JP3093652B2 - 空気清浄装置 - Google Patents
空気清浄装置Info
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Description
する。
生的に保つことが要求されるところでは、空気中の塵や
浮遊菌を除去するために、紫外線ランプを備えた空気清
浄装置が使用されていた。この空気清浄装置は、空気を
吸入してフィルターにて除塵すると共に、吸入した空気
中の浮遊菌を紫外線にて殺菌するものである。また、紫
外線ランプに加え、オゾンランプも備えた空気清浄装置
が使用され、吸入した空気中の酸素をオゾンに変えて外
部空中に噴出し、外部空中の浮遊菌をオゾンにより殺菌
していた。
の種類の中には芽胞菌と呼ばれる抵抗力の強い菌が存在
し、これらの空気清浄装置では空気中に浮遊する芽胞菌
を殺菌して急速に減少させることが困難であった。つま
り、紫外線による殺菌では、空気を吸入することにより
行なわれるためその効力範囲は装置周辺であり、また、
オゾンによる殺菌では、芽胞菌が強い抵抗力をもつため
一気に(急速に)死滅させることが困難なためである。
を確実に殺菌して急速に減少させる空気清浄装置を提供
することを目的とする。
めに、本発明に係る空気清浄装置は、ケーシングに内蔵
されたオゾン発生用ランプと、該オゾン発生用ランプに
よって発生したオゾンと外部空中にて混合するように水
分により希釈された殺菌剤を外部空中へ霧状に噴出する
薬品噴霧手段と、を備えたものである。
用ランプと、ケーシングに内蔵された紫外線ランプと、
ケーシング内に設けられた電子集塵部と、上記オゾン発
生用ランプによって発生したオゾンと外部空中にて混合
するように水分により希釈された殺菌剤を外部空中へ霧
状に噴出する薬品噴霧手段と、を備えたものである。
用ランプと、ケーシングに内蔵された紫外線ランプと、
ケーシング内に設けられた電子集塵部と、上記オゾン発
生用ランプによって発生したオゾンと外部空中にて混合
するように水分により希釈された殺菌剤を外部空中へ霧
状に噴出する薬品噴霧手段と、を備え、さらに、上記ケ
ーシングの吸気口には除塵フィルターが設けられ、か
つ、該除塵フィルターを新しくするためのフィルター自
動更新手段を具備したものである。
とをほぼ同時にスタートさせ、かつ、上記オゾン発生用
ランプを上記薬品噴霧手段よりも長時間運転させるよう
に制御する、制御手段を備えたものである。
づき本発明を詳説する。
施の一形態を示し、この空気清浄装置は、ケーシング1
に内蔵されたオゾン発生用ランプ2と、ケーシング1に
内蔵された紫外線ランプ3と、ケーシング1内に設けら
れた電子集塵部14と、殺菌剤を外部空中へ霧状に噴出す
る薬品噴霧手段Eと、を備えている。さらに、この空気
清浄装置は、ケーシング1の吸気口5に除塵フィルター
13が設けられ、かつ、除塵フィルター13を新しくするた
めのフィルター自動更新手段Gを具備している。
回転輪8…を有する縦長状のケーシング1は、その前壁
4の下部に、金網部材15を有する吸気口5が設けられて
いると共に、上壁7の傾斜部7aに複数のスリットを並
設して成る排気口6が設けられている。
仕切る縦区画壁9と、縦区画壁9の上端に設けられた横
区画壁10と、を有し、ケーシング1と縦区画壁9とで
(縦区画壁9前面側に)エアー流路Bが形成され、ケー
シング1と横区画壁10とで上方空間部19が形成され、ケ
ーシング1と横区画壁10と縦区画壁9とで後方空間部20
が形成されている。
設けられており、エアー流路Bと通気用ファン11のエア
ー流路Bとが連通するように、上記横区画壁10に連通孔
12が貫設されている。これによって、通気用ファン11を
駆動させると吸気口5からの空気がエアー流路Bを通過
して排気口6より外部へ噴出する。
外線ランプ3が複数本左右方向に並設されていると共
に、紫外線ランプ3と縦区画壁9の間に、(紫外線ラン
プ3よりも短い)オゾン発生用ランプ2が複数本並設さ
れている。
B側)には、オゾン発生用ランプ2…及び紫外線ランプ
3…の光を反射するためのミラー等の反射部材17が貼設
