JP3094987U - ドーターボード保持器を有するカード・コネクタ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドーターボードをしっかりとマザーボードに
係止するカード・コネクタ装置を提供する。 【解決手段】 コネクタ装置は、マザーボード（７）上
に搭載されてドーターボード（１０）を受容するための
スロット（２１）を有する筐体（２０）を含む。保持器
（３）は、ドーターボード（１０）を筐体（２０）に固
定するために用いられ、ドーターボード（１０）を受容
するための細溝部（２４）を有する支持部（２３）と、
ベース部（３０）に摺動可能に受容されるラッチ（５
０）を有する。ラッチは、ドーターボード（１０）と係
合する作動位置又はドーターボード（１０）から外れる
非作動位置のいずれかに、前記ベース部（３０）に対し
て維持される。ラッチ（５０）が非作動位置に位置する
場合、ドーターボード（１０）を筐体（２０）内に容易
に嵌め込むことができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、ドーターボードをマザーボードに係止する保持器を有するコネクタ 装置に関する。

【０００２】

【従来の技術及び考案が解決しようとする課題】

典型的なカード・コネクタ装置は、係止用の突起を有する保持アームを備えて おり、これによってドーターボードをカード・コネクタ装置の筐体にロックする 。しかしながら、保持アームは、成形プロセスによって筐体と一体に形成されて いる。カード・コネクタ装置をもっと柔らかい材料によって形成した場合、保持 アームには、ドーターボードを筐体に保持するために適切な弾性がなくなる。こ れに対して、カード・コネクタ装置をもっと強い材料で形成した場合、ドーター ボードは、保持アーム上を容易に動けなくなる虞があり、保持アームを筐体に対 して曲げると、ユーザによって保持アームが壊されてしまう可能性が高くなる。

【０００３】 本考案は、ドーターボードをしっかりとマザーボードに係止し、ユーザによっ てドーターボードをマザーボードに係止することを可能とする保持器を含むカー ド・コネクタ装置を提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案の主たる構成は、マザーボードと、マザーボード上に搭載され、スロッ トを有する筐体と、筐体のスロット内に嵌め込むことが可能なドーターボードと 、筐体にドーターボードを固定するための保持器と、を備えたコネクタ装置であ って、保持器は、穴部を有するベース部と、ベース部の穴部に摺動可能に受容さ れるラッチを有し、該ラッチは、ドーターボードと係合する作動位置とドーター ボードから外れる非作動位置との間で移動可能とされる。

【０００５】

【考案の実施の形態】 図１乃至図３を参照すると、実施の形態のカード・コネクタ装置は、細長い筐 体２０及び保持器３によってマザーボード７に取り付けられるドーターボード１ ０を備えている。例えば、筐体２０は、マザーボード７上に搭載されており、ド ーターボード１０を受容するための細長いスロット２１を含む。筐体２０は、ド ーターボード１０の対応する導電性部材１２に電気的に接続するため、複数の一 般的な導電性部材（図示せず）を含む。

【０００６】 保持器３は、ドーターボード１０を筐体２０及び／又はマザーボード７に固定 するために設けられている。例えば、保持器３は、筐体２０と一体に形成される か、又はその一端に取り付けられるか若しくは固定され、又はマザーボード７に 固定されて、ドーターボード１０を筐体２０及び／又はマザーボード７に固定す ることができる。

【０００７】 保持器３は、筐体２０に固定されるか又は直接マザーボード７に固定された支 持部２３を含む。支持部２３は、ドーターボード１０の一部すなわち縁部を受容 するための細溝部２４を有する（図１、図２、図８）。保持器３は、支持部２３ 上に固定され穴部３１を有するベース部３０を含む。ベース部３０は、その一端 が、穴部３１と連通する１つ以上の凹陥部３７と、凹陥部３７の近くに位置する １つ以上の突起部３８とを有する。ベース部３０は、さらに、他端から穴部３１ 内に半径方向に延出する周辺フランジ３９を有する（図３、図９、図１３、図１ ４）。

【０００８】 ベース部３０は、穴部３１を規定する内周面３１０と、異なる深さで内周面３ １０に交互に形成された複数の溝部３２及び通路部３３とを含み（図４、図５） 、溝部３２と通路部３３との間に隆起部３３１が形成されている。隆起部３３１ は、各々、一方側に形成された直線の側部すなわち縁部３６と、他方側に向かっ て傾斜した傾斜面部３５を有する自由端とを含む。ベース部３０の通路部３３は 、各々、ベース部３０の溝部３２よりも浅い深さを有し（図５）、ベース部３０ の各通路部３３の一端に、すなわちベース部３０の通路部３３と並んで座部３４ が形成され、これが各隆起部３３１の傾斜面部３５の根元の部分に位置する、す なわち支持部２３の細溝部２４側に位置するようになっている。

