JP3094839U - 防水堆肥盤 - Google Patents

防水堆肥盤

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JP3094839U JP2002008141U JP2002008141U JP3094839U JP 3094839 U JP3094839 U JP 3094839U JP 2002008141 U JP2002008141 U JP 2002008141U JP 2002008141 U JP2002008141 U JP 2002008141U JP 3094839 U JP3094839 U JP 3094839U
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 広大な堆肥スペースを有する堆肥盤であって
も、安いコストで製造でき、有機性廃棄物を雨や雪から
効率的に防ぐことができるし、しかも簡単な作業によっ
て防水シートを展張したり収納することができる防水堆
肥盤を提供する。 【解決手段】 廃棄する野菜や果物等の有機性廃棄物6
を堆積させて堆肥化するための堆肥盤2を備えた防水堆
肥盤1であって、堆肥盤2の各端辺のうち、対向する端
辺同士の一方側の端辺に側壁3を立設し、この側壁3に
略水平方向に所定の間隔を隔てて複数個の掛止部材4を
並べて取り付け、これらの掛止部材4にそのシート端部
が引っ掛けられて保持されるとともに有機性廃棄物6を
覆うための防水シート5を備えており、さらに、この防
水シート5を収容するためのシート収納台10を側壁3
の外側面に設けた。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、廃棄野菜や廃棄果物等の有機性廃棄物を堆積させて堆肥化する防水 堆肥盤に係り、特に、前記有機性廃棄物が雨水や風雪等の余分な水分によって浸 水されるのを防止する防水堆肥盤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から農家や農業研究所等では、傷物の野菜や果物が大量に生じてしまった り、流通量を調整のために廃棄せざるを得ない生産品が生じたり、あるいは、品 種改良実験段階で市場に流通させられない生産品が生じる場合がある。このよう な野菜や果物は、有機性廃棄物として処理されるが、環境保全の観点から適正な 管理が求められており、法制化されている。したがって、多くの農家や農業研究 所等は、廃棄処理業者に費用を支払って処理を依頼したり、自前で堆肥化処理を 行う施設を保有している。
【0003】 このような堆肥化処理施設として、最も手軽で一般的なものは堆肥盤である。 この堆肥盤は、一般に、地面を根堀りして砂利を敷き、砂利を転圧した後に鉄筋 を組み立てて配筋し、コンクリートを打設することにより構成される。また、堆 肥盤には、汚水桝に通じる排水口が形成されており、野菜などが腐敗して生じる 汁や雨水を前記汚水桝に流すようになっている。
【0004】 そして、廃棄処分する野菜等が生じた場合、それらを堆肥盤までトラックで運 び入れ、堆積させる。堆積された野菜等は自然発酵して堆肥化するが、途中、シ ョベルカーやフロントローダ等によって定期的に切り返され、酸素を充分に供給 されることにより均質に発酵が促進される。
【0005】 一方、有機性廃棄物を効果的に堆肥化させるための技術が提案されている。例 えば、実用新案登録3037392号公報には、堆肥を製造するときに雨よけと して用いる堆肥製造用具が提案されている。この堆肥製造用具は、蒲鉾屋根型に 形成された金属製のフレームにビニールシートを被せたものである。そして、フ レームの四隅に古タイヤを重りとして吊すようになっている。これにより、この 堆肥製造用具を堆積物上に載置すると雨や雪から保護できるし、堆積物との間に 形成される通気用空間が一定に保てるとされる。
