JP3093934U - 印刷版位置決め器 - Google Patents

印刷版位置決め器

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JP3093934U
JP3093934U JP2002007101U JP2002007101U JP3093934U JP 3093934 U JP3093934 U JP 3093934U JP 2002007101 U JP2002007101 U JP 2002007101U JP 2002007101 U JP2002007101 U JP 2002007101U JP 3093934 U JP3093934 U JP 3093934U
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正弘 杉浦
雅典 村上
治夫 中久保
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フレキソ印刷機の版胴の構成を複雑化するこ
となく、キャリアシートに貼着される印刷版の版胴に対
する装着位置の位置決めを容易かつ正確に行うことので
きる印刷版位置決め器を提供する。 【解決手段】 印刷版位置決め器21は、フレキソ印刷
機の版胴22に着脱される台座部23であって、版胴2
2に装着された状態で版胴22の軸線24方向に細長く
延びる台座部23と、台座部23の版胴22に装着され
る面の反対側の面に、台座部23から突出するように設
けられる複数の突起部27とを備える構成である。印刷
版位置決め器21は、版胴22に予め装着され、印刷版
の保持されるキャリアシート29を版胴22に装着する
に際し、キャリアシート29に形成される基準孔30を
突起部27に嵌入させることによって、印刷版の版胴2
2に対する装着位置を正確に再現性良く位置決めするこ
とができる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、フレキソ印刷機の版胴に印刷版の保持されるキャリアシートを装着 するに際し、その装着位置を位置決めするための印刷版位置決め器に関する。
【0002】
【従来の技術】
フレキソ印刷は、たとえばゴムまたは軟質の合成樹脂などに印刷するべき部分 を凸状に形成した印刷版を用いて印刷する凸版印刷の1種であり、たとえば段ボ ールシートなどの印刷に用いられている。
【0003】 フレキソ印刷では、他の印刷方法と同様に印刷図柄に応じて作成された印刷版 を用いるけれども、常に同一の図柄の印刷物が連続して印刷されるのではなく、 種々の異なる印刷図柄を有する印刷版によって種々の異なる印刷物が作成される 。1つの図柄に基づく印刷物の作成を1ロットと呼ぶことにすると、1ロットの 印刷が終了した後、版胴に装着されている印刷版を次ロットに用いられるものに 取換え、次ロットの印刷開始前に、印刷版の図柄が被印刷物に定められた所定の 位置に印刷されるように、印刷版の版胴に対する装着位置調整を行ういわゆる見 当合わせが行われる。
【0004】 近年1ロットを構成する数量が少なくなり、小ロットで多品種の印刷物を製造 しなければならないので、印刷版の取換えと見当合わせ作業時間が増加する傾向 にある。また1ロット内における印刷であっても、多色刷りの印刷物である場合 には、色毎に異なる印刷版に取換えてその都度見当合わせを行わなければならな い。特に多色刷りの場合には、印刷物に色ずれの発生することは許されないので 、見当合わせ作業に長時間を要することになる。したがって、印刷に要する時間 よりも印刷版の取換え作業および見当合わせ作業時間の方が長いということも発 生するので、このような作業時間の短縮が課題になっている。
