指針袴を有する計器用指針であっ
て、前記指針キャップに結合する指針本体の指示部底面
が前記指針キャップの底面と同一平面または前記指針キ
ャップの底面より突出し、前記指針本体の指示部底面に
着色層を設けたことを特徴とするものである。また、第
2の発明は、透光性の合成樹脂材料からなり、指示値を
指示する指示部を有する指針本体と、該指針本体と同一
の透光性の合成樹脂材料からなり、前記指針本体の基部
に設けられ計器ムーブメントの指針軸の先端が圧入され
る指針軸圧入用孔を有する指針袴と、高比重材料を配合
した合成樹脂材料からなり、前記指針袴に関し前記指示
部と反対側において前記指針本体に設けられ前記指示部
との重量バランスをとる指針バランサと、前記指針本体
の基部及び前記指針バランサを覆う非透光性の合成樹脂
材料からなる指針キャップとを備え、前記指針キャップ
に結合する指針本体の底面が前記指針キャップの底面と
同一平面または前記指針キャップの底面より突出し、前
記指針本体の底面に着色層を設けたことを特徴とするも
のである。
第1の発明は、透光性の指針本体と該指針本体を保持す
る非透光性の指針キャップとを備え、計器ムーブメント
の指針軸を固定する指針袴を有する計器用指針であっ
て、前記指針キャップに結合する指針本体の指示部底面
が前記指針キャップの底面と同一平面または前記指針キ
ャップの底面より突出し、前記指針本体の指示部底面に
着色層を設けたことを特徴とするものである。また、第
2の発明は、透光性の合成樹脂材料からなり、指示値を
指示する指示部を有する指針本体と、該指針本体と同一
の透光性の合成樹脂材料からなり、前記指針本体の基部
に設けられ計器ムーブメントの指針軸の先端が圧入され
る指針軸圧入用孔を有する指針袴と、高比重材料を配合
した合成樹脂材料からなり、前記指針袴に関し前記指示
部と反対側において前記指針本体に設けられ前記指示部
との重量バランスをとる指針バランサと、前記指針本体
の基部及び前記指針バランサを覆う非透光性の合成樹脂
材料からなる指針キャップとを備え、前記指針キャップ
に結合する指針本体の底面が前記指針キャップの底面と
同一平面または前記指針キャップの底面より突出し、前
記指針本体の底面に着色層を設けたことを特徴とするも
のである。
【0014】また、第3の発明は、透光性の合成樹脂材
料からなり、指示値を指示する指示部を有する指針本体
と、高比重材料を配合した合成樹脂材料からなり、前記
指針本体に設けられ前記指示部との重量バランスをとる
指針バランサと、前記指針本体及び前記指針バランサを
覆う非透光性の合成樹脂材料からなる指針キャップと、
前記指針キャップから垂設された計器ムーブメントの指
針軸先端が圧入される指針軸圧入用孔を有する指針袴と
を備え、前記指針キャップに結合する指針本体の指示部
底面が前記指針キャップの底面と同一平面または前記指
針キャップの底面より突出し、前記指針本体の指示部底
面に着色層を設けたことを特徴とするものである。
料からなり、指示値を指示する指示部を有する指針本体
と、高比重材料を配合した合成樹脂材料からなり、前記
指針本体に設けられ前記指示部との重量バランスをとる
指針バランサと、前記指針本体及び前記指針バランサを
覆う非透光性の合成樹脂材料からなる指針キャップと、
前記指針キャップから垂設された計器ムーブメントの指
針軸先端が圧入される指針軸圧入用孔を有する指針袴と
を備え、前記指針キャップに結合する指針本体の指示部
底面が前記指針キャップの底面と同一平面または前記指
針キャップの底面より突出し、前記指針本体の指示部底
面に着色層を設けたことを特徴とするものである。
【0015】
【作用】本発明の計器用指針は、指針本体の指示部底面
が指針キャップ底面と同一面か、或いは突出しており、
指示部底面と、指示部が指針キャップと結合する部分の
指示部底面とを、ホットスタンプ箔で覆って、熱圧着す
ることで着色層を形成することができる。従って、光透
過性の指針本体の指示部の底面は着色層で覆うことがで
きるので、この計器用指針を備える計器を装着した際
に、文字盤や見返し板から反射して入射される光が指針
本体に混入することがない。また、指針本体から放射さ
れる輝度の均一性が損なわれないし、色むらが発生し難
