JP3094487B2 - エポキシ化グリシジルエステル類の製造方法 - Google Patents

エポキシ化グリシジルエステル類の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエポキシシクロヘキサン
環を有するグリシジルエステル類の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子部品用の高い耐熱性の封止材
や高架橋密度の塗膜の需要が増大しており、それに伴い
種々な形の多官能性エポキシ化合物が必要とされてい
る。
【0003】分子中にグリシジル基と脂環式エポキシ基
の両者を有する化合物は、これら2種類のエポキシ基が
それぞれ特異な硬化特性を有しており、更にシクロヘキ
サン環を有する構造は耐候性、耐熱性に優れている点か
ら、多様化するニーズに応えうるエポキシ化合物である
と考えられる。
【0004】上記エポキシ化合物は、シクロヘキセン環
を有するグリシジルエステル類をエポキシ化することに
より調製される化合物である。
【0005】エポキシ化剤として既に知られている過酸
化水素は、安価で比較的安全な化合物であり、高価で操
作の難しい有機過酸類に比して有利な酸化剤である。し
かし、一般に、グリシジルエステル基は、加水分解性が
強い官能基であり、特に酸性条件下においてその傾向が
強く、エーテル基や水酸基に変質してしまうため、かか
るグリシジルエステル類を過酸化水素を用いてエポキシ
化する技術は、これまでに知られていなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、シクロ
へキセン環を有するグリシジルエステル類の過酸化水素
によるエポキシ化について鋭意検討の結果、特定の触媒
系を適用することにより、グリシジルエステル類の加水
分解あるいは重合反応による損失を極力抑制して、エポ
キシシクロヘキサン環を基本骨格とするグリシジルエス
テル類を工業的に有利な条件下で製造し得ることを見い
出し、かかる知見に基づいて本発明を完成するに至っ
た。
【0007】即ち、本発明は、過酸化水素によりエポキ
シ化してなる新規有用なエポキシシクロヘキサン環を有
するグリシジルエステル類の製造方法を提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる一般式
(II)で表されるエポキシシクロヘキサン環を有する
グリシジルエステル類の製造方法は、一般式(I)で表
されるシクロヘキセン環を有するグリシジルエステル類
(以下「反応基質」という。)を、水−有機溶媒の二相
系において、(1)タングステン酸類及びモリブデン酸
類から選ばれる1種以上の酸化触媒と(2)長鎖アルキ
ル基含有四級アンモニウム塩あるいは長鎖アルキル基含
有ホスホニウム塩と(3)リン酸アニオンとの存在下、
過酸化水素によりエポキシ化することを特徴とする。
【化1】[式中、R1、R2は、同一又は異なって、水素
原子、メチル基を表し、Aはアルキレン基を表す。nは
0〜5を表す。]
【化2】[式中、R1、R2、A、nは、一般式Iと同じ
である。]
【0009】本発明におけるシクロヘキセン環を有する
グリシジルエステル類としては、例えばテトラヒドロフ
タル酸やメチルテトラヒドロフタル酸のグリシジルエス
テル誘導体が例示され、具体的には、テトラヒドロフタ
ル酸ジグリシジル、メチルテトラヒドロフタル酸ジグリ
シジル、アルキレンビス(2−グリシジルオキシカルボ
ニル−4−シクロヘキセニルカルボニルオキシ)、アル
キレンビス(2−グリシジルオキシカルボニル−3−メ
チル−4−シクロヘキセニルカルボニルオキシ)、、ア
ルキレンビス(2−グリシジルオキシカルボニル−4−
メチル−4−シクロヘキセニルカルボニルオキシ)及び
これらのエポキシ化原料を調製する際に副生するオリゴ
マーが例示される。
【0010】上記化合物におけるアルキレンとしては、
炭素数2〜15の直鎖状、分岐状又は脂環状の2価の基
が掲げられ、かかる基を導入するために適用される2価
アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオー
ル、ヘキサンジオール、ヘプタンジオール、オクタンジ
