JP3096049B2 - 車両のサスペンション装置 - Google Patents

車両のサスペンション装置

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JP3096049B2 JP02173254A JP17325490A JP3096049B2 JP 3096049 B2 JP3096049 B2 JP 3096049B2 JP 02173254 A JP02173254 A JP 02173254A JP 17325490 A JP17325490 A JP 17325490A JP 3096049 B2 JP3096049 B2 JP 3096049B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は車両のサスペンション装置に関するものであ
る。
(従来技術) 車両のサスペンションは、一般にパッシブサスペンシ
ョンと呼ばれるように、油圧緩衝器とばね(一般にはコ
イルばね)とからなるダンパユニットを有して、あらか
じめ設定されたダンパユニットの特性によってサスペン
ション特性が一律に設定される。勿論、油圧緩衝器の減
衰力を可変にすることも行なわれているが、これによっ
てサスペンション特性が大きく変更されるものではな
い。
一方、最近では、アクティブサスペンションと呼ばれ
るように、サスペンション特性を任意に変更し得るよう
にしたものが提案されている、このアクティブサスペン
ションにあっては、基本的に、各車輪と車体との間にシ
リンダ装置が架設されて、該シリンダ装置に対する作動
流体の供給と排出とを制御することによりサスペンショ
ン特性が変更される(特開昭63−130418号公報参照)。
このアクティブサスペンションにおいては、外部から
の作動流体の給排ということにより、車高制御、ロール
制御、ピッチ制御等種々の姿勢制御のためにサスペンシ
ョン特性が大きく変更され得る。そして、シリンダ装置
への作動流体の給排を行なうため、給排制御弁すなわち
供給制御弁と排出制御弁とが設けられる。
(発明が解決しようとする問題点) 前述のようなアクティブサスペンション装置にあって
は、給排制御弁が正常に作動されなくなること、すなわ
ちゴミ詰り等による作動不能状態が考えられ、この場合
は姿勢制御が正常に行なわれなくなる。特に、長い時間
給排制御弁が作動されないことは、このような作動不能
事態になる可能性が高くなる。
したがって、本発明の目的は、給排制御弁の作動を常
に確実に得られるようにした車両のサスペンション装置
を提供することを目的とする。
(発明の構成、作用、効果) 上記目的を達成するため、本発明にあっては、次のよ
うな構成としてある。すなわち、 車体と各車輪との間に架設され、作動流体の給排に応
じて車高を調整するシリンダ装置と、 前記シリンダ装置への作動流体の供給を行なう供給制
御弁と、 前記シリンダ装置からの作動流体の排出を行なう排出制
御弁と、 あらかじめ定められた条件に基づいて前記供給制御弁
および排出制御弁を制御して、車体の姿勢制御を行なう
第1制御手段と、 車両の運転状態のうち車体の姿勢制御を行なわなくて
も問題とならない所定状態があらかじめ設定されて、該
所定状態のときは前記第1制御手段に優先して、前記供
給制御弁からの作動流体の供給と前記排出制御弁からの
作動流体の排出とが同時にかつ互いに同じ量だけ行なわ
れるように、該供給制御弁と排出制御弁とを制御する第
2制御手段を備えた構成としてある。
このように、本発明では、所定状態となったときに、
供給制御弁および排出制御弁を共に積極的に作動させる
ことにより、ゴミ詰り等によりその作動不能状態が効果
的に予防あるいは詰っているゴミの除去を行なうことが
できる。
そして、このゴミ等の対策のために給排制御弁が作動
される所定状態では、シリンダ装置への作動流体の供給
量と排出量とが同じ量とされるので、車高変化をもたら
すこともない。
上記ゴミ詰り等の対策のために給排制御弁を強制的に
作動させるとき、すなわち所定状態としては、車体の姿
勢制御上問題の生じない時点、例えば停車中や、イグニ
