JP3095154B2 - 圧電積層体 - Google Patents

圧電積層体

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JP3095154B2 JP03312171A JP31217191A JP3095154B2 JP 3095154 B2 JP3095154 B2 JP 3095154B2 JP 03312171 A JP03312171 A JP 03312171A JP 31217191 A JP31217191 A JP 31217191A JP 3095154 B2 JP3095154 B2 JP 3095154B2
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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は圧電積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電子制御サスペンション装置
等、各種機器の可動部の駆動を行うアクチュエータとし
て、電圧印加により変位する圧電積層体が用いられてい
る。この圧電積層体は、セラミックスよりなる圧電板を
利用するもので、高精度な印加電圧−変位特性が期待で
きる。
【0003】例えば、特開昭60−121784号公報
には、表裏両面に銀ペーストなどの内部電極層が形成さ
れた複数の圧電板と電極板とを交互に積層した圧電積層
体が開示されており、上記電極板への通電により上記圧
電板が軸方向に伸びてアクチュエータとしての作動を行
う。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年、圧電積層体を高
負荷の加わる装置に利用することが検討されている。こ
のように高い荷重をかけながら圧電積層体を繰り返し作
動させると、外側に位置する圧電板ほど衝撃的な荷重を
受けて、クラックや該クラックの発展による割れが発生
しやすく、ひいては複数の割れにより、圧電板が小片状
にばらばらに分解して圧電積層体から欠落するおそれが
ある。この結果、圧電板が欠落した分だけ圧電積層体と
しての変位、発生荷重の特性が低下する。この現象は、
圧電板の積層枚数が多くなったり、作動中の変位量が多
くなるほど発生しやすくなる。なお、上記圧電板の割れ
は、圧電板に放射状又は同心円状に発生する。
【0005】本発明は上記実情に鑑みてなされたもので
あり、上記したような圧電板の分解、欠落を防止して、
圧電積層体としての変位、発生荷重の特性低下を抑える
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、圧電板と電極
板とを交互に複数枚積層してなる圧電積層体において、
前記圧電板には、耐熱性繊維よりなるクロスが埋設され
ていることを特徴とする。
【0007】
【作用】耐熱性繊維よりなるクロスが埋設された圧電板
は、クロスの働きにより、圧電板としての曲げ強度が高
まり、圧電板にクラックが発生しにくくなる。また圧電
板にクラックが発生しても、そのクラックの発展がクロ
スにより阻止されるので、圧電板の割れそのものが発生
しにくくなる。さらに、たとえクラックの発展により圧
電板が割れても、クロスによりその形状が保持される。
したがって、圧電板が分解して圧電積層体から欠落する
ことが抑制される。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を具体的に説明する。
本実施例の圧電積層体は、図1の断面図に示すように、
圧電板1と電極板2とが、内部電極層3を介して交互に
複数枚積層されて形成され、電気絶縁性の熱収縮チュー
ブ4で被覆されている。そして各電極板2は、リード線
51、52にそれぞれ接続された外部電極61、62に
一枚置きに接合されている。
【0009】上記圧電板1は、PZT(PbZrO3
PbTiO3 )系セラミックス製のもので、直径17m
m、厚さ0.5mmの円板形状を有している。この圧電
板1の表裏両面には、圧電板1と電極板2との導通を確
実なものとするために、銀ペーストが印刷、焼き付け処
理されて、直径15mm、厚さ0.003mmの内部電
極層3が同心円形状に形成されている。なお、上記圧電
板の厚さは0.5〜2.0mmが適当であり、内部電極
層の厚さは0.003〜0.015mmが適当である。
【0010】そして、積層された圧電板1のうち、最も
外側に位置する上下の圧電板1には、それぞれクロス1
1が圧電板の全面に均一に埋設されている。圧電板1に
クロス11を埋設するには、例えば、圧電板1を成形す
る際にクロス11を埋め込み、その後焼成工程を経て、
研削工程時に圧電板1からはみ出たクロス11を切断す
ることにより行うことができる。このクロス11は、線
径0.02mmの耐熱性繊維(高耐熱性のガラス質繊
維)よりなる単線をピッチ1.0mmで織ったものであ
る。なお、耐熱性繊維としては、圧電板の形成時におけ
