JP3095203B2 - 横型ファン用インペラー - Google Patents

横型ファン用インペラー

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JP3095203B2 JP07047269A JP4726995A JP3095203B2 JP 3095203 B2 JP3095203 B2 JP 3095203B2 JP 07047269 A JP07047269 A JP 07047269A JP 4726995 A JP4726995 A JP 4726995A JP 3095203 B2 JP3095203 B2 JP 3095203B2
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    • F04D29/283—Rotors specially for elastic fluids for centrifugal or helico-centrifugal pumps for radial-flow or helico-centrifugal pumps for fans or blowers the leading edge of each vane being substantially parallel to the rotation axis rotors of the squirrel-cage type

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、ファンやブロワーなど
の空気移動装置に関する。さらに詳細には、本発明は、
横型のファンにおいて用いるインペラーに関する。横型
ファンは、横断流または接線方向ファンとしても知られ
ている。
【０００２】
【従来の技術】横型ファンの動作特性およびその物理的
構造は、様々な空気移動装置への使用に適している。そ
れらの横型ファンは、空調装置や換気装置において幅広
く使用されている。横型ファンにおいては、後述するよ
うなブレード速度音調騒音（the blade rate tonal noi
se）が問題となる。
【０００３】米国特許第４，５３８，９６３号（スギオ
ほか、１９８５年９月３日発行）に、横型ファンによっ
て発生されるブレード速度音調騒音を低減させる手段が
提案されている。その米国特許には、（そこではピッチ
角と呼ばれている）周辺ブレード間隔がランダムになっ
ている横型ファンインペラーが開示されている。
【０００４】他の米国特許第５，２６６，００７号（ブ
ッシュネルほか、１９９３年１１月３０日発行）には、
インペラーブレードの角度間隔を一定ではなくまたラン
ダムでもなく変化させることによって、横型インペラー
のブレード速度音調騒音を低減させるのに効果的な横型
ファンインペラーが開示されている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】横型ファン装置は、ほ
とんどいつも人が占有している領域内あるいはその近く
で運転されるため、運転が静かに行われることが設計上
および製造上の重要な目的になっている。
【０００６】横型ファンの運転に伴って、ある程度の騒
音が発生する。そのファンの全騒音出力中の１つの重要
な成分として、ファンブレード数とファン回転数の積に
関係した周波数を有する音調（ブレード速度音調）があ
る。ブレードが旋風壁を通過するときに、このブレード
速度音調が発生する。離散的な周波数騒音は、一般的
に、同じ強度のブレード幅騒音よりも聞く者にとって苛
立つものである。代表的な従来の横型ファンの場合、そ
れよって発生されるブレード速度音調のために、静かな
運転を要求する場所での適用が制限されてきた。
【０００７】最近、上述の米国特許に開示されたような
ファンブレードの構造自体よりも、むしろ空気流と旋風
壁間の相互作用が、横型ファンのブレード速度音調を発
生することがわかった。したがって、旋風壁における空
気流の規則性を低減させる手段を設けることによって、
ブレード速度音調を低減させることができる。
【０００８】本発明の目的は、従来の横型ファンインペ
ラーによって発生されるブレード速度音調と比較して、
その音調と関連する騒音が低減される構造を有する横型
ファンインペラーを提供することにある。
【０００９】
【課題を解決するための手段】上述の本発明の課題は、
インペラーのブレード間の或るブレードパラメータをラ
ンダムに変化させることによって達成することができ
る。旋風壁と相互作用する空気流にランダムな変化を与
えることによって、ブレード速度音調が低減される。
【００１０】インペラーのブレードは、エアフォイル断
面を有する。そのエアフォイルは、コードおよびキャン
バを有する。各ブレードのコードは、インペラーの回転
軸およびブレードの内側端にあるキャンバ線とコードと
の交点を通る半径に対して、ある角度に設定される。各
ブレードの最外端は、インペラーの回転軸から或る径方
向距離に置かれる。パラメータの少なくとも１つ、すな
わち、コード長、キャンバ線のコードからの最大偏差、
設定角、および最外端の回転軸からの距離が、制限範囲
内で、ブレード間でランダムに変化している。
【００１１】一実施例においてはコード長のみが、他の
例では最大偏差が、他の例では設定角が、さらに他の例
では前縁の距離が変化する。すべてのパラメータをラン
ダムに変化させることも可能である。いずれの実施例
も、ファンからの放射騒音を低減させるために効果的で
ある。特定の制限を設ける限り、構造をランダムに変え
てもファンの性能に影響を与えることはない。
【００１２】
【作用】横型ファンによって発生されるブレード速度音
調騒音が、ファンブレードの構造自体よりもむしろ、空
気流と旋風壁間の相互作用によって発生するとの知見に
基づいて、旋風壁における空気流の規則性を低減させる
手段を設けることによって、ブレード速度音調を低減さ
せるようにしている。
【００１３】
【実施例】初めに、代表的な横型ファン装置の構成につ
いて説明する。図１は、代表的な横型ファン装置の全体
構成と空気流路を概略的に示している。また、図２は、
代表的な横型ファンインペラーの主要部を示している。
【００１４】ファン装置１０は、筐体１１を備え、その
筐体１１の内部にはインペラー３０が配置されている。
インペラー３０は一般に円筒形をしており、その外面に
沿って軸方向に設けられた複数個のブレード３１を有す
る。
【００１５】インペラー３０は複数個のモジュール３２
を備え、各モジュールは、隣接する一対の仕切り円盤３
４によって、または１個の端部円盤３４と１個の仕切り
円盤３３によって形成されている。それぞれの隣接する
円盤間には、複数個のブレードが伸びている。
【００１６】各ブレードは、一対の長手方向端部の一方