ッションスイッチがONとなった直後とすればよい。
(実施例) 以下本発明の実施例を添付した図面に基づいて説明す
る。なお、以下の説明で数字と共に用いる符号「F」は
前輪用、「R」は後輪用であり、また「FR」は右前輪
用、「FL」は左前輪用、「RR」は右後輪用、「RL」は左
後輪用を意味し、したがって、これ等を特に区別する必
要のないときはこれ等の識別符号を用いないで説明する
こととする。
作動液回路 第1図において、1(1FR、1FL、1RR、1RL)はそれぞ
れ前後左右の各車輪毎に設けられたシリンダ装置で、こ
れ等は、ばね下重量に連結されたシリンダ2と、該シリ
ンダ2内より延びてばね上重量に連結されたピストンロ
ッド3とを有する。シリンダ2内は、ピストンロッド3
と一体のピストン4によってその上方に液室5が画成さ
れているが、この液室5と下方の室とは連通されてい
る。これにより、液室5に作動液が供給されるとピスト
ンロッド3が伸長して車高が高くなり、また液室5から
作動液が排出されると車高が低くなる。
各シリンダ装置1の液室5に対しては、ガスばね6
(6FR、6FL、6RR、6RL)が接続されている。この各ガス
ばね6は、小径とされた4本のシリンダ状ばね7により
構成され、各シリンダ状ばね7は互いに並列にかつオリ
フィス8を介して液室5と接続されている。そして、こ
れ等4本のシリンダ状ばね7のうち、1本を除いて、残
る3本は、切換弁9を介して液室5と接続されている。
これにより、切換弁9を図示のような切換位置としたと
きは、4本のシリンダ状ばね7がそのオリフィス8を介
してのみ連通され、このときの減衰力が小さいものとな
る。また、切換弁9が図示の位置から切換わると、3本
のシリンダ状ばね7は切換弁9内に組込まれたオリフィ
ス10をも介して液室5と連通されることとなり、減衰力
が大きいものとなる。勿論、切換弁9の切換位置の変更
により、ガスばね6によるばね特性も変更される。そし
て、このサスペンション特性は、シリンダ装置1の液室
5に対する作動液の供給量を変更することによっても変
更される。
図中11はエンジンにより駆動されるポンプで、リザー
バタンク12よりポンプ11が汲上げた高圧の作動液が、共
通通路13に吐出される。共通通路13は、前側通路14Fと
後側通路14Rとに分岐されて、前側通路14Fはさらに右前
側通路14FRと、左前側通路14FLとに分岐されている。こ
の右前側通路14FRは、右前輪用シリンダ装置1FRの液室
5に接続され、また左前側通路14FLは、左前輪用シリン
ダ装置1FLの液室5に接続されている。この右前側通路1
4FRには、その上流側より、供給用流量制御弁15FR、遅
延弁としてのパイロット弁16FRが接続されている。同様
に、左前側通路14FLにも、その上流側より、供給用流量
制御弁15FL、パイロット弁16FLが接続されている。
右前側通路14FRには、両弁15FRと16FRとの間より右前
側通路用の第1リリーフ通路17FRが連なり、この第1リ
リーフ通路17FRは最終的に、前輪用リリーフ通路18Fを
経てリザーバタンク12に連なっている。そして、第1リ
リーフ通路17FRには、排出用流量制御弁19FRが接続され
ている。また、パイロット弁16FR下流の通路14FRは、第
2リリーフ通路20FRを介して第1リリーフ通路17FRに連
なり、これにはリリーフ弁21FRが接続されている。さら
に、シリンダ装置1FR直近の通路14FRには、フィルタ29F
Rが介設されている。このフィルタ29FRは、シリンダ装
置1FRとこの最も近くに位置する弁16FR、21FRとの間に
あって、シリンダ装置1FRの摺動等によってここから発
生する摩耗粉が当該弁16FR、21FR側へ流れるのを防止す
る。
なお、左前輪用の通路構成も右前輪用通路構成と同様
に構成されているので、その重複した説明は省略する。
前記共通通路13にはメインのアキュムレータ22が接続
され、また前輪用リリーフ通路18Fにもアキュムレータ2
3Fが接続されている。このメインのアキュムレータ22
は、後述するサブのアキュムレータ24と共に作動液の蓄
圧源となるものであり、シリンダ装置1に対する作動液
