JP3091629U - 接合部材及び接合構造 - Google Patents
接合部材及び接合構造Info
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- JP3091629U JP3091629U JP2002004580U JP2002004580U JP3091629U JP 3091629 U JP3091629 U JP 3091629U JP 2002004580 U JP2002004580 U JP 2002004580U JP 2002004580 U JP2002004580 U JP 2002004580U JP 3091629 U JP3091629 U JP 3091629U
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Abstract
(57)【要約】
【課題】柱、梁、筋かいなどの建築部材の接合部の接合
耐力を向上させることができる接合部材及び接合構造を
提供する。 【解決手段】建築物を構成する複数の木部材12、1
4、16を接合する接合部材10であって、前記複数の
木部材12、14、16に亘って張り渡されるシート状
の繊維部材18と、前記繊維部材18を前記木部材1
2、14、16に固定する固定部材22と、を含んだ構
成とした。
耐力を向上させることができる接合部材及び接合構造を
提供する。 【解決手段】建築物を構成する複数の木部材12、1
4、16を接合する接合部材10であって、前記複数の
木部材12、14、16に亘って張り渡されるシート状
の繊維部材18と、前記繊維部材18を前記木部材1
2、14、16に固定する固定部材22と、を含んだ構
成とした。
Description
【0001】
本考案は、建築物の柱や梁等を接合する接合部材及び接合構造に関する。
【0002】
近年、阪神淡路大震災以降「建築基準法の改正」や「住宅の品質確保の促進等に
関する法律」の実施に伴い、木造建築物における柱と土台などの接合部の引張耐
力補強に建築金物が多用されることになった。
【0003】
木造建築物を構成する基礎、土台、柱、筋かいなどの接合部に取り付けられて
いる従来の建築金物(図示省略)では、特に大きな地震が発生しこの地震による
引抜力が上記接合部に作用した場合には当該接合部が破断することがある。この
原因として、従来の金物接合では、弾性限度以上の荷重が作用し許容変形量を超
えると、木材のめり込みや割裂破壊により土台、柱、筋かい及び梁の接合部がは
ずれ、急激に耐力が低下することが考えられる。
【0004】
このため、引張耐力補強のために、地震時に特に大きな引張力が作用する柱に
15KN用以上の大型のホールダウン金物(図示省略)を取り付けることが基準
化されているが、この大型のホールダウン金物を取り付けるには基礎から締結し
なければならず、施工が困難となる。特に既存の建物への適用は難しくコストア
ップとなる。また、上記ホールダウン金物は、縦一列に配置されたボルトにより
柱に取り付けられているので、地震時に柱の割裂破壊が生じやすくなる問題があ
る。
【0005】
以上のように、従来の接合金物だけでは木質材の欠点であるめり込み、乾燥に
よるやせ、そり、ねじれ等による接合部のゆるみが生じやすく、さらに割裂破壊
により破断し易く、大地震が発生した場合には柱、梁及び筋かいなどの破断や接
合部の抜けなどにより建物の倒壊が起こり得る問題があった。
【0006】
そこで、本考案は、上記事情に鑑みて成されたものであり、柱、梁、筋かいな
どの建築部材の接合部の接合耐力を向上させることができる接合部材及び接合構
造を提供することを目的とする。
【0007】
本考案は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
請求項1に記載の考案では、建築物を構成する複数の部材を接合する接合部材
であって、前記複数の部材に亘って張り渡されるシート状の繊維部材と、前記繊
維部材を前記部材に固定する固定部材と、を含んで構成されたことを特徴とする
。
【0008】
本考案の接合部材によれば、建築物を構成する複数の部材にシート状の繊維部
材が張り渡される。また、この繊維部材は固定部材により部材に固定される。
ここで、地震が発生すると、各部材には引抜力が作用し、各部材の接合が解除
される方向に作用する。
ところが、本考案では複数の部材にシート状の繊維部材が張り渡されており、
繊維部材は鉄筋の引張強度と比較して5〜7倍の引張強度を有しているため、従
来の金物により接合する場合と比較して接合引張強度を向上させることができる
。
また、シート状の繊維部材を用いているため、従来の金物と比較して張力が作
用したときの弾性変形量が多少大きくなるが、また弾性限度を超えた荷重に対し
ても耐力を維持しつづけるため急激な破壊に至らず、各部材の引抜力に耐えるこ
とができる。
以上のように、本考案の接合部材によれば、柱、梁、筋かい等の建築部材の接
合部の接合耐力を向上させ、ねばり強い接合とすることができる。
なお、繊維部材とは、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、金属繊
維、ポリエステル繊維などが好ましい。
【0009】
請求項2に記載の考案では、請求項1に記載の接合部材であって、前記繊維部
材と接触する前記固定部材の接触面には、凸部が形成されていることを特徴とす
る。
【0010】
本考案によれば、繊維部材と接触する固定部材の接触面には凸部が形成されて
いる。このため、固定部材による固定時に凸部が繊維部材に圧着されてくい込み
、固定部材による固定がより確実になる。
この結果、地震が発生し繊維部材に張力が作用した場合においても、繊維部材
が固定部材に対してすべりにくくなり、接合強度をさらに向上させることができ
る。
【0011】
請求項3に記載の考案では、請求項1又は2に記載の接合部材であって、固定
部材には前記繊維部材が挿通する挿通部が形成されていることを特徴とする。
【0012】
本考案によれば、固定部材には挿通部が形成されており、この挿通部には繊維
部材が挿通されている。
ここで、繊維部材が挿通された状態で挿通部材を工具等により押し潰すことに
より繊維部材が固定部材に圧着される。このため、地震が発生し繊維部材に張力
が作用した場合においても、繊維部材が固定部材に対してすべりにくくなり、接
合強度をさらに向上させることができる。
【0013】
請求項4に記載の考案では、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の接合部材
であって、前記固定部材は、一方の面で前記部材と接触し他方の面で前記繊維部
材と接触する固定部材本体と、前記固定部材本体を前記部材に取り付ける取付具
と、で構成され、前記固定部材本体には前記繊維部材の幅を絞り前記他方の面に
圧着させる圧着部が形成されていることを特徴とする。
【0014】
本考案によれば、固定部材は、一方の面で木部材と接触し他方の面で繊維部材
と接触する固定部材本体と、固定部材本体を木部材に取り付ける取付具と、で構
成されている。
ここで、固定部材本体には繊維部材を他方の面に圧着させる圧着部が形成され
ているため、地震が発生し繊維部材に張力が作用した場合においても、繊維部材
が固定部材に対してすべりにくくなり、接合強度をさらに向上させることができ
る。
特に、繊維部材の幅を絞ることにより、繊維が束ねられ、繊維束として集約的
に張力を受けることができる。
【0015】
請求項5に記載の考案では、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の接合部材
であって、前記固定部材は、一方の面で前記部材と接触し他方の面で前記繊維部
材と接触する固定部材本体と、前記固定部材本体上の前記繊維部材を覆う蓋部材
と、前記蓋部材を前記固定部材本体に取り付け前記繊維部材を前記固定部材本体
に圧着させるとともに前記固定部材本体を前記部材に取り付ける取付具と、を含
んで構成されていることを特徴とする。
【0016】
本考案によれば、取付具により繊維部材が固定部材本体と蓋部材とで挟まれた
状態で部材に取り付けられる。
この結果、本考案では、地震が発生し繊維部材に張力が作用した場合において
、繊維部材が固定部材に対してすべりにくくなり、接合強度をさらに向上させる
ことができる。
【0017】
請求項6に記載の考案では、請求項5に記載の接合部材であって、前記固定部
材本体には、前記繊維部材の幅を絞る絞部が形成されていることを特徴とする。
【0018】
本考案によれば、繊維部材の幅を絞ることにより、集約的に張力を受けること
ができ、繊維の固定度を高めることができる。
【0019】
請求項7に記載の考案では、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の接合部材
であって、前記固定部材は、一方の面で前記繊維部材を前記部材に押し付け他方
の面で前記繊維部材の折返部と接触する固定部材本体と、前記固定部材本体上の
前記繊維部材の折返部を覆う蓋部材と、前記蓋部材を前記固定部材本体に取り付