オール、ノナンジオール、デカンジオール、ドデカンジ
オール及びそれらの分岐アルコール、シクロヘキサンジ
オール、シクロヘキサンジメタノール、3,8−ジヒド
ロキシトリシクロ[5,2,1,02,5]デカン、4,
9−ジヒドロキシトリシクロ[5,2,1,02,5]デ
カン、3,8−ビス(ヒドロキシメチル)トリシクロ
[5,2,1,02,5]デカン、4,9−ビス(ヒドロ
キシメチル)トリシクロ[5,2,1,02,5]デカ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プ
ロパン[水添ビスフェノールA]、2,2−ビス(4−
ヒドロキシシクロヘキシル)メタン、ビシクロヘキサノ
ール等を掲げることができる。
【0011】本発明における酸化触媒の1種であるタン
グステン酸類とは、一般に水中でタングステン酸アニオ
ンを生成しうる化合物であって、例えばタングステン
酸、タングステン酸アルカリ、タングステン酸アンモ
ン、三酸化タングステン、三硫化タングステン、六塩化
タングステン、リンタングステン酸、ケイタングステン
酸、ホウタングステン酸等を掲げることができる。
【0012】又、同じく酸化触媒の1種であるモリブデ
ン酸類とは、一般に水中でモリブデン酸アニオンを生成
しうる化合物であって、例えばモリブデン酸、モリブデ
ン酸アルカリ、モリブデン酸アンモン、三酸化モリブデ
ン、三硫化モリブデン、六塩化モリブデン、リンモリブ
デン酸、ケイモリブデン酸、ホウモリブデン酸等を掲げ
ることができる。
【0013】これらの酸化触媒の使用量は、反応基質に
対して0.1〜10重量%程度、好ましくは0.5〜5
重量%程度である。これより少ないと反応が著しく遅い
ため、グリシジル基の加水分解が相対的に起こり易く、
これ以上多くの触媒は経済的に不利である。
【0014】本発明に係る長鎖アルキル含有四級アンモ
ニウム塩あるいは長鎖アルキル含有ホスホニウム塩は、
当該反応においては相間移動触媒として機能する。かか
る化合物として、具体的には、そのアルキル基が全炭素
数20以上の長さを有する四級アンモニウムあるいはホ
スホニウムのクロリドあるいはブロミドが有効である。
これより炭素数が少ないと、酸化触媒との塩が有効に有
機相と水相との相間移動ができない傾向が認められ、好
ましくない。
【0015】上記の相間移動触媒の必要量は、そのアル
キル基の性質によって異なるが、反応基質に対して0.
01〜5重量%程度、好ましくは0.1〜3重量%程度
である。これより少ないと相間移動触媒としての能力を
果たさないし、これ以上多くの触媒を加えても酸化触媒
の能力を高めることはできない。
【0016】リン酸アニオンは、リン酸あるいはリン酸
塩として加えられ、その添加量は、適用する酸化触媒に
対して、0.05〜5倍モル程度、好ましくは0.5〜
3倍モル程度である。これより少ないと、酸化触媒の活
性が低下して好ましくなく、逆に多くしても優位性は認
められない。
【0017】リン酸アニオンと酸化触媒を含む水相は、
鉱酸あるいは水酸化アルカリ又は炭酸アルカリによりp
H2〜5、好ましくはpH3〜4に調整されていること
が望ましい。pHが低い方が反応速度は速いが、逆に選
択性は低下する。一方、pHが高くなりすぎると反応速
度が遅くなり、反応時間内にグリシジル基の加水分解反
応が進行し、結果として反応選択性が低下することにな
る。
【0018】過酸化水素の使用量としては、反応基質に
対して1〜2倍モル程度が適当であり、より好ましくは
1.1〜1.5モル倍程度である。これより少ないと未
反応の二重結合が残り、耐候性の低下や着色の原因とな
り、これ以上多くの過酸化水素を用いたとしても優位性
は認められず、反応後処理の障害になりうる。
【0019】過酸化水素の仕込み方法は、反応速度と反
応熱の除去の速度に併せて徐々に滴下するのが望まし
い。
【0020】過酸化水素の濃度は、特に制限はなく、1
0〜100%まで使用可能である。このうち市販されて
いる30〜70%程度の製品が、入手の容易さ、実用的
な反応速度が得られる等の点から好ましい。
【0021】反応するに際して適用される有機溶媒の種
類は、水と分層する溶媒ならば特に限定されず、その具
