JP3094943B2 - 赤外線検知器 - Google Patents
赤外線検知器Info
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Description
し、特にダイアフラム構造を赤外線検知用の感熱部とし
て採用した二次元アレー赤外線検知器に関するものであ
る。
採用される2次元アレー形状の熱型赤外線検知器におけ
るフレームレートの決定要因について説明する。
2次元アレー形状の熱型赤外線検知器の1画素を図7に
示す。図7の構造は、Robert E. Flannery and James
E. Miller 著による「Status of uncooled infrared im
agers 」(SPIE Vol.1689 Infrared Imaging System(199
2) p379)に開示のものである。
トランジスタとして示される)上からダイアフラムとよ
ばれる薄膜を2本の梁により支持することにより浮上さ
せる。光学系により集光された赤外線はダイアフラムに
吸収され、ダイアフラムの温度を上昇させる。ダイアフ
ラム上には抵抗体が形成されており、この温度上昇に応
じて抵抗値が変化する。シリコン基板上に設けられた読
出し回路よりバイアス電流を抵抗体に通電し、抵抗の変
化を電気信号として読出す。
型赤外線検知器の動作原理である。次に、この検知器の
感度の決定要因について説明する。この様な検知器の感
度は、 Res=(η×Vb ×α)/Gth…(1) Res:感度(Responsivity)(V/W) η:赤外線吸収率 Vb :バイアス電圧(V) α:抵抗温度係数(1/K) Gth:熱コンダクタンス(W/K) と表される。
ムが周囲からどれだけ熱的に分離されているかを示すパ
ラメータで、一般に、ダイアフラムを支持する2本の梁
からの熱伝導(1〜2×10-7W/K)、周囲の気体を
介しての熱伝導、及び周囲からの熱輻射(〜1×10-8
W/K)の和となる。通常周囲の気体を介しての熱伝導
を低減するために、この種の赤外線検知器は、内部を真
空に維持したパッケージ内に収納される。
の熱伝導の影響を梁からの熱伝導に比べて十分小さい値
に抑えている。以上より、感度を決定する熱コンダクタ
ンスは、主に梁からの熱伝導により決定される。
ラムの温度上昇について説明する。ダイアフラムの温度
上昇ΔTは、 ΔT=(P/Gth)(1−ea )…(2) P:入射赤外線パワー(W) Gth:熱コンダクタンス(W/K) t:赤外線入射時間(sec) a:−t/τ τ:熱時定数(sec) で表される。
元のアレー型検知器において、1画面の読出し時間(フ
レームレートの逆数)によって決定される。また、従来
の熱型の赤外線検知器では、熱コンダクタンス,熱容量
が画素の形状で一義的に決定されていた。
て採用する2次元アレー形状の熱型赤外線検知器では、
特に感度の向上のみを目的としていたため、(1)式に
示す関係から熱コンダクタンスを改善し、結果として
(3)式に示す熱時定数が長くなっている。一例を挙げ
ると、熱コンダクタンス1.7×10-7W/K,熱容量
2×10-9J/Kより熱時定数12msecがある。この結
果得られる画像のフレームレートは60Hzとなる。
rshall他の著による「Uncooled Infrared Sensor With
Digital Focal Plane Array 」(SPIE Vol.2746(1996)p2
3)のテーブル1や図6を参照したものである。
造を感熱部として採用する2次元アレー形状の熱型赤外
線検知器では、熱コンダクタンス及び熱容量が一義的に
決定され、感度の向上のため熱時定数を改善する結果、
熱時定数が長くなり、十分早いフレームレートが確保で
きないという欠点があった。静止物体の計測や監視等の
用途の場合、フレームレートは30〜60Hzにて十分
とされるが、高速移動物体の検知や高速移動物体の誘導
分野ではフレームレートが遅いとS/Nの低下や像流れ
を引起こす。
レームレートを選択できる赤外線検知器を供給すること
を目的とする。
装置は、赤外線検知画素の熱コンダクタンスを可変自在
な手段を有することを特徴とする。
に装着されており、前記手段は前記真空パッケージ内の
真空気密状態を変化自在とする構造を有していることを
特徴とする。
熱コンダクタンスのものを使用して、その熱コンダクタ
ンスを変化自在とすることで、検知物体の移動速度に対
応可能とする。例えば、検知素子を収納するパッケージ
内部の真空度を変化させることで、目標の移動速度にフ
レームレートを適応させるものである。
面を参照しつつ説明する。図1は本発明の一実施例を示
す図であり、(a)はその断面図、(b)はその検知素
子部の平面図である。赤外線検知器については、検知素
子以外は従来の赤外線検知器と同様である。
を一定に保つ目的でパッケージ上に配置される電子冷却
素子1上に接着される。検知素子101と外部駆動回路
(図示せず)は、電極ピン5及びボンディングワイヤ1
8により接続される。また、パッケージ105内は、真
空に排気され、排気管6を圧切して真空が保持されてい
る。
ンスの高い画素102と低い画素103とが図1(b)
に示す如く千鳥格子上に配列されている。
画素を製作する方法について図2を用いて説明する。図
2(a)は熱コンダクタンスの高い画素102,(b)
は低い画素103の夫々断面図である。尚、従来の赤外
線検知器における画素は(b)に相当するもので、図7
に示した構造と同一である。
図2(a)に示す画素が形成され、ダイアフラム8下の
犠牲層10と呼ばれる層をエッチングにて除去する。よ
って、本発明に使用される検知素子では、熱コンダクタ
ンスの高い画素についてエッチング時にマスクを施し、
犠牲層10を除去しないまたは、途中までエッチングす
ることにより容易に実現可能である。
シリコン基板11が犠牲層10によって接触しており、
犠牲層10を介しての熱伝導が主となるため、熱コンダ
クタンスは高くなる。熱容量についても増加するが、そ
の量は熱コンダクタンスに比べて小さいため、結果とし
て熱時定数は短くなる。
コンダクタンスの低い画素を選択的に読出し、フレーム
