JP3096455B1 - アンジオテンシン変換酵素阻害性ペプチド - Google Patents
アンジオテンシン変換酵素阻害性ペプチドInfo
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Abstract
【要約】
【課題】 生物資源由来で安全性が高くアンジオテンシ
ンI変換酵素阻害活性の優れた新規な物質、ならびに該
物質を有効成分とするアンジオテンシンI変換酵素阻害
剤およびそれを含有する食品を提供する。 【解決手段】 Ile−Val−Tyr、Val−Ph
e−Pro−Ser(配列番号:1)、Asp−Tyr
−Val−Gly−Asn(配列番号:2)、Thr−
Tyr−Leu−Gly−Ser(配列番号:3)、T
hr−Val−Val−Pro−Gly(配列番号:
4)、またはAla−Pro−Gly−Ala−Gly
−Val−Tyr(配列番号:5)で表わされるアミノ
酸配列を有するアンジオテンシンI変換酵素阻害性ペプ
チド、該ペプチドの少なくとも1つを有効成分とするア
ンジオテンシンI変換酵素阻害剤、および該ペプチドの
少なくとも1つを含有する食品。
ンI変換酵素阻害活性の優れた新規な物質、ならびに該
物質を有効成分とするアンジオテンシンI変換酵素阻害
剤およびそれを含有する食品を提供する。 【解決手段】 Ile−Val−Tyr、Val−Ph
e−Pro−Ser(配列番号:1)、Asp−Tyr
−Val−Gly−Asn(配列番号:2)、Thr−
Tyr−Leu−Gly−Ser(配列番号:3)、T
hr−Val−Val−Pro−Gly(配列番号:
4)、またはAla−Pro−Gly−Ala−Gly
−Val−Tyr(配列番号:5)で表わされるアミノ
酸配列を有するアンジオテンシンI変換酵素阻害性ペプ
チド、該ペプチドの少なくとも1つを有効成分とするア
ンジオテンシンI変換酵素阻害剤、および該ペプチドの
少なくとも1つを含有する食品。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アンジオテンシン
I変換酵素に対する阻害性を有して血圧降下等の機能を
発揮する新規なペプチド、ならびに該ペプチドを有効成
分とするアンジオテンシンI変換酵素阻害剤および該ペ
プチドを含有する食品に関する。
I変換酵素に対する阻害性を有して血圧降下等の機能を
発揮する新規なペプチド、ならびに該ペプチドを有効成
分とするアンジオテンシンI変換酵素阻害剤および該ペ
プチドを含有する食品に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】アンジオテンシンI変換酵素
(angiotensin-I converting enzyme)(以下、ACE
と略記することがある)は、血圧調節系における重要な
酵素であり、アンジオテンシンIを強力な昇圧(血圧上
昇)性ペプチドであるアンジオテンシンIIに変換すると
共に、降圧(血圧降下)性ペプチドであるブラジキニン
を不活性化する反応を触媒する。したがってACEを特
異的に阻害することにより血圧上昇を抑制することがで
き、この観点から、高血圧の予防・治療を目的とした、
ACE阻害性物質の研究・開発が進められている。
(angiotensin-I converting enzyme)(以下、ACE
と略記することがある)は、血圧調節系における重要な
酵素であり、アンジオテンシンIを強力な昇圧(血圧上
昇)性ペプチドであるアンジオテンシンIIに変換すると
共に、降圧(血圧降下)性ペプチドであるブラジキニン
を不活性化する反応を触媒する。したがってACEを特
異的に阻害することにより血圧上昇を抑制することがで
き、この観点から、高血圧の予防・治療を目的とした、
ACE阻害性物質の研究・開発が進められている。
【0003】特に、近年、食生活の欧米化に伴う各種生
活習慣病の急激な増加が深刻な問題となっているため、
食事による予防、健康維持が提唱されており、高血圧症
の予防・治療に有効なACE阻害性物質についても、医
薬品としてのみならず、食品に含有させることができる
ような生理活性物質に関する研究・開発が実施されてい
る。この際、医薬品や食品の分野においては、化学的合
成化合物が副作用などの危険性や消費者感情から忌避さ
れる最近の傾向から、天然資源由来の有効成分を利用す
る研究が盛んに行われている。例えば、大豆タンパク質
分解物や魚介類タンパク質分解物等から分解抽出された
ペプチドがACE阻害性物質として機能することが報告
されている(特開平5−262790、特開平5−30
6295、特開平6−98792、特開平6−3406
92、特開平7−188282等)。
活習慣病の急激な増加が深刻な問題となっているため、
食事による予防、健康維持が提唱されており、高血圧症
の予防・治療に有効なACE阻害性物質についても、医
薬品としてのみならず、食品に含有させることができる
ような生理活性物質に関する研究・開発が実施されてい
る。この際、医薬品や食品の分野においては、化学的合
成化合物が副作用などの危険性や消費者感情から忌避さ
れる最近の傾向から、天然資源由来の有効成分を利用す