【0005】 図8は、フレキソ印刷機に用いられる版胴1に印刷版2の装着された状態を示 す斜視図である。フレキソ印刷機の版胴1には、印刷版2の装着位置を定める指 標とするために、版胴の軸線方向と周方向とに細く浅い溝3a,3bが形成され ている。従来、この溝3a,3bを装着位置決定の指標に利用し、接着剤または 両面に粘着剤の設けられた粘着テープ(以後、両面テープと呼ぶ)などを用いて 印刷版2を直接版胴1に装着することが行われていた。しかしながら、試し刷り を行ったとき、印刷位置が被印刷物に定められた所定の位置からずれていると、 見当合わせ作業の都度印刷版2を版胴1から剥離させて装着しなおさなければな らないので、接着剤または両面テープを用いた印刷版の装着方法では、見当合わ せ作業が煩瑣であり実用に適さないという問題があった。
【0006】 このような問題を解決する従来技術に、版胴にレジスター穿孔を穿設するとと もに印刷版に小孔を形成し、印刷版の小孔にピンを挿通させて、そのピンを前述 のレジスター穿孔に差込むことによって、印刷版を版胴に直貼込みするものがあ る(たとえば、特許文献1参照)。しかしながら、この従来技術では、多数のレ ジスター穿孔を版胴の表面に予め埋設しなければならず、版胴の構造が複雑化し フレキソ印刷機の製造コストが高くなるという問題がある。
【0007】 版胴を改変することなく印刷版の版胴に対する装着を行う技術に、磁性を有す るマグネットシートに印刷版を予め貼着し、マグネットシートの磁性を利用して 強磁性材料からなる版胴にマグネットシートを装着することによって、印刷版を 版胴に装着することが試みられている。
【0008】 図9はマグネットシート4に貼着された印刷版2を示す斜視図であり、図10 は版胴1にマグネットシート4に貼着された印刷版2の装着された状態を示す斜 視図である。マグネットシート4を介して印刷版2を版胴に装着する方法によれ ば、マグネットシート4を接着剤によって版胴1に装着するのではなく、マグネ ットシート4の有する磁性によって強磁性材料からなる版胴1に装着するので、 マグネットシート4は版胴1に対して着脱自在である。したがって、このマグネ ットシートを利用したマグネット装着方式では、印刷版の取換えおよび見当合わ せ作業を容易かつ短時間で行うことができるけれども、マグネットシートが高価 であるので、印刷版の数に応じて多数のマグネットシートを準備することは、印 刷コストを増大させるという問題がある。
【0009】 高価なマグネットシートに代えて、より安価なポリエステルなどの硬質プラス チックフィルムからなるキャリアシートと呼ばれるフィルム状部材に印刷版を貼 着し、印刷版の貼着されたキャリアシートを着脱自在に版胴に装着する方法が行 われている(以後、この方法をキャリアシート装着方式と称することがある)。 図11はキャリアシート5に印刷版2が貼着された状態を示す斜視図であり、図 12は版胴1にキャリアシート5に貼着された印刷版2の装着された状態を示す 斜視図である。
【0010】 キャリアシート5には、版胴1に装着した状態で版胴1の周方向に延びる線状 の印6(便宜上基準線6と呼ぶ)が、予め定められた位置に付される。またキャ リアシート5の両端部7,8には、両端部7,8を構成するキャリアシート5の 辺に沿って延びる第1および第2止板9,10が設けられる。この第1および第 2止板9,10は、キャリアシート5に対して固設される。
【0011】 印刷版2は、キャリアシート5に形成される基準線6に対して予め定められる 位置関係になるように配置されてキャリアシート5に貼着される。次いでキャリ アシート5の基準線6を、版胴1に形成される溝3bの一つに合わせ、キャリア シート5に設けられる第1止板9を、版胴1の軸線方向に延びて形成される係合 溝に係合させ、キャリアシート5を版胴1に巻きまわし、第2止板10を前記係 合溝に係合させるようにしてキャリアシート5を版胴1に装着させる。このこと によって、キャリアシート5を版胴1に対して繰返し着脱するというものである 。
【0012】 版胴1に対するキャリアシート5の着脱は、毎回人手によって行われるので、 キャリアシート5を版胴1に装着させたとき、第1および第2止板9,10の前 記係合溝に対する係合位置が、軸線方向にわずかにずれを生じる。キャリアシー ト5の版胴1に対する装着位置がわずかにずれることによって、キャリアシート 5に貼着される印刷版2もキャリアシート5の着脱毎に軸線方向にわずかにずれ を生じ、見当合わせをしなければならないことが多い。したがって、キャリアシ ート装着方式においても、印刷版の装着位置決めの工夫がなされている(たとえ ば、特許文献2参照)。
