JP3089625B2 - 自己乳化型ポリイソシアネ−トの製造方法 - Google Patents

自己乳化型ポリイソシアネ−トの製造方法

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JP3089625B2
JP3089625B2 JP05282048A JP28204893A JP3089625B2 JP 3089625 B2 JP3089625 B2 JP 3089625B2 JP 05282048 A JP05282048 A JP 05282048A JP 28204893 A JP28204893 A JP 28204893A JP 3089625 B2 JP3089625 B2 JP 3089625B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水溶性樹脂及び/又は
水性エマルジョンと添加剤等と組み合わせて水性塗料お
よびコ−ティング剤として用いることのできる、自己乳
化型ポリイソシアネ−トの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】有機溶剤を含有する塗料は、人体への悪
影響、爆発火災などの安全衛生上の問題、また大気汚染
など公害問題を有するので、これらの問題点を改善する
ため、近年、水系塗料の開発が活発に行われている。従
来から、水系塗料の結合剤として、水溶性高分子溶液や
水性エマルジョンが使用されているが、これらの結合剤
だけでは、要求される物性を発現できないことが多く、
一般に、耐候性、密着性等の向上のため、架橋剤が使用
される。架橋システムには種々の反応があるが、これら
の中でNCO基と水酸基との反応を利用した例として、
特開昭62−41270号と特開平3−81380号が
挙げられる。これらは双方ともに、架橋剤として有機ポ
リイソシアネ−トを使用している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来、
水性エマルジョン塗料の添加剤として使用される有機ポ
リイソシアネ−トは、水性化されていないため、塗料中
での分散安定性が悪く、添加効果が十分現れない。その
ため、塗料中に分散するのに十分なだけの乳化剤を加え
ることを必要とした。また、NCO基は水および塗料中
の樹脂との反応が速いため、可使時間が短く、塗装作業
が非常に制約されていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、このよう
な従来の問題点を解決するために鋭意検討した結果、ポ
リイソシアネ−トにポリアルキレンエ−テルアルコ−ル
等の親水性鎖を導入して分散安定性を向上させ、必要に
応じて適度な鎖長を有する疎水鎖をバランス良く導入し
て、水中でのNCO基の保護を界面化学的手法で積極的
に行うことにより、ポリイソシアネ−トの水性塗料中の
分散安定性とNCO基の安定性の両立を可能とすること
を見いだし、本発明を完成するに至った。
【0005】即ち、本発明は、有機ポリイソシアネ−ト
にポリオ−ルを付加させて得られるNCO基末端プレポ
リマ−に、イソシアヌレ−ト化触媒を加えてイソシアヌ
レ−ト環を導入し、次いで未反応のモノマ−を除去した
後、このイソシアヌレ−ト環を導入したNCO基末端プ
レポリマ−(イ)、NCO基と反応しうる活性水素基を
有する親水性界面活性剤(ロ)及び脂肪酸とアルコ−ル
の炭素数の和が8以上でNCO基と反応しうる活性水素
基を有する脂肪酸エステル(ハ)を、成分(イ)のNC
O基含有量を基準として、成分(ロ)をその相対活性水
素基含有量が0.1〜30.0mol%となる量、か
つ、成分(ハ)をその相対活性水素基含有量が25.0
mol%以下となる量で使用して反応させること、を特
徴とする自己乳化型ポリイソシアネ−トの製造方法であ
る。
【0006】また本発明は、有機ポリイソシアネ−ト
と、ポリオ−ルと、NCO基と反応しうる活性水素基を
有する親水性界面活性剤とを、有機ポリイソシアネ−ト
のNCO基含有量を基準として、前記親水性界面活性剤
をその相対活性水素基含有量が0.1〜30.0mol
%となる量で使用して反応させた後に、イソシアヌレ−
ト化触媒を加えてイソシアヌレ−ト環を導入し、次いで
未反応のモノマ−を除去すること、を特徴とする自己乳
化型ポリイソシアネ−トの製造方法である。
【0007】さらに本発明は、有機ポリイソシアネ−ト
と、ポリオ−ルと、NCO基と反応しうる活性水素基を
有する親水性界面活性剤と、脂肪酸とアルコ−ルの炭素
数の和が8以上でNCO基と反応しうる活性水素基を有
する脂肪酸エステルとを、有機ポリイソシアネ−トのN
CO基含有量を基準として、前記親水性界面活性剤をそ
の相対活性水素基含有量が0.1〜30.0mol%と
なる量、かつ、前記脂肪酸エステルを相対活性水素基含
有量が25.0mol%以下となる量で使用して反応さ
せた後に、イソシアヌレ−ト化触媒を加えてイソシアヌ
レ−ト環を導入し、次いで未反応のモノマ−を除去する
ことを特徴とする、2.0〜4.2の平均NCO官能基
数を有する自己乳化型ポリイソシアネ−トの製造方法で
