JP3095603U - 簡易可搬型仏壇 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 従来の定置型仏壇とは相違し、普段はクローゼットまた
は保管棚等に保管しておき、命日等必要なときに室内の
所要のところに飾って礼拝するのに好適な簡易可搬型仏
壇の提供。 【解決手段】 底板１の周囲に側壁２〜５を立設し上面
開口を形成してなる箱主体ａと、その上面開口に対し開
閉自在にしてなる蓋体兼祭壇板ｂと、上記箱主体ａ内を
複数の区画９〜１２に仕切る仕切り枠ｄと、その区画９
〜１２のいずれかに収容される位牌用台板１５等の祭器
または祭具とからなり、上記箱主体ａが、その側壁２〜
５の下端辺縁２′〜５′を底板１の下面から下方に僅か
に突出させるとともに、蓋体兼祭壇板ｂが、その蓋体兼
祭壇板ｂの外面外周辺縁部および内面外周辺縁部に、箱
主体ａの上面開口および上記下端辺縁２′〜５′と噛合
する囲繞段部６′および６″を形成してなる簡易可搬型
仏壇。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は簡易可搬型仏壇に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、仏像，位牌等を安置し、花を供えるなどして礼拝する仏壇としては、長 大な縦形箱体の前面開口に観音開きすなわち中央から左右に開くようにした２枚 扉の開き戸を一重または二重に備え、各種の装飾を施した宗教色の強い定置型の ものが広く普及している。

【０００３】

【特許文献１】 特開平９−５６５７１号公報

【特許文献２】 実開平６− ２４５号公報

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、かかる長大で定置型のものは、近時の生活習慣や住環境の変化に適応 し難くなり、かつ、それは、誰もが特定の宗教を信奉しているとは限らないこと 、家族であってもその全員が宗教を同じにするとも限らないこと、室内に設置ス ペースを確保できないこと、それができたとしても他の家具類との調和を図るこ とができないという不都合を生じている。

【０００５】 最近、このような不都合を改善するために、組み立て式または折り畳み式で、 宗教色が弱く、洋風、小形の仏壇が提供されているが、これらも、一定の場所に 設置しておく定置型であることにおいては、上記従来のものと共通し、上記不都 合を完全解消するに至っていない。

【０００６】 そこで本考案は、これら従来の定置型仏壇とは相違し、普段はクローゼットま たは保管棚等に保管しておき、命日等必要なときに室内の所要のところに飾って 礼拝するのに好適な簡易可搬型仏壇を提供しようとするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

請求項１記載の本考案簡易可搬型仏壇は、底板１の周囲に側壁２〜５を立設し 上面開口を形成してなる箱主体ａと、その上面開口に対し開閉自在にしてなる蓋 体兼祭壇板ｂと、上記箱主体ａに収容される位牌用台板１５等の祭器または祭具 とからなる。

【０００８】 請求項２記載の本考案簡易可搬型仏壇は、底板１の周囲に側壁２〜５を立設し 上面開口を形成してなる箱主体ａと、その上面開口に対し開閉自在にしてなる蓋 体兼祭壇板ｂと、上記箱主体ａ内を複数の区画９〜１２に仕切る仕切り枠ｄと、 その区画９〜１２のいずれかに収容される位牌用台板１５等の祭器または祭具と からなる。

【０００９】 請求項３記載の本考案は、箱主体ａが、その側壁２〜５の下端辺縁２′〜５′ を底板１の下面から下方に僅かに突出させるとともに、蓋体兼祭壇板ｂが、その 蓋体兼祭壇板ｂの外面外周辺縁部および内面外周辺縁部に、箱主体ａの上面開口 および上記下端辺縁２′〜５′と噛合する囲繞段部６′および６″を形成してな る請求項１または２記載の簡易可搬型仏壇である。

【００１０】 請求項４記載の本考案は、蓋体兼祭壇板ｂが、その内面に、位牌用台板１５お よび／または写真支持具ｅを支持する祭器祭具支持部ｃを備えてなる請求項１， ２または３記載の簡易可搬型仏壇である。

【００１１】 請求項５記載の本考案は、蓋体兼祭壇板ｂの祭器祭具支持部ｃが、位牌用台板 １５および／または写真支持具ｅを挿し込む１または２以上の挿込み用溝７から なる請求項４記載の簡易可搬型仏壇である。