る研究が盛んに行われている。例えば、大豆タンパク質
分解物や魚介類タンパク質分解物等から分解抽出された
ペプチドがACE阻害性物質として機能することが報告
されている(特開平5−262790、特開平5−30
6295、特開平6−98792、特開平6−3406
92、特開平7−188282等)。
【0004】しかしながら、これらの多くの報告にも拘
わらず有効性が証明され充分な実用化に到ったものは殆
ど見当たらないのが現状である。その理由として、これ
らの既知のペプチドはACE阻害能が充分でない、体内
における安定性が悪い、味やにおいがあり用途が限られ
る、などの理由が挙げられる。
わらず有効性が証明され充分な実用化に到ったものは殆
ど見当たらないのが現状である。その理由として、これ
らの既知のペプチドはACE阻害能が充分でない、体内
における安定性が悪い、味やにおいがあり用途が限られ
る、などの理由が挙げられる。
【0005】本発明の目的は生物資源由来で安定性が高
くACE阻害活性の優れた新規な物質、ならびに該物質
を有効成分とするACE阻害剤およびそれを含有する食
品を提供することにある。
くACE阻害活性の優れた新規な物質、ならびに該物質
を有効成分とするACE阻害剤およびそれを含有する食
品を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、このたび、
小麦胚芽に関する研究を進めるうちに、これまでに知ら
れていない化学構造(アミノ酸配列)を有しACE阻害
活性のきわめて高い新規なペプチドを見出し本発明に到
達した。
小麦胚芽に関する研究を進めるうちに、これまでに知ら
れていない化学構造(アミノ酸配列)を有しACE阻害
活性のきわめて高い新規なペプチドを見出し本発明に到
達した。
【0007】かくして、本発明に従えば、上記の目的を
達成するものとして、Ile−Val−Tyrで表わさ
れるアミノ酸配列を有することを特徴とするアンジオテ
ンシンI変換酵素(ACE)阻害性ペプチドが提供され
る。このペプチドは、ACE阻害活性が特に優れてい
る。
達成するものとして、Ile−Val−Tyrで表わさ
れるアミノ酸配列を有することを特徴とするアンジオテ
ンシンI変換酵素(ACE)阻害性ペプチドが提供され
る。このペプチドは、ACE阻害活性が特に優れてい
る。
【0008】さらに、本発明に従えば、下記のアミノ酸
配列を有することを特徴とする5種のACE阻害性ペプ
チドも提供される。 Val−Phe−Pro−Ser(配列番号:1) Asp−Tyr−Val−Gly−Asn(配列番号:
2)、 Thr−Tyr−Leu−Gly−Ser(配列番号:
3)、 Thr−Val−Val−Pro−Gly(配列番号:
4)、または Ala−Pro−Gly−Ala−Gly−Val−T
yr(配列番号:5) 本発明に従えば、さらに、上記のペプチドの少なくとも
1つを有効成分とすることを特徴とするACE阻害剤、
および上記にペプチドの少なくとも1つを含有すること
を特徴とする食品が提供される。本出願においては、V
al−Phe−Pro−Ser(配列番号:1)で表さ
れるアミノ酸配列で示されるACE阻害性ペプチド、該
ペプチドを有効成分とするACE阻害剤、および該ペプ
チドを含有する食品を特許請求する。
配列を有することを特徴とする5種のACE阻害性ペプ
チドも提供される。 Val−Phe−Pro−Ser(配列番号:1) Asp−Tyr−Val−Gly−Asn(配列番号:
2)、 Thr−Tyr−Leu−Gly−Ser(配列番号:
3)、 Thr−Val−Val−Pro−Gly(配列番号:
4)、または Ala−Pro−Gly−Ala−Gly−Val−T
yr(配列番号:5) 本発明に従えば、さらに、上記のペプチドの少なくとも
1つを有効成分とすることを特徴とするACE阻害剤、
および上記にペプチドの少なくとも1つを含有すること
を特徴とする食品が提供される。本出願においては、V
al−Phe−Pro−Ser(配列番号:1)で表さ
れるアミノ酸配列で示されるACE阻害性ペプチド、該
ペプチドを有効成分とするACE阻害剤、および該ペプ
チドを含有する食品を特許請求する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のACE阻害性ペプチドを
構成するアミノ酸配列は、上述したような従来の技術で
は全く試みられていなかった小麦胚芽のタンパク質から
見出されたものである。小麦を製粉する際に除去される
胚芽は、その一部が家畜の飼料として利用されるにとど
まっている。そこで、脂肪酸やビタミン、ミネラルを豊
富に含み、栄養的にも優れた小麦胚芽の高付加価値化を
目的とし、ACE阻害性物質の検索を行った。
構成するアミノ酸配列は、上述したような従来の技術で
は全く試みられていなかった小麦胚芽のタンパク質から
見出されたものである。小麦を製粉する際に除去される
胚芽は、その一部が家畜の飼料として利用されるにとど
まっている。そこで、脂肪酸やビタミン、ミネラルを豊
富に含み、栄養的にも優れた小麦胚芽の高付加価値化を
目的とし、ACE阻害性物質の検索を行った。
【0010】すなわち、小麦胚芽を適当な条件下で加水