【0013】 図13は、キャリアシート5の版胴1に対する装着部分を簡略化して示す図で ある。図13では、従来技術におけるキャリアシート5の版胴1への装着状態を 断面にて示す。版胴1には、版胴1の軸線方向に延びるキャリアシート着脱装置 11が埋設されている。キャリアシート着脱装置11には、版胴1の軸線方向に 延びる第1係合溝12が形成される。またキャリアシート着脱装置11には、版 胴1の軸線方向に延びる円柱状の軸体13が回転可能に支持される。軸体13に は、軸線方向に延びる第2係合溝14が形成される。第1係合溝12および第2 係合溝14には、溝の底面から突出してレジスターピン15,16がそれぞれ形 成される。前述のキャリアシート5に設けられる第1および第2止板9,10に は、これらのレジスターピン15,16に係合することのできるレジスター穿孔 17,18が、予め穿設されている。
【0014】 版胴1に対するキャリアシート5の装着は、以下のように行われる。まずキャ リアシート5に固設される第1止板9を、キャリアシート装着装置11の第1係 合溝12に係合させる。このとき、第1止板9に形成されているレジスター穿孔 17に第1係合溝12に形成されるレジスターピン15を嵌入させる。次いでキ ャリアシート5を版胴1の周方向に巻きまわし、第2止板10を軸体13に形成 される第2係合溝14に係合させる。このとき、第2止板10に形成されている レジスター穿孔18に第2係合溝14に形成されるレジスターピン16を嵌入さ せる。さらに、軸体13をその軸線まわりに角変位させてキャリアシート5に若 干の張力を付加し、装着が完了する。このように従来技術では、第1および第2 止板9,10に形成されるレジスター穿孔17,18と、第1および第2係合溝 12,14に形成されるレジスターピン15,16とを嵌合させることによって 、キャリアシート5の装着位置を決めている。
【0015】 しかしながら、この従来技術では、版胴1に埋設されるキャリアシート装着装 置11が極めて複雑な構成になり、版胴1の製作に要するコストを増大させると いう問題がある。
【0016】
【特許文献1】 特開昭61−74854号公報
【特許文献2】 実開昭61−50441号公報
【0017】
【考案が解決しようとする課題】
本考案の目的は、フレキソ印刷機の版胴の構成を複雑化することなく、キャリ アシートに貼着される印刷版の版胴に対する装着位置の位置決めを容易かつ正確 に行うことのできる印刷版位置決め器を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本考案は、印刷版の保持されるキャリアシートをフレキソ印刷機の版胴に装着 するに際し、キャリアシートの版胴に対する装着位置を位置決めするために用い られる印刷版位置決め器において、 版胴に着脱される台座部であって、版胴に装着された状態で版胴の軸線方向に 細長く延びる台座部と、 前記台座部の版胴に装着される面の反対側の面に、台座部から突出するように 設けられる突起部とを備えることを特徴とする印刷版位置決め器である。
【0019】 本考案に従えば、印刷版の保持されるキャリアシートをフレキソ印刷機の版胴 に装着するに際し、キャリアシートの版胴に対する装着位置を位置決めするため に用いられる印刷版位置決め器は、版胴に着脱される台座部であって版胴に装着 された状態で版胴の軸線方向に細長く延びる台座部と、台座部の版胴に装着され る面の反対側の面に、台座部から突出するように設けられる突起部とを含んで構 成される。
【0020】 この印刷版位置決め器を版胴に装着し、印刷版位置決め器に備わる突起部に対 応するように基準孔の形成されたキャリアシートを準備し、キャリアシート上で 被印刷物の所定の印刷位置に対応する位置に印刷版を貼着し、印刷版の貼着され たキャリアシートの基準孔に、印刷版位置決め器の突起部を嵌入させるようにし てキャリアシートを版胴の周方向に巻きまわして装着する。このように、版胴に 装着された印刷版位置決め器の突起部を、キャリアシートの基準孔に嵌入させる ようにしてキャリアシートの版胴に対する位置決めを行うことによって、キャリ アシートに貼着されている印刷版の版胴に対する位置決めを、容易にかつ再現性 良く実現することが可能になる。
