JP3090850B2 - 電力半導体素子ユニット - Google Patents

電力半導体素子ユニット

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JP3090850B2
JP3090850B2 JP19833094A JP19833094A JP3090850B2 JP 3090850 B2 JP3090850 B2 JP 3090850B2 JP 19833094 A JP19833094 A JP 19833094A JP 19833094 A JP19833094 A JP 19833094A JP 3090850 B2 JP3090850 B2 JP 3090850B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、三相インバータなどに
組み込まれる電力半導体素子ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】図9は、三相インバータ回路の代表的な
主回路の一例を示す接続図、図10は、図9に示すように
三相ブリッジに接続される逆導通平形素子が従来の電力
半導体素子ユニットに組み立てられた状態を示す概略図
である。
【0003】図9において、陽極側が平滑コンデンサ20
の正極側と図示しない直流電源の正極側に接続される3
個の高速平形素子1aには、逆並列ダイオード1bが逆
並列に接続されて、破線で囲んだ逆導通平形素子1を構
成している。
【0004】これらの逆導通平形素子1の陰極側は、陰
極側が図示しない直流電源の負極側と平滑コンデンサ20
の負極側に接続された3個の逆導通平成素子1の陽極側
にそれぞれ接続されるとともに、交流側の各U,V,W
相に接続されて三相ブリッジ回路を構成している。
【0005】図10において、左側の4個の逆導通平形素
子1の間と左右端には、ヒートシンク2がそれぞれ重ね
られている。この左側の5個のヒートシンク2のうち、
右端のヒートシンク2の右側には、絶縁スペーサ13を介
して、3個のヒートシンク2と2個の逆導通平形素子1
が順に重ねられている。
【0006】このうち、図10において左右端のヒートシ
ンク2の外側には、絶縁スペーサ13と、この絶縁スペー
サ13の外側に図示しない円椎座及び加圧板がそれぞれ重
ねられ、この加圧板の間に貫設された4本の両ねじ付ス
タッドを介して、これらの逆導通平形素子1やヒートシ
ンク2は互いに締め付けられている。
【0007】この両ねじ付スタッドの締付によって、逆
導通平形素子1とヒートシンク2との間は数トンの圧力
で密着され、逆導通平形素子1からヒートシンク2へ伝
達される熱の伝達効率を上げて、逆導通平形素子の冷却
の向上による各逆導通平形素子1の特性低下の防止が図
られている。
【0008】また、左側の2個の逆導通平形素子1の間
に重ねられたヒートシンク2の図示しない端子には、図
9で示した交流側のU相に接続される図示しない導体が
接続されている。同じく左側の5個のヒートシンク2の
中央のヒートシンク2と、中間の絶縁スペーサ13の右側
のヒートシンク2は互いに接続され、図9で示した正極
側端子に接続される導体が接続されている。
【0009】一方、左側の5個の中央のヒートシンク2
の右側に位置するヒートシンク2は、図9で示したV相
に接続される導体が接続されている。同じく、右側の3
個のヒートシンク2の中央に位置するヒートシンク2
は、W相に接続される導体が接続されている。
【0010】また、中間部の絶縁スペーサ13の左側に隣
接したヒートシンク2と、左右端のヒートシンク2は、
互いに接続されて、図9で示した負極端子に接続される
導体が接続されている。
【0011】なお、図10は、6個の逆導通平形素子1で
三相ブリッジを構成した例であるが、インバータの定格
が上がるに従い、逆導通平形素子の数が増えるので、図
10で示した素子の数を増やしたり、ユニットの数を増や