い。また、指針本体の根元部分の指針キャップの延在部
を設ける必要がなく、この延在部と指針キャップとの界
面で発生する乱反射を防止することができる。また、指
針キャップの延在部を形成する必要がないので、計器用
指針の軽量化が図られ、負荷が軽くなるので計器ムーブ
メントを小型にできる。
が指針キャップ底面と同一面か、或いは突出しており、
指示部底面と、指示部が指針キャップと結合する部分の
指示部底面とを、ホットスタンプ箔で覆って、熱圧着す
ることで着色層を形成することができる。従って、光透
過性の指針本体の指示部の底面は着色層で覆うことがで
きるので、この計器用指針を備える計器を装着した際
に、文字盤や見返し板から反射して入射される光が指針
本体に混入することがない。また、指針本体から放射さ
れる輝度の均一性が損なわれないし、色むらが発生し難
い。また、指針本体の根元部分の指針キャップの延在部
を設ける必要がなく、この延在部と指針キャップとの界
面で発生する乱反射を防止することができる。また、指
針キャップの延在部を形成する必要がないので、計器用
指針の軽量化が図られ、負荷が軽くなるので計器ムーブ
メントを小型にできる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本発明の一実施例を示しており、図1
(a)はその正面図、図1(b)はその断面図、図1
(c)はその底面図である。図1(a)に於いて、11
はアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等の透光性の透
明合成樹脂材料によって形成された指針本体であり、1
2はアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹
脂、ポリアセタール樹脂等の非透光性の不透明合成樹脂
材料によって形成された指針キャップである。図1
(b)の断面図で説明すると、13は指針バランサであ
り、その材質は、粉末鉛、粉末銅、粉末亜鉛、各種合金
粉末、セラミック粉末のような金属又は非金属の粉末等
の高比重材料を混練したポリプロピレン、アクリル、ポ
リカ、ABS、ポリアセタール等の熱可塑性樹脂のよう
な合成樹脂材料の射出成形により形成されている。
する。図1は本発明の一実施例を示しており、図1
(a)はその正面図、図1(b)はその断面図、図1
(c)はその底面図である。図1(a)に於いて、11
はアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等の透光性の透
明合成樹脂材料によって形成された指針本体であり、1
2はアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹
脂、ポリアセタール樹脂等の非透光性の不透明合成樹脂
材料によって形成された指針キャップである。図1
(b)の断面図で説明すると、13は指針バランサであ
り、その材質は、粉末鉛、粉末銅、粉末亜鉛、各種合金
粉末、セラミック粉末のような金属又は非金属の粉末等
の高比重材料を混練したポリプロピレン、アクリル、ポ
リカ、ABS、ポリアセタール等の熱可塑性樹脂のよう
な合成樹脂材料の射出成形により形成されている。
【0017】指針本体11には、指針キャップ12内の
基部11aに垂設された指針袴11bが一体に形成さ
れ、この指針袴11bには指針軸圧入孔11cが形成さ
れている。この指針軸圧入孔11cに図示しない計器ム
ーブメントの指針軸先端が圧入されて指針軸先端に指針
が固着される。計器用指針の底面は、図1(c)に示す
ように、指針本体11の底面と指針キャップ12の底面
の一部が着色層14で覆われている。この着色層14
は、図2(a)の斜視図で示すように、ホットスタンプ
箔20を指針本体11の底面の全てを覆うようにして、
熱を加えることによって着色層14が被着される。図1
(b)の断面図からも明らかなように、指針部11dと
指針キャップ12の底面14aは同一面となっており、
着色層14は指針部11dの底面のみならず指針キャッ
プ12の底面の一部にも形成される。
基部11aに垂設された指針袴11bが一体に形成さ
れ、この指針袴11bには指針軸圧入孔11cが形成さ
