JP3157131B2 - 汚泥・ゴミ等の流出抑制型側溝構造 - Google Patents

汚泥・ゴミ等の流出抑制型側溝構造

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JP3157131B2 JP33937897A JP33937897A JP3157131B2 JP 3157131 B2 JP3157131 B2 JP 3157131B2 JP 33937897 A JP33937897 A JP 33937897A JP 33937897 A JP33937897 A JP 33937897A JP 3157131 B2 JP3157131 B2 JP 3157131B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、降雨水によって
土砂や汚泥・ゴミ等の汚染物質が河川や海洋に流出する
のを抑制するための側溝構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】 道路の側溝あるいは地中埋設の雨水管
に流入する土砂・ゴミ等はほとんど河川を経て海洋に流
出されるか、あるいはその一部は側溝の底部・雨水管の
底部・河川の河床に堆積されている。
【0003】これら堆積される土砂・ゴミ等は不定期的
に道路管理者が除去作業を行うか、あるいは地方の市町
村の一部の地区単位毎にボランティア的に毎年数回除去
作業が行われているが、ほとんどが全くといってよい程
放置されている。また、除去作業で取り除かれた汚泥・
ゴミ等は、他の場所に捨てられるか、一部焼却されるか
の処理がなされている。
【0004】除去作業は、バキュームによる吸引方法あ
るいは高圧水による洗浄方法、人力による方法等が一般
的である。側溝底部からの除去に当たり、40kg以上
のコンクリート製の蓋を側溝用ブロックから取り外す作
業は、蓋と側溝用ブロックとの間に土砂がつまっている
ため、取り外し作業に難儀している。
【0005】また、雨水を速やかに排除させることと土
砂等を堆積させないことをうたい文句にして、一連に接
合されて側溝を構成する側溝用ブロックの底版コンクリ
ートを所要の導水勾配にあわせて現場打設し、上流側端
部から下流端部に向けて下がり傾斜に形成する可変勾配
方式の側溝が普及している。
【0006】しかしながら実際には底版コンクリートの
上面部が必ずしも均一に仕上げられず、凹凸部が残され
てしまうため、この凹凸部にヘドロが滞留し易く、これ
らが流過抵抗として作用して排水機能を低下させるとと
もに、さらに堆積を促進させる原因になっている。
【0007】排水機能の回復には、汚泥・ゴミ等を除去
する必要があるが、この可変勾配型側溝の場合、側溝用
ブロックの上面開口部が狭いので、作業が容易でなくて
長時間を要し、中途半端に放置されることが多いため、
悪臭を放ち不衛生である。常時側溝内には水が流れてい
ないため、堆積されている汚泥から悪臭が発散し、環境
に悪影響を与えている。また、底版部が一体的にコンク
リート打設されているため、地盤沈下・地震などによる
変動で崩壊した場合の復旧の手間がかかり、再利用がで
きない欠点を有している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】 したがって本発明の
目的は、新設の側溝のみならず必要に応じて既設の側溝
にも適用でき、側溝に流入する土砂および土砂に付着し
ている汚染物質、あるいはさまざまな物質からなるゴミ
等が、河川や海洋へ流出するのを抑制できる側溝構造を
提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】 以下、添付図面中の参
照符号を用いて説明すると、請求項1の発明の特徴とす