け前記繊維部材の折返部を前記固定部材本体に圧着させるとともに前記固定部材
本体を前記部材に取り付ける取付具と、を含んで構成されていることを特徴とす
る。
【0020】
本考案によれば、繊維部材は固定部材本体の一方の面で部材に押し付けられる
。また、繊維部材は折り返され、この折返部が固定部材本体の他方の面に蓋部材
により押し付けられる。
以上のように、本考案では、地震が発生し繊維部材に張力が作用した場合にお
いて、繊維部材が固定部材に対してすべりにくくなり、接合強度をさらに向上さ
せることができる。
特に、繊維部材を折り返して圧着しているので、繊維部材をより確実に固定す
ることができ、接合強度をさらに高めることができる。
【0021】
請求項8に記載の考案では、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の接合部材
であって、前記固定部材は、一方の面で前記繊維部材を前記部材に押し付けると
ともに前記繊維部材を折り返し前記繊維部材の折返部を他方の面側に位置させる
第1の挿通孔と前記他方の面側に位置させた前記繊維部材の折返部を前記一方の
面側に戻す第2の挿通孔とが形成された固定部材本体と、前記固定部材本体を前
記部材に取り付ける取付具と、を含んで構成されたことを特徴とする。
【0022】
本考案によれば、取付具により固定部材本体が部材に取り付けられると、繊維
部材が固定部材本体の一方の面で部材に押し付けられる。また、繊維部材は折り
返され、その折返部が第1の挿通孔に通されて固定部材本体の他方の面側に位置
させられている。また、繊維部材の折返部は第2の挿通孔を通されて、再度固定
部材の一方の面側に戻され、該一方の面で部材に押し付けられる。
以上により、本考案では、地震が発生し繊維部材に張力が作用した場合におい
て、繊維部材が固定部材に対してすべりにくくなり、接合強度をさらに向上させ
ることができる。
特に、繊維部材が第1の挿通孔及び第2の挿通孔に通されて固定部材本体の一
方の面に戻された状態で部材に押し付けられるので、接合強度をさらに高めるこ
とができる。
【0023】
請求項9に記載の考案では、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の接合部材
であって、前記固定部材は、一方の面で前記部材と接触し他方の面で前記繊維部
材と接触する接触部と、前記接触部に取り付けられ前記繊維部材を前記接触部の
他方の面に押し付ける蓋部と、前記接触部に一体形成され前記部材に埋め込まれ
る埋込部と、前記埋込部を前記部材に取り付ける取付具と、を含んで構成された
ことを特徴とする。
【0024】
本考案によれば、繊維部材は接触部と蓋部との間に挟まれて固定されている。
また、固定部材は、埋込部が部材に埋め込まれ取付具により取り付けられる。
以上のように、本考案では、地震が発生し繊維部材に張力が作用した場合にお
いて、繊維部材が固定部材に対してすべりにくくなり、接合強度をさらに向上さ
せることができる。
特に、本考案では、埋込部が部材に埋め込まれているため、埋込部が部材等の
表面から出っ張らない。このため、固定部材を取り付けた場合でも、下地材、仕
上材の施工性を向上させることができる。
【0025】
請求項10に記載の考案では、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の接合部
材であって、前記部材への取付時に前記部材に食い込む食込部が形成されている
ことを特徴とする。
【0026】
本考案によれば、固定部材には食込部が形成されており、木部材への取付時に
この食込部が部材に食い込むようになる。
このため、固定部材の部材への取り付けをより確実にすることができ、接合強
度をさらに向上させることができる。
なお、食込部を複数形成することにより、ボルト等の大型取付具を不要とする
ことができる。
【0027】
請求項11に記載の考案では、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の接合部
材であって、前記繊維部材を前記部材の凹部に押し込む押込部が形成されている
ことを特徴とする。
【0028】
本考案によれば、固定部材に押込部が形成されており、この押込部により繊維
部材が部材の凹部に押し込まれる。このため、繊維部材は張力が付与された状態
で複数の部材に張り渡される。
このように、本考案では、繊維部材に張力が付与される点で張力が付与されな
い場合と比較して、接合強度を高めることができる。
また、押込部を形成したことにより部材への固定力を向上させることができ、
ボルト等の大型取付具を不要とすることができる。
【0029】
請求項12に記載の考案では、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の接合部
材であって、前記固定部材は、一方の面で前記繊維部材を前記部材に押し付ける
とともに前記繊維部材を前記部材の凹部に押し込む第1の押込部が形成された第
1の固定部材本体と、一方の面で前記部材と接触し前記第1の押込部との間に前
記繊維部材を挟持した状態で前記凹部に押し込まれる第2の押込部が形成された
第2の固定部材本体と、を含んで構成されたことを特徴とする。
【0030】
本考案によれば、繊維部材の一部が第1の押込部により部材の凹部に押し込ま
れ、第1の固定部材本体により部材に押し付けられる。また、第2の固定部材の
第2の押込部が凹部に押し込まれ、繊維部材が第1の押込部と第2の押込部との
間に挟持されている。
以上のように、本考案では、第1の押込部により繊維部材に張力が付与された
状態で部材に取り付けられるため、接合強度を高めることができる。
また、繊維部材が第1の押込部と第2の押込部との間に挟持されているため、
繊維部材の固定を強固なものにすることができ、さらに接合強度を向上させるこ
とができる。
【0031】
請求項13に記載の考案では、建築物を構成する複数の部材を接合する接合部
材であって、前記各部材に取り付けられる複数のシート状の繊維部材と、前記シ
ート状の繊維部材を前記部材に固定する第1の固定部材と、前記シート状の繊維
部材同士を接続するロープ状の繊維部材と、前記ロープ状の繊維部材を前記シー
ト状の繊維部材が取り付けられた前記部材以外の前記部材に固定する第2の固定
部材と、を含んで構成されたことを特徴とする。
【0032】
本考案によれば、シート状の繊維部材が第1の固定部材により部材に固定され
る。また、シート状の繊維部材にはロープ状の繊維部材で接続されており、この
ロープ状の繊維部材は第2の固定部材によりシート状の繊維部材が取り付けられ
た木部材以外の部材に固定されている。
本考案では、2つの固定部材によりシート状の繊維部材とロープ状の繊維部材
とがそれぞれ別の部材に固定されるため、さらに接合強度を高めることができる
。
【0033】
請求項14に記載の考案では、請求項13に記載の接合部材であって、前記第
1の固定部材には、前記部材への取付時に前記部材に食い込む食込部が形成され
ていることを特徴とする。
【0034】
本考案によれば、固定部材には食込部が形成されており、部材への取付時にこ
の食込部が部材に食い込むようになる。
このため、固定部材の部材への取り付けをより確実にすることができ、接合強
度をさらに向上させることができる。
なお、食込部を複数形成することにより、ボルト等の大型取付具を不要とする
ことができる。
【0035】
請求項15に記載の考案では、請求項13又は14に記載の接合部材であって
、前記第1の固定部材には、前記第1の繊維部材を前記部材の凹部に押し込む押
込部が形成されていることを特徴とする。
【0036】
本考案によれば、第1の固定部材に押込部を設けたため、第1の繊維部材及び
第2の繊維部材は張力が付与された状態で複数の木部材に張り渡される。
この結果、本考案では、第1の繊維部材及び第2の繊維部材に張力が付与され
る点で張力が付与されない場合と比較して、接合強度を高めることができる。
【0037】
請求項16に記載の考案では、建築物を構成する基礎部とこの基礎部上に配置
される部材とを接合する接合構造であって、シート状の繊維部材の一方の端部を
幅方向に分割しこの分割した端部を前記基礎部内部の固定部材に固定し、前記基
礎部外部に位置する前記繊維部材の他方の端部を前記部材に固定したことを特徴
とする。
【0038】
本考案の接合構造によれば、シート状の繊維部材の一方の端部が幅方向に分割
されており、この分割された端部が基礎部内部の固定部材に固定されている。他
方、基礎部外部に位置する繊維部材の他方の端部は基礎部上に配置される部材に
固定される。
本考案によれば、繊維部材は鉄筋の引張強度と比較して5〜7倍の引張強度を
有し、かつ繊維部材の一方の端部が基礎部でコンクリートと一体になり確実に固
定されているため、地震が発生した場合でも、土台や柱などの部材の接合部の接
合強度を向上させることができる。
また、シート状の繊維部材を用いているため、従来の金物と比較して張力が作
用したときの変形量が大きくなり、また弾性限度を超えた荷重に対しても破壊に
至らず、各部材の引抜力に耐えることができる。
【0039】