分解した後、加熱処理により酵素失活する。失活後、直
ちに冷却および濾過を行い、得られた分解液を逆相カラ
ムを用いて分画する。そのうち、ACE阻害活性の高い
画分について常法に従い、陽イオン変換クロマトグラフ
ィー、逆相分配クロマトグラフィーを基本とする各種高
速液体クロマトグラフィーにより精製、単離する。その
後、アミノ酸シークエンサーによる構造決定、アミノ酸
分析機による確認を行い、ついに下記のアミノ酸配列を
有する新規なペプチドを発見した。 (1)Ile−Val−Tyr(2)Val−Phe−
Pro−Ser(配列番号:1)(3)Asp−Tyr
−Val−Gly−Asn(配列番号:2)(4)Th
r−Tyr−Leu−Gly−Ser(配列番号:
3)、(5)Thr−Val−Val−Pro−Gly
(配列番号:4)、または(6)Ala−Pro−Gl
y−Ala−Gly−Val−Tyr(配列番号:
5)。
分解した後、加熱処理により酵素失活する。失活後、直
ちに冷却および濾過を行い、得られた分解液を逆相カラ
ムを用いて分画する。そのうち、ACE阻害活性の高い
画分について常法に従い、陽イオン変換クロマトグラフ
ィー、逆相分配クロマトグラフィーを基本とする各種高
速液体クロマトグラフィーにより精製、単離する。その
後、アミノ酸シークエンサーによる構造決定、アミノ酸
分析機による確認を行い、ついに下記のアミノ酸配列を
有する新規なペプチドを発見した。 (1)Ile−Val−Tyr(2)Val−Phe−
Pro−Ser(配列番号:1)(3)Asp−Tyr
−Val−Gly−Asn(配列番号:2)(4)Th
r−Tyr−Leu−Gly−Ser(配列番号:
3)、(5)Thr−Val−Val−Pro−Gly
(配列番号:4)、または(6)Ala−Pro−Gl
y−Ala−Gly−Val−Tyr(配列番号:
5)。
【0011】上記のアミノ酸配列においては、いずれ
も、鎖の数は1本鎖であり、また、トポロジーは直鎖状
である。これらのペプチドは、従来からACE阻害性ペ
プチドとして知られたものとは全く異なる構造(アミノ
酸配列)を有し、非常に優れたACE阻害活性を示す。
も、鎖の数は1本鎖であり、また、トポロジーは直鎖状
である。これらのペプチドは、従来からACE阻害性ペ
プチドとして知られたものとは全く異なる構造(アミノ
酸配列)を有し、非常に優れたACE阻害活性を示す。
【0012】本発明のペプチドは、上述のアミノ酸配列
を有する限り、小麦胚芽を酵素分解する方法の他、他の
植物性または動物性資源のタンパク質を分解したり、あ
るいは、ペプチド合成装置を用いるような合成手法によ
って入手されたものであってもよい。いずれの場合にお
いても、本発明のペプチドは、小麦胚芽中に存在が確認
されたものであり安全性に問題はない。
を有する限り、小麦胚芽を酵素分解する方法の他、他の
植物性または動物性資源のタンパク質を分解したり、あ
るいは、ペプチド合成装置を用いるような合成手法によ
って入手されたものであってもよい。いずれの場合にお
いても、本発明のペプチドは、小麦胚芽中に存在が確認
されたものであり安全性に問題はない。
【0013】ACE阻害性ペプチドについては、従来の
技術の項で述べたように、ジペプチドから、6〜7個の
アミノ酸から成るオリゴペプチドに到る多くのペプチド
が従来より提示されている。しかしながら、最近の研究
によれば、アミノ酸の数が多いペプチドは体内で分解さ
れてしまい、良好な腸管吸収が行われるためにはアミノ
酸が3個以下のペプチドが好ましいことが明らかにされ
つつある。したがって、Ile−Val−Tyrのアミ
ノ酸配列を有する本発明のトリペプチドは、インビトロ
試験で確認されたようにきわめて高いACE阻害活性を
有する(後述の実施例参照)とともに、腸管吸収の点か
らも特に優れたACE阻害性ペプチドである。
技術の項で述べたように、ジペプチドから、6〜7個の
アミノ酸から成るオリゴペプチドに到る多くのペプチド
が従来より提示されている。しかしながら、最近の研究
によれば、アミノ酸の数が多いペプチドは体内で分解さ
れてしまい、良好な腸管吸収が行われるためにはアミノ
酸が3個以下のペプチドが好ましいことが明らかにされ
つつある。したがって、Ile−Val−Tyrのアミ
ノ酸配列を有する本発明のトリペプチドは、インビトロ
試験で確認されたようにきわめて高いACE阻害活性を
有する(後述の実施例参照)とともに、腸管吸収の点か
らも特に優れたACE阻害性ペプチドである。
【0014】さらに、本発明者は、ACE阻害性ペプチ
ドにおいては、該ペプチドを構成するアミノ酸の僅かな
違いによりACE阻害活性が大きく異なり、一部のアミ
ノ酸の単純な付加、置換または削除などによってはAC
E阻害活性に関して等価のペプチドは得られないという
事実も見出している。例えば、本発明者らは、上述のア
ミノ酸配列Ile−Val−Tyrを有する本発明のト
リペプチドに類似するアミノ酸配列Val−TyrやV
al−Tyr−Ileを有するACE阻害性ペプチドを
以前に提示したが(特開平7−215889)、本発明
のトリペプチドはこれらのペプチドに比べて10倍以上
もACE阻害活性が高いことが確認されている(後述の
