JP3089909B2

JP3089909B2 - 製本装置

Info

Publication number: JP3089909B2
Application number: JP05229501A
Authority: JP
Inventors: 政美木下
Original assignee: Fuji Xerox Co Ltd; Fujifilm Business Innovation Corp
Current assignee: Fujifilm Business Innovation Corp
Priority date: 1993-08-23
Filing date: 1993-08-23
Publication date: 2000-09-18
Anticipated expiration: 2015-09-18
Also published as: JPH0796685A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、電子写真複写機等に接
続され、ステープラー（綴込み装置）を用いて製本物を
綴込む製本装置に対して、ステープラーの状態を検知す
る装置に関し、特に、ステープル（綴じ針）の折曲げ部
に対して複数の電極部材を対応させて、各電極部材が検
知する時間差等の情報を用いて、ステープルの状態を判
断できるようにするステープル形状検知装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】電子写真複写機等の装置で作成されたコ
ピーを綴込んで、製本物として作成したものをソータ等
のトレイに排出させるようにする装置は、従来より一般
に使用されている。例えば、特公昭６２−２１６０３号
公報等に示される例では、比較的多数枚のコピーをステ
ープルにより綴込む装置が開示されており、製本物の裏
面に突出するステープルの折曲げ部を容易に折り込むこ
とができるようにする機構が示されている。また、電子
写真複写機から排出される複数枚のコピーを綴込む装置
としては、例えば、実開昭６２−３５８６３号公報等に
示されるように、用紙の移動経路の途中に綴込み装置を
配置して、複数枚のコピーを自動的に綴込んで、製本物
として排出する機構を設けたものが知られている。前述
したように、ステープラーを用いて製本物を綴込む装置
では、排出トレイ等に製本物をそのまま収容することが
できるので、製本物の取扱いを容易に行うことができ、
コピーの後処理の手間をオペレータに負担させることが
なくなるという特徴を発揮することができる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、ステープラ
ーを用いて製本物を綴込んだ際に、ステープルの折曲げ
部が不完全な状態で折り込まれている場合には、製本物
の見映えが良くないことの他に、異常な折曲げ部が搬送
路のガイド部材等に引っ掛かったりすることがある。ま
た、ステープルによる綴込みが良好に行われない状態で
は、トレイから製本物を取り出して分配する際に、２部
の製本物が重なったままとなったりすることがあり、製
本物の取扱い性に支障が生じるという問題がある。前記
ステープルの異常状態としては、例えば、図６ないし図
８に示されるように、ステープルの折曲げ部が製本物の
裏面に正常に折り込まれていない場合が想定される。前
記ステープルの状態を示す図において、図６に示される
例では、ステープルの一方の折曲げ部７は正常に折り込
まれていても、他方の折曲げ部８ａは曲がった状態にあ
る。また、図７に示される例では、折曲げ部７ａは正常
であっても、他方の折曲げ部８ｂは反対側に曲げられた
状態にある。さらに、図８に示される例では、折曲げ部
７ｂは若干短い状態で折り曲げられているが、他方の折
曲げ部８ｃは少しだけ折り曲げられた状態にある。そし
て、前記ステープルの異常状態を示す例において、折曲
げ部が良好な状態で折り曲げられていない場合には、そ
の折曲げ部の先端部が製本物の裏面に突出した状態にな
ることが多いために、製本物の取扱いに支障が生じる恐
れがある。

【０００４】そこで、前述したようなステープルの異常
状態の検知を行って、不完全な製本物を排除するため
に、例えば、実開平３−７０９６７号公報等に示される
ように、ステープラーの異常を検知する装置が提案され
ている。前記従来例では、ステープラーの所定の位置に
製本物の上下に対応させて電極を配置し、ステープルを
介して上下の電極の通電状態を検知することにより、ス
テープルによる綴込み状態の異常を知ることができるよ
うにされている。ところが、前記従来例では、ステープ
ルが装着されていない状態は容易に判断することができ
るものの、ステープルの折曲げ部の折り曲げ状態の異常
は判断することができないという問題が残っている。し
たがって、製本物の裏面に折曲げ部が突出した状態のま
ま残っているような不完全な状態で、製本物を取り扱う
という問題を解決することができずに、オペレータに対
して余分な負担を強いることがある。

