JP3095794U

JP3095794U - 食品の冷蔵・加熱システムおよび当該システムに用いられる収容ユニット

Info

Publication number: JP3095794U
Application number: JP2003000582U
Authority: JP
Inventors: 隆柳屋
Original assignee: Erecta International Corp
Current assignee: Erecta International Corp
Priority date: 2003-02-10
Filing date: 2003-02-10
Publication date: 2003-08-15
Anticipated expiration: 2009-02-10

Abstract

(57)【要約】（修正有）【課題】保冷食品等の移送作業に要する労力を軽減で
きると共に、保冷トラック等の運搬車両へ容易に積載し
て運搬することのできる食品の冷蔵・加熱システムを提
供する。【解決手段】トレー上の保冷食品（Ｆ）を必要に応じ
て冷却あるいは加熱するための冷蔵・加熱システムであ
って、前記収容ユニットは、対向する面に前記密閉扉
（２ａ，２ｂ）が設けられていると共に、底部に転動可
能なキャスター（Ｃ２ａ，Ｃ２ｂ）を備える箱形の収容
庫（１００）と、該収容庫内に収容可能なカート（２０
０）とから構成され、前記カートは、底部に転動可能な
キャスター（Ｃ１）を一体的に備えると共に、該カート
内に前記複数のトレーを多段に亘って保持するトレー保
持手段（仕切板２０４）を備えるようにした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、食品を必要に応じて冷却あるいは加熱するための冷蔵・加熱システムに係り、特に保冷食品を積載して搬入・搬出を行うカートを収納器内に収納することのできる収納ユニットを備えた冷蔵・加熱システムおよび当該システムに用いられる収容ユニットに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来より、給食システムにおいては、提供する食品を遠隔地にある給食センター等で一括して調理し、調理済みの食品を配膳し易いようにトレー上に配置して、病院給食、社員食堂、学生食堂等の施設へ配送し、各施設に配設されている冷蔵庫において配膳時間まで冷蔵して保存することが多い。食品を冷蔵するのは衛生上の理由からであるが、保冷食品をそのまま配膳すると食感が低下する食品もある。そこで、保冷されていた食品を配膳時に再加熱あるいは冷却して顧客や患者等の食品支給者の元へ運ぶために食品の冷蔵・加熱システム（一般的に「クックチルシステム」と呼ばれている）が開発されている。

【０００３】このような冷蔵・加熱システムＳ２は、例えば図８に示すように、下部に移送用のキャスター１０３を備え、複数のトレーを収納可能とした断熱性の収納ユニットＵ３と、冷却空気および加熱空気を生成し連結された収容ユニットＵ３内へ供給して加熱あるいは冷却を行う加熱手段および冷却手段５０１を備えるステーションユニット５００とから構成されている。

【０００４】収容ユニットＵ３は、例えば図９に示すように、箱形の収容庫１００の正面側および背面側に開閉扉１０４を備えている。収容庫１００内には、保冷食品等を載置するトレーＴを複数段に亘って保持するフック等のトレー保持手段が設けられている。この冷蔵・加熱システムＳ２によれば、冷い方が好ましい食品は冷たく、温い方が好ましい食品は温かい状態で配膳することが可能であり、食感に優れた品質の高い食事を顧客や入院患者等へ提供することができる。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、上記冷蔵・加熱システムの収容ユニットＵ３の収容庫１００は、保温機能を持たせるために、収容庫１００の内壁や密閉扉１０４の内部に断熱材を配設すると共に、断熱性および耐久性を高めるためにステンレス鋼板等を用いて内外壁を構成している。

【０００６】そのため、収容庫１００自体の重量が数十キロに達する場合がある。したがって、この収容庫１００に保冷食品等を載置した多数のトレーを積載した状態で移送させる場合には押したり引いたりするのに相当の力が必要となり、作業者の労力負担が大きいという問題があった。特に、冷蔵・加熱システムを用いる各種食堂等では女性の従業員が収容ユニットＵ３の移送作業に従事することも多く、労力の軽減可能な軽量の収容ユニットが望まれている。