実施例参照)。
ドにおいては、該ペプチドを構成するアミノ酸の僅かな
違いによりACE阻害活性が大きく異なり、一部のアミ
ノ酸の単純な付加、置換または削除などによってはAC
E阻害活性に関して等価のペプチドは得られないという
事実も見出している。例えば、本発明者らは、上述のア
ミノ酸配列Ile−Val−Tyrを有する本発明のト
リペプチドに類似するアミノ酸配列Val−TyrやV
al−Tyr−Ileを有するACE阻害性ペプチドを
以前に提示したが(特開平7−215889)、本発明
のトリペプチドはこれらのペプチドに比べて10倍以上
もACE阻害活性が高いことが確認されている(後述の
実施例参照)。
【0015】かくして、本発明のペプチドは、アンジオ
テンシンI変換酵素(ACE)阻害剤、すなわち、血圧
降下剤および/または血管拡張剤として用いることがで
きる。このような医薬として使用する場合には、経口ま
たは非経口投与することができる。経口投与の場合に
は、例えば常法に従い、錠剤、顆粒剤、粉末剤、カプセ
ル剤、散剤とすることができ、また、非経口投与の場合
には、例えば注射薬製剤、点滴剤、坐剤等として使用す
ることができる。
テンシンI変換酵素(ACE)阻害剤、すなわち、血圧
降下剤および/または血管拡張剤として用いることがで
きる。このような医薬として使用する場合には、経口ま
たは非経口投与することができる。経口投与の場合に
は、例えば常法に従い、錠剤、顆粒剤、粉末剤、カプセ
ル剤、散剤とすることができ、また、非経口投与の場合
には、例えば注射薬製剤、点滴剤、坐剤等として使用す
ることができる。
【0016】さらに、本発明のペプチドは、高血圧予防
および/または治療を目的とする健康食品ないしは機能
性食品、特に特定保健用食品として食品に利用すること
もでき、この場合、本発明のペプチドは官能的に無味無
臭であるので、食品素材としてペプチドをそのまま添加
したり、他の食品ないし食品成分と併用したりして適宜
常法に従って使用できる。
および/または治療を目的とする健康食品ないしは機能
性食品、特に特定保健用食品として食品に利用すること
もでき、この場合、本発明のペプチドは官能的に無味無
臭であるので、食品素材としてペプチドをそのまま添加
したり、他の食品ないし食品成分と併用したりして適宜
常法に従って使用できる。
【0017】すなわち、本発明のペプチドは、飲料やス
ープ・たれ類、レトルト食品、缶詰食品、調味料などあ
らゆる食品に添加することができる。またその投与量
は、予防あるいは治療目的により異なり、また症状の進
行過程によっても変化するが、成人の治療または予防の
ために投与する場合には、ACE阻害ペプチド換算で一
日当たり、0.1mg〜100mgの範囲が好ましい。
ープ・たれ類、レトルト食品、缶詰食品、調味料などあ
らゆる食品に添加することができる。またその投与量
は、予防あるいは治療目的により異なり、また症状の進
行過程によっても変化するが、成人の治療または予防の
ために投与する場合には、ACE阻害ペプチド換算で一
日当たり、0.1mg〜100mgの範囲が好ましい。
【0018】このようにACE阻害剤または食品として
用いる場合には、上記の6種の本発明ペプチドの少なく
とも1つを含有させるのが、特にIle−Val−Ty
rで表わされるアミノ酸配列を有するペプチドを含有さ
せるのが好ましい。さらに本発明のACE阻害性ペプチ
ド以外の従来から既知の植物性または動物性資源由来の
ACE阻害性物質あるいは化学合成されたACE阻害性
物質を併用しても良い。これらの場合においては、一般
に、IC50で表わされるACE阻害活性が全体として2
5(μM)以下になるようにするのが好ましい。
用いる場合には、上記の6種の本発明ペプチドの少なく
とも1つを含有させるのが、特にIle−Val−Ty
rで表わされるアミノ酸配列を有するペプチドを含有さ
せるのが好ましい。さらに本発明のACE阻害性ペプチ
ド以外の従来から既知の植物性または動物性資源由来の
ACE阻害性物質あるいは化学合成されたACE阻害性
物質を併用しても良い。これらの場合においては、一般
に、IC50で表わされるACE阻害活性が全体として2
5(μM)以下になるようにするのが好ましい。
【0019】
【実施例】以下本発明の特徴をさらに明かにするため実
施例を示すが、本発明はこの実施例によって制限される
ものではない。実施例1:in vitroのACE阻害率測定試験 小麦胚芽もしくはヘキサンにより脱脂した小麦胚芽10
gに対して水100mlを加え、2分間ホモジナイズし
た後、α‐アミラーゼ処理を施した。α‐アミラーゼ
(Bacillus由来、天野製薬)を100mg添加後、再び
1分間ホモジナイズし、振盪下、40℃で5時間反応を
行った。pHを9に調整した後、アルカラーゼ2.4L
(Bacillus licheniformis由来、Novo社)を50mg添
加して、振盪下50℃で3時間加水分解した。反応後、
pHを7に調整し、98℃、15分間の加熱処理により
酵素失活の後、直ちに冷却および濾過を行い分解液を得
た。
施例を示すが、本発明はこの実施例によって制限される