れている。この指針軸圧入孔11cに図示しない計器ム
ーブメントの指針軸先端が圧入されて指針軸先端に指針
が固着される。計器用指針の底面は、図1(c)に示す
ように、指針本体11の底面と指針キャップ12の底面
の一部が着色層14で覆われている。この着色層14
は、図2(a)の斜視図で示すように、ホットスタンプ
箔20を指針本体11の底面の全てを覆うようにして、
熱を加えることによって着色層14が被着される。図1
(b)の断面図からも明らかなように、指針部11dと
指針キャップ12の底面14aは同一面となっており、
着色層14は指針部11dの底面のみならず指針キャッ
プ12の底面の一部にも形成される。
【0018】しかし、着色装14は指示部11dの底面
部14aのみ着色すれば良いので、ホットスタンプ箔を
島状にし、その部分を着色してもよい。また、図2
(b)に示すように指示部11dを指針キャップ12の
底面より、例えば、0.1〜0.2mm以上突出させた
形状とすることにより、図2(a)に示すホットスタン
プ箔による着色方法によって着色層14を形成すれば、
指針キャップ12に係合する部分を含め指示部11dの
底面14aのみに着色層を形成することができる。指示
キャップ12は、非光透過性樹脂であるので、その底面
に着色層を形成する必要はない。図2(c)は本発明の
計器用指針を示す斜視図であり、指針として効力のある
指針部11dの実効長さの損失はない。
部14aのみ着色すれば良いので、ホットスタンプ箔を
島状にし、その部分を着色してもよい。また、図2
(b)に示すように指示部11dを指針キャップ12の
底面より、例えば、0.1〜0.2mm以上突出させた
形状とすることにより、図2(a)に示すホットスタン
プ箔による着色方法によって着色層14を形成すれば、
指針キャップ12に係合する部分を含め指示部11dの
底面14aのみに着色層を形成することができる。指示
キャップ12は、非光透過性樹脂であるので、その底面
に着色層を形成する必要はない。図2(c)は本発明の
計器用指針を示す斜視図であり、指針として効力のある
指針部11dの実効長さの損失はない。
【0019】この計器用指針では、その指針バランサ1
3に用いられる高比重材料としては、その粉径が100
ミクロン以下であって通常50〜60ミクロンのものが
好ましいが、混練される合成樹脂材料との相性をもって
適宜粉径が決定される。また、指針バランサ13は高比
重材料の材質、基材である合成樹脂材料の種類、或いは
これらの混練率を変えて比重を調整することで、指針の
バランス調整を自由にかつ簡単に調整することができ
る。指針部11dが軽量化されれば指針バランサ13の
重量も軽量化される。
3に用いられる高比重材料としては、その粉径が100
ミクロン以下であって通常50〜60ミクロンのものが
好ましいが、混練される合成樹脂材料との相性をもって
適宜粉径が決定される。また、指針バランサ13は高比
重材料の材質、基材である合成樹脂材料の種類、或いは
これらの混練率を変えて比重を調整することで、指針の
バランス調整を自由にかつ簡単に調整することができ
る。指針部11dが軽量化されれば指針バランサ13の
重量も軽量化される。
【0020】指針キャップ12は指針本体11の基部1
1a上に、その上面及びその周面を覆うように設けら
れ、また、指針キャップ12内には指針袴11bに関し
指針本体11の指示部11dと対する位置に指針バラン
サ13が設けられている。指針本体11、指針キャップ
12及び指針バランサ13は多重一体成形されている。
指針本体11の指示部11dの底面には、指針色を決め
る白色、オレンジ色、赤色等の着色層14が付与され、
かつ、指示部11dの基端側には、指示部11dを光輝
させるための光を導入する受光面として働く指針袴11
bに平行な垂下面11eが形成されている。
1a上に、その上面及びその周面を覆うように設けら
れ、また、指針キャップ12内には指針袴11bに関し
指針本体11の指示部11dと対する位置に指針バラン
サ13が設けられている。指針本体11、指針キャップ
12及び指針バランサ13は多重一体成形されている。
指針本体11の指示部11dの底面には、指針色を決め