るところは、新設または既設の側溝の途中に桝1を挿入
し、上面側が開口された汚泥等の堆積用袋体2該桝1
に着脱可能に取り付けた汚泥・ゴミ等の流出抑制型側溝
構造において、前記堆積用袋体2を外側の袋体4と、該
外側の袋体4の内部に重ねられる内側の袋体5とによっ
て複袋に構成し、外側の袋体4は完全な防水素材からな
るものとし、一枚または2枚以上使用される内側の袋体
5は網目に加工された素材からなるものとしたことであ
る。
【0010】請求項2の発明の特徴は、請求項1の発明
の汚泥・ゴミ等の流出抑制型側溝構造において、外側の
袋体4と内側の袋体5は、枡1の内壁面に取付ける上端
部ではほぼ同一の寸法とするが、底面部では内側の袋体
5の寸法を外側の袋体4よりも小さくして、内側の袋体
5と外側の袋体4の間に5cm以上の間隔を設定したこ
とである。
【0011】請求項3の発明の特徴は、請求項1または
請求項2の発明の汚泥・ゴミ等の流出抑制型側溝構造に
おいて、内側の袋体5を内外に重ねて複数枚使用すると
き、内外の各袋体5の底面部間に5cm以上の間隔を設
定したことである。
【0012】請求項4の発明の特徴は、請求項1、請求
項2または請求項3の発明の汚泥・ゴミ等の流出抑制型
側溝構造において、内側の袋体5を内外に重ねて複数枚
使用するとき、網目の大きさを内側から外側に来るほど
小さく変化させたことである
【0013】請求項1の発明では、雨水とともに側溝に
流入した汚泥やゴミ等は、外側の袋体4と内側の袋体5
よりなる複袋構成の堆積用袋体2内に、その上面側の開
口から入り込み、堆積用袋体2によって捕捉され、その
内部に堆積するため、汚泥やゴミ等の河川や海洋への流
出が抑制される。外側の袋体4は防水素材より、また内
側の袋体5は網目に加工された素材よりなるため、汚泥
やゴミ等の捕捉と流出抑制性能がよい。
【0014】請求項2の発明の発明では、堆積用袋体2
の底面部においては、内側の袋体5の寸法を外側の袋体
4よりも小さくして、内側の袋体5と外側の袋体4の間
に5cm以上の間隔を設定してあるため、汚泥やゴミ等
を捕捉して下流への流出を抑制する機能が高められる。
【0015】請求項3の発明では、内側の袋体5を内外
に重ねて複数枚使用するとき、内外の各袋体5の底面部
間に5cm以上の間隔を設定したので、汚泥やゴミ等を
捕捉して下流への流出を抑制する機能が高められる。
【0016】請求項4の発明では、内側の袋体5を内外
に重ねて複数枚使用するとき、網目の大きさを内側から
外側に来るほど小さく変化させたので、汚泥やゴミ等を
捕捉して下流への流出を抑制する機能が高められる。い
ずれの請求項の発明においても、堆積用袋体2内に堆積
した汚泥・ゴミ等は袋体2ごと桝1からクレーン等の吊
り上げ装置8で吊り上げることによって、側溝から除去
される。堆積用袋体2の滞留水となる上澄水は、桝1の
側壁から地中埋設の雨水下水管56もしくは土中に排水
される。汚泥等と一緒に堆積用袋体2が取り出された後
の桝1には、新たに堆積用袋体2が取り付けられる。
【0017】
【発明の実施の形態】 本発明の側溝構造の基本形態
は、図1から図3に示したように汚泥・ゴミ等の堆積用
袋体2を収容した桝1の左右両側に下流側の側溝用ブロ
ック3と上流側の側溝用ブロック3を配置した構造であ
る。桝1の基本型は図10と図11に示したように直方
体形状であり、箱形の堆積部7が側溝用ブロック3の底
部3aより下方に突き出している。桝1の幅・長さは接
続される側溝用ブロック3との関係から決定される。桝
1の深さは、側溝ラインの延長距離及び降雨水の流入量
・流出速度・道路の幅員等により決定されるが、少なく
とも30cm以上が望増しい。桝1の配置間隔も側溝ライ
ンの延長距離及び降雨水の流入量・流出速度・道路の幅
員等により決定される。
