JP3094298B2 - カチオン重合性物質のための開始剤 - Google Patents

カチオン重合性物質のための開始剤

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JP3094298B2 JP02073183A JP7318390A JP3094298B2 JP 3094298 B2 JP3094298 B2 JP 3094298B2 JP 02073183 A JP02073183 A JP 02073183A JP 7318390 A JP7318390 A JP 7318390A JP 3094298 B2 JP3094298 B2 JP 3094298B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はカチオン重合性物質のための新規開始剤組成
物、選ばれた新規金属錯体、開始剤組成物及び金属錯体
の製造方法、カチオン重合性物質に関するものであり、
そしてこれらの開始剤組成物、新規開始剤組成物を使用
する硬化生成物の製造方法及び硬化生成物を含む。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
カチオン重合性物質、好ましくはエポキシ樹脂を含む
硬化組成物、及び硬化剤としてのメタロセン塩はEP−A
−94915及び−109851に記載されている。
すでに知られているこれらの組成物において、有機金
属錯体塩は一般に重合すべき物質に混合された後で且つ
熱による硬化前に化学輻射線を用いて照射することによ
り活性化され、物質及び輻射線の条件に応じて部分的に
重合することが可能であり、次いで組成物は熱の手段に
より硬化されるか、又は組成物は一般に錯塩の分解点に
近い高温で直接硬化される。
多数の用途のために、例えば集積回路の製造の際の被
覆工程における使用のために、又は速硬性一成物接着剤
として、硬化性組成物はそれら自体相反し、それ故、互
いに共に実現することが困難である性質例えば非硬化組
成物の適切な加工安定性(ポットライフ)及び最低実用
温度における最高実用硬化速度を併有することが必要と
される。
急速に硬化し得るエポキシスペースのカプセル化系は
EP−A−235077に記載されている。これらの系は選ばれ
たジグリシジルエーテル、硬化触媒、立体障害フェノー
ル又はホスフィット及び特定の反応性希釈剤を含む。水
及び配位子としてテトラヒドロフランを含む四弗化硼酸
亜鉛錯体は硬化触媒として記載されている。硬化剤の濃
度は一般に、高い硬化速度を併有する加工安定性を達成
するために正確に調整されなければならない。
〔課題を解決するための手段〕
カチオン重合性化合物のための開始剤が今や見出さ
れ、それらは反応性希釈剤と組合せて用いられるので、
その結果開始剤活性の制御が可能である。そのような開
始剤系は簡単な方法により製造することができ、そして
更に有用な最終特性を有する架橋生成物を与える。
硬化生成物の高い熱安定性は特に驚くべきことである
と考えられる。更に、これらの開始剤組成物を用いて硬
化された生成物は良好な色の安定度及び硬化樹脂に対す
る開始剤構造の予期しない強固な結合、及びそれ故低い
腐蝕度合を特徴とする。開始剤のイオンはそれ故“圧力
がま試験(pressure cooker test)”(粉末試料20gを1
21℃/1.2barで20時間、脱イオン水100mlと一緒に煮沸す
る)において樹脂から洗い出されない。本発明の開始剤
組成物の別の利点は高い処理量であり、これは急速なゲ
ル化が低温で可能であり且つより高温における後硬化時
間も短縮できるので、特に機械加工中に達成することが
できる。開始剤作用は硬化工程が中断された後にも更に
持続するので、その結果硬化反応は加熱を繰り返すこと
により再び開始する。樹脂と硬化剤組成物の混合比は一
般に硬化条件を制限するものではないという事実は、本
発明の硬化性組成物の加工中の別の利点と考えるべきで
ある。この混合比はそれ故、特に機械加工中に変えるこ
とができるので、硬化条件は毎回調整する必要はない。
硬化工程前の照射による硬化性組成物の活性化は、新
規開始剤組成物を更に不要とすることができるので、そ
の結果加工中の簡素化は一般に特に高い充填材含有率を
有する系において又は薄膜中での硬化の場合に起り、こ
のために全硬化性組成物に対する完全な照射は問題があ
るかもしれない。
本発明は、 i) ポリカルボン酸無水物、ポリイソシアネート、環
式カーボネート、ラクトン又はそれらの化合物の混合
物、及びその中に溶解された ii) 少なくとも1種の次式I: [M+n(L)n+(SbF6 - (I) 〔式中、nは2又は3を表わし、MはZn2+,Fe2+,Mn2+,S
n2+,Al3+からなる群から選ばれた金属カチオンを表わ
し、Lは配位点として1種又はそれより多い−CO−,−
CO−O−,−CO−O−CO−及び−O−からなる群から選
ばれた官能性基を含み、且つ酸素原子又は酸素原子群を
介して中心原子とσ−結合を形成する有機σ−供与体配
位子を表わし、そしてxは0ないし6の整数を表わし、
配位子Lは与えられた定義の範囲内で異なっていてよ
い〕で表わされる化合物を含むカチオン重合開始剤組成
物に関するものである。
SbF6 -を含む式Iで表わされる化合物は、本発明の目
的のために利用することができ、成分i)と組合せる場
合には、これはカチオン重合性物質を硬化させることが
できる。
表現“有機σ−供与体配位子”は、Lが上記定義の官
能性基の酸素原子を介して金属−配位子σ−結合を形成
するいずれかのσ−供与体配位子を表わすという意味に
理解されたい。表現“σ−供与体配位子”は、例えばア
ール.ピ−ホートン(R.P.Houghton)、有機化学におけ
る金属錯体(Metal Complexes In Organic Chemistr
y)、第4頁、ケンブリッジ大学出版(Cambridge Utive
rsity Press)、1979年、において定義されたような最
も広い意味に本分中では理解されたい。本文中の系はそ
れ故、純粋なσ−供与体、σ−及びπ−供与体又はσ−
供与体及びπ−受容体であってよい。
指数xの大きさは配位子Lの数を示す。この数は一般
に中心原子M+nが配位により飽和されている程度に、そ
してどのくらい多くの配位点を特別な配位子が有してい
るかに依存する。本発明の目的のために、中心原子が配
位により飽和されていないか、部分的に飽和されている
か又は完全に飽和されている式Iで表わされる化合物を
用いることができる。配位子Lの数は0とσの間であっ
てよい。式Iで表わされる化合物が配位子Lを含み且つ
中心原子が配位により飽和されている場合には、xは中
心原子が配位子又は配位子類Lの配位点の8個又は特別
には6個の酸素原子により錯化されているというような
Lにおける配位点の数に依存する。選ばれた配位子の場
合には、8個よりも多い酸素原子も中心原子と錯化する
ことができる。それ故、Lが単座配位子を表わす場合に
は、xは一般に6を表わし、二座配位子を表わす場合に
はxは一般に3を表わし、三座配位子を表わす場合には
xは一般に2を表わし、そして四座又は更に高い配座の
配位子を表わす場合にはxは一般に1又は2を表わす。
可能な配位子種Lの例は、アルコールであり、フェノ
ール、エーテル、アルデヒド、ケトン、ケテン、アセタ
ール、アシラール、アシロイン、カルボン酸又はカルボ
ン酸の官能性誘導体、例えばそれらのエステル又は無水
物を含み、ラクトン及び環式カーボネート、及びヒドロ
キシカルボン酸及びオキソカルボン酸及びそれらのエス
テル及び無水物を含む。
これらの配位子において、エーテル、ケトン、カルボ
ン酸無水物及びカルボン酸エステル、特にラクトン及び
ジカルボン酸無水物は、特に好ましい。
カルボン酸、無水物又はエステル配位子Lは、全く一
般的に分子中に1個又は1個より多くのカルボキシル基
を有する脂肪族、脂環式、芳香族又は芳香脂肪族化合物
を表わす。
炭素原子の好ましい数は脂肪族カルボン酸では2ない
し40であり、そして脂環式、芳香族及び芳香脂肪族カル
ボン酸では7ないし12である。
分子中にカルボキシル基を有する化合物の例は、飽和
及び不飽和脂肪族モノカルボン酸例えば酢酸、プロピオ
ン酸、ブチル酸、バレル酸、イソバレル酸、ピバリン
酸、カブロイン酸、ラウリル酸、ミリスチン酸、パルミ
チン酸、ステアリン酸、アラキン酸又はアクリル酸、メ
タクリル酸、プロピオール酸、クロトン酸、イソクロト
ン酸、テトラオール酸、ソルビン酸又はオレイン酸;又
は脂環式モノカルボン酸例えばシクロヘキサンカルボン
酸;又は芳香族モノカルボン酸例えば安息香酸、ナフト
エ酸又はトリル酸;又は芳香脂肪族モノカルボン酸例え
ばヒドロトロパ酸、アトロパ酸又は桂皮酸である。
分子中に1個より多くのカルホキシル基を含む化合物
の例は、飽和脂肪族ジカルボン酸例えば蓚酸、マロン
酸、コハク酸、α−メチルコハク酸、グルタル酸、アジ
ピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバ
シン酸又は二量化リノール酸;又は不飽和ジカルボン酸
例えばマレイン酸、フマール酸、メサコン酸、シトラコ