【０００５】

【発明の目的】本発明は、前述したようなステープルに
よる綴込みの問題を解消するもので、製本物の裏面に突
出する折曲げ部の状態を容易に判断できるような装置を
提供することを目的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、画像形成装置
により作成された記録紙を多数枚重ねてステープラーに
より綴込み、製本物を作成する製本装置に関する。本発
明の請求項１の発明は、ステープルの上部に接触する上
部電極と、ステープルの折曲げ部に接し、巾方向の状態
を検知する下部電極と、前記下部電極の電極部材により
検知した情報にもとづいて、ステープルの折曲げの状態
を検知する検知手段とを設け、前記ステープルの状態を
検知する検知手段には、ステープルの折曲げ部の上部に
対応させて配置し、ステープルの上部に接触させる上部
電極と、巾が狭くてステープルの長さ方向に複数の電極
部材を絶縁体で区切って配置し、製本物の下部に突出す
るステープルの折り曲げ部に対応させた複数の巾の狭い
下部電極と、前記上部電極に接続する給電回路と、前記
下部電極に接続する受電回路と、演算手段前記受電回路
に接続される判定手段を設けた制御装置と、を設け、各
下部電極から得られる検知情報の時間差もしくは検知の
有無の情報により、ステープルの状態の検知を行うこと
を特徴とする。

【０００７】

【作用】前述したように、検知装置を構成する下部電極
を、ステープルの折曲げ部に接し、巾方向の状態を検知
するものとして構成しているので、それぞれの電極部材
の検知情報を制御装置に入力して、その検知信号にもと
づいてステープルの装着状態を検知することができ、折
曲げ部の異常状態の検知を正確に行うことができる。そ
して、製本物に対してステープルが装着されていない状
態はもちろん、折曲げ部が不完全に折り曲げられた状態
や、予定した長さの折曲げ部が検知されない場合でも、
その検知情報を得ることができるので、不完全な製本物
をトレイに収容したりすることがなくなる。

【０００８】

【実施例】図示される例にしたがって、本発明の装置の
構成を説明する。図１に示される例は、製本物の作成装
置の構成を示すもので、トレイ２の端部に配置するステ
ープラー５により、製本物１に対する綴込みの動作を行
うようにしている。前記トレイ２は、例えば、電子写真
複写機の排出路の途中等に配置することができるもの
で、電子写真複写機から排出されるコピーを、図示を省
略した紙揃え機構等を介して、所定の枚数堆積させた状
態で先端部を揃えて、ステープラー５による綴込み位置
に位置決めする。そして、トレイの端部に配置するステ
ープラー５を用いてステープル６による綴込みを行い、
製本されたものを搬送ローラ装置３を用いて排出側に移
動させることができるようにする。前記トレイ２の所定
の位置には、ステープルの装着状態を検知するための検
知装置１０を配置して、前記検知装置１０の上部電極１
１と下部電極１５とを、ステープル６の上下に挟むよう
にして、ステープルの状態を検知する作用を行う。

【０００９】前記検知装置１０は、図２、３に示される
ように、トレイ２の上面よりも若干上方に突出する下部
電極１５と、トレイ上を移動する製本物の上面に離接す
る上部電極１１とを配置している。前記上部電極１１
は、ソレノイド１２とスプリング１３とを用いて、製本
物の上に押圧する作用を行い得るようにしている。な
お、前記上部電極１１を支持するためには、図示される
ように、任意の形状の電極部材を、スプリング等により
押圧する機構を用いることができる。これに対して、本
発明の実施例に示されるように、上部電極をトレイに対
して離接させる手段を用いる場合には、トレイ上にコピ
ーを堆積させて位置決めする際に、上部電極が邪魔にな
らない状態に保持することができる。また、前記上部電
極１１に対応させて配置する下部電極１５は、多数の電
極部材１６ａ〜１６ｈを所定の間隔で配置しているもの
で、図３に示される例では、折曲げ部７、８のそれぞれ
に対して、２つの電極部材が対応する状態に設定されて
いる。