る白色、オレンジ色、赤色等の着色層14が付与され、
かつ、指示部11dの基端側には、指示部11dを光輝
させるための光を導入する受光面として働く指針袴11
bに平行な垂下面11eが形成されている。
【0021】なお、指針キャップ12の一部分12aが
指針本体11内にその指針袴11bに対応する位置で入
り込むように、また、指針バランサ13の片面が指針キ
ャップ12の内周面に接触するようにそれぞれ多重成形
される。多重一体形成によって指針キャップ12は指針
本体11及び指針バランサ13とより強固な一体化が図
られている。
指針本体11内にその指針袴11bに対応する位置で入
り込むように、また、指針バランサ13の片面が指針キ
ャップ12の内周面に接触するようにそれぞれ多重成形
される。多重一体形成によって指針キャップ12は指針
本体11及び指針バランサ13とより強固な一体化が図
られている。
【0022】上記計器用指針では、指針バランサ13と
指針本体11及び指針袴11bとが多重一体成形により
形成されている。従って、指針構成部材を別々に製作
し、後で組み立てる工程が必要でないため、その分コス
ト低減が図られる。他に、各部材の組付ガタや偏心等に
よる指針先端と尾部とのアンバランス量が少なくなる。
また、ガタの発生がなくなり異音が発生することもな
い。更に、同一材料に一体成形された指針本体11及び
指針袴11bに対して指針バランサ13が多重一体成形
されており、相互の位置関係が正確に定まる。
指針本体11及び指針袴11bとが多重一体成形により
形成されている。従って、指針構成部材を別々に製作
し、後で組み立てる工程が必要でないため、その分コス
ト低減が図られる。他に、各部材の組付ガタや偏心等に
よる指針先端と尾部とのアンバランス量が少なくなる。
また、ガタの発生がなくなり異音が発生することもな
い。更に、同一材料に一体成形された指針本体11及び
指針袴11bに対して指針バランサ13が多重一体成形
されており、相互の位置関係が正確に定まる。
【0023】更に、指針バランサ13を形成している合
成樹脂材料に配合している高比重材料の比重を材料の選
択により調整することで、或いは、指針バランサ13を
形成している合成樹脂材料及び該樹脂材料に配合してい
る高比重材料の各々の比重の組み合わせや配合比率を調
整することで、その形状や大きさを変更することなくバ
ランス調整を行うことができる。また、指針キャップに
覆われた指針本体の基部に、指針袴に関し指針バランサ
と反対側において指示部を光輝されるための光を導入す
る指針袴に平行な垂下面からなる受光面を形成している
ので、指針本体の指示部への光の導入を受光面を介して
直接的に効率よく行うことができる。
成樹脂材料に配合している高比重材料の比重を材料の選
択により調整することで、或いは、指針バランサ13を
形成している合成樹脂材料及び該樹脂材料に配合してい
る高比重材料の各々の比重の組み合わせや配合比率を調
整することで、その形状や大きさを変更することなくバ
ランス調整を行うことができる。また、指針キャップに
覆われた指針本体の基部に、指針袴に関し指針バランサ
と反対側において指示部を光輝されるための光を導入す
る指針袴に平行な垂下面からなる受光面を形成している
ので、指針本体の指示部への光の導入を受光面を介して
直接的に効率よく行うことができる。
【0024】上述の構成の指針は、図3の断面図に示す
ように、計測量に応じた角度回転する計器ムーブメント
21の指針軸22の上端を指針軸圧入孔11cに圧入す
ることによって指針軸22に固着され、計器ムーブンメ
ント21と指針との間に配置された文字盤23上の目盛
と協動して計測量を表示する。文字板23の下面には光
源24からの光を導光する導光板25が配され、指針軸
22を挿通する挿通孔25aの周縁には光導出片25b
が起立している。この光導出片25bはその先端が指針
キャップ12内の空所S内まで延在して、光導出片25
bの反射面25c及び25dで反射した光を指針本体1
1の光受光面11eに受光させるようになされている。
光受光面11eで受光した光は指針本体11の指示部1
1d内を伝搬して着色層14を光輝させる。
ように、計測量に応じた角度回転する計器ムーブメント