【０００９】 ラッチ５０は、ベース部３０の穴部３１内に摺動可能に受容され、ベース部３ ０の一端から延出可能であり支持部２３又は細長い筐体２０の細溝部２４内に延 出可能な一端５１を含み（図８、図９）、これがドーターボード１０の開口部１ １内に嵌まり込んで、ドーターボード１０を筐体２０に、したがってマザーボー ド７に固定する。

【００１０】 キャップ８０は、ベース部３０の穴部３１の一端に連結され、ベース部３０の 凹陥部３７内に嵌め込まれる１つ以上の突起部８１を含む。ベース部３０の突起 部３８を、ベース部３０に対して曲げて、キャップ８０の突起部８１と係合させ 、キャップ８０をベース部３０に固定することができる（図３、図９）。

【００１１】 ばね６０が、ラッチ５０上に係合され、ラッチ５０の周縁止め部５２とキャッ プ８０又はベース部３０との間に係止されて、ラッチ５０の一端５１をベース部 ３０の穴部３１内に付勢し、ラッチ５０の一端５１を、保持器３又は筐体２０の 支持部２３の細溝部２４から解放する（図３）。

【００１２】 図２、図４、図５に最も明確に図示されるように、ラッチ５０の他端５３は、 ベース部３０の穴部３１内に回転可能に受容される回転部材４０の穴部４４内に 回転可能に嵌め込まれる（図３、図９）。図６、図７に示すように、回転部材４ ０は、その一端４５に複数の歯部４１が形成され、外周部に複数の長手方向のリ ブ４２が形成されている。

【００１３】 リブ４２は、各歯部４１の一側面すなわち半分と位置合わせされており（図６ 、図７）、各々、その一端すなわち自由端に形成された傾斜面部４３を含む。傾 斜面部４３は、歯部４１の対応する傾斜面部と位置合わせされており、すなわち 同一平面であり、これがベース部３０の隆起部３３１の傾斜面部３５と係合する （図１１、図１２）。

【００１４】 取っ手７０は、ベース部３０の穴部３１内に摺動可能に受容され、その一端が ベース部３０から延出可能であり（図２、図３）、他端には、回転部材４０の端 部４５を回転可能に受容するための穴部７３が形成されている。取っ手７０は、 他端に、回転部材４０の歯部４１と係合するための複数の歯部７１が形成されて おり、さらに、外周部から延出しベース部３０の溝部３２又は通路部３３のいず れかに摺動可能に受容される複数の突起部７２を含む。

【００１５】 図６に示すように、取っ手７０の突起部７２は、取っ手７０の各歯部７１の中 央すなわち中心部に位置合わせされており、したがって、回転部材４０及び取っ 手７０の歯部４１、７１が相互に係合した場合に、回転部材４０のリブ４２から ずれることができる。リブ４２は突起部７２よりも幅を広くして、リブ４２の傾 斜面部４３をベース部３０の傾斜面部３５と係合可能とすると好ましい（図１１ ）。

【００１６】 動作において、図３、図６、図１０に示すように、ラッチ５０の一端５１を、 ばね６０によってベース部３０の穴部３１内に付勢し（図３）、回転部材４０の リブ４２及び取っ手７０の突起部７２を、ベース部３０の溝部３２内に嵌入すな わち受容させることができ（図１０）、回転部材４０及び取っ手７０の歯部４１ 、７１を、ばね６０によって、相互に係合させるように付勢することができる（ 図６）。このとき、ラッチ５０は、ベース部３０内に移動して格納位置すなわち 非作動位置となり、ドーターボード１０を筐体２０のスロット２１及び支持部２ ３又は筐体２０の細溝部２４内に容易に嵌め込むことができるようになっている 。

【００１７】 図８及び図９に示すように、取っ手７０を、ばね６０に逆らってベース部３０ に向けてすなわちベース部３０内へと押すと、図１１に示すように、回転部材４ ０のリブ４２は、隆起部３３１の直線縁部３６に沿って移動して、隆起部３３１ から放れることができる。

【００１８】 リブ４２の傾斜面部４３がベース部３０の傾斜面部３５と並ぶと、ばね６０に よって、ベース部３０の周辺フランジ３９へと回転部材４０が付勢されて、図１ ２、図１４に示すように、リブ４２の傾斜面部４３をベース部３０の傾斜面部３ ５に沿って動かして、リブ４２をベース部３０の各座部３４上に支持すなわち配 置することができる。

【００１９】 このとき、すなわちリブ４２がベース部３０の各座部３４上に支持されたとき 、ラッチ５０の端部５１は、作動位置に移動する、すなわちベース部３０から延 出する（図９）ので、ドーターボード１０の開口部１１内に嵌まり込むことがで き、これによって、ドーターボード１０を支持部２３及び／又は筐体２０に固定 又はロックし、したがってマザーボード７にロックすることができる。