ある。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる有機ポリイソ
シアネ−トとしては、具体的には例えば、2,4−トリ
レンジイソシアネ−ト、2,6−トリレンジイソシアネ
−ト、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネ−ト、
2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネ−ト、4,
4’−ジフェニルエ−テルジイソシアネ−ト、2−ニト
ロジフェニル−4,4’−ジイソシアネ−ト、2,2’
−ジフェニルプロパン−4,4’−ジイソシアネ−ト、
3,3’−ジメチルジフェニルメタン−4,4’−ジイ
ソシネ−ト、4,4’−ジフェニルプロパンジイソシア
ネ−ト、m−フェニレンジイソシアネ−ト、p−フェニ
レンジイソシアネ−ト、ナフチレン−1,4−ジイソシ
アネ−ト、ナフチレン−1,5−ジイソシアネ−ト、
3,3’−ジメトキシジフェニル−4,4’−ジイソシ
アネ−トなどの芳香族ジイソシアネ−ト、1,6−ヘキ
サメチレンジイソシアネ−ト、1,4−テトラメチレン
ジイソシアネ−ト、リジンジイソシアネ−ト等の脂肪族
イソシアネ−ト、キシリレン−1,4−ジイソシアネ−
ト、キシリレン−1,3−ジイソシアネ−ト等の芳香脂
肪族ジイソシアネ−ト、イソホロンジイソシアネ−ト、
水素添加トリレンジイソシアネ−ト、水素添加キシレン
ジイソシアネ−ト、水素添加ジフェニルメタンジイソシ
アネ−ト、水素添加テトラメチルキシレンジイソシアネ
−ト等の脂環族ジイソシアネ−トが挙げられる。また、
有機ポリイソシアネ−トのポリメリック体やポリイソシ
アネ−トのポリオ−ルアダクトは、いずれも本発明に使
用できる。あるいはこれら化合物の反応、例えばウレト
ジオン化反応、カルボジイミド化反応、ウレトンイミン
化反応、ビュレット反応などによるイソシアネ−ト変性
体などを含有しても良い。これら有機ポリイソシアネ−
トは単独または2種以上の混合物で使用することができ
る。これら有機ポリイソシアネ−トのうちで、水分散安
定性、水分散後のNCO基の安定性、無黄変性等を考慮
した場合、脂肪族あるいは脂環式ポリイソシアネ−トが
好ましい。
【0009】本発明において有機ポリイソシアネ−トの
全NCO基の好ましくは0.5〜15重量%をウレタン
化するためのポリオ−ルとしては、エチレングリコ−
ル、1,3−ブタンジオ−ル、ネオペンチルグリコ−
ル、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオ−ル、2
−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオ−
ル、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオ−
ル、2−エチル−1,3−ヘキサンジオ−ル、2−n−
ヘキサデカン−1,2−エチレングリコ−ル、2−n−
エイコサン−1,2−エチレングリコ−ル、2−n−オ
クタコサン−1,2−エチレングリコ−ル、水素添加ビ
スフェノ−ルA、ジプロピレングリコ−ル、3−ヒドロ
キシ−2,2−ジメチルプロピル−3−ヒドロキシ−
2,2−ジメチルプロピオネ−ト等が挙げられる。これ
らの分子量は62〜3000、特に100〜1000が
好ましい。これらのポリオ−ルを導入することにより、
水溶性高分子溶液や水性エマルジョンとの相溶性を向上
させることができる。
【0010】本発明における有機ポリイソシアネ−ト付
加体は、耐熱性や架橋性をさらに良好にするため、イソ
シアヌレ−ト化触媒を加えて反応させることより分子内
にイソシアヌレ−ト環構造を導入できる。例えば、イソ
シアヌレ−ト化触媒である第3級アミン類、アルキル置
換エチレンイミン類、第3級アルキルフォスフィン類、
アセチルアセトン属塩類、各種有機酸の金属塩類等を単
独使用あるいは併用し、必要に応じて助触媒、例えばフ
ェノ−ル性ヒドロキシル基含有化合物、アルコ−ル性ヒ
ドロキシル基含有化合物等を用い、通常0〜90℃の反
応温度で溶剤不存在下またはポリウレタン工業に常用の
不活性溶剤、例えばトルエン、キシレン等の芳香族系、
メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケト
ン系、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系、プロピ
レングリコ−ルメチルエ−テルアセテ−ト、エチル−3
−エトキシプロピオネ−ト等のグリコ−ルエ−テルエス
テル系の存在下および場合によっては反応温度で液状の
ポリオ−ルまたはDOP等の可塑剤中において製造され
る。触媒は、停止剤として例えばリン酸、パラトルエン
スルホン酸メチル、硫黄等を使用することにより不活性
化し、反応を停止させることができる。
【0011】本発明における自己乳化型ポリイソシアネ
−トを得るためのNCO基と反応しうる活性水素基を有
する親水性界面活性剤のうち、ノニオン性化合物として
は、ポリアルキレンエ−テルアルコ−ル、ポリオキシア