ン酸、グルタコン酸又はイタコン酸;又は脂環式ジカル
ボン酸例えばカンファー酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘ
キサヒドロイソフタル酸又はヘキサヒドロテレフタル
酸、テトラヒドロフタル酸、テトラヒドロイソフタル酸
又はテトラヒドロテレフタル酸又は4−メチルテトラヒ
ドロフタル酸、4−メチルヘキサヒドロフタル酸又はエ
ンドメチレンテトラヒドロフタル酸;又は芳香族ジカル
ボン酸例えばフタル酸、イソフタル酸又はテレフタル
酸;又はトリカルボン酸及びより高級なカルボン酸例え
ば芳香族トリ−又はテトラ−カルボン酸例えばトリメリ
ト酸、トリメシン酸、ピロメリト酸又はベンゾフェノン
テトラカルボン酸である。
無水物は一般に分子中に1個又は2個の無水物基を有
している。分子間無水物は、同一又は異なるカルボン酸
の無水物であってよい。そのような配位子の例は上記カ
ルボン酸無水物である。
Lがエステルを表わす場合には、これは一般に脂肪
族、芳香族又は芳香脂肪族モノ−又はポリ−カルボン酸
から誘導され、これは一般に一価の脂肪族、脂環式、芳
香族又は芳香脂肪族アルコールを用いてエステル化され
る。
それらのエステルを製造するために適するモノ−又は
ポリ−カルボン酸は上記のものである。
配位子Lとして又はエステル化のために用いることが
できるアルコールの例は、1個ないし20個の炭素原子を
有する一価アルコール、例えばメタノール、エタノー
ル、n−プロパノール、イソプロパノール、ブタノー
ル、ペンタノール、ヘキサノール、オクタノール、デカ
ノール、ドデカノール、テトラデカノール、ヘキサデカ
ノール、オクタデカノール又はエイコサノール、5個な
いし12個の炭素原子を有する一価脂環式アルコール、例
えばシクロペンタノール又はシクロヘキサノール、或い
は6個ないし14個の炭素原子を有する一価フェノール、
例えばフェノール、クレゾール又はナフトールである。
エステルは、特にラクトン、最も特別に脂肪族ヒドロ
キシカルボン酸のラクトン、例えばγ−ブチロラクト
ン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カ
プロラクトン又はクロトノラクトン、又は環式カーボネ
ートも含む。Lが環式カーボネートを表わす場合には、
これは一般にカーボネート基を有する脂肪族化合物を意
味するものと理解されたい。炭素原子の好ましい数は5
個ないし12個である。そのような配位子Lの例はγ−プ
ロピレンカーボネートである。
Lがエーテルを表わす場合には、これは一般に一価な
いし四価脂肪族、脂環式、芳香族又は芳香脂肪族アルコ
ールから誘導される。そのようなエーテルは遊離のヒド
ロキシル基を含んでいてよい。エーテル基は炭素鎖の一
部又は環系の一部であってよい。
炭素鎖の一部としてエーテル基を有する配位子Lは、
例えば一価アルコールから誘導される。そのようなアル
コールは、例えばエステル配位子Lのエステル化成分と
して上記したものである。
多価アルコールをベースとする炭素鎖の一部としてエ
ーテル基を有する配位子の例は、ポリアルキルエーテ
ル、特に脂肪族ジ−、トリ−又はテトラ−オール例えば
エチレングリコール、ジエチレングリコール及び高級ポ
リ−(オキシエチレン)グリコール、プロパン−1,2−
ジオール、プロパン−1,3−ジオール又は高級ポリ−
(オキシプロピレン)グリコール、ブタン−1,4−ジオ
ール又は高級ポリ−(オキシブチレン)グリコール、ペ
ンタン−1,5−ジオール、ネオペンチルグリコール(2,2
−ジメチルプロパンジオール)、ヘキサン−1,6−ジオ
ール、オクタン−1,8−ジオール、デカン−1,10−ジオ
ール、デカン−1,12−ジオール、ヘキサン−2,4,6−グ
リセロール、1,1,1−トリメチロールエタン、1,1,1−ト
リメチロールプロパン又はペンタエリトリトールのジ
−、トリ−又はテトラ−メチル、−エチル、−プロピル
又は−ブチルエーテル;又は脂環式ジオール例えば1,3
−又は1,4−ジヒドロキシシクロヘキサン、1,4−シクロ
ヘキサンジメタノール、ビス−(4−ヒドロキシシクロ
ヘキシル)−メタン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシシ
クロヘキシル)−プロパン又は1,1−ビス−(ヒドロキ
シメチル)−シクロヘキセ−3−エンのジメチル、−エ
チル、−プロピル又は−ブチルエーテル;又はジ−、ト
リ−若しくはテトラ−フェノール又は単一若しくは多−
核ポリフェノール例えばレゾシノール、ヒドロキノン、
ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−メタン、2,2−ビ
ス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、ビス−
(4−ヒドロキシフェニル)−エーテル、ビス−(4−
ヒドロキシフェニル)−スルホン、1,3,5−トリヒドロ
キシベンゼン又は1,1,2,2−テトラキス−(4−ヒドロ
キシフェニル)−エタンのジ−、トリ−又はテトラ−メ
チル、−エチル、−プロピル又は−ブチルエーテルであ
る。
環系の一部としてエーテル基を有する配位子Lは、多
価アルコール特にジオールから誘導される。そのような
配位子の例は、テトラヒドロフラン、ジオキサン又はク
ラウンエーテル、例えば18−クラウン−6、15−クラウ
ン−5又は12−クラウン−4である。
好ましいエーテル配位子は分子中に2個又は特に1個
のエーテル基を含む。環式エーテル配位子は特に好まし
い。
Lがアルデヒドを表わす場合には、この化合物は好ま
しくは分子中に1個又は2個のアルデヒド基を有する脂
肪族、脂環式、芳香族又は芳香脂肪族化合物である。こ
れらの例は上記のカルボン酸のアルデヒドである。
Lがケトンを表わす場合には、この化合物は好ましく
は分子中に1個又は2個のケト基を有する脂肪族、脂環
式、芳香族又は芳香脂肪族化合物である。ケトン基は炭
素鎖の一部又は環系の一部であってよい。表現“ケト
ン”はキノンも含む。
脂肪族ケトンの例はアセトン、メチルエチルケトン、
エチルプロピルケトン、ジイソプロピルケトン及びヘキ
サン−2,4−ジオンである。
脂環式ケトンの例は1,4−ベンゾキノン、シクロペン
タノン又はシクロヘキサノンである。
芳香族ケトンの例は1,4−ナフトキノン、アントロキ
ノン又はベンゾフェノンである。
芳香脂肪族ケトンの例はアセトフェノン、プロピロフ
ェノン、カルコン又はデソキシベンゾインである。
一分子中にいくつかの異なる配位点を有する配位子L
も可能である。この例は2−メトキシエタノールであ
る。
好ましい成分ii)は次式II: [(L1aM+nn+(SbF6 - (II) 〔式中、M及びnは上記において定義されたものと同じ
意味を表わし、L1は単座ないし三座又は六座σ−供与体
配位子を表わし且つ分子当り1個又は2個のケトン基、
酸無水物基又はエステル基或いは分子当り1個ないし6
個のエーテル基を有する脂肪族、脂環式、芳香族又は芳
香脂肪族化合物を表わし、式IIで表わされる化合物の配
位子L1は与えられた定義の範囲内で異なっていてよく、
そしてL1が単座配位子を表わす場合には、aは6を表わ
し、そしてL1が二座配位子を表わす場合には、aは3を
表わし、そしてL1が三座配位子を表わす場合には、aは
2を表わし、そしてL1が六座配位子を表わす場合には、
aは1を表わす〕で表わされる化合物を含む。
本発明の開始剤組成物の成分i)は、ポリカルボン酸
無水物、ポリアソシアネート、環式カーボネート又はラ
クトンである。ポリカルボン酸無水物、環式カーボネー
ト又はラクトンは可能な配位子Lとして上記したもので
ある。
成分i)がポリイソシアネートである場合には、一般
に少なくとも2個のイソシアネート基又は結合し次いで
加熱により分解することができるイソシアネート基を有
するいずれかの脂肪族、脂環式、芳香族又は芳香脂肪族
化合物であり、この中に成分ii)を溶解することがで
き、使用することができる。
好ましいポリイソシアネートは3個又は特に2個のイ
ソシアネート基を含み且つ6個ないし20個の炭素原子を
有する。芳香族ジイソシアネート、特に4,4′−ジイソ
シアナトジフェニルメタン及び異なるジイソシアナトジ
フェニルメタンの個々の混合物は特に好ましい。
ポリイソシアネートは、特に高いガラス転移温度を有
する硬化生成物が一般にそのような開始剤組成物を用い
て製造されるので、成分i)として特に好ましい。
好ましいポリイソシアネートの例は、2,4−ジイソシ
アナトトルエン及び2,6−ジイソシアナトトルエンとの
その工業混合物、2,6−ジイソシアナトトルエン、1,5−
ジイソシアナトナフタレン、4,4′−ジイソシアナトジ
フェニルメタン及び種々のジイソシアナトジフェニルメ
タン(例えば4,4′−及び2,4′−異性体)の工業混合
物、ウレタン化4,4′−ジイソシアナトジフェニルメタ
ン、カルボジイミド化4,4′−ジイソシアナトジフェニ
ルメタン、2,4−ジイソシアナトトルエンのウレトジオ
ン、トリイソシアナトトリフェニルメタン、ジイソシア
ナトトルエンとトリメチロールプロパンの付加物、トリ
イソシアナトトルンエンの三量体、ジイソシアナト−m
