JP3088899U - エアコントロール装置の冷風拡散パネル - Google Patents

エアコントロール装置の冷風拡散パネル

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JP3088899U JP2002001680U JP2002001680U JP3088899U JP 3088899 U JP3088899 U JP 3088899U JP 2002001680 U JP2002001680 U JP 2002001680U JP 2002001680 U JP2002001680 U JP 2002001680U JP 3088899 U JP3088899 U JP 3088899U
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エアコントロール装置から供給される冷風を
室内全体に万遍なく行き渡らせる。 【解決手段】 パネル平面部11とパネル平面部11の
側縁部から斜め上方に立ち上がるパネル傾斜部12とを
一体成形するとともに、パネル平面部11には、長孔状
の通風孔h1を並設する。パネル平面部11は、斜め上
方から吹き出された冷気団Fを受けるようにエアコント
ロール装置Mの吹き出し口M1に沿って天井面FPに略
平行に吊設され、受け止めた冷気団Fの一部を複数の通
風孔h1を介して吹き出し口近傍に拡散して供給すると
ともに、受け止めた冷気団Fの残余をパネル傾斜部12
を介して斜め上方に向けて室内R1の離れた位置に供給
する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、天井面に設けられた吹き出し口から吹き出されるエアコントロール 装置からの冷風を室内に拡散させるためのエアコントロール装置の冷風拡散パネ ルに関する。
【0002】
【従来の技術】
天井面に設けられた吹き出し口を介して室内に供給されるエアコントロール装 置からの冷風は、室内の空気とは異なる温度特性と運動エネルギーを有する冷気 団として、その室内の形状や、室内に設置された事務機器等の配置によって定ま る一定のコースを辿って流動する。このため、冷気団のコース内に配置された人 は、冷え過ぎのために不快を訴える一方で、冷気団のコース外に配置された人か らは、もっと冷房を効かせて欲しいという要望がなされるという事態が発生して いる。
【0003】 このような不快な事態を解決するための従来の考え方には、概ね2種類の考え 方がみられる。その一つは、冷気団のコースを冷え過ぎを訴える人の前方で変更 する考え方に基づくものであり(例えば、実用新案登録第3078419号公報 等参照)、具体的には、エアコントロール装置の吹き出し口の前方に湾曲したパ ネルを吊り下げ、冷風の進行方向をパネルの曲面に沿って変更させるものである 。
【0004】 他の一つは、エアコントロール装置からの冷風が特定方向を向けられた吹き出 し口からまとまって吹き出されることに不快な事態の原因を認め、吹き出される 冷風を一旦全部受け止め、受け止めた冷風を多数の吹き出し口から送風し直すと いう考え方に基づくものであり(例えば、実開平6−14850号公報等参照) 、具体的には、多数の通風孔を穿設した半円筒形のダクトでエアコントロール装 置の吹き出し口全体を覆うものである。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
上記冷気団のコースを冷え過ぎを訴える人の前方で変更する考え方に基づく技 術によると、湾曲したパネル全体が同じ働きをして冷風の進行方向を一定方向に 変更するので、エアコントロール装置の送風圧力によっては、進路変更後の冷気 団が新たな過冷の被害者を発生させる可能性が否定できないとともに、エアコン トロール装置の送風圧力が小さい場合には、もとより冷気団の運動エネルギーが 小さい上に、進路変更によって運動エネルギーを奪われた冷気団は、湾曲パネル の位置で早期に床面側に下降してしまい、その結果、冷風は、室内の離れた位置 には及ばず、エアコントロール装置の吹き出し口近傍の足元ばかりが冷えるとい う問題を呈する。