ルキレン脂肪酸エステルなどが挙げられる。ポリアルキ
レンエ−テルアルコ−ルの製造に開始剤として用いられ
る活性水素化合物としては、例えば、メタノ−ル、n−
ブタノ−ル、シクロヘキサノ−ル、フェノ−ル、エチレ
ングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、アニリン、トリ
メチロ−ルプロパン、グリセリンなどが挙げられる。こ
れらのうちでは、分散安定性を考慮した場合、短鎖アル
コ−ルを用いる方が親水性がより高いものとなるため好
ましい。またポリオキシアルキレン脂肪酸エステルの製
造に用いられる脂肪酸としては、酢酸、プロピオン酸、
酪酸などが挙げられる。これらのうちでは、分散安定性
を考慮した場合、低級脂肪酸を用いる方が親水性がより
高いものとなるため好ましい。該ポリアルキレンエ−テ
ルアルコ−ル、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステルな
どに存在するポリエ−テル鎖は一般には3〜90個であ
り、特に好ましいのは5〜50個のアルキレンオキシド
ユニットを有する純粋なエチレンオキシド鎖であるが、
全アルキレンオキシドユニット中でエチレンオキシドユ
ニットを少なくとも70%以上含む混合アルキレンオキ
シド鎖でも良い。イオン性化合物としては、脂肪酸塩、
スルホン酸塩、リン酸エステル、硫酸エステル塩等のア
ニオン性化合物、第1級アミン塩、第2級アミン塩、第
3級アミン塩、第4級アンモニウム塩、ピリジニウム塩
等のカチオン性化合物、スルホベタイン等の両性化合物
が挙げられる。イオン性は、イソシアネ−トの反応性や
塗膜の着色、劣化にも影響する場合が多く、水系樹脂、
コ−ティング剤の主剤として用いられる樹脂のイオン性
によっては沈澱、凝集物などを発生することがあるた
め、ノニオン性を使用することが望ましい。
【0012】本発明における自己乳化型ポリイソシアネ
−トを得るための、イソシアネ−ト基と反応しうる活性
水素基を有し、原料となる脂肪酸とアルコ−ルの炭素数
の和が8以上の脂肪酸エステルの(原料)脂肪酸として
は、α−オキシプロピオン酸、オキシコハク酸、ジオキ
シコハク酸、ε−オキシプロパン−1,2,3−トリカ
ルボン酸、ヒドロキシ酢酸、α−ヒドロキシ酪酸、ヒド
ロキシステアリン酸、リシノ−ル酸、リシノエライジン
酸、リシノステアロ−ル酸、サリチル酸、マンデル酸等
を挙げることができ、(原料)アルコ−ルとしては、例
えば、メチルアルコ−ル、エチルアルコ−ル、プロピル
アルコ−ル、イソプロピルアルコ−ル、ブチルアルコ−
ル等が挙げられる。該脂肪酸エステルは、ポリイソシア
ネ−トと反応した後、親油性鎖部分により、付近に存在
する未反応のNCO基とその周りに存在している水分子
との反応を、立体障害的あるいはその親油性に基づいて
界面化学的に抑制しているものと考えられる。したがっ
て親油性鎖はある程度の長さを有した方がより有効であ
り、原料となる脂肪酸とアルコ−ルの炭素数の和は12
以上であるのが更に望ましい。また、NCO基と反応す
る活性水素基の部位も末端ではなく主鎖の中心付近に存
在するほうが好ましい。
【0013】本発明の自己乳化型ポリイソシアネ−トの
製造において、該脂肪酸エステルは、該ポリイソシアネ
−トのNCO基含有量を基準として、その相対活性水素
基含有量が25.0mol%以下、好ましくは15.0
mol%以下となる量を用いる。該脂肪酸エステルの導
入量が多すぎた場合は、分散安定性が低下するため好ま
しくない。
【0014】本発明の自己乳化型ポリイソシアネ−トの
製造において、該親水性界面活性剤は、該ポリイソシア
ネ−トのNCO基含有量を基準として、その相対活性水
素基含有量が0.1〜30.0mol%、好ましくは
1.0〜20.0mol%となる量を用いる。親水性界
面活性剤の導入量が少なすぎる場合は、これにより変性
されたポリイソシアネ−トの水分散性が悪くなり、例え
ば沈降などするため好ましくない。逆に親水性界面活性
剤の導入量が多すぎる場合は、それに応じて該脂肪酸エ
ステルの導入量を増やさなければ、変性されたポリイソ
シアネ−トと水との親和性が強くなりすぎるため、水中
でのイソシアネ−ト基の安定性が悪化してしまう。また
親水性界面活性剤、該脂肪酸エステルの導入量の過度の
増大は、相対的に変性されたポリイソシアネ−トのNC
O基含有量を減少させるため避けられるべきである。従
って、該親水性界面活性剤、該脂肪族エステルによる該
ポリイソシアネ−トの変性量の上限は、平均NCO官能
基数が2.0以上となる量とすべきである。このよう
に、該ポリイソシアネ−トは該親水性界面活性剤を導入
して分散安定性を向上させ、必要に応じて疎水性である
該脂肪酸エステルをバランス良く導入することにより、
約2.0〜4.2の平均NCO官能基数を有する自己乳
化型ポリイソシアネ−トが製造される。本発明における
自己乳化型ポリイソシアネ−トは、親水鎖を導入して分
散安定性を向上させ、必要に応じて適当な長さの疎水鎖
を親水鎖とのバランスを考慮して導入したことにより、
同時に水中でのNCO基と水との反応を界面化学的に抑
制している。
【0015】本発明における自己乳化型ポリイソシアネ