【0018】桝1に取り付けられる袋体2は、図27と
図28に示したように合成繊維を素材とした堅牢な直方
体状の縫製品であり、一枚構成の単袋の場合には完全防
水性能をもったものとする。図29と図30に示したよ
うに堆積用袋体2は外側の袋体4の内側に一枚の袋体5
を重ねた複袋とすることができ、また図31と図33に
示したように内側の袋体5を二枚または二枚以上とした
複袋とすることもできる。複袋構成の場合には、流入し
て来た浮きゴミを捕足して流出を防止するため、内側の
袋体5は網目形の素材で縫製される。内側の袋体5は最
も外側の袋体4と同一材質又はその他の材質からなる。
上流側から桝1に直接流入するゴミ等を捕捉して下流に
流出するのを抑制する機能を高めるために、内側の袋体
5は外側の袋体4に比べ、桝1の内壁面に取付ける上端
部ではほぼ同一の寸法とするも、底面部ではそれぞれ5
cm以上の小さめの寸法とする。内側の袋体5を複数枚
使用した場合でも、各袋体5,5の底面部間には同様な
間隔が設定されるのが望ましい。図33に示したように
内側の袋体5の高さは、外側の袋体4の高さとほぼ同じ
にすることもでき、あるいは図34に示したように外側
の袋体4の高さの半分程度に低くすることもできる。
【0019】図35図と図36に示したように内側の袋
体5は格子状編み目に形成し、内側に来る袋体5の編み
目が粗目(図36)となり、外側に来る袋体5の網み目
が細目(図35)となるように変化させることにより、
流失抑制効果をより高めることができる。袋体5は、図
37と図38に示したように斜織状の編み目とすること
もでき、この場合でも編み目の大きさは内側から外側に
来るほど小さく変化させるのが望ましい。内側の袋体5
は全面を編み目に形成することもできるが、図30と図
32に示したように周辺角部分を網め目としないで、素
材のままとすることもできる。
【0020】図12と図13に示したように桝1に袋体
2を取り付けるに当たっては、桝1の前後左右の各内壁
面の所要箇所にナット型インサート10を桝1の成型時
に埋設して置き、袋体2の前後左右の各面部の周縁部に
設けた穴2aからボルト13をナット型インサート10
にねじ込む。袋体2の前後各面部においては、ボルト1
3はコ字状の座金板11の穴に通され、袋体体2の左右
各面部においては、ボルト13は円形座金板12の穴に
通され、各座金板11,12を介してのボルト締め付け
によって、袋体2は桝1に剥離しないように堅固に固着
される。
【0021】新設の側溝の場合、図16と図17に示し
たように設計によって定められた幅と深さの溝部69を
上流側起点または下流側終点あるいは起点と終点の途中
から設置対象の道路地盤に掘削する。該掘削溝部69の
底部には図14と図15に示したようにクラッシャーラ
ン層51と砂層50が設けられる。このようにして布設
準備がなされたところに所要個数の側溝用ブロック3,
3が順次吊り下げられて、据え付け設置され、溝部69
の残余空間に土砂が埋め戻される。この側溝用ブロック
3,3の布設過程において、側溝ラインの長さや流域の
状況に応じて単基あるいは複数基の袋体体2付き桝1
が、2個の側溝用ブロック3,3の間に挿入される。桝
1が据え付けられる部分の溝部69は一段深く掘り下げ
られ、該底部にもクラッシャーラン層51と砂層50が
設けられる。
【0022】図1と図2に示した側溝構造では、袋体付
き桝1の上流側の側溝用ブロック3と下流側の側溝用ブ
ロック3の高さは同一であり、上流側と下流側の各側溝
用ブロック3,3の底部3a,3aはいずれも平坦に形
成されている。図10と図11に詳細に示したように、
桝1の下流側端部には前後と左の各内面部にかけてU字
状の受溝1aが縦方向に設けられ、該受溝1aには浮き
ゴミの流出防止のための網型または格子型の堰板6が着
