JP3089517U - オイル交換装置を備えた自動車 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 オイル交換のためにいちいち車をガソリンス
タンドまたは車両整備工場などに運び込む必要がなく、
またオイル交換を短時間で行なえ、オイル汚れも発生し
ないオイル交換装置を備えた自動車を提供する。 【解決手段】 オイルパン２のドレンコック開口部１２
に装着されるバルブ付きドレンプラグ４に着脱されるワ
ンタッチカプラ５が先端に取り付けられた廃油吸引ホー
ス６と、このホース６の中途部に設けられる廃油吸引ポ
ンプ３と、この廃油吸引ポンプ３で抜いた廃油を入れる
廃油タンク１と、上記バルブ付きドレンプラグ４に着脱
されるワンタッチカプラ９が先端に取り付けられた新油
供給ホース１０と、このホース１０の中途部に設けられ
る新油供給ポンプ８と、この新油供給ポンプ８で給油す
るオイルが入れられた新油タンク７と、上記廃油吸引ポ
ンプ３のモータおよび上記新油供給ポンプ８のモータに
給電するエンジン付き発電機１１とからなるオイル交換
装置の一式が自動車に搭載されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、出張サービスでオイル交換を行なえるオイル交換装置を備えた自動 車に関する。

【０００２】

【従来の技術】

エンジンオイルは、エンジンを潤滑したり、冷却したりする目的で使用されて いる。このエンジンオイルが劣化すると、エンジンの性能を悪くするので、定期 的にエンジンオイルを交換する必要がある。 このエンジンオイルの交換はガソリンスタンドまたは車両整備工場などで行な われる。整備工場では、車をジャッキアップして、オイルパンに設けられたドレ ンコックのドレンプラグ（コック）を外してオイルをバットなどに抜き取る。そ の後、再びドレンプラグを締め付けて、エンジン上部の給油口から新油を注ぎ込 んでオイル交換を行なっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

このように従来は、オイル交換を行なうには、いちいち車をガソリンスタンド または整備工場などに運び込まなければならないという問題があった。 また、オイル交換時は、ドレンプラグをいちいち外して、オイルを抜き取る必 要があり、オイルを抜き取った後は、またドレンプラグを締め付けなければなら ず作業が煩雑であり、時間を要するという問題があった。 また、オイル交換時に廃油が漏れて床を汚したり、新油が給油口から漏れて車 を汚してしまうという問題もあった。

【０００４】 本考案は、このような従来の技術が有する課題を解決するために提案されたも のであり、オイル交換のためにいちいち車をガソリンスタンドまたは車両整備工 場などに運び込む必要がなく、またオイル交換を短時間で行なえ、オイル汚れも 発生しないオイル交換装置を備えた自動車を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この目的を達成するために本考案では、オイルパンのドレンコックに装着され るバルブ付きドレンプラグに着脱されるワンタッチカプラが先端に取り付けられ た廃油吸引ホースと、このホースの中途部に設けられる廃油吸引ポンプと、この 廃油吸引ポンプで抜いた廃油を入れる廃油タンクと、上記バルブ付きドレンプラ グに着脱されるワンタッチカプラが先端に取り付けられた新油供給ホースと、こ のホースの中途部に設けられる新油供給ポンプと、この新油供給ポンプで給油す るオイルが入れられた新油タンクと、上記廃油吸引ポンプのモータおよび上記新 油供給ポンプのモータに給電するエンジン発電機とからなるオイル交換装置の一 式が自動車に搭載されている。

【０００６】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。 図１に本考案に係るバルブ付きドレンプラグとこのドレンプラグに着脱される ワンタッチカプラを示し、図２にオイル交換装置の系統図を示す。 これらの図で、オイル交換の出張サービスに向かう自動車には、廃油タンク１ と、エンジンのオイルパン２から廃油を抜き取る廃油吸引ポンプ３と、オイルパ ン２のバルブ付きドレンプラグ４に着脱されるワンタッチカプラ５を取り付けた 廃油吸引ホース６と、新油タンク７と、バルブ付きドレンプラグ４から新油をエ ンジン内に供給する新油供給ポンプ８と、ドレンプラグ４に着脱されるワンタッ チカプラ９を取り付けた新油供給ホース１０と、ポンプ３，８のモータに電源を 供給するエンジン発電機１１とからなるオイル交換装置の一式が搭載されている 。