21の指針軸22の上端を指針軸圧入孔11cに圧入す
ることによって指針軸22に固着され、計器ムーブンメ
ント21と指針との間に配置された文字盤23上の目盛
と協動して計測量を表示する。文字板23の下面には光
源24からの光を導光する導光板25が配され、指針軸
22を挿通する挿通孔25aの周縁には光導出片25b
が起立している。この光導出片25bはその先端が指針
キャップ12内の空所S内まで延在して、光導出片25
bの反射面25c及び25dで反射した光を指針本体1
1の光受光面11eに受光させるようになされている。
光受光面11eで受光した光は指針本体11の指示部1
1d内を伝搬して着色層14を光輝させる。
【0025】図3の断面図で示すように、指針本体11
dの底面は着色層14で被覆されており、計器を装着し
た場合に、見返し板や文字盤等による反射光が指針本体
11dに混入することがなく、指針本体11dの輝度の
均一性が保たれ、色むらが解消できる。従って、指針キ
ャップを延在させて指針本体の根元部分を覆っていた
が、その必要がないので、指針バランサ3の重量も軽量
化することができる。
dの底面は着色層14で被覆されており、計器を装着し
た場合に、見返し板や文字盤等による反射光が指針本体
11dに混入することがなく、指針本体11dの輝度の
均一性が保たれ、色むらが解消できる。従って、指針キ
ャップを延在させて指針本体の根元部分を覆っていた
が、その必要がないので、指針バランサ3の重量も軽量
化することができる。
【0026】次に、本発明の他の実施例について、図4
を参照して説明する。図4(a)は実施例を示す断面図
であり、図4(b)はその底面図である。図4は各部品
を成形した後に組み込んで形成した組み込み式の計量用
指針であり、計器用指針の各部品は、上記実施例で示し
た材質と同じ材質で形成される。同図に於いて、指針キ
ャップ12は、指針軸圧入孔12cが形成された指針袴
12bと突起13aが形成されている。光透過型または
自発発光型の指針本体11が指針キャップ12に嵌合さ
れ、突起13aには指針バランサ13が取り付けられて
いる。指針本体11と指針キャップ12の底面は同一面
となっており、図4(b)に斜線で示すように、着色層
14は指針キャップ12内にまで形成されている。な
お、指針本体11の指針部底面が指針キャップ12底面
より突出するように形成することによって、指針本体1
1の指針部底面のみに着色相14を形成することができ
る。
を参照して説明する。図4(a)は実施例を示す断面図
であり、図4(b)はその底面図である。図4は各部品
を成形した後に組み込んで形成した組み込み式の計量用
指針であり、計器用指針の各部品は、上記実施例で示し
た材質と同じ材質で形成される。同図に於いて、指針キ
ャップ12は、指針軸圧入孔12cが形成された指針袴
12bと突起13aが形成されている。光透過型または
自発発光型の指針本体11が指針キャップ12に嵌合さ
れ、突起13aには指針バランサ13が取り付けられて
いる。指針本体11と指針キャップ12の底面は同一面
となっており、図4(b)に斜線で示すように、着色層
14は指針キャップ12内にまで形成されている。な
お、指針本体11の指針部底面が指針キャップ12底面
より突出するように形成することによって、指針本体1
1の指針部底面のみに着色相14を形成することができ
る。
【0027】無論、この実施例においても、多重一体形
成で形成することも可能である。先に説明したように、
指針バランサ13が上下の金型でキャピティを形成して
その内に高比重材料を配合した合成樹脂材料を注入して
形成する。続いて、次の上金型で形成されるキャビティ
に樹脂を注入して指針本体11が形成される。なお、指
針本体11は図4には示されていないが指針キャップ1
2内に張出部を形成して、その張出部に下金型に食い込
む凸部を形成することにより、下金型から上金型を取り
外す場合の食い込み部とする。その後、新たな上金型を
設けてキャビティを形成し、そのキャビティ内に非透光
性の合成樹脂材料を注入して指針キャップ12を形成す
る。その後、指針キャップ12に結合して突出する指針
本体11の指示部底面が指針キャップ12の底面と同一