【0021】 また本考案は、前記突起部は、予め定められる間隔を有するように少なくとも 2以上設けられることを特徴とする。
【0022】 本考案に従えば、突起部は、版胴の軸線方向に予め間隔を有するように少なく とも2以上設けられる。このことによって、印刷版の貼着されたキャリアシート は、版胴の軸線方向において複数箇所で支持されるので、版胴の軸線方向に対す るキャリアシートすなわち印刷版の位置決めを一層精度よく実現することができ る。
【0023】 また本考案は、前記突起部は、 直方体形状を有し、前記台座部が版胴に装着された状態で、版胴の軸線方向に 平行な方向の長さL1が、版胴の周方向に平行な方向の長さL2よりも小さく( L1<L2)なるように形成されることを特徴とする。
【0024】 本考案に従えば、突起部は、直方体形状を有し、台座部が版胴に装着された状 態で、版胴の軸線方向に平行な方向の長さL1が、版胴の周方向に平行な方向の 長さL2よりも小さく(L1<L2)なるように形成される。突起部が直方体形 状に形成され、キャリアシートの基準孔が突起部に対応するように長方形状に形 成されるとき、突起部がキャリアシートの基準孔に嵌入された状態で、キャリア シートと突起部とは線状の接触部を有することができる。したがって、版胴の軸 線方向および周方向に対して傾斜している方向から付加される力を線状の接触部 で負担することができるので、版胴の軸線方向および周方向へのキャリアシート のずれ抑止効果を発現することができる。特に突起部は、版胴の軸線方向に平行 な方向の長さL1が、版胴の周方向に平行な方向の長さL2よりも小さく(L1 <L2)なるように形成されるので、キャリアシートの軸線方向へのずれ抑止効 果を一層顕著に発現することができる。
【0025】
【考案の実施の形態】
図1は本考案の実施の一形態である印刷版位置決め器21の構成を示す斜視図 であり、図2は図1に示す印刷版位置決め器21を版胴22に装着した状態を示 す斜視図である。
【0026】 印刷版位置決め器21は、フレキソ印刷機の版胴22に着脱される台座部23 であって版胴22に装着された状態で版胴22の軸線24方向に細長く延びる台 座部23と、台座部23の版胴22に装着される面25(以後、便宜上装着面2 5と呼ぶ)の反対側の面26に、台座部23から突出するように設けられる突起 部27とを備える。この印刷版位置決め器21は、印刷版の保持されるキャリア シートをフレキソ印刷機の版胴22に装着するに際し、キャリアシートの版胴2 2に対する装着位置を位置決めするために用いられる。
【0027】 印刷版位置決め器21の素材には、成形性に優れるたとえば銅合金などの金属 または硬質合成樹脂が好適に用いられる。なお、印刷版位置決め器21の素材は 、金属または硬質合成樹脂に限定されるものではなく、成形性に優れ、充分な強 度を有し、容易に変形しないものであればよい。
【0028】 台座部23は、版胴22に装着された状態で版胴22の軸線24方向に細長く 延びる平板状の部材である。台座部23の寸法は、特に制限されるものではない けれども、不要に大きな形状は好ましくなく、また厚みt1も厚すぎると切断な どの加工が困難になり、薄過ぎると強度不足になるので、適宜好適な寸法が選定 される。たとえば台座部23の寸法を例示すると、版胴22の軸線24方向に延 びる長手方向の長さは、版胴22の長さにほぼ等しく1000〜2000mm、 版胴22の周方向に平行な短手方向の長さは、6〜20mm、厚みt1は、0. 1〜2mm程度に選定されることが好ましい。
【0029】 突起部27は、予め定められる間隔G1をあけて、台座部の前述の面26から 垂直に立上がるように突出して複数個が形成される。本実施の形態では、17個 の突起部27が形成される。突起部27は、直方体形状を有し、台座部23が版 胴22に装着された状態で、版胴22の軸線24方向に平行な方向の長さL1が 、版胴22の周方向に平行な方向の長さL2よりも小さく(L1<L2)なるよ うに形成される。