【０００７】また、一括して調理された保冷食品等は、給食センター等においてトレーに載せられた状態で収容庫１００に予め収納されている方が食堂等の受け入れ側にとって利便性が高いが、収容庫１００は上述の通り重量が嵩み、また体積も大きいため保冷トラック等の車両に積載して運搬するには不向きであり、また収容庫１００自体の価格も高いため、多数の保冷食品を収納するために収容庫を複数台用意することは難しいという問題もあった。

【０００８】本考案は、上記課題を解決すべく案出されたものであり、保冷食品等の移送作業に要する労力を軽減できると共に、保冷トラック等の運搬車両へ容易に積載して運搬することのできる食品の冷蔵・加熱システムおよび当該システムに用いられる収容ユニットを提供することを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案は、移送用のキャスター（Ｃ２ａ，Ｃ２ｂ）と、開閉可能な密閉扉（２ａ，２ｂ）を備え、複数のトレー（Ｔ）を収容可能に構成された断熱性の収容ユニット（Ｕ１）と、前記収容ユニットとの連結手段と、冷却空気および加熱空気を生成し前記密閉扉を開放させて連結された前記収容ユニット内へ前記空気を供給する加熱手段（加熱装置３０１ａ）および冷却手段（冷却装置３０１ｂ）とを備えるステーションユニット（Ｕ２）とから構成され、前記トレー上の保冷食品（Ｆ）を必要に応じて冷却あるいは加熱するための冷蔵・加熱システムであって、前記収容ユニットは、対向する面に前記密閉扉（２ａ，２ｂ）が設けられていると共に、底部に転動可能なキャスター（Ｃ２ａ，Ｃ２ｂ）を備える箱形の収容庫（１００）と、該収容庫内に収容可能なカート（２００）とから構成され、前記カートは、底部に転動可能なキャスター（Ｃ１）を一体的に備えると共に、該カート内に前記複数のトレーを多段に亘って保持するトレー保持手段（仕切板２０４）を備えるようにした。

【００１０】また、他の考案に係る食品の冷蔵・加熱システムに用いられる収容ユニットは、保冷食品を必要に応じて冷却あるいは加熱するための食品の冷蔵・加熱システムに用いられる収容ユニットであって、前記収容ユニットは、対向する面に前記密閉扉が設けられていると共に、底部に転動可能なキャスターを備える箱形の収容庫と、該収容庫内に収容可能なカートとから構成され、前記カートは、底部に転動可能なキャスターを一体的に備えると共に、該カート内に前記複数のトレーを多段に亘って保持するトレー保持手段を備えている。

【００１１】これによれば、保冷食品を載置したトレーを収容ユニットの一部を構成するカートに収納して運搬することができるので、重量の嵩む収容庫内に保冷食品を直接収納して移送させる場合に比して労力を軽減することができる。また、カートは収容庫より軽量かつ小型にできるため、保冷食品等を積載した状態でトラック等の車両で運搬するのに適している。また、トレーを収容したカートごと収容庫内に収納できるので、保冷食品を載置したトレーを一々積み替える必要がなく、冷却処理や加熱処理を行う際の利便性を損なうことがないというメリットもある。

【００１２】また、前記収容庫は、前記カートを収容庫内へ案内するガイド部を内壁に備え、前記カートは、前記ガイド部と係合可能な係合部を備えるようにできる。これにより、カートを収容庫内にスムーズに収納させることができる。特に、保冷食品を載置したトレーをカートに収納した状態では、カートを後から押して移送する際に前方が見え難くなるが、本考案によればカート側の係合部を収容庫側のガイド部に係合させるだけで位置合わせができるので、作業性を向上させることができる。

【００１３】また、前記収容庫の底面には、前記カートの下端部を乗り上げさせて案内するガイドレール部が配設されるようにしてもよい。これにより、保冷食品を載置したトレーを収容して重量の嵩むカートを比較的容易に収容庫内へ収納することができる。

【００１４】また、前記収容庫の底板には、前記カートを収容庫内に収納する際にキャスターの支持部を挿通させる挿通溝が形成されるようにしてもよい。これにより、一体的に配設されたキャスターの支持部に妨げられることなく、カートを収容庫内へスムーズに収納することができる。

