JP3095150U - 自転車用クランクアーム - Google Patents

自転車用クランクアーム

Info

Publication number
JP3095150U
JP3095150U JP2003000065U JP2003000065U JP3095150U JP 3095150 U JP3095150 U JP 3095150U JP 2003000065 U JP2003000065 U JP 2003000065U JP 2003000065 U JP2003000065 U JP 2003000065U JP 3095150 U JP3095150 U JP 3095150U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tapered
crank arm
hole
boss
square hole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003000065U
Other languages
English (en)
Inventor
耕造 杉野
Original Assignee
株式会社スギノテクノ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社スギノテクノ filed Critical 株式会社スギノテクノ
Priority to JP2003000065U priority Critical patent/JP3095150U/ja
Priority to CNA031020925A priority patent/CN1517266A/zh
Application granted granted Critical
Publication of JP3095150U publication Critical patent/JP3095150U/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Shafts, Cranks, Connecting Bars, And Related Bearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 クランク軸からの不用意な脱落の可能性をよ
り小さくし、安全性を高めることができる自転車用クラ
ンクアームを提供する。 【解決手段】 自転車のクランク軸4に取付けられる基
端部と、中間アーム部2と、ペダルが取付けられる先端
部3とを備える自転車用クランクアームAであって、基
端部には、軸方向貫通穴10を有するボス部1が形成さ
れており、軸方向貫通穴10は、テーパ状角穴部11
と、ボス部1の外方面から形成され、座ぐり部12と、
上記テーパ状角穴部11の内方端に段部13を介して連
続し、上記テーパ状角穴部11の内方端の対角長より大
の一定内径をもって延びる拡径穴部14とを有してお
り、ボス部1の軸方向内方部には、ギア取付け用筒部1
5が形成されており、かつ、段部13は、上記ボス部1
の軸線に対して70〜80°で傾斜するテーパ状とされ
ている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本願考案は、自転車用クランクアームに関し、特に、前ギアが取付けられる右 側の自転車用クランクアームに関する。
【0002】
【従来の技術】
自転車の駆動部は、フレームのボトムブラケットに回転支持したクランク軸の 両端部に左右のクランクアームが取付けられ、各クランクアームの先端部には、 それぞれペダルが取付けられて構成されている。右側のクランクアームの基端ボ ス部には、前ギアが取付けられる。
【0003】 クランクアームは、たとえば、図6および図7に示すように、基端ボス部10 1と、中間アーム部102と、先端ボス部103とを備える。図6および図7に 示したクランクアームBは、右側のクランクアームであり、基端ボス部101に 前ギア105が取付けられるようになっている。
【0004】 基端ボス部101には、図8および図9に示すように、クランク軸104の先 端のテーパ状角軸部141にはめ込まれるテーパ状角穴111を備える。この基 端ボス部101の外面側には、上記テーパ状角穴111の対角長よりも大の内径 をもつ座ぐり部112が形成されている。一方、この基端ボス部101の内面側 には、このボス部101の外径より小の外径を有し、外周にスプライン溝117 を有する筒部115が突出形成されている。基端ボス部101の内方端とこの筒 部115との間には、段部116が形成される。筒部115は、前ギア105の 中心孔をはめ込み、図8に仮想線で示すようにしてこの筒部115の内方端を半 径方向外向きにかしめることにより、前ギア105を上記の段部116に当て付 けてクランク軸方向の位置を規定しつつ基端ボス部101に固定するためのもの である。前ギア105の中心孔には上記スプライン溝117に係合する凹凸が形 成されている。