【0030】 直方体形状に形成される突起部27の厚みt2は、台座部23の厚みt1と突 起部27の厚みt2との和である総厚T(=t1+t2)が、印刷版の厚みとキ ャリアシートの厚みとの和よりも小さく、すなわち版胴22の表面から印刷版の インクが塗布されるべき面までの距離よりも小さくなるように選ばれなければな らない。
【0031】 突起部27の長さL1およびL2は、特に制限されるものではないけれども、 小さ過ぎると後述するキャリアシートの基準孔を嵌入するのが困難になり、大き 過ぎるとキャリアシートの基準孔を大きくしなければならなくなりキャリアシー トの強度を低下させるので、適宜好適な寸法が選定される。たとえば突起部27 の寸法を例示すると、長さL1は、6〜10mm、長さL2は、1.2〜2.0 ×L1になるように選定されることが好ましい。
【0032】 印刷版位置決め器21は、台座部23の装着面25に接着剤もしくは粘着剤を 塗布または両面テープを貼着するなどし、印刷版位置決め器21の長手方向が版 胴22の軸線方向に平行になるようにして版胴22に装着される。この印刷版位 置決め器21の版胴22に装着される位置は、キャリアシートの端部に設けられ る止板が版胴22に保持される部位であるいわゆる万力部の付近であることが好 ましい。
【0033】 図3は、印刷版28の貼着されたキァリアシート29を示す平面図である。 印刷版28は、ゴムまたは柔軟性のある合成樹脂からなる平板であり、一方の面 には印刷するべき図柄30a,30b,30c,30dが、印刷されない部位に 比べて凸になるように形成されている。印刷版28は、他方の面に設けられる接 着剤または両面テープによってキャリアシート29に貼着される。
【0034】 キャリアシート29は、たとえばポリエステルなどの硬質合成樹脂フィルムか らなる。キャリアシート29には、前述の印刷版位置決め器21に形成される突 起部27の形状、形成位置および形成個数に対応するように、貫通孔である基準 孔30が形成される。基準孔30の寸法は、突起部27の長さL1およびL2と 同一またはわずかに大きい寸法に形成される。また本実施の形態では、基準孔3 0の数は、印刷版位置決め器21に形成される突起部27の数と同数である17 個形成される。
【0035】 基準孔30は、形成方法が限定されるものではなく、たとえばレーザ加工機に よる孔あけ加工でもよく、また打ちぬきによる孔あけ加工であってもよい。図4 〜図6に基準孔30を形成する装置を例示する。図4は基準孔形成装置31の斜 視図であり、図5は基準孔形成装置31の左側面図であり、図6は基準孔形成装 置31の平面図である。なお図5および図6では、基準孔形成装置31に備わる テーブル33が省略されている。
【0036】 基準孔形成装置31は、打ちぬきによる孔あけ加工装置である。基準孔形成装 置31は、2つのダイス部32a,32bと、ダイス部32a,32bを挟んで 配置される第1〜第3テーブル部材33a,33b,33cを有するテーブル3 3と、ダイス部32a,32bに対向して設けられるポンチ部34a,34bと 、ポンチ部34a,34bに備わるポンチ35a,35bを上下に駆動させる操 作部36とを含んで構成される。
【0037】 テーブル33は、平板状部材であり、前述の第1〜第3テーブル部材33a, 33b,33cによって構成され、前述のダイス部32aが、第1テーブル部材 33aと第2テーブル部材33bとの間に配置され、ダイス部32bが、第2テ ーブル部材33bと第3テーブル部材33cとの間に配置される。第3テーブル 部材33cには、その表面上をテーブル33の長手方向に摺動可能なように測距 離板37が設けられる。孔あけ加工されるキャリアシート29がテーブル33上 に載置された状態で、キャリアシート29の一端面を測距離板37に当接させ、 測距離板37をテーブル33の表面に刻設されている目盛(不図示)に合わせて 移動させることによって、測距離板37に当接するキャリアシート29を所望の 位置に移動させることができる。