す方法が採用される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このように
構成された電力半導体素子ユニットにおいては、逆導通
平形素子はヒートシンク2などを介して一列に配置され
ているので、これらの逆導通平形素子を接続する導体が
長くなる。さらに、インバータの容量の増大によって、
逆導通平形素子の数が増えると、ユニットの外形が大き
くなるだけでなく、ユニットの数の増加で、逆導通平形
素子を三相ブリッジに接続するための導体の長さが更に
長くなるので、この導体によるインダクタンスも更に増
える。
【0013】すると、スイッチング時間がますます高速
された逆導通平形素子のスイッチングによって発生する
サージ電圧により、スナバ損失が増える。そこで、本発
明の目的は、接続される導体のインダクタンスを減ら
し、スイッチング時に発生するサージ電圧を低減するこ
とのできる電力半導体素子ユニットを得ることである。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明の
電力半導体素子ユニットは、平行に隣設された一対の導
板の片面にヒートシンクを重ね、片側の導板の他面側に
複数の第1の平形素子の陽極側を重ね、他側の導体の他
面側に複数の第2の平形素子の陰極側を重ねるととも
に、第1の平形素子の陰極側と第2の平形素子の陽極側
を渡り導体で接続したことを特徴とする。
【0015】また、請求項2に記載の発明の電力半導体
素子ユニットは、平行に隣設された一対のL形導板の片
面にヒートシンクを重ね、片側のL形導板の他面側に複
数の第1の平形素子の陽極側を重ね、他側のL形導体の
他面側に複数の第2の平形素子の陰極側を重ね、第1の
平形素子の陰極側と第2の平形素子の陽極側を渡り導体
で接続するとともに、これらのL形導体,ヒートシン
ク,平形素子と渡り導体を加圧機構で加圧したことを特
徴とする。
【0016】また、請求項3に記載の発明の電力半導体
素子ユニットは、平行に隣設された断面コ字状の一対の
導板にヒートシンクを挿着し、片側の導板の外面に複数
の第1の平形素子の陽極側を重ねて片側のアームを構成
し、他側の導板の外面に複数の第2の平形素子の陰極側
を重ねて他側のアームを構成し、第1の平形素子の陰極
側と第2の平形素子の陽極側を渡り導体で接続したこと
を特徴とする。
【0017】また、請求項4に記載の発明の電力半導体
素子ユニットは、平行に隣設された断面コ字状の一対の
導板にヒートシンクを挿着し、片側の導板の外面に複数
の第1の平形素子の陽極側を重ねて片側のアームを構成
し、他側の導板の外面に複数の第2の平形素子の陰極側
を重ねて他側のアームを構成し、第1の平形素子の陰極
側と第2の平形素子の陽極側を渡り導体で接続するとと
もに、この渡り導体と絶縁層,ヒートシンク,導板及び
平形素子を加圧する加圧機構を設けたことを特徴とす
る。
【0018】また、請求項5に記載の発明の電力半導体
素子ユニットは、ヒートシンクの片面の片側と他側に極
性を逆向きにして第1,第2の平形素子の片側を重ね、
第1の平形素子の他側に第1の導板を重ね、この第1の
導板に絶縁層を介して重ねられた第2の導板を第2の平
形素子と接続したことを特徴とする。
【0019】さらに、請求項6に記載の発明の電力半導
体素子ユニットは、ヒートシンクの片面の片側と他側に
極性を逆向きにして第1,第2の平形素子の片側を重
ね、第1の平形素子の他側に第1の導板を重ね、この第
1の導板に絶縁層を介して重ねられた第2の導板を第2
の平形素子と接続するとともに、第1,第2の平形素子
及びヒートシンクと第1,第2の導板を加圧機構で加圧
したことを特徴とする。
【0020】
【作用】このような手段による電力半導体素子ユニット
においては、一対の導板に流れる電流の向きは互いに逆
で値が等しくなるとともに、片側と他側のアームに流れ
る電流は、各アーム共通の幅の広い導板によって、高速
スイッチング時の高周波の電流密度が減少する。
【0021】
【実施例】以下、本発明の電力半導体素子ユニットの一