【0006】 また、特開2001−48683号公報には、通年して糞尿等廃棄物を堆肥化 するための処理構造物が提案されている。この糞尿等廃棄物の処理構造物は、廃 棄物を堆積するためのスラブの周囲に支柱が配置されており、この支柱に屋根を 支持させている。この糞尿等廃棄物の処理構造物によれば、屋根によって糞尿等 廃棄物を雨や雪から保護できるとされる。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した実用新案登録3037392号公報に記載の堆肥製造 用具によれば、堆積物全体を覆うことができず、完全に雨や雪から保護すること ができないし、屋根型を呈するフレームによって構成しているので、大きな面積 の堆肥盤に使用するには、重量が相当に重くなるため実用的でない。また、前記 堆肥製造用具は折り畳めないため、広い収納場所が必要となりスペースが無駄と なる。
【0008】 一方、特開2001−48683号公報に記載の糞尿等廃棄物の処理構造物に よれば、完全な屋根付き構造であるため、非常にコストが高くなる。特に、廃棄 物を堆肥化させるには、まず糞尿等廃棄物を運んできて堆積させるためにトラッ クが進退できるスペースと高さが必要である。また、糞尿等廃棄物を発酵させる ために堆積物の切り返えし作業を行うフロントローダの旋回スペースや高さが必 要である。このため、処理構造物はより一層大きなスペースと高さが必要となり 、建築コストが非常に高いという問題がある。
【0009】 本考案は、このような問題点を解決するためになされたものであって、広大な 堆肥スペースを有する堆肥盤であっても、安いコストで製造でき、有機性廃棄物 を雨や雪から効率的に防ぐことができるし、しかも簡単な作業によって防水シー トを展張したり収納することができる防水堆肥盤を提供することを目的としてい る。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本考案に係る防水堆肥盤の特徴は、廃棄する野菜や果物等の有機性廃棄物を堆 積させて堆肥化するための堆肥盤を備えた防水堆肥盤であって、前記堆肥盤の各 端辺のうち、対向する端辺同士の一方側の端辺に側壁を立設し、この側壁に略水 平方向に所定の間隔を隔てて複数個の掛止部材を並べて取り付け、これらの掛止 部材にそのシート端部が引っ掛けられて保持されるとともに前記有機性廃棄物を 覆うための防水シートを備えており、さらに、この防水シートを収容するための シート収納台を前記側壁の外側面に設けた点にある。
【0011】 そして、このような構成を採用したことにより、雨や雪から有機性廃棄物を防 ぐ場合、作業者はシート収納台に乗って防水シートを取り出し、防水シートのシ ート端部を掛止部材に引っ掛けて保持させ、前記防水シートを堆肥盤上に展張す る。一方、防水シートが不要な場合、防水シートを丸めたり畳んで小さくし側壁 の外側面側へ移動してシート収納台の上に載せる。このとき、防水シートを掛止 部材から外してもよいが、シート収納台は側壁の外側に設けられているため、防 水シートを掛止部材に引っ掛けたまま折り返して前記シート収納台に収納するよ うにしてもよい。これにより、使用の都度、掛止部材に引っ掛け直す必要がなく 、直ちに使用できる。
【0012】 また、本考案において、前記掛止部材を前記側壁の外側面に取り付けるととも に、前記側壁の上面部によって前記防水シートが擦り切れるのを防止するために 、なだらかな形状の上面部分を有するシート破損防止部材を前記側壁の上面部に 取り付けることが好ましい。これにより、防水シートをシート収納台から取り出 して展張する場合や仕舞う場合、防水シートは、なだらかな上面部分を有するシ ート破損防止部材に接触し、側壁の上面部には直接接触しない。特に、側壁の上 面部は有機性廃棄物を堆積させる際にトラック等がぶつかって鋭利な突起状に崩 れる場合があるが、そのようなに鋭利突起部によって防水シートが切り裂かれた りするのを未然に防ぐ。
【0013】 さらに、本考案において、前記シート破損防止部材として、タイヤを直径方向 に切断し、これらの各切断タイヤのビード部を前記側壁の上面部に狭持させるこ とにより構成することが好ましい。これにより、防水シートを出し入れする場合 、防水シートはタイヤのトレッド部やショルダー部等のなだらかな面に接触し、 傷つくことはない。この場合、タイヤはトレッドのすり減った古タイヤである方 がより好ましいため、安いコストで効果的な損傷防止効果を奏するし、タイヤの 弾性力によって側壁の上面部を強く狭持させられるので、別途、固着手段を必要 としない。