−キシリレン及びN,N′−ジ−(4−メチル−3−イソ
シアナトフェニル)−尿素、ジイソシアナトトルンエン
と1,6−ジイソシアナトヘキサメチレンの混合三量化生
成物、1,6−ジイソシアナトヘキサン、3,5,5−トリメチ
ル−1−イソシアナトメチルシクロヘキサン(イソホロ
ンジイソシアネート)、N,N′,N″−トリ−(6−イソ
シアナトヘキシル)−ビュレット、2,2,4−トリメチル
−1,6−ジイソシアナトヘキサン、1−メチル−2,4−ジ
イソシアナトシクロヘキサン、ジメリルジイソシアネー
ト、4,4′−ジイソシアナトジシクロヘキシルメタン、
三量化イソホロンジイソシアネート、三量化ヘキサンジ
イソシアネート及びメチル2,6−ジイソシアナヘキサノ
エートである。
好ましい成分i)はポリカルボン酸無水物、特にエポ
キシ硬化剤として公知のポリカルボン酸無水物である。
ジカルボン酸無水物は特に好ましく使用される。そのよ
うな好ましい成分i)の例は、テトラヒドロフタル酸無
水物、メチル−テトラヒドロフタル酸無水物、ヘキサヒ
ドロフタル酸無水物及び特にメチル−ヘキサヒドロフタ
ル酸無水物である。
式Iで表わされる化合物の量は、一般に硬化性物質と
混合して特定の意図した用途のために適切な加工安定性
及び硬化速度が得られるように選ぶ。個々の場合におけ
る必要量は、簡単な実験により決定することができる。
成分ii)の量は、一般に成分i)とii)の全重量に対し
て0.05重量%と10重量%の間で変化する。
ビス−{[12]−クラウン−4}−鉄(II)ヘキサフ
ルオロアンチモネート、ビス{[15]−クラウン−5}
−鉄(II)ヘキサフルオロアンチモネート及び([12]
−クラウン−4)([15]−クラウン−5)−鉄(II)
ヘキサフルオロアンチモネートを除いて、式IIで表わさ
れる化合物は新規であり、そして本発明は同様にこれら
のものに関するものである。
すでに知られている化合物は、アンゲバンテヒェミー
(Angew.Chem.),97(10),第879−80頁(1985年)に
記載されている。これらの化合物の意図した用途は全く
述べられていない。
指数nは好ましくは2を表わす。
式中、aが6又は3を表わす式IIで表わされる化合物
の開始剤組成物又はこれらの化合物が好ましい。
Mは好ましくはFe2+,Zn2+,Mn2+,Sn2+及びAl3+からな
る群から選ばれた金属カチオンを表わす。
Mは特に好ましくはFe2+である。
好ましい開始剤組成物は、カチオン重合性物質に混合
するのに都合が良いように、50℃以下特に30℃以下の温
度で液体である。
特に好ましい開始剤組成物は、成分i)としてポリカ
ルボン酸無水物、特にポリカルボン酸二無水物を含む。
本発明の開始剤組成物の組成は特に知られてはいない
けれども、成分i)に溶解する際に、成分ii)中の配位
子Lは過剰に存在するこの成分特に無水物配位子により
置換される。
式Iで表わされる無水物錯体は特に好ましく、そして
式中、aが3を表わし、そしてLが1個又は2個のカル
ボン酸無水物基を有する脂肪族、脂環式、芳香族又は芳
香脂肪族化合物を表わす式IIで表わされる化合物は特に
好ましい。
50℃以下、特に30℃以下の温度で液体である化合物
は、成分i)として特に好ましい。この成分はそのよう
な化合物の液体混合物であってもよい。
本発明の組成物は、上記において定義された如く式I
で表わされる化合物を成分i)に溶解することにより製
造することができる。
式I又はIIで表わされる化合物は一般にa)ないし
e)の種々の方法により得ることができる。
式中、MがFe2+を表わす式IIで表わされる化合物は、
例えば方法a)により得ることができる。すなわち、次
式III: [(R1)Fe+2(R2)]+a(SbF6 - (III) 〔式中、R1はπ−アレーンを表わし、そしてR2はπ−ア
レーンのアニオン例えばシクロペンタジェニルアニオ
ン、又は特にπ−アレーンを表わし、aは1又は2を表
わす〕で表わされるπ−錯体を、導入すべきものである
ところの上記において定義されたものと同じ意味を表わ
す配位子L1に、又はそれらの化合物の混合物に溶解し、
次いでL1に対するR1とR2の配位子交換まで溶液に化学輻
射線を照射すること又は溶液を加熱することを実質的に
行い、次いで公知方法により反応混合物から生成物を分
離する。
式IIIで表わされる化合物の交換は、公知方法でクロ
マトグラフ的又は分光学的方法により、例えば式IIIで
表わされる出発錯体の特性吸収帯の強度を監視すること
により、監視することができる。
式IIIで表わされる出発物質及び導入すべき配位子L1
の量は、一般に式IIIで表わされる化合物のモル当り好
ましくは化合物L10ないし100モルが存在するように選
ぶ。
反応は、出発錯体の安定性に応じて、加熱することに
より行うことができる。しかしながら、反応は式IIIで
表わされる出発錯体を出発錯体が吸収する波長を使用し
て化学輻射線で照射することによって行うこともでき
る。
式IIで表わされる生成物は一般に照射中又は冷却中に
反応混合物中に折出するが、又は生成物に対する非溶媒
を添加することにより反応混合物から沈殿させることが
できる。生成物を次いで慣用の操作例えば過又は抽出
の手段により、混合物から除く。
式IIIで表わされる出発化合物は公知であり、そして
例えばEP−A−94915に記載されている。
方法b)を行うためには、次式IVで表わされる金属ハ
ロゲン化物を次式V: M+n(Hal) (IV),AgSbF6 (V) 〔式IV及びV中、n及びMは上記において定義されたも
のと同じ意味を表わし、そしてHalはハロゲン化物アニ
オン、特に塩素アニオン又は弗素アニオンを表わす〕で
表わされる銀塩のほぼ化学量論量と一緒に、導入すべき
上記において定義されたものと同じ意味を表わす配位子
L1に、又はそれらの化合物の混合物に溶解又は懸濁さ
せ、次いで所望により反応混合物を加熱すると、その結
果式IIで表わされる生成物が生成する。
式IV及びVで表わされる出発物質及び導入すべき配位
子L1の量は、一般に式Vで表わされる化合物約nモル及
び化合物L1約10モルないし約100モルが、式IVで表わさ
れる化合物のモル当りに存在するように選ぶ。
反応は一般に低温、例えば20−40℃で行う。反応生成
物はこの場合も同様に慣用の操作手段、例えば方法a)
の下で記載されている如く、生成した銀塩を別し、次
いで生成した生成物を単離することにより、反応混合物
から分離する。
方法c)を行うためには、次式VIで表わされる金属塩
を次式VII: M+n(Y-(VI), 〔式VI及びVII中、R3,R4及びR5は互いに独立してアルキ
ル基、シクロアルキル基又はアルアルキル基、特にメチ
ル基又はエチル基を表わし、M及びnは上記において定
義されたものと同じ意味を表わし、そしてY-はハロゲン
化物アニオン、アルコレートアニオン又はカルボン酸ア
ニオンを表わす〕で表わされる化合物と、上記において
定義されたものと同じ意味を表わす化合物L1と一緒に反
応させると、その結果式IIで表わされる生成物が生成す
る。
式VI及びVIIで表わされる出発物質及び導入すべき配
位子L1の量は、一般に式VIIで表わされる化合物nモル
及び好ましくは化合物L110モルないし100モルが、式VI
で表わされる化合物のモル当りに存在するように選ぶ。
反応は室温又は、例えば20−100℃の温度範囲内で加
熱することにより行う。生成物はこの場合も同様に、例
えば反応a)に対して記載したような慣用の操作手段に
より反応混合物から分離することができる。
式VIIで表わされる化合物は公知であり、そして例え
ばUS−A−3585227又はジャーナル オブ ケミカル
ソサエティ(J.Chem.Soc.)、ケミカル コミュニケー
ションズ(Chem.Communications)、1976年、第33−4
頁、に記載されている。
方法d)を行うためには、次式VIIIで表わされる化合
物を次式IX: M+nFn (VIII),SbF5 (IX) 〔式VIII及びIX中、n及びMは上記において定義された
ものと同じ意味を表わす〕で表わされるルイス酸と反応
させる。この際、式VIIIで表わされる化合物は式IXで表
わされる化合物の過剰量に溶解し得るか、又は反応を反
応条件下で不活性な溶媒中で行い、次いで式VIII又はIX
で表わされる化合物のうち少なくとも1種を溶解するこ
とができる。適する溶媒の例は、液体SO2又は無水HFで
ある。反応生成物は一般に反応溶液から折出し、次いで
過のような慣用の方法により混合物から分離すること
ができる。
得られた生成物は、例えば上記において定義されたも
のと同じ意味を表わす成分i)に溶解し、又はこの生成
物を導入すべき上記において定義されたものと同じ意味
を表わす配位子Lに、又はこれらの配位子の混合物に溶
解し、次いで所望により反応混合物を加熱すると、その
結果配位子Lは式Iで表わされる化合物中に導入される
ので、本発明の開始剤組成物の製造のために用いること
ができる。生成物は次いで方法a)のために記載した方
法と同じ方法で単離又は精製される。
化合物VIIIとIXの反応は、ディー.ガンター(D.Gant
ar)他、ジャーナル オブ ケミカル ソサエティ(J.