平面であり、指針本体11の指示部底面と指針キャップ
12の一部に被着された着色層14を設ける。着色層1
4はホットスタンプ箔の熱圧着で形成される。なお、多
重一体形成の場合は、指針本体11と指針キャップ12
との隙間Bは非透光性樹脂で覆われる。
成で形成することも可能である。先に説明したように、
指針バランサ13が上下の金型でキャピティを形成して
その内に高比重材料を配合した合成樹脂材料を注入して
形成する。続いて、次の上金型で形成されるキャビティ
に樹脂を注入して指針本体11が形成される。なお、指
針本体11は図4には示されていないが指針キャップ1
2内に張出部を形成して、その張出部に下金型に食い込
む凸部を形成することにより、下金型から上金型を取り
外す場合の食い込み部とする。その後、新たな上金型を
設けてキャビティを形成し、そのキャビティ内に非透光
性の合成樹脂材料を注入して指針キャップ12を形成す
る。その後、指針キャップ12に結合して突出する指針
本体11の指示部底面が指針キャップ12の底面と同一
平面であり、指針本体11の指示部底面と指針キャップ
12の一部に被着された着色層14を設ける。着色層1
4はホットスタンプ箔の熱圧着で形成される。なお、多
重一体形成の場合は、指針本体11と指針キャップ12
との隙間Bは非透光性樹脂で覆われる。
【0028】上述のように、図1の実施例の計器用指針
では、指針本体11が透光性の透明樹脂材料により形成
され、この指針本体11の基部11a及び垂下面11e
から導入した光によって自発光するものである。光を導
入する基部11aの上面は多重一体成形された指針キャ
ップ12で遮光されている。また、図4の実施例で示し
たように、この指針キャップ12は多重一体成形によら
ず、別体に形成したものを後で多重一体成形した指針本
体11及び指針袴と指針バランサ13に対して装着して
一体化しても、指針袴11dを中心にした指針本体11
と指針バランサ13との相互の位置関係が正確に設定で
きる。
では、指針本体11が透光性の透明樹脂材料により形成
され、この指針本体11の基部11a及び垂下面11e
から導入した光によって自発光するものである。光を導
入する基部11aの上面は多重一体成形された指針キャ
ップ12で遮光されている。また、図4の実施例で示し
たように、この指針キャップ12は多重一体成形によら
ず、別体に形成したものを後で多重一体成形した指針本
体11及び指針袴と指針バランサ13に対して装着して
一体化しても、指針袴11dを中心にした指針本体11
と指針バランサ13との相互の位置関係が正確に設定で
きる。
【0029】従って、設計通りのバランスが再現よく得
られる他、指針バランサ13を形成している合成樹脂材
料に配合した高比重材料の比重を材料の選択により調整
することで、或いは、指針バランサ13を形成している
合成樹脂材料及び該樹脂材料に配合している高比重材料
の各々の比重の組み合わせや配合比率を調整すること
で、その形状、大きさを変更することなくバランス調整
を行うことができる。無論、図4の実施例のように、各
部品を成形した後に組み立てる組み込み型の計器用指針
であってもその指針本体と指針キャップの底面は同一平
面にするか、或いは、指針キャップの底面から指針部を
突出させることによって、指針本体が指針キャップと嵌
合する部分まで着色層を形成することができる。従っ
て、指針部底面の未着色部分から入射する光による輝度
の不均一性や色むらを解消することができる。
られる他、指針バランサ13を形成している合成樹脂材
料に配合した高比重材料の比重を材料の選択により調整
することで、或いは、指針バランサ13を形成している
合成樹脂材料及び該樹脂材料に配合している高比重材料
の各々の比重の組み合わせや配合比率を調整すること
で、その形状、大きさを変更することなくバランス調整
を行うことができる。無論、図4の実施例のように、各
部品を成形した後に組み立てる組み込み型の計器用指針
であってもその指針本体と指針キャップの底面は同一平
面にするか、或いは、指針キャップの底面から指針部を
突出させることによって、指針本体が指針キャップと嵌
合する部分まで着色層を形成することができる。従っ
