JP3091436U - 送り輪駆動の柱形ミシン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 柱形ミシンにおいて、シャットルの入出が容
易で、旧式機種の機柱部分を変更するだけで、確実に布
を送り前進させることができる装置を提供すること。 【解決手段】 柱形ミシンにおいて、ミシンのベッド上
に垂直回転シャットルを支持する送り輪座が配置される
と共に、回転シャットルの外側端に送り輪が取り付けら
れ、且つ水平回転シャットルを具えた送り輪座と相互に
交換可能とされ、また、回転速度比１：１の傘歯車を具
え、傘歯車に連結するボビンに送り輪が配置され、該送
り輪の外周が布を送り前進させる機能を具えたことを特
徴とする、柱形ミシンとしている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、一種の柱形ミシンに係り、特に、シャットルの入出が容易で、旧式 機種の機柱部分を変更するだけで、確実に布を送り前進させることができる装置 に関する。

【０００２】

【従来の技術】

図１は従来の、柱形ミシンを具えた水平送り装置の説明図である。

【０００３】 歯形ベルト９はアーム１に配置された上軸（図示せず）に噛み合うと共に、第 １下軸１１後端のプーリ１０に固定され、上軸の回転動力を第１下軸１１に伝え る。第２下軸１６は軸受１７、１８に支持されて回転自由とされ、並びに一端に 固定された連接器１５及び第１下軸１１の一端に固定された連接器１３を利用し 、連接器１４の接触駆動により回転し、並びに一つの歯車２０が第２下軸中央部 に固定されている。

【０００４】 竪軸２４は垂直にベッド２の上面に配置されると共にネジ止めされた機柱６の スリーブ２３、２５に支持されて自由に回転し、その下端に歯車１９が固定され て歯車２０と噛み合い、その上端に回転シャットル５５が固定され、回転シャッ トルカバー５９がピン６０を支持点として回転可能とされている。

【０００５】 針板８は垂直にベッド２上面に配置されてネジで送り輪座７の上端に固定され 、その上に針頭６１を通すための針孔が付設され及び、一部送り輪５２を突出さ せる開口が付設されている。送り輪５２はその側面に歯車４９を具え、その下端 がモータ３７の出力軸に固定された歯車３４と相互に噛み合う。送り軸３９は送 り輪座７内の軸受３８に支持されて回転自由とされ、該送り軸中間に連接器が配 置されて歯車４６と噛み合い伝動する。

【０００６】 固定板３６はベッド２の下側に固定され、それは送り輪５２のためにモータ３ ７を取り付けるのに供される。

【０００７】 以上の装置のほか、実際のミシンはさらに天秤装置、ミシン針装置、上送り装 置、逆縫い装置及びその他の周知の装置を具えているが、これについては説明を 省略する。

【０００８】

【考案が解決しようとする課題】

このような従来の技術によると、図示されていないミシンの駆動用モータの回 転動力はアーム１に支持された図示されていない上軸に伝動され、並びに上軸と かみ合う歯形プーリ９を透過して第１下軸１１、連接器１３、１４、１５、第２ 下軸１６を透過し、さらに歯車２０と１９により回転数比１：２に変換され、回 転シャットルは水平面内で回転する。上送り輪６２と図に未表示のミシン針装置 は同期に回転し、モータ３７は下送り輪５２に伝動し、その後、下送り輪５２を 経由して上送り輪６２と縫製物を挟み付けた後、さらに縫製物を送り出す。送布 の方法は歯形ベルトの応用を含むが、使用中、却って回転速度の不同期により布 が破れる不都合が形成されやすい。また、針足が縫い目を形成するために、天秤 装置、ミシン針装置、布送り装置は同時に起動されねばならない。

【０００９】 上述の構造で縫製する立体縫製物が比較的大きい時、ボビンのシャットルを交 換するが、それには回転シャットルカバー５９をゆるめなければボビンのシャッ トルを交換することができず、さらに送り輪５２、６２の挟む縫製物を取り外す 必要がある時、作業効率はさらに顕著に低下した。このほか、旧式のミシンで類 似の立体縫製物を縫製する時、新たな部品を取り付けなければならず、このため 高いコスト負担が形成された。