実施例を図面を参照して説明する。図1は、請求項1及
び請求項2に記載の発明の電力半導体素子ユニットの一
実施例を示す図で、従来の技術で示した図10に対応し、
(a)は、左側面図、(b)は正面図である。また、図
2は、図1(b)の前面図である。
【0022】図1及び図2において、L字形に折曲形成
され対称的に対置されて両者で略T字形となる正極側導
体3Aと負極側導体3Bの対向面の間には、シリコン樹
脂でなる絶縁層6Aが挿入されている。これらの正極側
導体3A,3Bの裏面側(注;図1(a)において左側
面側)には、帯板状のヒートシンク2が横にそれぞれ配
置されている。
【0023】正極側導体3Aと負極側導体3Bの表面側
には、高速でスイッチングする円板状の3個の逆導通平
形素子1が等間隔に横に配置されている。このうち、後
方の正極側導体3Aに配置された逆導通平形素子1は、
陰極側を前面に、前方の負極側導体3Bに配置された逆
導通平形素子1は、陽極側を前面にして重ねられてい
る。前後に配置された逆導通平形素子1との間と、正極
側導体3A及び負極側導体3Bの表面との間に形成され
た凹部にも、絶縁層6Bが挿入されている。
【0024】図1(b)において、前後に配置された各
逆導通平形素子1の表面には、略凸字状に折曲形成され
た略帯板状の上下アーム渡り導体5が重ねられ、各逆導
通平形素子に接続されている。
【0025】ヒートシンク2の裏面側と前後の上下アー
ム渡り導体5の表面側には、図示しない絶縁スペーサが
重ねられている。この絶縁スペーサの外側にこの絶縁ス
ペーサと同一軸心線上に重ねられた図示しない円錐座及
び加圧板と、この加圧板に貫設された図示しない一対の
両ねじ付スタッドなどで構成され図1(a)の二点鎖線
で示す圧接機構7(注;図7参照)によって、互いに重
ねられた逆導通平形素子1,ヒートシンク2,正極側導
体3A,負極側導体3B,上下アーム渡り導体5は、両
側から図2の矢印8で示すように互いに締め付けられて
いる。
【0026】また、各渡り導体5の中央部には、図9の
接続図で示したU,V,W相に接続される導体を接続す
るための図示しないL字形の端子導体がそれぞれボルト
で取り付けられている。
【0027】ところで、図9に示した三相ブリッジ回路
では、入力線から片側のアームの素子を経て交流側の
U,V,W相に流れる転流と、入力線から上下アームの
素子を流れる短絡モードの電流があるが、このうち、サ
ージ電圧の発生に最も影響するのは、後者の短絡モード
の回路のインダクタンスである。
【0028】これに対し、図1及び図2で示した電力半
導体素子ユニットにおいては、上下のアームに、各相共
通の幅の広い正極側導体3Aと負極側導体3Bを使用す
ることによって、高速スイッチングによる高周波の表皮
効果によって表面を流れる電流の電流密度を減らしてい
る。
【0029】さらに、正極側導体3Aと負極側導体3B
に流れる電流の向きを逆向きとすることにより、この電
流で発生した磁束を互いに打ち消すようにしたので、イ
ンダクタンスが低減し、スイッチングで発生するサージ
電圧を抑制することができる。
【0030】また、電力半導体ユニットは、図1におい
て上下アームの対向部の中央部の境界面を軸として前後
が対称形となっている。このため、上下アームの部品が
共通となり、部品の製作と組立が容易となるだけでな
く、各相の上下アームのインダクタンスも等しくなるの
で、各相の逆導通平形素子に流れる電流も平衡し、各逆
導通平形素子の定格を発揮させることができ、ユニット
の定格の低下を防ぐことができる。
【0031】次に、図3は、請求項3及び請求項4に記
載の発明の電力半導体素子ユニットの一実施例を示す図
で、このうち、図3(a)は図1(b)に対応する正面
図、図3(b)は図1(a)に対応する側面図であり、
図4は、図3(a)の前面図である。また、図5は、図
4の部分詳細斜視図である。
【0032】図3及び図4において、銅板で折曲形成さ
れ図5で示す正極側導体4Aの挾持部4aの内側には、
ヒートシンク2Bが挿入されている。同様に、右側に対
