JP3090072B2 - 筒内噴射式内燃機関の燃料噴射制御装置 - Google Patents

筒内噴射式内燃機関の燃料噴射制御装置

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JP3090072B2
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fuel
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combustion engine
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、筒内噴射式内燃機
関の燃料噴射制御装置に係り、詳しくは、内燃機関の気
筒内に燃料を直接噴射する燃料噴射手段を有し、運転状
態に応じて燃料噴射手段からの燃料噴射時期を制御しう
る筒内噴射式内燃機関の燃料噴射制御装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、一般的な車載用エンジンにおいて
は、燃料噴射弁からの燃料は吸気ポートに噴射され、燃
焼室には予め燃料と空気との均質混合気が供給される。
かかるエンジンでは、アクセル操作に対応して作動する
スロットル弁によって吸気通路が開閉され、この開閉に
より、エンジンの燃焼室に供給される吸入空気量(結果
的には燃料と空気とが均質に混合された気体の量)が調
整され、もってエンジン出力が制御される。
【0003】しかし、上記のいわゆる均質燃焼による技
術では、スロットル弁の絞り動作に伴って大きな吸気負
圧が発生し、ポンピングロスが大きくなって効率は低く
なる。これに対し、スロットル弁の絞りを小とし、燃焼
室に直接燃料を供給することにより、点火プラグの近傍
に可燃混合気を存在させ、当該部分の空燃比を高めて、
着火性を向上するようにしたいわゆる「成層燃焼」とい
う技術が知られている。
【0004】例えば、特開平4−183924号公報に
開示された技術においては、低負荷時には圧縮行程後半
に点火プラグ周りに向けて燃料を直接気筒内に噴射供給
して成層燃焼を行い、中・高負荷時には吸気行程及び圧
縮行程後半において点火プラグ周りに向けて燃料を直接
気筒内に噴射供給して弱成層燃焼を行うための燃料噴射
弁が設けられている。そして、エンジンの比較的低負荷
時には、成層燃焼用の燃料噴射弁から燃料が噴射され、
点火プラグ周りに偏在供給されるとともに、スロットル
弁が開かれて成層燃焼が実行される。これにより、ポン
ピングロスの低減が図られ、燃費の向上が図られる。
【0005】なお、この従来例においては、シリンダ内
低温時において燃料の蒸発を促進して良好な混合気を形
成するために、圧縮行程噴射の燃料噴射時期が進角され
るとともに点火時期が進角されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
筒内噴射式内燃機関にあっては、吸気行程噴射時でしか
も燃料噴射量の多い高負荷時にはスモークが発生するこ
とがある。スモークの発生する要因の一つは、噴射した
燃料がピストンに付着し、液膜が形成される場合であ
り、噴射時期が進角側でピストン位置が上死点に近い状
態で燃料噴射がなされた場合に発生する。
【0007】スモークの発生するもう一つの要因は、燃
料と空気の混合時間が不足した場合であり、噴射時期の
過遅角時に発生する。図8は、燃料噴射量を一定とした
場合の燃料噴射時期として表されるクランク角とトルク
(図8(a))またはスモーク(図8(b))との関係
を表している。
【0008】上述のような要因によるスモークの発生が
同図8(b)において実線で示されるグラフより読み取
れる。そこで従来は、このような特性を考慮し、同図8
に示されるように、上記両原因によるスモークの発生を
避けることができて、かつ、当該機関の最適なトルクを
得ることのできる燃料噴射時期「H」を選択するように
している。
【0009】ところが、上記のように噴射時期を選択す
る場合、次のような問題が生じることがある。すなわ
ち、機関冷間時においてシリンダ内の温度、例えば燃焼
室の壁温が低いときにはシリンダ内に噴射された燃料の
蒸発特性が悪化する。このため、スモークの発生しない
期間が狭くなり、このときの燃料噴射時期とスモークと
の関係は、上記図8(b)において点線で示されるグラ
フのようになる。従って、燃料噴射時期をたとえ上記噴
射時期「H]に設定したとしても、機関冷間時において
はやはりスモークが発生する。
【0010】本発明はこうした実情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、筒内噴射式内燃機関の燃料噴射