【0038】 ダイス部32a,32bに対向するように設けられるポンチ部34a,34b は、連結部材38a,38bと、対向片39a,39bと、ポンチ保持体40a ,40bとを含む。対向片39a,39bは、ダイス部32a,32bを臨んで 設けられる直方体形状の部材であり、連結部材38a,38bによってダイス部 32a,32bにそれぞれ連結される。対向片39a,39bのテーブル33を 臨む側と反対側に、ポンチ保持体40a,40bが設けられる。
【0039】 ポンチ保持体40a,40bに形成されるポンチ挿通孔には、ポンチ35a, 35bが、上下に移動可能なように挿通される。ポンチ保持体40a,40bと 対向片39a,39bとの内方に形成される空間内にコイルばね部材が収容され ており、ポンチ35a,35bは、コイルばね部材を挿通するとともに、コイル ばね部材を押圧するように設定されているので、何ら操作のなされない状態では 、コイルばね部材の弾性によってダイス部32a,32bから離脱した位置にあ る。またポンチ保持体40a,40bには、後述する操作片41a,41bの装 入される間隙と、操作片41a,41bを支持するための貫通孔である支持孔4 2a,42bが形成される。
【0040】 操作部36は、ポンチ35a,35bを上下動させる操作片41a,41bと 、操作片41a,41bに回転可能に軸支される軸体43と、軸体43の一端部 に固設されるアーム部材44とを備える。操作片41a,41bは、前述のポン チ保持体40a,40bの間隙に装入され、操作片41a,41bに形成される 貫通孔とポンチ保持体40a,40bの支持孔42a,42bとにピンが挿通さ れる。このことによって、操作片41a,41bは、ピンまわりに角変位可能で ある。操作片41a,41bに形成される突出部の先端付近がポンチ35a,3 5bの頭部に当接するので、操作片41a,41bの前記ピンまわりの角変位に 従ってポンチ35a,35bを上下動させることができる。
【0041】 操作片41a,41bの突出部の形成される側の反対側の端部付近には、貫通 孔が形成され、この貫通孔には軸体43が挿通され、軸体43が操作片41a, 41bに支持される。軸体43の一方の端部に固設されるアーム部材44をテー ブル33方向に押下げるように操作することによって、軸体43がその軸線まわ りに角変位するとともに、操作片41a,41bがピンまわりに角変位するので 、ポンチ35a,35bが操作片41a,41bの突出部に押圧されて下方に移 動する。このことによって、テーブル33上の所定の位置に載置されるキャリア シート29に基準孔30を孔あけ加工することができる。
【0042】 キャリアシート29に基準孔30を孔あけ加工した後、アーム部材44を放す と、前述したコイルばね部材の弾性力によってポンチ35a,35bが上方へ移 動し、前述の逆の動作によってアーム部材44も未操作状態の位置に復帰するの で、さらに孔あけ加工を継続することができる。またポンチとダイスとを所望の 寸法で作成することによって、各種の寸法の基準孔をキャリアシート29に形成 することができる。
【0043】 再び図3に戻って、キャリアシート29には、たとえば前述の基準孔形成装置 31を用いて、印刷版位置決め器21に形成される突起部27に対応する形状、 寸法および数の基準孔30が、形成される。印刷版28は、キャリアシート29 に形成される基準孔30を位置決めの指標にし、キャリアシート29上の基準孔 30に基づいて定められる位置に貼着される。なお印刷版28のキャリアシート 29に対する貼着は、接着剤または両面テープを介して行われる。また、キャリ アシート29には、版胴22に装着された状態での周方向の端部付近に、たとえ ば塩化ビニールなどの合成樹脂からなる棒状部材である第1および第2止板45 ,46が設けられる。
【0044】 印刷版28の貼着されたキャリアシート29は、以下のように版胴22に装着 される。図7は、キャリアシート29が版胴22に装着された状態を示す部分斜 視図である。版胴22の軸線24方向に平行になるように、版胴22の表面に形 成される係合溝に、キャリアシート29の第1止板45を係合させ、次いでキャ リアシート29に軽く張力を加えながら版胴22の周方向に巻きまわし、版胴2 2に予め位置決めして装着された印刷版位置決め器21の突起部27をキャリア シート29の基準孔30に嵌入させる。キャリアシート29に軽く張力を加えた 状態で版胴22の周方向にさらに巻きまわし、キャリアシート29に設けられる 第2止板46を前述の版胴22の係合溝に係合させる。