されている。なお、反射部材17は、エアー流路Bを包囲
するようにケーシング1の周囲壁(側壁及び前壁4)の
裏面にも設けても良い。
ィルター自動更新手段Gを説明すると、吸気口5の左右
に配設された2本の縦軸16,16と、一方の縦軸16の下端
に連結されて縦軸16を回転させるモーターMと、を備
え、左右の縦軸16,16にて帯状の除塵フィルター13が吸
気口5の裏側に張設されている。また、フィルター13は
ロール状に他方の縦軸16に巻設されており、使用してあ
る程度汚れが付着すると一方の縦軸16にて汚れの部位が
巻き取られ、吸気口5の裏側には未使用の新しい除塵フ
ィルター13が張設される。
方向の2本の電線を上下2段に張設した電子集塵部14が
設けられており、この電子集塵部14は、除塵フィルター
13を通過した微細な塵や埃等を電気的に引き寄せて除塵
するものである。
上部に外方側へ突出状として設けられたノズル部22と、
薬品収納タンク21と、薬品収納タンク21内の薬品をノズ
ル部22に送るポンプ23と、ノズル部22に圧縮エアーを送
る(図示省略の)コンプレッサーと、を備えている。な
お、薬品収納タンク21とポンプ23とコンプレッサーは、
ケーシング1の後方空間部20に設けられている。
とは殺菌剤であって、大別するとアルデヒド系殺菌剤、
両性界面活性剤、カチオン系殺菌剤、グアニジン系殺菌
剤、アルコール系殺菌剤及び微生物酵素系殺菌剤があ
る。
ド又はグルタールアルデヒド等の所定濃度───即ち、
噴霧による殺菌に適した濃度───の希釈液が用いら
れ、市販のものでは、例えば、ステリハイド(丸石製薬
株式会社の商品名)が使用される。また、両性界面活性
剤では、アルキルポリアミノエチルグリシン又はアルキ
ルジ(アミノエチル)グリシン塩酸塩等の所定濃度の希
釈液が用いられ、市販のものでは、例えば、テゴー51
(日本商事株式会社の商品名)が使用され、また、カチ
オン系殺菌剤では、塩化ベンザルコニウム又は塩化ベン
ゼトニウム等の所定濃度の希釈液が用いられる。
ルヘキシジン又はポリヘキサメチレンピグアニジン塩酸
塩等の所定濃度の希釈液が用いられ、市販のものでは、
例えば、ヒビテングルコネート液やヒビテン液(住友化
学工業株式会社の商品名)、サニフル900 (田辺製薬株
式会社の商品名)、ビオサイド350 (台商株式会社の商
品名)、サニサイドG(イカリ薬品株式会社の商品名)
が使用される。
イソプロパノール等の所定濃度の希釈液が用いられ、ま
た、微生物酵素系殺菌剤では、例えば、EDEN(有限
会社日本応用微生物学研究所の商品名)が使用される。
清浄装置の操作部24が設けられており、この操作部24に
は、ON・OFF用の電源スイッチ25、オゾン発生用ラ
ンプ2の運転準備スイッチ27、薬品噴霧手段Eの運転準
備スイッチ28、タイマー26、風量調整スイッチ、積算計
等が備えられている。
ランプ2と薬品噴霧手段Eとが、ほぼ同時にスタートす
るように制御する制御手段Cを有しており、制御手段C
はケーシング1内の上方空間部19に備えられている。
部24の電源スイッチ25をONにすると、通気用ファン11
と紫外線ランプ3と電子集塵部14が作動し、ケーシング
1外部の空気を吸気口5から吸入する。すると、除塵フ
ィルター13及び電子集塵部14によって除塵された空気が
エアー流路Bを通過するが、このとき、(除塵フィルタ
ー13及び電子集塵部14を通過した)空気中の微小な浮遊
菌が紫外線ランプ3による紫外線にて殺菌される。これ
によって、除塵・殺菌されたきれいな空気が排気口6か
ら外部空中へ噴出される。なお、運転が積算して所定時
間に達すると、フィルター自動更新手段Gによって吸気
口5裏面の除塵フィルター13が所定長さだけ送られて新
しくされる。
イッチ27及び薬品噴霧手段Eの運転準備スイッチ28をO
Nにすると共に、操作部24のタイマー26を時間設定する
と、図3(タイムチャート図)に示すように、制御手段
Cによって所定開始時間T1・t1 にオゾン発生用ラン
プ2と薬品噴霧手段Eがほぼ同時にスタートする。
タイマーとを備えており、オゾン発生用ランプ2は24時
間タイマーにてスタート・ストップされ、薬品噴霧手段