制御装置において、機関高負荷時であれ、また機関冷間
時であれ、スモークの発生を好適に抑制することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成させるた
めに、発明は、図1に示すように、内燃機関M1の圧
縮行程及び吸気行程において該内燃機関M1の気筒内に
燃料を直接的に噴射する燃料噴射手段M2と、前記内燃
機関M1の運転状態を検出する運転状態検出手段M3
と、該運転状態検出手段M3の検出結果に基づき前記燃
料噴射手段M2から燃料を噴射する時期を算出する燃料
噴射時期算出手段M4と、該燃料噴射時期算出手段M4
の算出結果に基づき前記燃料噴射手段M2を制御する燃
料噴射制御手段M5とを備える筒内噴射式内燃機関の燃
料噴射制御装置において、前記内燃機関M1の冷間時、
その吸気行程噴射において前記燃料噴射時期算出手段M
4により算出される燃料噴射時期を機関回転数が高くな
るに従って遅角量が増大するように遅角補正する補正手
段M6を設けたことをその要旨とするものである 上記
構成によれば、内燃機関M1の冷間時、その吸気行程噴
射において機関回転数が高くなるに従って遅角量が増大
するように燃料噴射時期が遅角補正されるため、スモー
クの発生が抑制されるようになる。
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明における内燃機関の
燃料噴射制御装置を具体化した実施の形態を図面に基づ
いて詳細に説明する。
【0016】図2は本実施の形態において、車両に搭載
された筒内噴射式エンジンの燃料噴射制御装置を示すブ
ロック図である。内燃機関としてのエンジン1は、例え
ば4つの気筒1aを具備し、これら各気筒1aの燃焼室
構造が図3に示されている。これらの図に示すように、
エンジン1はシリンダブロック2内にピストンを備えて
おり、当該ピストンはシリンダブロック2内で往復運動
する。シリンダブロック2の上部にはシリンダヘッド4
が設けられ、前記ピストンとシリンダヘッド4との間に
は燃焼室5が形成されている。また、本実施の形態では
1気筒1aあたり、4つの弁が配置されており、図中に
おいて、符号6aとして第1吸気弁、6bとして第2吸
気弁、7aとして第1吸気ポート、7bとして第2吸気
ポート、8として一対の排気弁、9として一対の排気ポ
ートがそれぞれ示されている。
【0017】図3に示すように、第1の吸気ポート7a
はヘリカル型吸気ポートからなり、第2の吸気ポート7
bはほぼ真っ直ぐに延びるストレートポートからなる。
また、シリンダヘッド4の内壁面の中央部には、点火プ
ラグ10が配設されている。さらに、第1吸気弁6a及
び第2吸気弁6b近傍のシリンダヘッド4内壁面周辺部
には燃料噴射手段としての筒内噴射用燃料噴射弁11が
配置されている。すなわち、本実施の形態においては、
筒内噴射用燃料噴射弁11からの燃料は、直接的に気筒
1a内に噴射されるようになっている(筒内噴射)。
【0018】また、図2に示すように、各気筒1aの第
1吸気ポート7a及び第2吸気ポート7bは、それぞれ
各吸気マニホルド15内に形成された第1吸気路15a
及び第2吸気路15bを介してサージタンク16内に連
結されている。各第2吸気路15b内にはそれぞれスワ
ールコントロールバルブ17が配置されている。これら
のスワールコントロールバルブ17は、共通のシャフト
18を介して、ステップモータ19に連結されている。
このステップモータ19は、後述する電子制御装置(以
下単に「ECU」という)30からの出力信号に基づい
て制御される。
【0019】前記サージタンク16は、吸気ダクト20
を介してエアクリーナ21に連結され、吸気ダクト20
内には、別途のステップモータ22によって開閉される
スロットル弁23が配設されている。つまり、本実施の
形態のスロットル弁23はいわゆる電子制御式のもので
あり、基本的には、ステップモータ22が前記ECU3
0からの出力信号に基づいて駆動されることにより、ス
ロットル弁23が開閉制御される。そして、このスロッ
トル弁23の開閉により、吸気ダクト20を通過して燃
焼室5内に導入される吸入空気量が調節されるようにな
っている。本実施の形態では、吸気ダクト20、サージ
タンク16並びに第1吸気路15a及び第2吸気路15
b等により、吸気通路が構成されている。また、スロッ
トル弁23の近傍には、その開度(スロットル開度T
A)を検出するためのスロットルセンサ25が設けられ
ている。
【0020】さらに、前記スロットル弁23よりも上流