【0014】 また、本考案において、前記シート収納台は、前記側壁の外側面に水平面を形 成するように支持されるとともに前記防水シートを収納でき、かつ、作業者が乗 って作業できる大きさのスペースを備えたシート載置部を有し、このシート載置 部の外側端部から鉛直上方にフェンスが立設されていることが好ましい。これに より、シート載置部は、防水シートを展張および収納する際に、作業者が乗って 作業できるスペースとなるし、使用しない防水シートを載置して収納するための 収納スペースにもなる。また、シート載置部の外側端部から鉛直上方に立設した フェンスが、作業者の落下を防止して安全を確保するし、防水シートが飛ばされ たり、落下しないように保持する。
【0015】 さらに、本考案において、複数枚の防水シートを備えており、それらの各防水 シートのうち、隣接する防水シート同士が相互に重なるようにして前記掛止部材 に掛止させて展張されることが好ましい。これにより、防水シートは、有機性廃 棄物の量に合わせて使用枚数を適宜調節することで適当な大きさの堆肥空間を形 成するし、隣接する防水シート同士が互いに重なって展張されるので両者に隙間 を生じさせず雨水等を入り込ませない。
【0016】 また、本考案において、前記堆肥盤が平面から見て屈折した形状を備えている 場合、その屈折部分に立設された側壁に沿った水平方向であって前記堆肥盤上に 渡って補助ポールを架設し、この補助ポールに前記防水シートのシート端部を保 持させて前記防水シートを展張することが好ましい。これにより、例えばL字状 やコの字状に形成された堆肥盤の場合に、屈曲部分において防水シートを引っ掛 ける側壁が不足するが、補助ポールが堆肥盤上の堆積スペースを妨げることなく 架設され、防水シートを展張するため、前記堆肥盤上の隅部も前記防水シートに よって覆うことができる。
【0017】 さらに、本考案において、前記補助ポールを前記側壁側から前記堆肥盤の端部 側へ低くなるように傾斜させていることが好ましい。これにより、補助ポールが 、防水シートを側壁側から堆肥盤の端部側へ低くなるように傾斜させられるので 、雨水等を堆肥盤の外へ流すようになるし、風などで防水シートがめくり返され るのを防ぐ。
【0018】 また、本考案において、前記堆肥盤の各端辺のうち前記側壁が設けられていな い端辺に沿って道路が敷設されているとともに、この道路に沿って側溝が掘られ ており、前記道路は前記側溝に向かって下方に傾斜されていることが好ましい。 これにより、堆肥盤の周囲に敷設された道路が側溝側に低くなるように傾斜され ているため、防水シートから堆肥盤の外に流れ落ちた水や、道路に降った雨や雪 解け水が側溝へ流れるため、道路側から堆肥盤側に水が流れ込むことがない。
【0019】 さらに、本考案において、前記掛止部材が取り付けられている側壁に対向した 位置にある前記堆肥盤の端辺には、前記防水シートの掛止されないシート端部を 保持する保持部材が設けられていることが好ましい。これにより、保持部材が、 側壁に対向する端辺位置において、展張された防水シートの掛止されていないシ ート端部を保持するため、前記防水シートは強風が吹いても簡単にめくれてしま うことがないし、所定の張力を備えるように展張されるので堆肥空間を保持する し、防水シート上に水が溜まりにくい。
【0020】
【考案の実施の形態】
以下、本考案に係る防水堆肥盤の実施形態の一例を図面を用いて説明する。
【0021】 図1は、本考案に係る防水堆肥盤の実施形態の平面図である。本実施形態の防 水堆肥盤1は、主として、廃棄野菜等の有機性廃棄物6を堆積するための平面略 L字状をした堆肥盤2と、この堆肥盤2の各端辺のうち所定の端辺に略鉛直方向 に立設された側壁3と、この側壁3の外側面に略水平方向に所定の間隔を隔てて 取り付けられた複数個の掛止部材たるフック状金具4と、これらのフック状金具 4に引っ掛けられるシート端部を備えて前記堆肥盤2上の有機性廃棄物6を覆う 防水シート5と、前記側壁3の外側面に設けられていて前記防水シート5を収容 するスペースを備えたシート収納台10とから構成されている。