称的に対置された負極側導体4Bの保持部4bの内側に
も、ヒートシンク2Bが対称的に挿入されている。
【0033】このうち、正極側導体4Aの保持部4bの
外面には、上アームを構成する逆導通平形素子1の陽極
側が前後に重ねられ、負極側導体4Bの保持部4aの外
面にも、下アームを構成する逆導通平形素子1が陰極側
を保持部4a側にして前後に重ねられている。
【0034】一方、正極側導体4Aの図3(a)におい
て裏面側となる保持部4aの外面前方には、逆導通平形
素子1が陽極側を保持部4a側にして重ねられ、負極側
導体4Bの保持部4bの外面前方にも、逆導通平形素子
1が陰極側を保持部4b側にして重ねられている。
【0035】この結果、正極側導体4Aとこの正極側導
体4Aの表裏の両面に重ねられた合計3個の逆導通平形
素子1によって、図9の接続図で示した接続図の上アー
ムを構成し、負極側導体4Bとこの負極側導体4Bの表
裏の両面に重ねられた3個の逆導通平形素子で図9で示
した接続図の下アームを構成している。また、各正極側
導体4A,負極側導体4Bの前端は、図9で示した接続
図の直流電源側に接続される端子部4cとなっている。
【0036】このうち、左右の逆導通平形素子1と左右
の正極側導体4A及び負極側導体4Bの対向部には、図
4において略H形となる絶縁層6Cが形成されている。
各正極側導体4A,負極側導体4Bの保持部4a,4b
に重ねられた逆導通平形素子1の外面側には、上下アー
ム渡り導体5と同一品の上下アーム渡り導体5がそれぞ
れ重ねられている。
【0037】この上下アーム渡り導体5の外側には、図
1で示した電力半導体ユニットで述べた圧接機構7が図
4の一点鎖線で示すように取り付けられている。各上下
アーム渡り導体5,逆導通平形素子1,正極側導体4
A,負極側導体4Bの保持部4a,4b及びヒートシン
ク2Bは、圧接機構7で両側から互いに加圧されて、各
逆導通平形素子1で発生した熱のヒートシンク2Bへの
伝達率の向上が図られている。
【0038】このように構成された電力半導体素子ユニ
ットにおいても、図1で示した電力半導体素子ユニット
と同様に、上下のアームに共通の幅の広い正極側導体4
Aと負極側導体4Bによって、高速スイッチングによる
高周波によって表面を流れる電流の電流密度を減らして
いる。
【0039】さらに、正極側導体4Aと負極側導体4B
に流れる電流の向きを逆向きとすることにより、この電
流で発生した磁束が互いに打ち消すようにして、インダ
クタンスを低減させるだけでなく、加圧機構7は、図1
で示した電力半導体ユニットの6個に対し、4個となる
ので、組立作業や素子の交換を含む保守点検の作業時間
を短縮することができる。
【0040】次に、図6は、請求項5及び請求項6に記
載の発明の電力半導体素子ユニットの一実施例を示す図
で、(a)は、図1(b)及び図3(a)に対応する正
面図、(b)は(a)の右側面図、図7は、図6(a)
のA−A矢視拡大詳細図である。
【0041】図6及び図7において、前後に平行に配置
された一対の押え板16の上面には、長方形のヒートシン
ク2が押え板16と直交方向に載置されている。このヒー
トシンク2の上面の後部には、逆導通平形素子1が陰極
側をヒートシンク2に重ねられ、このヒートシンク2の
前部には、逆導通平形素子1が陽極側をヒートシンク2
に重ねられている。
【0042】これらの逆導通平形素子1の上面には、略
円板状のスペーサ15A,15Bが同一軸心上に詳細を図8
で後述するようにそれぞれ載置されている。これらのス
ペーサ15A,15Bの上面には、図8で後述する密着積層
導体14が重ねられ、この密着積層導体14の上面には、円
板状の絶縁スペーサ13が逆導通平形素子1及びスペーサ
15と同一軸心上に重ねられている。
【0043】これらの絶縁スペーサ13の上面には、図8
の一点鎖線で示す円錐状の調心座12が逆導通平形素子1
及びスペーサ15A,15Bと絶縁スペーサ13に対して同一
軸心線上にそれぞれ重ねられ、これらの調心座12の更に