Eは24時間タイマーにてスタートし30分タイマーにてス
トップするよう構成されている。従って、スタートした
オゾン発生用ランプ2は、所定終了時間T2 (例えば、
1時間後)にストップし、薬品噴霧手段Eは、それより
も早い所定終了時間t 2 (例えば30分後)にストップす
る。なお、その後も、紫外線ランプ3、電子集塵部14等
は作動を続けている。
て、ケーシング1内のエアー流路Bを通過する空気中の
酸素O2 がオゾンO3 に変わり、排気口6から外部空中
へ噴出すると共に、薬品噴霧手段Eによって、(水分に
より希釈された)殺菌剤がノズル部22から外部空中へ霧
状に噴出する。これによって、外部空中でオゾンと殺菌
剤が混合する。
納タンク21内の薬品(所定濃度に希釈された殺菌剤)が
ポンプ23にてノズル部22に送られると共に、コンプレッ
サーによって圧送エアーがノズル部22に送られ、圧送エ
アーによって薬品が霧状となって噴出する。なお、ノズ
ル部22は、水平よりも上に所定角度θ(約5°)で薬品
が噴出するように設けられ、外部空中に噴出したオゾン
と混合し易いようにされている。また、ノズル部22のニ
ードルの調整によって、薬品の粒子径を10μm前後(7
μm〜15μm)に調整する。
て、10μm前後の微細な粒子となった殺菌剤がオゾンと
混合して空中を浮遊すると共に、(殺菌剤を希釈した)
水分も10μm前後(7μm〜15μm)の粒子となり外部
空気を加湿する。そして、この微細な水分粒子H2 Oに
オゾンO3 が接することにより、O、HO2 、OH- 、
H2 O2 の4種類の活性酸素が発生する。
中に浮遊する浮遊菌を殺菌するが、浮遊菌の中には殺菌
剤のみでは死滅させ難い(抵抗力の強い)芽胞菌が存在
しており、上記4種類の活性酸素と殺菌剤との相乗効果
にてこの芽胞菌を殺菌することができる。つまり、活性
酸素にて芽胞菌に傷をつけ、この傷より殺菌剤が菌の内
部へ入り込んで死滅させることができる。また、殺菌剤
の粒子が10μm前後であることにより、殺菌剤と芽胞菌
が相互に付着し易くなり、殺菌効率を高めることができ
る。なお、活性酸素と殺菌剤との相乗効果による浮遊菌
の殺菌効果を示す測定結果は後述する。
噴霧手段Eを同時に始動させることにより、外部空中に
オゾンと殺菌剤を併存させ、その相乗効果により確実に
殺菌することができるが、薬品噴霧手段Eを比較的短時
間の運転とするのは、薬品の過剰噴霧により人の体に悪
影響を及ぼさないように考慮したためである。また、オ
ゾン発生用ランプ2を薬品噴霧手段Eよりも長時間運転
することを説明すると、発生したオゾンO3 は他の物質
に酸化分解し易い不安定な物質であり、分解後は直ぐに
酸素O2 にもどってしまう。つまり、オゾンにより発生
した活性酸素は不安定な物質であり短時間しか空中に存
在しないため、活性酸素を所望の濃度に維持するように
───活性酸素と殺菌剤との混合濃度を高くするため─
──オゾンをつくり続けている。
すように、タイマー26によってオゾン発生用ランプ2及
び薬品噴霧手段Eを任意の時間帯に断続的に稼働させる
ことができる。つまり、例えば、オゾン発生用ランプ2
を所定開始時間T1 から2時間後の所定終了時間T2 ま
で稼働させ、その後2時間運転を停止して再び2時間稼
働するというサイクルの繰り返し運転を行うよう設定
し、一方薬品噴霧手段Eは、一回2時間のオゾン発生用
ランプ2の運転中に、運転と停止を30分ずつ繰り返すサ
イクルに設定する。これによって、1日24時間の内に、
オゾン発生用ランプ2は12回、薬品噴霧手段Eは24回の
運転を行なうこととなる。
応じて、オゾン発生用ランプ2及び薬品噴霧手段Eを任
意の時間帯に稼働されば良く、例えば、食品加工工場に
設置する場合は、作業前、休憩中及び作業後に集中的に
稼働させ、作業中は作業員のことを考慮して薬品を噴霧
しないようにすることもできる。
効果の試験を行い、その結果を表1に示した。
陰性、大腸菌群の一種)を空気清浄装置を設置した所定
空間に浮遊させ、所定時間後に空気清浄装置の各機能及
び各機能の組合せによる浮遊菌の残数を測定した。な
お、紫外線ランプとオゾン発生用ランプを測定開始時か