【0022】 ここで、本実施形態の防水堆肥盤1における各構成部について、より詳細に説 明する。まず、堆肥盤2は、有機性廃棄物6が腐食した際に流れ出る汁や汚水を 溜めるための図示しない汚水桝を地中に構築した後に、その汚水桝に隣接する地 上に建設される。また、堆肥盤2の構築方法は、一般に、地面を所定の深さに掘 って基礎砂利を敷設し、この基礎砂利を敷き固めた後にその上に鉄筋を組んで配 筋し、生コンクリートを打設して固化される。また、堆肥盤2には、汚水桝に連 通する排水溝7が側壁3の近傍に設けられている。そして、図2、図3および図 5に示すように、堆肥盤2は、排水溝7に向かって下るようにしてなだらかに傾 斜されている。排水溝7の上面には、目皿7aが取り付けられており、野菜屑な どの固形物を捕捉して排水パイプが詰まったり、汚水桝に沈殿するのを防止して いる。なお、汚水桝に貯留された汚水は、マンホール蓋8を開けてポンプで回収 するようになっている。
【0023】 つぎに、側壁3について説明する。側壁3は、堆肥盤2の各端辺のうち、相互 に向かい合う端辺同士の一方の端辺に立設されている。本実施形態では、図1に 示すように、平面L字状の堆肥盤2について、内側L字ラインと外側L字ライン が対向しているが、内側L字ライン上の端辺に側壁3が設けられている。さらに L字の厚みを構成する端辺にも側壁3が設けられている。前記側壁3は、端辺の 鉛直上方に向けて鉄筋を格子状に配筋し、型枠によって取り囲み、そこに生コン クリートを打設して形成される。なお、本実施形態においては、堆肥盤2と側壁 3の連接部9にハンチ筋を配置して補強コンクリートを打設しており、連接部9 にかかる圧縮応力が局部的に増加するのを緩和するようになっている。
【0024】 また、フック状金具4は、鈎状部分を下方へ向けて側壁3の外側面に支持され ている。各フック状金具4は、水平方向に約1m間隔を隔てて併設されているが 、この間隔は防水シート5のシート端部に形成されたリング状金具の間隔に合わ せられている。フック状金具4の取り付け位置は、側壁3の内側面や上面でも可 能であるが、側壁3と防水シート5との間に隙間を生じさせないことや掛止作業 のしやすさを考えると外側面の上部位置が最も好ましい。
【0025】 本実施形態で使用する防水シート5は、公知のビニールシートを用いる。この 防水シート5のシート端部には、リング状金具が取り付けられており、前述した フック状金具4に引っ掛ける作業が容易である。また、防水シート5の大きさは 、堆肥盤2の大きさに合わせて選択できるが、本実施形態では、20m×7.5 mの防水シート5を4枚および14m×7mの防水シート5を6枚を使用して、 約800mの面積を有する堆肥盤2を覆うようになっている。これらの各防水 シート5は、隣接する防水シート5同士が約1m相互に重ねられて展張されてい る。これにより、各防水シート5の間から雨水などが浸入しにくいようにしてい る。
【0026】 つぎに、シート収納台10について説明する。このシート収納台10は、側壁 3の外側面であってフック状金具4の下方位置に取り付けられている。前記シー ト収納台10は、水平面を構成するシート載置部10aと、このシート載置部1 0aの外側端部から鉛直上方に立設されたフェンス10bとから構成されている 。前記シート載置部10aは、鉄製フレームが、図2および図3に示すように、 横方向から見て直角三角形状に連結された構造となっている。また、シート載置 部10aの水平面は、収納するために丸めたり、折り畳んだ防水シート5を収納 できる大きさのスペースを備えているとともに、防水シート5を展張および収納 する作業者が乗って作業できる大きさのスペースを備えている。一方、前記フェ ンス10bは、図4および図6に示すように、水平方向と鉛直方向に交差して連 結された金属フレームにより構成されており、作業者が作業する際の支えとなっ て安全を確保し、防水シート5が飛ばされたり、落下しないように保持するよう になっている。
【0027】 また、フック状金具4に防水シート5を引っ掛けて有機性廃棄物6上に展張さ せる場合、防水シート5が側壁3の上面部と擦れて傷ついたり、破れたりする。 特に、有機性廃棄物6を運んで堆積する作業の際に、トラックが側壁3の上面部 に当接してしまうことが多く、コンクリートが崩れて鋭利突起を形成することが ある。このため、側壁3の上面部に、なだらかな上面形状を有するシート破損防 止部材11を取り付けている。本実施形態では、シート破損防止部材11として 、古タイヤを直径方向に4分割に切断し、これらの各切断タイヤのビード部を所 定間隔を隔てて前記側壁3の上面部に狭持させるようになっている。各切断タイ ヤの間隔は、小さすぎるとシート破損防止部材11を多く用意しなければならな ずコストが増大するし、大きすぎると防水シート5が側壁3の上面部と接触して しまうおそれがあるため、約1m間隔を隔てて配置している。これにより、防水 シート5を出し入れする場合、防水シート5はタイヤのトレッド部やショルダー 部等のなだらかな面に接触し、傷つくことはない。