脱自在に嵌め落される。汚泥・ゴミ等の桝1への引き込
みをスムーズに行わせるためには、同一高さレベルまた
は異なる高さレベルに配置した上流側の側溝用ブロック
3の底部3aと下流側の側溝用ブロック3の底部3aの
一方または双方を下り勾配に形成し、流速を増加させる
のが望ましい。この下り勾配は5%から10%程度が好
ましいが、側溝ラインの導水勾配、桝1の配置間隔、道
路や歩道の幅員等の周囲の環境条件によって適宜決定さ
れる。
【0023】図3に示した側溝構造では、袋体付き桝1
の上流側の側溝用ブロック3と下流側の側溝用ブロック
3の高さは同一であり、上流側の側溝用ブロック3の底
部3aは下流側に向かって下り勾配に形成されている
が、下流側の側溝用ブロック3の底部3aは平坦に形成
されている。図4に示した側溝構造では、袋体付き桝1
の上流側の側溝用ブロック3の高さは下流側の側溝用ブ
ロック3の高さよりも低いが、上流側の側溝用ブロック
3は下流側の側溝用ブロック3よりも高いレベルに設定
されており、上流側の側溝用ブロック3の底部3aは平
坦に形成されているが、下流側の側溝用ブロック3の底
部3aは下り勾配に形成されている。図5に示した側溝
構造では、袋体付き桝1の上流側の側溝用ブロック3の
高さは下流側の側溝用ブロック3の高さよりも低いが、
上流側の側溝用ブロック3は下流側の側溝用ブロック3
よりも高いレベルに設定されており、上流側と下流側の
各側溝用ブロック3,3の底部3a,3aはいずれも下
り勾配に形成されている。
【0024】図6に示した側溝構造では、袋体付き桝1
の上流側の側溝用ブロック3の高さは下流側の側溝用ブ
ロック3の高さよりも低いが、上流側の側溝用ブロック
3は下流側の側溝用ブロック3よりも高いレベルに設定
されており、上流側と下流側の各側溝用ブロック3,3
の底部3a,3aはいずれも平坦に形成されている。桝
1の下流側端部には前後と左の各内面部にかけてU字状
の受溝1aが縦方向に設けられ、該受溝1aには浮きゴ
ミの流出防止のための網型または格子型の堰板6が着脱
自在に嵌め落される。図7に示した側溝構造では、袋体
付き桝1の上流側の側溝用ブロック3の高さは下流側の
側溝用ブロック3の高さよりも低いが、上流側の側溝用
ブロック3は下流側の側溝用ブロック3よりも高いレベ
ルに設定されており、上流側の側溝用ブロック3の底部
3aは下り勾配に形成されているが、下流側の側溝用ブ
ロック3の底部3aは平坦に形成されている。桝1の下
流側端部には前後と左の各内面部にかけてU字状の受溝
1aが縦方向に設けられ、該受溝1aには浮きゴミの流
出防止のための網型または格子型の堰板6が着脱自在に
嵌め落される。
【0025】図8に示した側溝構造では、袋体付き桝1
の上流側の側溝用ブロック3の高さは下流側の側溝用ブ
ロック3の高さよりも低いが、上流側の側溝用ブロック
3は下流側の側溝用ブロック3よりも高いレベルに設定
されており、上流側の側溝用ブロック3の底部3aは平
坦に形成されているが、下流側の側溝用ブロック3の底
部3aは下り勾配に形成されている。桝1の下流側端部
には前後と左の各内面部にかけてU字状の受溝1aが縦
方向に設けられ、該受溝1aには浮きゴミの流出防止の
ための網型または格子型の堰板6が着脱自在に嵌め落さ
れる。図9に示した側溝構造では、袋体付き桝1の上流
側の側溝用ブロック3の高さは下流側の側溝用ブロック
3の高さよりも低いが、上流側の側溝用ブロック3は下
流側の側溝用ブロック3よりも高いレベルに設定されて
おり、上流側と下流側の各側溝用ブロック3,3の底部
3a,3aはいずれも下り勾配に形成されている。桝1
の下流側端部には前後と左の各内面部にかけてU字状の
受溝1aが縦方向に設けられ、該受溝1aには浮きゴミ
の流出防止のための格子型または網型の堰板6が着脱自