側の吸気ダクト20内には、均質用燃料噴射弁41が設
けられている。すなわち、本実施の形態においては、均
質用燃料噴射弁41からの燃料は、吸気ダクト20内に
分散された状態で噴射され、吸気通路を経て気筒1a内
に導入されるようになっている。
【0021】なお、前記各気筒の排気ポート9には、排
気マニホルド14が接続されている。そして、燃焼後の
排気ガスは当該排気マニホルド14を介して図示しない
排気管へ排出されるようになっている。
【0022】さて、図2に示すように前述したECU3
0は、デジタルコンピュータからなっており、バス31
を介して相互に接続されたRAM(ランダムアクセスメ
モリ)32、ROM(リードオンリメモリ)33、マイ
クロプロセッサからなるCPU(中央処理装置)34、
入力ポート35及び出力ポート36を具備している。本
実施の形態においては、当該ECU30により、燃料噴
射時期算出手段、補正手段及び燃料噴射制御手段が構成
されている。
【0023】アクセルペダル24には、当該アクセルペ
ダル24の踏込み量に比例した出力電圧を発生するアク
セルセンサ26Aが接続され、該アクセルセンサ26A
によりアクセル開度ACCPが検出される。当該アクセ
ルセンサ26Aの出力電圧は、AD変換器37を介して
入力ポート35に入力される。また、同じくアクセルペ
ダル24には、アクセルペダル24の踏込み量が「0」
であることを検出するための全閉スイッチ26Bが設け
られている。すなわち、この全閉スイッチ26Bは、ア
クセルペダル24の踏込み量が「0」である場合に全閉
信号として「1」の信号を、そうでない場合には「0」
の信号を発生する。そして、該全閉スイッチ26Bの出
力電圧も入力ポート35に入力されるようになってい
る。
【0024】また、上死点センサ27は例えば1番気筒
1aが吸気上死点に達したときに出力パルスを発生し、
この出力パルスが入力ポート35に入力される。クラン
ク角センサ28は例えばクランクシャフトが30°CA
回転する毎に出力パルスを発生し、この出力パルスが入
力ポートに入力される。CPU34では上死点センサ2
7の出力パルスとクランク角センサ28の出力パルスか
らエンジン回転数NEが算出される(読み込まれる)。
【0025】さらに、前記シャフト18の回転角度は、
スワールコントロールバルブセンサ29により検出さ
れ、これによりスワールコントロールバルブ17の開度
が検出されるようになっている。そして、スワールコン
トロールバルブセンサ29の出力はA/D変換器37を
介して入力ポート35に入力される。
【0026】併せて、前記スロットルセンサ25によ
り、スロットル開度TAが検出される。このスロットル
センサ25の出力はA/D変換器37を介して入力ポー
ト35に入力される。
【0027】加えて、本実施の形態では、サージタンク
16内の圧力(吸気圧PiM)を検出する吸気圧センサ
61が設けられている。さらに、エンジン1の冷却水の
温度(冷却水温THW)を検出する水温センサ62が設
けられている。これら両センサ61,62の出力もA/
D変換器37を介して入力ポート35に入力されるよう
になっている。
【0028】本実施の形態において、これらスロットル
センサ25、アクセルセンサ26A、全閉スイッチ26
B、上死点センサ27、クランク角センサ28、スワー
ルコントロールバルブセンサ29、吸気圧センサ61及
び水温センサ62等により、運転状態検出手段が構成さ
れている。
【0029】一方、出力ポート36は、対応する駆動回
路38を介して各燃料噴射弁11,41、各ステップモ
ータ19,22、イグナイタ12(ステップモータ)等
に接続されている。そして、ECU30は各センサ等2
5〜29,61,62からの信号に基づき、ROM33
内に格納された制御プログラムに従い、燃料噴射弁1
1,41、ステップモータ19,22、イグナイタ12
等を好適に制御する。
【0030】次に、上記のようなECU30によって制
御される燃料噴射弁11からの燃料噴射量について説明
する。図4は圧縮行程と吸気行程における燃料噴射量の
制御パターンを示す。図4において、横軸は機関の負荷
を表しており、この場合、機関負荷に相当する燃料噴射
量Q(例えば、エンジン回転数とアクセル開度から求め
る)をとり、縦軸には燃料噴射量Qをとっている。燃料
噴射量Qsに相当する負荷領域までは、圧縮行程のみ燃
料が噴射される。圧縮行程燃料噴射量はQsまで漸次増
大せしめられる。負荷(燃料噴射量)Qsにおいて、圧
縮行程燃料噴射量はQdまで減少せしめられるとともに
吸気行程燃料噴射量は(Qs−Qd)まで増大せしめら
れる。Qsは中負荷付近の燃料噴射量である。燃料噴射