−トを得るには、(1)有機ポリイソシアネ−トにポリ
オ−ルを付加させて得られるNCO基末端プレポリマ−
に、イソシアヌレ−ト化触媒を加えイソシアヌレ−ト環
構造を導入し、未反応のモノマーを除去した後、さらに
NCO基と反応しうる活性水素基を有する親水性界面活
性剤及び脂肪酸とアルコ−ルの炭素数の和が8以上でN
CO基と反応しうる活性水素基を有する脂肪酸エステル
を反応させてもよいし、(2)有機ポリイソシアネ−ト
にポリオ−ルとNCO基と反応しうる活性水素基を有す
る親水性界面活性剤を付加させ、必要に応じて脂肪酸と
アルコ−ルの炭素数の和が8以上でNCO基と反応しう
る活性水素基を有する脂肪酸エステルを反応させた後
に、イソシアヌレ−ト化触媒を加えてイソシアヌレ−ト
環構造を導入し、未反応のモノマ−を除去してもよい。
ただし、自己乳化型ポリイソシアネ−トの粘度が低いほ
うが好ましい場合、例えば組み合わせる水溶性高分子及
び/又は水性エマルジョンの粘度が低く、自己乳化型ポ
リイソシアネ−トの粘度が高いと、分散性が悪くなり作
業性に悪影響を及ぼすときなどは、(2)のように先に
ウレタン化を行った後、イソシアヌレ−ト環構造を導入
する方が粘度が低くなるため望ましい。本発明の自己乳
化型ポリイソシアネ−トの製造方法は、一般には、溶剤
の不存在下でおこなわれるが、必要に応じてウレタン工
業では常用の不活性溶剤、触媒等を使用することもで
き、50〜100℃の中程度に高められた温度にて行わ
れる。
【0016】本発明により得られる自己乳化型ポリイソ
シアネ−トには、必要に応じて他の物質、例えば顔料、
分散安定剤、粘度調節剤、レベリング剤、ゲル化防止
剤、光安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、耐熱性向上
剤、無機および有機充填剤、可塑剤、滑剤、帯電防止
剤、補強材、触媒などを添加することができる。
【0017】本発明における自己乳化型ポリイソシアネ
−トは、水溶性高分子及び/又は水性エマルジョンと配
合して塗料、コ−ティング剤または繊維、ガラス繊維等
の繊維処理剤、サイジング剤として使用することができ
る。これらの添加効果としては、従来品と比べて優れた
塗膜物性、耐熱性、耐水性、耐溶剤性、密着性向上等が
挙げられる。また、本発明における自己乳化型イソシア
ネ−トで、適度な長さの疎水鎖を親水鎖とのバランスを
考慮して導入した場合は、水中でのNCO基と水との反
応が導入した疎水鎖により抑制されているため、これら
の性能改善効果は、より長時間にわたり、しかも高度に
安定して継続する。なお添加は、自己乳化型ポリイソシ
アネ−トを水に分散した形またはポリウレタン工業で常
用の溶剤で希釈した形で添加するか、必要に応じて直接
添加してもよい。
【0018】前記水溶性高分子溶液としては、ポリビニ
ルアルコ−ル、水溶性エチレン酢ビ共重合体、ポリエチ
レンオキサイド、水溶性アクリル樹脂、水溶性エポキシ
樹脂、水溶性セルロ−ス誘導体、水溶性ポリエステルお
よび水溶性リグニン誘導体等が挙げられる。
【0019】また前記水性エマルジョンとは、いわゆる
ラテックス、エマルジョンと表現されるものすべてを包
含する。例えば、スチレンブタジエン共重合体ラテック
ス、アクリロニトリルブタジエン共重合体ラテックス、
メチルメタアクリレ−トブタジエン共重合体ラテック
ス、クロロプレンラテックス、ポリブタジエンラテック
ス等のゴム系ラテックス、ポリアクリル酸エステルラテ
ックス、ポリ塩化ビニリデンラテックス、ポリブタジエ
ンラテックス、あるいはこれらのラテックスをカルボキ
シル変性したものなどが挙げられ、また、ポリ塩化ビニ
ルエマルジョン、ウレタンアクリルエマルジョン、シリ
コンアクリルエマルジョン、酢酸ビニルアクリルエマル
ジョン、ウレタンエマルジョン、アクリルエマルジョン
等が列挙される。また、優れた耐候性、耐汚染性を有す
るフッ素エマルジョンは非架橋のため耐溶剤性は乏しい
が、本発明における自己乳化型ポリイソシアネ−トを使
用することにより、耐候性、耐汚染性をさらに向上でき
ることはもちろんのこと、耐溶剤性も改善することがで
きる。
【0020】前記水溶性高分子及び/又は水性エマルジ
ョンは、NCO基と反応しうる活性水素基を含有してい
ない場合でも、自己乳化型ポリイソシアネ−トが水溶性
高分子及び/又は水性エマルジョンの中の水と反応し、
ポリウレア化合物となり、硬く強靱な塗膜となるため、
耐候性が向上する。また、NCO基が被着剤表面に存在
する活性水素基と反応するため、密着性も向上する。し
かし、常温においてNCO基と反応しうる活性水素基を
含有する水溶性高分子及び/又は水性エマルジョンを使
用した場合は、高分子中の活性水素基と自己乳化型ポリ
イソシアネ−ト中のNCO基が反応し、架橋構造を形成
するため、耐候性、耐溶剤性などがさらに向上する。ゆ
えに、水溶性高分子及び/又は水性エマルジョンはNC
O基と反応しうる活性水素基を含有するほうがより好ま
しい。
【0021】
【発明の効果】本発明により得られる自己乳化型ポリイ
ソシアネ−トは、ポリイソシアネ−トに分散安定性を向
上させる親水鎖を導入することにより、水溶性高分子及