Chem.Soc.)、ダルトン トランスアクションズ(Dalto
n Transactions)、1987年、第2379−83頁、に記載され
ている。
式VIII及びIXで表わされる出発物質及び導入すべき配
位子Lの量は、一般に式IXで表わされる化合物nモル及
び好ましくは化合物L10モルないし100モルが、式VIIで
表わされる化合物のモル当りに存在するように選ぶ。反
応は室温又は、例えば20−200℃の温度範囲内で加熱す
ることにより行う。
本発明の開始剤組成物の製造のための変法d)(化合
物VIIIとIXの反応生成物は、その単離後、成分i)に直
接溶解される)は特に好ましい。
方法e)に基づいて、式IIで表わされる化合物は配位
子交換により他の式IIで表わされる化合物に変換するす
ることもできる。この際、次式II a: [(L3aM+nn+(SbF6 - (II a) 〔式中、M,n及びaは上記3において定義されたものと
同じ意味を表わし、そしてL3は上記においてL1に対して
定義されたものと同じ意味を表わす〕で表わされる化合
物を、L3と異なる配位子L1の所望の最終生成物の少なく
とも化学量論に相当する量と一緒に溶解し、溶液を配位
子交換を起すために加熱し、次いで元の配位子L3の総て
又はいく分かが新たに導入された配位子L1により置換さ
れた式IIで表わされる生成物を単離し、次いで方法a)
の下で記載した方法で処理する。
式II aで表わされる出発物質及び導入すべき配位子L1
は、所望の生成物の化学量論に基づいて選ぶ。例えば、
出発物質中の配位子L3のいく分かのみを交換すべき場合
には、導入すべき配位子L1は化学量論量よりも少なく使
用する。この量も一般に生成物の錯体形成定数の大きさ
に依存し、そして慣用の方法により専門家によって決定
することができる。
式II aで表わされる出発物質中の配位子L3の総てを交
換すべき場合には、導入すべき配位子L1は一般に最初に
化学量論量で又は化学量論より過剰に使用する。ここで
又、L1の量も一般に生成物の錯体形成定数の大きさに依
存し、そして慣用の方法を用いて専門家によって決定す
る。配位子L1約10モルないし100モルを化合物II aのモ
ル当りに用いるのが好ましい。
本発明は同様に方法a)ないしe)に関するものであ
る。
式I及びIIで表わされる化合物は、一般に吸湿性であ
る。式I及びIIで表わされる含水化合物は、空気中で式
Iで表わされる無水化合物を貯蔵することにより、又は
これらの化合物を水と反応させることにより製造するこ
とができる。
配位により飽和していないか又は部分的にのみ飽和し
ている中心原子Mを有する式Iで表わされる化合物は、
一般に加熱することにより飽和した化合物から得ること
ができる。この方法において、配位子Lを留去すると、
錯化していないか又は部分的にのみ錯化した中心原子を
有する化合物をそれにより得る。
式Iで表わされる化合物は高い反応性を特徴とし、そ
してこの理由のためにそれらは一般に上記において定義
された成分i)を用いて希釈して使用される。開始剤組
成物の特に望ましい反応性は、式Iで表わされる化合物
の量を変えることにより簡単且つ再現性良く得ることが
できる。
本発明の開始剤組成物は、上記において定義された有
用な性質を有する硬化組成物を得るために、カチオン重
合性有機物質と組合せることができる。それ故、例え
ば、式Iで表わされる非常に高い反応性の化合物は、そ
の含有率を混合物のわずか1%のみとする範囲まで、成
分i)及びカチオン重合性モノマーを用いて希釈するこ
とができる。
本発明は、したがって、a)カチオン重合性有機物質
とb)上記において定義された開始剤組成物を含む硬化
性組成物にも関するものである。
そのような硬化性組成物の加工安定性は、例えば、加
工のために適切な貯蔵安定性が低温で得られるように、
開始剤組成物の量又は有効成分ii)の含有量により調整
することができる。
開始剤成分b)の量は、一般にカチオン重合性物質の
重量部当り0.05ないし0.5重量部、好ましくは0.15ない
し0.3重量部である。
成分a)とb)は、一般に早すぎるゲル化又は硬化を
避けるために、低温例えば50℃以下で混合する。
カチオン重合性で且つ好ましく用いることができる有
機物質は、カチオン重合性のエチレン性不飽和化合物、
例えば特定のモノ−又はジ−オレフィン、又はビニルエ
ーテル、例えばメチルビニルエーテル、イソブチルビニ
ルエーテル、トリメチロールプロパントリピニルエーテ
ル、エチレングリコールジビニルエーテル、3,4−ジヒ
ドロ−2−ホルミル−2H−ピラン及び2−ヒドロキシメ
チル−3,4−ジヒドロ−2H−ピランの3,4−ジヒドロ−2
−ホルミル−2H−ピラン−2−カルボン酸エステル、又
はビニルエステル、例えば酢酸ビニル又はステアリン酸
ビニル、又はカチオン重合性複素環式化合物、例えばカ
チオン重合性環式エーテル又はメチロール化合物であ
る。
カチオン重合性有機物質の別の例は、上記EP−A−94
915に記載されている。
成分a)がカチオン重合性環式エーテルである硬化性
組成物が好ましい。
特に好ましい成分a)はエポキシ樹脂を含む。
したがって、本発明は、特に、成分ア)としての分子
当たり平均少なくとも2個の1,2−エポキシ基を有する
化合物と、上記のように定義された成分b)を含む硬化
性組成物にも関するものである。
多数の常用のエポキシ樹脂が、成分a)として使用さ
れ得る。これらの化合物はそれ自体又はいくつかのエポ
キシ樹脂の混合物として、又は成分b)により硬化し得
る他のモノマーとの組合わせにおいてすらも使用され得
る。
エポキシ樹脂の例を下記する。
I) 塩基の存在下、分子中に少なくとも2個のカルボ
キシル基を含む化合物と、エピクロロヒドリン、グリセ
ロールジクロロヒドリン又はβ−メチルエピクロロヒド
リンの反応により得ることができるポリグリシジル及び
ポリ−(β−メチルグリシジル)−エステル。
分子中に少なくとも2個のカルボキシル基を有する化
合物の例は、エステル配位子Lの製造のための成分とし
て既に上記したようなポリカルボン酸である。
II) アルカリ性条件下、又は酸触媒の存在下次いでア
ルカリで処理する、分子中に少なくとも2個のアルコー
ル性ヒドロキシル基及び/又はフェノール性ヒドロキシ
ル基を有する化合物と、エピクロロヒドリン、グリセロ
ールジクロロヒドリン又はβ−メチルエピクロロヒドリ
ンの反応により得ることができるポリグリシジル及びポ
リ−(β−メチルグリシジル)−エーテル。分子中に少
なくとも2個のアルコール性ヒドロキシル基及び/又は
フェノール性ヒドロキシル基を有する化合物の例は、エ
ーテル配位子Lの製造のための成分として上記において
既に定義された多価アルコール;又はN,N−ビス−(2
−ヒドロキシエチル)−アニリンのような芳香族基を有
するアルコール;又はホルムアルデヒド、アセトルアル
デヒド、クロラール又はフルフラールのようなアルデヒ
ドと、フェノール、上記のビスフェノール、2−又は4
−メチルフェノール、4−第三ブチルフェノール、p−
ノニルフェノール又は4−クロロフェノールのような未
置換の又はアルキル基若しくはハロゲン基によって置換
されたフェノールの縮合により得ることができるノボラ
ックである。
III) ポリ−(S−グリシジル)化合物、例えばエタ
ン−1,2−ジチオール又はビス−(4−メルカプトメチ
ルフェニル)−エーテルのようなジチオールから誘導さ
れるジ−S−グリシジル誘導体。
IV) 例えば、エチレン性不飽和脂環式化合物のエポキ
シ化により合成することができる脂環式エポキシ樹脂の
ような、ジエン又はポリエンのエポキシ化生成物。これ
らの例は、1,2−ビス−(2,3−エポキシシクロペンチル
オキシ)−エタン、2,3−エポキシシクロペンチルグリ
シジルエーテル、ビス−(2,3−エポキシシクロペンチ
ル)−エーテル、5(6)−グリシジル−2−(1,2−
エポキシエチル)−ピシクロ−[2.2.1]−ヘプタン、
ジシクロペンタジエンジオキシド、3′,4′−エポキシ
−6′−メチルシクロヘキサンカルボン酸3,4−エポキ
シ−6−メチルクロヘキシルメチル又は3′,4′−エポ
キシシクロヘキサンカルボン酸3,4−エポキシシクロヘ
キシルメチルである。
然し、異なるヘテロ原子又は官能性基に1,2−エポキ
シ基が結合しているエポキシ樹脂を使用することも可能
である;このような化合物は、例えばサリチル酸のグリ
シジルエーテル/グリシジルエステルを含む。
本発明の硬化性組成物は、例えば均一の液体又は固体
混合物として、どのような所望の形態でも得ることがで
きる。これらの組成物は、加熱により直接硬化され得る
ものであり、そして硬化温度は、一般に、既に知られて
いる組成物のそれより著しく低い。
好ましい液体開始剤成分は、好ましくは50℃以下の温
度で、攪拌機、ローラーミル又は混練機のような慣用の
手段によってカチオン重合性物質中に混合することがで
きる。
硬化は、好ましくは220℃以下、特に180℃ないし200
℃の範囲内で行われる、然し、硬化組成物がゲル化する
までに早期硬化を低い温度で行い、次いでより高い温度
で完全に硬化することも可能である。
硬化生成物は良好な機械的及び電気的性質、特に上記
において定義された有用な最終的性質によって識別され
る。
本発明は、したがって、本発明の硬化性組成物を加熱
により硬化することからなる硬化生成物の製造方法にも
関する;更に、本発明は本発明の硬化性組成物の加熱に
より得ることができる硬化生成物にも関するものであ
る。
所望ならば、粘度を低下せしめるために、反応性希釈
剤、例えばスチレンオキシド、ブチルグリシジルエーテ
ル、2,2,4−トリメチルペンチルグリシジルエーテル、
フェニルグリシジルエーテル、クレジルグリシジルエー
テル又は合成の、高度に分岐した、主に第三級の脂肪族
モノカルボン酸のグリシジルエステルを硬化性組成物に
添加することができる。
更に、本発明の組成物は、他の慣用の添加剤として、
可塑剤、増量剤、充填剤及び強化剤、例えばコールター
ル、ビチューメン、紡績繊維、ガラス繊維、アスベスト
繊維、ボロン繊維、炭素繊維、鉱物珪酸塩、雲母、石英
粉末、水和アルミナ、ベントナイト 、珪灰石、カオリ
ン、珪酸エーロゲル又はアルミニウム粉末若しくは鉄粉
末のような金属粉末、更にはカーボンブラック、オキシ
ド着色剤と二酸化チタン並びに防炎剤、消泡剤、チキソ