【００１５】また、前記カートの背面側には、カートの移送時および収容庫への収納時または搬出時に用いる移送用ハンドルを着脱自在に設けるようにしてもよい。これにより、カートの移送時や収容庫に対する装脱作業を行う時には移送用ハンドルを装着して押したり，引いたりすることができる。また、カートを収容庫内へ収納した状態においては、移送用ハンドルを外して収容庫の密閉扉の閉鎖を妨げないようにできる。

【００１６】また、前記カートは、ワイヤ線材を組んで構成されるようにしてもよい。これにより、カート自体を軽量化することができ、移送作業の労力を一層軽減することができる。

【００１７】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施形態について図１から図７を参照して説明する。ここに、図１は本実施形態に係る冷蔵・加熱システムの一部を構成する収容ユニットを示す斜視図およびＡ−Ａ線断面図、図２は収容ユニットの一部を構成するカートの側面図および背面図、図３はカートに着脱可能な移送用ハンドルの正面図、図４はステーションユニットＵ２と収容ユニットＵ１を結合させる状態を示す斜視図、図５はステーションユニットＵ２と収容ユニットＵ１を結合させた状態を示す斜視図、図６は収容庫にカートを収納する状態を示す斜視図、図７は収容庫内にカートを収納した状態を示す斜視図である。

【００１８】本実施形態に係る冷蔵・加熱システムＳ１は、図４、図５に示すように、箱形の収容ユニットＵ１と、ステーションユニットＵ２とから構成されている。収容ユニットＵ１は、さらに箱形の収容庫１００と単独で移送可能なカート２００とから構成されている。収容庫１００は、図１に示すように、移送用のキャスターＣ２および開閉可能な密閉扉２ａ，２ｂを備える断熱性の箱形台車として構成されている。収容庫１００は、内壁を備える金属製（例えばステンレス製）の箱形フレーム１０の下面に樹脂（例えば、ポリエチレン）製の底板部材５が固設され、この底板部材５の下面には固定式のキャスターＣ２ａおよび回転式のキャスターＣ２ｂが配設されている。なお、本実施形態では、便宜的に固定式のキャスターＣ２ａが設けられている側を正面、回転式のキャスターＣ２ｂが設けられている側を背面と呼ぶものとする。

【００１９】底板部材５は、バンパーとしての役目も果たすため、壁や他の収容ユニットＵ１との衝突を避け得るように、収容ユニットＵ１本体の外周より若干外側に出っ張るように設計されている。

【００２０】収容庫１００の上面には移送用のバー状のハンドル７を備える天板部材６が配設されている。

【００２１】収容庫１００の正面側および背面側には、開口部を塞ぐ密閉扉２ａ，２ｂが、ヒンジ部材４を介して開閉自在に設けられている。各密閉扉２ａ，２ｂのヒンジ部材４の反対側には、回動可能なロック用ハンドル３ａ，３ｂがそれぞれ設けられ、該ロック用ハンドル３ａ，３ｂと対向する箱形フレーム１０の内壁の端部にはロック用ハンドル３ａ，３ｂの端部と係合するロック受部材１２が配設されている。

【００２２】なお、図４および図５において、符号８で示される部位は、各密閉扉２ａ，２ｂの側面に設けられる移送用の補助ハンドルである。

【００２３】図１（ａ）に示すように、収容庫１００の内部の上面の略中央には、後述するカート２００側の係合部２０５と係合して、カート２００を案内するレール状のガイド部材２０が固設されている。このガイド部材２０は、逆凹型の断面形状を有するレール状部材であり、収容庫１００内の奥行きに亘って配設されている。

【００２４】また、収容庫１００の内部の底面には、後述するカート２００の下端部を乗り上げさせて案内するガイドレール部材３０が収容庫１００内の奥行きに亘って配設されている。このガイドレール部材３０は、部分的に拡大して示すように、収容庫１００の背面側の端部において、手前側に下がるように傾斜したテーパー部３０ａが設けられており、カート２００の出し入れがし易いようになっている。また、このガイドレール部材３０上にカート２００の下端部を乗り上げさせることにより、カート２００側のキャスターＣ２が地面から離間する状態となり、収容庫１００を移送させる際の妨げとならない状態とすることができる。