び/又は水性エマルジョン中の分散安定性が向上した。
さらに親水鎖とのバランスを考慮して、疎水鎖を導入し
てNCO基を界面化学的手法で積極的に保護することに
より、優れた分散安定性と分散後のNCO基の安定性が
得られた。ゆえに、水溶性高分子及び/又は水性エマル
ジョンに併用すると、本発明により得られるポリイソシ
アネ−トは分散状態での安定した使用が長時間可能とな
った。
【0022】
【実施例】次に、本発明の実施例および比較例について
詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定される
ものではない。特にことわりのない限り、実施例中の部
及び%はそれぞれ「重量部」および「重量%」を意味す
る。
【0023】[自己乳化型ポリイソシアネ−トの製造] 実施例1 攪はん機、温度計、窒素シ−ル管、冷却器のついた反応
器に、HDI300部、1,3−ブタンジオ−ル2.4
部を入れ、反応器内を窒素置換して、攪はんしながら反
応温度80℃に加温し、同温度で2時間反応させた。こ
のときの反応液のNCO基含有量を測定したところ、4
8.8%であった。次に、触媒としてカプリン酸カリウ
ム0.06部、助触媒としてフェノ−ル0.3部を加
え、60℃で4.5時間イソシアヌレ−ト化反応を行っ
た。この反応液に停止剤としてリン酸を0.042部加
え、反応温度で1時間攪はん後、遊離HDIを120
℃、0.01Torrで薄膜蒸留により除去した。得ら
れたポリイソシアネ−トA−1は、淡黄色透明液体でN
CO基含有量=21.1%、粘度2200cP/25
℃、遊離HDI含有量0.4%であり、FT−IR及び
13C−NMRからNCO基、イソシアヌレ−ト基及びウ
レタン基の存在が確認された。このポリイソシアネ−ト
をA−1とする。このポリイソシアネ−トA−1を10
0部用い、ポリオキシエチレンメチルエ−テル(水酸基
価140、東邦千葉工業製、以下、メトキシPEG#4
00と称する)を8部とリシノレイン酸メチルエステル
(水酸基価160、伊藤製油社製、以下CO−FAメチ
ルエステルと称する)を2部加え、昇温し、75℃を保
持しながら3時間反応させたところ、NCO基含有量1
8.0%、粘度2220cP/25℃、NCO官能基数
3.5の淡黄色透明の自己乳化型ポリイソシアネ−ト
(A)を得た。
【0024】実施例2 ポリイソシアネ−トA−1を100部用い、メトキシP
EG#400を12部とCO−FAメチルエステルを4
部加え、昇温し、75℃を保持しながら3時間反応させ
たところ、NCO基含有量16.5%、粘度2420c
P/25℃の淡黄色透明の自己乳化型ポリイソシアネ−
ト(B)を得た。 実施例3 ポリイソシアネ−トA−1を100部用い、メトキシP
EG#400を20部とCO−FAメチルエステルを1
8部加え、昇温し、75℃を保持しながら3時間反応さ
せたところ、NCO基含有量12.4%、粘度2615
cP/25℃、NCO官能基数2.9の淡黄色透明の自
己乳化型ポリイソシアネ−ト(C)を得た。 実施例4 ポリイソシアネ−トA−1を100部用い、ポリオキシ
エチレンメチルエ−テル(水酸基価51、東邦千葉工業
製)を12部とCO−FAメチルエステルを4部加え、
昇温し、75℃を保持しながら3時間反応させたとこ
ろ、NCO基含有量17.2%、粘度2600cP/2
5℃、NCO官能基数3.5の淡黄色透明の自己乳化型
ポリイソシアネ−ト(D)を得た。
【0025】実施例5 攪はん機、温度計、窒素シ−ル管、冷却器のついた反応
器に、HDI300部、ネオペンチルグリコ−ル6.5
部、触媒としてカプリン酸カリウム0.06部、フェノ
−ル0.3部、リン酸を0.042部用いて実施例1と
同様に反応を行った。HDIにネオペンチルグリコ−ル
を反応させた後は、NCO基含有量は47.1%であっ
た。また、薄膜蒸留後、得られたポリイソシアネ−トを
A−2とする。NCO基含有量21.1%、粘度230
0cP/25℃、遊離HDI含有量0.2%であり、F
T−IR及び13C−NMRからNCO基、イソシアヌレ
−ト基およびウレタン基の存在が確認された。このポリ
イソシアネ−トA−2を100部用い、メトキシPEG
#400を12部とCO−FAメチルエステルを4部を
加え、昇温し、75℃を保持しながら3時間反応させた
ところ、NCO基含有量16.5%、粘度2480cP
/25℃、NCO官能基数3.5の淡黄色透明の自己乳
化型ポリイソシアネ−ト(E)を得た。
【0026】実施例6 攪はん機、温度計、窒素シ−ル管、冷却器のついた反応
器に、HDI300部、2−n−ブチル−2−エチル−
1,3−プロパンジオ−ル11.9部、触媒としてプロ
ピオン酸カリウム0.06部、フェノ−ル0.3部、リ
ン酸0.072部を用いて実施例1と同様に反応を行っ
た。HDIに2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プ
ロパンジオ−ルを反応させた後は、NCO基含有量は4
6.0%であった。また、薄膜蒸留後、得られたポリイ
ソシアネ−トをA−3とする。NCO基含有量20.9
%、粘度2600cP/25℃、遊離HDI含有量0.