量がQhより多い高負荷時では、燃料を十分に拡散して
から燃焼させる均質燃焼を行う。
【0031】燃料噴射量がQsより大きくかつ、Qhよ
り小さい負荷領域においては、全燃料噴射量Qを圧縮行
程と吸気行程とに分割して噴射し、負荷がQsからQh
へ変化するに従い、圧縮行程燃料噴射量はQdからQd
dまで漸減する。一方、吸気行程燃料噴射量は、負荷が
QsからQhへ変化するに従い、漸増する。
【0032】これらにより超希薄空燃比から出力空燃比
まで連続的につなぎ、トルクの連続性を確保している。
次に、吸気行程において前記ECU30によって制御さ
れる燃料噴射弁11からの燃料噴射時期について説明す
る。
【0033】吸気行程における燃料の噴射時期はスモー
クの発生を避けることができて、かつ、最適なトルクが
得られる噴射時期を選択していることは前述したが、本
実施形態においては、エンジン冷間時等には前記ECU
30により燃料の噴射時期が遅角補正されるようにして
いる。以下では特に、この遅角補正態様について説明す
る。
【0034】エンジン冷間時においてはシリンダ内の温
度、例えば燃焼室5の壁温が低いために、シリンダ内に
噴射された燃料の蒸発特性が悪化する。そして、特に吸
気行程噴射においては燃料噴射量が多いために、ピスト
ン上面に燃料が付着して液膜が形成されやすい。このよ
うな液膜がスモークの発生につながることも前述した。
【0035】図8は既述のように、燃料噴射量を一定と
した場合の燃料噴射時期として表されるクランク角とト
ルク(図8(a))またはスモーク(図8(b))との
関係を表している。
【0036】ここで、エンジン冷間時における吸気行程
での燃料噴射時期とスモークとの関係は、図8(b)に
おいて点線で示されるグラフのようになっている。本実
施形態においては、図8(b)に点線で示されるような
エンジンの冷間時におけるスモーク発生の特性に対応し
て、吸気行程燃料噴射の噴射時期を「H」から「C」に
遅角補正するようにしている。
【0037】以下、本実施の形態に係る燃料噴射制御に
関するプログラムについて、図5に示すフローチャート
を参照して説明する。この図5は、本実施の形態におい
て吸気行程における燃料噴射時期を算出し、かつ、上記
遅角補正を行うための「燃料噴射時期算出及び遅角補正
ルーチン」を示すフローチャートである。
【0038】前記ECU30は、エンジン運転時におい
て所定のクランク角あるいは時間毎にこのルーチンに従
って繰り返し処理を行っている。先ず、ステップ101
において、ECU30は吸気行程噴射時期Ainj1を
計算する。この吸気行程噴射時期Ainj1は前記セン
サ27,28の出力に基づき求められたエンジン回転数
NEとその都度の燃料噴射量Qとに応じた値であり、例
えば図6に示されるようなマップに基づき算出される。
【0039】この図6に示されるように、吸気行程噴射
時期Ainj1はエンジン回転数NEの増加とともに大
きくなる。また、同じエンジン回転数NEでは、燃料噴
射量(負荷)Qが多い(高い)ほど大きくなる。
【0040】次にステップ102において、ECU30
は、遅角補正係数αを計算する。この遅角補正係数αも
同様にエンジン回転数NE及び燃料噴射量Qに応じた値
であり、例えば図7に示されるようなマップに基づき算
出される。
【0041】この図7に示されるように、遅角補正係数
αはエンジン回転数NEの増加とともに大きくなる。ま
た、同じエンジン回転数NEでは、燃料噴射量(負荷)
Qが多い(高い)ほど大きくなる。
【0042】更に、ステップ103において、ECU3
0は、水温センサ62により求められる水温tと予め設
定されたエンジン暖気状態での温度t(HOT)(本実
施形態では約80℃)との差、△tを計算する。この温
度差△tは、エンジン冷間時ほど大きな値となる。
【0043】次にステップ104において、ECU30
は、上記遅角補正係数αと温度差△tの積により求めら
れる吸気行程噴射時期遅角補正量△Ainj1を計算す
る。この吸気行程噴射時期遅角補正量△Ainj1はエ
ンジン冷間時ほど大きな値となり、更に、エンジン回転
数NEが増加するほど、また、同じエンジン回転数NE
では、燃料噴射量(負荷)Qが多い(高い)ほど大きく
なる。
【0044】最後にステップ105において、ECU3
0は、上記吸気行程噴射時期Ainj1と吸気行程噴射
時期遅角補正量△Ainj1との差より求められる値を
遅角補正された吸気行程噴射時期として算出し、当該ル
ーチンを終了する。
【0045】以上のように、エンジン冷間時において、
吸気行程燃料噴射時期が遅角補正される本実施の形態に
よれば、以下のような効果が得られることとなる。 ・温度差△tは、エンジン冷間時ほど大きな値となるた
め、吸気行程噴射時期の遅角補正がエンジン冷間時の燃
料の蒸発特性が悪化するときであっても、吸気行程噴射
時にピストン上面に燃料が付着し液膜が形成されてスモ
ークが発生することを、抑制できる。
【0046】・遅角補正係数αはエンジン回転数NEが
増加するほど、また、同じエンジン回転数NEでは、燃
料噴射量(負荷)Qが多い(高い)ほど大きな値となる
ため、吸気行程噴射時期の遅角補正がエンジン高負荷時
等にエンジン回転数NEが高くなって燃料の蒸発特性が
悪化するときであっても、吸気行程噴射時にピストン上
面に燃料が付着し液膜が形成されてスモークが発生する
ことを、抑制できる。
【0047】・エンジン冷間時においてスモークを抑制
しようとする場合、最適のトルクを選択することはでき
ないが、スモークを抑制できる条件の中で最適な噴射時
期を設定することができる。因みに従来、エンジン冷間
時においてスモークを抑制しようとする場合、トルクの
小さい噴射時期を選ばざるを得なかったが、本実施の形
態によれば、適正化が可能である。
【0048】実施の形態は上記に限定されるものではな
く、次のように変更してもよい
【0049】※本実施の形態においては、エンジン冷間
時の吸気行程噴射時期の遅角補正は温度差△t並びにエ
ンジン回転数NE及び燃料噴射量(負荷)Qに基づき実
施したが、エンジン回転数NE及び燃料噴射量(負荷)
Qのみにより遅角補正を実施してもよいエンジン回転
数NE及び燃料噴射量(負荷)Qによる補正の場合、エ
ンジンが高負荷で回転数が高いときにもスモークの発生
は抑制される。
【0050】※本実施形態においては、エンジン冷間時
の燃料噴射時期の設定において吸気行程における遅角と
いう制御を実施したが、これに加えて、圧縮行程におけ
る進角という制御も併せて実施してもよい。これによれ
ば、吸気行程におけるスモークの抑制と併せて、圧縮行
程における燃料の蒸発の促進ができる。
【0051】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
吸気行程噴射での機関冷間時におけるスモークの発生を
抑制することができるようになる。
【0052】
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に記載の発明の基本的な概念を示すブ
ロック図。
【図2】筒内噴射式エンジンの燃料噴射制御装置の一実
施形態を示すブロック図。
【図3】同実施形態のエンジンの気筒部分を拡大して示
す断面模式図。
【図4】負荷と燃料噴射量との関係を示すグラフ。
【図5】ECUにより実行される「燃料噴射時期算出及
び遅角補正ルーチン」を示すフロチャートである。
【図6】エンジン回転数と吸気行程燃料噴射時期との関
係を示すグラフ。
【図7】エンジン回転数と遅角補正係数との関係を示す
グラフ。
【図8】燃料噴射時期として表されるクランク角とトル
クまたはスモークとの関係を示すグラフ。
【符号の説明】
1…内燃機関としてのエンジン、5…燃焼室、11…燃
料噴射手段としての筒内噴射用燃料噴射弁、27…運転
状態検出手段を構成する上死点センサ、28…運転状態
検出手段を構成するクランク角センサ、30…燃料噴射
時期算出手段、補正手段及び燃料噴射制御手段を構成す
るECU。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の圧縮行程及び吸気行程におい
    て該内燃機関の気筒内に燃料を直接的に噴射する燃料噴
    射手段と、前記内燃機関の運転状態を検出する運転状態
    検出手段と、該運転状態検出手段の検出結果に基づき前
    記燃料噴射手段から燃料を噴射する時期を算出する燃料
    噴射時期算出手段と、該燃料噴射時期算出手段の算出結
    果に基づき前記燃料噴射手段を制御する燃料噴射制御手
    段とを備える筒内噴射式内燃機関の燃料噴射制御装置に
    おいて、前記内燃機関の冷間時、その吸気行程噴射において前記
    燃料噴射時期算出手段により算出される燃料噴射時期を
    機関回転数が高くなるに従って遅角量が増大するように
    遅角補正する補正手段を設けた ことを特徴とする筒内噴
    射式内燃機関の燃料噴射制御装置。
JP08339788A 1996-12-19 1996-12-19 筒内噴射式内燃機関の燃料噴射制御装置 Expired - Lifetime JP3090072B2 (ja)

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