【0005】 このクランクアームBは、図6に示すように、基端ボス部101のテーパ状角 穴111をクランク軸104のテーパ状角軸部141にはめ込み、テーパ状角穴 111の平均内径より径の大きい頭部を有するボルト107をクランク軸141 の先端部に形成されたねじ穴142に基準締め付けトルクをもってねじ込むこと により、クランク軸104に取付けられる。なお、クランク軸104のテーパ状 角軸部141の先端にねじ軸を突出形成しておき、このねじ軸にナットを締めつ けることによる場合もある。いずれにしても、クランク軸104のテーパ状角軸 部141は上記基端ボス部101のテーパ状角穴111内に強力に引き込まれ、 これらが相互にテーパ嵌合させられる。このようなテーパ嵌合による両者間の固 着力は、テーパ状角軸部141とテーパ状角穴111の相互に密着している面積 が大きいほど大きくなる。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、上記筒部115は、上記したように前ギア105をかしめ付けるた めに形成されているのであり、かしめ操作による変形が可能なように、比較的薄 肉状となっている。そして、このような筒部115は、先にテーパ状角穴111 が開けられたクランクアーム中間品に対し、その基端ボス部101の内方側から 所定径のドリルを作用させることによって形成される。従来、このドリルは、先 端角が90〜100°のものが用いられるのが通常であり、したがって、この筒 部内面の最奥部と上記テーパ状角穴111の開口との間に形成される段部113 は、図8に示すように、基端ボス部101の軸直角方向に対し、40〜45°の 角度で傾斜する(基端ボス部101の軸線mに対して45〜50°で傾斜する) テーパ状の段部となる。
【0007】 そうすると、上記の段部113がテーパ状となっていることから、テーパ状角 穴111の内面がその内方端から侵食されることになり、とりわけ、テーパ状角 穴111の各辺の中央部が最も侵食されることになる。このことは、テーパ状角 軸部141とテーパ状角穴111との相互密着面積が減じられ、それだけテーパ 状角軸部141とテーパ状角穴111との間の相互固着力が減じられていること を意味する。テーパ状角軸部141とテーパ状角穴111の相互固着力が所定以 上に減じられると、ペダルからの強力な踏力、路面からの振動、あるいはクラン クアームBの外物への衝突等による衝撃等に起因して、上記ボルト107の緩み を誘発し、ひいてはクランクアームBの脱落に至ることがある。
【0008】 このような問題を解決するために考えられる方策の一つとして、基端ボス部1 01の軸方向長を延長し、テーパ状角穴111の軸方向長L′を延長することが 考えられるが、このような方策は、クランクアームBの材料コストおよび重量の 増大を招くので、安易に採用することができない。
【0009】 本願考案は、上記のような事情のもとで考え出されたものであって、クランク 軸のテーパ状角軸部とクランクアームの基端ボス部のテーパ状角穴との間のテー パ嵌合による相互固着力が減じられてこのことがクランクアームの脱落の原因と なることを、簡単な構成によって防止することをその課題とする。
【0010】
【考案の開示】
上記の課題を解決するため、本願考案では、次の技術的手段を講じている。
【0011】 すなわち、本願考案によって提供される自転車用クランクアームは、自転車の クランク軸に取付けられる基端部と、中間アーム部と、ペダルが取付けられる先 端部とを備える自転車用クランクアームであって、 上記基端部には、軸方向貫通穴を有するボス部が形成されており、 上記軸方向貫通穴は、その軸方向外方に向かうほど縮小するテーパ状角穴部と 、上記ボス部の外方面から形成され、上記テーパ状角穴部の外方端の対角長より 大の内径をもつ座ぐり部と、上記テーパ状角穴部の内方端に段部を介して連続し 、上記テーパ状角穴部の内方端の対角長より大の一定内径をもって延びる拡径穴 部とを有しており、 上記ボス部の軸方向内方部には、上記拡径穴部の軸方向の一部または全部を内 周面とするギア取付け用筒部が形成されており、かつ、 上記段部は、上記ボス部の軸線に対して70〜80°で傾斜するテーパ状とさ れていることを特徴とする。
【0012】 上記段部の傾斜は、さらに好ましくは、上記ボス部の軸線に対して74〜80 °とされる。
【0013】 従来、上記段部の傾斜は、ボス部の軸線に対し45〜50°の角度で傾斜して いたため、テーパ状角穴部の内面がその内方端から大きく侵食されていたが、上 記構成によれば、上記段部の傾斜がボス部の軸線に対して70〜80°の角度で 傾斜させられているため、この段部によるテーパ状角穴部の内面の侵食の程度が 緩和される。これにより、クランク軸側のテーパ状角軸部とクランクアーム側の テーパ状角穴部との相互密着面積がそれほど減じられることがなくなり、上記テ ーパ状角軸部と上記テーパ状角穴部との相互固着力が必要以上に減じられること もなくなる。
【0014】 しかも、上記段部は、ボス部の軸線に対して直交しているわけではないので、 上記拡径穴部をドリルによる穴あけ加工により、比較的簡易に形成することがで き、加工コストが上昇するということもない。
【0015】 好ましい実施の形態においてはまた、上記テーパ状角穴部は、四角穴であり、 その内面の傾斜は、上記ボス部の軸線に対して1.8〜2.2°とされている。
【0016】 テーパ状角穴部の内面の傾斜をこのような角度にしておくことにより、このテ ーパ状角穴部とクランク軸側のテーパ状角軸部との相互嵌合操作が容易であり、 また、テーパ嵌合による適正な相互固着力を得ることができる。
【0017】 好ましい実施の形態においてはさらに、上記テーパ状角穴部の軸方向長は、1 6〜20mmとされている。
【0018】 このようにすることにより、ボス部全体としての軸方向長を必要以上に延長す ることなく、上記したような、テーパ状角穴部とテーパ状角軸部との相互嵌合固 着力を適正なものとすることができる。
【0019】 好ましい実施の形態においてはさらに、上記先端部には、ペダル軸取付け用の ねじ穴が形成されているとともに、上記先端部の外方面には、上記ねじ穴を取り 囲むようにして、内径19〜21mm、深さ0.4〜0.8mmの座ぐり部が形 成されている。