1%であり、FT−IR及び13C−NMRからNCO
基、イソシアヌレ−ト基およびウレタン基の存在が確認
された。このポリイソシアネ−トA−3を100部用
い、メトキシPEG#400を12部とCO−FAメチ
ルエステルを4部加え、昇温し、75℃を保持しながら
3時間反応させたところ、NCO基含有量16.4%、
粘度2770cP/25℃、NCO官能基数3.4の淡
黄色透明の自己乳化型ポリイソシアネ−ト(F)を得
た。
【0027】実施例7 攪はん機、温度計、窒素シ−ル管、冷却器のついた反応
器に、HDI300部、2,2,4−トリメチル−1,
3−ペンタンジオ−ル7.8部、触媒としてカプリン酸
カリウム0.06部、フェノ−ル0.3部、リン酸0.
042部を用いて実施例1と同様に反応を行った。HD
Iに2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオ−
ルを反応させた後は、NCO基含有量は47.2%であ
った。また薄膜蒸留後、得られたポリイソシアネ−トを
A−4とする。NCO基含有量21.4%、粘度210
0cP/25℃、遊離HDI含有量0.4%であり、F
T−IRおよび13C−NMRからNCO基、イソシアヌ
レ−ト基およびウレタン基の存在が確認された。このポ
リイソシアネ−トA−4を100部用い、メトキシPE
G#400を12部とCO−FAメチルエステルを4部
加え、昇温し、75℃を保持しながら3時間反応させた
ところ、NCO基含有量16.8%、粘度2350cP
/25℃、NCO官能基数3.5の淡黄色透明の自己乳
化型ポリイソシアネ−ト(G)を得た。
【0028】実施例8 攪はん機、温度計、窒素シ−ル管、冷却器のついた反応
器に、HDI300部、1,3−ブタンジオ−ル2.4
部、メトキシPEG#400を16部加え、反応器内を
窒素置換して、攪はんしながら反応温度75℃に加温
し、同温度で3時間反応させた。このときの反応液のN
CO基含有量を測定したところ、45.8%であった。
次に、触媒としてカプリン酸カリウム0.06部、助触
媒としてフェノ−ル0.3部を加え、60℃で4.5時
間イソシアヌレ−ト化反応を行った。この反応液に停止
剤としてリン酸を0.042部加え、反応温度で1時間
攪はん後、遊離HDIを120℃、0.01Torrで
薄膜蒸留により除去したところ、淡黄色透明液体でNC
O基含有量=21.0%、粘度550cP/25℃、遊
離HDI含有量0.4%、NCO官能基数3.0の淡黄
色透明の自己乳化型ポリイソシアネ−ト(H)を得た。
このサンプルからFT−IR及び13C−NMR測定よ
り、NCO基、イソシアヌレ−ト基及びウレタン基の存
在が確認された。
【0029】実施例9 攪はん機、温度計、窒素シ−ル管、冷却器のついた反応
器に、HDI300部、2−n−ブチル−2−エチル−
1,3−プロパンジオ−ル11.9部、メトキシPEG
#400を12部、CO−FAメチルエステルを4部加
え、反応器内を窒素置換して、攪はんしながら反応温度
75℃に加温し、同温度で3時間反応させた。この反応
液のNCO基含有量を測定したところ、43.2%であ
った。次に、触媒としてプロピオン酸カリウム0.06
部、フェノ−ル0.3部、リン酸0.072部を用い
て、60℃で4.5時間イソシアヌレ−ト化反応を行っ
た。この反応液に停止剤としてリン酸を0.042部加
え、反応温度で1時間攪はん後、遊離HDIを120
