JP3096109B2 - 電子ファイリングシステム - Google Patents

電子ファイリングシステム

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JP3096109B2
JP3096109B2 JP03274388A JP27438891A JP3096109B2 JP 3096109 B2 JP3096109 B2 JP 3096109B2 JP 03274388 A JP03274388 A JP 03274388A JP 27438891 A JP27438891 A JP 27438891A JP 3096109 B2 JP3096109 B2 JP 3096109B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子ファイリングシステ
ムに関し、特に、光磁気ディスク等の外部記憶装置とフ
ァクシミリ通信機能等を有する通信制御装置とを備え、
該外部記憶装置と通信制御装置が同一のインターフェイ
ス部を使用してデータの授受を実行する電子ファイリン
グシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電子ファイリングシステムとして
は、例えば、ホスト装置に周辺装置としてハードディス
ク、光磁気ディスク、プリンタ、スキャナ及び通信装置
等を備えており、これらの周辺装置を接続するインター
フェイスとしてSCSI(Sma-ll Computer System Int
erface)の規格があり、このSCSIバスには、7台の
周辺装置を接続することが可能になっている。
【0003】このような電子ファイリングシステムで
は、SCSIバスを介して、例えば、ホスト装置と光磁
気ディスク間、ホスト装置と通信装置間で互いに非同期
にデータの入出力が行われており、データ入出力の際
に、これら装置間で互いにデータがぶつからないよう
に、SCSIバスの専有権を装置側で取り合う形でデー
タの入出力を実現している。したがって、スキャナで読
み取った画像データの光磁気ディスクへの記録や光磁気
ディスクから読み出した画像データのプリンタからの出
力に際しての画像データの授受を行うときは、光磁気デ
ィスクがSCSIバスを専有するとともに、通信装置が
宛先通信端末との間でデータを送・受信する際にデータ
の授受を行うときは、通信装置がSCSIバスを専有す
る。
【0004】また、光磁気ディスクの画像データを記録
・読み出し動作と通信装置のデータの送・受信動作の要
求がほぼ同時に発生して、どちらか一方がSCSIバス
を専有すると、その動作が終了してSCSIバスを開放
するまで、一方の動作を待たせることで、複数の周辺装
置が一つのSCSIバスを使用することを可能にしてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のSCSIバスを周辺装置とのインターフェイ
スとして利用した電子ファイリングシステムにあって
は、光磁気ディスクや通信装置等が、それぞれデータの
授受を行うときに、SCSIバスの専有権を取り合うよ
うになっていたため、例えば、光磁気ディスクがSCS
Iバスを長い時間専有すると、通信装置に通信要求が発
生した場合の送・受信処理が妨げられるといった問題が
発生していた。
【0006】このような問題に対応するため、光磁気デ
ィスクがSCSIバスを長い時間専有していてもいいよ
うに、通信装置に大容量のメモリを搭載して送・受信デ
ータを蓄えるようにすることも考えられるが、この場合
においても、全ての通信処理に対処できるかどうかは不
安であり、通信装置のコストを大幅に増大させるといっ
た問題も残る。
【0007】さらに、通信装置がデータを受信中に、光
磁気ディスクへの画像データの記録・読み出し要求が発
生した場合も、通信装置によってSCSIバスが専有さ
れているため、光磁気ディスクの処理が停止してしま
い、この光磁気ディスクの処理状態をディスプレイ上に
表示していたりすると、光磁気ディスクが故障ているよ
うに見えるため、ユーザーを不安にさせるといった問題
も発生する。また、このような場合の対策として光磁気
ディスクの処理画面に通信装置によるSCSIバスが専
有されて処理不能である旨を表示してユーザーに知らせ
ることも考えられる。
【0008】以上のような問題により、電子ファイリン
グシステムに接続された各種周辺装置を非同期で、か
つ、特に、並行処理すべき光磁気ディスクと通信装置
が、シーケンシャルにしか処理されず、電子ファイリン
グシステムの有効活用を妨げている。そこで本発明は、
同一のシステムインターフェイス部に接続される外部記
憶装置と通信制御装置のうち、外部記憶装置がデータ授
受の最中に、通信制御装置への通信要求の発生に伴う送
・受信データ授受でシステムインターフェイス部を使用
する使用時間と外部記憶装置がデータ授受でシステムイ