請求項17に記載の考案では、建築物を構成する複数の部材を接合する接合構
造であって、シート状の繊維部材を前記部材の側面に巻き付けて張り渡し、固定
部材により前記繊維部材を前記部材に固定することを特徴とする。
【0040】
本考案によれば、シート状の繊維部材が部材の側面に巻き付けて張り渡され、
固定部材により繊維部材が部材に固定される。
本考案においても、柱、梁、筋かい等の建築部材の接合部の接合強度を向上さ
せることができる。
特に、本考案の接合構造によれば、繊維部材を部材の側面に巻き付けているの
で、接合強度をより向上させ、また施工しにくい部位でも容易に取り付けできる
。
【0041】
請求項18に記載の考案では、請求項17に記載の接合構造であって、前記繊
維部材と接触する前記固定部材の接触面には凸部が形成されており、前記固定部
材による固定時に前記凸部を前記繊維部材に圧着しくい込ませることを特徴とす
る。
【0042】
本考案によれば、固定部材の接触面に凸部が形成されており、固定部材による
固定時に凸部が繊維部材にくい込む。
この結果、地震が発生し繊維部材に張力が作用した場合においても、繊維部材
が固定部材に対してすべりにくくなり、接合強度をさらに向上させることができ
る。
【0043】
請求項19に記載の考案では、請求項17又は18に記載の接合構造であって
、前記固定部材には食込部が形成されており、前記繊維部材の固定時に前記部材
に食い込むことを特徴とする。
【0044】
本考案によれば、繊維部材の固定時に固定部材の食込部が部材に食い込む。
このため、固定部材の部材への取り付けをより確実にすることができ、接合強
度をさらに向上させることができる。
なお、食込部を複数形成することにより、ボルト等の大型取付具を不要とする
ことができる。
【0045】
請求項20に記載の考案では、請求項17乃至19のいずれか1項に記載の接
合構造であって、前記固定部材には押込部が形成されており、この押込部により
前記繊維部材が前記部材の凹部に押し込まれることを特徴とする。
【0046】
本考案によれば、固定部材に押込部が形成されており、この押込部により繊維
部材が部材の凹部に押し込まれる。このため、繊維部材は張力が付与された状態
で複数の部材に張り渡される。
このように、本考案では、繊維部材に張力が付与される点で張力が付与されな
い場合と比較して、接合強度を高めることができる。
また、押込部を形成したことにより部材への固定力を向上させることができ、
ボルト等の取付具を不要とすることができる。
【0047】
請求項21に記載の考案では、建築物を構成する複数の部材を接合する接合構
造であって、シート状の繊維部材の両端部に固定部材を取り付け、前記繊維部材
及び前記固定部材を前記部材内部に配置し、前記繊維部材を複数の部材に亘って
張り渡したことを特徴とする。
【0048】
本考案によれば、シート状の繊維部材の両端部に固定部材が取り付けられてお
り、この固定部材が複数の部材の内部に配置されている。また、繊維部材も複数
の部材に亘って張り渡されている。
本考案においても、同様に、柱、梁、筋かい等の建築部材の接合部の接合強度
を向上させることができる。
特に、繊維部材及び固定部材が部材内部に配置されているため、繊維部材及び
固定部材を部材に取り付けた後においても、仕上げ作業などの施工性を向上させ
ることができる。
【0049】
次に、本考案の第1実施形態に係る接合部材について、図面を参照して説明す
る。
【0050】
図1及び図2に示すように、本実施形態の接合部材10は、建築物を構成する
複数の木部材(例えば、隅柱12、土台14などを意味する。以下、適宜「木部
材」と総称する。)及び基礎材16を接合するものである。本実施形態の基礎材
16とは、合板型枠で覆いコンクリートを打設した後、型枠を取り外した鉄筋コ
ンクリート造の基礎材を意味する。
【0051】
本実施形態の接合部材10は、シート状の繊維部材18を備えている。この繊
維部材18の長手方向の両端部には、一方の面が木部材と接触し他方の面に繊維
部材18が接触する固定具(固定部材)20と固定具20に嵌め込まれる蓋部材
(固定部材)22とが取り付けられている。このように、繊維部材18の両端部
は、固定具20と蓋部材22との間に挟まれて固定されている。
【0052】
なお、繊維部材18とは、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、金
属繊維、ポリエステル繊維などが好ましい。
【0053】
ここで、固定具20の一方の面には、木部材への取付時に木部材または基礎材
(基礎部)の表面に食い込む複数の突起部(食込部)24が形成されている。
【0054】
また、固定具20には、繊維部材18の幅を絞る絞部26が形成されている。
【0055】
一方、蓋部材22の繊維部材18と接触する側の側面(接触面)には、複数の
突部(凸部)28が形成されている(図示省略)。
【0056】
また、固定具20の側面と蓋部材22の側面には2つの貫通孔30が形成され
ている。固定具20と蓋部材22とは、上記貫通孔30にボルト32等(ボルト
、ラグスクリューボルトなど)がそれぞれ挿通されて木部材または基礎材に取り
付けられる。また、このとき、繊維部材18は固定具20の他方の面に圧着され
ている。なお、ボルト32等は、繊維部材18を貫通して木部材内部又は基礎材
内部に進入する。
【0057】
本実施形態では、複数の土台14に組み付けられた隅柱12に一方の固定具2
0が取り付けられ、基礎材16に他方の固定具20が取り付けられている。また
、この取付時には、繊維部材18に所定の張力が付与されるように、繊維部材1
8がその長手方向に引っ張られた状態で取り付けられる。
【0058】
なお、本実施形態の接合部材10は、図示しないが、胴差に組み付けられた隅
柱同士を接合するように用いても良い。
【0059】
次に、本実施形態の接合部材10の作用及び効果について説明する。
【0060】
基礎材16の上に土台14が配置されこの土台14に隅柱12が組み付けられ
た構造の建築物では、かなり大きな地震が発生すると、隅柱12と土台14及び
土台14と基礎材16との接合が離れてしまう恐れがある。
【0061】
ここで、図1に示すように、一方の固定具20を隅柱12に取り付け、他方の
固定具20を基礎材16に取り付け、隅柱12から基礎材16に亘って繊維部材
18を張り渡すことにより、隅柱12と土台14、土台14と基礎材16との接
合力を向上させることができる。
【0062】
すなわち、隅柱12ないし基礎材16にシート状の繊維部材18が張り渡され
ているが、繊維部材18は鉄筋の引張強度と比較して5〜7倍の引張強度を有し
ているため、従来の金物により接合する場合と比較して接合耐力を向上させるこ
とができる。
また、シート状の繊維部材18を用いているため、従来の金物と比較して引張
力が作用したときの弾性変形量が多少大きくなるが、また弾性限度を超えた荷重
に対しても破壊に至らず、各木部材の引抜力に耐えることができる。
この結果、大地震が発生した場合に、建物が一瞬に倒壊することを阻止でき、
人的被害を極力防止することができる。
【0063】
特に、繊維部材18を用いているため、繊維部材18を巻いたり、捩ったり、
曲げたりすることができ、施工作業を容易にすることができ、また、施工後も繊
維部材18が他の建築部材の邪魔となることがない。
【0064】
特に、本実施形態の蓋部材22には突部28が形成されているため、蓋部材2
2の取付時にこの突部28が繊維部材18に食い込むことになる。このため、繊
維部材18は、地震により引張力が作用した場合でも、固定具20の他方の面上
を滑ることを防止できる。この結果、上記接合力をより向上させることができる
。また、図示しないが、突部28のかわりに、繊維部材と接触する面に凸部を形
成したり、接着剤を用いることにより突部28を省略することも可能である。
【0065】
また、固定具20には絞部26が形成されているため、この絞部26により繊
維部材18の幅が絞られ、集約的に蓋部材22で固定できる。
【0066】
さらに、固定具20の一方の面には複数の突起部24が形成されているため、
固定具20と隅柱12又は基礎材16との固定力を向上させることができる。こ
の結果、大地震が発生した場合でも、固定具20が容易に隅柱12または基礎材
16からはずれることがない。
なお、この突起部24を複数形成することにより、固定具20の隅柱12への
取付けを強固にできるため、ボルト32などの大型工具を不要にすることもでき
る。
さらに、この突起部24のかわりにビス穴を複数設けてビスを用いてもよい。
【0067】
また、本考案の接合部材10では、ボルト32により隅柱12ないし基礎材1
6に取り付けるため、その施工が容易になる。このため、特に隅柱12ないし土
台14を加工する必要がなく、また作業労力の軽減を図ることができるため、施
工及び加工に伴うコストも低減することができる。
【0068】
また、本実施形態の接合部材10では、予め張力を付与した繊維部材18を用
いているため、乾燥により隅柱12ないし土台14が木痩せした場合でも、その
変化に追従していくことができ、繊維部材18が緩むのを防止することができる