℃、0.01Torrで薄膜蒸留により除去したとこ
ろ、淡黄色透明液体でNCO基含有量=20.9%、粘
度650cP/25℃、遊離HDI含有量0.4%、N
CO官能基数2.9の淡黄色透明の自己乳化型ポリイソ
シアネ−ト(I)を得た。このサンプルからFT−IR
及び13C−NMR測定より、NCO基、イソシアヌレ−
ト基及びウレタン基の存在が確認された。
【0030】比較例1 実施例1において、メトキシPEG#400およびCO
−FAメチルエステルを導入していないポリイソシアネ
−トA−1を比較例1とした。 比較例2 実施例5において、メトキシPEG#400およびCO
−FAメチルエステルを導入していないポリイソシアネ
−トA−2を比較例2とした。 比較例3 実施例6において、メトキシPEG#400およびCO
−FAメチルエステルを導入していないポリイソシアネ
−トA−3を比較例3とした。 比較例4 実施例7において、メトキシPEG400#およびCO
−FAメチルエステルを導入していないポリイソシアネ
−トA−4を比較例4とした。
【0031】[水性エマルジョン分散安定性、水性エマ
ルジョン分散後NCO安定性評価] アクリルエマルジョンA(固形分50%、粘度300c
P/25℃、亜細亜工業製、商品名WA−1015N
D)100部に、実施例1〜9の自己乳化型ポリイソシ
アネート及び比較例1〜4のポリイソシアネ−トを各1
0部加え、ガラス棒にて攪はん混合し、水性エマルジョ
ン−ポリイソシアネ−ト分散液を得た。それぞれの水性
エマルジョン−ポリイソシアネ−ト分散液について分散
安定性、可使時間を評価した。評価結果を表1、表2に
示す。親水鎖を導入することにより分散安定性は良好と
なり、さらに疎水鎖をバランス良く導入することによ
り、NCO基の安定性が高くなり、可使時間が長くなっ
た。 分散安定性の評価方法 ○; 均一 ×; 2層分離及び増粘 (−;2相分離のため測定不
能)
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】[水系塗料の調製及び塗膜試験] 以下に示す応用例1〜3及び応用比較例1〜3の塗膜の
硬度、耐水性、耐ブロッキング性を評価した。評価結果
を表3に示す。塗膜の硬度は鉛筆硬度で求めた。耐水性
は20℃の水道水に1日間浸漬して塗面状態及び付着性
を試験した。耐ブロッキング性は、塗板上にガ−ゼを敷
いた上に500gの分銅を乗せ、20℃で1日放置し、
塗面上へのガ−ゼの紋模様のつき具合より判定した。自
己乳化型ポリイソシアネ−トを用いることにより、耐水
性、硬度、耐ブロッキング性は良好となった。 判定方法 耐水性 ; 異常無し ○>△>× 白化 耐ブロッキング性; 異常無し ○>× 模様のあ
とが残る
【0035】ウレタンエマルジョンA(常温において反
応しうる活性水素基を含有する水性エマルジョン)の製
造 攪はん機、温度計、窒素シ−ル管、冷却器のついた反応
器に、ニッポラン980N(ポリカ−ボネ−ト系ポリエ
ステル、分子量2000、日本ポリウレタン工業製)4
61.1部、IPDI150.1部、ジブチルチンジラ
ウリレ−ト0.06部を仕込み昇温し75℃を保持しな
がら2時間反応させ、NCO基含有量6.0%の反応液
を得た。次いでこの反応液を40℃まで冷却した後、ジ
メチロ−ルプロピオン酸29.6部、アセトン252.
8部を加えて3時間反応させ、NCO基含有量1.8%
の反応液を得た。さらにこの反応液にアセトン273.