【0006】 また、上記エアコントロール装置からの冷風を一旦受け止めて多数の通風孔か ら送風し直すという考え方に基づく技術によると、エアコントロール装置の吹き 出し口からの直接の冷気団がダクトによって完全に遮断されるとともに、遮断さ れた冷風が、方向が異なる多数の通風孔から分散されて室内に導入される結果、 吹き出し口近傍においては極めて快適であるという利点を有する反面、吹き出し 口からの冷気団はダクトによって完全に遮断された時点で運動エネルギーを失う ので、室内の離れた位置には冷房効果が及ばないという問題がある。
【0007】 さらに、上記いずれの従来技術においても、エアコントロール装置が温風を送 風する暖房モードと冷風を送風する冷房モードを有する場合、上記パネルやダク トが暖房モードにおける温風の送風の邪魔になる問題を有していた。すなわち、 通常、暖房モードにおける温風は冷房モードにおける冷風の送風範囲よりも該装 置の真下側に広く行き渡るようになっているが、上記従来技術は、温風モードの 送風についても冷房モードの冷風と同じように考えているに過ぎなかった。
【0008】 そこで本考案の目的は、エアコントロール装置の吹き出し口近傍に対しては、 十分に分散された状態の適量の冷風を送風するとともに、吹き出し口から離れた 箇所に対しては、離れた箇所にまで到達し得る運動エネルギーを維持することが できるように、ある程度まとまった適量の冷気団を送風することによって、エア コントロール装置から供給される冷風を室内全体に万遍なく行き渡らせることが でき、しかも暖房モードに温風の送風状態も考慮に入れたエアコントロール装置 の冷風拡散パネルを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本考案の請求項1記載のエアコントロール装置の 冷風拡散パネルは、天井に配設されたエアコントロール装置の冷風の吹き出し口 に沿うように天井面に略平行に吊設されたパネル板であり、このパネル板は、斜 め上方から吹き出された冷風を受けるパネル平面部と、パネル平面部の一方の側 縁部から斜め上方に立ち上がるパネル傾斜部とを備え、パネル平面部に、受けた 冷風の吹き抜け方向に向けた長孔状の通風孔が複数並設され、パネル傾斜部は、 パネル平面部に受けた冷風の吹き出し側の側縁部に形成されていることを特徴と する。
【0010】 この請求項1記載の考案によれば、天井面に略平行に吊設されたパネル板のパ ネル平面部に、エアコントロール装置からの冷気団が斜め上方から吹き付けられ 、冷気団の進路は、天井面に略平行に変更されるものと通風孔を介して通過する ものに分けられる。天井面に略平行に進路変更された冷気団は、冷風の吹き出し 側の側縁部から室内空間に送風される際、冷風の吹き出し側の側縁部に、斜め上 方に立ち上がるパネル傾斜部が形成されていることから、冷気団は、斜め上方に 向けて室内空間に送り出され、室内の離れた位置に供給される。すなわち、冷気 団の密度は、室内空気の密度より大きいので、重力との関係において斜め上方に 向けて送り出した時に最も遠くに到達させることができる。他方、パネル平面部 には、複数の通風孔が設けられているので、エアコントロール装置からの冷風の 冷気団の一部は、パネル平面部に衝突したときに複数の通風孔を介して分散して パネル平面部を通過し、吹き出し口近傍に供給される。この際、各通風孔が冷風 の吹き抜け方向に向けた長孔状に形成されているので、冷気団の通過抵抗を小さ く抑えることができ、冷気団の運動エネルギーの減殺が抑制される。また、エア コントロール装置が温風を送風する暖房モードと冷風を送風する冷房モードを有 する場合、通常、暖房モードにおける温風は冷房モードにおける冷風の送風範囲 よりも該装置の真下側に広く行き渡るようになっているが、上記パネル板のパネ ル平面部は、斜め上方から吹き出された冷風のみを受ける位置に配設されるので 、温風モードの送風の範囲に影響を与えることも少なくなる。