在に嵌め落される。
【0026】汚泥・ゴミ等の堆積用袋体2が収容された
桝1の上面開口部は蓋23によって閉塞される。蓋23
は桝1の蓋掛け段部1bに支持される。側溝用ブロック
3,3同士の継手部、および側溝用ブロック3と桝1の
継手部には、地震・自動車等の通過時の振動による剥
離、脱落を防止するために、通常行われている目地モル
タルに変えて、図18から図20に示したように定型ゴ
ムシール14又は樹脂系の充填目地材が施されている。
また継手部の補強が必要な場合には、地盤や荷重等を勘
案して図21に示すようなジョイント金具等が使用され
る。図21の補強継手構造では、連絡接合板62の左右
各端部がボルト61,63によって側溝用ブロック3の
接合端部と桝1の接合端部の上部に接続され、同じボル
ト61によって筋交い部材60の上端部が側溝用ブロッ
ク3の接合端部に接合され、筋交い部材60の下端部が
ボルト59によって桝1の接合端部の下端部に接続され
ている。前記各ボルト59,61,63は、桝1や側溝
用ブロック3の埋設されたナット型インサートにねじ込
まれる。このような補強継手構造を使用することによっ
て、従来行われていた砕石等の締め固め、さらにその上
に基礎コンクリートの打設する等の工程を省略すること
ができ、工事期間の短縮、省スペース化、省人化、省力
化を実現することができる。
【0027】側溝構造の完成後は、定期的に点検し、汚
泥やゴミ等の堆積状況に応じて袋体2を桝1から取り出
し、焼却処理するのが望ましい。堆積用袋体2の取り出
しには、図22に示したように小型クレーン8付きのト
ラック70を桝1の近傍に停車させ、前記ボルト13を
外すことによって桝1に対する固定を解除した袋体2を
吊り上げる。袋体2のボルト穴2aに通されたロープ7
1は、クレーン8から繰り出されたワイヤーロープ64
の先端フック72に、連結環73を介して掛け下げられ
る。吊り上げた袋体2をトラック70に搭載した容器9
に収納して焼却場に持ち込み、都市ゴミ等と同様に焼却
処理する。汚泥等と一緒に袋体2が取り出された後の桝
1には、新たに袋体2が取り付けられる。これを定期的
に繰り返し行うことで常に側溝内をきれいに保つことが
できる。
【0028】また、既設側溝において汚泥・ゴミ等の流
出抑制機能を持たせるには、図23から図26に示した
ように任意の位置に布設されている側溝用ブロック3を
1本または2〜3本取り外し、小型バックホー等で所定
深さ間で掘削して、桝1の据え付け用空間68を作り出
す。図25に示したように該空間68の底部基礎をクラ
ッシャーラン層51と砂層50によって再処理した後、
図26に示したように新設側溝の場合と同様にして桝1
を設置し、一次埋め戻しを良く突き固めながら行なう。
次に袋体2を桝1に収容してボルト13で取り付け、下
流側端部すなわち流出口側に堰板6を取り付ける。地域
の条件によっては、浮きゴミ流出抑制用の格子蓋棚を設
置する。
【0029】このようにして完成された汚泥等の流出抑
制機能付き側溝構造では、降雨時に側溝用ブロック3や
蓋板57に設けられた排水用通水口57aを経由して、
側溝内に降雨水と一緒に流入した土砂・ゴミ等は、計画
流速で流下する。土砂・ゴミ等が側溝底部に滞留するの
を防止するための導水勾配が取りにくい地域や地形にお
いては、図3、図5、図7、図9に示したように袋体付
き桝1の上流側に底部3aが2%以上の下り勾配を有す
る側溝用ブロック3を敷設し、これによって流速の変化
を生じさせることでゴミ等の滞留を防止することができ
る。側溝ラインの布設距離にもよるが、通常は側溝ライ
ンの終末や端末部に袋体付き桝1を1基設置するだけで
は十分な流出抑制効果は期待できない。すなわち、土砂
やゴミ等は側溝ラインの延長上の全面から流入するので