。この結果、木部材等の木痩せによる接合力の低下を防止することができる。
【0069】
さらに、本考案の接合部材10では、既存の建物にも取り付けることができ、
従来の金物取付のための解体範囲を少なくできるため、既存建築物の耐震改修工
事にも適している。
【0070】
また、上記固定具20は、鋼板以外のアルミニウムや合金、強化プラスチック
で構成することも可能とし、製造コストを低減することができる。さらに鋼板の
場合の固定具20にメッキ処理した場合でも、曲げ・プレス加工で製造し、溶接
部を設けないため、腐食しにくい。
【0071】
なお、図3に示すように、胴差34に組み付けられた2つの隅柱12のうち、
一方の隅柱12に一方の固定具20を取り付け、他方の隅柱12に他方の固定具
20を取り付け、繊維部材18を隅柱12の外側面に巻き付けて2つの隅柱12
同士を接合させても良い。
【0072】
次に、本考案の第2実施形態に係る接合部材について、図面を参照して説明す
る。なお、第1実施形態の接合部材10と同様の構成については適宜説明を省略
する。
【0073】
図4及び図5に示すように、本実施形態の接合部材50では、シート状の繊維
部材52を備えている。
【0074】
この繊維部材52の長手方向の両端部には、固定具(固定部材、固定部材本体
)54が取り付けられている。
【0075】
ここで、固定具54の隅柱12又は基礎材16と接触する一方の面には、取付
時に隅柱12又は基礎材16に食い込む突起部56が複数形成されている。また
、この接触面にはボルト(取付具)58を挿通するための貫通孔60がそれぞれ
形成されている。
【0076】
なお、固定具54の他方の面は繊維部材52と接触している。
【0077】
また、固定具54には、繊維部材52の幅を絞りつつ繊維部材52を挿通させ
る一対の屋根部(圧着部)62が形成されている。
【0078】
本実施形態の接合部材50によれば、繊維部材52が屋根部62を通され、固
定具54の他方の面に配置させられ、ボルト58により固定具54を隅柱12又
は基礎材16に取り付けられる。
【0079】
また、固定具54の取付けが終了すると、他方の面に配置させられた繊維部材
52を引っ張りながら屋根部62をハンマーなどの工具(図示省略)で叩き屋根
部62を潰すことにより、繊維部材52を固定具54の他方の面に圧着させ固定
する。
【0080】
なお、このとき、繊維部材52に接着剤(エポキシ樹脂など)を塗布し、この
繊維部材52を固定具54の他方の面に接着させても良い。
【0081】
以上のように、本実施形態の接合部材50によれば、第1実施形態の接合部材
10と同様に、接合強度を向上させることができる。
【0082】
特に、屋根部62を潰して、繊維部材52を固定具54の他方の面に圧着させ
ることにより、繊維部材52と固定具54の一体性を向上させることができる。
この結果、木部材同士の接合強度をさらに向上させることができる。
【0083】
次に、本考案の第3実施形態に係る接合部材について、図面を参照して説明す
る。なお、第1実施形態の接合部材10と同様の構成については適宜説明を省略
する。
【0084】
図6及び図7に示すように、本実施形態の接合部材70は、シート状の繊維部
材72を備えている。
【0085】
この繊維部材72の長手方向の両端部には、固定具(固定部材本体、固定具)
74がそれぞれ取り付けられている。この固定具74の一方の面には、複数の突
起部76が形成されており、木部材への取付時に木部材に食い込むようになって
いる。また、固定具74には、2つの貫通孔76が形成されており、この貫通孔
76にボルト78が通され、隅柱12または基礎材16に取り付けられる。
【0086】
また、固定具74には、固定具74と隅柱12との間に位置する繊維部材72
を通す第1の挿通孔80と、第1の挿通孔80に通された繊維部材72を再度固
定具74と隅柱12との間に戻す第2の挿通孔82と、がそれぞれ形成されてい
る。さらに、各挿通孔80、82の開口縁には、繊維部材72を引っ掛け、移動
及びずれを阻止するための引掛部84が形成されている。
【0087】
本実施形態の接合部材70では、固定具74と隅柱12との間に位置する繊維
部材72を折返し、第1の挿通孔80を通して固定具74の他方の面側に位置さ
せる。また、固定具74の他方の面側に位置させた繊維部材72を第2の挿通孔
82に通して、再度、固定具74と隅柱12との間に位置させ引っ張る。
【0088】
この状態で、ボルト78を貫通孔76に通して固定具74を隅柱12又は基礎
材16に取り付ける。このとき、繊維部材72は、固定具74の一方の面により
隅柱12又は基礎材16に押し付けられている。
【0089】
以上のように、本実施形態の接合部材70によれば、第1実施形態の接合部材
10と同様に、接合強度を向上させることができる。
【0090】
特に、本実施形態の接合部材70では、繊維部材72が第1の挿通孔80及び
第2の挿通孔82に通された状態で圧着固定されているため、地震が発生し繊維
部材72に引張力が作用した場合でも、繊維部材72が固定具74に対して移動
やずれを防止できる。また、引掛部が繊維部材72に食い込むため、さらに繊維
部材72のずれ、ゆるみを防止することができる。この結果、固定具74と繊維
部材72との一体性が増し、接合部材70の接合強度をより向上させることがで
きる。
【0091】
次に、本考案の第4実施形態に係る接合部材について、図面を参照して説明す
る。なお、第1実施形態の接合部材10と同様の構成については適宜説明を省略
する。
【0092】
図8及び図9に示すように、本実施形態の接合部材90は、シート状の繊維部
材92を備えている。
【0093】
繊維部材92の長手方向の両端部には、一方の面で繊維部材92を隅柱12又
は基礎材16に押し付け、かつ一方の面に突起部(食込部)96が形成された固
定具(固定部材本体、固定部材)94が取り付けられる。
ここで、繊維部材92の端部は折り返され、折り返された繊維部材92が固定
具94の他方の面上に配置される。
【0094】
一方、固定具94の他方の面には、蓋部材(固定部材)96が取り付けられる
。このように、本実施形態では、繊維部材92の折返部が固定具94と蓋部材9
6との間に挟まれる。
【0095】
また、蓋部材96の繊維部材92と接触する一方の面(接触面)には突部(凸
部)98が形成されており、蓋部材96が固定具94に取り付けられた時に繊維
部材に食い込むようになっている。
【0096】
本実施形態の接合部材90では、固定具94により繊維部材92を隅柱12又
は基礎材16に押し付けた後、繊維部材92の端部を折り返し固体具94の他方
の面上に位置させる。このとき、繊維部材92の折返部に接着材を塗布し、繊維
部材92を固定具94に接着させても良い。
【0097】
この繊維部材92の折返部を覆うように蓋部材96を固定具94に取り付け、
ボルト(取付具)により隅柱12又は基礎材16に固定する。このとき、繊維部
材92の折返部は固定具94の他方の面に圧着される。
【0098】
以上のように、本実施形態の接合部材90によれば、第1実施形態の接合部材
10と同様に、接合強度を向上させることができる。
【0099】
特に、本実施形態の接合部材90では、繊維部材92を折り返し、この折返部
を固定具94と蓋部材96との間に挟んでいるため、固定具94及び蓋部材96
と、繊維部材92との一体性を向上させることができ、接合部材90の接合強度
を向上させることができる。
【0100】
次に、本考案の第5実施形態に係る接合部材について、図面を参照して説明す
る。なお、第1実施形態の接合部材10と同様の構成については適宜説明を省略
する。
【0101】
図10及び図11に示すように、本実施形態の接合部材100は、シート状の
繊維部材102を備えている。
【0102】
繊維部材102の長手方向の両端部には、固定具(固定部材)104が取り付
けられている。
【0103】
すなわち、固定具104は、繊維部材102と接触する接触部106を備えて
いる。この接触部106の一方の面には、隅柱12又は基礎材16への取り付け
時に隅柱12又は基礎材16に食い込む突起部(食込部)108が形成されてい
る。なお、接触部106の他方の面には繊維部材102が接触している。
【0104】
また、接触部106には、隅柱12の凹部(図示省略)に埋め込まれる埋込部
110が一体形成されている。この埋込部110には、ボルト(取付具)112
を挿通させるための2つの貫通孔114が形成されている。なお、埋込部110
は隅柱12の凹部に埋め込まれるため、隅柱12の外側面から外部に突出してい
ない。
【0105】
また、接触部106には蓋部材(蓋部)115が取り付けられる。接触部10
6及び蓋部材115には複数の貫通孔116が形成されており、ビス(図示省略
)などの工具により、接触部106と蓋部材115とが取り付けられる。なお、
このビスは繊維部材102を貫通し木部材まで達し固定される。さらに、蓋部材
115の一方の面には突部(凸部)118が形成されており、取付時にこの突部
118が繊維部材102に食い込むようになっている。
【0106】