上面には、厚い帯板状の板ばね9が重ねられている。
【0044】この板ばね9の前後端に形成されたボルト
穴には、両端におねじが形成されたスタッドボルト10が
貫設され、上端に螺合されたナット11と下端に設けられ
た前述した押え板16を介して、この間に重ねられた逆導
通平形素子1とヒートシンク2などを加圧している。
【0045】図8は、図6(a)のB−B断面拡大詳細
図で、前述した密着積層導体14とスペーサ15A,15Bを
実線で示す。図8において、左側に陰極側をヒートシン
ク2に重ねられたスペーサ15Aは、セラミック材から製
作され、略円椎台状に形成されている。このスペーサ15
Aの上部には、略円錐筒形の絶縁スペーサ22が重ねられ
ている。
【0046】この絶縁スペーサ22と右側の円板状のスペ
ーサ15Bの上面には、薄い銅板で製作された負極側導体
14aが3枚重ねられ、この負極側導体14aの左側には、
絶縁スペーサ22の円錐部の下端の外径よりも僅かに大径
の逃げ穴が絶縁スペーサ22と同一軸心線上の位置に形成
されている。
【0047】この負極側導体14aの上面には、絶縁スペ
ーサ22の上部に外周が矢印状に加工された環状の内部ス
ペーサ17Aが載置され、スペーサ15Bの上部にも、円板
状で外周が鋭角に加工された内部スペーサ17Bが載置さ
れている。
【0048】これらの内部のスペーサ17A,17Bの間に
は、シリコン樹脂による絶縁層6Dが形成され、内部ス
ペーサ17A,17Bの外側には、シリコン樹脂による絶縁
層6Eが形成されている。
【0049】さらに、これらの内部スペーサ17A,17B
と絶縁層6D,6Eの上部には、外形が負極側導体14a
と同一の正極側導体14bが重ねられ、この正極側導体14
bの上面には、図6及び図7で示した絶縁スペーサ13と
調心座12などが同一軸心線上にそれぞれ重ねられてい
る。
【0050】図6(a)においては、以上説明したユニ
ットが3組横に配置されて、後方の逆導通平形素子1の
陽極側に接続された図8で示す正極側導体14bの相互間
を図示しない導体で互いに接続することにより、図9の
接続図で示した直流電源の正極に接続される上アームを
構成している。
【0051】同じく、図6(a)において、図8で示す
負極側導体14aの相互間を図示しない導体で互いに接続
することによって、図9の接続図で示した直流電源の負
極側に接続される下アームを構成している。
【0052】このように構成された電力半導体素子ユニ
ットにおいては、各逆導通平形素子1に流れる電流は、
三枚重ねられた負極側導体14aと正極側導体14bによっ
て、表皮効果により表面を流れる高周波電流の電流密度
を減らすことができる。
【0053】
【発明の効果】以上、請求項1に記載の発明によれば、
平行に隣設された一対の導板の片面にヒートシンクを重
ね、片側の導板の他面側に複数の第1の平形素子の陽極
側を重ね、他側の導体の他面側に複数の第2の平形素子
の陰極側を重ねるとともに、第1の平形素子の陰極側と
第2の平形素子の陽極側を渡り導体で接続することで、
一対の導板に流れる電流の向きを互いに逆で値を等しく
するとともに、片側と他側の導板に流れる電流を各アー
ム共通の幅の広い導板によって、高速スイッチング時の
電流密度を減らし、接続される導体のインダクタンスを
減らしたので、スイッチング時に発生するサージ電圧を
低減することのできる電力半導体素子ユニットを得るこ
とができる。
【0054】また、請求項2に記載の発明によれば、平
行に隣設された一対のL形導板の片面にヒートシンクを
重ね、片側のL形導板の他面側に複数の第1の平形素子
の陽極側を重ね、他側のL形導体の他面側に複数の第2
の平形素子の陰極側を重ね、第1の平形素子の陰極側と
第2の平形素子の陽極側を渡り導体で接続するととも
に、これらのL形導体,ヒートシンク,平形素子と渡り
導体を加圧機構で加圧することで、一対の導板に流れる
電流の向きを互いに逆で値を等しくするとともに、一対
のL形導板に流れる電流を各アーム共通の幅の広いL形