あるから、必要に応じて例えば10m〜30m毎に敷設
することが望ましい。これによって河川や海洋への流出
がより確実に抑制される。
【0030】図39から図41に示した側溝構造では、
桝1の堆積部7の側壁部には上澄み滞留水のレベルに排
水孔15が内外に貫通して設けられ、袋体2の側面部に
は排水孔15に挿入された排水パイプ17の取付孔16
を設けてある。排水パイプ17の先端は図42から図4
4に示したように雨水本管56に接続されている。これ
によって、上澄み滞留水は雨水本管56へスムーズに排
水処理され、ゴミ等の補足機能を促進させる。図45と
図46に示した側溝構造では、前記排水孔15には土中
浸透パイプ74が挿入され、袋体2と接合固着18され
ている。これによって上澄み滞留水は地盤中に直接、浸
透排除される。図47から図49に示した側溝構造で
は、土中浸透パイプ74が半球網状の防護カバー19に
よって包囲され、閉塞から防護されている。
【0031】図50と図51に示した側溝構造では、桝
1および側溝用ブロック3の布設作業の能率を上げるた
めに、内面にねじ山を設けた円筒状の接続金具24をア
ンカー鉄筋65に連結した状態でこれら製品の成形時に
埋設し、吊り上げ装置8のロープ64の先端に設けた吊
り上げ金具25を該接続金具24にねじ込み連結する。
従来、吊り上げ用金具は側面に取り付けられていたた
め、水糸が障害となり布設能率を著しく損なっていた
が、製品の天端に吊り上げ金具25が配置されることに
よって、この問題を解決することができる。桝1や側溝
用ブロック3の据え付け後、吊り上げ金具25は接続金
具24から取り外される。
【0032】本発明の汚泥等の堆積用袋体2は、図52
と図53に示したような丸形の雨水桝36、および図5
4と図56に示したような角形の雨水桝35にも適用す
ることができる。また、図81と図82に示したような
歩車道境界ブロック66と組み合わせた角形の雨水桝3
7に本発明の堆積用袋体2を装着することもでき、歩
道境界ブロック66の上面通水口には格子蓋67が嵌め
られている。
【0033】
【発明の効果】 以上のように請求項1の発明では、
設または既設の側溝の途中に挿入した桝1に、外側の袋
体4と内側の袋体5よりなる複袋構成の堆積用袋体2を
着脱可能に取り付けたので、降雨水によって側溝に流入
した土砂やゴミ等が堆積用袋体2に堆積し、河川や海洋
への流出が抑制されるのであるが、外側の袋体4は防水
素材よりなり、また内側の袋体5は網目に加工された素
材よりなるため、汚泥やゴミ等の捕捉と流出の抑制効果
が高い。
【0034】請求項2の発明の発明では、堆積用袋体2
の底面部においては、内側の袋体5の寸法を外側の袋体
4よりも小さくして、内側の袋体5と外側の袋体4の間
に5cm以上の間隔を設定してあるため、汚泥やゴミ等
の捕捉と流出の抑制効果がさらに向上する。
【0035】請求項3の発明では、内側の袋体5を内外
に重ねて複数枚使用するとき、内外の各袋体5の底面部
間に5cm以上の間隔を設定したので、汚泥やゴミ等を
捕捉して下流への流出を抑制する機能がより高められ
る。
【0036】請求項4の発明では、内側の袋体5を内外
に重ねて複数枚使用するとき、網目の大きさを内側から
外側に来るほど小さく変化させたので、汚泥やゴミ等を
捕捉して下流への流出を抑制する機能がさらに高められ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る側溝構造の平面図
である。
【図2】 図1の側溝構造の正面図である。
【図3】 本発明の別の実施例に係る側溝構造の正面
図である。
【図4】 本発明の更に別の実施例に係る側溝構造の
正面図である。
【図5】 本発明の更に別の実施例に係る側溝構造の
正面図である。
【図6】 本発明の更に別の実施例に係る側溝構造の