体例としてベンゼン、トルエン、キシレン、クロロホル
ム、ジクロルエタン、トリクロルエタン、パークロルエ
タン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジブチル
エーテル、メチル−tert−ブチルエーテル等を掲げるこ
とができる。工業的見地からは、特に反応基質がその溶
媒に対して不溶でない限り、トルエン、キシレン等の芳
香族炭化水素が好ましい。
【0022】有機溶媒として非極性溶媒を使用すること
は、反応基質が高粘度である場合、特に有効な手段であ
る。
【0023】適用する溶媒量は、反応基質の粘度が低下
すればよく、特に明確な範囲はないが、反応基質に対し
て0.5〜4倍重量程度が適切な使用量である。
【0024】反応温度としては、40〜90℃程度であ
り、好ましくは50〜80℃程度である。
【0025】上記反応温度において、通常、エポキシ化
反応は2時間〜10時間程度で終了する。反応の進行の
程度や終了時点は、過酸化水素の消失と反応基質のヨウ
素価の減少によって知ることができる。
【0026】以上の反応操作で得た反応混合物は、水洗
によって過剰の過酸化水素や触媒を除去し、目的によっ
ては活性炭、白土、パーライト、イオン交換樹脂等の吸
着剤を加えて、精製処理を施すことができる。その後、
溶媒をトッピングすることによって所望のエポキシシク
ロヘキサン環を含有したグリシジルエステル類を得る。
【0027】
【実施例】以下に実施例をもって本発明を詳しく説明す
る。尚、各例において、反応率は、反応生成物のヨウ素
価から算定した。又、エポキシ生成率は、反応粗物のエ
ポキシ含有量から反応原料のエポキシ含有量を減じ、こ
れを反応した二重結合量で除した数値として算定した。
この場合、反応が著しく進行していない場合は原料中の
グルシジル基の加水分解によりマイナスの数値を示すこ
ともある。
【0028】製造例1 1,4−シクロヘキサンジメタノール 419.5g
(2.91モル)とテトラヒドロフタル酸無水物88
5.6g(5.82モル)とをトルエン1500gに溶
解し、120℃で5時間加熱した。次に、ベンジルトリ
メチルアンモニウムクロリド8g(0.04モル)を溶
解し、エピクロロヒドリン668g(7.0モル)を8
0℃で7時間かけて滴下し、更に5時間加熱攪拌を続け
た。50%水酸化ナトリウム水溶液 714g(8.4
モル)を80℃で3時間かけて減圧下に滴下しながら脱
水した。反応生成物を水洗、トッピングして、エポキシ
当量312(理論値 280)、ヨウ素価 90.5(理
論値 90.6)の生成物1340g(収率 82%)を
得た。
【0029】実施例1 100mlの四つ口フラスコに製造例1で得た反応原料
14g(二重結合50ミリモル)、トルエン14g及
び塩化セチルピリジニウム0.05gを仕込み、これを
溶解する。別にタングステン酸ナトリウム0.10g
(0.3ミリモル)、リン酸0.15g(1.5ミリモ
ル)を水 1gに溶解し、炭酸ナトリウムを用いてpH
3に調整した水溶液を調製し、上記の反応器内に加え
る。激しく攪拌しながら70℃に昇温し、60%過酸化
水素3.4g(60ミリモル)を分割して添加し、5時
間反応した。反応終了後、5%硫酸ナトリウム水とイオ
ン交換水で水洗した。水層を分離し、トルエン層を濾過
して水分を除去し、トッピングして反応粗物15.1g
を得た。このものはヨウ素価5.2、エポキシ当量18
6であった。これは反応率94%、エポキシ生成率73
%に相当する。
【0030】実施例2 酸化触媒にタングステン酸アンモン0.08gを使用し
た以外は実施例1と同様に反応してエポキシ当量19
0、ヨウ素価2.5の反応粗物15.8gを得た。これ
は反応率97%、エポキシ生成率74%に相当する。
【0031】実施例3 相間移動触媒として塩化ベンジルジメチルアルキル(平
均炭素数=13)アンモニウム0.05gを使用した以
外は実施例1と同様に反応して、エポキシ当量192、
ヨウ素価2.1の反応粗物16.2gを得た。これは反
応率97%、エポキシ生成率77%に相当する。
【0032】実施例4 モリブデン酸アンモン0.50g(2.8ミリモル)、
塩化トリオクチルメチルアンモニウム0.20g(0.