ンターフェイス部を使用する使用時間を算出し、該算出
した各使用時間によりインターフェイス部を交互に使用
して外部記憶装置と通信制御装置におけるデータ授受の
並行処理を可能にする電子ファイリングシステムを提供
することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
文書データ等を画像データとして記録し、蓄積する光磁
気ディスク等の外部記憶装置と、ファクシミリ通信プロ
トコル等の通信機能を有する通信制御装置と、該外部記
憶装置および通信制御装置が接続され、外部記憶装置に
おける画像データの記録・読み出しの際の画像データの
授受および通信制御部における送・受信の際のデータの
授受が実行されるインターフェイス部と、を備え、外部
記憶装置における画像データの記録・読み出しの際の画
像データの授受および通信制御装置における送・受信の
際のデータの授受に際して、外部記憶装置あるいは通信
制御装置が該インターフェイス部に対する使用の専有権
を確保して実行する電子ファイリングシステムにおい
て、前記外部記憶装置が画像データの授受により前記イ
ンターフェイス部を使用中に、前記通信制御装置におけ
る通信要求の発生を検出する通信要求検出手段を設けた
ことを特徴とし、請求項2記載の発明は、文書データ等
を画像データとして記録し、蓄積する光磁気ディスク等
の外部記憶装置と、ファクシミリ通信プロトコル等の通
信機能を有する通信制御装置と、該外部記憶装置および
通信制御装置が接続され、外部記憶装置における画像デ
ータの記録・読み出しの際の画像データの授受および通
信制御装置における送・受信の際のデータの授受が実行
されるインターフェイス部と、を備え、外部記憶装置に
おける画像データの記録・読み出しの際の画像データの
授受および通信制御装置における送・受信の際のデータ
の授受に際して、外部記憶装置あるいは通信制御装置が
該インターフェイス部に対する使用の専有権を確保して
実行する電子ファイリングシステムにおいて、前記通信
制御装置に通信要求が発生したとき、該通信制御装置と
宛先通信端末との間で設定される通信速度および通信制
御装置内の送・受信データの蓄積許容容量等の通信環境
を管理する通信環境管理手段を設けたことを特徴とし、
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、
前記通信環境管理手段で通信環境として管理される通信
速度および蓄積許容容量と、前記インターフェイス部の
データ転送速度に基づいて前記通信制御装置が送・受信
の際にデータの授受で該インターフェイス部を使用する
使用時間と前記外部記憶装置が画像データの記録・読み
出しの際の画像データの授受でインターフェイス部を使
用する使用時間を算出する使用時間算出手段を設けたこ
とを特徴とし、請求項4記載の発明は、文書データ等を
画像データとして記録し、蓄積する光磁気ディスク等の
外部記憶装置と、ファクシミリ通信プロトコル等の通信
機能を有する通信制御装置と、該外部記憶装置および通
信制御装置が接続され、外部記憶装置における画像デー
タの記録・読み出しの際の画像データの授受および通信
制御装置における送・受信の際のデータの授受が実行さ
れるインターフェイス部と、を備え、外部記憶装置にお
ける画像データの記録・読み出しの際の画像データの授
受および通信制御装置における送・受信の際のデータの
授受に際して、外部記憶装置あるいは通信制御装置が該
インターフェイス部に対する使用の専有権を確保して実
行する電子ファイリングシステムにおいて、前記外部記
憶装置が画像データの授受により前記インターフェイス
部を使用中に、前記通信制御装置における通信要求の発
生を検出する通信要求検出手段と、該通信制御装置に対
して通信要求が発生したとき、通信制御装置と宛先通信
端末との間で設定される通信速度および通信制御装置内
の送・受信データの蓄積許容容量等の通信環境を管理す
る通信環境管理手段と、通信環境管理手段で通信環境と
して管理される通信速度および蓄積許容容量と、該イン
ターフェイス部のデータ転送速度に基づいて通信制御装
置が送・受信の際にデータの授受でインターフェイス部
を使用する使用時間と外部記憶装置が画像データの記録
・読み出しの際の画像データの授受でインターフェイス
部を使用する使用時間を算出する使用時間算出手段と、
を設け、外部記憶装置が画像データの記録・読み出しに
よるデータの授受でインターフェイス部を使用中に、通
信要求検出手段が通信要求を検出すると、通信環境管理
手段が、通信制御装置から通信環境を取得して使用時間
算出手段に転送し、使用時間転送手段が転送された使用
環境及びインターフェイス部のデータ転送速度に基づい
て通信制御装置および外部記憶装置が、それぞれデータ
授受でインターフェイス部を使用する使用時間を算出
し、該算出した各使用時間により前記専有権を外部記憶
装置と通信制御装置に交互に与えて外部記憶装置におけ