ら測定終了時まで稼働し、薬品噴霧手段を測定開始時か
ら15分間まで稼働した。
果が期待できるが、オゾンと薬品噴霧の組合せではその
相乗効果にて浮遊菌が急激に減少しており、それ以上の
効果が得られることが分かる。なお、測定不可とは、最
初の菌数とほぼ同じだけ残存していることを示す。ま
た、紫外線に関しては、通気用ファンを稼働するため空
間内に気流を生じ、装置停止状態よりも悪い結果がでた
と考えられる。
に記載する効果を奏する。
部空中へ噴出されることによって、その殺菌剤が微細な
粒子となってオゾンと混合して空中を浮遊すると共に、
(殺菌剤を希釈した)水分も微細な粒子となり外部空気
を加湿する。そして、この微細な水分粒子H2 Oにオゾ
ンO3 が接することにより、O、HO2 、OH- 、H2
O2 の4種類の活性酸素が発生し、殺菌剤のみでは死滅
させ難い(抵抗力の強い)芽胞菌を、活性酸素と殺菌剤
との相乗効果にて確実に殺菌することができる。従っ
て、病院や食品加工工場など、室内を常に衛生的に保つ
ことが要求される現場環境の使用に好適である。
することによって、吸気口5から吸気した空気中の微小
な塵や埃を引き付け除塵する。そして、除塵された空気
はエアー流路Bを通過するが、このとき、空気中の微小
な浮遊菌が紫外線ランプ3による紫外線にて殺菌され
る。これによって、除塵・殺菌されたきれいな空気が排
気口6から外部空中へ噴出される。
よって、吸気口5から吸気される空気中の塵や埃が除塵
される。また、除塵フィルター13の汚れた部位は、フィ
ルター自動更新手段Gによって巻き取られ、自動的に吸
気口5裏面の除塵フィルター13が新しくされる。従っ
て、除塵フィルター13の清掃の手間が省略されると共
に、除塵フィルター13の清掃忘れがなくなるので、目詰
まりによる通気用ファン11の過剰負担が防止される。
2と薬品噴霧手段Eを同時にスタート(始動)させるこ
とにより、外部空中にオゾンと殺菌剤とを確実に併存さ
せると共に、それらの混合濃度を高い状態とすることが
でき、より効率良く浮遊菌を殺菌することができる。
面側面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 ケーシング1に内蔵されたオゾン発生用
ランプ2と、該オゾン発生用ランプ2によって発生した
オゾンと外部空中にて混合するように水分により希釈さ
れた殺菌剤を外部空中へ霧状に噴出する薬品噴霧手段E
と、を備えたことを特徴とする空気清浄装置。 - 【請求項2】 ケーシング1に内蔵されたオゾン発生用
ランプ2と、ケーシング1に内蔵された紫外線ランプ3
と、ケーシング1内に設けられた電子集塵部14と、上記
オゾン発生用ランプ2によって発生したオゾンと外部空
中にて混合するように水分により希釈された殺菌剤を外
部空中へ霧状に噴出する薬品噴霧手段Eと、を備えたこ
とを特徴とする空気清浄装置。 - 【請求項3】 ケーシング1に内蔵されたオゾン発生用
ランプ2と、ケーシング1に内蔵された紫外線ランプ3
と、ケーシング1内に設けられた電子集塵部14と、上記
オゾン発生用ランプ2によって発生したオゾンと外部空
中にて混合するように水分により希釈された殺菌剤を外
部空中へ霧状に噴出する薬品噴霧手段Eと、を備え、さ
らに、上記ケーシング1の吸気口5には除塵フィルター
13が設けられ、かつ、該除塵フィルター13を新しくする
ためのフィルター自動更新手段Gを具備したことを特徴
とする空気清浄装置。 - 【請求項4】 オゾン発生用ランプ2と薬品噴霧手段E
とをほぼ同時にスタートさせ、かつ、上記オゾン発生用
ランプ2を上記薬品噴霧手段Eよりも長時間運転させる
ように制御する、制御手段Cを備えた請求項1、2又は
3記載の空気清浄装置。
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- 1996-08-29 JP JP08248735A patent/JP3093652B2/ja not_active Expired - Fee Related
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