以上のように、本実施形態の接合部材100では、繊維部材102が接触部1
06と蓋部材115との間に挟まれて固定されるとともに、埋込部110が隅柱
12の凹部に配置されて隅柱12に固定される。
【0107】
以上のように、本実施形態の接合部材100によれば、第1実施形態の接合部
材10と同様に、接合強度を向上させることができる。
【0108】
特に、本実施形態の接合部材100では、埋込部110が木部材の外側面から
突出しないため、外壁の下地材、仕上材の施工性を向上させることができる。
【0109】
次に、本考案の第6実施形態に係る接合部材について、図面を参照して説明す
る。なお、第1実施形態の接合部材10と同様の構成については適宜説明を省略
する。
【0110】
図12乃至図14に示すように、本実施形態の接合部材120は、シート状の
繊維部材122を備えている。
【0111】
繊維部材122の長手方向の両端部には、固定具(固定部材)124が取り付
けられている。この固定具124の略中央には、隅柱12の凹部(図示省略)に
入り込む押込部126が形成されている。また、固定具124の押込部126が
形成された側の一方の面には、隅柱12への取付時に繊維部材122を貫通し隅
柱12に複数の突起部128(図14では図示省略)が形成されている。
【0112】
本実施形態の接合部材120では、隅柱12に繊維部材122を接触させ、固
定具124の押込部126を隅柱12の凹部に圧入する。このとき、繊維部材1
22には所定の張力が付与される。このとき繊維部材122と木部材に接着剤を
用い、突起部128を省略してもよい。
【0113】
一方、繊維部材122の端部は固定具124の上端で折り返し、その折返部は
固定具124の他方の面に接着剤により接着される。このように、本実施形態の
接合部材120では、繊維部材122に張力を付与した状態で、繊維部材122
を隅柱12から基礎材16に亘って張り渡すことができる。
【0114】
以上のように、本実施形態の接合部材120によれば、第1実施形態の接合部
材10と同様に、接合強度を向上させることができる。
【0115】
特に、本実施形態の接合部材120では、繊維部材122に張力を付与した状
態で張り渡すことができるため、隅柱12が乾燥による木痩せなどで形状が変化
した場合でも、繊維部材122が弛むことを防止できる。この結果、木痩せが生
じても、接合強度の低下を防止することができる。
【0116】
また、固定具124の押込部126を隅柱12の凹部に圧入するため、ボルト
などの大型取付工具を不要とすることができる。
【0117】
次に、本考案の第7実施形態に係る接合部材について、図面を参照して説明す
る。なお、第6実施形態の接合部材120と同様の構成については適宜説明を省
略する。
【0118】
図15乃至図17に示すように、固定具134を断面L字状になるように形成
しても良い。なお、繊維部材132は接着剤により固定具134に接着されてい
る。
【0119】
本実施形態の接合部材130においても、固定具134の押込部136を隅柱
12の凹部(図示省略)に圧入することにより、繊維部材132に張力を付与し
た状態で繊維部材132を隅柱12から基礎材16にかけて張り渡すことができ
る。
【0120】
次に、本考案の第8実施形態に係る接合部材について、図面を参照して説明す
る。なお、第6実施形態の接合部材120と同様の構成については適宜説明を省
略する。
【0121】
図18乃至図20に示すように、本実施形態の接合部材140を構成する固定
具(固定部材)144には、隅柱12の凹部に圧入される押込部146が形成さ
れている。
【0122】
また、固定具144には、繊維部材142を一方の面から他方の面に通すため
の挿通孔148が形成されている。
【0123】
本実施形態の接合部材140によれば、隅柱12と固定具144との間に繊維
部材142を配置させ、固定具144の押込部146を隅柱12の凹部に圧入す
る。これにより、繊維部材142に張力が付与された状態で、隅柱12から基礎
材16にかけて繊維部材142が張り渡される。
【0124】
このとき、繊維部材142の端部は挿通孔148を通され、固定具144の他
方の面側に移動させられ、さらに繊維部材142の端部は固定具144の上端で
折り返され、再度、固定具144の一方の面側に戻される。そして、固定具14
4の一方の面と隅柱12との間に挟まれる。
【0125】
なお、繊維部材142には接着材が塗布され、固定具144に取り付けられる
。
【0126】
本実施形態の接合部材140においても、固定具144の押込部146を隅柱
12の凹部に圧入することにより、繊維部材142に張力を付与した状態で繊維
部材142を隅柱12から基礎材16にかけて張り渡すことができる。
【0127】
特に、本実施形態の接合部材140では、隅柱12と固定具144の一方の面
との間に挟まれた繊維部材142を一旦挿通孔148に通して固定具144の他
方の面側に移動させ、再度固定具144の一方の面側に戻すことにより、繊維部
材142を固定具144に確実に固定することができ、接合強度を向上させるこ
とができる。
【0128】
次に、本考案の第9実施形態に係る接合部材について、図面を参照して説明す
る。
【0129】
図21乃至図23に示すように、本実施形態の接合部材150を構成する固定
具154は、断面L字状の第1の固定具(第1の固定部材本体)154aと断面
L字状の第2の固定具(第2の固定部材本体)154bとで構成されている。
【0130】
第1の固定具154aには木部材の凹部に圧入される第1の押込部156aが
形成されている。また、この第1の固定具154aの第1の押込部側の面には突
起部158aが複数形成されている。
【0131】
一方、第2の固定具154bには木部材の凹部に圧入される第2の押込部15
6bが形成されている。また、この第2の固定具154bの第2の押込部側の面
には突起部158bが複数形成されている。
【0132】
本実施形態の接合部材150では、木部材に繊維部材152を接触させた状態
で第1の固定具154aの第1の押込部156aを木部材の凹部に圧入する。こ
れにより繊維部材152は木部材と第1の固定具154aとの間に挟まれた状態
となっている。
【0133】
一方、繊維部材152の端部を第1の押込部156aで折り返した後、第2の
固定具154bの第2の押込部156bを木部材の凹部に圧入する。このとき、
折り返した繊維部材152の一部は、第1の押込部156aと第2の押込部15
6bとの間に挟みこまれた状態となっている。
【0134】
最後に、繊維部材152の先端部を第2の固定具154bの側面に接着材によ
り接着させる。
【0135】
本実施形態の接合部材150においても、第1の固定具154aの第1の押込
部156aを木部材の凹部に圧入することにより、繊維部材152に張力を付与
した状態で繊維部材152を隅柱12から基礎材16にかけて張り渡すことがで
きる。この場合も、木部材と繊維部材152、固定具の間に接着剤を塗布し、突
起部を省略してもよい。
【0136】
次に、本考案の第10実施形態に係る接合部材について、図面を参照して説明
する。
【0137】
図24に示すように、本実施形態の接合部材160を構成する固定具は、木部
材の凹部に圧入されるダボ(固定部材)164である。このダボ164が繊維部
材162の両端部にそれぞれ2つずつ取り付けられる。
【0138】
すなわち、隅柱12及び基礎材16にはそれぞれ2つずつ凹部(図示省略)が
形成されており、隅柱12から基礎材16にかけて繊維部材162を掛け渡した
後、ダボ164がそれぞれの凹部に圧入される。
【0139】
なお、繊維部材162のダボの取り付く両端部は接着剤により隅柱12又は基
礎材16に接着されているとともに、接着剤により各ダボ164にも接着されて
いる。
【0140】
また、ダボ164が凹部に圧入された状態でダボ164が隅柱12または基礎
材16の表面から外部に突出しないように、ダボ164の寸法及び形状と凹部の
寸法が設定されている。
【0141】
本実施形態の接合部材160によれば、ダボ164を隅柱12又は基礎材16
の凹部に圧入するだけで足りるため、容易に施工することができる。また、小型
のダボ164を用いることにより、他の実施形態で用いる固定具と比較して材料
費等を低減することができる。さらに大きな引張力がかからない部分にはダボ1
64は1つづつでもよい。なお、ダボ164は木製とすることもできる。
【0142】
なお、ダボの形状は、図24に示すダボ164の形状に限られるものではない
。例えば、図32(A)に示すように、各側面に突状に形成されているダボ30
0でもよい。また、図32(B)に示すように、中央部が突状に曲げ加工され、
離間した両端部がフランジ状にそれぞれ形成されているダボ302でもよい。さ
らに、図32(C)のように、フランジ状に形成された両端部同士を接触させた
ダボ304でもよい。
また、各ダボの素材は、鋼板、アルミ二ウム、強化プラスチック、ガラス繊維
、木などが好ましい。
【0143】
次に、本考案の第11実施形態に係る接合部材について、図面を参照して説明
する。
【0144】