【００１０】 上述の従来の技術の問題を解決するため、本考案の柱形ミシンのボビンは垂直 方向から水平方向に変成され、これにより、ボビンを交換することができる。

【００１１】 本考案は一種の確実な伝送装置を提供し、その目的は、ベッド上面に配置され た機柱６、送り輪座７の部品を交換し、これによりもとの機柱の代わりとするこ とができるようにすることにある。

【００１２】 上述の目的を達成するため、本考案は機柱上端に水平方向よりボビンを交換で きる垂直回転シャットルを配置し、回転シャットルに伝動する下軸歯車とかみ合 う歯車等と併せてモジュール化し、並びに一対の平歯車送り輪より構成し、布送 り用送り輪の中央に孔をあけて、ボビン用のシャットルの進出に便利とし、下送 り装置部分に固定された駆動源のモータの歯車とそれとかみ合う歯車を併せてモ ジュール化する。

【００１３】

【課題を解決するための手段】

請求項１の考案は、柱形ミシンにおいて、ミシンのベッド上に垂直回転シャッ トルを支持する送り輪座が配置されると共に、回転シャットルの外側端に送り輪 が取り付けられ、且つ水平回転シャットルを具えた送り輪座と相互に交換可能と されたことを特徴とする、柱形ミシンとしている。

【００１４】 請求項２の考案は、請求項１に記載の柱形ミシンにおいて、回転速度比１：１ の傘歯車を具え、傘歯車に連結するボビンに送り輪が配置され、該送り輪の外周 が布を送り前進させる機能を具えたことを特徴とする、柱形ミシンとしている。

【００１５】

【考案の実施の形態】

以下に本考案の実施例について説明する。図２から図４に示されるように、第 ２下軸１６の端部に連接器１５が固定され、並びに第１下軸１１に回転動力を伝 達する連接器１４の嵌合溝と相互に連接され、もう一端部に歯車２０が設けられ て、回転比１：２で第１下軸１１の回転動力を回転シャットル５５に伝達し、並 びに機柱６に固定された軸受１７、１８が第２下軸１６中央部を支持し、第２下 軸１６を回転自由としている。

【００１６】 歯車１９は歯車２０とかみ合った後、機柱６に固定されたスリーブ２３、２５ 内に配置された軸受２２、２６に支持されえると共に自由に回転する竪軸２４に より固定される。シャットル５５ｂはボビン２９端部のシャットルカートリッジ ５５ａ内に収納されて、水平方向に着脱できる方式で垂直回転シャットル５５を 固定し、これにより第１下軸１１の回転動力を伝達する。針板８はベッド２の図 示されていない結合溝に結合され、第１下軸１１の軸方向に向けて移動し、さら にネジ６ａでベッド上の機柱６上方に固定され、それに針頭６１を通すための針 孔８ａが設けられると共に、送り輪５２の一部を突出させる開口８ｂが設けられ ている。

【００１７】 歯車３５はネジ３６ａでベッド（符号２、図３及び図４中には未表示）下側の 固定板３６に固定されたモータ３７の出力軸の歯車３４と噛み合い、モータ３７ の回転動力を伝達し、この歯車は送り輪座７に固定された軸受３８の支持する送 り軸３９にあって自由に回転し、それは第１下軸１１の方向に移動する。

【００１８】 歯車４６は送り輪座７の座板４４に固定された軸受４５の支持により自由に回 転し、その下端は連接器４３、４１、４０により送り軸３９に連接されてその回 転動力を伝達し並びに方向改変に用いられる。歯車４９は歯車４６と歯数比１： １の形態を以て噛み合い、回転を伝達し、それは座板４４の軸受４７、４８によ り支持された平歯車５０の一端に固定されて自由に回転し、並びに中央部にシャ ットルカートリッジ５５ａの進出に供する進出孔を具えた送り輪５２の外周と噛 み合い、これにより歯車４６の回転動力を伝える。送り輪５２は座板４４のシャ ットルカートリッジ５５ａ外に取り付けられ、並びに中央位置に進出孔を具えた 取り付け板５１と布押さえ５３の挟持により自由に回転する。