【0020】 このように構成することにより、仮にクランクアームの先端部のねじ穴にねじ 付けられるペダル軸の胴付き部に硬質バリが残っており、この硬質バリが上記座 ぐり部の底部を削りとって切り屑が発生しても、ペダル軸締め付け状態において 上記胴付き部と座ぐり部の内壁との間にわずかなすきましかないため、切り屑が このすきまから不用意に外部に突出してしまうといったことが防止される。
【0021】 本願考案のその他の特徴および利点は、図面を参照して以下に行なう詳細な説 明から、より明らかとなろう。
【0022】
【考案の実施の形態】
以下、本願考案の好ましい実施の形態につき、図1〜図5を参照しつつ、具体 的に説明する。
【0023】 図1および図2に示される自転車用クランクアームAは、自転車の右側におい てクランク軸4に取付けられるものであり、前ギア5を支持することができるよ うに形成されている。この自転車用クランクアームAは、基端ボス部1と、この 基端ボス部1からその半径方向が外方に延出する中間アーム部2と、この中間ア ーム部2の先端に形成された先端ボス部3とを有する。中間アーム部2は、やや 偏平な断面を有しており、基端ボス部1から先端ボス部3にかけて、やや外方に 変位させられている。このような自転車用クランクアームAは、熱間鍛造による 成形が容易なように、たとえば、S20Cといった炭素鋼を材料として作成され ることが多い。
【0024】 基端ボス部1には、図3および図4に示すように、軸方向貫通穴10が形成さ れている。この軸方向貫通穴10は、その軸方向外方に向かうほど縮小するテー パ状角穴部11と、上記基端ボス部1の外方面から形成され、上記テーパ状角穴 部11の外方端の対角長よりも大の内径をもつ座ぐり部12と、上記テーパ状角 穴部11の内方端に段部13を介して連続し、上記テーパ状角穴部11の内方端 の対角長よりも大の一定内径をもって延びる拡径穴部14とを有している。テー パ状角穴部11は、本実施形態では、略四角断面をもつように形成されており、 その内面のボス部軸線mに対する傾斜角αは、通常2°、好ましくは1.8〜2 .2°に形成される。このテーパ状角穴部11は、クランク軸4の端部に形成さ れるテーパ状角軸部41にテーパ嵌合するための部分であり、したがって、クラ ンク軸4の端部に形成されるテーパ状角軸部41もまた、上記テーパ状角穴部1 1と同等のテーパ角をもったものとされる。
【0025】 上記基端ボス部1の軸方向内方部には、上記拡径穴部14を内周面とするギア 取付け用筒部15が形成されている。このギア取付け用筒部15の外径は、基端 ボス部1の一般外径より小とされており、したがって、このギア取付け用筒部1 5の根元部と基端ボス部1の外周面との間には、ボス部の軸線mと直交する段部 16が形成されている。このギア取付け用筒部15の外周面にはまた、図2に示 すように、スプライン17が形成されている。
【0026】 図3に示すように、上記基端ボス部1に形成された軸方向貫通穴10における 上記段部13は、ボス部の軸線mに対して70〜80°、さらに好ましくは74 〜76°で傾斜するテーパ状とされる。この実施形態では、この段部13の傾斜 角βは、75°とされている。この点、従来において、この段部13は図8を参 照してすでに説明したようにボス部の軸線mに対して45〜50°で傾斜してい たことに対して大きく異なる。このような段部13は、基端ボス部1において、 先に上記テーパ状角穴部11となるべき穴を形成しておき、そうして、ボス部の 軸方向内方から、先端角が140〜160°、最も好ましくは先端角が150° のドリルを用いることにより、上記ギア取付け用筒部15の内周面の形成と同時 に形成することができる。なお、上記テーパ状角穴部11の軸方向長Lは、好ま しくは16〜20mmとするように形成される。
【0027】 一方、図1および図5に示すように、先端ボス部3には、ペダル軸6をねじ込 むためのねじ穴31が、上記基端ボス部1のテーパ状角穴部11と平行な軸線を もつように形成される。そして、この先端ボス部3の外面には、上記ねじ穴31 を囲むようにして、座ぐり部32が形成されている。この座ぐり部32の内径φ 1 は、好ましくは19〜20mm、深さDは、好ましくは0.4〜0.8mmに 設定される。なお、このような座ぐり部32は、クランクアームAの全体を熱間 鍛造によって形成した後、冷間鍛造によって形成する。これにより、座ぐり部3 2の表面硬度が高まる。
【0028】 ペダルは、ペダル本体を回転可能に支持するペダル軸6を備えており、このペ ダル軸6の一端には、胴付き部61を介してねじ軸62が延出させられている。 ねじ軸62の呼び径は、規格によって各社一定であり、これに伴い、胴付き部6 1の外径φ2もまた、ほぼ一定である。具体的には、この胴付き部61の外径φ2 は、18〜19.5mmの範囲内に収まる。このことを考慮し、上記の座ぐり部 32の内径φ1は、胴付き部61の外径φ2に対し、0.5〜2.0mm大となる ように設定するのが望ましい。なお、ペダル軸6は、その強度を保証するため、 ボロン鋼等の高硬度金属によって形成されており、胴付き部61の端部には、図 1に示すように、硬質バリVが残っていることが多い。また、胴付き部61には 、側面に互いに平行な平坦部61aが形成されていて、その部の断面は、スパナ 等の工具を係合することができるように、いわゆる小判型となっている。
【0029】 さて、上記のクランクアームAは、クランク軸4に取り付けるに先立って、前 ギア5が取付けられる。前ギア5は、図3に示すように、基端ボス部1のギア取 付け用筒部15に外嵌された上、上記筒部を外開き状にかしめることによって取 付けられる。前ギア5の中心孔には、上記スプライン17と対応してこれに係合 する凹凸が形成されているので、クランクアームAから伝達される強力な回転力 を前ギア5に伝達するのに都合がよい。また、前ギア5は、上記ギア取付け用筒 部15と基端ボス部1の外周との間に形成された段部16に当て付けられるので 、基端ボス部1に対するその軸直角方向の姿勢が正確に規定される。