【００２５】収容庫１００の底板４０の端部には、後述するカート２００を収容庫１００内に収納する際に、カート２００側のキャスターＣ２の支持部２１１を挿通させるための挿通溝４１が形成されている。これにより、カート２００に一体的に配設されたキャスターＣ２に妨げられることなく、カート２００を収容庫１００内へスムーズに収納することができる。

【００２６】カート２００は、図２に示すように、トレー（図２では図示しない）を収納する箱状の収容部２０１と、この収容部２０１の下端側に垂直方向に延びる支持部２１１および水平方向に延設される台車部２１０を介して４つのキャスターＣ１が設けられている。

【００２７】台車部２１０の背面側の端部には、カート２００を移送させたり収容庫１００に収納させる際に手動で押したり引いたりするための移送用ハンドル２０３が着脱自在に設けられている。

【００２８】この移送用ハンドル２０３は、図３に示すように、パイプ材を折り曲げ加工して構成され、その下端部２０３ａが、カート２００の台車部２１０の背面側の端部に形成された挿入孔２１２に抜き差しされて着脱できるようになっている。なお、この移送用ハンドル２０３を外すことができる構造としているのは、カート２００を収容庫１００に収納した後に、密閉扉２ｂを閉じる際の邪魔とならないようにするためである。

【００２９】本実施形態において、収容部２０１は、略中央から背面側のワイヤ線材を組み合わせた部位２０１ａと、正面側にかけての金属板で構成された部位２０１ｂで構成されている。なお、収容部２０１の構成はこれに限らず、全体をワイヤ線材で組んでもよいし、逆に全体を金属板で構成するようにしてもよい。

【００３０】また、図２（ｂ）の正面図に示されるように、略中央部に立設される多段の挿通部２０４ａを有する仕切板２０４が設けられ、図示しないトレーを多段に亘って保持できるようになっている（トレーＴを積載した状態は図６または図７に示す）。

【００３１】ここで、図４を参照してステーションユニットＵ２の構成について簡単に説明する。ステーションユニットＵ２は、脚部４０１を底面に備える縦長のフレーム４００の上方側に制御装置３００、下方側に加熱装置３０１ａおよび冷却装置３０１ｂが配設されている。また、制御装置３００と加熱装置３０１ａおよび冷却装置３０１ｂとの間と、加熱装置３０１ａおよび冷却装置３０１ｂの下方には、収容庫１００を電磁力で吸引して連結させるための電磁石ユニット３０２ａ，３０２ｂが配設されている。下方の電磁石ユニット３０２ｂの直上には、収容庫１００側のガイドローラ（図示せず）を嵌入させるためのガイド部３０４が設けられている。

【００３２】なお、図には現れないが、ガイド部３０４内の奥には、ガイドローラの嵌入状態を検出するためのマイクロスイッチからなるセンサが設けられている。このセンサは、収容庫１００のガイドローラが嵌入された際に、ガイドローラの端部によってマイクロスイッチがオンされ、検出信号を出力するようになっている。そして、制御装置３００は、その検出信号に基づいて、加熱装置３０１ａ、冷却装置３０１ｂおよび電磁石ユニット３０２ａ，３０２ｂを稼働させるようになっている。

【００３３】制御装置３００は、内部に例えばマイクロコンピュータ等の制御系を備え、表面側にはステーションユニットＵ２側の状態（例えば、設定温度や加熱時間あるいは冷却時間）を表す表示器３０５、温度設定を行うダイヤルや電磁石ユニット３０２ａ，３０２ｂの作動を停止させるスイッチや、収容庫１００を離脱させるための離脱ボタン等からなる操作部３０６が設けられている。

【００３４】加熱装置３０１ａと冷却装置３０１ｂは、中央に設けられる仕切部３０１ｃによって、左右に分離されている。加熱装置３０１ａと冷却装置３０１ｂは、それぞれ熱風または冷風を吹き出すためのメッシュ状の送風部３０７ａ，３０７ｂを備えており、図示は省略するが、送風部３０７ａ，３０７ｂの裏側および制御装置３００の裏側には、循環させる空気の熱源および冷却源としてのヒータ、コンプレッサ、送風ファン等が配設されている。