る画像データのデータ授受と通信制御装置における送・
受信データの授受を並行して実行することを特徴として
いる。
【0010】
【作用】請求項1〜4記載の発明では、外部記憶装置に
おける画像データの画像データ授受および通信制御装置
におけるデータ授受に際して、外部記憶装置あるいは通
信制御装置が該インターフェイス部に対する使用の専有
権を確保して実行する電子ファイリングシステムにおい
て、外部記憶装置が画像データ授受によりインターフェ
イス部を使用中に、通信制御装置における通信要求の発
生を検出する通信要求検出手段と、通信制御装置に対し
て通信要求が発生したとき、通信制御装置と宛先通信端
末との間で設定される通信速度および通信制御装置内の
送・受信データの蓄積許容容量等の通信環境を管理する
通信環境管理手段と、通信環境管理手段で通信環境とし
て管理される通信速度および蓄積許容容量と、該インタ
ーフェイス部のデータ転送速度に基づいて通信制御装置
がデータ授受でインターフェイス部を使用する使用時間
と外部記憶装置が画像データの画像データの授受でイン
ターフェイス部を使用する使用時間を算出する使用時間
算出手段と、が設けられ、外部記憶装置がデータの授受
でインターフェイス部を使用中に、通信要求検出手段で
通信要求が検出されると、通信環境管理手段で、通信制
御装置から通信環境が取得されて使用時間算出手段に転
送され、使用時間転送手段で転送された使用環境及びイ
ンターフェイス部のデータ転送速度に基づいて通信制御
装置および外部記憶装置が、それぞれデータ授受でイン
ターフェイス部を使用する使用時間が算出され、該算出
した各使用時間により専有権が外部記憶装置と通信制御
装置に交互に与えられてインターフェイス部を交互に使
用して外部記憶装置における画像データ授受と通信制御
装置における送・受信データ授受が並行して実行され
る。
【0011】したがって、外部記憶装置と通信装置が交
互にインターフェイス部を使用してデータの授受を実行
することができ、外部記憶装置における画像データの記
録・読み出し処理と通信制御装置における送・受信処理
とを並行して実行することができ、電子ファイリングシ
ステムの利用性を向上させることができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説
明する。図1〜図6は、請求項1〜4記載の発明の電子
ファイリングシステムの一実施例を示す図である。図1
は、電子ファイリングシステム1のブロック図であり、
電子ファイリングシステム1は、CPU2、ROM3、
画像プロセッサ4、LBP−I/F5、LBP6、スキ
ャナI/F7、スキャナ8、キーボードI/F9、キー
ボード10、マウス11、VRAM12、CRT13、DRAM
14、SCSI−I/F15、光磁気ディスク16、通信装置
17、イメージメモリ20、CEP21、ハードディスクI/
F22、ハードディスク23及びDMAC24等から構成さ
れ、各部はシステムバス25に接続されている。
【0013】CPU(Central Processing Unit)2は、
ROM3内のプログラムに従って各部を制御してスキャ
ナ8で読み込まれる画像データの光磁気ディスク16への
記録処理、光磁気ディスク16から読み出した画像データ
のLBP6への出力処理及び通信装置17におけるファク
シミリ通信処理に伴って送・受信される画像データのL
BP6への転送処理等を制御するとともに、後述する本
願各発明に基づく通信装置17における通信タスク(通信
要求)の検出処理、通信環境の管理処理及びデータ転送
条件の決定処理を実行する。CPU2は、通信要求検出
手段、通信環境管理手段及び使用時間算出手段としての
機能を有する。
【0014】また、CPU2には、通信装置17における
処理状態を管理するための図2に示す複数のタスク1〜
nブロックを格納するタスクコントロールブロックが格
納されており、各タスク1〜nでは、プライオリティと
処理状況を示す情報が記憶されている。例えば、タスク
1では、通信装置17が待ち状態にあることが示され、タ
スク2では、通信装置17が休止状態にあることが示され
ている。
【0015】ROM3は、CPU2が、上記光磁気ディ
スク16、スキャナ8、LBP6及び通信装置17との間で
実行される画像データや送・受信データの転送処理を制
御する制御プログラムを格納するとともに、本願各発明
に基づく通信装置17における通信タスクの検出処理、通
信環境の管理処理及びデータ転送条件(使用時間)の決
定処理を実行するための制御プログラムを格納する。
【0016】画像プロセッサ4は、キーボード10やマウ
ス11からの指示等により画像データを加工処理してCR
T13やLBP6に転送する。LBP−I/F(レーザー
ビームプリンタインターフェイス)5は、光磁気ディス
ク16から読み出された画像データ及び通信装置17で受信