て、指針部底面の未着色部分から入射する光による輝度
の不均一性や色むらを解消することができる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、指針バラ
ンサと指針本体と指針キャップが多重一体成形したも
の、或いは個々の部品を組み込んだ計器用指針であり、
その指針本体と指針キャップの底面が同一面に形成され
るか、或いは、指針部が指針キャップ底面から突出した
形状とすることによって、着色層は指針本体が指針キャ
ップに結合する部分まで形成することができるので、指
針部底面の未着色部分が解消され、この部分から文字盤
や見返し板による反射光が混入することがなく、指示部
の輝度の均一性や色むらの発生が解消される利点があ
り、指示の視認性を改善することができる。また、多重
一体成形の場合には、指針本体に対する指針バランサの
組み付ける工程が必要なくなってコストダウンが図ら
れ、組付ガタや偏心などによる指針アンバランスや異音
発生による品質の低下が解消される利点がある。また、
個別に形成する場合であっても高比重材料の比重の組み
合わせや配合によって容易に調整することができるの
で、指針アンバランスや異音発生による品質の低下が解
消できる。
ンサと指針本体と指針キャップが多重一体成形したも
の、或いは個々の部品を組み込んだ計器用指針であり、
その指針本体と指針キャップの底面が同一面に形成され
るか、或いは、指針部が指針キャップ底面から突出した
形状とすることによって、着色層は指針本体が指針キャ
ップに結合する部分まで形成することができるので、指
針部底面の未着色部分が解消され、この部分から文字盤
や見返し板による反射光が混入することがなく、指示部
の輝度の均一性や色むらの発生が解消される利点があ
り、指示の視認性を改善することができる。また、多重
一体成形の場合には、指針本体に対する指針バランサの
組み付ける工程が必要なくなってコストダウンが図ら
れ、組付ガタや偏心などによる指針アンバランスや異音
発生による品質の低下が解消される利点がある。また、
個別に形成する場合であっても高比重材料の比重の組み
合わせや配合によって容易に調整することができるの
で、指針アンバランスや異音発生による品質の低下が解
消できる。
【0031】また、指針本体は指針キャップに結合する
部分に、従来例のように指針キャップの延在部を形成す
る必要がないので、その延在部の重量分が軽くなるのみ
ならず、指針バランサ自体も軽くすることができるの
で、計器用指針を軽量化することができる。また、計器
用指針の軽量化によって計器ムーブメントへの負荷が低
減できるので、指示計器の小型化に寄与する。更に、指
針部の長さを従来より長くすることができるので、指針
の動きがより明確なものとなり、指示計器の美観に優れ
たものとなるとともに、計器の信頼性を高めることがで
きる利点がある。
部分に、従来例のように指針キャップの延在部を形成す
る必要がないので、その延在部の重量分が軽くなるのみ
ならず、指針バランサ自体も軽くすることができるの
で、計器用指針を軽量化することができる。また、計器
用指針の軽量化によって計器ムーブメントへの負荷が低
減できるので、指示計器の小型化に寄与する。更に、指
針部の長さを従来より長くすることができるので、指針
の動きがより明確なものとなり、指示計器の美観に優れ
たものとなるとともに、計器の信頼性を高めることがで
きる利点がある。
【図1】本発明による計器用指針の一実施例を示す図で
ある。
ある。
【図2】(a)は図1の指針本体にホットスタンプを被
着する状態を示す斜視図、(b)は指針部の他の例を示
す斜視図、(c)は計器指針の斜視図である。
着する状態を示す斜視図、(b)は指針部の他の例を示
す斜視図、(c)は計器指針の斜視図である。
【図3】図1の計器用指針の断面である。
【図4】図4は本発明の他の実施例を示す図である。
【図5】従来の計器用指針の一例を示す図である。
【図6】計器用指針の製造方法を示す図である。
11 指針本体 11a 基部 11b,12b 指針袴 11d 指示部 12 指針キャップ 13 指針バランサ 14 着色層 20 ホットスタンプ箔 21 計器ムーブメント 22 指針軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01D 13/22 101 G01D 11/08