供給量に不足が生じないようにするためのものである。
また、アキュムレータ23Fは、前輪用のシリンダ装置1
内の高圧の作動液が低圧のリザーバタンク12へ急激に排
出されるのを防止、すなわちウオータハンマ現象を防止
するためのものである。
後輪用シリンダ装置1RR、1RLに対する作動液給排通路
も前輪用と同様に構成されているので、その重複した説
明は省略する。ただし、後輪用通路にあっては、パイロ
ット弁21FR、21FLに相当するものがなく、また後輪通路
14Rには、メインのアキュムレータ22からの通路長さが
前輪用のものよりも長くなることを考慮して、サブのア
キュムレータ24が設けられている。
前記共通通路13、すなわち前後輪用の各通路14F、14R
は、リリーフ通路25を介して、前輪用のリリーフ通路18
Fに接続され、該リリーフ通路25には、電磁開閉弁から
なる制御弁26が接続されている。
なお、第1図中27はフィルタ、28はポンプ11からの吐
出圧が所定の範囲内となるように調整するための調圧弁
であり、この調圧弁28は、実施例ではポンプ11を可変容
量型斜板ピストン式として構成して、該ポンプ11に一体
に組込まれたものとなっている(吐出圧120〜160kg/c
m2)。
前記パイロット弁16は、前後用の通路14Fあるいは14
R、したがって共通通路13の圧力とシリンダ装置1側の
圧力との差圧に応じて開閉される。このため、前輪用の
パイロット弁16FR、16FLに対しては、通路14Fより分岐
された共通パイロット通路31Fが導出され、該共通パイ
ロット通路31Fより分岐された2本の分岐パイロット通
路のうち一方の通路31FRがパイロット弁16FRに連なり、
また他方の通路31FLがパイロット弁16FLに連なってい
る。そして、上記共通パイロット通路31Fには、オリフ
ィス32Fが介設されている。なお、後輪用のパイロット
通路も同様に構成されている。
上記各パイロット弁16は、例えば第2図のように構成
されており、図示のものは右前輪用のものを示してあ
る。このパイロット弁16は、そのケーシング33内に、通
路14FRの一部を構成する主流路34が形成され、該主流路
34に対して、通路14FRが接続される。上記主流路34の途
中には弁座35が形成され、ケーシング33内に摺動自在に
嵌挿された開閉ピストン36がこの弁座35に離着座される
ことにより、パイロット弁16FRが開閉される。
上記開閉ピストン36は、弁軸37を介して制御ピストン
38と一体化されている。この制御ピストン38は、ケーシ
ング33内に摺動自在に嵌挿されて該ケーシング33内に液
室39を画成しており、該液室39は、制御用流路40を介し
て分岐パイロット通路31FRと接続されている。そして、
制御ピストン36は、リターンスプリング41により、開閉
ピストン36が弁座35に着座する方向、すなわちパイロッ
ト弁16FRが閉じる方向に付勢されている。さらに、制御
ピストン38には、連通口42を介して、液室39とは反対側
において、主流路34の圧力が作用される。これにより、
液室39内(共通通路13側)の圧力が、主流路34内(シリ
ンダ装置1FR側)の圧力の1/4以下となると、開閉ピスト
ン36が弁座35に着座してパイロット弁16FRが閉じられ
る。
ここで、パイロット弁16FRが開いている状態から、共
通通路13側の圧力が大きく低下すると、オリフィス32F
の作用によりこの圧力低下は遅延されて液室39に伝達さ
れ、したがって当該パイロット弁16FRは上記圧力低下か
ら遅延して閉じられることになる(実施例ではこの遅延
時間を約1秒として設定してある)。
次に、前述した各弁の作用について説明する。
切換弁9 切換弁9は、実施例では、旋回中においてのみ減衰力
が大きくなるように切換作動される。
リリーフ弁21 リリーフ弁21は、常時は閉じており、シリンダ装置1
側の圧力が所定値以上(実施例では160〜200kg/cm2)に
なると、開かれる。すなわちシリンダ装置1側の圧力が
異常上昇するのを防止する安全弁となっている。
勿論、リリーフ弁21は、後輪用のシリンダ装置1RR、1
RLに対しても設けることができるが、実施例では、重量