【００１０】前記検知装置１０に対応させて配置する制
御装置２０は、図２に示されるように、演算手段２１、
判定手段２２および、ソレノイド駆動手段２３と、電極
に接続される給電回路２５、受電回路２６から構成され
る。前記給電回路２５は、演算手段２１からの信号によ
り、上部電極１１に対して所定の電圧を印加するための
ものであり、受電回路２６は、図３の電極部材１６ａ、
１６ｂ……からの検知信号を個別に入力して、演算手段
２１に受電の信号を伝達するために用いる。また、前記
ソレノイド駆動手段２３は、ステープルにより綴込まれ
た製本物がトレイ２から排出される際に、所定のタイミ
ングで上部電極１１を製本物に押圧する動作を制御す
る。なお、前記図２に示される例において、下部電極１
５は製本物の移動方向に対して短い部材として構成され
ており、折曲げ部が横方向に曲っている状態では、２つ
の電極部材による検知時間に差が生じるようになる。

【００１１】前述したように構成してなる本発明の検知
装置において、給電回路２５を介して上部電極１１に通
電される時間は、トレイ上をステープルの部分が通過す
る間だけに限定することができる。また、前記上部電極
１１に対して通電している間に、下部電極１５を構成す
る電極部材の受電時間のずれを、受電回路２６を介して
演算手段２１に入力し、判定手段２２においてステープ
ルの状態の判断を行うようにする。なお、前記受電回路
２６に入力される受電信号は、図３の電極部材１６ａ、
１６ｂ……の各々から信号ａ、ｂ……が入力され、その
受電信号を、演算手段２１に伝達させるようにする。そ
して、前記判定手段２２において、ステープルの装着状
態が正常でないと判断された場合には、その製本物を正
常なトレイに向けて排出させずに、不良製本物を排出す
るトレイに向けて分岐させるような手段を構成すること
ができる。

【００１２】前述したように構成される本発明の検知装
置において、電極部材１６ａ……から出力される受電信
号は、製本物に対するステープルの装着状態が正常な場
合には、図４に示されるようになる。つまり、ステープ
ルの２つの折曲げ部について、一方の折曲げ部７には２
つの電極部材１６ｂ、１６ｃが対応し、他方の折曲げ部
８に対しては２つの電極部材１６ｆ、１６ｇが対応する
状態で下部電極１５を構成している。そして、上部電極
１１に対して給電回路２５から給電を開始し、所定の時
間ｔ１が経過した後で、２つの折曲げ部７、８に対応す
る電極部材からの受電信号ｂ、ｃ、ｆ、ｇのそれぞれが
得られるので、その受電信号を処理する判定手段２２か
らは、ステープルが正常に装着されたという判断が出力
される。

【００１３】これに対して、ステープルが正常に装着さ
れていない場合には、図５に示されるように、受電信号
に乱れが生じる状態となり、正常状態では出力されない
信号ａと、折曲げ部が異常な位置にあることを示す信号
ｆがそれぞれ出力されることになる。つまり、前記図５
に示される例では、一方の折曲げ部が曲がった状態にあ
り、他方の折曲げ部が反対側に曲げられた状態にある場
合を示している。そして、反対側に曲げられた折曲げ部
からは、受電信号ａ、ｂが得られることになり、他方の
折曲げ部を検知する信号は、信号ｇは正常なタイミング
で得られるものの、別の信号ｆは時間差ｔ２を持って発
生する。したがって、前記図５のような受電信号を制御
装置で処理することにより、判定手段２２からはステー
プルの装着状態に異常が発生していると判断することが
できる。また、前記図５のグラフに示されるように、電
極部材からの検知信号が予期されないタイミングや、検
知してはいけない電極部材から出力された場合にも、ス
テープルの異常の信号が、判定手段から出力されること
になる。前述したように、製本物が正常な状態で綴じ込
まれていないことが判断された場合には、その製本物を
正常なトレイとは別のトレイに向けて排出させるような
処理を行うことができる。