が一対の一方の円盤に、一対の端部の他方が一対の他方
の円盤に取り付けられている。
【００１７】インペラー３０は、図２に示されるような
多数のモジュールから構成されるか、または、単一のモ
ジュールから構成される。単一モジュール構造とする
か、マルチモジュール構造とするかの選択は、ファンの
大きさ、構造材の強度、重量などの要素に従って行われ
る。
【００１８】インペラー３０が回転すると、空気が筐体
入口２１から入り、入口プレナム２２、インペラー３
０、そして出口プレナム２３を介して、筐体出口２４か
ら出て行くように流れる。横型ファンの一般的な動作原
理については、本発明の理解に必要な事項を除いて、詳
細には説明しない。
【００１９】図３は、横型ファンインペラーの代表的ブ
レードの概略断面図である。図３には、ブレードキャン
バ線ＣａおよびコードＣｈが示されている。キャンバ線
ＣａのコードＣｈからの偏差の最大量は、Ｄｍａｘであ
る。コードＣｈとの交点においてキャンバ線Ｃａに接す
る線は、キャンバ角Θを形成する。
【００２０】キャンバ線ＣａとコードＣｈの内側交点と
インペラーの回転軸Ａｒを通る半径Ｒと、コードＣｈと
のなす角度はΓに設定されている。同図において、Ａ
ｒ’は、ブレード設定角Γがゼロの場合のインペラー回
転軸である。また、Ｒｍａｘは、回転軸Ａｒ’からブレ
ードの最外端Ｅｏまでの、半径Ｒ’に沿った半径距離で
ある。
【００２１】図４は、横型ファンインペラーに対するフ
ァンブレードの配列を表している横断面図である。ブレ
ードＢは、インペラー回転軸Ａｒからの半径Ｒ、Ｒ’と
各ブレードの同様の点との間の角度間隔Σが等しくなっ
ている。
【００２２】ブレードＢｒｅｆは、回転軸からブレード
最外端までの距離、コードからの最大偏差および設定角
についての基準値を有するブレードである。
【００２３】ブレードＢ△Ｃｈは、その基準値から偏っ
ているコードを有する。
【００２４】ブレードＢ△Ｒｍａｘは、その基準値から
偏っている、回転軸からブレード最外端までの距離を有
する。
【００２５】ブレードＢ△Ｄｍａｘは、その基準値から
偏っている、キャンバのコードからの最大偏差を持つキ
ャンバ線を有する。ブレードＢ△Γは、その基準値から
偏っている設定角を有する。
【００２６】本発明を具体化している横型ファンインペ
ラーにおいては、回転軸からブレード最外端までの距離
の基準値は、そのインペラー内のいずれかのブレードの
最長距離である。
【００２７】ブレードコードの基準値は、インペラー内
のいずれかのブレードの最長コードを有するブレードの
コード長である。
【００２８】キャンバの基準値は、インペラー内の全部
のブレードのキャンバ線とコード間の最大偏差の値の平
均である。
【００２９】横型ファンのブレード形状がわずかな変動
をしても、ファンの性能にほとんど影響が出ないこと
は、すでに知られている。しかし、回転軸からブレード
最外端までの距離、コード長、キャンバおよび設定角の
値に関して、その制限を越えた場合に、ファン性能に悪
い影響を与えるという制限が存在する。
【００３０】本発明の一実施例においては、回転軸から
ブレード最外端までの距離は、ブレード間で基準値（Ｒ
ｍａｘｒｅｆ）からランダムに変化する。この実施例に
おいては、それらの制限は、基準値の０．９から１．０
倍である。すなわち、 ０．９Ｒｍａｘｒｅｆ ＜ Ｒｍａｘ ＜ １．０Ｒｍ
ａｘｒｅｆ 本発明の他の実施例においては、種々のブレードのコー
ド長は、基準値（Ｃｈｒｅｆ）からランダムに変化す
る。この実施例においては、それらの制限は、基準コー
ド長の０．５から１．０倍である。すなわち、 ０．５Ｃｈｒｅｆ ＜ Ｃｈ ＜ １．０Ｃｈｒｅｆ 本発明の他の実施例においては、種々のブレードのコー
ドからキャンバまでの最大偏差は、基準値（Ｄｍａｘｒ
ｅｆ）からランダムに変化する。この実施例において
は、それらの制限は、コードからキャンバ線までの最大
距離の基準値の０．５から１．５倍である。すなわち、 ０．５Ｄｍａｘｒｅｆ ＜ Ｄｍａｘ ＜ １．５Ｄｍ
ａｘｒｅｆ 本発明のさらに他の実施例においては、設定角が制限範
囲内で基準値（Γｒｅｆ）から変化する。この実施例に
おいては、それらの制限は、基準設定角のマイナス１５
°からプラス１５°である。すなわち、 Γｒｅｆ−１５° ＜ Γ ＜ Γｒｅｆ＋１５° 上述の種々の物理パラメータの１つ以上、またはすべて
の値を持つブレードを備えた横型ファンインペラーは、
本発明の範囲に含まれる。
【００３１】上述のようにして横型ファンインペラーの
ブレードを構成することによって、わずかな静的インバ
ランスが生ずる可能性がある。そのようなインバランス
は、１つ以上のファン円盤上の適切な位置に適切な補正
おもりを付加することによって、容易に取り除くことが
できる。
【００３２】
【発明の効果】本発明では、空気流と旋風壁間の相互作
用を小さくするために、旋風壁における空気流の規則性
を低減させる手段を設けたので、横型ファンによって発
生されるブレード速度音調騒音が従来のものよりも低減
する。
【図面の簡単な説明】
【図１】代表的な横型ファン装置の概略図である。
【図２】横型ファンインペラーの等角図である。
【図３】横型ファンインペラーの代表的ブレードの概略
断面図である。
【図４】横型ファンインペラーに対するファンブレード
の配列を表している概略図である。
【符号の説明】
１０…ファン装置 １１…筐体 １４…旋風壁 １５…案内壁 ２１…筐体入口 ２２…入口プレナム ２３…出口プレナム ２４…筐体出口 ３０…インペラー ３１…ブレード ３２…モジュール ３３…端部円盤 ３４…仕切り円盤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ピーター アール．ブッシュネル アメリカ合衆国，ニューヨーク，キャゼ ノヴィア，アッパー ファーナム スト リート 82 (56)参考文献 特開 昭60−17296（ＪＰ，Ａ) 特開 昭60−19990（ＪＰ，Ａ) 特開 平４−237896（ＪＰ，Ａ) 特開 平１−170800（ＪＰ，Ａ) 特開 昭57−16297（ＪＰ，Ａ) 特開 昭62−41997（ＪＰ，Ａ) 特開 昭64−397（ＪＰ，Ａ) 特開 昭55−66696（ＪＰ，Ａ) 特開 昭56−44495（ＪＰ，Ａ) 特開 平６−294396（ＪＰ，Ａ) 実開 平３−73697（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭58−64886（ＪＰ，Ｕ) 実開 平１−113196（ＪＰ，Ｕ) 米国特許5266007（ＵＳ，Ａ) 米国特許4538963（ＵＳ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) F04D 29/18 - 29/38