配分が前側の方が後側よりもかなり大きく設定された車
両であることを前提としていて、後輪側の圧力が前輪側
の圧力よりも大きくならないという点を勘案して、後輪
側にはリリーフ弁21を設けていない。
流量制御弁15、19 供給用および排出用の各流量制御弁15、19共に、電磁
式のスプール弁とされて、開状態と閉状態とに適宜切換
えられる。ただし、開状態のときは、その上流側と下流
側との差圧がほぼ一定となるような差圧調整機能を有す
るものとなっている(流量制御の関係上、この差圧を一
定にすることが要求される)。さらに詳しくは、流量制
御弁15、19は、供給される電流に比例してそのスプール
の変位位置すなわち開度が変化され、この供給電流は、
あらかじめ作成、記憶された流量−電流の対応マップに
基づいて決定される。すなわち、供給電流が、そのとき
の要求流量に対応している。
この流量制御弁15、19の制御によってシリンダ装置1
への作動液供給と排出とが制御されて、サスペンション
特性が制御されることになる。
これに加えて、イグニッションOFFのときは、このOFF
のときから所定時間(実施例では2分間)、車高を低下
させる方向の制御だけがなされる。すなわち、降車等に
起因する積載荷重の変化を勘案してして車高が部分的に
高くなってしまうのを防止する(基準車高の維持)。
制御弁26 制御弁26は、常時は励磁されることによって閉じら
れ、フェイル時に開かれる。このフェイル時としては、
例えば流量制御弁15、19の一部が固着してしまった場
合、後述するセンサ類が故障した場合、作動液の液圧が
失陥した場合、ポンプ11が失陥した場合等がある。
これに加えて実施例では、制御弁26は、イグニッショ
ンOFFのときから所定時間(例えば2分)経過した後に
開かれる。
なお、この制御弁26が開いたときは、パイロット弁16
が遅れて閉じられることは前述の通りである。
パイロット弁16 既に述べた通り、オリフィス32F、32Rの作用により、
共通通路13の圧力が低下してから遅延して開かれる。こ
のことは、例えば流量制御弁15の一部が開きっぱなしと
なったフェイル時に、制御弁26の開作動に起因するパイ
ロット圧低下によって通路14FR〜14RLを閉じて、シリン
ダ装置1FR〜1RL内の作動液を閉じこめ、車高維持が行な
われる。勿論、このときは、サスペンション特性はいわ
ゆるパッシブなものに固定される。
制御系 第3図は、第1図に示す作動液回路の制御系統を示す
ものである。
この第3図において、WFRは右前輪、WFLは左前輪、WR
Rは右後輪、WRLは左後輪であり、Uはマイクロコンピュ
ータを利用して構成された制御ユニットである。この制
御ユニットUには各センサ51FR〜51RL、52FR〜52RL、53
FR、53FL、53Rおよび61〜64からの信号が入力され、ま
た制御ユニットUからは、切換弁9、前記流量制御弁15
(15FR〜15RL)、19(19FR〜19RL)および制御弁26に対
して出力される。
上記センサ51FR〜51RLは、各シリンダ装置1FR〜1RLに
設けられてその伸び量、すなわち各車輪位置での車高を
検出するものである。センサ52FR〜52RLは、各シリンダ
装置1FR〜1RLの液室5の圧力を検出するものである(第
1図をも参照)。センサ53FR、53FL、53Rは、上下方向
の加速度を検出するGセンサである。ただし、車両Bの
前側については前車軸上でほぼ左対称位置に2つのGセ
ンサ53FR、53FLが設けられているが、車両Bの後部につ
いては、後車軸上において左右中間位置において1つの
Gセンサ53Rのみが設けられている。このようにして、
3つのGセンサによって、車体Bを代表する1つの仮想
平面が規定されているが、この仮想平面は略水平面とな
るように設定されている。上記センサ61は車速を検出す
るものである。上記センサ62はハンドルの操作速度すな
わち舵角速度を検出するものである。上記センサ63は、
車体に作用する横Gを検出するものである(実施例では
車体のZ軸上に1つのみ設けてある)。スイッチ64は、
制御特性変更用のものであり、この点については後述す
る。