【0045】 このように、印刷版位置決め器21は、版胴22に対して予め正確に位置決め されて装着され、さらに版胴22に対して装着されるキャリアシート29は、印 刷版位置決め器21の突起部27とキャリアシート29の基準孔30とによって 版胴22に対して正確に位置決めされる。したがって、キャリアシート29を版 胴22に装着するとき、キャリアシート29の基準孔30に基づいて、キャリア シート29上で正確に位置決め貼着されている印刷版28は、版胴22に対して 正確に位置決めされて装着されることになる。
【0046】 さらに、版胴22に対するキャリアシート29の着脱を繰返し行うに際し、キ ャリアシート29の基準孔30に、版胴22に装着された印刷版位置決め器21 の突起部27が嵌入するようにして、キャリアシート29を版胴22に装着すれ ば、常に再現性良く同一の位置に印刷版28を位置決めして装着することができ る。
【0047】 前述のようにキャリアシート29を版胴22に装着するに際しては、キャリア シート29に版胴22の周方向に張力を付加する。したがって、キャリアシート 29が版胴22に装着された状態では、キャリアシート29およびキャリアシー ト29に形成される基準孔30は、版胴22の周方向にわずかに伸びた形状にな る。したがって、突起部27とキャリアシート29の基準孔30に臨む周縁部と は、点接触よりも線接触を有するように構成される方がキャリアシート29の位 置決め精度を高くすることができる。このことから、本実施の形態では、突起部 27は直方体形状に形成されている。さらに突起部27は、前記長さL1が、前 記長さL2よりも小さく(L1<L2)なるように形成されているので、版胴の 周方向に対して傾斜している方向から付加される力を、突起部27の長い方の長 さL2を有する面によって一層長い線状の接触部で負担することができる。この ように本実施の形態の突起部27は、キャリアシート29の軸線方向へのずれ抑 止効果を一層顕著に発現することができるように構成される。
【0048】 以上に述べたように本実施の形態では、印刷版位置決め器21は、台座部23 の前記反対側の面26において垂直に立上がるようにして一体的に形成されるけ れども、台座部23と突起部27とが別体からなるように構成されてもよい。台 座部23と突起部27とが別体にて構成されるとき、たとえば前述の銅合金製の 突起部27をおなじく銅合金製の台座部23にはんだ付けによって固設し、一体 の印刷版位置決め器を形成することができる。また突起部の形状は、直方体状に 好ましく形成されるけれども、これに限定されることなく、立方体状であっても よく、その他の形状であってもよい。
【0049】
【考案の効果】
本考案によれば、印刷版の保持されるキャリアシートをフレキソ印刷機の版胴 に装着するに際し、キャリアシートの版胴に対する装着位置を位置決めするため に用いられる印刷版位置決め器は、版胴に着脱される台座部であって版胴に装着 された状態で版胴の軸線方向に細長く延びる台座部と、台座部の版胴に装着され る面の反対側の面に、台座部から突出するように設けられる突起部とを含んで構 成される。
【0050】 この印刷版位置決め器を版胴に装着し、印刷版位置決め器に備わる突起部に対 応するように基準孔の形成されたキャリアシートを準備し、キャリアシート上で 被印刷物の所定の印刷位置に対応する位置に印刷版を貼着し、印刷版の貼着され たキャリアシートの基準孔に、印刷版位置決め器の突起部を嵌入させるようにし てキャリアシートを版胴の周方向に巻きまわして装着する。このように、版胴に 装着された印刷版位置決め器の突起部を、キャリアシートの基準孔に嵌入させる ようにしてキャリアシートの版胴に対する位置決めを行うことによって、キャリ アシートに貼着されている印刷版の版胴に対する位置決めを、容易にかつ再現性 良く実現することが可能になる。