ものではない。実施例1:in vitroのACE阻害率測定試験 小麦胚芽もしくはヘキサンにより脱脂した小麦胚芽10
gに対して水100mlを加え、2分間ホモジナイズし
た後、α‐アミラーゼ処理を施した。α‐アミラーゼ
(Bacillus由来、天野製薬)を100mg添加後、再び
1分間ホモジナイズし、振盪下、40℃で5時間反応を
行った。pHを9に調整した後、アルカラーゼ2.4L
(Bacillus licheniformis由来、Novo社)を50mg添
加して、振盪下50℃で3時間加水分解した。反応後、
pHを7に調整し、98℃、15分間の加熱処理により
酵素失活の後、直ちに冷却および濾過を行い分解液を得
た。
【0020】まず、活性炭処理により褐変物質を除去
し、ODS樹脂(YMC社ODS−AQ120−S5
0)を充填したカラム(3.5cm×14cm)に負荷
した。水50ml(F−1)と10%エタノール溶液
(F−2)、25%エタノール溶液(F−3)、5−%
エタノール溶液(F−4)、99.5%エタノール溶液
(F−5)をそれぞれ500ml用いてエタノール濃度
のステップワイズグラジエントにより分画を行ったとこ
ろ、表1に示すように、10%エタノール溶液画分にお
いて0.081mg−protein/mlと最も高い活性が
得られた。次にこの画分をAG50Wを用いた陽イオン
交換クロマトグラフィーで精製することにより、ACE
阻害性、収率とも充分満足のいく分解物を調製すること
ができた。
し、ODS樹脂(YMC社ODS−AQ120−S5
0)を充填したカラム(3.5cm×14cm)に負荷
した。水50ml(F−1)と10%エタノール溶液
(F−2)、25%エタノール溶液(F−3)、5−%
エタノール溶液(F−4)、99.5%エタノール溶液
(F−5)をそれぞれ500ml用いてエタノール濃度
のステップワイズグラジエントにより分画を行ったとこ
ろ、表1に示すように、10%エタノール溶液画分にお
いて0.081mg−protein/mlと最も高い活性が
得られた。次にこの画分をAG50Wを用いた陽イオン
交換クロマトグラフィーで精製することにより、ACE
阻害性、収率とも充分満足のいく分解物を調製すること
ができた。
【0021】なお、この実施例におけるACE阻害率の
測定は、Liebermanの変法を用いて行った。すなわち、
試料50μlに対し、25mU/mlACE(ウサギ肺
由来、Sigma社)溶液100μl、12.5mM基質溶
液100μlを添加し、37℃で1時間反応させた。
0.5N塩酸250μlによる反応停止後、生成した馬
尿酸を測定した。つまり、酢酸エチル1500μlを添
加し、2000rpmで10分間の遠心分離を行い、酢
酸エチル層を500μl分取したものを遠心エバポレー
ターにより減圧乾固を行った。室温で5分間放置後、1
M塩化ナトリウム3000μlに再溶解させ、15秒間
攪拌した後、228nmでの吸光度を測定し、これによ
りACE阻害活性を評価した。
測定は、Liebermanの変法を用いて行った。すなわち、
試料50μlに対し、25mU/mlACE(ウサギ肺
由来、Sigma社)溶液100μl、12.5mM基質溶
液100μlを添加し、37℃で1時間反応させた。
0.5N塩酸250μlによる反応停止後、生成した馬
尿酸を測定した。つまり、酢酸エチル1500μlを添
加し、2000rpmで10分間の遠心分離を行い、酢
酸エチル層を500μl分取したものを遠心エバポレー
ターにより減圧乾固を行った。室温で5分間放置後、1
M塩化ナトリウム3000μlに再溶解させ、15秒間
攪拌した後、228nmでの吸光度を測定し、これによ
りACE阻害活性を評価した。
【0022】阻害率(%)={(AC−AS)/(AC
−AB)}×100 AS;試料を添加したときの吸光度 AC;試料の代わりに水を添加したときの吸光度 AB;予めACEを失活して反応させたときの吸光度 なお、試料間のACE阻害活性の比較は、上式により得
られる阻害率が50%を示す試料の蛋白質濃度としてI
C50値で示した。ここで、蛋白質量はケルダール法で得
られた窒素量に係数6.25を乗じて求めた。
−AB)}×100 AS;試料を添加したときの吸光度 AC;試料の代わりに水を添加したときの吸光度 AB;予めACEを失活して反応させたときの吸光度 なお、試料間のACE阻害活性の比較は、上式により得
られる阻害率が50%を示す試料の蛋白質濃度としてI
C50値で示した。ここで、蛋白質量はケルダール法で得
られた窒素量に係数6.25を乗じて求めた。
【0023】
【表1】
【0024】最も高いACE阻害活性が認められた10
%エタノール溶出画分(F−2)を濃縮した後、AG5
0Wを用いた陽イオン交換クロマトグラフィーで再精製
した。その後、ODS逆相液体クロマトグラフィーで精
製を繰り返し、得られたペプチドフラグメントについて
アミノ酸シークエンサー(SHIMADZU社PPSQ‐21)
および、アミノ酸分析機(日立製作所L−8500型)
を用いてアミノ酸一次構造を決定した。アミノ酸配列お
よびACE阻害活性を表2に示す。なお、上記の説明か
ら理解されるようにIC50値が低いほどACE阻害活性
が高い。
%エタノール溶出画分(F−2)を濃縮した後、AG5