制御ユニットUは、基本的には、第4A図、第4B図に概
念的に示すアクティブ制御、すなわち実施例では、車両
の姿勢制御(車高信号制御および車高変位速度制御)
と、乗心地制御(上下加速度信号制御)と、車両のねじ
り制御(圧力信号制御)とを行なう。そして、これ等各
制御の結果は、最終的に、流量調整手段としての流量制
御弁15、19を流れる作動液の流量として表われる。
アクティブ制御 さて次に、各センサの出力に基づいてサスペンション
特性をどのように制御するかの一例について、第4A図、
第4B図を参照しつつ説明する。
この制御の内容は、大別して、もっとも基本となる車
高センサの出力およびその微分値(車高変位速度)に基
づいて車体Bの姿勢制御を行なう制御系X1、X2と、Gセ
ンサの出力に基づいて乗心地制御を行なう制御系X3と、
圧力センサの出力に基づいて車体Bのねじれ抑制制御を
行なう制御系X4と、横Gセンサ63の出力に基づくロール
振動低減制御X5とからなり、以下に分説する。
制御X1(車高変位成分) この制御は、バウンスと、ピッチ(ピッチング)と、
ロールとを抑制する3つの姿勢側制御からなり、各制御
は、P制御(比例制御)によるフィードバック制御とさ
れる。
まず、符号70は、車高センサ51FR〜51RLのうち、左右
の前輪側の出力XFR,XFLを合計するとともに、左右の後
輪側の出力XRR,XRLを合計して、車両のバウンス成分を
演算するバウンス成分演算部である。符号71は、左右の
前輪側の出力XFR,XFLの合計値から、左右の後輪側の出
力XRR,XRLの合計値を減算して、車両のピッチ成分を演
算するピッチ成分演算部である。符号72は、左右の前輪
側の出力の差分XFR−XFLと、左右の後輪側の出力の差
分XRR−XRLとを加算して、車両のロール成分を演算す
るロール成分演算部である。
符号73は、前記バウンス成分演算部70で演算された車
両のバウンス成分、及び目標平均車高決定部91からの目
標車高信号THが入力され、ゲイン係数KB1に基づい
て、バウンス制御での各車輪の流量制御弁に対する制御
量を演算するバウンス制御部である。符号74は、ピッチ
成分演算部71で演算された車両のピッチ成分、および目
標ピッチ量決定部92からの目標ピッチ量Tpが入力され、
ゲイン係数KP1に基づいて、目標ピッチ量Tpに対応した
車高となるようにピッチ制御での各流量制御弁の制御量
を演算するピッチ制御部である。符号75は、ロール成分
演算部72で演算された車両のロール成分、及び目標ロー
ル量決定部93からの目標ロール量TRが入力され、ゲイ
ン係数KRF1,KRR1に基づいて、目標ロール量TRに対応
する車高になるように、ロール制御での各流量制御弁の
制御量を演算するロール制御部である。
そして、車高を目標車高に制御すべく、前記各制御部
73、74、75で演算された各制御量は、各車輪毎にその正
負が反転(車高センサ51FR〜51RLの車高変位信号の正負
とは逆になるように反転)させられ、その後、各車輪に
対するバウンス、ピッチ、ロールの各制御量が加算さ
れ、制御系X1において、対応する比例流量制御弁の流量
信号QFR1,QFL1,QRR1,QRL1が得られる。
ここで、目標車高THとしては、例えば車両の最低地
上高で示した場合例えば150mmというようにある一定値
のままとすることができる。また、目標車高THを変化
させることもでき、この場合は、例えば車高に応じて段
階的あるいは連続可変式にTHを変更することができる
(例えば車速が80kg/h以上となったときに、最低地上高
を130mmにする)。
なお、目標ピッチ量Tp,目標ロール量TRについては後
述する。
制御系X2(車高変位速度成分) 制御系X2においては、ピッチ制御とロール制御とが行
われる。
先ず、ピッチ制御部78に対して、前記ピッチ成分演算
部71からのピッチ成分と、目標ピッチ量TPとが入力さ
れる。このピッチ制御部78は、目標ピッチ量TPから離
れる方向へのピッチ成分(車体前部の車高と車体後部の
車高との偏差となる)の変化速度、すなわち車高センサ
51FR〜51RLからの信号のサンプリング時間(実施例では
10msec)毎の変化量が求められる。そして、ピッチ量を