図25に示すように、本実施形態の接合部材170では、2つのダボ174が
繊維部材172の一方の端部の上から隅柱12の凹部(図示省略)に圧入される
ことにより固定されている。一方、繊維部材172の他方の端部には、固定具1
76で基礎材16に固定しても良い。なお、この固定具176は、第6実施形態
の接合部材で説明した固定具124と同様の構成である。
【0145】
なお、この場合、繊維部材172を途中で捩って取り付ける必要がある。
【0146】
本実施形態の接合部材170においても、ダボ174を隅柱12の凹部に圧入
し、各固定具176の各押込部を基礎材16の各凹部(図示省略)に圧入するこ
とにより、繊維部材172に張力を付与した状態で繊維部材172を隅柱12か
ら基礎材16にかけて張り渡すことができる。この結果、接合部材170の接合
強度を向上させることができる。
【0147】
なお、図33に示すように、二つの押込部が形成された固定具310を用いて
もよい。
【0148】
また、図34に示すように、直方体形状のダボ320を用い、一方のダボ32
0を基礎材16の外側の凹部に圧入し、他方のダボ320を隅柱12の凹部に圧
入することにより、固定してもよい。
【0149】
また、図35に示すように、一方のダボ320を隅柱12の凹部に圧入し、他
方のダボ320を土台14の凹部に圧入することにより、固定してもよい。
【0150】
さらに、図36に示すように、第11実施形態で説明した一方の固定具176
を基礎材16に取り付け、第7実施形態で説明した他方の固定具134を隅柱1
2の凹部に圧入して、固定してもよい。
【0151】
次に、本考案の第12実施形態に係る接合部材について、図面を参照して説明
する。
【0152】
図26及び図27に示すように、本実施形態の接合部材180では、シート状
の繊維部材182の長手方向の両端部に固定具184がそれぞれ取り付けられて
いる。
【0153】
この固定具184は、第1の接触部材184aと第2の接触部材184bとが
円筒状の中心部186の弾性力により接触するように構成されており、第1の接
触部材184aと第2の接触部材184bとの間に繊維部材182が挟まれた状
態となっている。
【0154】
また、第1の接触部材184aと第2の接触部材184bにはボス188を通
すための貫通孔190がそれぞれ形成されている。また、第1の接触部材184
aと第2の接触部材184bとの各接触面には繊維部材182に食い込ますため
の突部192がそれぞれ形成されている。
【0155】
また、隅柱12から基礎材16にかけて固定具184及び繊維部材182を挿
入するためのスリット194が形成されている。なお、このスリット194は、
固定具184及び繊維部材182の形状に合わせて形成されている。また、隅柱
12にはボス188を通すためのボス孔(図示省略)が形成されている。
【0156】
本実施形態の接合部材180では、スリット194に固定具184及び繊維部
材182を挿入する。挿入後、隅柱12にボス188を通し固定具184を隅柱
12及び基礎材16に固定する。この場合、挿入後の隙間に接着剤を注入しさら
に強固に固定することもできる。
【0157】
本実施形態の接合部材180においても、繊維部材182を隅柱12から基礎
材16にかけて張り渡すことができる。この結果、接合部材180の接合強度を
向上させることができる。
【0158】
次に、本考案の第13実施形態に係る接合部材について、図面を参照して説明
する。
【0159】
図28に示すように、本実施形態の接合部材200は、基礎材16上の土台1
4に組み付けられた管柱11の他に、さらに筋かい201が組み付けられた部位
に取り付けた実施例である。
【0160】
すなわち、シート状の繊維部材202が管柱11から土台14にかけて張り渡
されており、繊維部材202の両端部は固定具204により管柱11及び土台1
4に固定されている。
【0161】
一方、別のシート状の繊維部材206が筋かい201から土台14にかけて張
り渡されており、土台上に位置する繊維部材206の端部は前記固定具204に
より前記繊維部202の端部とともに固定されている。また、別の大きな固定具
208が管柱11、筋かい201及び土台14にかけて取り付けられており、こ
れにより繊維部材208が筋かい201に固定されている。
【0162】
なお、上記固定具204、208の各繊維部材202、206と接触する接触
面には、複数の突起部210が形成されており、取付時に管柱11、筋かい20
1及び土台14にそれぞれ食い込むようになっている。さらに、所定の個所にビ
ス止めされている。また、複数の突起部210の代わりに接着剤を塗布すること
もできる。
【0163】
以上のように、本実施形態の接合部材200によれば、地震発生時において筋
かい201も同時に接合することができる。これにより、大地震が発生した場合
でも、管柱11及び筋かい201の抜けを極力阻止することができ、建物の倒壊
を極力防止することができる。
【0164】
次に、本考案の第14実施形態に係る接合部材について、図面を参照して説明
する。
【0165】
図29に示すように、本実施形態の接合部材220は、胴差15に組み付けら
れた隅柱12に取り付けられるものであり、隅柱12及び胴差15を接合するた
めのものである。
【0166】
すなわち、本実施形態の接合部材220は、両端部222aがシート状に形成
され、中央部222bがロープ状に形成された繊維部材222を備えている。
【0167】
シート状に形成された繊維部材222の両端部222aは各隅柱12上に位置
しており、固定具(第1の固定部材)224により隅柱12に取り付けられてい
る。この固定具224に突起部(食込部)226が取り付けられており、隅柱1
2への取付時に隅柱12に食い込むようになっている。
なお、図示しないが、固定具226に押込部を形成し、また隅柱12に凹部を
形成し、この凹部に押込部を圧入して取り付けても良い。また、上記固定具22
6の構成は、第13実施形態の接合部材で説明した固定具の構成と略同様である
。
【0168】
一方、ロープ状に形成された中央部222bにはロープ挿入中空ボルト(第2
の固定部材)228が取り付けられ、このロープ挿入中空ボルト228が胴差1
5に取り付けられる。また、繊維部材222の中央部222bは、ロープ固定ナ
ット(第2の固定部材)230によりロープ挿入中空ボルト228に対して固定
される。
【0169】
以上のように、本実施形態の接合部材220によれば、隅柱12同士だけでな
く、胴差15も含めて接合することができる。これにより、大地震が発生した場
合でも、隅柱12及び胴差15の抜けを極力防止することができ、建物の倒壊を
極力防止することができる。
【0170】
次に、本考案の第15実施形態に係る接合部材について、図面を参照して説明
する。
【0171】
図30に示すように、本実施形態の接合部材240は、繊維部材242の一部
が基礎材16を構成するコンクリート19の内部に埋設しているものであり、基
礎材16の上部に配置された土台(図示省略)や柱(図示省略)を接合するため
のものである。
なお、本実施形態での基礎材16は、内部にコンクリート19が充填されてい
る。
【0172】
本実施形態の接合部材240は、シート状の繊維部材242を備えているが、
その一方の端部が繊維部材242の幅方向に分割されている。この分割された端
部は、コンクリート内部に配置されている基礎鉄筋244に固定されたり、鉄線
で仮り止めされている。
【0173】
一方、基礎材16の外部に露出している繊維部材242はシート状であり、繊
維部材242の他方の端部が基礎材16上に配置される土台やこの土台に組み付
けられる柱に固定具(図30では図示省略)で固定される。
なお、固定具の構造は、例えば第13実施形態の接合部材で用いられる固定具
などでも良い。
【0174】
以上のように、本実施形態の接合部材240によれば、大地震が発生した場合
においても、特に基礎材16上に配置された土台やこの土台に組み付けられた柱
などを効果的に接合することができる。また、接合部材240の施工が容易にな
る。
【0175】
特に、本実施形態では、繊維部材242を用いているため、基礎からの冷橋が
土台や柱に伝わらないため、結露の発生を極力防止することができる。
【0176】
次に、本考案の第16実施形態に係る接合部材について、図面を参照して説明
する。
【0177】
図31に示すように、本実施形態の接合部材250は、第14実施形態に係る
接合部材(図29参照)の変形例である。
【0178】
すなわち、本実施形態の接合部材250は、一方の端部がシート状に形成され
ており、他方の端部がロープ状に形成されてなる繊維部材252を備えている。
【0179】
シート状に形成された一方の端部とロープ状に形成された他方の端部とで形成
されている。また、このロープ状に形成された繊維部材252には、ロープ挿入
中空ボルト228が取り付けられている。
【0180】
本実施形態の接合部材250では、シート状に形成された繊維部材252が固
定具254により隅柱12に取り付けられる。また、ロープ挿入中空ボルト22
8が土台14に取り付けられ、繊維部材252がロープ固定ナット230により
