JP3095740B2 - 有機化合物用蒸発装置 - Google Patents

有機化合物用蒸発装置

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嘉亮 伊藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機化合物の薄膜
を形成する際に用いる有機化合物用蒸発装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、有機化合物の薄膜形成用の蒸発装
置としては、ガラスや石英もしくはセラミックスなどで
形成されたるつぼの周囲に、線状または面状のヒーター
を配置し、るつぼを加熱して原料有機物を蒸発させて、
この蒸気を基板の表面に蒸着させて形成する方法が一般
的である。
【0003】従来の有機化合物用蒸発装置は、るつぼか
ら蒸発した原料有機物の蒸気が基板以外の真空槽の内壁
面にも付着する。この内壁面に付着した原料有機物は、
ヒーターの放出する赤外線等による輻射熱により加熱さ
れて、再度蒸気となって基板に付着するため、原料が異
なる有機物を蒸着させる場合に、基板が汚染されてしま
う問題がある。
【0004】またヒーターの輻射熱は基板にも直接照射
されて基板の温度を上昇させるため、基板表面に蒸着し
た有機薄膜の変質を引き起こす問題もあった。このよう
なヒーターの輻射熱から基板を保護する方法としては、
基板と蒸発源との間に、スリットの入った熱遮蔽板を配
置する方法が知られている。しかしながら、この方法で
は基板の輻射熱による加熱は防止できるが、真空槽内壁
面への輻射を遮ることができないため、前述のごとく、
内壁面からの原料有機物の再蒸発による汚染の問題は解
決できなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる問題点
を解消し、真空槽内壁面からの原料有機物の再蒸発によ
る有機薄膜の汚染を防止すると共に、加熱による有機薄
膜の変質を防止した有機化合物用蒸発装置を提供するも
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
有機化合物用蒸発装置は、真空槽内に、るつぼの周囲に
ヒーターを取付けた蒸発源を設け、ここから原料有機物
を蒸発させて、真空槽内の上部に設けた基板表面に有機
薄膜を形成する有機化合物用蒸発装置において、前記ヒ
ーターを取付けたるつぼを、内面にセラミックをコート
した熱遮蔽箱に収納し、この熱遮蔽箱の上部に取付けた
上蓋部に、孔径がるつぼの内径より小さい蒸気噴出孔を
開孔し、且つこの蒸気噴出孔の孔径が、その底面部から
上面部に向かって順次小さく形成されていることを特徴
とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の一形態を図1
ないし図3を参照して説明する。図1において1は真空
槽で、これは真空排気系2に接続されて、内部を真空に
引くようになっている。また真空槽1内の下方には、2
個のるつぼ3、3が設けられ、このるつぼ3の周囲にヒ
ーター4を螺旋状に巻回して蒸発源が形成されている。
このるつぼ3は例えばガラスや石英で形成されている。
更にこの蒸発源の上方には、これと対向して基板6が基
板ホルダー7によって下向きに保持されている。
【0008】ヒーター4を巻回したるつぼ3は、図2に
示すように上部が開口した円筒状の熱遮蔽箱8内に収納
され、この上部に上蓋部9が取付けられている。熱遮蔽
箱8と上蓋部9は、ガラスや石英、金属またはセラミッ
クスなど耐熱性にある材料で構成され、この熱遮蔽箱8
の内壁8aにはセラミックスがコーティングされてい
る。このコーティングするセラミックスとしては、例え
ば酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化ジルコニウム、ま
たはそれらの混合物があり、またコーティングの方法は
溶射法やゾル−ゲル法などで行なわれる。
【0009】また上蓋部9はその中心に蒸気噴出孔10
が開孔されている。この蒸気噴出孔10は例えば図2お
よび図3に示すように、断面が円錐状をなし、その孔径
は上蓋部9の底面部から上面部に向かって順次小さく形
成されている。またこの蒸気噴出孔10の上部の内径は
るつぼ3の内径より小さく形成されている。なお上蓋部
9の内壁9aと蒸気噴出孔10の内面にも前記と同様に
セラミックスがコーティングされている。また図1に示
すように、るつぼ3と基板6との間には蒸気を遮蔽する
シャッター5が水平に設けられている。
【0010】上記構成の有機化合物用蒸発装置におい
て、先ず図1に示すように2個のるつぼ3、3に原料有
機物A、Bを別個に投入してから熱遮蔽箱8、8に収納
した後、上蓋部9を取付ける。次いでシャッター5を閉
じて、るつぼ3と基板6とを遮断した状態で、真空排気
系2で真空槽1内を排気して所定の真空状態にする。こ
の後、ヒーター4に通電して一方のるつぼ3内の原料有
機物Aを加熱する。原料有機物Aの蒸発速度が安定した
らシャッター5を開けて、原料有機物Aの蒸気を基板6