増大させる方向への変化速度が小さくなるように、制御
ゲインKP2を用いて、各流量制御弁に対する制御流量を
決定する。
また、ロール制御部79に対しては、前記ロール量演算
部72からのロール量(ロール角)と目標ロール量決定手
段からの目標ロール量TRとが入力される。このロール
制御部79は、左右前輪と左右後輪との各組毎に、目標ロ
ール量TRから離れる方向への実際のロール量の変化速
度が小さくなるように、制御ゲインKRF2あるいはKRR2
を用いて、各流量制御弁に対する制御流量を決定する。
上記各制御部78、79で決定された制御量は、それぞれ
の正負が反転された後、各流量制御弁(各シリンダ装置
1FR〜1RL)毎に加算されて、制御系X2における制御流量
QFR2,QFL2,QRR2,QRL2が決定される。なお、各制御部7
8、79において示す「S」は微分を示す演算子である。
制御系X3(上下加速度成分) 先ず、符号80は、3個の上下加速度センサ53FR、53F
L、53Rの出力GFR,GFL,GRを合計して、車両のバウンス
成分を演算するバウンス成分演算部である。符号81は、
3個の上下加速度センサ53FR、53FL、53Rのうち、左右
の前輪側の出力GFR,GFL,の各半分値の合計値から、後
輪側の出力GRを減算して、車両のピチ成分を演算する
ピッチ成分演算部である。符号82は、右側前輪側の出力
GFRから、左側前輪側の出力GFLを減算して、車両のロ
ール成分を演算するロール成分演算部である。
そして、符号83は、前記バウンス成分演算部80で演算
された車両のバウンス成分が入力され、ゲイン係数KB3
に基づいてバウンス制御での各車輪の流量制御弁に対す
る制御量を演算するバウンス制御部である。符号84は、
ピッチ成分演算部81で演算された車両のピッチ成分が入
力され、ゲイン係数KP3に基づいて、ピッチ制御での各
流量制御弁の制御量を演算するピッチ制御部である。符
号85は、ロール成分演算部82で演算された車両のロール
成分が入力され、ゲイン係数KRF3,KRR3に基づいて、ロ
ール制御での各流量制御弁の制御量を演算するロール制
御部である。
そして、車両の上下振動をバウンス成分、ピチ成分、
ロール成分で抑えるべく、前記各制御部83〜85で演算さ
れた各制御部は、各車輪毎にその正負が反転させられ、
その後、各車輪に対するバウンス、ピッチ、ロールの各
制御量が加算され、制御系X3において、対応する比例流
量制御弁の流量信号QFR3,QFL3,QRR3,QRL3が得られる。
制御系X4 先ず、ウオープ制御部90を備えて、これは前輪側の液
圧比演算部90aと、後輪側の液圧比演算部90bを備えてい
る。
上記前輪側の液圧比演算部90aは、前輪側の2個の液
圧センサ52FR、52FLの液圧信号PFR,PFLが入力されて、
前輪側の合計液圧(PFR+PFL)に対する左右の液圧差
(PFR−PFL)の比(PFR−PFL)/(PFR+PFL)を
演算する。また後輪側の液圧比演算部90bは、後輪側で
同様の液圧比(PRR−PRL)/(PRR+PRL)を演算す
る。
そして、後輪側の液圧比をゲイン係数ωFで所定倍し
た後、これを前輪側の液圧比から減算し、その結果を、
ゲイン係数ωFで所定倍すると共に、前輪側ではゲイン
係数ωCで所定倍し、その後、各車輪に対する制御量を
左右輪間で均一化すべく反転して、制御系X4において、
対応する流量制御弁の流量信号QFR4,QFL4,QRR4,QRL4が
得られる。
制御系X5(横G成分) 制御検出X5は、横Gセンサ63からの信号に基づいて、
車体に作用する横Gが大きくなるのを抑制して、ロール
振動低減のためにされる。この制御系X5では、制御部10
0で制御ゲインKGに基づいて得られた信号を、右側車輪
と左側車輪とで符号を反転して、対応する流量制御弁の
流量信号QFR5,QFL5,QRR5,QRL5が得られる。そして、前
側と後側とでの制御比率が、係数AGFによって変更され
る。
各制御系X1〜X4の総合 以上のようにして、各流量制御弁ごとに決定された流
量信号の車高変位成分QFR1,QFL1,QRR1,QRL1,車高変位