【0030】 上記クランクアームAは、図1に示すように、クランク軸4のテーパ状角軸部 41に対し、基端ボス部1のテーパ状角穴部11をテーパ嵌合させ、そして、上 記テーパ状角穴部11の対角長よりも大であって、上記座ぐり部12の内径より も小の外径をもつ頭部をもつボルト7を上記テーパ状角軸部41の先端に開けた ねじ穴42にねじ込むことによって行なわれる。このボルト7の締め付けトルク は、規格で定められた所定の大きさとされる。このボルト7は、クランクアーム Aの基端ボス部1のテーパ状角穴部11へクランク軸4のテーパ状角軸部41を 強力に引き込み、これによってテーパ状角穴部11の内面とテーパ状角軸部41 の外面とを強大な面圧によって密着させる。その結果、クランクアームAとクラ ンク軸4との強固な固着状態が実現される。
【0031】 そして、このクランクアームAにおいては、その基端ボス部1の軸方向貫通穴 10におけるテーパ状の段部13のボス部軸線mに対する傾斜角βを70〜80 °としている。したがって、図3に示すように、このような段部13がテーパ状 に傾斜していることによるテーパ状角穴部11の内面の侵食の程度が、上記段部 13の傾斜が45〜50°である従来の構成(図8)に対し、大いに軽減される 。したがって、クランク軸側のテーパ状角軸部41とクランクアーム側のテーパ 状角穴部11との相互密着面積が従来ほど減じられることがなくなり、上記テー パ状角軸部41とテーパ状角穴部11との間の相互固着力が必要以上に減じられ るということがなくなる。このことは、クランクアームAのクランク軸4からの 不用意な脱落を防止するのに大いに寄与し、自転車の安全性がより高められる。
【0032】 ペダルは、自転車の販売店において、販売が成立した時点でクランクアームの 先端ボス部に取付けられる。ペダルを先に取付けてしまうと、自転車の全体幅が 拡がり、自転車の輸送コストが高まり、また、一定の陳列スペースに効率的に陳 列することができなくなるからである。
【0033】 ペダルは、図1および図5に示すように、そのペダル軸6の一端のねじ軸62 を上記先端ボス部3のねじ穴31にねじ込むことによって、クランクアームAに 取付けられる。前述したように、ペダル軸6の胴付き部61に形成された断面小 判形部にスパナ等の工具を係合させ、ペダル軸6を回転させながら上記ねじ軸6 2を上記先端ボス部3のねじ穴31にねじ込んでゆく。やがて胴付き部61が座 ぐり部32の底部32aに近づくと、上記した硬質バリVが座ぐり部32の底部 32aを削り、切り屑が発生することがあるが、座ぐり部32は上記のように冷 間鍛造によって表面硬化されているので、発生する切り屑の程度も小さい。胴付 き部61は、その端面が座ぐり部32の底部32aに当接してねじ軸62の締め つけ操作は終了する。
【0034】 このような組み付け状態においては、図5に表れているうように、胴付き部6 1が座ぐり部32内に収まっており、かつ、胴付き部61の外周と座ぐり部32 の内面との間のすきま60は、わずかである。したがって、仮に上記のような切 り屑が発生したとしても、この切り屑が上記のわずかなすきま60から外部に突 出するといったことは、効果的に回避される。
【0035】 もちろん、ペダル軸6の胴付き部61に上記のような硬質バリVが残っていな い場合には、そもそも、ペダル軸ねじ付け時に切り屑が発生するといったことは ありえない。しかしながら、各メーカの各種の自転車を陳列して販売に供する販 売店においては、ペダルを支払いカウンタに保管しているが故に、販売が成立し た自転車に他社のペダルが誤って取り付けられることは避けられない。このよう に、胴付き部61に硬質バリVが残ったペダルが誤って上記構成のクランクアー ムAに取付けられたとしても、硬質バリVがクランクアームAを削ることによっ て生じる切り屑が外部に露出してしまい、この切り屑が作業者の怪我の原因とな ったり、乗者の靴を傷つけることになったりという不都合を効果的に回避するこ とができる。
【0036】 もちろん、この考案の範囲は上述した実施形態に限定されるものではなく、各 請求項に記載した事項の範囲内でのあらゆる設計的変更は、すべて本願考案の範 囲に包摂される。たとえば、実施形態では、クランクアームAの基端ボス部1の クランク軸4への取付けは、クランク軸4の先端に開けたねじ穴42にボルト7 をねじ込むことによって行なうようにしているが、クランク軸4の先端に突設し たねじ軸にナットを締めつける場合にも、同様の利点をもって本願考案のクラン クアームを取り付けることができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願考案に係るクランクアームを示す概略断面
図である。
【図2】図1の底面図である。
【図3】図1における基端ボス部を拡大して示す断面図
である。
【図4】図1における基端ボス部にクランク軸が嵌合し
た状態を拡大して示す図である。
【図5】図1における先端ボス部を拡大して示す断面図
である。
【図6】従来のクランクアームを示す概略断面図であ
る。
【図7】図6の底面図である。
【図8】図6における基端ボス部を拡大して示す断面図
である。
【図9】図6における基端ボス部にクランク軸が嵌合し
た状態を拡大して示す図である。
【符号の説明】
A クランクアーム 1 基端ボス部(ボス部) 2 中間アーム部 3 先端ボス部(先端部) 4 クランク軸 10 軸方向貫通穴 11 テーパ状角穴部 13 段部 14 拡径穴部 15 ギア取付け用筒部 32 座ぐり部