【0051】 また本考案によれば、突起部は、版胴の軸線方向に予め間隔を有するように少 なくとも2以上設けられる。このことによって、印刷版の貼着されたキャリアシ ートは、版胴の軸線方向において複数箇所で支持されるので、版胴の軸線方向に 対するキャリアシートすなわち印刷版の位置決めを一層精度よく実現することが できる。
【0052】 また本考案によれば、突起部は、直方体形状を有し、台座部が版胴に装着され た状態で、版胴の軸線方向に平行な方向の長さL1が、版胴の周方向に平行な方 向の長さL2よりも小さく(L1<L2)なるように形成される。突起部が直方 体形状に形成され、キャリアシートの基準孔が突起部に対応するように長方形状 に形成されるとき、突起部がキャリアシートの基準孔に嵌入された状態で、キャ リアシートと突起部とは線状の接触部を有することができる。したがって、版胴 の軸線方向および周方向に対して傾斜している方向から付加される力を線状の接 触部で負担することができるので、版胴の軸線方向および周方向へのキャリアシ ートのずれ抑止効果を発現することができる。特に突起部は、版胴の軸線方向に 平行な方向の長さL1が、版胴の周方向に平行な方向の長さL2よりも小さく( L1<L2)なるように形成されるので、キャリアシートの軸線方向へのずれ抑 止効果を一層顕著に発現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施の一形態である印刷版位置決め器
21の構成を示す斜視図である。
【図2】図1に示す印刷版位置決め器21を版胴22に
装着した状態を示す斜視図である。
【図3】印刷版28の貼着されたキャリアシート29を
示す平面図である。
【図4】基準孔形成装置31の斜視図である。
【図5】基準孔形成装置31の左側面図であり、
【図6】基準孔形成装置31の平面図である。
【図7】キャリアシート29が版胴22に装着された状
態を示す部分斜視図である。
【図8】フレキソ印刷機に用いられる版胴1に印刷版2
の装着された状態を示す斜視図である。
【図9】マグネットシート4に貼着された印刷版2を示
す斜視図である。
【図10】版胴1にマグネットシート4に貼着された印
刷版2の装着された状態を示す斜視図である。
【図11】キャリアシート5に印刷版2が貼着された状
態を示す斜視図である。
【図12】版胴1にキャリアシート5に貼着された印刷
版2の装着された状態を示す斜視図である。
【図13】キャリアシート5の版胴1に対する装着部分
を簡略化して示す図である。
【符号の説明】
21 印刷版位置決め器 22 版胴 23 台座部 24 軸線 27 突起部 28 印刷版 29 キャリアシート 30 基準孔 45 第1止板 46 第2止板

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印刷版の保持されるキャリアシートをフ
    レキソ印刷機の版胴に装着するに際し、キャリアシート
    の版胴に対する装着位置を位置決めするために用いられ
    る印刷版位置決め器において、 版胴に着脱される台座部であって、版胴に装着された状
    態で版胴の軸線方向に細長く延びる台座部と、 前記台座部の版胴に装着される面の反対側の面に、台座
    部から突出するように設けられる突起部とを備えること
    を特徴とする印刷版位置決め器。
  2. 【請求項2】 前記突起部は、 予め定められる間隔を有するように少なくとも2以上設
    けられることを特徴とする請求項1記載の印刷版位置決
    め器。
  3. 【請求項3】 前記突起部は、 直方体形状を有し、前記台座部が版胴に装着された状態
    で、版胴の軸線方向に平行な方向の長さL1が、版胴の
    周方向に平行な方向の長さL2よりも小さく(L1<L
    2)なるように形成されることを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の印刷版位置決め器。
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