速度成分QFR2,QFL2,QRR2,QRL2,上下加速度成分QFR3,
QFL3,QRR3,QRL3,圧力成分QFR4,QFL4,QRR4,QRL4、横G
成分QFR5,QFL5,QRR5,QRL5は、最終的に加算され、最終
的なトータル流量信号QFR,QFL,QRR,QRLが得られる。
第4A図、第4B図で用いられた制御ゲイン等の具体的な
設定例を、次の第1表に示してある。
この第1表において、第4A図、第4B図において示され
ていない符号の意味するところは次の通りである。先
ず、XHは車高信号対応で、その不感帯設定用である。
GGは上下方向および横方向の各Gセンサ対応で、その
不感帯設定用である。QMAXは流入、流出についての最
大流量の制限設定用である。PMAXは流入圧力の制限設
定用であり、PMINは排出圧力の制限設定用である。
また、第1表において、モード1からモード7まで設
定されているが、各モードの設定特性は次の通りであ
る。
先ず、モード1は、エンジンOFF後60秒間使用される
もので、停車中の車高変化防止用である。モード2は車
速零のときに使用されるもので、車両姿勢の保持のため
のものである。
モード3ないしモード7は走行中に使用されるもの
で、モード3は乗心地重視の設定であり、モード4は逆
ロール設定用であり、モード5は乗心地と操縦安定性と
の両立を図るものであり、モード6は乗心地と姿勢保持
との両立を図るものであり、モード7は操縦安定性を重
視した設定である。これ等モード3〜モード7の使用領
域の設定は、第5図あるいは第6図に示すように車速と
横Gとをパラメータとして切換えられ、第5図と第6図
の態様の切換えは別途設けたモード切換用のマニュアル
スイッチ64によってなされる(第3図参照)。
上記モード3、モード5、モード6、モード7が、本
発明でいう第1制御特性ないし第3制御特性のいずれか
に該当する。すなわち、これ等のモードのうち、モード
3がもっとも乗心地をよくするもので、第1制御特性に
該当する。また、モード7がもっとも安定性を重視した
もので、第3制御特性に該当する。モード5、モード6
が、乗心地と安定性との両方を加味したものとされて、
第2制御特性に該当し、両モード5と6との選択は横G
によって切換えられる。すなわち、モード5の方がモー
ド6に比して相対的に乗心地を重視したものとされ(モ
ード6の方がモード5よりも相対的に安定性を重視した
もの)、横Gが小さいときはモード5が選択され、横G
が大きいときはモード6が選択される。と なお、目標車高THは所定の基準車高(例えば最低地
上高で160mm相当)を基準にして車速に応じて変更さ
れ、目標ロール車高TRは横Gをパラメータとして変更
される。
モード1〜モード7の間でのモード変更の際、高いモ
ードへの移行時例えばモード3からモード5あるいはモ
ード6への移行時等は、遅延を行なうことなく直ちに行
なわれる。これに対して、低モードへの移行時例えばモ
ード7からモード5あるいはモード3への移行時等は、
モードを1つつづく順次小さくしていくと共に、この1
つのモード低下の際毎にそれぞれ所定の遅延時間が設定
される。より具体的には、モード7からモード5へ移行
する場合を考えると、モード7→遅延時間経過→モード
6→遅延時間経過→モード5というように変更される。
ゴミ詰り対策の制御 さて次に、第7図のフローチャートを参照しつつ、給
排制御弁15、19がゴミ詰り等によって作動不能になって
しまうのを防止する制御の点について説明する。なお、
以下の説明でPはステップを示す。
第7図は、イグニッションスイッチがONとなった直後
にゴミ詰り対策の制御を行なうものである。先ず、イグ
ニッションスイッチのONと共にスタートされて、P1にお
いて、フラグFが1であるか否かが判別される。このフ
ラグFは、1のときがゴミ詰り対策を行なったときに1
とされるもので、工場出荷段階では0にリセットされて
いる。
P1の判別でNOのときは、P2において、供給制御弁15と
排出制御弁19とを同時に、同じ流量だけ流れるように強
制的に開かせる。このとき流れる流量としては、最大流
量とするのが、ゴミ詰り防止あるいはゴミ除去の上で好