5ミリモル)、リン酸0.15g(1.5ミリモル)、
60%過酸化水素4.3g(75ミリモル)を使用した
以外は実施例1と同様に反応して、エポキシ当量17
4、ヨウ素価0.3の反応粗物13.3gを得た。これ
は反応率99.7%、エポキシ生成率63%に相当す
る。
【0033】比較例1 四級アンモニウム塩を使用しなかった以外は実施例1と
同様に反応して、ヨウ素価76.5、エポキシ当量35
9の反応粗物13.9gを得た。これは反応率16%、
エポキシ生成率−12%に相当する。
【0034】比較例2 リン酸を使用しないで硫酸を添加して水相をpH3に調
整した以外は実施例1と同様に反応して、ヨウ素価2
2.7、エポキシ当量231の反応粗物15.9gを得
た。これは反応率72%、エポキシ生成率47%に相当
する。
【0035】製造例2 2価アルコールとして1,6−ヘキサンジオール343
g(2.91モル)を使用した以外は製造例1と同様に
して目的とするジグリシジルエステルを調製した。得ら
れた反応物のエポキシ当量は292、ヨウ素価は94.
6であった。
【0036】実施例5 製造例2で得た反応原料13.3g(二重結合量50ミ
リモル)を使用した以外は実施例1と同様に反応して、
ヨウ素価2.6、エポキシ当量174の反応粗物14.
1gを得た。これは反応率97%、エポキシ生成率72
%に相当する。
【0037】製造例3 2価アルコールとしてエチレングリコール180g
(2.91モル)を使用した以外は製造例1と同様にし
て目的とするジグリシジルエステルを調製した。得られ
た反応物のエポキシ当量は252、ヨウ素価は109.
8であった。
【0038】実施例6 製造例3で得た反応原料11.5g(二重結合量50ミ
リモル)を使用した以外は実施例1と同様に反応して、
ヨウ素価3.4、エポキシ当量129の反応粗物9.5
gを得た。これは反応率97%、エポキシ生成率56%
に相当する。
【0039】製造例4 2価アルコールとして水添ビスフェノールA698g
(2.91モル)を使用した以外は製造例1と同様にし
て目的とするジグリシジルエステルを調製した。得られ
た反応物のエポキシ当量は344、ヨウ素価は76.9
であった。
【0040】実施例7 製造例4で得た反応原料16.4g(二重結合量50ミ
リモル)とトルエン20gを使用した以外は実施例1と
同様に反応して、ヨウ素価3.2、エポキシ当量208
の反応粗物18.1gを得た。これは反応率95%、エ
ポキシ生成率79%に相当する。
【0041】実施例8 反応原料としてテトラヒドロフタル酸ジグリシジルエス
テル13.9g(二重結合量46ミリモル)、トルエン
15g、タングステン酸ナトリウム0.2g、塩化トリ
オクチルメチルアンモニウム0.20g(0.5ミリモ
ル)、リン酸0.15g(1.5ミリモル)及び60%
過酸化水素3.9g(60ミリモル)を使用した以外は
実施例1と同様に反応して、エポキシ当量120、ヨウ
素価3.6の反応粗物8.7gを得た。これは反応率9
7%、エポキシ生成率61%に相当する。
【0042】製造例5 2価アルコールとして1,4−シクロヘキサンジメタノ
ール628g(4.37モル)を使用した以外は製造例
1と同様にして目的とするジグリシジルエステルを調製
した。得られた反応物のエポキシ当量は456、ヨウ素
価は90.2であった。
【0043】実施例9 製造例5で得た反応原料14.0g(二重結合量50ミ
リモル)とトルエン20gを使用した以外は実施例1と
同様な操作を行ったところ、ヨウ素価3.2、エポキシ
当量225の反応粗物15.7gを得た。これはヨウ素
価基準の反応率95%、エポキシ生成率78%に相当す
る。
【0044】
【発明の効果】本発明に係る方法でエポキシ化すること
により、工業的に有利な条件下で目的とするエポキシシ
クロサン環を有するグリシジルエステル類を高収率、高