した画像データを所定のデータ形式に変換してLBP6
に転送する。
【0017】LBP(レーザービームプリンタ)6は、
LBP−I/F5から出力される画像データをレーザー
光で光電導体ドラムに書き込み、電子写真方式で普通記
録紙に記録する。LBP6は、高品質の印刷を高速で行
えるという特徴がある。スキャナI/F7は、CPU2
からシステムバス25を介して入力される制御信号をスキ
ャナ8に転送するとともに、スキャナ8から入力される
読取画像データをCPU2の指示に従ってシステムバス
25を介して所定タイミングでCEP21に転送する。
【0018】スキャナ8としては、例えば、CCD(Ch
arge Coupled Device)を利用したイメージスキャナが
利用されており、スキャナ8は、原稿を走査して原稿の
画情報を読み取る。キーボードI/F9は、キーボード
10から入力される各種指示データ及びマウス11から入力
されるポインティングデータをシステムバス25を介して
所定タイミングでCPU2に転送する。
【0019】キーボード10は、アルファベットキー、テ
ンキー及びファンクションキー等の各種操作キーを備
え、スキャナ8で読み込まれる画像データの光磁気ディ
スク16への記録指示、光磁気ディスク16から読み出した
画像データのLBP6への出力指示及び通信装置17にお
けるファクシミリ通信指示に伴って送・受信される画像
データのLBP6への出力指示等を操作指示する。
【0020】マウス11は、CRT12に表示される画像デ
ータを加工する際にその加工範囲や加工位置等を指示す
るポインティングデータを入力操作する。VRAM(Vi
deo Random Accesss Memory)12は、画像データをCR
T13に表示するために、画像データを一時的に格納し、
CRT(Cathode Ray Tube)13は、画像データを表示し
て、送信用画像データの編集やLBP6でプリントアウ
トする画像データ等を編集する。
【0021】DRAM(Dynamic Random Accesss Memor
y )14は、CPU2が、上記画像データの光磁気ディス
ク16への記録・読み出し処理を実行する際に、CEP21
で圧縮されて転送されるた画像データ一時的に格納して
光磁気ディスク16に転送するとともに、光磁気ディスク
16から読み出されて転送された圧縮された画像データを
一時的に格納してCEP21に転送する。
【0022】SCSI−I/F15には、光磁気ディスク
16と通信装置17が接続されており、光磁気ディスク16に
おける画像データの記録・読み出しの際の画像データの
授受と、通信装置17における送・受信データの授受が、
光磁気ディスク16と通信装置17が、それぞれSCSI−
I/F15の専有権を確保したときに、実行される。光磁
気ディスク(外部記憶装置)16は、情報の記録・再生だ
けでなく、情報の消去、書き換えが可能であるという特
徴を有しており、磁気光学効果が利用され、記録媒体に
形成された磁性膜における光ビームの偏光面の回転変化
を検光子で検出することによって情報の再生が行なわれ
る。光磁気ディスク16では、SCSI−I/F15を使用
して授受する画像データの記録・読み出しが行われ、S
CSI−I/F15の専有権を確保して画像データを授受
する時間は、後述する本発明の使用時間算出処理によっ
て決定される。
【0023】通信装置(CCU)(通信制御装置)17に
は、公衆回線18が接続されており、公衆回線を介して外
部のファクシミリ端末19と接続されている。通信装置17
は、ファクシミリ通信機能を有し、ファクシミリ端末19
との間でファクシミリ制御信号を交換し、ファクシミリ
通信手順を実行するとともに、SCSI−I/F15の専
有権を確保して送・受信データを授受する時間は、後述
する本発明の使用時間算出処理によって決定される。ま
た、通信装置17には、送・受信する画像データを一時的
に蓄積するメモリを格納している。
【0024】イメージメモリ20は、CEP21で伸張され
た画像データを蓄積するメモリエリアを有する。CEP
(圧縮・伸張プロセッサ)21は、所定の符号化方式によ
り送信画像データを圧縮(符号化)し、また、受信画像
データを伸張(復号化)するとともに、光磁気ディスク
16に記録する画像データを圧縮し、光磁気ディスク16か
ら読み出された圧縮された画像データを伸張する。
【0025】ハードディスクI/F22は、通信装置17に
より受信され、CEP21で圧縮された受信画像データを
ハードディスク23に転送し、ハードディスク23は、その
受信画像データを蓄積する。DMAC24は、CEP21と
イメージメモリ12間及び通信装置17とハードディスク23
間の画像データの授受において、DMA(Direct Memor
y Access)処理を実行し、すなわち、CPU2を介さず
にCEP21とイメージメモリ12間及び通信装置17とハー
ドディスク23間だけで画像データの授受を行わせて画像