0Wを用いた陽イオン交換クロマトグラフィーで再精製
した。その後、ODS逆相液体クロマトグラフィーで精
製を繰り返し、得られたペプチドフラグメントについて
アミノ酸シークエンサー(SHIMADZU社PPSQ‐21)
および、アミノ酸分析機(日立製作所L−8500型)
を用いてアミノ酸一次構造を決定した。アミノ酸配列お
よびACE阻害活性を表2に示す。なお、上記の説明か
ら理解されるようにIC50値が低いほどACE阻害活性
が高い。
【0025】
【表2】
【0026】表2に示されるように本発明の新規ペプチ
ドは非常に優れたACE阻害活性を有することが判明し
た。なお、Ile−Val−Tyrのアミノ酸配列で表
わされる本発明のペプチドは、特開平7−215889
でACE阻害性が確認されているVal−Tyrで表わ
されるペプチドをアミノ酸配列として含むが、このVa
l−Tyrで表わされるペプチドのIC50は26.0μ
Mであり本発明のIle−Val−Tyrで表わされる
ペプチドの方が、ACE阻害活性が10倍も高いことが
判明した。
ドは非常に優れたACE阻害活性を有することが判明し
た。なお、Ile−Val−Tyrのアミノ酸配列で表
わされる本発明のペプチドは、特開平7−215889
でACE阻害性が確認されているVal−Tyrで表わ
されるペプチドをアミノ酸配列として含むが、このVa
l−Tyrで表わされるペプチドのIC50は26.0μ
Mであり本発明のIle−Val−Tyrで表わされる
ペプチドの方が、ACE阻害活性が10倍も高いことが
判明した。
【0027】また、同じく特開平7−215889でA
CE阻害性が確認されているVal−Tyr−Ileで
表わされるペプチドと順序は異なるが同じアミノ酸組成
を持つ。しかし、Val−Tyr−Ileで表わされる
ペプチドのIC50は141.5μMであり、本発明のI
le−Val−Tyrで表わされるペプチドの方が、I
C50で示されるACE阻害活性が2桁も高い。
CE阻害性が確認されているVal−Tyr−Ileで
表わされるペプチドと順序は異なるが同じアミノ酸組成
を持つ。しかし、Val−Tyr−Ileで表わされる
ペプチドのIC50は141.5μMであり、本発明のI
le−Val−Tyrで表わされるペプチドの方が、I
C50で示されるACE阻害活性が2桁も高い。
【0028】このように本発明のペプチドは、きわめて
優れたACE阻害活性を発揮することが確認された。特
に、Ile−Val−Tyrで表わされるアミノ酸配列
を有するペプチドは、ACE阻害活性が従来のものより
著しく高く、しかもトリペプチドであるので腸管吸収も
容易な高性能ACE阻害性物質として期待される。
優れたACE阻害活性を発揮することが確認された。特
に、Ile−Val−Tyrで表わされるアミノ酸配列
を有するペプチドは、ACE阻害活性が従来のものより
著しく高く、しかもトリペプチドであるので腸管吸収も
容易な高性能ACE阻害性物質として期待される。
【0029】実施例2:実験動物による急性毒性試験 I.被験物質 実施例1で得られたAG50Wによる再精製画分(以
下、WG−AG50Wまたは、単にAG50Wと記す)
及び単離されたIle−Val−Tyrペプチド(以
下、IVYと記す)を用いた。
下、WG−AG50Wまたは、単にAG50Wと記す)
及び単離されたIle−Val−Tyrペプチド(以
下、IVYと記す)を用いた。
【0030】II.実験方法 実験動物は、株式会社紀和実験動物研究所より購入した
雄性のddy系マウス(Jbc:ddy、SPF:生後
5週齢)を1週間以上予備飼育後、健康なもの20匹を
試験に供した。マウスは、温度22±3℃、相対湿度5
0±20%、換気回数10〜15回/時(オールフレッ
シュエアー方式)、照明時間12時間/日(午前7時点
灯、午後7時消灯)に設定された恒温恒湿の環境下で、
ステンレス製網ケージに10匹ずつ収容し、カスケード
式水洗架台に懸垂して飼育した。飼料はオリエンタル酵
母工業株式会社製MF固形飼料を、飲水は水道水を0.
2μmメンブランフィルターでろ過滅菌後、それぞれ自
由摂取させた。ラットは2群(1群10匹)に分け、第1
群にはWG−AG50Wを100mg/kg、第2群に
はIVYを10mg/kgの割合で単回尾静脈内に投与
した。試験液適用後、一般症状の異常発現を投与日には
投与直後より5時間後まで継続して、以降7日目まで
は、毎日午前10時に1回の観察を行った。全生存例に
ついて、最終観察日に剖検し、肉眼的に胸腹部主要諸器
官の観察を行った。また、投与前、投与後1、4、7日
目の体重を測定し、各群の平均体重及び標準偏差を算出
した。
雄性のddy系マウス(Jbc:ddy、SPF:生後
5週齢)を1週間以上予備飼育後、健康なもの20匹を
試験に供した。マウスは、温度22±3℃、相対湿度5
0±20%、換気回数10〜15回/時(オールフレッ
シュエアー方式)、照明時間12時間/日(午前7時点
灯、午後7時消灯)に設定された恒温恒湿の環境下で、
ステンレス製網ケージに10匹ずつ収容し、カスケード
式水洗架台に懸垂して飼育した。飼料はオリエンタル酵
母工業株式会社製MF固形飼料を、飲水は水道水を0.