【００３５】そして、収容庫１００が連結されるステーションユニットＵ２は、収容庫１００内に収納されるカート１００の仕切板２０４で仕切られる左右の空間に、熱風と冷風を別々に供給できるようになっており、例えばトレーＴの左側に載置されるサラダやデザート等に対しては冷風を供給して冷やし、トレーＴの右側に載置される例えばスープやグラタン等に対しては熱風を供給して温めることができる。

【００３６】次に図４から図７を参照して、本実施形態に係る冷蔵・加熱システムの使用方法について説明する。まず、図４に示すように、ステーションユニットＵ２に対して収容庫１００のキャスターＣ２ａ，Ｃ２ｂを転動させて移送し、手動で接続させる。この際に、ステーションユニットＵ２の制御により電磁石ユニット３０２ａ，３０２ｂが自動的に作動して、図５に示すように収容庫１００が固定された状態となる。

【００３７】なお、図４および図５では、収容庫１００の正面側の密閉扉２ａのみが開放された状態とされ、背面側の密閉扉２ｂは閉じられた状態となっているが、背面側の密閉扉２ｂも開放させた状態で接続させても構わない。

【００３８】次いで、背面側の密閉扉２ｂを開放させた状態とし、収容庫１００に対して、移送用ハンドル２０３を押して保冷食品等を積載したカート２００のキャスターＣ１を転動させて移送させ、図６に示すように、正面側の下端部を少し持ち上げて浮かせた状態で収容庫１００の底面のガイドレール部材３０の先端部３０ａに乗り上げさせる。

【００３９】この際に、カート２００側の係合部２０５の先端部を視認しながら、収容庫１００内の上面に配設されているガイド部材２０の溝に係合させる。これにより、カート２００を強く押すだけで、カート２００はガイド部材２０の溝に案内されて、収容庫１００の内壁がカート２００を衝突することなくスムーズに収納することができる。

【００４０】また、カート２００の下端部は収容庫１００の底面のガイドレール部材３０に乗り上げた状態で収納されるので、収容庫１００の底面を傷つけることなく収納することができる。また、所定の高さを有するガイドレール部材３０に乗り上げさせることにより、カート２００側のキャスターＣ１が地面から離間した状態となり、スムーズに収納できると共に、収容庫１００を移送させる際にカート２００側のキャスターＣ１が走行の邪魔にならないようにできる。なお、詳細な説明は省略するが、キャスターＣ１に車輪の転動や横方向の移動を規制するストッパー機構を設けるようにしてもよい。この場合には、収容庫１００を移送させる際にカート２００側のキャスターＣ１が固定され、ガタツキ等を防止することができる。

【００４１】また、収容庫１００の底板４０には、挿通溝４１が形成されており、カート２００のキャスターＣ１の支持部２１１を挿通させるようになっているので、一体的に配設されたキャスターＣ１の支持部２１１に妨げられることなく、カート２００を収容庫１００内へスムーズに収納することができる。

【００４２】そして、図７に示すように、収容庫１００内へカート２００が完全に収納された状態とした後に、移送用ハンドル２０３をカート２００から引き抜いて外す。

【００４３】次いで、収容庫１００の背面側の密閉扉２ｂを閉じ、ステーションユニットＵ２の制御により加熱装置３０１ａおよび冷却装置３０１ｂを稼働させて、加熱処理や冷却処理を行う。これにより、カート２００内に積載されたトレーＴに載置されている保冷食品等の加熱や冷却を行うことができる。

【００４４】上記加熱・冷却処理が終了した後、再び収容庫１００の背面側の密閉扉２ｂを開け、移送用ハンドル２０３をカート２００に装着する。そして、移送用ハンドル２０３を引っ張ってカート２００を収容庫１００内から搬出させ、カート２００のキャスターＣ１を転動させて、食事を提供する所までカート２００を移送させる。なお、カート２００には保温機能が無いので、食品等の温度を保ちたい場合には、カート２００を収納したままの状態で、収容庫１００をステーションユニットＵ２から離脱させ、収容庫１００のキャスターＣ２ａ，Ｃ２ｂを転動させて移送するようにしてもよい。