データ転送処理中であってもCPU2のデータ処理を実
効可能にする。このDMA処理はCPU2のデータ処理
効率を良くするために所定の処理タイミングで実行され
る。
【0026】次に、作用を説明する。図3は、図1の電
子ファイリングシステム1における点線内のシステム構
成を対象として本願各発明に基づく通信装置17における
通信タスクの検出処理、通信環境の管理処理及びデータ
転送条件の決定処理を実行する際に各ブロック機能とと
もに、ブロック間で交換される命令、ステータス、リタ
ーン情報及び画像データの流れを示す図である。
【0027】図3において、通信タスク検出制御部2
a、通信環境管理制御部2b及びデータ転送条件決定部
2cは、それぞれ本発明に基づく機能をブロック化して
示したものであり、本来、各ブロックは、CPU2内で
処理されるプログラムに対応する。送・受信制御部2d
もCPU2内で処理されるプログラムに対応する。入出
力制御部15a及びI/F制御部15bは、SCSI−I/
F15の機能をブロック化して示したものであり、データ
転送制御部24a、24bは、DMAC24の機能をブロック
化して示したものである。また、図3の斜線で示す矢印
は、各ブロック間での画像データの授受を示している。
【0028】まず、この図3に基づいて、光磁気ディス
ク16に対する画像データの記録・読み出し時のブロック
間で交換される命令、ステータス、リターン情報及び画
像データの流れを説明する。通常、光磁気ディスク16に
対して画像データの記録・読み出しを行うときは、CE
P20が中心となって光磁気ディスク16に圧縮した画像デ
ータを記録したり、光磁気ディスク16から読み出した圧
縮された画像データを伸張してイメージメモリに格納す
る処理が行われる。
【0029】読み出し時は、CPU2からCEP21に出
力されるリード命令によりCEP21から入出力制御部15
aに対してリード命令が出力されると、光磁気ディスク
16に記録された圧縮された画像データが、I/F制御部
15bを通して読み出されてDRAM14に転送される。D
RAM14に転送された画像データは、CEP21に転送さ
れて伸張された後、データ転送制御部24aを通してイメ
ージメモリ20に格納される。
【0030】記録時は、リード時とは逆に、CPU2か
らCEP21に出力される記録命令によりイメージメモリ
20に格納された画像データがデータ転送制御部24aを通
してCEP21に転送される。CEP21に転送された画像
データは、圧縮された後、DRAM14に転送されて一旦
蓄積された後、CEP21から入出力制御部15aに記録命
令が出力され、I/F制御部15bを通してDRAM14に
格納された圧縮画像データが光磁気ディスク16に転送さ
れて記録される。
【0031】記録・読み出し時は、CEP21によりI/
F制御部15bの専有権が確保されて光磁気ディスク16と
の間で画像データの授受が行われる。次いで、送・受信
時の画像データの授受は、送・受信制御部2dが中心と
なって処理が行われる。受信時は、CPU2から送・受
信制御部2dに出力される受信命令により入出力制御部
15aに対して受信データの引き取り命令が出力される
と、通信装置17の内部メモリに蓄積された受信画像デー
タがI/F制御部15bを通してDRAM14に転送され
る。DRAM14に転送された画像データは、データ転送
制御部24bを通してハードディスク23に蓄積される。
【0032】送信時は、受信時とは逆に、CPU2から
送・受信制御部2dに出力される送信命令によりハード
ディスク23に蓄積された画像データがデータ転送制御部
24bを通してDRAM14に転送されて一旦蓄積された
後、送・受信制御部2dから入出力制御部15aに送信命
令が出力され、I/F制御部15bを通してDRAM14に
蓄積された画像データが通信装置17に転送されて送信さ
れる。
【0033】送・受信時は、送・受信制御部2dにより
I/F制御部15bの専有権が確保されて通信装置17との
間で画像データの授受が行われる。次に、本願各発明に
基づいて設定された通信タスク検出制御部2a、通信環
境管理制御部2b及びデータ転送条件決定部2cの各ブ
ロックにおける処理について説明する。
【0034】まず、通信タスク検出制御部(通信要求検
出手段)2aにおける処理について図4に示すフローチ
ャートに基づいて説明する。通信タスク検出制御部2a
は、CEP21あるいは送・受信制御部2dから起動命令
をチェックし(ステップP1、P2)、CEP21あるい
は送・受信制御部2dから起動命令が入力されると、起
動処理を行った後(ステップP3)、その起動命令先を
チェックする(ステップP4)。起動命令先がCEP21
のときは、CPU2内に格納された上記図2に示したタ
スクコントロールブロック内の各ブロックを参照し、通
信タスクが稼働状態かどうかをチェックする(ステップ
P5)。通信タスクが稼働状態のときは、通信タスクの