2μmメンブランフィルターでろ過滅菌後、それぞれ自
由摂取させた。ラットは2群(1群10匹)に分け、第1
群にはWG−AG50Wを100mg/kg、第2群に
はIVYを10mg/kgの割合で単回尾静脈内に投与
した。試験液適用後、一般症状の異常発現を投与日には
投与直後より5時間後まで継続して、以降7日目まで
は、毎日午前10時に1回の観察を行った。全生存例に
ついて、最終観察日に剖検し、肉眼的に胸腹部主要諸器
官の観察を行った。また、投与前、投与後1、4、7日
目の体重を測定し、各群の平均体重及び標準偏差を算出
した。
【0031】III.結果 いずれの群においても、致死例は何ら認められなかった
ので、各体重測定日(0、1、4及び7日目)における
各群の全生存例につき算出した平均体重±標準偏差を図
1および図2に示した。最終観察日(投与7日目)にお
ける全生存例の剖検においても、胸腹部主要諸器官に肉
眼的変化は何ら観察されなかった。
ので、各体重測定日(0、1、4及び7日目)における
各群の全生存例につき算出した平均体重±標準偏差を図
1および図2に示した。最終観察日(投与7日目)にお
ける全生存例の剖検においても、胸腹部主要諸器官に肉
眼的変化は何ら観察されなかった。
【0032】実施例3:ラット投与時の降圧効果 I.被検物質 実施例1で得られたAG50Wによる再精製画分(WG
−AG50W)及び単離されたIVYを用いた。
−AG50W)及び単離されたIVYを用いた。
【0033】II.実験方法 実験動物は、日本チャール・スリバー(株)より購入し
た雄性のSHR系ラット(Crj:SHR、SPF:生
後8週齢)を1週間以上予備飼育後、1ヶ月以上飼育
し、尾動脈圧が180mmHg以上を示す健康なもの2
0匹を試験に供した。ラットは、温度22±3℃、相対
湿度50±20%、換気回数10〜15回/時(オール
フレッシュエアー方式)、照明時間12時間/日(午前
7時点灯、午後7時消灯)に設定された恒温恒湿の環境
下で、ステンレス製網ケージに5匹ずつ収容し、カスケ
ード式水洗架台に懸垂して飼育した。飼料は日本チャー
ルス・リバー(株)製CRF−1固形飼料を、飲水は水
道水を0.2μmメンブランフィルターでろ過滅菌後、
それぞれ自由摂取させた。ラットは4群(1群5匹)に
分け、第1群にはWG−AG50Wを50mg/kg、
第2群にはWG−AG50Wを25mg/kg、第3群
にはIVYを5mg/kg、第4群にはIVYを2mg
/kgの割合で単回尾静脈内に投与した。血圧は、血圧
アンプ(日本光電、AP−641G)を用いて投与前5
分間及び投与後30分間継続して観血的に測定した。
た雄性のSHR系ラット(Crj:SHR、SPF:生
後8週齢)を1週間以上予備飼育後、1ヶ月以上飼育
し、尾動脈圧が180mmHg以上を示す健康なもの2
0匹を試験に供した。ラットは、温度22±3℃、相対
湿度50±20%、換気回数10〜15回/時(オール
フレッシュエアー方式)、照明時間12時間/日(午前
7時点灯、午後7時消灯)に設定された恒温恒湿の環境
下で、ステンレス製網ケージに5匹ずつ収容し、カスケ
ード式水洗架台に懸垂して飼育した。飼料は日本チャー
ルス・リバー(株)製CRF−1固形飼料を、飲水は水
道水を0.2μmメンブランフィルターでろ過滅菌後、
それぞれ自由摂取させた。ラットは4群(1群5匹)に
分け、第1群にはWG−AG50Wを50mg/kg、
第2群にはWG−AG50Wを25mg/kg、第3群
にはIVYを5mg/kg、第4群にはIVYを2mg
/kgの割合で単回尾静脈内に投与した。血圧は、血圧
アンプ(日本光電、AP−641G)を用いて投与前5
分間及び投与後30分間継続して観血的に測定した。
【0034】III.結果 結果を表3に示す。表3から明らかなように、WG−A
G50W(AG50W)とIVYに優れた血圧降下作用
が認められた。
G50W(AG50W)とIVYに優れた血圧降下作用
が認められた。
【0035】
【表3】
【0036】実施例4 以下に本発明の食品への実施例として、ペプチド含有コ
ーンポタージュスープの配合を示すが、本ペプチドの用
途としては、この実施例に限定されるものではない。 野菜(スイートコーン、たまねぎ) 46.0g バター 4.5g 小麦粉 3.5g 牛乳 3.5g 畜肉エキス 3.5g 砂糖 1.8g 香辛料 1.0g チーズ 1.0g 食塩 1.0g IVY 0.005g水 114.195g 計 180.000g
ーンポタージュスープの配合を示すが、本ペプチドの用
途としては、この実施例に限定されるものではない。 野菜(スイートコーン、たまねぎ) 46.0g バター 4.5g 小麦粉 3.5g 牛乳 3.5g 畜肉エキス 3.5g 砂糖 1.8g 香辛料 1.0g チーズ 1.0g 食塩 1.0g IVY 0.005g水 114.195g 計 180.000g
【0037】
【発明の効果】本発明に従えば、食品由来で安全性が高
く、消費者ニーズに対応したACE阻害活性のきわめて
高いペプチドが得られるので、該ペプチドを有効成分と
するACE阻害剤(血圧降下剤、血管拡張剤)および食
品の開発が可能となった。また、未利用資源である小麦
胚芽より抽出した機能性成分の有効利用も図れる。
く、消費者ニーズに対応したACE阻害活性のきわめて
高いペプチドが得られるので、該ペプチドを有効成分と
するACE阻害剤(血圧降下剤、血管拡張剤)および食
品の開発が可能となった。また、未利用資源である小麦
胚芽より抽出した機能性成分の有効利用も図れる。