【００２０】 ドーターボード１０を筐体２０から外す必要がある場合には、リブ４２が再び 隆起部３３１から放れるまで（図１１）、ばね６０に逆らって取っ手７０をベー ス部３０に向けてすなわちベース部３０内へと押せば良い。次いで、再びばね６ ０によって回転部材４０がベース部３０の周辺フランジ３９へと付勢され、リブ ４２の傾斜面部４３がベース部３０の傾斜面部３５に沿って動いて、リブ４２が 再びベース部３０の各溝部３２内に嵌め込まれる（図１０、図１１）。

【００２１】 このとき、ラッチ５０は再びベース部３０内に移動して、ドーターボード１０ が筐体２０のスロット２１及び支持部２３又は筐体２０の細溝部２４内に容易に 嵌まり込むことができる格納位置すなわち非作動位置となる。リブ４２はベース 部３０の各溝部３２内に嵌まり込み、ラッチ５０はベース部３０内に移動して格 納位置すなわち非作動位置となり、ドーターボード１０は、取っ手７０を作動さ せることなく、筐体２０のスロット２１及び支持部２３又は筐体２０の細溝部２ ４内に容易に嵌まり込んだり、これらから解放されたりし、ユーザは両手を使っ てドーターボード１０を筐体２０内に嵌め込むことができる。

【００２２】 なお、他の実施の形態としては、図１５に示すように、回転部材４０をラッチ ５０と一体に形成し、ラッチ５０を回転部材４０と共にベース部３０に対して回 転可能な構成とすることもできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】カード・コネクタ装置の分解図である。

【図２】この装置の部分分解図である。

【図３】この装置の横断面図である。

【図４】この装置のベース部の部分平面図である。

【図５】図４の線５−５に沿った部分横断面図である。

【図６】この装置の２つの作動部材の外周面からの展開
を示す部分平面図である。

【図７】この装置の２つの作動部材の外周面からの展開
を示す部分平面図である。

【図８】この装置の動作を示す、図２と同様の部分分解
図である。

【図９】この装置の横断面図である。

【図１０】この装置の動作を示す部分平面図である。

【図１１】この装置の動作を示す部分平面図である。

【図１２】この装置の動作を示す部分平面図である。

【図１３】図１０の線１３−１３に沿った部分横断面図
である。

【図１４】図１２の線１４−１４に沿った部分横断面図
である。

【図１５】この装置の別の実施形態を示す部分分解図で
ある。

【符号の説明】

３ 保持器 ７ マザーボード １０ ドーターボード ２０ 筐体 ２１ スロット ３０ ベース部 ３１ 穴部 ３２ 溝部 ３３ 通路部 ３３１ 隆起部 ３４ 座部 ３５ 傾斜面部 ４０ 回転部材 ４２ リブ ４３ 傾斜面部 ５０ ラッチ

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 マザーボード（７）と、 前記マザーボード上に搭載され、スロット（２１）を有
   する筐体（２０）と、 前記筐体（２０）の前記スロット（２１）内に嵌め込む
   ことが可能なドーターボード（１０）と、 前記筐体（２０）に前記ドーターボード（１０）を固定
   するための保持器（３）と、を備えたコネクタ装置であ
   って、 前記保持器（３）は、穴部（３１）を有するベース部
   （３０）と、前記ベース部（３０）の前記穴部（３１）
   に摺動可能に受容されるラッチ（５０）を有し、 該ラッチ（５０）は、前記ドーターボード（１０）と係
   合する作動位置と前記ドーターボード（１０）から外れ
   る非作動位置との間で移動可能とされたことを特徴とす
   るコネクタ装置。
2. 【請求項２】 前記ベース部（３０）には、前記ラッチ
   （５０）を前記作動位置に支持するための複数の座部
   （３４）が設けられたことを特徴とする請求項１に記載
   のコネクタ装置。
3. 【請求項３】 前記ベース部（３０）は、溝部（３２）
   と通路部（３３）との間に規定された複数の隆起部（３
   ３１）を含み、 前記座部（３４）は、前記ベース部（３０）の前記通路
   部（３３）と位置合わせされており、 前記隆起部（３３１）は、各々、前記ベース部（３０）
   の前記座部（３４）に向かって傾斜する傾斜面部（３
   ５）を含むことを特徴とする請求項２に記載のコネクタ
   装置。
4. 【請求項４】 前記ラッチ（５０）の一端には、回転部
   材（４０）が設けられており、 該回転部材は、前記ベース部（３０）の前記溝部（３
   ２）に摺動可能に受容可能な少なくとも１つのリブ（４
   ２）であって、前記ラッチ（５０）が前記作動位置に維
   持される場合に前記座部（３４）の１つの上に配される
   前記リブを含み、 該リブ（４２）は、前記隆起部（３３１）の前記傾斜面
   部（３５）に係合するための傾斜面部（４３）が形成さ
   れた一端を含むことを特徴とする請求項３に記載のコネ
   クタ装置。