トロープ剤、シリコーン、ワックス及びステアリン酸塩
のような流れ改良剤(これらのあるものは、離型剤とし
ても使用され得る)、又は接着剤、酸化防止剤及び光安
定剤を含むことができる。
添加剤の量は、硬化性組成物100重量部当り通常0な
し85重量部である。
かなり一般的に、本発明の硬化性組成物は硬化生成物
の製造に使用でき、そして特に特殊な分野の用途、例え
ば塗料、ワニス、成形材料、浸漬用樹脂、注型用樹脂、
含浸用樹脂、積層用樹脂、接着用又は母材用樹脂として
も適する製剤として使用することができる。
本発明の硬化性組成物は、能動及び受動電気部品のた
めの、又は封止剤若しくは造形物の製造のための被覆材
として特に用いることができる。
本発明は、上記の目的のための硬化性混合物の用途に
も関するものである。
〔実施例及び発明の効果〕
下記の実施例により本発明を説明する。
1H−NMRスペクトルは100MHzの装置を用いて測定す
る。DSC(示差走査熱量計)実験は、メトラー(Mettle
r)TA3000DSC装置を使用して行った。その際の昇温速度
は10℃/分である。
I.式Iで表わされる化合物の製造 I.1ヘキサー(カプロラクトン)−鉄(II)ヘキサフル
オロアンチモネートの製造[方法a)] ビス−(η−メシチレン)−鉄(II)ヘキサフルオ
ロアンチモネート80g(104.2ミリモル)をカプロラクト
ン150mlに溶解し、次いでこの溶液をアルゴン下で脱気
し、次いでUVランプ(5000Wダストランプ)に暴露し、
そして冷却する。35分の暴露時間後、乾燥トルエン800m
lを加え、不活性ガス下で別し、洗浄し、次いで高真
空下で室温で乾燥することにより生成物を単離する。白
色結晶性で非常に吸湿性の生成物118.6g(97.8ミリモル
=理論量の94%)を得る。
C36H60O12FeSb2F12に対する元素分析: C H Fe Sb F 計算値 35.67 4.99 4.61 20.09 18.81 測定値 35.59 4.95 5.00 21.30 18.55 IR(KBr):660cm-1に強い吸収帯(SbF6 -);IRスペクト
ルにおける他の主な吸収帯はカプロラクトンの吸収帯に
大きく相当している;1 H−NMR(D2O):以下のシグナル:4.36ppm (2H);2.67ppm(2H);及び1.77ppm; DSC:240℃で吸熱的分解。
I.2.トリス−(エチレングリコールジメチルエーテル)
−鉄(II)ヘキサフルオロアンチモネートの製造[方法
a)+e)] ビス−(η−メシチレン)−鉄(II)ヘキサフルオ
ロアンチモネート2g(2.6ミリモル)を乾燥アセトン8ml
に溶解し、次いでこの溶液をアルゴン下で脱気する。こ
の赤色溶液を冷却し、次いでUVランプ(5000Wダストラ
ンプ)に暴露する。5分後、この溶液は完全に脱色す
る。エチレングリコールジメチルエーテル5mlを加え
る。アセトンを真空下で除き、次いで生成した結晶を不
活性ガス下で別し、次いでトルエンを用いて3回洗浄
する。室温で高真空下で乾燥した後、白色の非常に吸湿
性の結晶2.01g(2.52ミリモル=理論量の97%)を得
る。
C12H30O6FeSb2F12に対する元素分析: C H 計算値: 18.07 3.79 測定値: 16.80 3.961 H−NMR(D2O):3.62ppmシングレット(2H);3.37ppmシ
ングレット(3H)。
I.3.ビス−(ジエチレングリコールジメチルエーテル)
−鉄(II)ヘキサフルオロアンチモネートの製造[方法
a)+e)] アセトン中のビス−(η−メシチレン)−鉄(II)
ヘキサフルオロアンチモネート2.0g(=2.6ミリモル)
の暴露及び続くジグリムの添加により、実施例I.2.の方
法と同様の方法で上記化合物2.0g(2.51ミリモル=理論
量の96%)を得る。
C12H28O6FeSb2F12に対する元素分析: C H 計算値: 18.11 3.55 測定値: 18.05 3.871 H−NMR(D2O):3.38ppmシングレット(3H);3.66ppmシ
ングレット(4H)。
I.4.トリス−(無水酢酸)−鉄(II)ヘキサフルオロア
ンチモネートの製造[方法a)] ビス−(η−メシチレン)−鉄(II)ヘキサフルオ
ロアンチモネート15g(19.53ミリモル)を無水酢酸30ml
に溶解し、次いでこの溶液をアルゴン下で脱気する。実
施例I.2.と同様の暴露後、この溶液は20分後に完全に脱
色する。トルエンを用いて単離後、白色の非常に吸湿性
の結晶15.9g を得る。
C12H18O9FeSb2F12に対する元素分析: C H 計算値: 17.28 2.17 測定値: 16.84 2.45 IR(KBr):1820、1800、1630、1600、1140、1000、900
及び600cm-1;1 H−NMR(D2O):2.2ppmシングレット; DSC:130℃(弱い)及び220℃(強い)における吸熱ピー
ク;発熱分解:>270℃。
I.5.ヘキサ−(アセトン)−鉄(II)ヘキサフルオロア
ンチモネートの製造[方法a)] ビス−(η−メシチレン)−鉄(II)ヘキサフルオ
ロアンチモネート40g(52.10ミリモル)をアセトン120m
lに溶解し、次いでこの溶液をアルゴン下で脱気する。
実施例I.2.と同様に暴露後、完全に無色の溶液が生成
し、これからトルエン400mlの添加後に生成物が結晶化
する。過及び不活性ガス下での洗浄後、高真空下で室
温で乾燥して、無色の非常に吸湿性の結晶43.5g(49.71
ミリモル=理論量の95%)を得る。
C18H36O6FeSb2F12に対する元素分析: C H 計算値 24.69 4.14 測定値 23.60 4.071 H−NMR(D2O):2.22ppmシングレット; IR(KBr):3400、1700、1380、1240及び660cm-1; DSC:吸熱115℃;発熱173℃。
I.6.ヘキサ−(メチルヘキサヒドロフタル酸無水物)−
鉄(II)ヘキサフルオロアンチモネートの製造[方法
a)] 微細粉末状ビス−(η−メシチレン)−鉄(II)ヘ
キサフルオロアンチモネート6g(7.81ミリモル)をメチ
ルヘキサヒドロフタル酸無水物30mlに分散させ、そして
部分的に溶解させる。アルゴンを用いた脱気後、この溶
液を付加物が完全に溶解するまで実施例I.2.と同様に暴
露し、次いでこの溶液を完全に脱色する。乾燥トルエン
100mlを添加後、この物質は総て溶解して透明溶液を得
る。ヘキサン(乾燥)200mlを添加後、生成物が沈殿
し、次いで生成した油状物を不活性ガス下で分離し、次
いでトルエン:ヘキサン(1:2)を用いて洗浄する。室
温で高真空下で乾燥後、非結晶性の生成物9.8g(6.37ミ
リモル=理論量の82%)を得る。
C54H72O18FeSb2F12に対する元素分析: C H 計算値 42.21 4.72 測定値 41.9 4.84 IR(KBr):660cm-1にIRスペクトルの強い吸収帯;IRスペ
クトルの主な吸収帯はメチルヘキサヒドロフタル酸無水
物の吸収帯に相当する。
I.7.ヘキサ−(ヘキサヒドロフタル酸無水物)−鉄(I
I)ヘキサフルオロアンチモネートの製造[方法a)] ビス−(η−メシチレン)−鉄(II)ヘキサフルオ
ロアンチモネート6g(7.81ミリモル)を45℃でヘキサヒ
ドロフタル酸無水物25gに溶解し、次いでこの溶液をア
ルゴン下で脱気する。この赤色溶液を完全に漂白される
まで実施例I.2.と同様に暴露する。乾燥トルエン50mlを
添加後、透明溶液が生成し、これからヘキサン100mlの
添加により油状物が分離する。上澄み液を除いた後、不
活性ガス下で洗浄し、次いで高真空下で室温で乾燥し
て、吸湿性の非結晶性固体生成物10.9g(7.5ミリモル=
理論量の96%)を得る。
C48H60O18FeSb2F12に対する元素分析: C H 計算値 39.69 4.16 測定値 39.58 4.601 H−NMR(CDCl3):3.59ppm(2H);2.70ppm(4H);2.17
及び1.90ppm(4H); IR(KBr):660cm-1に吸収帯;IRスペクトルの主な吸収帯
はヘキサヒドロフタル酸無水物の吸収帯に相当する。
I.8.ヘキサ−(マレイン酸無水物)−鉄(II)ヘキサフ
ルオロアンチモネートの製造[方法a)] ビス−(η−メシチレン)−鉄(II)ヘキサフルオ
ロアンチモネート3.25g(4.23ミリモル)をマレイン酸
無水物6.95gと共にその無水物を溶融させることにより
溶解し、次いでこの溶液をアルゴンを用いて脱気し、次
いで実施例I.2.と同様に30分間暴露する。この溶液は完
全に漂白されることはない。生成した生成物は黄味を帯
びている。トルエン(30ml)を添加後、黄色の結晶性生
成物が生成し、これを不活性ガス下で過し、次いで洗
浄する。室温で高真空下で乾燥すると、空気中で潮解性
で且つ脱色する黄色の非常に吸湿性の結晶4.7g(4.21ミ
リモル=理論量の99%)を得る。
C24H12O18FeSb2F12に対する元素分析: C H 計算値 25.83 1.08 測定値 24.2 2.0 1 H−NMR(D2O):6.44ppmにシングレット; IR(KBr):660cm-1に吸収帯、他の吸収帯はマレイン酸
無水物の吸収帯に大きく相当する; DSC:115℃(弱い)及び255℃(強い)における吸熱ピー
ク。
I.9.ヘキサ−(テトラヒドロフラン)−鉄(II)ヘキサ
フルオロアンチモネートの製造[方法a)] (η−クメン)(η−シクロペンタジエニル)−
鉄(II)ヘキサフルオロアンチモネート10g(20.97ミリ
モル)をテトラヒドロフラン(乾燥)70mlに溶解し、次
いでこの溶液をアルゴン下で脱気する。この黄色溶液を
次いで実施例I.2.と同様に30分間暴露する。生成物が析
出し、次いで不活性ガス下で別し、THFを用いて3回
洗浄し、次いで室温で高真空下で乾燥する。THFを水と
急速に交換する非常に吸湿性の白色結晶性生成物9.25g
(93.36ミリモル=理論量の92%)を得る。
C24H48O6FeSb2F12に対する元素分析: C H Fe Sb F 計算値: 30.02 5.04 5.82 25.37 23.75 測定値: 28.96 4.89 5.1 25.7 22.8 1 H−NMR(d4−酢酸):2.32ppm(シングレット、2H);4.