導板によって、高速スイッチング時の電流密度を減ら
し、接続される導体のインダクタンスを減らしたので、
スイッチング時に発生するサージ電圧を低減することの
できる電力半導体素子ユニットを得ることができる。
【0055】また、請求項3に記載の発明によれば、平
行に隣設された断面コ字状の一対の導板にヒートシンク
を挿着し、片側の導板の外面に複数の第1の平形素子の
陽極側を重ねて片側のアームを構成し、他側の導板の外
面に複数の第2の平形素子の陰極側を重ねて他側のアー
ムを構成し、第1の平形素子の陰極側と第2の平形素子
の陽極側を渡り導体で接続することで、一対の導板に流
れる電流の向きを互いに逆で値を等しくするとともに、
一対のアームに流れる電流を各アーム共通の幅の広い導
板によって、高速スイッチング時の電流密度を減らし、
接続される導体のインダクタンスを減らしたので、スイ
ッチング時に発生するサージ電圧を低減することのでき
る電力半導体素子ユニットを得ることができる。
【0056】また、請求項4に記載の発明によれば、平
行に隣設された断面コ字状の一対の導板にヒートシンク
を挿着し、片側の導板の外面に複数の第1の平形素子の
陽極側を重ねて片側のアームを構成し、他側の導板の外
面に複数の第2の平形素子の陰極側を重ねて他側のアー
ムを構成し、第1の平形素子の陰極側と第2の平形素子
の陽極側を渡り導体で接続するとともに、この渡り導体
と絶縁層,ヒートシンク,導板及び平形素子を加圧する
加圧機構を設けることで、一対の導板に流れる電流の向
きを互いに逆で値を等しくするとともに、片側と他側の
アームに流れる電流を各アーム共通の幅の広い導板によ
って、高速スイッチング時の電流密度を減らし、接続さ
れる導体のインダクタンスを減らしたので、スイッチン
グ時に発生するサージ電圧を低減することのできる電力
半導体素子ユニットを得ることができる。
【0057】また、請求項5に記載の発明によれば、ヒ
ートシンクの片面の片側と他側に極性を逆向きにして第
1,第2の平形素子の片側を重ね、第1の平形素子の他
側に第1の導板を重ね、この第1の導板に絶縁層を介し
て重ねられた第2の導板を第2の平形素子と接続するこ
とで、一対の導板に流れる電流の向きを互いに逆で値を
等しくするとともに、一対の導板に流れる電流を各アー
ム共通の幅の広い導板によって、高速スイッチング時の
電流密度を減らし、接続される導体のインダクタンスを
減らしたので、スイッチング時に発生するサージ電圧を
低減することのできる電力半導体素子ユニットを得るこ
とができる。
【0058】さらに、請求項6に記載の発明によれば、
ヒートシンクの片面の片側と他側に極性を逆向きにして
第1,第2の平形素子の片側を重ね、第1の平形素子の
他側に第1の導板を重ね、この第1の導板に絶縁層を介
して重ねられた第2の導板を第2の平形素子と接続する
とともに、第1,第2の平形素子及びヒートシンクと第
1,第2の導板を加圧機構で加圧することで、一対の導
板に流れる電流の向きを互いに逆で値を等しくするとと
もに、一対の導板に流れる電流を各アーム共通の幅の広
い導板によって、高速スイッチング時の電流密度を減ら
し、接続される導体のインダクタンスを減らしたので、
スイッチング時に発生するサージ電圧を低減することの
できる電力半導体素子ユニットを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1及び請求項2に記載の発明の電力半導
体素子ユニットの一実施例を示す図で、(a)は左側面
図、(b)は正面図。
【図2】図1(b)の前面図。
【図3】請求項3及び請求項4に記載の発明の電力半導
体素子ユニットの一実施例を示す図で、(a)は正面
図、(b)は(a)の右側面図。
【図4】図3(a)の前面図。
【図5】図3及び図4の部分詳細斜視図。
【図6】請求項5及び請求項6に記載の発明の電力半導
体素子ユニットの一実施例を示す図で、(a)は正面
図、(b)は(a)の右側面図。
【図7】図6(a)のA−A矢視拡大図。