る焼成温度(1000〜1200℃程度)に耐え得るも
のを使用でき、上記高耐熱性のガラス質繊維の他、アル
ミナ繊維、ジルコニア繊維、炭化ケイ素繊維、窒化ケイ
素繊維などの結晶質繊維等を用いることができる。また
上記クロスとしては、布組織をもつものであれば特に限
定されず、上記織物の他に編物や不織布などとすること
もできる。クロスとして織物組織のものを採用した場
合、その織物組織を単線で構成するときは線径0.02
mm以上、ピッチ1.0mm以下とすることが好まし
く、束線で構成するときは線径0.01mm以下、打込
み本数30〜60本、ピッチ2.0mm以下とすること
が好ましい。
【0011】上記電極板2はステンレス鋼板であり、内
部電極層3と同一形状の円板部と、円板部の一部から径
方向外方に突出しその先端が軸方向に曲折された舌片部
とから構成されている。舌片部は交互に180度ずれて
配置され、一枚置きに上記外部電極61、62に接合さ
れている。なお、電極板の厚さは0.02〜0.05m
mが適当である。
【0012】なお、上記実施例では、積層された圧電板
1のうち、最も外側に位置する上下の圧電板1のみにク
ロスを埋設する例について示したが、さらに強い衝撃を
受ける場合には、外側から順にクロスを埋設する圧電板
の枚数を増やせばよい。本実施例の圧電積層体では、電
源(図示せず)により電圧が印加されると、リード線5
1、52外部電極61、62を介して電極板2に通電さ
れ、圧電板1が軸方向に伸びてアクチュエータとしての
作動を行う。 (評価)上記実施例の圧電積層体について、耐久試験を
実施した。その結果、本実施例の圧電積層体の圧電板1
のうち、最も外側に位置しクロス11が埋設された圧電
板1に割れが発生していたものの、その圧電板1の形状
はクロス11により保持されていた。
【0013】また、動特性における圧電積層体の変位量
について、耐久試験前と耐久試験後とで比較した。耐久
試験前の圧電積層体の変位量を100%としたときの結
果を図4に示す。また、静特性における圧電積層体の変
位量及び発生荷重について、耐久試験前と耐久試験後と
で比較した。耐久試験前の変位量及び発生荷重を100
%としたときの結果を図5及び図6に示す。なお、静特
性における圧電積層体の変位量について、圧電板1にク
ロス11を埋設しないこと以外は上記実施例と同様に作
製した比較例の圧電積層体についても同様に調べた。そ
の結果も図5に併せて示す。
【0014】図4〜図6からも明らかなように、本実施
例の圧電積層体は、耐久試験後においても、変位量び発
生荷重の特性にほとんど変化がみられなかった。なお、
変位量については、耐久試験後の方が若干大きくなっ
た。これは、割れが発生した圧電板1において、割れの
発生により面積に対する高さの比が変化し、その結果振
動モードが変わったことに起因しているものと考えられ
る。
【0015】これに対し、比較例の圧電積層体は、最も
外側に位置する圧電板が割れの発生により欠落してお
り、耐久試験後の変位量が大幅に低下した。さらに、上
記本実施例にかかるクロスを埋設した圧電板と、上記比
較例にかかるクロスを埋設していない圧電板について、
曲げ強度を調べた。比較例の圧電板の曲げ強度を100
%としたときの結果を図7に示す。図7からも明らかな
ように、クロスを埋設することにより、圧電板の曲げ強
度が向上するので、圧電板の割れそのものも発生しにく
くなることがわかる。
【0016】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の圧電積層体
は、クロスの作用により圧電板の分解が抑制され、圧電
積層体の変位、荷重特性の低下が抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の圧電積層体の断面図である。
【図2】本実施例の圧電積層体の圧電板の平面図であ
る。
【図3】本実施例の圧電積層体の圧電板の断面図であ
る。
【図4】本実施例の圧電積層体について、動特性におけ
る変位量を耐久試験前と耐久試験後とで比較した図であ
る。
【図5】本実施例の圧電積層体について、静特性におけ
る変位量を耐久試験前と耐久試験後とで比較した図であ
る。
【図6】本実施例の圧電積層体について、静特性におけ
る発生荷重を耐久試験前と耐久試験後とで比較した図で
ある。
【図7】本実施例にかかるクロスを埋設した圧電板と、
比較例にかかるクロスを埋設していない圧電板の曲げ強
度を示す図である。
【符号の説明】
1は圧電板、2は電極板、3は内部電極層、11はクロ
スである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電板と電極板とを交互に複数枚積層し
    てなる圧電積層体において、 前記圧電板には、耐熱性繊維よりなるクロスが埋設され
    ていることを特徴とする圧電積層体。
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