【００１４】また、前記検知装置においては、ステープ
ルを製本物の移動方向に対して直角な方向に取り付け、
前記ステープルに直交する状態で下部電極の電極部材を
並べている。そして、前記ステープルの折曲げ部の各々
に対して、２つ以上の電極部材が接する状態で装着状態
の検知を行い得るようにすることにより、折曲げ部の曲
りや不完全な曲げ状態を検知することが可能になる。な
お、前記図８に示されたように、折曲げ部が十分に製本
物の裏面に突出していない場合には、１つずつの電極部
材からの検知信号が得られることになるので、製本物の
綴込み状態が正常でないことが判断される。前述したよ
うにして、前記図６〜８のそれぞれの状態に応じた検知
信号が、受電回路を介して制御装置に入力されるので、
ステープルの装着状態を容易に判断することができる。
そして、前述したように、ステープラーにより製本物を
綴込む位置の近傍にステープルの状態を検知する手段を
配置することにより、綴込み不良が発生することを防止
できる。また、製本物の見映えに影響を与えるような状
態でも、その文書を綴じ直すことができ、装置の信頼性
を向上させることができ、製本物として排出されたもの
の取扱いに際して、オペレータに余分な負担を強いるこ
とがなくなる。したがって、製本物に対してステープル
が装着されていない状態はもちろん、折曲げ部が不完全
に折り曲げられた状態や、予定した長さの折曲げ部が検
知されない場合でも、その検知情報を得ることができる
ので、不完全な製本物をトレイに収容したりすることが
なくなる。

【００１５】

【発明の効果】本発明の装置は、前述したように構成し
ているものであるから、検知装置を構成する下部電極を
ステープルの折曲げ部に接し、巾方向の状態を検知する
ものとして構成しているので、それぞれの電極部材の検
知情報を制御装置に入力して、その検知信号にもとづい
てステープルの装着状態を検知することができ、折曲げ
部の異常状態の検知を正確に行うことができる。そし
て、製本物に対してステープルが装着されていない状態
はもちろん、折曲げ部が不完全に折り曲げられた状態
や、予定した長さの折曲げ部が検知されない場合でも、
その検知情報を得ることができるので、不完全な製本物
をトレイに収容したりすることがなくなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の製本装置の構成を示す側面図であ
る。

【図２】本発明の検知装置と制御装置の構成を示す説
明図である。

【図３】本発明の検知装置の正面図である。

【図４】本発明の検知装置から得られる通電信号の状
態を示すグラフである。

【図５】ステープルが正常でない場合の信号の状態を
示すグラフである。

【図６】ステープルの異常状態を示す説明図である。

【図７】ステープルの異常状態の別の例を示す説明図
である。

【図８】ステープルの異常状態の他の例を示す説明図
である。

【符号の説明】

１製本物、２トレイ、５ステープラ
ー、６ステープル、７・８折曲げ部、１０
検知装置、１１上部電極、１５下部電
極、２０制御装置、２１演算手段、２２
判定手段、２５給電回路、２６受電回路。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) B65H 37/04 B42B 4/00 B42C 1/12 G03G 15/00 534

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】画像形成装置により作成された記録紙を
多数枚重ねてステープラーにより綴込み、製本物を作成
する製本装置において、ステープルの上部に接触する上部電極と、ステープルの
折曲げ部に接し、巾方向の状態を検知する下部電極と、前記下部電極の電極部材により検知した情報にもとづい
て、ステープルの折曲げの状態を検知する検知手段とを
設け、前記ステープルの状態を検知する検知手段には、ステー
プルの折曲げ部の上部に対応させて配置し、ステープル
の上部に接触させる上部電極と、巾が狭くてステープルの長さ方向に複数の電極部材を絶
縁体で区切って配置し、製本物の下部に突出するステー
プルの折り曲げ部に対応させた複数の巾の狭い下部電極
と、前記上部電極に接続する給電回路と、前記下部電極に接
続する受電回路と、演算手段前記受電回路に接続される判定手段を設けた制
御装置と、を設け、各下部電極から得られる検知情報の時間差もしくは検知
の有無の情報により、ステープルの状態の検知を行うこ
とを特徴とする製本装置。