【図8】図6(a)のB−B断面拡大図。
【図9】従来の三相インバータ回路の主回路の一例を示
す接続図。
【図10】従来の電力半導体素子ユニットの一例を示す
図。
【符号の説明】
1…逆導通平形素子、2A,2B…ヒートシンク、3
A,4A,14b…正極側導体、3B,4B,14a…負極
側導体、5…渡り導体、6A,6B,6C,6D,6E
…絶縁層、7…加圧機構、8…矢印、9…板ばね、10…
スタッドボルト、11…ナット、12…調心座、13,22…絶
縁スペーサ、14…密着積層導体、15,15A,15B…スペ
ーサ、16…押え板、17…内部スペーサ。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平行に隣設された一対の導板の片面に重
    ねられたヒートシンクと、片側の前記導板の他面に陽極
    側を重ねられ片側アームを構成する第1の複数の平形素
    子と、他側の前記導板の他面に陰極側を重ねられ他側ア
    ームを構成する第2の複数の平形素子と、前記第1の平
    形素子の陰極側と前記第2の平形素子の陽極側を接続す
    る渡り導体を備えた電力半導体素子ユニット。
  2. 【請求項2】 平行に隣設された一対のL形導板の片面
    に重ねられたヒートシンクと、片側の前記L形導板の他
    面に陽極側を重ねられ片側アームを構成する第1の複数
    の平形素子と、他側の前記L形導板の他面に陰極側を重
    ねられ他側アームを構成する第2の複数の平形素子と、
    前記第1の平形素子の陰極側と前記第2の平形素子の陽
    極側を接続する渡り導体と、前記L形導体の他面と前記
    渡り導体間及び前記L形導体の対向面間に設けられた絶
    縁層と、前記L形導板、ヒートシンク、平形素子及び前
    記渡り導体を加圧する加圧機構を備えた電力半導体素子
    ユニット。
  3. 【請求項3】 平行に隣設された断面コ字状の一対の導
    板に挿着されたヒートシンクと、片側の前記導板の外面
    に陽極側を重ねられた片側アームを構成する複数の第1
    の平形素子と、他側の前記導板の外面に陰極側を重ねら
    れ他側アームを構成する第2の平形素子と、前記第1の
    平形素子の陰極側と前記第2の平形素子の陽極側を接続
    する渡り導体を備えた電力半導体素子ユニット。
  4. 【請求項4】 平行に隣設された断面コ字状の一対の導
    板に挿着されたヒートシンクと、片側の前記導板の外面
    に陽極側を重ねられた片側アームを構成する複数の第1
    の平形素子と、他側の前記導板の外面に陰極側を重ねら
    れ他側アームを構成する第2の平形素子と、前記第1の
    平形素子の陰極側と前記第2の平形素子の陽極側を接続
    する渡り導体と、この渡り導体と前記導板の対向面間に
    設けられた絶縁層と、前記ヒートシンク,前記導板,前
    記平形素子及び前記渡り導体を加圧する加圧機構を備え
    た電力半導体素子ユニット。
  5. 【請求項5】 ヒートシンクの片面の片側と他側に極性
    を逆向きにして片側が重ねられた第1,第2の平形素子
    の他側に重ねられ前記第1の平形素子に接続される第1
    の導板と、この第1の導板と絶縁層を介して重ねられ前
    記第2の平形素子に接続される第2の導板とを備えた電
    力半導体素子ユニット。
  6. 【請求項6】 ヒートシンクの片面の片側と他側に極性
    を逆向きにして片側が重ねられた第1,第2の平形素子
    の他側に重ねられ前記第1の平形素子に接続される第1
    の導板と、この第1の導板と絶縁層を介して重ねられ前
    記第2の平形素子に接続される第2の導板と、前記第
    1,第2の平形素子及び前記ヒートシンクと前記第1,
    第2の導板を加圧する加圧機構を備えた電力半導体素子
    ユニット。
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