有無を“有”とし、休止状態のときは、通信タスクの有
無を“無”とし(ステップP6)、CEP21に返送して
処理を終了する(ステップP7)。
【0035】また、ステップP4で起動命令先が送・受
信制御部2dのときは、CEP21がI/F制御部15bを
専有して光磁気ディスク16にアクセスしているときに、
送・受信制御部2dでファクシミリ通信処理を行う必要
が生じたときに行われるものであるため、その通信タス
クの有無情報を直ちにCEP21に返送して処理を終了す
る(ステップP7)。
【0036】この通信タスク検出制御部2aにおける処
理によりCEP21に通信タスクが稼働状態になっている
旨が伝達される。次いで、通信環境管理制御部(通信環
境管理手段)2bにおける処理について図5に示すフロ
ーチャートに基づいて説明する。上記通信タスク検出部
2aにおける処理によりCEP21に通信タスク“有”の
情報が伝達されると、CEP21から通信環境管理制御部
2aに起動命令が出力される。
【0037】通信環境管理制御部2aは、CEP21から
の起動命令を受けると(ステップQ1)、起動処理を行
った後(ステップQ2)、送・受信制御部を通して通信
装置17の通信条件である通信速度情報と通信装置17内の
メモリ容量情報を得る(ステップQ3、Q4)。得られ
た通信速度情報とメモリ容量情報をデータ転送条件決定
部2cに転送するとともに、起動命令を出力して処理を
終了する(ステップQ5)。
【0038】例えば、通信速度は、ビット/秒で表わさ
れ、2400〜19200bpsという値が得られる。
メモリ容量としては、64kバイト〜1Mバイト等の値
が得られる。次いで、データ転送条件決定部(使用時間
算出手段)2cにおける処理について図6に示すフロー
チャートに基づいて説明する。
【0039】データ転送条件決定部2cは、通信環境管
理制御部2bから起動命令を受けると(ステップS
1)、起動処理を行った後(ステップS2)、ステップ
S3〜S9の処理により以下に示す各種パラメータを算
出する。ステップS3では、通信装置17の1秒当たりの
転送データ量:n1 (バイト)を次式(1)により算出
する。
【0040】s1 ÷8=n1 ……(1) 但し、s1 :通信速度(bps) ステップS4では、SCSI−I/F15、すなわち、I
/F制御部15bの1秒当たりの転送データ量:n2 (バ
イト)を次式(2)により算出する。 s2 ÷8=n2 ……(2) 但し、s2 :I/F制御部15bのデータ転送速度 ステップS5では、通信速度に対する通信装置17のメモ
リ容量がいっぱいになるまでの許容時間:T1 (秒)を
次式(3)により算出する。
【0041】M÷n1 =T1 ……(3) 但し、M:通信装置17のメモリ容量 ステップS6では、I/F制御部15bのデータ転送速度
に対する通信装置17のメモリ容量がいっぱいになるまで
の許容時間:T2 (秒)を次式(4)により算出する。
【0042】M÷n2 =T2 ……(4) ステップS7では、通信装置17内のメモリ容量が蓄積デ
ータにより限界になる値をT1 とT2 の差:T3 (秒)
として次式(5)により算出する。 T1 −T2 =T3 ……(5) このT3 時間は、通信タスクを何秒止めたままCEP21
で光磁気ディスク16へのアクセスが可能かを示すもので
ある。
【0043】ステップS8では、(5)式で算出したT
3 時間内に光磁気ディスク16へのアクセスにより処理さ
れる最大許容データ量:m1 (バイト)を次式(6)に
より算出する。 n1 ×T3 =m1 ……(6) しかし、光磁気ディスク16へのアクセスを常に限界時間
T3 で実行し、通信タスクとの同時並行処理が行われる
と、送・受信データにデータ抜けが発生する危険が生じ
るため、ステップS9では、(6)式で算出したm1 に
安全許容率で補正したものを次式(7)により、光磁気
ディスク16へのアクセスにより処理される許容データ
量:m2 (バイト)として算出している。
【0044】m1 ×0.8 =m2 ……(7) 但し、0.8 :安全許容率 この安全許容率の値は、CEP21の処理時間やシステム
内の処理時間等を考慮して導き出されるものである。以
上のように算出したパラメータをCEP21に送出して処
理を終了する(ステップS10)。
【0045】CEP21では、データ転送条件決定部2c
で算出されたパラメータに基づいて通信タスクが休止状
態になったのを見計らってI/F制御部15bの専有権を
確保して光磁気ディスク16へのアクセスが行われる。そ
して、算出されたデータ転送量の転送が終了すると、自
己を休止状態として通信装置17にI/F制御部15bの専
有権が渡されて通信タスクが再起動される。この間、通
信装置17内のメモリには、受信画像データが逐次蓄積さ
れているが、メモリ容量に充分余裕のある段階で送・受
信制御部2dにより通信装置17に蓄積された受信画像デ