【0011】 本考案の請求項2記載のエアコントロール装置の冷風拡散パネルは、天井に配 設されたエアコントロール装置の冷風の吹き出し口に沿うように天井面に略平行 に吊設されたパネル板であり、このパネル板は、斜め上方から吹き出された冷風 を受けるパネル平面部と、パネル平面部の一方の側縁部から斜め上方に立ち上が るパネル傾斜部とを備え、パネル平面部に、複数の丸孔状の通風孔が受けた冷風 の吹き抜け方向に向けて複数列をなして設けられ、パネル傾斜部は、パネル平面 部に受けた冷風の吹き出し側の側縁部に形成されていることを特徴とする。
【0012】 この請求項2記載の考案によれば、請求項1記載の考案と同様、エアコントロ ール装置からの冷気団が斜め上方から吹き付けられ、冷気団の進路は、天井面に 略平行に変更されるものと通風孔を介して通過するものに分けられ、天井面に略 平行に進路変更された冷気団は、斜め上方に向けて室内空間に送り出され、室内 の離れた位置に供給される。他方、エアコントロール装置からの冷風の冷気団の 一部は、パネル平面部に衝突したときに複数の丸孔状の通風孔を介して分散して パネル平面部を通過し、吹き出し口近傍に供給される。この際、複数の丸孔状の 通風孔が受けた冷風の吹き抜け方向に複数列をなして設けられているので、冷風 が通風孔の列と列との間においてパネル平面部上を吹き抜けるため、無秩序の通 風孔配列の場合と比較して、冷気団の通過抵抗を小さく抑えることができ、冷気 団の運動エネルギーの減殺が抑制される。なお、請求項1記載の考案と同様、パ ネル板のパネル平面部は、斜め上方から吹き出された冷風のみを受ける位置に配 設されるので、温風モードの送風の範囲に影響を与えることも少なくなる。
【0013】 本考案の請求項3記載のエアコントロール装置の冷風拡散パネルは、請求項1 又は請求項2記載の考案を前提として、前記パネル平面部に、冷風の吹き込み側 の側縁部から冷風の吹き出し側の側縁部に向かって相互間隔が広がる複数の整流 板が立設されていることを特徴とする。
【0014】 本考案によれば、パネル平面部に衝突する冷気団は、パネル平面部に立設され た複数の整流板によって分断されてパネル平面部上を吹き抜ける。ここで、複数 の整流板の姿勢が、冷風の吹き込み側の側縁部から冷風の吹き出し側の側縁部に 向かって相互間隔が広がる向きに設定されていることにより、パネル平面部に衝 突した冷気団を、整流板の姿勢に倣って扇形に広げるようにして室内空間に送り 出すことができる。
【0015】 本考案の請求項4記載のエアコントロール装置の冷風拡散パネルは、請求項3 記載の考案を前提として、前記複数の長孔状の通風孔又は複数列の丸孔状の通風 孔は、近接する整流板に沿うように形成されていることを特徴とする。
【0016】 本考案によれば、パネル平面部上においては、冷気団の吹き抜け方向は、整流 板に沿った方向に制御されることから、長孔状の通風孔又は複数列の丸孔状の通 風孔を整流板に沿うように形成することにより、通風孔を通過する冷気団の通過 抵抗を小さく抑え、冷気団が通風孔を通過する際に運動エネルギーを消耗し、そ の位置で床面側に下降してしまう現象を阻止することができる。なお、通風孔を 整流板と交差させて形成すると、整流板による整流作用が抑制され、通気孔を通 過する冷風の冷気団の量が多くなる。
【0017】 本考案の請求項5記載のエアコントロール装置の冷風拡散パネルは、請求項1 ないし請求項4記載の考案を前提として、前記パネル板は、ガイドパイプ内に摺 動自在に装填されるロッドがガイドパイプの側方から螺入する固定手段により固 定される長さ調節自在な吊り棒部材に吊り下げられていることを特徴とする。
【0018】 この考案によれば、吹き出し口を介して送風されるエアコントロール装置から の冷気団は、斜め下向きに吹き出されるので、吊り棒部材の長さを加減してパネ ル平面部の上下位置を調節することによって、パネル平面部が冷気団を最も正確 に受け得る位置を簡単に決定することができる。
【0019】 本考案の請求項6記載のエアコントロール装置の冷風拡散パネルは、請求項1 ないし請求項5記載の考案を前提として、前記パネル板が角枠状に形成されてい ることを特徴とする。