【００１２】 請求項６記載の本考案は、１または２以上の挿込み用溝７が、蓋体兼祭壇板ｂ に固定した棒状部材８または一体成型してなる棒状部材８に形成されている請求 項５記載の簡易可搬型仏壇である。

【００１３】

【考案の実施の形態】

以下本考案の１実施形態に係る図示の簡易可搬型仏壇について説明する。 ａは底板１の周囲に側壁２〜５を立設し上面を開口してなる平面方形の箱主体 で、その側壁２〜５の下端辺縁２′〜５′を底板１の下面から下方に僅かに突出 させている。

【００１４】 ｂは蓋体兼祭壇板で、方形板６の外面外周辺縁部に所要幅員を薄肉にすること により囲繞段部６′を形成するとともに、同方形板６の内面外周辺縁部に同じく 所要幅員を薄肉にすることにより囲繞段部６″を形成てなり、かつ、この囲繞段 部６″を形成した内面の一側に、祭器祭具支持部ｃを備えている。

【００１５】 その祭器祭具支持部ｃは、本実施形態では、挿込み用溝７を形成した棒状部材 ８を囲繞段部６″を形成した上記内面の一側に固定してなる。

【００１６】 蓋体兼祭壇板ｂは、囲繞段部６″を箱主体ａの開口に噛合させて、それを閉蓋 することができ、これにより囲繞段部６′を含む外面を露呈させることになる（ 図３，４）。 また、囲繞段部６′を箱主体ａの開口に噛合させて、それを閉蓋状態とするこ とによって、囲繞段部６″および上記祭器祭具支持部ｃを含む内面を露呈させる ことになる（図１，２）。

【００１７】 したがって、囲繞段部６″を開口に噛合させて閉蓋している複数の箱主体ａど うしは、下段のものの蓋体兼祭壇板ｂの囲繞段部６′に、上段の箱主体ａの上記 下端辺縁２′〜５′を噛合することによって、上下に積み重ねることができるよ うになっている。

【００１８】 ｄは、箱主体ａに嵌入され、その内部を、各種の祭器や祭具を収容する複数個 の区画９〜１２に仕切る十字状の仕切り枠で、その仕切り枠ｃの高さは、箱主体 ａの深さのほぼ半分に設定されている。 １３は供物皿、１４は花器、１５は位牌用台板で、これらの祭器や祭具は、仕 切り枠ｃが仕切る上記区画９〜１２のいずれかに収容される（図４，５）。

【００１９】 ｅは支持台板１６と透明覆板１７とからなる写真支持具で、この写真支持具ｅ は上記仕切り枠ｄに乗載した状態で箱主体ａに収容される（図４）。

【００２０】 上記構成の本簡易可搬型仏壇は、普段は上記のように、供物皿１３、花器１４ および位牌用台板１５を箱主体ａ内の仕切り枠ｄが仕切る区画９〜１２のいずれ かに収容し、また、仕切り枠ｄに写真支持具ｅを乗載した状態において、蓋体兼 祭壇板ｂを嵌合閉蓋し、クローゼットまたは保管棚等に保管しておくことができ る。

【００２１】 この場合、上記のように、下段のものの蓋体兼祭壇板ｂの囲繞段部６′に、上 段のものの箱主体ａの上記下端辺縁２′〜５′を噛合させて、複数のものを多段 に積み重ねた状態にすることにより、出荷輸送または保管に便利である。

【００２２】 本簡易可搬型仏壇は、命日等必要なときに室内の所要のところに飾って礼拝す るのに使用するもので、その飾り付けは、箱主体ａを机上や棚板上等におき、蓋 体兼祭壇板ｂを反転してそれの囲繞段部６′を箱主体ａの開口に噛合することに より、祭器祭具支持部ｃがその内面を上方に露呈する状態にする。

【００２３】 そして、蓋体兼祭壇板ｂに、予め取り出しておいた供物皿１３および花器１４ を載せて、それらに所要の供物と花を供えるとともに、予め戒名を書いておいた 位牌用台板１５、すなわち位牌を、祭器祭具支持部ｃの挿込み用溝７に挿し込む ことにより起立支持する。

【００２４】 かつまた、故人の写真を支持台板１６と透明覆板１７に挟持させた写真支持具 ｅを、祭器祭具支持部ｃの挿込み用溝７に挿し込むことにより同様に起立支持す る（図１，２）。

【００２５】 なお、上記実施形態おいて、祭器祭具支持部ｃは、挿込み用溝７を形成した棒 状部材８を蓋体兼祭壇板ｂの上面に固定したものであるが、この棒状部材８は蓋 体兼祭壇板ｂと一体成型してよく、また、挿込み用溝７は、図６に示すように、 高低差を付けるなどして複数本設けてもよい。