の表面に蒸着させて有機物薄膜を形成する。
【0011】次にシャッター5を閉じて一方のるつぼ3
内の原料有機物Aの温度が低下するのを待って、今度は
隣接する他方のるつぼ3のヒーター4に通電して、原料
有機物Bを加熱する。この蒸発速度が安定したらシャッ
ター5を開けて、原料有機物Bの蒸気を基板6の表面に
蒸着させて複合した有機物薄膜を形成する。
【0012】従って、この蒸着装置ではヒーター4が熱
遮蔽箱8内に収納され、上部が上蓋部9で覆われている
ので、ヒーター4の輻射熱は遮蔽されて、真空槽1の内
壁面や基板6の輻射熱による加熱を防止することができ
る。また、蒸発源の周囲を囲む熱遮蔽箱8と上蓋部9の
内壁8a、9aにセラミックスがコーティングされてい
るので、ヒーター4からの輻射熱が効果的に遮蔽され
る。この結果、真空槽1の内壁面の加熱が防止され、こ
こに付着した原料有機物の再蒸発を防止することができ
ると共に、基板6の加熱による有機薄膜の変質も防止す
ることができる。
【0013】また上蓋部9に設けた蒸気噴出孔10は図
2に示すように断面が円錐状をなし、その孔径はるつぼ
3の内径より小さく形成されているので、熱遮蔽箱8内
に蒸気溜りが形成されて内圧が高くなる。その上、蒸気
噴出孔10の内径が上蓋部9の底面部から上面部に向か
って順次小さく形成され、蒸発する蒸気の通過断面が絞
られているので、蒸気が上方に向かって直進し、対向し
て配置した基板6に効率よく蒸着させることができる。
【0014】また本発明の蒸気噴出孔10の形状として
は、この他に図4および図5に示すように、断面が中空
円球の一部を形成するように円弧状に順次内径が上方に
向かって小さく形成したものでも良い。また熱遮蔽箱8
は図6に示すように角筒状のものでも良く、この場合は
上蓋部9も四角形状に形成される。また上記説明では真
空槽1内に2個のるつぼ3を同時に配置した場合につい
て示したが、原料有機物ごとに1個ずつ配置して蒸着さ
せる方法でも良い。
【0015】
【発明の効果】以上説明した如く本発明の請求項1記載
の有機化合物用蒸発装置によれば、原料有機物用のるつ
ぼを、熱遮蔽箱内に収納し、この上に蒸気噴出孔を開孔
した上蓋部を取付けると共に、内壁にセラミックスコー
ティングを施しているので、るつぼ以外の方向に輻射さ
れるヒーターの輻射熱を遮り、真空槽や基板の加熱を防
止して真空槽内壁面に付着した原料有機物の再蒸発によ
る有機物薄膜の汚染を防止することができると共に、基
板の加熱による有機物薄膜の変質も防止することができ
る。
【0016】更に、上蓋部に開孔した蒸気噴出孔の孔径
が、その底面部から上面部に向かって順次小さく形成さ
れているので、上昇する蒸気に直進性が得られ、基板表
面に効率よく蒸着して真空槽内壁への付着を少なくする
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態による有機化合物用蒸発
装置の概略断面図である。
【図2】図1に示す熱遮蔽箱と上蓋部を拡大して示す斜
視図である。
【図3】図2に示す上蓋部の断面図である。
【図4】本発明の他の実施の形態による上蓋部の断面図
である。
【図5】本発明の他の実施の形態による上蓋部の断面図
である。
【図6】本発明の他の実施の形態による箱形の熱遮蔽箱
と四角形の上蓋部を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 真空槽 2 真空排気系 3 るつぼ 4 ヒーター 5 シャッター 6 基板 7 基板ホルダー 8 熱遮蔽箱 8a 内壁 9 上蓋部 9a 内壁 10 蒸気噴出孔
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平11−50232(JP,A) 特開 平3−177565(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 14/00 - 14/58

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空槽内に、るつぼの周囲にヒーターを
    取付けた蒸発源を設け、ここから原料有機物を蒸発させ
    て、真空槽内の上部に設けた基板表面に有機薄膜を形成
    する有機化合物用蒸発装置において、前記ヒーターを取
    付けたるつぼを、内面にセラミックをコートした熱遮蔽
    箱に収納し、この熱遮蔽箱の上部に取付けた上蓋部に、
    孔径がるつぼの内径より小さい蒸気噴出孔を開孔し、
    つこの蒸気噴出孔の孔径が、その底面部から上面部に向
    かって順次小さく形成されていることを特徴とする有機
    化合物用蒸発装置。
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JP2012026009A (ja) * 2010-07-26 2012-02-09 Ulvac Japan Ltd 薄膜形成装置
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