【0020】 この考案によれば、四方向に吹き出し口を備える角形の吹き出しグリルに適用 して、1基で四方向から吹き出される冷気団を同時に制御することができる。
【0021】 本考案の請求項7記載のエアコントロール装置の冷風拡散パネルは、請求項1 ないし請求項5記載の考案を前提として、前記パネル板が円環状に形成されてい ることを特徴とする。
【0022】 この考案によれば、周方向に吹き出し口を備える円形の吹き出しグリルに適用 して、1基で周方向から吹き出される冷気団全体を制御することができる。
【0023】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の第1の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0024】 エアコントロール装置の冷風拡散パネル(以下「拡散パネル」という)APは 、パネル板10と、パネル板10の取り付け部材としての4本の吊り棒部材21 ,21…とからなる(図1)。エアコントロール装置Mは、温風を送風する暖房 モードと冷風を送風する冷房モードを有し、室内R1の天井に埋設され、吹き出 し口M1が下方に向けて配設され、ルーバにより送風方向が調整される構造を有 する(図2)。
【0025】 パネル板10は、各種の樹脂材料または金属の薄板材料からパネル平面部11 とパネル傾斜部12とを一体成形してなる(図1,図2)。パネル平面部11の 長さL1は、室内R1の天井面FPに設置されるエアコントロール装置Mの吹き 出し口M1の幅に応じて決定され、パネル平面部11の幅Y1は、パネル平面部 11の長さに拘らず0.2メートル程度に設定される。
【0026】 パネル傾斜部12は、使用状態においてエアコントロール装置M寄りになる方 を吹き込み側Aの側縁部11aとし、吹き込み側Aの側縁部11aに対向する方 を吹き出し側Bの側縁部11bとしたときに、吹き出し側Bの側縁部11bから 斜め上方に立ち上がる向きに形成されている。パネル傾斜部12は、パネル平面 部11の全長に及び、パネル平面部の幅Y2は、パネル平面部11の幅Y1の2 割程度に設定されている。また、パネル傾斜部12の角度は、パネル平面部11 に対して約135度程度に設定され、パネル傾斜部12は、パネル平面部11の 補強リブとしても機能する。
【0027】 パネル傾斜部12の形成の仕方としては、パネル板10に使用する材料によっ て異なる。例えば、選択される材料が、アクリル樹脂、ABS樹脂、ポリカーボ ネイト樹脂、PP樹脂、PE樹脂、PB樹脂等の熱可塑性樹脂である場合には、 加熱曲げ加工により、選択される材料が、エポキシ樹脂等の熱硬化樹脂である場 合には型成形により、アルミニウム合金、ジェラルミン等の軽金属である場合に は、常温下でのプレス加工によって形成することができる。パネル板10の材料 は、室内R1が事務室の室内R1であるか、あるいは、工場の室内R1であるか に応じた美観の観点、および、パネル平面部11の長さL1に応じた強度の確保 という観点等を考慮して選択される。ただし、パネル傾斜部12は、パネル板1 0が完成された状態においてパネル平面部11に一体化されていれば足りるもの のであり、したがって、パネル傾斜部12の材料とパネル平面部11の材料とが 異なることは有り得る。なお、パネル板10に、室内の悪臭、異臭の吸着・分解 作用がある部材を取り付けたり、そのような作用を有する物質を塗布したりする こと等は実施に応じ可能である。
【0028】 パネル板10の使用上、エアコントロール装置Mから送風される冷気団Fは、 パネル平面部11の吹き込み側Aの側縁部11aから吹き出し側Bの側縁部11 bに向けて吹き抜ける。つまり、パネル平面部11の幅Y1方向に吹き抜ける( 図1と図2においてAからB(A−B)の方向)。そして、パネル平面部11に は、幅Y1方向、すなわち受けた冷風の吹き抜け方向に向けた多数の通風孔h1 ,h1…が並設されている。各通風孔h1は長孔状であり、通風孔h1,h1… 全体の総面積は、パネル平面部11の面積の2割ないし3割程度に設定されてい る。なお、通風孔h1,h1…の総面積は、室内R1の広狭や人員配置等を考慮 して加減される。