【００１９】 回転シャットル挟持板５４はネジ５４ｃを利用して回転シャットル５５上端側 面に配置された側板５４ａ、５４ｂに固定されてその内側に配置された回転シャ ットル５５の脱落を防止する。

【００２０】 以上の構造が組み合わされて使用される時、図には未表示の上軸が回転し、歯 形ベルト９及びプーリ１０により動力が第１下軸１１に伝達され、並びに連接器 １３、１４、１５により第２下軸１６に伝達される。さらに、第２下軸１６の一 端に固定された歯車２０と歯車１９の噛み合いにより方向変換されると共に、１ ：２の回転速度比を以てその回転速度が変換され、さらに竪軸２４上方に固定さ れた傘歯車２８とボビン２９の一端に固定された傘歯車の作用により１：１の速 度変換を以て回転方向が垂直から水平方向に変換され、これにより回転シャット ル５５が回転させられる。そのうち、連接器１５から回転シャットル５５間の回 転伝達の構成部品、及びベッド２上面に取り付けられた未表示の結合溝に固定さ れた機柱６はモジュール化構造に形成される。

【００２１】 送り輪５２はベッド２下方のモータ３７を駆動源とし、傘歯車３４、３５を透 過し、１：１の回転速度比を以てその回転方向が変換され、並びに送り軸３９上 方に配置された連接器４０、４１、４３と傘歯車４６、４９が１：１の回転速度 比を以て垂直から水平の方向に変換し、並びに別端に配置された平歯車５０の回 転により送り輪５２が伝動されて回転開始し、並びに送り輪外周の歯車が布送り 輪として使用される。駆動源のモータ３７及び固定板３６以外の、送り輪５２の 構成部品はベッド上方に配置され並びに未表示の結合溝の送り輪座７内に結合さ れてモジュール化され、並びに未表示の駆動源の上送り輪６２が同時に駆動され ることにより、５２、６２に挟まれた縫製物が移動開始する。

【００２２】

【考案の効果】

以上により、本考案の送り輪伝動構造を使用することにより、確実に布を送る ことができ、且つ縫製物を機柱上に置く時に、縫製物を取り外さなくともボビン を交換でき、大幅に作業効率を高めることができる。このほか、伝統的な水平回 転シャットルの機柱部品に交換し取り付けることもできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】周知の技術の構造表示図である。

【図２】本考案の正面組合せ図及び平面図である。

【図３】本考案の機柱及び送り輪座の組合せ断面図であ
る。

【図４】本考案の分解斜視図である。

【符号の説明】

１ アーム ２ ベッド ６ 機柱 ７ 送り輪座 ８ 針板 ９ 歯形ベルト ６ａ ネジ ８ａ 針孔 ８ｂ 開口 ３６ａ、５４ｃ ネジ １０ プーリ １１ 第１下軸 １３、１４、１５ 連接器 １６ 第２下軸 １７、１８、４７、４８ 軸受 １９、２０、２８
歯車 ２４ 竪軸 ２３、２５ スリー
ブ ２２、２６ 軸受 ２９ ボビン ３４、３５、４６、４９ 歯車 ３６ 固定板 ３７ モータ ３８ 軸受 ３９ 送り軸 ４０、４１、４３
連接器 ４４ 座板 ５０ 平歯車 ５１ 取り付け板 ５２ 送り輪 ５３ 布押さえ ５４ 回転シャット
ル挟持板 ５４ａ、５４ｂ 側板 ５５ 回転シャット
ル ５５ａ シャットルカートリッジ ５５ｂ シャットル ５９ 回転シャットルカバー ６０ ピン ６１ 針頭 ６２ 上送り輪

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 柱形ミシンにおいて、ミシンのベッド上
   に垂直回転シャットルを支持する送り輪座が配置される
   と共に、回転シャットルの外側端に送り輪が取り付けら
   れ、且つ水平回転シャットルを具えた送り輪座と相互に
   交換可能とされたことを特徴とする、柱形ミシン。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の柱形ミシンにおいて、
   回転速度比１：１の傘歯車を具え、傘歯車に連結するボ
   ビンに送り輪が配置され、該送り輪の外周が布を送り前
   進させる機能を具えたことを特徴とする、柱形ミシン。