【0028】 また、図1に示すように、略L字状をなす堆肥盤2では、屈曲した隅部分(図 1の斜線で示す範囲)に展張する防水シート5を支えるための側壁3がない。そ こで、図1または図6に示すように、堆肥盤2の屈折部分に立設された側壁3に 沿って前記堆肥盤2上に複数の支持ポール12が立設されているとともに、これ らの支持ポール12間に補助ポール13が前記堆肥盤2上に渡って架設されてい る。そして、シート端部のリング状金具に図示しない連結ベルトを通し、各補助 ポール13の所定の箇所に巻き付けるようになっている。
【0029】 また、前記支持ポール12の高さは、側壁3側よりも端部側が低くされており 、架設される補助ポール13は、側壁3側から堆肥盤2の端部側へ低くなるよう に傾斜させている。これにより、防水シート5上に溜まる雨水を堆肥盤2の外へ 流すことができるし、シート端部が低い位置になるので風でめくり返されるのを 防げる。また、支持ポール12は、堆肥盤2上に形成した図示しない穴に嵌入さ せて支持されており、着脱自在に支持されている。支持ポール12を外す場合、 穴は図示しない蓋によって塞がれる。
【0030】 一方、図1から図3に示すように、本実施形態では、前記堆肥盤2の各端辺の うち、側壁3が設けられていない外側L字ライン上の端辺に沿って、道路14が 敷設されており、さらにその道路14の外側に沿って側溝15が掘られている。 前記道路14は、図2および図3に示すように、側溝15に向かって下方に傾斜 されている。これは、道路14に降った雨や雪を側溝15に流すようにして、堆 肥盤2側に流れ込まないようにするためであり、防水シート5から流れ落ちた雨 水なども道路14を流れて側溝15へ排水することが可能となる。
【0031】 つぎに、本考案に係る防水堆肥盤1の本実施形態の作用について説明する。
【0032】 廃棄野菜や廃棄穀物などの有機性廃棄物6を堆肥化する場合、図1に示すよう に、側壁3が設けられていない堆肥盤2の端辺側から有機性廃棄物6を積んだト ラックが出入りする。そして、図2に示すように、前記有機廃棄物6を堆肥盤2 上に堆積し、自然発酵させて堆肥化を進める。堆肥化の過程では、有機性廃棄物 6から汁が生じるが、そのような汁は堆肥盤2の傾斜面に沿って排水溝7へ流さ れ、汚水桝に溜められる。
【0033】 一方、雨や雪が降ってきてた場合、図3に示すように、作業者がシート収納台 10に収納されている防水シート5を取り出し、そのシート端部のリング状金具 をフック状金具4に引っ掛けて、有機性廃棄物6上に展開する。このとき、隣り 合う防水シート5を重畳させて、リング状金具をフック状金具4に掛止する。ま た、防水シート5を展張する際、防水シート5は側壁3の上面部を跨いで展張さ れるが、前記側壁3の上面部に設けられた古タイヤのトレッド部やショルダー部 によって防水シート5の内面が案内されるようになっており、前記側壁3の上面 部と擦れ合うことはない。このようにして防水シート5を有機性廃棄物6上に展 張することで、雨や雪から有機性廃棄物6を防ぎ、余分な水分により発酵不良に なるのを未然に防止する。さらに、有機性廃棄物6と防水シート5との間には適 度な空間が形成されるため、酸素が充分に送られて有機性廃棄物6の発酵を促進 させられる。
【0034】 また、防水シート5に溜まった雨水等は、防水シート5の傾斜に沿って堆積盤 2の外の道路に流されたり、あるいは堆肥盤2上の有機性廃棄物6が堆積されて いない場所に流れ落ちて、排水溝7へと流される。防水シート5から道路14に 流れた水や道路に降った雨は、道路14の傾斜に沿って流れ側溝15に排出され る。