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自転車のクランク軸に取付けられる基端
    部と、中間アーム部と、ペダルが取付けられる先端部と
    を備える自転車用クランクアームであって、 上記基端部には、軸方向貫通穴を有するボス部が形成さ
    れており、 上記軸方向貫通穴は、その軸方向外方に向かうほど縮小
    するテーパ状角穴部と、上記ボス部の外方面から形成さ
    れ、上記テーパ状角穴部の外方端の対角長より大の内径
    をもつ座ぐり部と、上記テーパ状角穴部の内方端に段部
    を介して連続し、上記テーパ状角穴部の内方端の対角長
    より大の一定内径をもって延びる拡径穴部とを有してお
    り、 上記ボス部の軸方向内方部には、上記拡径穴部の軸方向
    の一部または全部を内周面とするギア取付け用筒部が形
    成されており、かつ、 上記段部は、上記ボス部の軸線に対して70〜80°で
    傾斜するテーパ状とされていることを特徴とする、自転
    車用クランクアーム。
  2. 【請求項2】 上記段部は、上記ボス部の軸線に対して
    74〜76°で傾斜するテーパ状とされている、請求項
    1に記載の自転車用クランクアーム。
  3. 【請求項3】 上記テーパ状角穴部は、四角穴であり、
    その内面の傾斜は、上記ボス部の軸線に対して1.8〜
    2.2°である、請求項1または2に記載の自転車用ク
    ランクアーム。
  4. 【請求項4】 上記テーパ状角穴部の軸方向長は、16
    〜20mmである、請求項3に記載の自転車用クランク
    アーム。
  5. 【請求項5】 上記先端部には、ペダル軸取付け用のね
    じ穴が形成されているとともに、上記先端部の外方面に
    は、上記ねじ穴を取り囲むようにして、内径19〜21
    mm、深さ0.4〜0.8mmの座ぐり部が形成されて
    いる、請求項4に記載の自転車用クランクアーム。
JP2003000065U 2003-01-09 2003-01-09 自転車用クランクアーム Expired - Fee Related JP3095150U (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003000065U JP3095150U (ja) 2003-01-09 2003-01-09 自転車用クランクアーム
CNA031020925A CN1517266A (zh) 2003-01-09 2003-01-29 自行车用曲柄臂