ロープ挿入中空ボルト228に対して固定される。
【0181】
一方、繊維部材252のロープ状に形成された端部は、ロープ状に形成された
円周方向に分割され、基礎材16を構成するコンクリート内部に埋設しており、
コンクリートにて固定されている。
【0182】
以上のように、本実施形態の接合部材250においても、基礎材16上に配置
された隅柱12及び土台14を確実に接合することができ、大地震が発生した場
合でも、建築物の倒壊を極力防止することができる。
【0183】
上記説明したように、本考案の接合部材及び接合構造によれば、既存の建築金
物にはない靭性に富んだ接合耐力を得ることができる。すなわち、繊維部材を備
えているため、地震時の水平荷力による弾性変形量が多少大きくなるが、弾性限
度を超えた荷重が作用した場合でも、急激な耐力低下を防止できるため、耐震性
及び靭性を向上させることができる。
【0184】
また、本考案の接合部材によれば、木部材又は基礎材に取り付けるだけで足り
るため、施工性が良い。
【0185】
また、本接合部材及び接合構造を用いると、既存のものと比較して地震時の水
平荷重による初期の弾性変形量が多少大きくなるが、弾性限度を超えた荷重に対
しても耐力を維持し続けるため、急激な耐力低下を防ぎ、仕口の破断・抜けを防
止する既存建築金物にはない靭性に富んだ接合耐力が得られる。これにより、地
震時の建物の急激な倒壊による圧死を防ぐことが可能となる。
【0186】
既存建築金物の取付けに要した木材加工を大幅に少なくでき、使用木材の断面
欠損が少なくなる。さらに、その欠損部に接着剤を充填することもできるため、
欠損による耐力低下を補うことができる。
【0187】
必要引抜き耐力が15KN以下の場合は、固定部材の取付けボルトを省略して
ビスや食込み突起、接着剤で取付け可能とするため、施工性向上とコストダウン
が可能となる。
【0188】
基礎に固定部材を取り付ける場合、予め基礎コンクリート打設前にアンカーボ
ルトやビスの受け材をコンクリート内に埋設しておくことで、容易に取付できる
。また、基礎内部に繊維端部を分割してコンクリートで固定できる接合構造を用
いることで、さらに強固となり、基礎からの冷橋が繊維部材により木部に伝達さ
れないため、結露が発生せず、木材の腐れを防止できる。
【0189】
基礎への固定部材の取付けをケミカルアンカーボルト、オールアンカー、アン
カービスなどを用いることで既存建物の耐震改修・補強工事にも適し、施工のた
めの解体部分を極力小さく出来るのでコストダウンが可能となる。
【0190】
固定部材はプレス加工で生産できるため、量産により安価に提供可能となる。
さらに、固定部材の形状により、鋼板、アルミや合金、強化プラスチックなどの
素材により押出し成形による製造も可能なため、さらに安価に提供できる。
【0191】
既存建築金物に見られる溶接部分がないため、メッキ処理した場合でも腐食し
にくい。
【0192】
繊維部材の両端の固定部材と木部材は繊維部材を介して取付具で固定されてい
るので、既存建築金物のような冷橋の伝導がなく、結露が発生しないため、木材
の腐食を防止できる。
【0193】
既存のアンカーボルトなどとの併用の場合でも、繊維部材が木部と固定部材と
の間に介入するため結露の発生を抑制できる。
【0194】
繊維部材がシート状になっているので、巻き込んだり、捩ったり、曲げたり、
戻したりすることが可能なため固定部材への取付作業性が良く、さらに基礎の内
側から柱等の内側へ巻き込んで取り付けられるため、施工場所が限定されず、外
壁材等の取付けの邪魔にならない接合構造とすることができる。
【0195】
本考案によれば、接合部材の接合強度を向上でき、柱、梁、筋かい等の建築部
材の接合部の接合耐力を向上させることができる。
【図1】 本考案の第1実施形態に係る接合部材が部材
に取り付けられた状態を示す状態図である。
に取り付けられた状態を示す状態図である。
【図2】 本考案の第1実施形態に係る接合部材の部分
的な分解斜視図である。
的な分解斜視図である。
【図3】 本考案の第1実施形態に係る接合部材が部材
に巻き付けられて取り付けられた状態を示す状態図であ
る。
に巻き付けられて取り付けられた状態を示す状態図であ
る。
【図4】 本考案の第2実施形態に係る接合部材が部材
に取り付けられた状態を示す状態図である。
に取り付けられた状態を示す状態図である。
【図5】 本考案の第2実施形態に係る接合部材の部分
的な斜視図である。
的な斜視図である。
【図6】 本考案の第3実施形態に係る接合部材が部材
に取り付けられた状態を示す状態図である。
に取り付けられた状態を示す状態図である。
【図7】 本考案の第3実施形態に係る接合部材の部分
的な斜視図である。
的な斜視図である。
【図8】 本考案の第4実施形態に係る接合部材が木部
材に取り付けられた状態を示す状態図である。
材に取り付けられた状態を示す状態図である。
【図9】 本考案の第4実施形態に係る接合部材の部分
的な分解斜視図である。
的な分解斜視図である。
【図10】 本考案の第5実施形態に係る接合部材が木
部材に取り付けられた状態を示す状態図である。
部材に取り付けられた状態を示す状態図である。
【図11】 本考案の第5実施形態に係る接合部材の部
分的な分解斜視図である。
分的な分解斜視図である。
【図12】 本考案の第6実施形態に係る接合部材が木
部材に取り付けられた状態を示す状態図である。
部材に取り付けられた状態を示す状態図である。
【図13】 本考案の第6実施形態に係る接合部材の部
分的な斜視図である。
分的な斜視図である。
【図14】 本考案の第6実施形態に係る接合部材の部
分的な側面図である。
分的な側面図である。
【図15】 本考案の第7実施形態に係る接合部材が木
部材に取り付けられた状態を示す状態図である。
部材に取り付けられた状態を示す状態図である。
【図16】 本考案の第7実施形態に係る接合部材の部
分的な斜視図である。
分的な斜視図である。
【図17】 本考案の第7実施形態に係る接合部材の部
分的な側面図である。
分的な側面図である。
【図18】 本考案の第8実施形態に係る接合部材が木
部材に取り付けられた状態を示す状態図である。
部材に取り付けられた状態を示す状態図である。
【図19】 本考案の第8実施形態に係る接合部材の部
分的な斜視図である。
分的な斜視図である。
【図20】 本考案の第8実施形態に係る接合部材の部
分的な側面図である。
分的な側面図である。
【図21】 本考案の第9実施形態に係る接合部材が木
部材に取り付けられた状態を示す状態図である。
部材に取り付けられた状態を示す状態図である。
【図22】 本考案の第9実施形態に係る接合部材の部
分的な斜視図である。
分的な斜視図である。
【図23】 本考案の第9実施形態に係る接合部材の部
分的な側面図である。
分的な側面図である。
【図24】 本考案の第10実施形態に係る接合部材が
木部材に取り付けられた状態を示す状態図である。
木部材に取り付けられた状態を示す状態図である。
【図25】 本考案の第11実施形態に係る接合部材が
木部材に取り付けられた状態を示す状態図である。
木部材に取り付けられた状態を示す状態図である。
【図26】 本考案の第12実施形態に係る接合部材が
木部材に取り付けられた状態を示す状態図である。
木部材に取り付けられた状態を示す状態図である。
【図27】 本考案の第12実施形態に係る接合部材の
部分的な斜視図である。
部分的な斜視図である。
【図28】 本考案の第13実施形態に係る接合部材が
木部材に取り付けられた状態を示す状態図である。
木部材に取り付けられた状態を示す状態図である。
【図29】 本考案の第14実施形態に係る接合部材が
木部材に取り付けられた状態を示す状態図である。
木部材に取り付けられた状態を示す状態図である。
【図30】 本考案の第15実施形態に係る接合部材が
基礎材に取り付けられた状態を示す状態図である。
基礎材に取り付けられた状態を示す状態図である。
【図31】 本考案の第16実施形態に係る接合部材が
木部材に取り付けられた状態を示す状態図である。
木部材に取り付けられた状態を示す状態図である。
【図32】 本考案に用いられる固定部材の斜視図であ
る。
る。
【図33】 本考案の別形態に係る接合部材が基礎材に
取り付けられた状態を示す状態図である。
取り付けられた状態を示す状態図である。
【図34】 本考案の別形態に係る接合部材が基礎材に
取り付けられた状態を示す状態図である。
取り付けられた状態を示す状態図である。
【図35】 本考案の別形態に係る接合部材が基礎材に
取り付けられた状態を示す状態図である。
取り付けられた状態を示す状態図である。
【図36】 本考案の別形態に係る接合部材が基礎材に
取り付けられた状態を示す状態図である。
取り付けられた状態を示す状態図である。
10 接合部材
11 管柱(部材)
12 隅柱(部材)
14 土台(部材)
16 基礎材(部材)
18 繊維部材
20 固定具(固定部材)
22 蓋部材(固定部材)
32 ボルト(固定部材)
Claims (21)
- 【請求項1】 建築物を構成する複数の部材を接合する