【0035】 さらに、図1に斜線部で示す場所、つまり堆肥盤2の平面略L字状の屈折隅部 の場所に、有機性廃棄物6を堆積させて防水シート5により覆う場合、堆肥盤2 上に支持ポール12を立てて、各支持ポール12間に補助ポール13を架設する 。そして、防水シート5のシート端部のリング状金具に連結ベルトを通し、補助 ポール13に縛り付ける。その後、防水シート5の逆側のシート端部を展張させ ることにより、有機性廃棄物6を覆う。
【0036】 一方、雨が止んで防水シート5を収納する場合、この防水シート5を端から畳 んで丸め、側壁3を越えて外側面にあるシート収納台10のシート載置部10a に載置する。このとき、防水シート5のリング状金具をフック状金具4から外さ ずに収納しておけば、再び使用する際に、速やかに展張作業を進められる。
【0037】 以上のような本実施形態によれば、側壁3の外側面に防水シート5を掛止する フック状金具4を取り付けているとともに、そのすぐ下にシート収納台10を備 えているため、簡単に防水シート5を出し入れできて有機性廃棄物6を雨や雪か ら防ぐことができる。また、複数枚の防水シート5を重ねながら使用することに より、広大な堆肥スペースを有する堆肥盤2であっても、安いコストで製造でき 、効率的に雨や雪から有機性廃棄物6を保護できる。
【0038】 また、側壁3の上面部に切断した古タイヤ11を設けているので、防水シート 5が前記側壁3の上面部によって擦り切れるのを安いコストで効果的に防止でき る。
【0039】 さらに、シート収納台のシート載置部10aは、充分に大きなスペースを備え ているため、防水シート5を収納できるのはもちろん、作業者が前記防水シート 5の出し入れ作業をするのに乗って作業しやすく便利である。
【0040】 さらにまた、本実施形態では、補助ポール13を利用して側壁3の代わりに不 足した掛止部材4の役割を果たせるようになっているので、複雑な形状の堆肥盤 2であって防水シート5を引っ掛ける側壁3がない場合であっても、防水シート 5を展張させることができる。
【0041】 また、本実施形態では、堆肥盤2に隣接する道路14を前記堆肥盤2と反対側 に傾斜させてその先に側溝15を設けているため、道路14に降った雨が堆肥盤 2に流れ込むのを防止することができるし、防水シート5から道路14に流れ落 ちた水が逆流することもない。
【0042】 なお、本考案に係る防水堆肥盤1は、前述した実施形態に限定されるものでは なく、適宜変更することができる。
【0043】 例えば、本実施形態では、図3に示すように、側壁3のフック状金具4に掛止 されていない側のシート端部に砂袋17等を重りとして載置して、防水シート5 が風でめくられないようにしている。しかしながら、これに限らず、図7に示す ように、堆積盤2の端部に防水シート5の掛止されていない側のシート端部を保 持するための保持部材16を設けてもよい。この保持部材16は、洗濯バサミの ような構造体でもよいし、リング状金具を掛止するフック状の構造体でもよい。 これにより、防水シート5が強く展張されるため、防水シート5上に水を溜めに くいし、風でシート端部がめくられるのを防止できる。さらに、有機性廃棄物6 と防水シート5との間の空間をより確実に確保できる。
【0044】 また、前述した実施形態においては、堆肥盤2を略L字形状の形状としている が、もちろん、正方形や長方形等に形成してもよい。
【0045】
【考案の効果】
以上説明したように本考案によれば、広大な堆肥スペースを有する堆肥盤であ っても、有機性廃棄物を雨や雪から安いコストで効率的に防ぐことができ、しか も簡単な作業によって防水シートを展張したり収納することができる等の効果を 奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案に係る防水堆肥盤の一実施形態を示す
平面図である。
【図2】 本実施形態において防水シートを収納した状
態を示す側面図である。
【図3】 本実施形態において防水シートを展張させた
状態を示す側面図である。
【図4】 本実施形態における防水堆肥盤を側壁の外側
から見た外側面図である。
【図5】 本実施形態における防水堆肥盤を側壁の内側
から見た内側面図である。
【図6】 本実施形態における補助ポールを示す概観斜
視図である。
【図7】 本実施形態における堆肥盤の側辺に保持部材
を取り付けた状態を示す側面図である。
【符号の説明】