ータが取り出されて転送される。また、送信画像データ
の場合は、通信装置17内のメモリ内に蓄積された送信画
像データの送信が終了する前に、充分な余裕のある段階
で送・受信制御部2dにより送信画像データが通信装置
17に転送される。あるいは、受信画像データを通信装置
17内のメモリから全て取り出したときは、一旦通信タス
クが休止状態にされて、I/F制御部15bの専有権がC
EP21に渡される。
【0046】したがって、以上のように、I/F制御部
15bの専有権を光磁気ディスク16と通信装置17における
データ転送許容量内で交互に確保させて画像データの授
受の並行処理を実現することができ、何ら支障を期たす
ことなく、ユーザーに対する誤解も招くことなく、電子
ファイリングシステム1における画像データの加工処理
を逐次並行して実行させることができ、その利用性をよ
り一層向上させることができる。
【0047】
【発明の効果】請求項1〜4記載の発明によれば、外部
記憶装置における画像データの画像データ授受および通
信制御装置におけるデータ授受に際して、外部記憶装置
あるいは通信制御装置が該インターフェイス部に対する
使用の専有権を確保して実行する電子ファイリングシス
テムにおいて、外部記憶装置が画像データ授受によりイ
ンターフェイス部を使用中に、通信制御装置における通
信要求の発生を検出する通信要求検出手段と、通信制御
装置に対して通信要求が発生したとき、通信制御装置と
宛先通信端末との間で設定される通信速度および通信制
御装置内の送・受信データの蓄積許容容量等の通信環境
を管理する通信環境管理手段と、通信環境管理手段で通
信環境として管理される通信速度および蓄積許容容量
と、該インターフェイス部のデータ転送速度に基づいて
通信制御装置がデータ授受でインターフェイス部を使用
する使用時間と外部記憶装置が画像データの画像データ
の授受でインターフェイス部を使用する使用時間を算出
する使用時間算出手段と、を設け、外部記憶装置がデー
タの授受でインターフェイス部を使用中に、通信要求検
出手段で通信要求を検出すると、通信環境管理手段で、
通信制御装置から通信環境を取得して使用時間算出手段
に転送し、使用時間転送手段で転送された使用環境及び
インターフェイス部のデータ転送速度に基づいて通信制
御装置および外部記憶装置が、それぞれデータ授受でイ
ンターフェイス部を使用する使用時間を算出し、該算出
した各使用時間により専有権を外部記憶装置と通信制御
装置に交互に与えてインターフェイス部を交互に使用し
て外部記憶装置における画像データ授受と通信制御装置
における送・受信データ授受を並行して実行しているの
で、外部記憶装置と通信装置が交互にインターフェイス
部を使用してデータの授受を実行することができ、外部
記憶装置における画像データの記録・読み出し処理と通
信制御装置における送・受信処理とを並行して実行する
ことができ、電子ファイリングシステムの利用性を向上
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1〜4記載の発明による電子ファイリン
グシステムのブロック構成を示す図。
【図2】図1のCPUに格納されるタスクコントロール
ブロックの構成を示す図。
【図3】図1の電子ファイリングシステムにおける本願
各発明が適用された主要部の機能をブロック構成で示す
図。
【図4】請求項1記載の発明を適用した図3の通信タス
ク検出制御部における通信タスク検出処理のフローチャ
ート。
【図5】請求項2記載の発明を適用した図3の通信環境
管理制御部における通信環境情報処理のフローチャー
ト。
【図6】請求項3記載の発明を適用した図3のデータ転
送条件決定部におけるデータ転送条件決定処理のフロー
チャート。
【符号の説明】
1 電子ファイリングシステム 2 CPU 2a 通信タスク検出制御部 2b 通信環境管理制御部 2c データ転送条件決定部 2d 送・受信制御部 3 ROM 14 DRAM 15 SCSI−I/F 15a 入出力制御部 15b I/F制御部 16 光磁気ディスク 17 通信装置 18 公衆回線 19 ファクシミリ端末 20 イメージメモリ 21 CEP 23 ハードディスク 24 DMAC 24a、24b データ転送制御部

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】文書データ等を画像データとして記録し、
    蓄積する光磁気ディスク等の外部記憶装置と、 ファクシミリ通信プロトコル等の通信機能を有する通信
    制御装置と、 該外部記憶装置および通信制御装置が接続され、外部記
    憶装置における画像データの記録・読み出しの際の画像
    データの授受および通信制御部における送・受信の際の
    データの授受が実行されるインターフェイス部と、 を備え、外部記憶装置における画像データの記録・読み
    出しの際の画像データの授受および通信制御装置におけ
