JP3093104B2 - 多層フィルム - Google Patents

多層フィルム

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JP3093104B2 JP06142111A JP14211194A JP3093104B2 JP 3093104 B2 JP3093104 B2 JP 3093104B2 JP 06142111 A JP06142111 A JP 06142111A JP 14211194 A JP14211194 A JP 14211194A JP 3093104 B2 JP3093104 B2 JP 3093104B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガスバリア性を有し衝
撃強度、耐ピンホール性、透明性に優れ、且つボイル殺
菌処理後のフィルム表面のラベル適性に優れた多層フィ
ルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】食品業界において、流通販売過程におけ
る温度、水分、酸素、紫外線や、細菌、カビ等の微生物
の影響による製品の品質低下は商売上の損失のみならず
食品衛生面からも大きな問題である。このような品質低
下を防止する方法として従来は酸化防止剤、防腐剤等を
直接食品に添加していたが、最近では消費者保護の立場
から食品添加物の規制が厳しくなり、添加量の減少が避
けられない状況である。このような状況下で内容物の長
期保存性を確保するため高温により付着した細菌を処理
する方法として、ボイル殺菌やレトルト殺菌処理が行わ
れる。特にボイル殺菌はレトルト殺菌に比べ簡単な設備
でも可能なことや、温度が比較的低いのでレトルト殺菌
ほど特殊なフィルムを必要としないことから食品業界で
は広く行われている。さらに流通販売過程において製品
には振動や落下等による外部からの力によりピンホール
が発生し、空気が侵入することで製品の変色や変質を引
き起こす場合がある。そのため機械強度に優れたナイロ
ン層を組み込んだ多層フィルムが使用される。しかしな
がら耐ピンホール性を向上させるため、ナイロン層を厚
くしてゆくと多層フィルムの柔軟性が大幅に低下し、ま
た必ずしもナイロン層の厚みに正比例して耐ピンホール
性は向上しないという問題があった。特願平1−274
857号公報にはポリアミド樹脂層を多層に分け、ポリ
アミド樹脂層の間に緩衝材として接着層を入れた層構成
の多層フィルムがある。しかしこの層構成ではガスバリ
ア性が低いため用途が限られること、及びボイル殺菌後
にフィルム表面のラベル適性が大幅に低下し製品に貼っ
ているラベルの脱落トラブルが多発した。さらに上記公
報の層構成にガスバリア層を組み込んだ特願平1−27
4859号公報及び特願平1−274860号公報はガ
スバリア層にエチレン−ビニルアルコール共重合体を使
用しており、ボイル殺菌処理条件が厳しい場合、フィル
ムの白濁現象が起こり商品価値を損なうことがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的とすると
ころは、熱殺菌処理する食品の包装材として、ガスバリ
ア性、耐ボイル性、ラベル適性及び耐ピンホール性に優
れた多層フィルムを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、外層(A)が
6ナイロンと非晶性ナイロンの混合物で非晶性ナイロン
の含有率が5〜20%であり、中間層(B)が非晶性ナ
イロンもしくは直鎖状脂肪族ナイロンの単体又は混合物
から成り、ガスバリア層(C)、接着性樹脂層(D)又
シール層(E)を(A)−(D)−(B)−(C)−
(D)−(E)の順で積層することを特徴とする多層フ
ィルムである。
【0005】本発明において用いられる直鎖状脂肪族ナ
イロンは、6ナイロン、6,6ナイロン、6,10ナイ
ロン、6,12ナイロン、11ナイロン、12ナイロ
ン、及びこれらの共重合体や混合物等である。(A)層
の非晶性ナイロン含有率は5〜20%であることが必要
である。含有率5%以下ではラベル適性が大幅に低下し
製品ラベルの脱落トラブルが起こる。又含有率が20%
を越えると(A)層が白濁し透明性が低下する。さらに
透明性を考慮すると直鎖状脂肪族ナイロンは6ナイロン
であることが必要である。又(B)層は非晶性ナイロン
もしくは直鎖状脂肪族ナイロンの単体又は混合物である
が、透明性及び柔軟性を考慮すると6・66ナイロンが
好ましい。
【0006】ガスバリア層(C)はエチレン−ビニルア
ルコール共重合体、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロ
ニトリル等が使用出来るが、バリア性のレベルからエチ
レン−ビニルアルコール共重合体が望ましい。接着性樹
脂層(C)に用いられる樹脂は変性ポリオレフィン樹脂
であり具体的にはポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹
脂、これらの共重合体やさらに異なるα−オレフィンと
の共重合体、またはエチレン−酢酸ビニル共重合体等に
アクリル酸、メタクリル酸等の一塩基性不飽和脂肪酸、
あるいはマレイン酸、フタル酸、イタコン酸等の二塩基
性不飽和脂肪酸の無水物すなわち無水マレイン酸等を化
学的に結合させて得られる酸変性オレフィン系樹脂が用
いられる。高温殺菌時の耐熱性と耐ピンホール性を考慮
すると酸変性直鎖状低密度ポリエチレンが最も好まし
い。又外側(C)と内側(C)は異なる接着性樹脂でも
良い。
【0007】シール層(D)は低密度ポリエチレン(L
DPE),直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE),
中密度ポリエチレン(MDPE),高密度ポリエチレン
(HDPE),ポリプロピレン(PP)等のポリオレフ