66ppm(シングレット、2H); IR(KBr):3400、2950、2880、1460、1040、1020、900
及び660cm-1に吸収帯; DSC:165℃に吸熱ピーク;190℃で発熱分解。
I.10.ヘキサ−(ジメチルマレイン酸無水物)−鉄(I
I)ヘキサフルオロアンチモネート[方法a)] ビス−(η−メシチレン)−鉄(II)ヘキサフルオ
ロアンチモネート3g(3.907ミリモル)を新たに昇華さ
せたジメチルマレイン酸無水物7.6gと共に溶融し、次い
でこの混合物をアルゴン下で脱気する。それを120℃に
加熱する。この付加物をゆっくり溶解すると、次いで赤
色溶液が生成し、これは約10分後に黄色に退色し、次い
で析出し始める。この混合物を室温に冷却する。乾燥ト
ルエン(50ml)をこの固体生成物に加え、そして過剰の
無水物を溶解する。不活性ガス下で過後、次いで3回
洗浄し、生成物を高真空下で室温で乾燥する。水を吸収
することにより空気中で無色となる黄色結晶性の非常に
吸湿性の生成物4.9g(3.81ミリモル=理論量の98%)を
得る。
C36H36O18FeSb2F12に対する元素分析: C H 計算値 33.67 2.82 測定値 30.77 3.341 H−NMR(DMSO):1.98ppmにシングレット; IR(KBr):660cm-1に非常に強い吸収帯;他の吸収帯は
ジメチルマレイン酸無水物の吸収帯に大きく相当する;H
2Oを吸収することにより、3400cm-1に強いOH吸収帯。
I.11.ヘキサ−(フタル酸無水物)−鉄(II)ヘキサフ
ルオロアンチモネートの製造[方法a)] ビス−(η−メシチレン)−鉄(II)ヘキサフルオ
ロアンチモネート6g(7.81ミリモル)をフタル酸無水物
(蒸留したもの)25g中で脱気し、次いでこの混合物を
アルゴン下で130℃に加熱する。130℃で1時間後、この
混合物を100℃に冷却し、次いで熱トルエン150mlを加え
る。黄色沈殿が生成し、次いで不活性ガス下で熱過
し、次いで熱乾燥トルエンを用いて3回よりも多く洗浄
する。高真空下で乾燥後、空気中で無色となる黄色吸湿
性の結晶性生成物6.6gを得る。
IR(KBr):660cm-1に強い吸収帯;更に3400、1850、179
0、1630、1600、1260、1110、910及び540cm-1に吸収
帯;1 H−NMR(CDCl3):7.95ppmにジグナル(マルチプレッ
ト、フタル酸無水物)。
I.12.ヘキサ−(メチルヘサヒドロフタル酸無水物)−
鉄(II)ヘキサフルオロアンチモネートの製造[方法
a)] ビス−(η−メシチレン)−鉄(II)ヘキサフルオ
ロアンチモネート30.8g(40.119ミリモル)を微粉末状
とし、2時間高真空下で120℃で乾燥し、次いでメチル
ヘキサヒドロフタル酸無水物102.4gを加え、次いでこの
溶液をアルゴン下で脱気し、次いで120℃に加熱する。
約20分後、総て溶解し、次いで赤色が現われる。メシチ
レンを次いで真空中で除く(重量損失:9.7g)。実施例
I.6.と同様に単離することができる無水物としての上記
化合物の淡褐色の49.8%を得る。
IR(KBr):660cm-1に強い吸収帯;他の吸収帯は無水物
の吸収帯に大きく相当する; C54H60O18FeSb2F12に対する元素分析: C H 計算値 42.21 4.72 測定値 41.53 4.84 I.13.ヘキサ−(カプロラクトン)−鉄(II)ヘキサフ
ルオロアンチモネートの製造[方法a)] ビス−(η−メシチレン)−鉄(II)ヘキサフルオ
ロアンチモネート26g(33.8ミリモル)をアルゴン下で
カプロラクトン50ml中で脱気し、次いでこの混合物を12
0℃に加熱する。5分後、赤色溶液は無色となる。室温
に冷却後、この生成物は乾燥トルエン400mlの添加によ
り析出する。過及び不活性ガス下で洗浄(トルエン)
後、この生成物を高真空下で室温で乾燥する。白色の非
常に吸湿性の結晶37.8g(31.18ミリモル=理論量の92
%)を得る。
C36H60O12FeSb2F12に対する元素分析: C H 計算値 35.67 4.99 測定値 35.47 5.06 IR(KBr):IRスペクトルは、UV光を用いて製造した生成
物(I.1.)のIRスペクトルと一致する。
この物質はI.1.で製造した化合物と同じである。
I.14.ヘキサ−(テトラヒドロフラン)−亜鉛(II)ヘ
キサフルオロアンチモネートの製造[方法c)] メチレンクロリド中の塩化亜鉛エーテレート10ml(22
ミリモル)を乾燥テトラヒドロフラン(THF)80mlに加
え、次いでこの混合物をアルゴン下で脱気し、次いで氷
浴中で0℃に冷却する。固体状トリエチルオキソニウム
ヘキサフルオロアンチモネート12g(35.4ミリモル)を
加える。この固体はすぐに溶解し、次いで約10分後に生
成物が析出し始める。この反応混合物を室温に加熱し、
次いで4時間後に生成物を別し、不活性ガス下でTHF
を用いて3回洗浄し、次いで室温で高真空下で乾燥す
る。無色の非常に吸湿性の結晶16.3g(16.8ミリモル=
理論量の95%)を得る。
C24H48O6ZnSb2F12に対する元素分析: C H Zn Sb F 計算値: 29.73 4.99 6.74 25.12 23.52 測定値: 28.2 4.9 7.1 25.8 23.5 1 H−NMR(DMSO):3.95ppmにシグナル(2H、マルチプレ
ット);1.75ppm(2H、マルチプレット); IR(KBr):660cm-1に強い吸収帯、更に2860、2980、146
0、1080及び910cm-1に吸収帯;融点:180−200℃(分
解)。
I.15.トリス−(エチレングリコールジメチルエーテ
ル)−亜鉛(II)ヘキサフルオロアンチモネートの製造
[方法c)] トリエチルオキソニウムヘキサフルオロアンチモネー
ト1g(2.95ミリモル)を乾燥エチレングリコールジメチ
ルエーテル4mlに溶解する。CH2Cl2中の塩化亜鉛エーテ
レート0.6ml(1.32ミリモル)をゆっくり加える。40℃
に加熱後、この生成物は析出し始める。不活性ガス下で
過後、次いでエチレングリコールジメチルエーテルを
用いて3回洗浄し、生成物を高真空下で室温に乾燥す
る。無色で結晶性で非常に吸湿性の生成物0.4g(0.5ミ
リモル=理論量の33%)を得る。
C12H30O6ZnSb2F12に対する元素分析: C H 計算値: 17.85 3.74 測定値: 16.96 4.171 H−NMR(D2O):3.69ppm(2H、シングレット)、3.36pp
m(3H、シングレット)に吸収帯。
I.16.(18−クラウン−6)−亜鉛(II)ヘキサフルオ
ロアンチモネートの製造[方法c)] CH2Cl2(2.2モル)中の塩化亜鉛エーテレート0.8ml
(1.76ミリモル)をCH2Cl28mlに溶解した18−クラウン
−6、1gに加える。トリエチルオキソニウムヘキサフル
オロアンチモネート10g(2.9ミリモル)を加え、次いで
この混合物を室温で放置する。約30分後、生成物が析出
する。過後、メチレンクロリドを用いて洗浄し、次い
で室温で高真空下で乾燥して、空気中で安定な無色結晶
0.6gを得る。1 H−NMR(D2O):3.67ppmにシングレット; IR(KBr):660cm-1に強い吸収帯、更に3400、3200、290
0、1470、1350、1260、1100(強い吸収帯)、950及び82
0cm-1に吸収帯。
I.17.トリス−(エチレングリコールジメチルエーテ
ル)−鉄(II)ヘキサフルオロアンチモネートの製造
[方法c)] FeCl20.37g(0.91ミリモル)を乾燥エチレングリコー
ルジメチルエーテル10mlに分散し、次いでこの分散液を
アルゴン下で脱気する。トリエチルオキソニウムヘキサ
フルオロアンチモネート2g(5.9ミリモル)を加える。
2時間室温で攪拌後、この溶液は暗色になり、次いで微
細結晶が生成する。4時間後、この生成物を不活性ガス
下で別し、エチレングリコールジメチルエーテルを用
いて3回洗浄し、次いで高真空下で室温で乾燥する。白
色の非常に吸湿性の結晶性生成物20g(2.51ミリモル=
理論量の86%)を得る。
C12H30O6FeSb2F12に対する元素分析: C H 計算値: 18.06 3.79 測定値: 17.70 4.02 IR(KBr):660cm-1に強い吸収帯;3400、3000、2900、14
60、1240及び1050cm-1に吸収帯;1 H−NMR(D2O):3.68ppm(2H)、3.35ppm(3H)にシン
グレット。
I.18.ビス−(エチレングリコールジメチルエーテル)
−マンガン(II)ヘキサフルオロアンチモネートの製造
[方法c)] 無水MnCl20.33g(2.62ミリモル)を乾燥エチレングリ
コールジメチルエーテル10mlに懸濁し、次いでこの懸濁
液をアルゴン下で脱気する。トリエチルオキソニウムヘ
キサフルオロアンチモネート2.0g(5.9ミリモル)を加
え、次いでこの混合物を室温で攪拌する。MnCl2は溶解
し、次いで微細結晶が生成する。4時間後、この紫色溶
液を不活性ガス下で過し、エチレングリコールジメチ
ルエーテルを用いて3回洗浄し、次いで高真空下で室温
で乾燥する。空気中で潮解する無色結晶1.4gを得る。
IR(KBr):660cm-1に強い吸収帯;更に2980、2920、146
0、1100、1060及び880cm-1に吸収帯。
I.19.ヘキサ−(アセトン)−鉄(II)ヘキサフルオロ
アンチモネートの製造[方法b)] FeCl2(無水)0.5g(3.94ミリモル)をアセトン20ml
に分散し、次いでこの混合物をアルゴン下で脱気する。
固体状AgSbF62.70g(7.88ミリモル)を加える。AgClが
わずかな反発反応により生成する。30分後、AgClを不活
性ガス下で別し、次いでアセトンを用いて洗浄する。
AgCl1.1g を得る。このアセトン溶液を真空下で濃縮し、次いで生
成物を乾燥トルエン30mlを用いて結晶化させる。白色の
非常に吸湿性の結晶2.35g(7.68ミリモル=理論量の68
%)を得る。1 H−NMR(D2O):3.67ppmにシングレットのシグナル; IR(KBr):660cm-1に強い吸収帯、更に1700、1420、138
0、1240及び1050cm-1に吸収帯; DSC;173℃で発熱分解。
I.20.(アセトン)−錫(II)ヘキサフルオロアンチモ
ネートの製造[方法b)] 実施例I.19.と同様に、上記化合物をSnCl2と2AgSbF6
の化学量論量の反応により吸湿性の油状物として単離す
る。
I.21.(テトラヒドロフラン)−錫(II)ヘキサフルオ
ロアンチモネートの製造[方法d)] SbF51.58g(7.29ミリモル)をアルゴンを用いて脱気
し、次いで−78℃に冷却し、次いで乾燥エチレングリコ
ールジメチルエーテル5ml及びSnF60.58g(3.70ミリモ
ル)を注意深く加える。この混合物を室温にゆっくり温
める。2時間後、SnF2は総て溶解した。乾燥THF20mlを
加え、次いで生成した沈殿を不活性ガス下で迅速に別
し、THFを用いてすすぎ、次いで室温で高真空下で乾燥
する。白色の非常に吸湿性の結晶1.9gを得る。
1H−NMR(D2O):3.74ppm(2H、マルチプレット)、1.