Claims (3)
- 【請求項1】 底面に着色層を有する透光性の指針本体
と非透光性の指針キャップと計器ムーブメントの指針軸
を固定する指針袴とを有する計器用指針に於いて、 前記指針本体の指示部底面を前記指針キャップの底面と
同一平面または前記指針キャップの底面より突出させ、
前記指針本体の指示部が前記指針キャップの内壁面に至
る部分まで前記着色層で覆ったことを特徴とする計器用
指針。 - 【請求項2】 透光性の合成樹脂材料からなり、指示値
を指示する指示部を有する指針本体と、 該指針本体と同一の透光性の合成樹脂材料からなり、前
記指針本体の基部に設けられ計器ムーブメントの指針軸
先端が圧入される指針軸圧入用孔を有する指針袴と、 高比重材料を配合した合成樹脂材料からなり、前記指針
袴に関し前記指示部と反対側に設けられ、前記指示部と
の重量バランスをとる指針バランサと、 前記指針本体の基部及び前記指針バランサを覆う非透光
性の合成樹脂材料からなる指針キャップとを備え、 前記指針本体の指示部底面を前記指針キャップの底面と
同一平面または前記指針キャップの底面より突出させ、
前記指針部の底面に設けられる着色層を前記指針本体の
指示部が前記指針キャップの内壁面に至る部分まで設け
たことを特徴とする計器用指針。 - 【請求項3】 透光性の合成樹脂材料からなり、指示値
を指示する指示部を有する指針本体と、 高比重材料を配合した合成樹脂材料からなり、前記指針
本体に設けられ前記指示部との重量バランスをとる指針
バランサと、 前記指針本体及び前記指針バランサを覆う非透光性の合
成樹脂材料からなる指針キャップと、 前記指針キャップから垂設された計器ムーブメントの指
針軸先端が圧入される指針軸圧入用孔を有する指針袴と
を備え、 前記指針本体の指示部底面を前記指針キャップの底面と
同一平面または前記指針キャップの底面より突出させ、
前記指針部の底面に設けられる着色層を前記指針本体の
指示部が前記指針キャップの内壁面に至る部分まで設け
たことを特徴とする計器用指針。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06299607A JP3097809B2 (ja) | 1994-12-02 | 1994-12-02 | 計器用指針 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06299607A JP3097809B2 (ja) | 1994-12-02 | 1994-12-02 | 計器用指針 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08159822A JPH08159822A (ja) | 1996-06-21 |
JP3097809B2 true JP3097809B2 (ja) | 2000-10-10 |
Family
ID=17874828
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP06299607A Expired - Fee Related JP3097809B2 (ja) | 1994-12-02 | 1994-12-02 | 計器用指針 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3097809B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5208097B2 (ja) * | 2009-12-04 | 2013-06-12 | 本田技研工業株式会社 | 自動二輪車のメータ装置 |
-
1994
- 1994-12-02 JP JP06299607A patent/JP3097809B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
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