JP3089471B2 - 端部用保護キャップ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ケーブルラックの
カバークランプに被着する端部用保護キャップに係り、
特に、クランプとして使用されるコ字形鋼の端部とコ字
形鋼に連結された連結ボルトの端部とを同時に被覆保護
することができる端部用保護キャップに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の保護キャップとして、図
５に示す保護キャップが使用されている。この保護キャ
ップは、ケーブルラック等を組み立てた後に露出するカ
バークランプの端部や、フックボルトの端部等に被着し
て作業者の安全を図るものである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来の保護キャップでは、コ字形鋼の端部から外れ易い
ので、この保護キャップを固定するために接着剤や接着
テープを使用していた。特に、コ字形鋼の端部が長く突
出しているときは、保護キャップを深く差し込んで固定
することができるが、あまり突出していない場合は、保
護キャップの被着距離が浅くなり、装着時の保護キャッ
プが不安定になる。しかも、作業者の安全性を考慮する
と、コ字形鋼の端部はできるだけ突出しないほうが好ま
しいので、コ字形鋼の端部が大きく突出していることは
少ない。更に、水平なコ字形鋼に被着した保護キャップ
は、たとえ十分に被着できたとしても、作業者等に接触
して落ちることがあり、保護キャップを被着した後でも
装着状態の確認を何度も行う必要があった。

【０００４】このように従来の保護キャップは、装着作
業に多くの手間がかかり、しかも、被着後の固定力に確
実性を欠くといった課題が残されていた。

【０００５】そこで本発明は上述の課題を解消すべく創
出されたもので、特にコ字形鋼に被着した場合でも確実
な固定力を有し、しかも接着剤や接着テープを使用する
必要がなく、装着作業が極めて容易な端部用保護キャッ
プの提供を目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上述の目的を達成すべく
本発明の手段は、コ字形鋼Ｐの端部に被着するキャップ
主体１と、このコ字形鋼Ｐに固定されたボルトＱの端部
を同時に被着する固定キャップ２とを設けた端部用保護
キャップ２において、キャップ主体１と固定キャップ２
とを弾性材の連結部３で一体に連結し、コ字形鋼Ｐの端
部外側に被着せしめるキャップ主体１の内部に、キャッ
プ主体１の変形を防止せしめる係止ブロック１Ａを突設
し、この係止ブロック１Ａをコ字形鋼Ｐの端部内側に挿
入係止することを課題解消のための手段とする。

【０００７】本発明によると、コ字形鋼Ｐの端部にキャ
ップ主体１を被着する際に、キャップ主体１の内部に突
設した係止ブロック１Ａをコ字形鋼Ｐ端部の中に挿入係
止してキャップ主体１を固定し、連結部３を伸長してボ
ルトＱの端部に固定キャップ２を同時に被着するもので
ある。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施例を詳細に説明する。本発明はケーブルラックＲのカ
バークランプＳ等として使用されるコ字形鋼Ｐと、この
コ字形鋼Ｐに連結された連結ボルトＱ１の端部とに同時
に被着するものである（図４参照）。

【０００９】キャップ主体１と固定キャップ２は、弾性
材の連結部３で連結している。図示例では、軟質プラス
チック材又はゴム材等の弾性材で、これらキャップ主体
１、固定キャップ２、連結部３を一体に形成している。
このとき、連結部３の内側面を曲面形状に形成すると連
結部３の伸縮性が高上するから、キャップ主体１から固
定キャップ２までの距離や位置がある程度異なっても十
分適応させることが可能になる。

【００１０】キャップ主体１の内部には、連結部３と同
じ弾性材で形成した係止ブロック１Ａを突設してある。
そして、この係止ブロック１Ａを、コ字形鋼Ｐの中に挿
入している。キャップ主体１を被着した後で固定キャッ
プ２を被着しようとすると、連結部３を介してキャップ
主体１が強制的に引っ張られる。係止ブロック１Ａはこ
のときのキャップ主体１の変形を防止するものである。
更に、図１に示すキャップ補助体１Ｂは、ケーブルラッ
クＲの上部のカバークランプＳと下部のカバークランプ
Ｓとを連結する連結具Ｔ（図３参照）の端部に被着する
ものである。このようなキャップ補助体１Ｂをキャップ
主体１に設けることで、ケーブルラックＲのカバークラ
ンプＳに使用する場合に、より確実な固定力が得られ
る。

【００１１】

【発明の効果】本発明は、上述の如く構成したことによ
り、当初の目的を達成する。

【００１２】すなわち、キャップ主体１と固定キャップ
２とを弾性材の連結部３で一体に連結し、コ字形鋼Ｐの
端部外側に被着せしめるキャップ主体１の内部に、キャ
ップ主体１の変形を防止せしめる係止ブロック１Ａを突
設し、この係止ブロック１Ａをコ字形鋼Ｐの端部内側に
挿入係止するから、装着時のキャップ主体１に作業員が
接触しても、簡単に抜け落ちるような不都合は解消され
た。

【００１３】しかも、キャップ主体１を被着した後で、
連結部３を伸長させて固定キャップ２を被着しても、係
止ブロック１Ａがコ字形鋼Ｐの端部内側に係止してキャ
ップ主体１の変形を防止する。この結果、僅かに突出し
たコ字形鋼Ｐの端部にキャップ主体１を被着した場合で
も、確実な固定力を得ることができる。したがって従来
のように接着剤や接着テープを使用する必要がなくな
り、装着作業も極めて容易に行なえるようになった。

【００１４】このように、本発明によると、コ字形鋼に
被着した場合でも確実な固定力を有し、コ字形鋼の端部
とコ字形鋼に連結された連結ボルトの端部とを同時に被
覆保護することができ、しかも、接着剤や接着テープを
使用する必要がなく、装着作業が極めて容易であるなど
といった種々の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す斜視図。

【図２】本発明の一実施例を示す縦断面図。

【図３】本発明の使用状態を示す側面図。

【図４】本発明の使用状態を示す正面図。

【図５】従来の保護キャップの使用状態を示す側面図。

【符号の説明】

Ｐ コ字形鋼 Ｑ ボルト Ｑ１ 連結ボルト Ｒ ケーブルラック Ｓ カバークランプ Ｔ 連結具 １ キャップ主体 １Ａ 係止ブロック １Ｂ キャップ補助体 ２ 固定キャップ ３ 連結部

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 コ字形鋼の端部に被着するキャップ主体
   と、このコ字形鋼に固定されたボルトの端部を同時に被
   着する固定キャップとを設けた端部用保護キャップにお
   いて、キャップ主体と固定キャップとを弾性材の連結部
   で一体に連結し、コ字形鋼の端部外側に被着せしめるキ
   ャップ主体の内部に、キャップ主体の変形を防止せしめ
   る係止ブロックを突設し、この係止ブロックをコ字形鋼
   の端部内側に挿入係止することを特徴とする端部用保護
   キャップ。