【０００７】 つぎに、バルブ付きドレンプラグとワンタッチカプラについて説明する。 まず、オイルパン２のドレンコック開口部１２を塞ぐドレンプラグ（図示せず ）を外し、バルブ付きのドレンプラグ４をドレンコック開口部１２に螺着する。 通常このドレンプラグ４には、キャップ１３が嵌着されている。 このキャップ１３はバルブ付きドレインプラグ４のバルブに不具合を生じたと きに栓として機能するように形成されている。 ホース６，１０の先端に取り付けられるワンタッチカプラ５，９は、バルブ付 きドレンプラグ４の嵌着部１４にワンタッチで着脱され、バルブ付きドレンプラ グ４にカプラ５，９が嵌め込まれると、バルブ付きドレンプラグ４の常時閉のバ ルブが開いて流路が形成される。 なお、上記したバルブは逆止弁として機能しているものである。またこのバル ブは、カプラ５，９が嵌め込まれると逆止弁を開にし、常態においては閉として 機能している。

【０００８】 つぎに、このように構成されるオイル交換装置の動作を説明する。 まず、出張サービス用の自動車に搭載されている携帯用のスロープ台にオイル 交換対象の車の前輪を乗り上げるようにする。 続いて、バルブ付きドレンプラグ４に被せられたキャップ１３を外し、このバ ルブ付きドレンプラグ４に吸引ホース６の先端に取り付けられたワンタッチカプ ラ５を装着する。続いて、ポンプ３を作動させて、オイルパン２からオイルを強 制的に抜き取り、廃油をタンク１に入れる。

【０００９】 オイルの吸引が完了した後は、カプラ５を外し、新油供給ホース１０の先端に 取り付けられたワンタッチカプラ９をドレンプラグ４に装着する。続いて、ポン プ８を作動させて、新油タンク７からオイルを強制的にオイルパン２内に送り込 む。 エンジン内への給油が完了した後は、カプラ９を外し、バルブ付きドレンプラ グ４にキャップ１３を装着しておく。

【００１０】

【考案の効果】

以上説明したように本考案によれば、自動車にオイル交換装置の一式が搭載さ れているので、出張サービスにより車のオイル交換を行なうことができ、従来の ようにオイル交換のために車をガソリンスタンドまたは整備工場などにいちいち 運び込む必要がないという利点がある。

【００１１】 また、ドレンコックを取外した部位にドレンコックと同じ取付け形状をもった バルブ付きドレンプラグを取付け、このバルブ付きドレンプラグにワンタッチカ プラを装着するだけでオイルパン内のオイルを強制的に抜くことができ、従来の ようにドレンコックのドレンボルトを取り外してオイル抜きを行なう場合と比較 して、短時間にオイルを抜き取ることができるとともに、廃油で床を汚す心配も ないという利点がある。

【００１２】 また、新油の供給も、バルブ付きドレンプラグにワンタッチカプラを装着する だけでドレンコックから強制的に行なうことができ、従来のようにエンジン上部 の給油口からオイルを入れる場合と比べ、短時間で行なえるとともに、オイルが 漏れてエンジンを汚すこともないという利点がある。 また、本考案は車高の低い車輌または重機，特殊車輌あるいは船舶などにも適 用できるものである。 また本考案はオイルエレメント（オイルフィルタ）からオイルを抜く場合にも 適用できるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るバルブ付きドレンプラグとワンタ
ッチカプラを示す正面図である。

【図２】本考案によるオイル交換装置を示す系統図であ
る。

【符号の説明】

１ 廃油タンク ２ オイルパン ３ 廃油吸引ポンプ ４ バルブ付きドレンプラグ ５ ワンタッチカプラ ６ 廃油吸引ホース ７ 新油タンク ８ 新油供給ポンプ ９ ワンタッチカプラ １０ 新油供給ホース １１ エンジン付き発電機 １２ ドレンコック開口部 １３ キャップ １４ 嵌着部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 オイルパンのドレンコックに装着される
   バルブ付きドレンプラグに着脱されるワンタッチカプラ
   が先端に取り付けられた廃油吸引ホースと、このホース
   の中途部に設けられる廃油吸引ポンプと、この廃油吸引
   ポンプで抜いた廃油を入れる廃油タンクと、上記ドレン
   プラグに着脱されるワンタッチカプラが先端に取り付け
   られた新油供給ホースと、このホースの中途部に設けら
   れる新油供給ポンプと、この新油供給ポンプで給油する
   オイルが入れられた新油タンクと、上記廃油吸引ポンプ
   のモータおよび上記新油供給ポンプのモータに給電する
   エンジン発電機とからなるオイル交換装置を備えた自動
   車。