    る送・受信の際のデータの授受に際して、外部記憶装置
    あるいは通信制御装置が該インターフェイス部に対する
    使用の専有権を確保して実行する電子ファイリングシス
    テムにおいて、 前記外部記憶装置が画像データの授受により前記インタ
    ーフェイス部を使用中に、前記通信制御装置における通
    信要求の発生を検出する通信要求検出手段を設けたこと
    を特徴とする電子ファイリングシステム。
  2. 【請求項2】文書データ等を画像データとして記録し、
    蓄積する光磁気ディスク等の外部記憶装置と、 ファクシミリ通信プロトコル等の通信機能を有する通信
    制御装置と、 該外部記憶装置および通信制御装置が接続され、外部記
    憶装置における画像データの記録・読み出しの際の画像
    データの授受および通信制御装置における送・受信の際
    のデータの授受が実行されるインターフェイス部と、 を備え、外部記憶装置における画像データの記録・読み
    出しの際の画像データの授受および通信制御装置におけ
    る送・受信の際のデータの授受に際して、外部記憶装置
    あるいは通信制御装置が該インターフェイス部に対する
    使用の専有権を確保して実行する電子ファイリングシス
    テムにおいて、 前記通信制御装置に通信要求が発生したとき、該通信制
    御装置と宛先通信端末との間で設定される通信速度およ
    び通信制御装置内の送・受信データの蓄積許容容量等の
    通信環境を管理する通信環境管理手段を設けたことを特
    徴とする電子ファイルシステム。
  3. 【請求項3】請求項2記載の発明において、 前記通信環境管理手段で通信環境として管理される通信
    速度および蓄積許容容量と、前記インターフェイス部の
    データ転送速度に基づいて前記通信制御装置が送・受信
    の際にデータの授受で該インターフェイス部を使用する
    使用時間と前記外部記憶装置が画像データの記録・読み
    出しの際の画像データの授受でインターフェイス部を使
    用する使用時間を算出する使用時間算出手段を設けたこ
    とを特徴とする電子ファイリングシステム。
  4. 【請求項4】文書データ等を画像データとして記録し、
    蓄積する光磁気ディスク等の外部記憶装置と、 ファクシミリ通信プロトコル等の通信機能を有する通信
    制御装置と、 該外部記憶装置および通信制御装置が接続され、外部記
    憶装置における画像データの記録・読み出しの際の画像
    データの授受および通信制御装置における送・受信の際
    のデータの授受が実行されるインターフェイス部と、 を備え、外部記憶装置における画像データの記録・読み
    出しの際の画像データの授受および通信制御装置におけ
    る送・受信の際のデータの授受に際して、外部記憶装置
    あるいは通信制御装置が該インターフェイス部に対する
    使用の専有権を確保して実行する電子ファイリングシス
    テムにおいて、 前記外部記憶装置が画像データの授受により前記インタ
    ーフェイス部を使用中に、前記通信制御装置における通
    信要求の発生を検出する通信要求検出手段と、 該通信制御装置に対して通信要求が発生したとき、通信
    制御装置と宛先通信端末との間で設定される通信速度お
    よび通信制御装置内の送・受信データの蓄積許容容量等
    の通信環境を管理する通信環境管理手段と、 通信環境管理手段で通信環境として管理される通信速度
    および蓄積許容容量と、該インターフェイス部のデータ
    転送速度に基づいて通信制御装置が送・受信の際にデー
    タの授受でインターフェイス部を使用する使用時間と外
    部記憶装置が画像データの記録・読み出しの際の画像デ
    ータの授受でインターフェイス部を使用する使用時間を
    算出する使用時間算出手段と、を設け、 外部記憶装置が画像データの記録・読み出しによるデー
    タの授受でインターフェイス部を使用中に、通信要求検
    出手段が通信要求を検出すると、通信環境管理手段が、
    通信制御装置から通信環境を取得して使用時間算出手段
    に転送し、使用時間転送手段が転送された使用環境及び
    インターフェイス部のデータ転送速度に基づいて通信制
    御装置および外部記憶装置が、それぞれデータ授受でイ
    ンターフェイス部を使用する使用時間を算出し、該算出
    した各使用時間により前記専有権を外部記憶装置と通信
    制御装置に交互に与えて外部記憶装置における画像デー
    タのデータ授受と通信制御装置における送・受信データ
    の授受を並行して実行することを特徴とする電子ファイ
    リングシステム。
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