【００４５】以上述べたように、本実施形態に係る食品の冷蔵・加熱システムＳ１によれば、保冷食品Ｆを載置したトレーＴを収容ユニットＵ１の一部を構成するカート２００に収納して運搬することができるので、重量の嵩む収容庫１００内に保冷食品を直接収納して移送させる場合に比して労力を軽減することができる。また、カート２００は収容庫１００より軽量かつ小型にできるため、保冷食品等を積載した状態でトラック等の車両で運搬するのに適している。また、トレーＴを収容したカート２００ごと収容庫１００内に収納できるので、保冷食品Ｆを載置したトレーＴを一々積み替える必要がなく、冷却処理や加熱処理を行う際の利便性を損なうことがないという利点がある。

【００４６】以上本考案者によってなされた考案を実施形態に基づき具体的に説明したが、本考案は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。

【００４７】

【考案の効果】

以上説明したように本考案は、下部に移送用のキャスターを、また側部に開閉可能な密閉扉を備え、複数のトレーを収容可能に構成された断熱性の収容ユニットと、前記収容ユニットとの連結手段を備えると共に、冷却空気および加熱空気を生成し前記密閉扉を開放させて連結された前記収容ユニット内へ前記空気を供給する加熱手段および冷却手段とを備えるステーションユニットとから構成され、前記トレー上の保冷食品を必要に応じて冷却あるいは加熱するための冷蔵・加熱システムであって、前記収容ユニットは、正面と背面に前記密閉扉を備えると共に、底部に転動可能なキャスターを備える箱形の収容庫と、該収容庫内に収容可能なカートとから構成され、前記カートは、底部に転動可能なキャスターを一体的に備えると共に、該カート内に前記複数のトレーを多段に亘って保持するトレー保持手段を備えるようにしたので、保冷食品を載置したトレーを収容ユニットの一部を構成するカートに収納して運搬することができるので、重量の嵩む収容庫内に保冷食品を直接収納して移送させる場合に比して労力を軽減することができるという効果がある。

【００４８】また、カートは収容庫より軽量かつ小型にできるため、保冷食品等を積載した状態でトラック等の車両で運搬することができるという効果がある。また、トレーを収容したカートごと収容庫内に収納できるので、保冷食品を載置したトレーを一々積み替える必要がなく、冷却処理や加熱処理を行う際の利便性を損なうことがないという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本実施形態に係る冷蔵・加熱システムの一部を
構成する収容ユニットを示す斜視図およびＡ−Ａ線断面
図である。

【図２】収容ユニットの一部を構成するカートの側面図
および背面図である。

【図３】カートに着脱可能な移送用ハンドルの正面図で
ある。

【図４】ステーションユニットＵ２と収容ユニットＵ１
を結合させる状態を示す斜視図である。

【図５】ステーションユニットＵ２と収容ユニットＵ１
を結合させた状態を示す斜視図である。

【図６】収容庫にカートを収納する状態を示す斜視図で
ある。

【図７】収容庫内にカートを収納した状態を示す斜視図
である。

【図８】従来の冷蔵・加熱システムの外観を示す斜視図
である。

【図９】従来の冷蔵・加熱システムの収容ユニットを示
す斜視図である。

【符号の説明】Ｓ１冷蔵・加熱システムＵ１収容ユニット２ａ，２ｂ密閉扉３ａ，３ｂロック用ハンドル４ヒンジ部５底板部材６天板部材７移送用ハンドル１００収容庫２０ガイド部材３０ガイドレール部材４０底板４１挿通溝２００カート２０１収容部２０３移送用ハンドル２０４仕切板２０５係合部２１０台車部２１１支持部Ｆ保冷食品ＴトレーＣ１，Ｃ２ａ，Ｃ２ｂキャスターＵ２ステーションユニット３００制御装置３０１ａ加熱装置３０１ｂ冷却装置３０２ａ，３０２ｂ電磁石ユニット