87ppm(2H、マルチプレット)に吸収帯; IR(KBr):660cm-1に強い吸収帯、更に3400、2900、284
0、1620、1420、1240、1110及び860cm-1に吸収帯。
I.22.(テトラヒドロフラン)−(ジアセトンアルコー
ル)−鉄(II)ヘキサフルオロアンチモネートの製造
[方法d)] Fe(SbF620.68g(1.291ミリモル)をアルゴン下で
アセトン5mlに加える。この鉄塩は発熱反応により溶解
し、そして暗色溶液が生成する。こん跡量の不活性生成
物を除くために過した後、THFを加え、次いで生成し
た沈殿を不活性ガス下で別し、次いでTHFを用いて3
回洗浄する。室温で高真空下で乾燥して、黄味を帯びた
吸湿性の結晶0.9gを得る。
IR(KBr):660cm-1に強い吸収帯、更に3440、3000、288
0、1680、1380、1200、1170、1120及び880cm-1に吸収
帯;1 H−NMR(D2O):3.76ppm(8H)、1.89ppm(8H)、2.74p
pm(2H、シングレット)、2.24ppm(3H、シングレッ
ト)及び1.27ppm(6H、シングレット)に吸収帯、THF:
ジアセトンアルコール=2:1。
I.23.(ポリエチレングリコール)(アセトン)−鉄(I
I)ヘキサフルオロアンチモネートの製造[方法a)+
e)] ビス−(η−メシチレン)−鉄(II)ヘキサフルオ
ロアンチモネート2.5g(3.25ミリモル)をアセトン10ml
に溶解し、次いでポリエチレングリコール200、0.7gを
加える。実施例I.2.と同様に暴露後、この溶液は完全に
漂白される。トルエンを添加後、この生成物を不活性ガ
ス下で別し、洗浄し、次いで高真空下で乾燥する。固
体状の吸湿性生成物2.5gを得る。1 H−NMR(D2O):3.93ppm、3.74ppm及び2.23ppmに吸収
帯;アセトン:ポリエチレングリコール約1:1。
I.24.(テトラヒドロフラン)−アルミニウム(III)ヘ
キサフルオロアンチモネートの製造[方法c)] 三塩化アルミニウム0.13g(0.87ミリモル)を乾燥ジ
エチルエーテル2gに溶解し、そして乾燥テトラヒドロフ
ラン5mlを次いで加える。固体状トリエチルオキソニウ
ムヘキサフルオロアンチモネート10g(2.95ミリモル)
を不活性ガスとしてアルゴン下でこの透明溶液に加える
と、すぐに溶解する。5分後、生成物が析出し始める。
40℃で2時間後、この生成物を不活性ガス下で別し、
乾燥THFを用いて2回洗浄し、次いで高真空下で室温で
乾燥する。微細な無色結晶0.9gを得る。1 H−NMR(D2O):3.73ppm(2H)及び1.78ppm(2H)にシ
グナル; IR(KBr):660cm-1に強い吸収帯、更に2880、2900、145
0、1360、1250、1220、1150及び880cm-1に吸収帯; DSC:175℃にピーク+220℃(発熱分解)。
I.26.(酢酸)−鉄(II)ヘキサフルオロアンチモネー
トの製造[方法a)] ビス−(η−メシチレン)−鉄(II)ヘキサフルオ
ロアンチモネート3.0g(3.91ミリモル)を酢酸25mlに懸
濁し、次いでこの懸濁液をアルゴン下で脱気する。この
懸濁液を120℃に加熱する。1時間後、この物質は総て
溶解し、次いで赤色が現われた。酢酸を濃縮し、次いで
生成物を濃縮して室温で高真空下で乾燥する。固体状の
吸湿性のベージュ生成物3.05gを得る。1 H−NMR(D2O):2.09ppmにシングレット。
I.27.(テトラヒドロフラン)−鉄(II)ヘキサフルオ
ロアンチモネートの製造[方法e)] (酢酸)−鉄(II)ヘキサフルオロアンチモネート1.
0gをTHF10mlに懸濁し、次いでこの懸濁液を5分間還流
する。室温に冷却後、生成物を不活性ガス下で別し、
次いでTHFを用いて洗浄する。白色の非常に吸湿性の生
成物0.95gを得る。1 H−NMR(D2O):3.75ppm(2H)及び1.89ppm(2H)に吸
収帯。
II.本発明の開始剤組成物の製造 実施例II.1ないしII.3. 実施例I.9.、I.4.又はI.1.の錯体1gを加熱(50℃/1時
間)しながら、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物90g
と、テトラヒドロフタル酸無水物2当量と2−2′−ジ
メチルプロパンジオール1当量の反応生成物10gからな
る溶液に溶解する。
実施例II.4.及びII.5. 実施例I.1.又はI.14.の錯体1gを、メチルヘキサヒド
ロフタル酸無水物100gからなる溶液に加熱(50℃/1時
間)しながら溶解する。
実施例II.6. 実施例I.12.の錯体の49.8%溶液を、メチルヘキサヒ
ドロフタル酸無水物を用いて100倍に希釈する。
実施例II.7. 実施例I.9.の錯体2gをジイソシアナトジフェニルメタ
ン98部に、加熱(50℃/1時間)しながら溶解する。
実施例II.8. 実施例I.1.の錯体2gをプロピレンカーボネート98部に
溶解する。
実施例II.9. 実施例I.1.の錯体2gをカプロラクトン98部に溶解す
る。
実施例II.10.(メチルヘキサヒドロフタル酸無水物)−
錫(II)ヘキサフルオロアンチモネートを含む開始剤溶
液の製造[方法d)] メチルヘキサヒドロフタル酸無水物30gをアルゴン下
で120℃で脱期し、次いで二弗化錫1.02g(6.50ミリモ
ル)を加える。この懸濁液を氷浴中で冷却し、次いでSb
F52.80g(12.92ミリモル)を30分かけてゆっくり加え
る。この混合物を室温にゆっくり温め、次いで12時間攪
拌する。この操作中に、二弗化錫はほとんど完全に溶解
する。この溶液を次いでG−4フィルタ材上で過す
る。実質的には残渣は全く残らない。この開始剤溶液を
メチルヘキサヒドロフタル酸無水物用いてファクタ18.4
に希釈する。
II.11.(メチルヘキサヒドロフタル酸無水物)−錫(I
I)ヘキサフルオロアンチモネート弗化物を含む開始剤
溶液の製造[方法d)] 実施例II.10.と同様に、二弗化錫3.70g(2.36ミリモ
ル)とSbF55.08g(2.34ミリモル)をメチルヘキサヒド
ロフタル酸無水物32g中で反応させる。こん跡量の不溶
性生成物を除くために過後、この溶液をメチルヘキサ
ヒドロフタル酸無水物を用いてファクタ27.4gに希釈す
る。
II.12.ヘキサ−(メチルヘキサヒドロフタル酸無水物)
−鉄(II)ヘキサフルオロアンチモネートを含む開始剤
溶液の製造[方法d)] メチルヘキサヒドロフタル酸無水物3.8gを100℃で脱
気し、次いでアルゴン下で保持する。Fe(SbF625.8mg
(0.11ミリモル)を40℃でこの化合物に溶解する。Fe
(SbF6を、ディー.ガンダー(D.Gantar)他、ジャ
ーナル オブ ケミカル ソサエティ(J.Chem.So
c.)、ダルトン トランスアクションズ(Dalton tran
s)、10、第2379−83頁に記載された方法に基づいて、F
eF2とSbF5をHF中で反応させることにより製造する。こ
の溶液を過し、次いでメチルヘキサヒドロフタル酸無
水物を用いて4.3倍に希釈する。上記錯体の1%溶液を
得る。
III.使用実施例 実施例III.1. 工業用ビスフェノールAジグリシジルエーテル(エポ
キシ価:5.2当量/Kg)70g、3,4−エポキシシクロヘキシ
ルメチル3′,4′−エポキシシクロヘキサンカルボキシ
レート30g及び実施例II.1.ないしII.3.の硬化剤成分25g
を室温でアルミニウム成形型内で混合し、そしてこの混
合物を次いで1時間200℃に加熱する。下記のガラス転
移温度(DSC法により測定)を有する固体造形物を得
る: 実施例II.1.の開始剤組成物を使用した場合のTg:181
℃; 実施例II.2.の開始剤組成物を使用した場合のTg:181
℃; 実施例II.3.の開始剤組成物を使用した場合のTg:179
℃。
実施例III.2. 工業用ビスフェノールAジグリシジルエーテル(エポ
キシ価:5.2当量/Kg)100g及び実施例II.4.ないしII.5.
の硬化剤成分25gを室温でアルミニウム成形型内で混合
し、そしてこの混合物を次いで1時間200℃に加熱す
る。下記のガラス転移温度(DSC法により測定)を有す
る固体造形物を得る: 実施例II.4.の開始剤組成物を使用した場合のTg:156
℃; 実施例II.5.の開始剤組成物を使用した場合のTg:154
℃; 実施例II.6.の開始剤組成物を使用した場合のTg:164
℃。
実施例III.3. 工業用ビスフェノールAジグリシジルエーテル(エポ
キシ価:5.2当量/Kg)70g、3,4−エポキシシクロヘキシ
ルメチル3′,4′−エポキシシクロヘキサンカルポキシ
レート30g及び実施例II.7.ないしII.9.の開始剤成分25g
を室温で混合し、そしてこの混合物を次いでメトラー
(Mettler)TA3000DSC装置中で30℃ないし300℃に加熱
する。上昇速度は10℃/分である。Tg値は第二DSC走査
により決定する。
実施例II.7.の開始剤組成物を使用した場合のTg:192
℃; 実施例II.8.の開始剤組成物を使用した場合のTg:110
℃; 実施例II.9.の開始剤組成物を使用した場合のTg:107
℃。
実施例III.4. メチルヘキサヒドロフタル酸無水物中の特定の錯体の
1%溶液を製造するか、又は実施例II.10.ないしII.12.