2部、イソホロンジアミン30.3部、モノエタノ−ル
アミン2.4部を加えて、20分間反応させた。この液
に水1562.5部加えて高速攪はんし、相転換させ
た。そしてこの液よりアセトンを留去して、粘度100
cP/25℃のウレタンエマルジョンを得た。このウレ
タンエマルジョンをエマルジョンAとする。
【0036】ウレタンエマルジョンB(常温において反
応しうる活性水素基を含有しない水性エマルジョン)の
製造 攪はん機、温度計、窒素シ−ル管、冷却器のついた反応
器に、ニッポラン981(ポリカ−ボネ−ト系ポリエス
テル、分子量1000、日本ポリウレタン工業製)31
7.2部、IPDI133.4部、ジブチルチンジラウ
レ−ト0.08部を仕込み昇温し75℃を保持しながら
2時間反応させ、NCO基含有量5.2%の反応液を得
た。次いでこの反応液に、ポリオキシエチレンメチルエ
−テル(水酸基価80、日本乳化剤工業製)を加えて、
3時間反応させ、NCO基含有量4.6%の反応液を得
た。さらにこの反応液を25℃まで冷却した後、アセト
ン474.8部、イソホロンジアミン45.2部を加え
て、20分間反応させた。この液に水1231.3部加
えて高速攪はんし、相転換させた。そしてこの液よりア
セトンを留去して、粘度700cP/25℃のウレタン
エマルジョンを得た。このウレタンエマルジョンをエマ
ルジョンBとする。
【0037】応用例1 ウレタンエマルジョンA80部、顔料18部、助剤(分
散剤、増粘剤、消泡剤等)2部を配合し、さらに実施例
2で得た自己乳化型ポリイソシアネ−ト5部を加え、ガ
ラス棒にて攪はん混合したところ、容易に分散した。こ
の分散液を用いて、軟鋼板にバ−コ−タ−で乾燥塗膜3
0〜40μになるように塗装した後、80℃で20分間
乾燥を行い、さらに5時間放置した。 応用例2 ウレタンエマルジョンB80部、顔料18部、助剤(分
散剤、増粘剤、消泡剤等)2部を配合し、さらに実施例
2で得た自己乳化型ポリイソシアネ−ト5部を加え、ガ
ラス棒にて攪はん混合したところ、容易に分散した。こ
の分散液を用いて、応用例1と同様の方法で塗装した。 応用例3 アクリルエマルジョンA(固形分50%、粘度300c
P/25℃、商品名WA−1015ND、亜細亜工業
製)53部、顔料18部、助剤(分散剤、増粘剤、消泡
剤等)2部、水27部を配合し、さらに実施例2で得た
自己乳化型ポリイソシアネ−ト5部を加え、ガラス棒に
て攪はん混合したところ、容易に分散した。この分散液
を用いて、応用例1と同様の方法で塗装した。
【0038】応用比較例1 ウレタンエマルジョンA80部、顔料18部、助剤(分
散剤、増粘剤、消泡剤等)2部、比較例2のポリイソシ
アネ−ト5部を配合し、応用例1と同様の方法で塗装し
た。 応用比較例2 ウレタンエマルジョンB80部、顔料18部、助剤(分
散剤、増粘剤、消泡剤等)2部、比較例3のポリイソシ
アネ−ト5部を配合し、応用例1と同様の方法で塗装し
た。 応用比較例3 アクリルエマルジョンA53部、顔料18部、助剤(分
散剤、増粘剤、消泡剤等)2部、比較例4のポリイソシ
アネ−ト5部を、水27部を配合し、応用例1と同様の
方法で塗装した。
【0039】
【表3】
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−242813(JP,A) 特開 昭60−149624(JP,A) 特開 平6−157709(JP,A) 特開 平2−300224(JP,A) 特開 平3−26714(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 18/00,18/09 C08G 18/65 - 18/66 C08G 18/79 C09D 175/04 - 175/12

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機ポリイソシアネ−トにポリオ−ルを
    付加させて得られるNCO基末端プレポリマ−に、イソ
    シアヌレ−ト化触媒を加えてイソシアヌレ−ト環を導入
    し、次いで未反応のモノマ−を除去した後、このイソシ
    アヌレ−ト環を導入したNCO基末端プレポリマ−
    (イ)、NCO基と反応しうる活性水素基を有する親水
    性界面活性剤(ロ)及び脂肪酸とアルコ−ルの炭素数の
    和が8以上でNCO基と反応しうる活性水素基を有する
    脂肪酸エステル(ハ)を、成分(イ)のNCO基含有量
    を基準として、成分(ロ)をその相対活性水素基含有量
    が0.1〜30.0mol%となる量、かつ、成分
    (ハ)をその相対活性水素基含有量が25.0mol%
    以下となる量で使用して反応させること、を特徴とする
    自己乳化型ポリイソシアネ−トの製造方法。
  2. 【請求項2】 有機ポリイソシアネ−トと、ポリオ−ル
    と、NCO基と反応しうる活性水素基を有する親水性界
    面活性剤とを、有機ポリイソシアネ−トのNCO基含有
    量を基準として、前記親水性界面活性剤をその相対活性
    水素基含有量が0.1〜30.0mol%となる量で使
    用して反応させた後に、イソシアヌレ−ト化触媒を加え
    てイソシアヌレ−ト環を導入し、次いで未反応のモノマ
    −を除去すること、を特徴とする自己乳化型ポリイソシ
    アネ−トの製造方法。
  3. 【請求項3】 有機ポリイソシアネ−トと、ポリオ−ル
    と、NCO基と反応しうる活性水素基を有する親水性界
    面活性剤と、脂肪酸とアルコ−ルの炭素数の和が8以上
    でNCO基と反応しうる活性水素基を有する脂肪酸エス
    テルとを、有機ポリイソシアネ−トのNCO基含有量を
    基準として、前記親水性界面活性剤をその相対活性水素
    基含有量が0.1〜30.0mol%となる量、かつ、
    前記脂肪酸エステルを相対活性水素基含有量が25.0
    mol%以下となる量で使用して反応させた後に、イソ
    シアヌレ−ト化触媒を加えてイソシアヌレ−ト環を導入
    し、次いで未反応のモノマ−を除去することを特徴とす
    る、2.0〜4.2の平均NCO官能基数を有する自己
    乳化型ポリイソシアネ−トの製造方法。
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