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】移送用のキャスターと、開閉可能な密閉扉
を備え、複数のトレーを収容可能に構成された断熱性の
収容ユニットと、前記収容ユニットとの連結手段と、冷却空気および加熱
空気を生成し前記密閉扉を開放させて連結された前記収
容ユニット内へ前記空気を供給する加熱手段および冷却
手段とを備えるステーションユニットと、から構成され、前記トレー上に載置される保冷食品を必
要に応じて冷却あるいは加熱するための冷蔵・加熱シス
テムであって、前記収容ユニットは、対向する面に前記密閉扉が設けられていると共に、底部
に転動可能なキャスターを備える箱形の収容庫と、該収容庫内に収容可能なカートと、から構成され、前記カートは、底部に転動可能なキャスターを一体的に備えると共に、
該カート内に前記複数のトレーを多段に亘って保持する
トレー保持手段を備えたことを特徴とする食品の冷蔵・
加熱システム。
【請求項２】保冷食品を必要に応じて冷却あるいは加熱
するための食品の冷蔵・加熱システムに用いられる収容
ユニットであって、前記収容ユニットは、対向する面に前記密閉扉が設けられていると共に、底部
に転動可能なキャスターを備える箱形の収容庫と、該収容庫内に収容可能なカートと、から構成され、前記カートは、底部に転動可能なキャスターを一体的に備えると共に、
該カート内に前記複数のトレーを多段に亘って保持する
トレー保持手段を備えたことを特徴とする食品の冷蔵・
加熱システムに用いられる収容ユニット。
【請求項３】前記収容庫は、前記カートを収容庫内へ案
内するガイド部を内壁に備え、前記カートは、前記ガイド部と係合可能な係合部を備え
たことを特徴とする請求項１に記載の食品の冷蔵・加熱
システム。
【請求項４】前記収容庫の底面には、前記カートの下端
部を乗り上げさせて案内するガイドレール部が配設され
ていることを特徴とする請求項１または請求項３に記載
の食品の冷蔵・加熱システム。
【請求項５】前記収容庫の底板には、前記カートを収容
庫内に収納する際にキャスターの支持部を挿通させる挿
通溝が形成されていることを特徴とする請求項１、請求
項３、請求項４の何れかに記載の食品の冷蔵・加熱シス
テム。
【請求項６】前記カートの背面側には、カートの移送時
および収容庫への収納時または搬出時に用いる移送用ハ
ンドルが着脱自在に設けられていることを特徴とする請
求項１または請求項３から請求項５の何れかに記載の食
品の冷蔵・加熱システム。
【請求項７】前記カートは、ワイヤ線材を組んで構成さ
れることを特徴とする請求項１または請求項３から請求
項６の何れかに記載の食品の冷蔵・加熱システム。
【請求項８】前記収容庫は、前記カートを収容庫内へ案
内するガイド部を内壁に備え、前記カートは、前記ガイド部と係合可能な係合部を備え
たことを特徴とする請求項２に記載の食品の冷蔵・加熱
システムに用いられる収容ユニット。
【請求項９】前記収容庫の底面には、前記カートの下端
部を乗り上げさせて案内するガイドレール部が配設され
ていることを特徴とする請求項２または請求項８に記載
の食品の冷蔵・加熱システムに用いられる収容ユニッ
ト。
【請求項１０】前記収容庫の底板には、前記カートを収
容庫内に収納する際にキャスターの支持部を挿通させる
挿通溝が形成されていることを特徴とする請求項２、請
求項８または請求項９の何れかに記載の食品の冷蔵・加
熱システムに用いられる収容ユニット。
【請求項１１】前記カートの背面側には、カートの移送
時および収容庫への収納時または搬出時に用いる移送用
ハンドルが着脱自在に設けられていることを特徴とする
請求項２または請求項８から請求項１０の何れかに記載
の食品の冷蔵・加熱システムに用いられる収容ユニッ
ト。
【請求項１２】前記カートは、ワイヤ線材を組んで構成
されることを特徴とする請求項２または請求項８から請
求項１１の何れかに記載の食品の冷蔵・加熱システムに
用いられる収容ユニット。