【0029】 パネル板10を取り付ける吊り棒部材21,21…は、パネル平面部11の四 隅に対応して用いられるが、パネル板10のサイズが小さい場合には、2本で足 りる場合もある(図1)。各吊り棒部材21は、寸切り用のねじ棒21bおよび ねじ棒21bに螺合する複数のナット21n,21n…、その他、ワッシャから なる簡単なものである。
【0030】 吊り棒部材21は、室内R1の天井面FPの仕上げ材料にしたがい、パネル平 面部11の四隅位置に対応する天井面FPに、カールプラグ、鬼目ナット、ボー ドアンカ等のねじ受け部材N2を打設しておき(図2)、ねじ受け部材N2にね じ棒21bの上端を螺入し、ねじ棒21b側のナット21nを締め込むことによ って、天井面FPから吊下した状態で固定することができる。また、パネル板1 0は、パネル平面部11の四隅位置に設けた透孔に天井面FPから下垂したねじ 棒21bの下端を通し、上下からナット21n,21nで挟み込むことによって 、ねじ棒21bの任意の位置に固定することができる。なお、ねじ棒21b,2 1b…には、十分に余裕を見込んだ長さのものを用いる。
【0031】 このような構成の拡散パネルAPは、必要がない方向を除き、通常、エアコン トロール装置Mの吹き出し口M1,M1の数に応じて用いる。すなわち、吹き出 し口M1,M1が2方向にあるときは、2基の拡散パネルAP,APが用いられ る。
【0032】 拡散パネルAPの取り付けに際しての吹き出し口M1からパネル板10までの 水平距離3bおよび天井面FPからパネル板10までの上下距離3aは、パネル 平面部11を天井面FPに略平行に調節した状態において、パネル平面部11が 吹き出し口M1から送風される冷気団Fを最もよく受けるように設定する(図2 )。このための推奨できる要領としては、先ず、手のひらで吹き出し口M1から の冷気団Fの位置を確認する。次いで、確認した冷気団Fの位置に対して水平距 離3bを小さめに設定してパネル板10を取り付け、その後に、上下距離3aを 小さくする向きにパネル板10の位置を調節することによって、最も効率良く冷 気団Fを受け得る位置にパネル板10を位置決めすることができる。他方の拡散 パネルAPは、エアコントロール装置Mを挟む対称位置に取り付ければ足りる。 エアコントロール装置Mが温風を送風する暖房モードと冷風を送風する冷房モー ドを有する場合、通常、暖房モードにおける温風は冷房モードにおける冷風の送 風範囲よりも該装置の真下側に広く行き渡るようになっている。すなわち、暖房 モードにおける温風は水平距離3bをおいて配されたパネル平面部11の位置ま で到達しないため、上記上下距離3aと水平距離3bに拡散パネルAPを吊り下 げても、パネル板10は温風の送風の邪魔になることはない。
【0033】 パネル板10に衝突した冷気団Fの一部、略2割ないし3割は、パネル平面部 11の通風孔h1,h1…を通過した下降冷気団F2となって吹き出し口M1の 近傍に供給される。このとき、下降冷気団F2は、多数の通風孔h1,h1…に よって分断されるので、吹き出し口M1の近傍にいる人に届くときには、室内R 1の空気とよく親和して心地よい冷風となる。一方、通風孔h1,h1…を通過 できなかった7割ないし8割の冷気団Fは、パネル平面部11に沿って進路を変 えた後、さらに、パネル傾斜部12によってほぼ45度上向きの上昇冷気団F1 として天井面FPに向けて送風される。この後、上昇冷気団F1は、徐々に下降 しながら天井面FPに沿って進行し、吹き出し口M1から離れた位置に供給され る。拡散パネルAPによって作り出された上昇冷気団F1と下降冷気団F2との 異なる2つの流れは、室内R1に錯綜した空気の流れを生じさせ、室内R1に万 遍なく行き渡ることができる。