ィン系樹脂及びエチレン共重合体であるエチレン−酢酸
ビニル共重合体(EVA),エチレン−メチルメタアク
リレート共重合体(EMMA),エチレン−エチルアク
リレート共重合体(EEA),エチレン−メチルアクリ
レート共重合体(EEA),エチレン−エチルアクリレ
ート−無水マレイン酸共重合体(E−EA−MAH),
エチレン−アクリル酸共重合体(EAA),エチレン−
メタクリル酸共重合体(EMAA),アイオノマー(I
ON)等の樹脂が使用出来る。フィルムを使用する用途
によって最適樹脂は異なるが、畜肉加工品で深絞り真空
包装する製品ではドリップ防止上エチレン−メタクリル
酸共重合体又はアイオノマーが好ましい。
【0008】ナイロン層を接着性樹脂層を介して
(A)、(B)2層に分けたのは特開平1−27485
7号公報と同様で接着性樹脂層が衝撃に対する緩衝材と
して機能している。しかし緩衝材としての機能を発現で
きる樹脂を詳細に検討した結果、ショアー硬度(D)
(ASTM D2240)60以下の酸変性ポリオレフ
ィン系樹脂が全て可能であることを見いだした。
【0009】
【実施例】6層マルチマニホールド共押出ダイで下記に
示す原料を使用して総厚み200μmの5層フィルムを
作成した。得られたフィルムを真空包装機(大森機械工
業製FV−6300)で成形性の確認と内容物として2
70g前後の焼き豚のブロック物を充填し真空包装して
評価サンプルを作成した。その際使用した蓋材は上記底
材と同一層構成の100μmの5層フィルムに25μm
のOPP(2軸延伸ポリプロピレン)フィルムをドライ
ラミネートしたものを使用した。包装したサンプルはボ
イル槽にて90℃で20分殺菌処理し、外観の変化と落
下テストによる耐ピンホール性を評価した。ラベル適性
はフィルム単体を同条件でボイル後冷却し表面が結露し
た状態で評価した。又酸素ガスバリア性はモコン社OX
TRAN(JIS K 7126 B法)で殺菌処理前
のフィルムについて測定した。
【0010】(共押出での使用原料) Ny1:6ナイロン/非晶性ナイロン=90/10 Ny2:6ナイロン/非晶性ナイロン=80/20 Ny3:6ナイロン/非晶性ナイロン=60/40 Ny4:6ナイロン Ny5:6・66ナイロン EVOH:エチレン−ビニルアルコール共重合体 接1:接着性樹脂 酸変性LLDPE 接2:接着性樹脂 酸変性EVA EMAA:エチレン−メタクリル酸共重合体 ION:アイオノマー 比較例は上記共押出法により作成したサンプル及びドラ
イラミネート法により作成したサンプルを用いた。ドラ
イラミネート法の6ナイロン、エチレン−ビニルアルコ
ール共重合体(EVOH)及びLLDPEの各フィルム
は一般グレードを使用した。結果を表1及び表2に示
す。
【0011】 表 1 層構成及び厚み(μm) 1 2 3 4 5 6 実 1 Ny1(10) 接1(30) Ny5(30) EVOH(20) 接1(20) EMAA(90) 施 2 Ny1(15) 接2(30) Ny5(25) EVOH(20) 接2(20) ION(90) 例 3 Ny2(15) 接1(40) Ny4(20) EVOH(20) 接2(20) EMAA(85) 比 1 Ny3(15) 接1(30) Ny5(30) EVOH(20) 接1(20) EMAA(90) 較 2 Ny4(15) 接2(30) Ny5(25) − 接2(20) ION(110) 例 3 6Ny(70)/EVOH(15)/LLDPE(115)
【0012】 表 2 OTR 外 観 ピンホール発生 ラベル適性 実 1 1 ○ なし 450 施 2 1 ○ なし 390 例 3 1 ○ なし 350 比 1 1 × なし 440 較 2 20 ○ なし 90 例 3 2 × あり 50
【0013】評価は下記の方法で行った。 OTR:酸素ガス透過量cc/m2 ・24Hrs(23
℃、65%) 外観 :90℃×20分ボイル後のフィルムのカール及
び白濁をチェック ○:良好、×:白濁あり 耐ピンホール性:サンプル10個をダンボール箱に詰
め、1mの高さからコンクリート上にダンボール箱の各
面について10回落下させピンホール等でエアー漏れし
たサンプルの有無 ラベル適性:90℃×20分ボイル後5℃の冷蔵庫に1
2時間放置しその後室温中に取り出しサンプル表面に大
気中の水分が全面に結露した状態でラベルを一定荷重で
貼り付け、その剥離強度を測定 (単位:g/25mm幅)
【0014】
【発明の効果】本発明による多層フィルムは深絞り成形
性、耐熱性に優れ、又高温殺菌後もカールの発生がな
く、ドライラミネートフィルムで起こる残留溶剤臭の移
行も全くないため商品価値の高い製品を提供することが
出来る。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外層(A)が6ナイロンと非晶性ナイロ
    ンの混合物で非晶性ナイロンの含有率が5〜20%であ
    、中間層(B)が非晶性ナイロンもしくは直鎖状脂肪
    族ナイロンの単体又は混合物から成り、ガスバリア層
    (C)、接着性樹脂層(D)及びシール層(E)を
    (A)−(D)−(B)−(C)−(D)−(E)の順
    で積層することを特徴とする多層フィルム。
  2. 【請求項2】 (B)層が6・66ナイロンである請求
    項1記載の多層フィルム。
  3. 【請求項3】 (D)層がショアー硬度(D)(AST
    M D 2240)60以下の酸変性ポリオレフィン系樹
    脂である請求項1又は2項記載の多層フィルム。
  4. 【請求項4】 (D)層が酸変性直鎖状低密度ポリエチ
    レンである請求項1又は2記載の多層フィルム。
  5. 【請求項5】 (E)層がエチレン−メタクリル酸共重
    合体又はアイオノマーである請求項1、2、3又は4記
    載の多層フィルム。
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