【００２６】 さらに、祭器祭具支持部ｃは、図７に示すように、蓋体兼祭壇板ｂ自体に掘設 形成してもよいこと明らかである。

【００２７】

【考案の効果】

以上述べたところから明らかなように、本考案簡易可搬型仏壇は、上面を開口 した箱主体と、蓋体兼祭壇板と、その箱主体に収容される位牌用台板等の祭器ま たは祭具とからなる、文字どおり簡易にしてかつ可搬型のものであるから、命日 等必要なときに、室内の所要のところに簡単に飾って、すなわち、蓋体兼祭壇板 に予め取り出しておいた供物皿および花器を載せ、それらに所要の供物と花を供 えるとともに、位牌や写真等をを祭器祭具支持部により起立支持した状態にして 、礼拝することができる。

【００２８】 また、普段は、供物皿、花器、位牌、写真および祭壇板等を、箱主体内に収容 するとともに、蓋体兼祭壇板を閉蓋して、クローゼットまたは保管棚等に保管し ておくことができる。

【００２９】 すなわち、本考案簡易可搬型仏壇は、従来の定置型仏壇とは相違し、普段はク ローゼットまたは保管棚等に保管しておき、命日等必要なときに室内の所要のと ころに飾って礼拝するのに好適である。 したがってまた、家族であってもその各人が個別の仏壇を所有することができ るとともに、故人ごとの仏壇を所持することもできる。

【００３０】 なお、本考案簡易可搬型仏壇は、故人の遺品を収納保管するのに利用すること ができるほか、ペット用にもできること明らかである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の１実施形態に係る簡易可搬型仏壇の使
用状態の斜視図である。

【図２】同上の縦断面図である。

【図３】上記実施形態に係る簡易可搬型仏壇の閉蓋状態
の斜視図である。

【図４】同上の縦断面図である。

【図５】同上の横断断面図である。

【図６】蓋体兼祭壇板の祭器祭具支持部の他の例を示す
斜視図である。

【図７】蓋体兼祭壇板の祭器祭具支持部のさらに他の例
を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ 底板 ２〜５ 側壁 ａ 箱主体 ｂ 蓋体兼祭壇板 １５ 位牌用台板 ９〜１２ 区画 ２′〜５′ 下端辺縁 ６′，６″ 囲繞段部 ｅ 写真支持具 ｃ 祭器祭具支持部 ７ 挿込み用溝 ８ 棒状部材

Claims (6)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】底板の周囲に側壁を立設し上面開口を形成
   してなる箱主体と、その上面開口に対し開閉自在にして
   なる蓋体兼祭壇板と、上記箱主体に収容される位牌用台
   板等の祭器または祭具とからなることを特徴とする簡易
   可搬型仏壇。
2. 【請求項２】底板の周囲に側壁を立設し上面開口を形成
   してなる箱主体と、その上面開口に対し開閉自在にして
   なる蓋体兼祭壇板と、上記箱主体内を複数の区画に仕切
   る仕切り枠と、その区画のいずれかに収容される位牌用
   台板等の祭器または祭具とからなることを特徴とする簡
   易可搬型仏壇。
3. 【請求項３】箱主体が、その側壁の下端辺縁を底板の下
   面から下方に僅かに突出させるとともに、蓋体兼祭壇板
   が、その蓋体兼祭壇板の外面外周辺縁部および内面外周
   辺縁部に、箱主体の上面開口および上記下端辺縁と噛合
   する囲繞段部を形成してなることを特徴とする請求項１
   または２記載の簡易可搬型仏壇。
4. 【請求項４】蓋体兼祭壇板が、その内面に、位牌用台板
   および／または写真支持具を支持する祭器祭具支持部を
   備えてなることを特徴とする請求項１，２または３記載
   の簡易可搬型仏壇。
5. 【請求項５】蓋体兼祭壇板の祭器祭具支持部が、位牌用
   台板および／または写真支持具を挿し込む１または２以
   上の挿込み用溝からなることを特徴とする請求項４記載
   の簡易可搬型仏壇。
6. 【請求項６】１または２以上の挿込み用溝が、蓋体兼祭
   壇板に固定した棒状部材または一体成型してなる棒状部
   材に形成されていることを特徴とする請求項５記載の簡
   易可搬型仏壇。