【配列表】 <110> Ichiban Food Co., Ltd. <120> Peptides which inhibit angiotensin-converting enzyme <130> P0214T <150> JP 165974/1998 <151> 1998-05-29 <160> 5 <210> 1 <211> 4 <212> PRT <213> Triticum aestivum <400> 1 Val Phe Pro Ser 1 <210> 2 <211> 5 <212> PRT <213> Triticum aestivum <400> 2 Asp Tyr Val Gly Asn 1 5 <210> 3 <211> 5 <212> PRT <213> Triticum aestivum <400> 3 Thr Tyr Leu Gly Ser 1 5 <210> 4 <211> 5 <212> PRT <213> Triticum aestivum <400> 4 Thr Val Val Pro Gly 1 5 <210> 5 <211> 7 <212> PRT <213> Triticum aestivum <400> 5 Ala Pro Gly Ala Gly Val Tyr 1 5
【図1】本発明のペプチドをマウスに投与した急性毒性
試験の結果の1例を示す。
試験の結果の1例を示す。
【図2】本発明のペプチドをマウスに投与した急性毒性
試験の結果の1例を示す。
試験の結果の1例を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // A23L 1/39 A61K 37/64 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07K 5/08 C07K 5/10 C07K 7/06 A23L 1/305 A61K 38/00 C12N 9/99 BIOSIS(DIALOG) CA(STN) REGISTRY(STN) WPIDS(STN)
Claims (3)
- 【請求項1】Val−Phe−Pro−Ser(配列番
号:1) で表されるアミノ酸配列で示されることを特徴とするア
ンジオテンシンI変換酵素阻害性ペプチド。 - 【請求項2】 請求項1のペプチドを有効成分とするこ
とを特徴とするアンジオテンシンI変換酵素阻害剤。 - 【請求項3】 請求項1のペプチドを含有することを特
徴とする食品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11111732A JP3096455B1 (ja) | 1998-05-29 | 1999-04-20 | アンジオテンシン変換酵素阻害性ペプチド |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16597498 | 1998-05-29 | ||
JP10-165974 | 1998-05-29 | ||
JP11111732A JP3096455B1 (ja) | 1998-05-29 | 1999-04-20 | アンジオテンシン変換酵素阻害性ペプチド |
Related Child Applications (5)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000034624A Division JP2000191687A (ja) | 1998-05-29 | 2000-02-14 | アンジオテンシン変換酵素阻害性ペプチド |
JP2000034626A Division JP3122093B2 (ja) | 1998-05-29 | 2000-02-14 | アンジオテンシン変換酵素阻害性ペプチド |
JP2000034627A Division JP3122094B2 (ja) | 1998-05-29 | 2000-02-14 | アンジオテンシン変換酵素阻害性ペプチド |
JP2000034625A Division JP3122092B2 (ja) | 1998-05-29 | 2000-02-14 | アンジオテンシン変換酵素阻害性ペプチド |
JP2000034628A Division JP3122095B2 (ja) | 1998-05-29 | 2000-02-14 | アンジオテンシン変換酵素阻害性ペプチド |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3096455B1 true JP3096455B1 (ja) | 2000-10-10 |
JP2000290292A JP2000290292A (ja) | 2000-10-17 |
Family
ID=26451067
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11111732A Expired - Fee Related JP3096455B1 (ja) | 1998-05-29 | 1999-04-20 | アンジオテンシン変換酵素阻害性ペプチド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3096455B1 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009073765A (ja) * | 2007-09-20 | 2009-04-09 | Nitsukoku Seifun Kk | アンジオテンシン変換酵素(ace)阻害剤組成物及びその製造方法 |
JP5763203B2 (ja) | 2011-05-17 | 2015-08-12 | チャイナ ナショナル リサーチ インスティテュート オブ フード アンド ファーメンテーション インダストリーズ | トウモロコシ降圧活性ペプチドを調製するための工業的方法 |
-
1999
- 1999-04-20 JP JP11111732A patent/JP3096455B1/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000290292A (ja) | 2000-10-17 |
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