JP3094099U - 乾燥機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的簡単な構造で廉価に提供できると共
に、生地を傷めない乾燥機を提供する。 【解決手段】 底板部材１１と側壁部材１２と蓋部材１
３とから乾燥機１の筐体を形成し、この筐体の内部に仕
切壁１４を設けることで、仕切壁１４内を上面開口の乾
燥室１５とし、仕切壁１４と側壁部材１２との間の空隙
を送風空部１６とし、底板部材１１に設けたファン１７
によって取り込まれた外気をヒータ１８ｂによって暖め
た湿度の低い暖気を、送風空部１６から乾燥室１５へ送
り込み、乾燥室１５内で湿気を含んだ空気を連通路２１
から機外へ排出する。

Description

【考案の詳細な説明】 【０００１】 【考案の属する技術分野】 本考案は、衣類などを乾燥する乾燥機に関するものである。 【０００２】 【従来の技術】 従来、乾燥機としては、コインランドリー等に設置された回転ドラム式の乾燥 機が知られている、これは、回転ドラム内に衣類を入れ、ドラム内を高温にする と共に、ドラムを回転させて衣類表面を暖気に触れ易くし、衣類を効率よく乾燥 させるものである。 【０００３】 【考案が解決しようとする課題】 しかしながら、上述した回転ドラム式の乾燥機は、構造が複雑で高価であるこ とに加え、ドラム内で衣類をかき回すことから、生地が劣化し易く、ボタンなど が取れて紛失してしまうといった問題もあった。 【０００４】 そこで、本考案は、比較的簡単な構造で廉価に提供できると共に、生地を傷め ない乾燥機の提供を目的とする。 【０００５】 【課題を解決するための手段】 上記の課題を解決するために、請求項１に係る考案は、底板部材と、該底板の 縁部より上方に延出する側壁部材と、該側壁部の上縁開口を覆う蓋部材と、から 筐体を形成し、 上記筐体の内部に所要形状の仕切壁を設けることで、仕切壁内を上面開口の乾 燥室とし、 上記仕切壁と側壁部材との間の空隙を送風空部とし、 上記送風空部へ筐体の外部から外気を取り込むファンと、このファンによって 取り込まれた外気を暖めるヒータと、を設け、 上記仕切壁には、送風空部から乾燥室へ空気を送り込む多数の通風孔を開設し 、 上記仕切壁の上端縁と蓋部材との間には、乾燥室から筐体外に通じる連通路を 形成したことを特徴とする。 【０００６】 【考案の実施の形態】 次に、添付図面に基づいて、本考案に係る乾燥機の一実施形態を説明する。 【０００７】 図１（ａ）は、乾燥機１の正面図であり、図１（ｂ）は右側面図である。この ように、乾燥機１は、略四角形の底板部材１１と、この底板部材１１の四側縁部 より上方に延出する側壁部材１２（前面板１２ａ、右側面板１２ｂ、背面板１２ ｃ、左側面板１２ｄ：図２を参照）と、側壁部材１２の上縁開口を覆う蓋部材１ ３と、から筐体を形成する。なお、蓋部材１３の上面適所には取っ手１３ａを設 け、容易に着脱できるようにしてある。 【０００８】 上記筐体の内部には、断面略Ｕ字状の仕切壁１４を設けてあり、仕切壁１４の 内部には上面開口の乾燥室１５が形成される。また、仕切壁１４を側壁部材１２ との間に生じた空隙は、送風空部１６として機能する（図１（ｃ）参照）。なお 、仕切壁１４には、多数の通風孔１４ａ…を開設し、上記送風空部１６から乾燥 室１５へ空気が流入するようにしてある。 【０００９】 上記底板部材１１には、例えば、２つのファン１７，１７を設けてあり、底板 部材１１の下方から筐体内へ外気を取り込むようにしてある。同じく、底板部材 １１の適所（例えば、前後左右４箇所）には、ホルダ１８ａに保持された一対の ヒータ１８ｂ，１８ｂを配設した。これにより、ファン１７，１７によって筐体 内へ取り込んだ外気をヒータ１８ｂで暖めて暖気とし、乾燥室１５へ送り込むこ とが可能となる。 【００１０】 なお、本実施形態においては、筐体にキャスター１９を設けて底板部材１１と 床面（図１においては一点鎖線で示す。）との間に空隙を生ぜしめ、ファン１７ ，１７による外気の取り込みを容易にし、尚且つ、ファン１７，１７の直上部に おいて仕切壁１４の下面がヒータ１８ｂ側へ緩やかに昇り傾斜する構造とし、取 り込まれた空気が効率よくヒータの近傍へ導かれるようにしたので、乾燥に好適 な温度の暖気を十分な風量で乾燥室１５へ送り込むことができる。 【００１１】 上記のようにして温風が供給される乾燥室１５は上面開口であり、この開口付 近に長尺な竿２０…を架け渡した状態で保持できるように、仕切壁１４の内面適 所にＵ字状の突起である竿保持部１４ｂ…を設けてある。この竿２０には、タオ ルや衣類等を直接かけて使用しても良いし、衣類等の被乾燥物をかけたハンガー を吊るすように使っても良い。何れにしても、この乾燥室１５内に供給される温 風と被乾燥物との接触面積が広くなるように、被乾燥物を拡げて乾燥室１５に入 れておくことが望ましい。 【００１２】 また、乾燥室１５へ入れる被乾燥物が大量に水分を含んでいた場合には、乾燥 室１５内に滴り落ちることとなるので、本実施形態においては、仕切壁１４の底 部付近は、通風孔１４ａ…を開設しない水滴受部１４ｃとしておき、図示を省略 したドレンパンや排水管へ導くものとした。 【００１３】 上述した乾燥室１５の上面は開口であるから、このまま送風空部１６より暖気 を送り込むと、暖気はそのまま上昇して排出されるため、乾燥室１５内の被乾燥 物表面が満遍なく熱気に触れることができず、効率の良い乾燥を期せない。そこ で、乾燥室１５の上面を蓋部材１３によって塞ぐと共に、仕切壁１４の上縁と蓋 部材１３の下面との間に空隙を生ぜしめ、これを連通路２１とする。斯くすれば 、送風空部１６より送り込まれる暖気によって乾燥室１５内の温度が高まり、衣 類等の水分の蒸発を促すと共に、高圧となった乾燥室１５から上記連通路２１を 通って筐体の外部へ排出される気流が自然発生的に生じ、湿度の低い暖気が乾燥 室１５へ供給されると共に乾燥室１５内で湿気を含んだ暖気は機外へ排出される 。すなわち、本実施形態に係る乾燥機１によれば、比較的簡単な構造で乾燥に好 適な環境を得ることができる。 【００１４】 なお、この乾燥機１の動作制御は、例えば前面板１２ａに設けた操作パネル２ ２に設けた各種スイッチを操作することで行うものとし、乾燥室１５に入れた被 乾燥物の素材や量に応じて、温度や風量を調整できるようにすることで、一層利 便性の高いものとなる。無論、乾燥室１５内に入れられた被乾燥物の量や湿り状 態などに応じて、乾燥室１５へ送る暖風の温度や風量を自動調節するような動作 モードを設けても良い。 【００１５】 【考案の効果】 以上説明したように、請求項１に係る乾燥機によれば、ファンによって取り込 まれた外気がヒータにより暖められて、送風空部から乾燥室へ送り込まれ、乾燥 室内に吊した衣類等の表面に暖気が接して水分の蒸発を促し、湿度の高くなった 暖気は、連通路を通って乾燥室から筐体外へ排出される。すなわち、この乾燥機 は、比較的簡単な構造で廉価に提供できると共に、生地を傷めないで効率的な乾 燥を行うことが可能となり、極めて実用的価値の高いものである。