の開始剤溶液を使用する。これらの開始剤組成物の1部
を、工業用ビスフェノールAジグリシジルエーテル(エ
ポキシ油:5.2当量/Kg)70gと3′,4′エポキシシクロヘ
キシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルポキ
シレート30gの混合物4部とを氷を有いて冷却しながら
混合する。この反応性混合物を、昇温速度10℃/分でメ
トラーTA3000DSC装置中で30℃ないし300℃に加熱する。
Tg値を次いで第二DSC走査により決定する。この反応性
混合物のゲル化時間はホットプレート上で120℃及び80
℃で決定する。結果を下記第1表に示す。
フロントページの続き (56)参考文献 Angewandte Chemi e,Vol.94,No.11,p.861− 862(1982) Angewandte Chemi e,Vol.97,No.10,p.879− 880(1985) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 4/00 - 4/82 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (22)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】i) ポリカルボン酸無水物、ポリイソシアネート、環式カー
    ボネート、ラクトン又はそれらの化合物の混合物、及び
    その中に溶解された ii) 少なくとも1種の次式I: [M+n(L)n+(SbF6 - (I) 〔式中、nは2又は3を表わし、MはZn2+,Fe2+,Mn2+,S
    n2+,Al3+からなる群から選ばれた金属カチオンを表わ
    し、Lは配位点として1種又はそれより多い−CO−,−
    CO−O−,−CO−O−CO−及び−O−からなる群から選
    ばれた官能性基を含み、且つ酸素原子又は酸素原子群を
    介して中心原子とσ−結合を形成する有機σ−供与体配
    位子を表わし、そしてxは0ないし6の整数を表わし、
    配位子Lは与えられた定義の範囲内で異なっていてよ
    い〕で表わされる化合物を含むカチオン重合開始剤組成
    物。
  2. 【請求項2】式I中、Lがエーテル、ケトン、カルボン
    酸無水物及びカルボン酸エステルからなる群から選ばれ
    た請求項1記載のカチオン重合開始剤組成物。
  3. 【請求項3】成分ii)が次式II: [(L1aM+nn+(SbF6 - (II) 〔式中、M及びnは請求項1において定義されたものと
    同じ意味を表わし、L1は単座ないし三座又は六座σ−供
    与体配位子を表わし且つ分子当り1個又は2個のケトン
    基、酸無水物基又はエステル基或いは分子当り1個ない
    し6個のエーテル基を有する脂肪族、脂環式、芳香族又
    は芳香脂肪族化合物を表わし、式IIで表わされる化合物
    の配位子L1は与えられた定義の範囲内で異なっていてよ
    く、そしてL1が単座配位子を表わす場合には、aは6を
    表わし、そしてL1が二座配位子を表わす場合には、aは
    3を表わし、そしてL1が三座配位子を表わす場合には、
    aは2を表わし、そしてL1が六座配位子を表わす場合に
    は、aは1を表わす〕で表わされる化合物を表わす請求
    項1記載のカチオン重合開始剤組成物。
  4. 【請求項4】成分i)がポリイソシアネート又はポリカ
    ルボン酸無水物を表わす請求項1記載のカチオン重合開
    始剤組成物。
  5. 【請求項5】成分ii)の量が成分i)とii)の全重量に
    基づいて0.05重量%と10重量%の間にある請求項1記載
    のカチオン重合開始剤組成物。
  6. 【請求項6】式II中、nが2を表わし、そしてaが3を
    表わす請求項3記載のカチオン重合開始剤組成物。
  7. 【請求項7】式I又はII中、MがFe2+を表わす請求項1
    又は3のいずれかに記載のカチオン重合開始剤組成物。
  8. 【請求項8】50℃以下で液体である請求項1記載のカチ
    オン重合開始剤組成物。
  9. 【請求項9】請求項3記載の式IIで表わされる化合物。
  10. 【請求項10】式II中、aが6又は3を表わし、L1が1
    個又は2個のカルボン酸無水物基を有する脂肪族、脂環
    式、芳香族又は芳香脂肪族化合物を表わす請求項9記載
    の式IIで表わされる化合物。
  11. 【請求項11】少なくとも1種の請求項1記載の式Iで
    表わされる化合物を請求項1記載の成分i)に溶解する
    ことからなる請求項1記載のカチオン重合開始剤組成物
    の製造方法。
  12. 【請求項12】次式III: [(R1)Fe+2(R2)]a+(SbF6 - (III) 〔式中、R1はπ−アレーンを表わし、そしてR2はπ−ア
    レーン又はπ−アレーンのアニオンを表わし、aは1又
    は2を表わす〕で表わされるπ−錯体を、導入すべき請
    求項3において定義されたものと同じ意味を表わす配位
    子L1に、又はそれらの化合物の混合物に溶解し、L1に対
    するR1とR2の配位子交換まで溶液に化学輻射線を照射す
    ること又は溶液を加熱することを実質的に行い、次いで
    反応混合物から生成物を分離することからなる請求項3
    記載の式II(式中、MはFe2+を表わす)で表わされる化
    合物の製造方法。
  13. 【請求項13】次式IVで表わされる金属ハロゲン化物を
    次式V: M+n(Hal) (IV),AgSbF6 (V) で表わされる銀塩のほぼ化学量論量と一緒に〔式IV及び
    V中、n及びMは請求項1において定義されたものと同
    じ意味を表わし、そしてHalはハロゲン化物アニオンを
    表わす〕、導入すべき請求項3において定義されたもの
    と同じ意味を表わす配位子L1に、又はそれらの化合物の
    混合物に溶解又は懸濁させ、次いで反応混合物から式II
    で表わされる生成物を分離することからなる請求項3の
    式IIで表わされる化合物の製造方法。
  14. 【請求項14】次式VIで表わされる金属塩を次式VII: で表わされる化合物と〔式VI及びVII中、R3,R4及びR5
    互いに独立してアルキル基、シクロアルキル基又はアル
    アルキル基を表わし、M及びnは請求項1において定義
    されたものと同じ意味を表わし、そしてY-はハロゲン化
    物アニオン、アルコレートアニオン又はカルボン酸アニ
    オンを表わす〕、請求項3において定義されたものと同
    じ意味を表す化合物L1と一緒に反応させ、次いで反応混
    合物から式IIで表わされる生成物を分離することからな
    る請求項3記載の式IIで表わされる化合物の製造方法。
  15. 【請求項15】次式VIIIで表わされる化合物を次式IX: M+nFn (VIII),SbF5 (IX) で表わされるルイス酸と〔式VIII及びIX中、n及びMは
    請求項1において定義されたものと同じ意味を表わ
    す〕、反応条件下で不活性であり且つ式VIII若しくはIX
    で表わされる化合物のうち少なくとも1種を溶解し得る
    溶媒中で又は式IXで表わされる化合物の過剰量中の溶液
    として反応させ、その結果得られる生成物を単離し、次
    いで導入すべき請求項3において定義されたものと同じ
    意味を表す配位子L1に、又はそれらの化合物の混合物に
    溶解し、次いで反応混合物から式IIで表わされる生成物
    を分離することからなる請求項3記載の式IIで表わされ
    る化合物の製造方法。
  16. 【請求項16】次式VIIIで表わされる化合物を次式IX: M+nFn (VIII),SbF5 (IX) で表わされるルイス酸と〔式VIII及びIX中、n及びMは
    請求項1において定義されたものと同じ意味を表わ
    す〕、反応条件下で不活性であり且つ式VIII若しくはIX
    で表わされる化合物のうちの少なくとも1種を溶解し得
    る溶媒中で又は式IXで表わされる化合物の過剰量中の溶
    媒として反応させ、その結果得られる生成物を単離し、
    次いで請求項1記載の成分i)中に直接それを溶解する
    か又は導入すべき請求項1において定義されたものと同
    じ意味を表わす配位子L中に、又はそれらの化合物の混
    合物中にそれを溶解し、所望により反応混合物を加熱し
    て配位子Lを式Iで表わされる化合物中に導入し、生成
    物を単離し、次いで生成物を請求項1記載の成分i)に
    溶解することからなる請求項1記載のカチオン重合開始
    剤組成物の製造方法。
  17. 【請求項17】化重合物VIIIとIXとの反応生成物を、そ
    の単離後、ポリカルボン酸無水物、ポリイソシアネー
    ト、環式カーボネート、ラクトン又はそれらの化合物の
    混合物に直接溶解する請求項16記載のカチオン重合開始
    剤組成物の製造方法。
  18. 【請求項18】次式II a: [(L3aM+nn+(SbF6 - (II a) 〔式中、M,n及びaは請求項3において定義されたもの
    と同じ意味を表わし、そしてL3は請求項3においてL1
    対して定義されたものと同じ意味を表わす〕で表わされ
    る化合物を、L3と異なる配位子L1の所望の最終生成物の
    少なくとも化学量論に相当する量と一緒に溶解し、次い
    で溶液を配位子交換を起すために加熱することからなる
    請求項3記載の式IIで表わされる化合物の製造方法。
  19. 【請求項19】a)カチオン重合性有機物質とb)請求
    項1記載のカチオン重合開始剤組成物とを含む硬化性組
    成物。
  20. 【請求項20】開始剤成分b)の量が、カチオン重合性
    物質の重量部当り0.05ないし0.5重量部である請求項19
    記載の硬化性組成物。
  21. 【請求項21】成分a)として、分子当り平均して少な
    くとも2個の1,2−エポキシド基を有する化合物を含む
    請求項19記載の硬化性組成物。
  22. 【請求項22】加熱により請求項19記載の硬化性組成物
    を硬化させることからなる硬化生成物の製造方法。
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