ましい。なお、このP2の制御は、あらかじめ設定した所
定時間だけ行なわれが、所定時間内で、給排制御弁15、
19の開、閉を繰返させるようにするとよい。P2の後は、
P3において、フラグFを1にセットしてリターンされ
る。
P2、P3を経た後は、P1の判別がYESとなり、このとき
は、P4に移行する。P4ではイグニッションスイッチがOF
Fされたか否かが判別される。このP4の判別でNOのとき
は、そのままリターンされる。そして、P4の判別でYES
となったときに、P5においてフラグFが0にリセットさ
れる。
このようにして、イグニッションスイッチがONされる
度に、このON直後にのみ1回だけゴミ詰り対策の制御
(P2)が行なわれる。
第8図は、停車する毎にゴミ詰り対策の制御を行なう
ようにしたものである。先ず、P11においてフラグが1
であるか否かが判別され、このP11の判別でNOのとき
は、P12において、車速Vが零であるか否かが判別され
る。P12の判別がYESのときは、P13、P14の処理を経る
が、これは第7図のP2、P3の処理に該当する。
上記P12の判別でNOのときは、そのままリターンされ
る。
P13、P14を経た後は、P11の判別がYESとなる。このと
きは、P15において、車速Vで零であるか否かが判別さ
れる。このP15の判別でYESのときは、一旦ゴミ詰り対策
の制御(P13)の制御をしてから車両が走行されていな
いということで、そのままリターンされる。そして、P1
5の判別でNOのときは、次に停車したときにゴミ詰り対
策の制御を行なわせるべく、P16においてフラグが0に
リセットされる。
【図面の簡単な説明】
第1図はアクティブサスペンションの全体回路例を示す
図。 第2図は第1図中のパイロット弁の一例を示す断面図。 第3図は第1図に示す回路の制御系統を示す図。 第4A図、第4B図はアクティブ制御を行なうための一例を
示す全体系統図。 第5図、第6図は各モードの使用領域の設定例を示す
図。 第7図、第8図は本発明の制御例を示すフローチャー
ト。 1FR〜1RL:シリンダ装置 15FR〜15RL:供給用制御弁 19FR〜19RL:排出用制御弁 U:制御ユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60G 17/015 B60G 17/056

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車体と各車輪との間に架設され、作動流体
    の給排に応じて車高を調整するシリンダ装置と、 前記シリンダ装置への作動流体の供給を行なう供給制御
    弁と、 前記シリンダ装置からの作動流体の排出を行なう排出制
    御弁と、 あらかじめ定められた条件に基づいて前記供給制御弁お
    よび排出制御弁を制御して、車体の姿勢制御を行なう第
    1制御手段と、 車両の運転状態のうち車体の姿勢制御を行なわなくても
    問題とならない所定状態があらかじめ設定されて、該所
    定状態のときは前記第1制御手段に優先して、前記供給
    制御弁からの作動流体の供給と前記排出制御弁からの作
    動流体の排出とが同時にかつ互いに同じ量だけ行なわれ
    るように、該供給制御弁と排出制御弁とを制御する第2
    制御手段と、 を備えていることを特徴とする車両のサスペンション装
    置。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項において、 前記所定状態が、車両の停車時とされている、ことを特
    徴とする車両のサスペンション装置。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第1項において、 前記所定状態が、イグニッションスイッチがONされた直
    後とされている、ことを特徴とする車両のサスペンショ
    ン装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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