1 防水堆肥盤 2 堆肥盤 3 側壁 4 フック状金具(掛止部材) 5 防水シート 6 有機性廃棄物 7 排水溝 7a 目皿 8 マンホール蓋 9 連接部 10 シート収納台 10a シート載置部 10b フェンス 11 古タイヤ(シート破損防止部材) 12 支持ポール 13 補助ポール 14 道路 15 側溝 16 保持部材 17 砂袋

Claims (9)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃棄する野菜や果物等の有機性廃棄物を
    堆積させて堆肥化するための堆肥盤を備えた防水堆肥盤
    であって、 前記堆肥盤の各端辺のうち、対向する端辺同士の一方側
    の端辺に側壁を立設し、この側壁に略水平方向に所定の
    間隔を隔てて複数個の掛止部材を並べて取り付け、これ
    らの掛止部材にそのシート端部が引っ掛けられて保持さ
    れるとともに前記有機性廃棄物を覆うための防水シート
    を備えており、さらに、この防水シートを収容するため
    のシート収納台を前記側壁の外側面に設けたことを特徴
    とする防水堆肥盤。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記掛止部材を前記
    側壁の外側面に取り付けるとともに、前記側壁の上面部
    によって前記防水シートが擦り切れるのを防止するため
    に、なだらかな形状の上面部分を有するシート破損防止
    部材を前記側壁の上面部に取り付けたことを特徴とする
    防水堆肥盤。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記シート破損防止
    部材として、タイヤを直径方向に切断し、これらの各切
    断タイヤのビード部を前記側壁の上面部に狭持させるこ
    とにより構成したことを特徴とする防水堆肥盤。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3のいずれかにおい
    て、前記シート収納台は、前記側壁の外側面に水平面を
    形成するように支持されるとともに前記防水シートを収
    納でき、かつ、作業者が乗って作業できる大きさのスペ
    ースを備えたシート載置部を有し、このシート載置部の
    外側端部から鉛直上方にフェンスが立設されていること
    を特徴とする防水堆肥盤。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4のいずれかにおい
    て、複数枚の防水シートを備えており、それらの各防水
    シートのうち、隣接する防水シート同士が相互に重なる
    ようにして前記掛止部材に掛止させて展張されることを
    特徴とする防水堆肥盤。
  6. 【請求項6】 請求項1から請求項5のいずれかにおい
    て、前記堆肥盤が平面から見て屈折した形状を備えてい
    る場合、その屈折部分に立設された側壁に沿った水平方
    向であって前記堆肥盤上に渡って補助ポールを架設し、
    この補助ポールに前記防水シートのシート端部を保持さ
    せて前記防水シートを展張するようにしたことを特徴と
    する防水堆肥盤。
  7. 【請求項7】 請求項6において、前記補助ポールを前
    記側壁側から前記堆肥盤の端部側へ低くなるように傾斜
    させていることを特徴とする防水堆肥盤。
  8. 【請求項8】 請求項1から請求項7のいずれかにおい
    て、前記堆肥盤の各端辺のうち前記側壁が設けられてい
    ない端辺に沿って道路が敷設されているとともに、この
    道路に沿って側溝が掘られており、前記道路は前記側溝
    に向かって下方に傾斜されていることを特徴とする防水
    堆肥盤。
  9. 【請求項9】 請求項1から請求項8のいずれかにおい
    て、前記掛止部材が取り付けられている側壁に対向した
    位置にある前記堆肥盤の端辺には、前記防水シートの掛
    止されないシート端部を保持する保持部材が設けられて
    いることを特徴とする防水堆肥盤。
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