正面図である。
【図7】 本発明の更に別の実施例に係る側溝構造の
正面図である。
【図8】 本発明の更に別の実施例に係る側溝構造の
正面図である。
【図9】 本発明の更に別の実施例に係る側溝構造の
正面図である。
【図10】 本発明の側溝構造に用いる袋体体付き桝の
左側面図である。
【図11】 図10の袋体体付き桝の正面図である。
【図12】 図10の桝の袋体取付方法を示す要部拡大
図である。
【図13】 図10の桝の袋体収容過程を示す斜視図で
ある。
【図14】 図10の袋体付き桝の据付状態を示す左側
面図である。
【図15】 図10の袋体付き桝の据付状態を示す正面
図である。
【図16】 本発明の側溝構造を布設するための溝部の
横断面図である。
【図17】 図16の溝部の長手方向に沿った断面図で
ある。
【図18】 本発明の側溝構造に用いる定型シール材の
正面図である。
【図19】 図18の定型シール材を装着した側溝用ブ
ロックの左側面図である。
【図20】 図19の側溝用ブロックの接合端部の平面
図である。
【図21】 補強継手構造を使用した本発明の側溝構造
の正面図である。
【図22】 堆積された汚泥・ゴミ等を袋体ごと撤去す
る状態を示す正面図である。
【図23】 本発明が適用される既設の側溝の一例を示
す平面図である。
【図24】 図23の既設側溝の正面図である。
【図25】 図23の既設側溝から任意の側溝用ブロッ
クを除去した状態の正面図である。
【図26】 図25の既設側溝の空所に袋体付き桝を据
え付けた状態の正面図である。
【図27】 本発明の側溝構造に使用される単袋構成と
した堆積用袋体の左側面図である。
【図28】 図27の袋体の正面図である。
【図29】 本発明の側溝構造に使用される二重の複袋
構成とした堆積用袋体の左側面図である。
【図30】 図29の袋体の正面図である。
【図31】 本発明の側溝構造に使用される三重の複袋
構成とした堆積用袋体の左側面図である。
【図32】 図31の袋体の正面図である。
【図33】 三重の複袋構成の堆積用袋体において外側
の袋体と内側2枚の袋体の高さをほぼ揃えたときの左側
面図である。
【図34】 三重の複袋構成の堆積用袋体において外側
の袋体の高さに対して内側2枚の袋体の高さを約半分程
としたときの左側面図である。
【図35】 本発明の側溝構造の堆積用袋体において内
側の袋体素材として使用される格子状編み目のメッシュ
材(細目)の例を示す正面図である。
【図36】 本発明の側溝構造の堆積用袋体において内
側の袋体素材として使用される格子状編み目のメッシュ
材(粗目)の例を示す正面図である。
【図37】 本発明の側溝構造の堆積用袋体において内
側の袋体素材として使用される斜織り状編み目のメッシ
ュ材(細目)の例を示す正面図である。
【図38】 本発明の側溝構造の堆積用袋体において内
側の袋体素材として使用される斜織り状編み目のメッシ
ュ材(粗目)の例を示す正面図である。
【図39】 本発明の側溝構造に使用される堆積用袋体
の別の例を示す正面図であり、排水パイプの取付孔を側
面部に有する。
【図40】 図39の袋体を使用した桝の左側面図であ
る。
【図41】 図40の袋体付き桝の正面図である。
【図42】 図40の袋体付き桝に排水パイプを介して
雨水本管を接続したときの平面図である。
【図43】 図40の袋体付き桝に排水パイプを介して
雨水本管を接続したときの正面図である。
【図44】 図40の袋体付き桝に排水パイプを介して
雨水本管を接続したときの左側面図である。
【図45】 本発明の側溝構造に使用される袋体付き桝
の更に別の例を示す左側面図であり、上澄み滞留水の土
中浸透用パイプが装着されている。
【図46】 図45の袋体付き桝の正面図である。
【図47】 本発明の側溝構造の更に別の例を示す平面