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003000065U JP3095150U (ja) 2003-01-09 2003-01-09 自転車用クランクアーム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3095150U true JP3095150U (ja) 2003-07-25

Family

ID=34308265

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003000065U Expired - Fee Related JP3095150U (ja) 2003-01-09 2003-01-09 自転車用クランクアーム

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP3095150U (ja)
CN (1) CN1517266A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05161946A (ja) * 1991-12-13 1993-06-29 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 双ドラム式連続鋳造装置及びスクレーパ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05161946A (ja) * 1991-12-13 1993-06-29 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 双ドラム式連続鋳造装置及びスクレーパ

Also Published As

Publication number Publication date
CN1517266A (zh) 2004-08-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4495849B2 (ja) 緩み止めナット
JP2558537Y2 (ja) 自転車用クランク軸ユニット
US4898429A (en) Wheel nut assembly
GB2478841A (en) Security fastener
US7938610B2 (en) Lock nut
TWI374224B (en) Anti-theft fixing device for connecting integrally a wheel on the hub of a motor vehicle
JP3095150U (ja) 自転車用クランクアーム
JP4077371B2 (ja) スイングアーム支持用ピボット軸構造
JP2011012788A (ja) 盗難防止ネジ、盗難防止ネジ用締付具、及び、これらを用いた盗難防止ネジセット
JPS62131953A (ja) 頭上カム軸を少なくとも一本備えた内燃機関
JP2019127057A (ja) ホイール取付け用ナットのキャップ部材およびホイール取付け方法
JPH11193808A (ja) ピアスナット
US5056870A (en) Wheel nut assembly
JP3093872U (ja) 自転車用クランクアーム
JP3149822U (ja) 締結金具
JP2574193Y2 (ja) 二重頭付きボルト
CN210565649U (zh) 一种防盗圆螺母
JPH0315436Y2 (ja)
JP3212132U (ja) 固定装置
JP2518764Y2 (ja) ダブルロックナット
JP2009034733A (ja) ボルト/ナットの供回り防止具
JP4149212B2 (ja) フレアナット付きフレアパイプ
JPH0719719Y2 (ja) ドライバービット
JP2024077043A (ja) 誤組み付け検知装置及び誤組み付け検知方法
JP3113796U (ja) フランジ付きボルト

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees