JP2006250006A - 筒内直接噴射式火花点火内燃機関の制御装置 - Google Patents

筒内直接噴射式火花点火内燃機関の制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】点火時期の大幅な遅角と燃焼安定度とを両立させ、冷機時の排気ガス温度の昇温とHC排出量低減とを実現する。
【解決手段】暖機完了状態では、通常の成層燃焼運転および均質燃焼運転を行う。冷機状態では、触媒コンバータの活性化促進とHC排出量低減のために、上死点噴射運転モードとして、噴射開始時期ITSが圧縮上死点前、噴射終了時期ITEが上死点後となるように、上死点を跨いで燃料噴射が行われる。点火時期ADVは、上死点後となる。圧縮上死点では、スワールやタンブルが減衰して微小な乱れが活発化しており、ピストンの位置変化も少ないので、安定した燃焼を実現できる。負荷が増加して噴射量が大となると、点火プラグ付近の混合気が過濃となって着火性やスモークが悪化するので、(b)のように、上死点を跨ぐ主噴射I1に先だって燃料の一部を早期噴射I2として噴射する。
【選択図】図1

Description

この発明は、筒内に燃料を直接に噴射する筒内直接噴射式火花点火内燃機関に関し、特に、その噴射時期および点火時期の制御に関する。
特許文献1には、排気浄化用の触媒コンバータが活性温度よりも低い未暖機状態にあるときに、圧縮行程中に燃料噴射を行い、かつ、点火時期を圧縮上死点よりも遅角させる技術が開示されている。
特開2001−336467号公報
内燃機関冷機時の触媒の早期活性化を図るべく排気ガス温度を昇温させるとともにHCを低減するためには、点火時期をなるべく大きく遅角させることが望ましいが、点火時期を大幅に遅角すると、燃焼安定度が悪化するため、燃焼安定度の観点から定まるある限界よりも遅角することはできない。特許文献1のような従来の技術では、特に冷機時のような条件下において、安定した燃焼の確保が難しく、燃焼安定度から定まる点火時期の遅角限界が比較的進み側にあり、十分な点火時期の遅角を実現することができない。
本発明は、筒内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁を備えるとともに、点火プラグを備えてなる筒内直接噴射式火花点火内燃機関の制御装置において、所定の運転状態のとき、例えば触媒コンバータの冷機時のような排気ガス温度の昇温が必要な場合などに、上死点噴射運転モードとして、燃料噴射を、噴射開始時期が圧縮上死点前で噴射終了時期が圧縮上死点後となるように圧縮上死点を跨ぐ期間に行い、かつ、上記噴射開始時期から遅れた圧縮上死点後に点火を行うことを特徴としている。そして、特に、上記の上死点噴射運転モード中に負荷が上昇したときに、圧縮上死点を跨ぐ期間の主噴射に先だって、燃料の一部を早期噴射として噴射するようにしている。
図1は、本発明の上死点噴射運転モードにおける燃料噴射期間および点火時期を筒内圧変化とともに例示したものであり、同図の(a)のように、噴射開始時期ITSが圧縮上死点(TDC)前、噴射終了時期ITEが圧縮上死点(TDC)後となる。その間の噴射期間Tの長さは、噴射量に相当する。点火時期ADVは、圧縮上死点(TDC)後であり、噴射開始時期ITSから所定クランク角(例えば10°CA〜25°CA)遅れた時期となる。この遅れ期間Dは、一般に、燃料噴射弁から点火プラグまでの距離に相関する。
なお、圧縮上死点(TDC)を中心として前半の圧縮上死点前の期間と後半の圧縮上死点後の期間とがほぼ等しくなるように、噴射開始時期ITSおよび噴射終了時期ITEを制御するようにしてもよい。
図2は、内燃機関の1サイクル中のピストンストロークによるピストン位置変化量と燃焼室の体積変化量とを示したものである。図示するように、単位クランク角当たりの変化量は、ストロークの中間位置付近で最も大きく、下死点(BDC)付近ならびに上死点(TDC)付近では、非常に小さい。従って、本発明で燃料噴射を行う圧縮上死点付近は、ピストン位置変化や体積変化が非常に小さく、ピストンの動き等に影響されない安定した場が形成され得る。
また、筒内には、吸気行程において、スワール流やタンブル流といった比較的大きな流れのガス流動が発生し、圧縮行程においても残存しているが、このようなスワール流やタンブル流といった大きな流れは、ピストンが圧縮上死点付近に達して燃焼室が狭小なものとなると、急激に崩壊する。図3は、種々の機関回転数の下での燃焼室内の大きな流れの流速変化を示したものであり、図示するように、回転数に応じた強さのスワール流ないしタンブル流が発生するが、圧縮上死点(360°CA)に達する前に、急激に崩壊する。従って、本発明において圧縮上死点付近で噴射された燃料噴霧は、スワール流やタンブル流のような大きな流れにより動かされることがなく、点火プラグに対し、常に安定した形で噴霧を形成することが可能である。
一方、上記のスワール流やタンブル流といった比較的大きな流れのエネルギは、その流れの崩壊に伴って、微小な乱れへと遷移する。従って、燃焼室内の微小な乱れは、圧縮上死点の直前に、急激に増大する。図4は、図3に示した流れの崩壊に伴って生じる微小な乱れの強さを、流速に換算していわゆる乱れ流速として示したものであり、図示するように、圧縮上死点直前に、乱れが大きく増加する。このような微小な乱れは、燃焼場の活性化に寄与し、燃焼改善作用が得られる。
つまり、燃料が噴射される圧縮上死点付近での燃焼室内の場は、噴霧を動かしてしまうような大きな流れが存在せず、かつ燃焼を活発化させる微小な乱れが多く存在し、しかも、ピストンの動きに対し非常に安定した場となる。従って、圧縮上死点よりも遅角した点火時期でもって、安定した燃焼が可能であり、燃焼安定度の上で制限される点火時期の遅角限界が、より遅角側となる。そのため、点火時期の大幅な遅角により、排気ガス温度を大幅に昇温させることができ、かつHC排出量が低減する。
ここで、上記のように圧縮上死点を跨ぐ期間に燃料を噴射する上死点噴射運転モードにおいては、上述した安定した場の中で噴霧により点火プラグ付近に局部的に適当な空燃比の混合気が形成されることにより着火燃焼が確保される。従って、負荷が上昇し、燃料噴射量があるレベル以上になると、点火プラグ付近の混合気が過濃となり、着火性が悪化する。また、点火プラグから離れた位置に過濃な混合気の塊が存在する場合もあり、この場合には、スモークの悪化を招来する。
そこで、本発明では、上死点噴射運転モード中に負荷が上昇したときに、圧縮上死点を跨ぐ期間の主噴射で過度の量の噴射を行わずに、図1の(b)に示すように、圧縮上死点を跨ぐ期間の主噴射I1に先だって、燃料の一部を早期噴射I2として噴射するようにしている。この早期噴射I2は、図示するように、下死点より前の吸気行程中に行うことがより望ましいが、圧縮行程中であってもよい。
このように負荷が高いときに燃料の一部を早期噴射I2として噴射することで、早期噴射I2により噴射された燃料は、主噴射I1の噴射時期前に筒内に拡散し、ここに主噴射I1による燃料が噴射されるので、過濃な混合気の塊の発生が抑制される。
本発明では、例えば、負荷の増加に対し、主噴射I1の噴射量を所定の範囲に制限し、早期噴射I2の噴射量を負荷が高いほど増大させることが望ましい。また、過濃な混合気の塊の発生をより確実に抑制するために、負荷が高いほど主噴射I1の噴射量を少なく制限するようにしてもよい。
この発明によれば、点火時期を圧縮上死点よりも大幅に遅角させた状態で安定した燃焼を得ることができ、例えば内燃機関の冷機時に、排気ガス温度を昇温させて触媒の早期活性化を図ることができるとともに、HC排出量の低減が可能となる。そして、負荷が上昇したときには、燃料の一部を早期噴射として噴射することにより、着火性の悪化やスモークの悪化を回避することができる。
以下、この発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図5〜図7は、この発明が適用される筒内直接噴射式火花点火内燃機関の一実施例を示しており、特に、図5,図6は、一つの気筒の構成を示し、図7は機関全体のシステム構成を示している。
図5,図6に示すように、シリンダブロック1に形成されたシリンダ2にピストン3が摺動可能に配置されているとともに、シリンダブロック1上面に固定されたシリンダヘッド4と上記ピストン3との間に、燃焼室5が形成されている。上記シリンダヘッド4には、吸気弁6によって開閉される吸気ポート7と、排気弁8によって開閉される排気ポート9と、が形成されている。1つの気筒に対し、一対の吸気弁6と一対の排気弁8とが設けられており、これらの4つの弁に囲まれた燃焼室5天井面中心部に、点火プラグ10が配置されている。また、この実施例では、運転状態によってタンブル流を強化することができるように、吸気ポート7内に、該吸気ポート7内を上下2つの流路に区画する隔壁11が設けられているとともに、その下側の流路を上流端で開閉するタンブル制御弁12が設けられている。当業者には容易に理解できるように、タンブル制御弁12によって下側の流路を閉塞した状態ではタンブル流が強化され、タンブル制御弁12を開いた状態ではタンブル流が弱まる。なお、このタンブル制御弁12は本発明において必ずしも必須のものではなく、省略することも可能であり、また、これに代えて、公知のスワール制御弁を設けるようにしてもよい。
上記シリンダヘッド4の吸気ポート7の下側、より詳しくは一対の吸気ポート7の中間部の位置には、筒内へ燃料を直接噴射する燃料噴射弁15が配置されている。この燃料噴射弁15は、平面図上において図示せぬピストンピンと直交する方向に沿って燃料を噴射するように配置されているとともに、図5の断面図上において、斜め下方を指向して配置されているが、下方への傾斜角は比較的小さく、つまり水平に近い方向へ燃料を噴射する。
一方、ピストン3の頂部は、ペントルーフ型をなす燃焼室5天井面の傾斜に沿った凸部形状をなしているとともに、その中央部に、平面図上において略矩形をなす凹部16が形成されている。この凹部16の底面は、タンブル流に沿うように、所定の曲率半径の円弧面ないしは円弧に近似した湾曲面をなしている。
図7に示すように、この実施例の内燃機関は、例えば直列4気筒機関であり、各気筒の排気ポート9が接続された排気通路21に、排気浄化用の触媒コンバータ22が設けられており、その上流側に、酸素センサ等の空燃比センサ23が配置されている。また、各気筒の吸気ポート7が接続された吸気通路24は、その入口側に、制御信号により開閉される電子制御スロットル弁25を備えている。上記排気通路21と上記吸気通路24との間には、排気還流通路26が設けられており、その途中に、排気還流制御弁27が介装されている。また、各気筒のタンブル制御弁12は、ソレノイドバルブ28を介して導入される吸入負圧により動作する負圧式タンブル制御アクチュエータ29によって、一斉に開閉される構成となっている。
また、上記燃料噴射弁15には、燃料ポンプ31およびプレッシャレギュレータ32によって適宜な圧力に調圧された燃料が、燃料ギャラリ33を介して供給されている。従って、各気筒の燃料噴射弁15が制御パルスにより開弁することで、その開弁期間に応じた量の燃料が噴射される。また、各気筒の点火プラグ10は、イグニッションコイル34に接続されている。
上記内燃機関の燃料噴射時期や噴射量、点火時期等は、コントロールユニット35によって制御される。このコントロールユニット35には、アクセルペダル踏み込み量を検出するアクセル開度センサ30の検出信号や、クランク角センサ36の検出信号、空燃比センサ23の検出信号、冷却水温を検出する水温センサ37の検出信号、等が入力されている。
上記のように構成された内燃機関においては、暖機が完了した後の状態、例えば冷却水温が80℃を越えているときには、通常の成層燃焼運転および均質燃焼運転が行われる。
すなわち、低速低負荷側の所定の領域では、通常の成層燃焼運転モードとして、基本的にタンブル制御弁12を閉じた状態の下で、圧縮行程の適宜な時期に燃料噴射が行われ、かつ圧縮上死点前の時期に点火が行われる。なお、この運転モードでは、圧縮上死点前に必ず燃料噴射が終了する。圧縮行程中にピストン3へ向けて噴射された燃料は、凹部16に沿って旋回するタンブル流を利用して点火プラグ10近傍へ集められ、ここで点火される。そのため、平均的な空燃比がリーンとなった成層燃焼が実現される。
また、暖機完了後の高速高負荷側の所定の領域では、通常の均質燃焼運転モードとして、基本的にタンブル制御弁12を開いた状態の下で、吸気行程中に燃料噴射が行われ、かつ圧縮上死点前のMBT点において点火が行われる。この場合は、燃料は筒内で均質な混合気となり、基本的に理論空燃比近傍で運転が行われる。
これに対し、内燃機関の冷却水温が80℃以下のとき、つまり暖機が完了していない状態では、触媒コンバータ22の活性化つまり温度上昇の促進とHC排出量低減のために、上死点噴射運転モードとなる。この上死点噴射運転モードでは、前述した図1の(a)に示したように、噴射開始時期ITSが圧縮上死点(TDC)前、噴射終了時期ITEが圧縮上死点(TDC)後となり、圧縮上死点を跨いで燃料噴射が行われる。点火時期ADVは、圧縮上死点(TDC)後となり、噴射開始時期ITSから10°CA〜25°CA遅れた時期に点火される。この遅れ期間の間に、燃料噴霧がちょうど点火プラグ10付近に到達し、点火プラグ10付近に可燃混合気を形成するので、確実に着火燃焼に至り、成層燃焼が行われる。このとき、燃料噴射量は、平均的な空燃比が理論空燃比となるように制御される。
本実施例では、上記の燃料噴射時期は、噴射開始時期ITSが所定のクランク角となるように制御され、噴射終了時期ITEは、この噴射開始時期ITSと燃料噴射量(噴射時間)とによって定まる。なお、燃料噴射期間における圧縮上死点前の期間と圧縮上死点後の期間とが等しくなるように、燃料噴射量に基づき、噴射開始時期ITSと噴射終了時期ITEとを求めるようにすることも可能である。
前述したように、この上死点噴射運転モードにおいて燃料が噴射される圧縮上死点付近での燃焼室内の場は、大きな流れの崩壊により噴霧を動かしてしまうような大きな流れが存在せず、かつ大きな流れの崩壊に伴い、燃焼を活発化させる微小な乱れが多く存在し、しかも、ピストンの動きに対し非常に安定した場となる。そして、このように大きな流れが存在しない安定した場の中で、高圧で燃料噴射を行うことにより、噴霧自体のエネルギによって筒内に微小な乱れを積極的に生成することができる。従って、圧縮上死点よりも遅角した点火時期でもって、安定した燃焼が可能であり、燃焼安定度の上で制限される点火時期の遅角限界が、より遅角側となる。そのため、点火時期の大幅な遅角により、排気ガス温度を大幅に昇温させることができ、かつHC排出量が低減する。
ここで、上記の上死点噴射運転モードにおいては、前述したように、負荷の上昇に伴い、燃料噴射量があるレベル以上になると、噴霧により形成される混合気の塊が過濃となり、着火性やスモークが悪化する。そのため、図8に冷機時の運転モードを示すように、上死点噴射運転モードの領域内であっても、所定値以上の負荷の領域では、図1の(b)に示したように、圧縮上死点を跨ぐ期間の主噴射I1に先だって、例えば吸気行程中に、燃料の一部を早期噴射I2として噴射するように予め設定されている。この早期噴射I2の噴射量は、負荷が高いほど増大し、主噴射I1の噴射量の最大量は、負荷が高くなっても所定量に制限される。
図9は、負荷が比較的高い場合の点火プラグ10付近の空燃比を示しており、主噴射I1のみで全量を噴射した場合には、細実線で示すように、点火プラグ10付近の空燃比が可燃混合気領域を越えて過度に濃くなり、着火性が悪化する。これに対し、主噴射I1に先だって早期噴射I2を行う場合には、太実線で示すように、早期噴射I2によって燃焼室5全体に希薄な混合気が形成され、かつ主噴射I1の噴射量が少なくなることから、点火プラグ10付近の空燃比のピークが抑制される。従って、負荷上昇時にも良好な着火性を維持できる。
なお、上記のように主噴射I1に加えて早期噴射I2を行う場合、主噴射I1の噴射量を、負荷が高いほど減少させるようにすれば、例えば図9に太実線で示す状態から負荷がさらに増加したとしても空燃比のピークがあまり変化しないようにすることができ、着火性やスモークの悪化をより高負荷側で回避できる。
図10は、負荷に対するスモークの特性を示している。前述したように、過濃な混合気の塊はスモークの要因となり、主噴射I1のみで全量を噴射した場合には、細実線で示すように、ある負荷でスモークが許容レベルL以上となる。これに対し、主噴射I1に先だって早期噴射I2を行う場合には、太実線で示すように、より高負荷側までスモークが許容レベルL以下に維持される。
なお、図8に示すように、冷機時であっても、高負荷域および高速域においては、上死点噴射運転モードは解除され、通常モードとして通常の成層燃焼運転ないしは均質燃焼運転が行われる。
また、図8に示す主噴射I1のみによる領域から主噴射I1および早期噴射I2を行う領域へ移行する際には、早期噴射I2の最小限の噴射量(つまり最小限の噴射パルス幅)を確保するように、これに対応して主噴射I1の噴射量をステップ的に減少させることが望ましい。これにより、早期噴射I2の噴射期間が過度に短くならずに安定した噴射量制御が可能であるとともに、トルク段差の発生を回避できる。
上記実施例では、冷機時に触媒コンバータ22の早期活性化を図るために上死点噴射運転モードを実行するようにしているが、例えばNOxを吸着する公知のNOx触媒において、触媒再生のために触媒温度を一時的に高温化するような場合にも、本発明は適用することができる。
本発明の燃料噴射期間および点火時期の一例を示した特性図。 サイクル中のピストン位置変化量と体積変化量の特性図。 大きな流れのサイクル中の変化を示す特性図。 微小な乱れのサイクル中の変化を示す特性図。 筒内直接噴射式火花点火内燃機関の一実施例を示す断面図。 同じく平面図。 この内燃機関全体のシステム構成を示す構成説明図。 機関運転条件に対する冷機時の運転モードを示す特性図。 点火プラグ付近の空燃比の変化を示す特性図。 負荷に対するスモークの特性を示す特性図。
符号の説明
3…ピストン
5…燃焼室
10…点火プラグ
15…燃料噴射弁

Claims (10)

  1. 筒内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁を備えるとともに、点火プラグを備えてなる筒内直接噴射式火花点火内燃機関の制御装置において、所定の運転状態のときに、上死点噴射運転モードとして、燃料噴射を、噴射開始時期が圧縮上死点前で噴射終了時期が圧縮上死点後となるように圧縮上死点を跨ぐ期間に行い、かつ、上記噴射開始時期から遅れた圧縮上死点後に点火を行うとともに、この上死点噴射運転モード中に負荷が上昇したときに、圧縮上死点を跨ぐ期間の主噴射に先だって、燃料の一部を早期噴射として噴射することを特徴とする筒内直接噴射式火花点火内燃機関の制御装置。
  2. 早期噴射を吸気行程中に行うことを特徴とする請求項1に記載の筒内直接噴射式火花点火内燃機関の制御装置。
  3. 上記主噴射により点火プラグ付近に形成される混合気が所定レベル以上の過濃混合気となる負荷域では、燃料の一部を早期噴射として噴射することを特徴とする請求項1または2に記載の筒内直接噴射式火花点火内燃機関の制御装置。
  4. 早期噴射の噴射量は、負荷が高いほど増大することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の筒内直接噴射式火花点火内燃機関の制御装置。
  5. 主噴射に先だって早期噴射を行っているときに、上記主噴射の噴射量は、負荷が高いほど減少することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の筒内直接噴射式火花点火内燃機関の制御装置。
  6. 負荷の上昇に伴い早期噴射を付加した運転モードに移行するときに、早期噴射の所定の最小限の噴射量を確保するように、主噴射の噴射量をステップ的に減少させることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の筒内直接噴射式火花点火内燃機関の制御装置。
  7. 所定の運転状態として、排気ガス温度の昇温が要求されたときに、上記上死点噴射運転モードを実行することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の筒内直接噴射式火花点火内燃機関の制御装置。
  8. 点火時期が、主噴射の噴射開始時期から10°CA〜25°CA遅れた時期であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の筒内直接噴射式火花点火内燃機関の制御装置。
  9. 主噴射の燃料噴射期間における圧縮上死点前の期間と圧縮上死点後の期間とがほぼ等しいことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の筒内直接噴射式火花点火内燃機関の制御装置。
  10. 平均的な空燃比がほぼ理論空燃比となることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の筒内直接噴射式火花点火内燃機関の制御装置。
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