図であり、袋体付き桝の土中浸透用パイプには網状の保
護カバーが装着されている。
【図48】 図47の側溝構造の正面図である。
【図49】 図47の側溝構造の左側面図である。
【図50】 本発明の側溝構造に使用される袋体付き桝
の更に別の例を示す左側面図であり、側壁部上面に吊り
上げ金具の接続金具が埋設されている。
【図51】 図50の袋体付き桝の据付過程を示す正面
図である。
【図52】 本発明の堆積用袋体が適用される丸形桝の
左側面図である。
【図53】 図52の丸形桝の平面図である
【図54】 本発明の堆積用袋体が適用される角形桝の
左側面図である。
【図55】 図54の角形桝の平面図である
【図56】 本発明の堆積用袋体が適用される別の角形
桝を示す左側面図である。
【図57】 図56の角形桝の平面図である
【図58】 図56の角形桝の製造過程を示す左側面図
である
【符号の説明】
1 汚泥等の堆積用袋体付き桝 2 汚泥等の堆積用袋体 3 側溝用ブロック 4 堆積用袋体の外側の袋体 5 堆積用袋体の内側の袋体 6 浮きゴミの流出防止用堰板 7 桝の堆積部 8 吊り上げ装置 9 運搬容器 10 袋体取付用のナット型インサート 11 袋体取付用のコ字状座金板 12 袋体取付用の円形座金板 13 袋体取付用のボルト 14 定型ゴムシール材 15 桝の滞留水用排水孔 16 袋体の排水パイプ用取付孔 17 排水パイプ 18 排水パイプと袋体の接合固着部 19 排水パイプの保護カバー 23 桝用蓋板 24 吊り上げ金具用接続金具 25 吊り上げ金具
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−252893(JP,A) 実開 昭60−193204(JP,U) 実開 平2−62992(JP,U) 実開 昭51−20360(JP,U) 実開 昭49−68260(JP,U) 実開 昭60−40585(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E03F 5/04 - 5/16

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 新設または既設の側溝の途中に桝1を挿
    入し、上面側が開口された汚泥等の堆積用袋体2該桝
    に着脱可能に取り付けた汚泥・ゴミ等の流出抑制型側
    溝構造において、前記堆積用袋体2を外側の袋体4と、
    該外側の袋体4の内部に重ねられる内側の袋体5とによ
    って複袋に構成し、外側の袋体4は完全な防水素材から
    なるものとし、一枚または2枚以上使用される内側の袋
    体5は網目に加工された素材からなるものとしたこと
    特徴とする汚泥・ゴミ等の流出抑制型側溝構造。
  2. 【請求項2】 外側の袋体4と内側の袋体5は、枡1の
    内壁面に取付ける上端部ではほぼ同一の寸法とするが、
    底面部では内側の袋体5の寸法を外側の袋体4よりも小
    さくして、内側の袋体5と外側の袋体4の間に5cm以
    上の間隔を設定したことを特徴とする請求項1に記載の
    側溝構造。
  3. 【請求項3】 内側の袋体5を内外に重ねて複数枚使用
    するとき、内外の各袋体5の底面部間に5cm以上の間
    隔を設定したことを特徴とする請求項1または請求項2
    に記載の側溝構造。
  4. 【請求項4】 内側の袋体5を内外に重ねて複数枚使用
    するとき、網目の大きさを内側から外側に来るほど小さ
    く変化させたことを特徴とする請求項1、請求項2また
    は請求項3に記載の側溝構造。
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