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 インペラーの回転軸（Ａｒ）からほぼ径
    方向外側に伸びかつその回転軸と平行に長手方向に配列
    された複数個のブレードを有する横型ファン用インペラ
    ーにおいて、 上記各ブレードが、コード（Ｃｈ）、キャンバ（Ｃ
    ａ）、設定角（Г）および回転軸から或る距離（Ｒｍａ
    ｘ）にある外端（Ｅｏ）を有し、さらに、 上記複数個のブレードの内で、コードからキャンバまで
    の最大偏差（Ｄｍａｘ）又は設定角の内の少なくとも最
    大偏差（Ｄｍａｘ）が、１組の基準パラメーターに関し
    てランダムに変化するものであり、 該１組の基準パラメーターは、上記キャンバと上記コー
    ド間の最大偏差が上記複数個のブレードの全ての内の最
    大偏差の平均に等しいキャンバ、ゼロの設定角、及び、
    前記複数個のブレードの全ての間の最大に等しい回転軸
    から外端までの距離であることを特徴とする横型ファン
    用インペラー。
  2. 【請求項２】 請求項１に記載のインペラーにおいて、
    上記最大偏差の値が、上記基準最大偏差の０．５倍から
    １．５倍まで変化することを特徴とする横型ファン用イ
    ンペラー。
  3. 【請求項３】 請求項１に記載のインペラーにおいて、
    上記設定角が変化する値であることを特徴とする横型フ
    ァン用インペラー
  4. 【請求項４】 請求項３に記載のインペラーにおいて、
    上記設定角が、上記基準設定角度のプラス１５°とマイ
    ナス１５°の範囲内で変化することを特徴とする横型フ
    ァン用インペラー。
  5. 【請求項５】 請求項１に記載のインペラーにおいて、
    上記回転軸から外端までの距離が、上記回転軸から外端
    までの基準距離の０．９倍から１．０倍まで変化するこ
    とを特徴とする横型ファン用インペラー。
JP07047269A 1994-03-07 1995-03-07 横型ファン用インペラー Expired - Fee Related JP3095203B2 (ja)

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