接合部材であって、 前記複数の部材に亘って張り渡されるシート状の繊維部
材と、 前記繊維部材を前記部材に固定する固定部材と、 を含んで構成されたことを特徴とする接合部材。 - 【請求項2】 前記繊維部材と接触する前記固定部材の
接触面には、凸部が形成されていることを特徴とする請
求項1に記載の接合部材。 - 【請求項3】 前記固定部材には前記繊維部材が挿通す
る挿通部が形成されていることを特徴とする請求項1又
は2に記載の接合部材。 - 【請求項4】 前記固定部材は、一方の面で前記部材と
接触し他方の面で前記繊維部材と接触する固定部材本体
と、前記固定部材本体を前記部材に取り付ける取付具
と、で構成され、 前記固定部材本体には前記繊維部材の幅を絞り前記他方
の面に圧着させる圧着部が形成されていることを特徴と
する請求項1乃至3のいずれか1項に記載の接合部材。 - 【請求項5】 前記固定部材は、一方の面で前記部材と
接触し他方の面で前記繊維部材と接触する固定部材本体
と、前記固定部材本体上の前記繊維部材を覆う蓋部材
と、前記蓋部材を前記固定部材本体に取り付け前記繊維
部材を前記固定部材本体に圧着させるとともに前記固定
部材本体を前記部材に取り付ける取付具と、 を含んで構成されていることを特徴とする請求項1乃至
3のいずれか1項に記載の接合部材。 - 【請求項6】 前記固定部材本体には、前記繊維部材の
幅を絞る絞部が形成されていることを特徴とする請求項
5に記載の接合部材。 - 【請求項7】 前記固定部材は、一方の面で前記繊維部
材を前記部材に押し付け他方の面で前記繊維部材の折返
部と接触する固定部材本体と、前記固定部材本体上の前
記繊維部材の折返部を覆う蓋部材と、前記蓋部材を前記
固定部材本体に取り付け前記繊維部材の折返部を前記固
定部材本体に圧着させるとともに前記固定部材本体を前
記部材に取り付ける取付具と、 を含んで構成されていることを特徴とする請求項1乃至
3のいずれか1項に記載の接合部材。 - 【請求項8】 前記固定部材は、一方の面で前記繊維部
材を前記部材に押し付けるとともに前記繊維部材を折り
返し前記繊維部材の折返部を他方の面側に位置させる第
1の挿通孔と前記他方の面側に位置させた前記繊維部材
の折返部を前記一方の面側に戻す第2の挿通孔とが形成
された固定部材本体と、前記固定部材本体を前記部材に
取り付ける取付具と、 を含んで構成されたことを特徴とする請求項1乃至3の
いずれか1項に記載の接合部材。 - 【請求項9】 前記固定部材は、一方の面で前記部材と
接触し他方の面で前記繊維部材と接触する接触部と、前
記接触部に取り付けられ前記繊維部材を前記接触部の他
方の面に押し付ける蓋部と、前記接触部に一体形成され
前記部材に埋め込まれる埋込部と、前記埋込部を前記部
材に取り付ける取付具と、 を含んで構成されたことを特徴とする請求項1乃至3の
いずれか1項に記載の接合部材。 - 【請求項10】 前記固定部材には、前記部材への取付
時に前記部材に食い込む食込部が形成されていることを
特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の接合
部材。 - 【請求項11】 前記固定部材には、前記繊維部材を前
記部材の凹部に押し込む押込部が形成されていることを
特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の接合
部材。 - 【請求項12】 前記固定部材は、一方の面で前記繊維
部材を前記部材に押し付けるとともに前記繊維部材を前
記部材の凹部に押し込む第1の押込部が形成された第1
の固定部材本体と、一方の面で前記部材と接触し前記第
1の押込部との間に前記繊維部材を挟持した状態で前記
凹部に押し込まれる第2の押込部が形成された第2の固
定部材本体と、 を含んで構成されたことを特徴とする請求項1乃至3の
いずれか1項に記載の接合部材。 - 【請求項13】 建築物を構成する複数の部材を接合す
る接合部材であって、 前記各部材に取り付けられる複数のシート状の繊維部材
と、 前記シート状の繊維部材を前記部材に固定する第1の固
定部材と、 前記シート状の繊維部材同士を接続するロープ状の繊維
部材と、 前記ロープ状の繊維部材を前記シート状の繊維部材が取
り付けられた前記部材以外の前記部材に固定する第2の
固定部材と、 を含んで構成されたことを特徴とする接合部材。 - 【請求項14】 前記第1の固定部材には、前記部材へ
の取付時に前記部材に食い込む食込部が形成されている
ことを特徴とする請求項13に記載の接合部材。 - 【請求項15】 前記第1の固定部材には、前記第1の
繊維部材を前記部材の凹部に押し込む押込部が形成され
ていることを特徴とする請求項13又は14に記載の接
合部材。 - 【請求項16】 建築物を構成する基礎部とこの基礎部
上に配置される部材とを接合する接合構造であって、 シート状の繊維部材の一方の端部を幅方向に分割しこの
分割した端部を前記基礎部内部の固定部材に固定し、前
記基礎部外部に位置する前記繊維部材の他方の端部を前
記部材に固定したことを特徴とする接合構造。 - 【請求項17】 建築物を構成する複数の部材を接合す
る接合構造であって、 シート状の繊維部材を前記部材の側面に巻き付けて張り
渡し、固定部材により前記繊維部材を前記部材に固定す
ることを特徴とする接合構造。 - 【請求項18】 前記繊維部材と接触する前記固定部材
の接触面には凸部が形成されており、前記固定部材によ
る固定時に前記凸部を前記繊維部材にくい込ませること
を特徴とする請求項17に記載の接合構造。 - 【請求項19】 前記固定部材には食込部が形成されて
おり、前記繊維部材の固定時に前記部材に食い込むこと
を特徴とする請求項17又は18に記載の接合構造。 - 【請求項20】 前記固定部材には押込部が形成されて
おり、この押込部により前記繊維部材が前記部材の凹部
に押し込まれることを特徴とする請求項17乃至19の
いずれか1項に記載の接合構造。 - 【請求項21】 建築物を構成する複数の部材を接合す
る接合構造であって、 シート状の繊維部材の両端部に固定部材を取り付け、前
記繊維部材及び前記固定部材を前記部材内部に配置し、
前記繊維部材を複数の部材に亘って張り渡したことを特
徴とする接合構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002004580U JP3091629U (ja) | 2002-07-24 | 2002-07-24 | 接合部材及び接合構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002004580U JP3091629U (ja) | 2002-07-24 | 2002-07-24 | 接合部材及び接合構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3091629U true JP3091629U (ja) | 2003-02-07 |
Family
ID=43245730
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002004580U Expired - Lifetime JP3091629U (ja) | 2002-07-24 | 2002-07-24 | 接合部材及び接合構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3091629U (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012167538A (ja) * | 2012-02-14 | 2012-09-06 | Goji Saito | 木構造の高強度で緊張可能な緊結と補強方法 |
JP2022006893A (ja) * | 2020-06-25 | 2022-01-13 | デザインアンドイノベーション株式会社 | 木構造物の接合部の補強構造 |
JP2022006894A (ja) * | 2020-06-25 | 2022-01-13 | デザインアンドイノベーション株式会社 | 破壊確認部が設けられた木構造物の接合部の補強構造 |
-
2002
- 2002-07-24 JP JP2002004580U patent/JP3091629U/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012167538A (ja) * | 2012-02-14 | 2012-09-06 | Goji Saito | 木構造の高強度で緊張可能な緊結と補強方法 |
JP2022006893A (ja) * | 2020-06-25 | 2022-01-13 | デザインアンドイノベーション株式会社 | 木構造物の接合部の補強構造 |
JP2022006894A (ja) * | 2020-06-25 | 2022-01-13 | デザインアンドイノベーション株式会社 | 破壊確認部が設けられた木構造物の接合部の補強構造 |
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