【図面の簡単な説明】 【図１】（ａ）乾燥機の正面図である。 （ｂ）乾燥機の右側面図である。 （ｃ）図１（ａ）のｃ−ｃ断面図である。 【図２】乾燥機の分解斜視図である。 【符号の説明】 １ 乾燥機 １１ 底板部材 １２ 側壁部材 １３ 蓋部材 １４ 仕切壁 １４ａ 通風孔 １５ 乾燥室 １６ 送風空部 １７ ファン １８ｂ ヒータ ２１ 連通路

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項１】 底板部材と、該底板の縁部より上方に延
   出する側壁部材と、該側壁部の上縁開口を覆う蓋部材
   と、から筐体を形成し、 上記筐体の内部に所要形状の仕切壁を設けることで、仕
   切壁内を上面開口の乾燥室とし、 上記仕切壁と側壁部材との間の空隙を送風空部とし、 上記送風空部へ筐体の外部から外気を取り込むファン
   と、このファンによって取り込まれた外気を暖めるヒー
   タと、を設け、 上記仕切壁には、送風空部から乾燥室へ空気を送り込む
   多数の通風孔を開設し、 上記仕切壁の上端縁と蓋部材との間には、乾燥室から筐
   体外に通じる連通路を形成したことを特徴とする乾燥
   機。