選択率で得ることができる。このものは、電子部品用の
封止材や酸性雨対策において有効な自動車用塗料等に適
した塗膜形成材料として有用な化合物である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−28979(JP,A) 特開 昭56−18972(JP,A) 特開 昭60−60122(JP,A) 特開 昭62−178578(JP,A) 特開 昭60−60123(JP,A) 特開 昭62−234550(JP,A) 特開 昭48−76848(JP,A) 特開 昭57−156475(JP,A) 特開 昭60−56975(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 301/00 - 301/12 C07D 303/00 - 303/16 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I)で表されるシクロヘキセン
    環を有するグリシジルエステル類を、水−有機溶媒の二
    相系において、(1)タングステン酸類及びモリブデン
    酸類から選ばれる1種以上の酸化触媒と(2)塩化セチ
    ルピリジニウム、塩化ベンジルジメチルアルキル(平均
    炭素数=13)アンモニウム及び塩化トリオクチルメチ
    ルアンモニウムからなる群から選ばれる長鎖アルキル基
    含有アンモニウム塩と(3)リン酸アニオンとの存在
    下、水相のpHが3〜4である条件下で、過酸化水素に
    よりエポキシ化することを特徴とする一般式(II)で
    表されるエポキシシクロヘキサン環を有するグリシジル
    エステル類の製造方法。 [式中、R1、R2は、同一又は異なって、水素原子、
    メチル基を表し、Aはアルキレン基を表す。nは0〜5
    を表す。] [式中、R1、R2、A、nは、一般式Iと同じであ
    る。]
  2. 【請求項2】 酸化触媒の使用量が一般式(I)で表さ
    れるシクロヘキセン環を有するグリシジルエステル類に
    対して0.1〜10重量%であり、有機溶媒がベンゼ
    ン、トルエン、キシレン、クロロホルム、ジクロルエタ
    ン、トリクロルエタン、パークロルエタン、酢酸メチ
    ル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジブチルエーテル、メチ
    ル−tert−ブチルエーテルから選ばれるものであ
    り、エポキシ化の際の反応温度が50〜80℃であり、
    一般式(I)及び一般式(II)にお けるnが1である
    請求項1に記載のエポキシシクロヘキサン環を有するグ
    リシジルエステルの製造方法。
  3. 【請求項3】 一般式(III)で表されるシクロヘキセ
    ン環を有するグリシジルエステル類を、水−有機溶媒の
    二相系において、(1)タングステン酸類及びモリブデ
    ン酸類から選ばれる1種以上の酸化触媒と(2)塩化セ
    チルピリジニウム、塩化ベンジルジメチルアルキル(平
    均炭素数=13)アンモニウム及び塩化トリオクチルメ
    チルアンモニウムからなる群から選ばれる長鎖アルキル
    基含有アンモニウム塩と(3)リン酸アニオンとの存在
    下、水相のpHが3〜4である条件下で、過酸化水素に
    よりエポキシ化することにより得られる、一般式(IV)
    で表されるエポキシシクロヘキサン環を有するグリシジ
    ルエステル。 [式中、R1、R2は水素原子を、Aは1,4−シクロ
    ヘキサンジメチレン基を表す。nは1を表す。] [式中、R1、R2、A、nは、一般式IIIと同じであ
    る。]
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