レートが高い撮像を行う時は、熱コンダクタンスの高い
画素を選択的に読出すことにより画像を形成する。
は赤外線検知器106の断面図を示す。この赤外線検知
器では、従来と同様の熱コンダクタンスの低い検知素子
104をパッケージ内に収容するが、排気管6にパイプ
に電磁弁12を持ち、この弁によりパッケージ内の真空
を大気圧にまで高めることが可能となっている。
下)では、梁9を介しての熱伝導が支配的となり熱コン
ダクタンスは、小さい値となる。また、電磁弁を解放し
パッケージ内を大気圧にした場合、熱伝導は大気を介す
るものが支配的となり、約100倍程度熱コンダクタン
スは上昇する。また、パッケージ内の真空度の変化に合
せ、読出し回路のフレームレートを高める。
知器107の断面図を示す。この赤外線検知器では、従
来と同様の熱コンダクタンスの低い検知素子104をパ
ッケージ内に収容するが、排気管6に大気解放用の薄肉
部13を設け、この部分を外部から梁14等により突き
破ることで、パッケージ内の真空を大気圧にまで高める
ことが可能となっている。
導装置等大きさの制約を受ける装置への応用に適してい
る。
108の断面図を示す。この赤外線検知器では、従来と
同様の熱コンダクタンスの低い検知素子104をパッケ
ージ内に収容するが、排気管6の先に真空ポンプ15を
常備し、パッケージ内の真空度を任意に可変できる構造
を持つ。
用例について、高速飛行物体の目標への誘導の例をあげ
説明する。図6は高速飛行物体110と目標17が離れ
ている場合の模式図である。目標の移動角速度は小さ
く、また、目標17から放射され赤外線検知器に入射す
る赤外線も大気中での減衰により小さい。この場合、目
標17の移動角速度が小さいため、フレームレートは低
くても良いが、感度を高める必要があるため、熱コンダ
クタンスは低い状態が好ましい。
近した場合は、目標17の移動角速度は大きく、また、
目標17から放射され赤外線検知器に入射する赤外線も
大きいため、フレームレートを上げ、感度を低くして誘
導を行う。
より目標の移動速度に応じたフレームレートでの撮像を
可能にすることである。その理由は、ダイアフラム構造
を感熱部として採用する2次元アレー形状の熱型赤外線
検知器において、熱コンダクタンスの異なる画素を2次
元アレー内に配置すること、または、検知素子を収納す
るパッケージ内の真空度を変えて熱コンダクタンスを変
化させる機構を有するためである。
す縦断面図、(b)は本発明の赤外線検知中に使用され
る検知素子の平面図である。
を示す縦断面図、(b)は熱コンダクタンスの低い1画
素の構造を示す縦断面図である。
面図である。
縦断面図である。
面図である。
体の誘導装置への応用例を説明する模式図である。
図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 赤外線検知画素の熱コンダクタンスを可
変自在な手段を有することを特徴とする赤外線検知器。 - 【請求項2】 前記検知画素は真空パッケージ内に装着
されており、前記手段は前記真空パッケージ内の真空気
密状態を変化自在とする構造を有していることを特徴と
する請求項1記載の赤外線検知器。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP09115963A JP3094943B2 (ja) | 1997-05-07 | 1997-05-07 | 赤外線検知器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09115963A JP3094943B2 (ja) | 1997-05-07 | 1997-05-07 | 赤外線検知器 |
Publications (2)
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JPH10307061A JPH10307061A (ja) | 1998-11-17 |
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Family
ID=14675480
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP09115963A Expired - Fee Related JP3094943B2 (ja) | 1997-05-07 | 1997-05-07 | 赤外線検知器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3094943B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05131152A (ja) * | 1991-11-11 | 1993-05-28 | Kubota Corp | 穀物処理設備 |
Families Citing this family (2)
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---|---|---|---|---|
GB0424934D0 (en) | 2004-11-12 | 2004-12-15 | Qinetiq Ltd | Infrared detector |
WO2016020993A1 (ja) * | 2014-08-06 | 2016-02-11 | 株式会社日立製作所 | 赤外線センサおよび信号検出方法 |
-
1997
- 1997-05-07 JP JP09115963A patent/JP3094943B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH05131152A (ja) * | 1991-11-11 | 1993-05-28 | Kubota Corp | 穀物処理設備 |
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JPH10307061A (ja) | 1998-11-17 |
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