【0034】 次に、拡散パネルAPの他の実施の形態について説明する。拡散パネルAPに おけるパネル板10は、パネル平面部11に、冷風の吹き込み側Aの側縁部11 aから冷風の吹き出し側Bの側縁部11bに向かって相互間隔D1が広がる多数 の整流板13,13…を立設した構成とすることができる(図3)。
【0035】 各整流板13は、パネル板10と同じ材質からなる矩形の板体であり(図3, 図4)、その材質に適する接合手段、例えば、接着、溶接、また、整流板13の 厚みが大きい場合には、パネル平面部11の裏面側からのねじ止め等によってパ ネル平面部11上に立設される。各整流板13は、吹き込み側Aの側縁部11a から他方の側縁部11bに至っており、整流板13の高さH1は、パネル平面部 11の幅Y1の1割程度に設定されている。そして、多数の整流板13,13… において、それぞれ隣接する整流板13,13の相互間隔D1は、吹き込み側A の側縁部11aにおいて等しく設定されるとともに、その相互間隔D1は、吹き 出し側の側縁部11bに接近するにつれて漸増するように設定される。したがっ て、パネル板10の吹き込み側Aから見た整流板13,13…は、全体として吹 き出し側Bに向かって扇形に開く配列となる。なお、本明細書中に使用する「冷 風の吹き抜け方向」とは、直線的な状態のみならず、このようなパネル板10の 吹き込み側Aから吹き出し側Bに向かって扇形に開く状態を含む意味で使用して いる。
【0036】 本実施の形態のパネル板10は、吹き出し口M1からの冷気団Fを通風孔h1 ,h1…を通過する下降冷気団F2と、パネル平面部11とパネル傾斜部12と を通過する上昇冷気団F1とに分断するばかりでなく、分断した上昇冷気団F1 を水平方向に拡散させながら送風することができるので、より効果的に冷風を室 内に拡散させることができる。また、整流板13による上昇冷気団F1に対する 拡散効果は、整流板13の高さH1を加減して調節することができる。
【0037】 パネル板10が整流板13,13…を備える場合における通風孔h1,h1… は、近接する整流板13に沿うように形成することができる(図5)。ここで、 「整流板13に沿うように」とは、実質的には、整流板13と交差することなく 、の意義である。すなわち、隣接する整流板13,13は平行ではないため、両 者間の通風孔h1を左右の整流板13の双方に対して平行に形成することはでき ないからである。
【0038】 整流板13を備えるパネル板10においては、エアコントロール装置Mからの 冷気団Fは、パネル板10のそれぞれの位置において整流板13に沿って流れる 。通風孔h1,h1…が整流板13に沿って形成されている結果、冷気団Fは、 各通風孔h1の長手方向から通風孔h1に流入するが、例えば、通風孔h1の側 方から冷気団Fが流入する場合に比べて通過抵抗が格段に小さいので、冷気団F の運動エネルギーの減殺を抑制しながら通風孔h1を通過することができる。
【0039】 拡散パネルAPを吊り下げる各吊り棒部材21は、長さ調節自在の構成とする ことができる(図6)。吊り棒部材21は、ガイドパイプ21dと、上端部がガ イドパイプ21d内で摺動自在に装填されるロッド21rとを有し、ガイドパイ プ21dの側方から螺入する上下一対のノブねじ(固定手段)21e,21eに よってロッド21rが固定される構成である。ロッド21rの下端には、ねじが 設けられ、一対のナット21n,21nが付属する。また、ガイドパイプ21d の上端には、フランジ21fを備えるねじ21mが付属する。
【0040】 かかる構成の各吊り棒部材21は、天井面FPに打設したねじ受け部材N2に ガイドパイプ21dのねじ21Mを螺入して取り付け、フランジ21fによって 姿勢を安定化することができる。パネル板10は、ロッド21rの下端にナット 21n,21nを利用して取り付け、吊り棒部材21の長さは、ノブねじ21e ,21eを弛めてガイドパイプ21dとロッド21rの重なり量D2を変化させ て調節することができる。したがって、この形態の吊り棒部材21を用いてパネ ル板10を取り付ければ(図2参照)、パネル板10の上下距離3aを簡単に変 更することができるので、パネル板10の位置決めが容易である。また、冷房モ ードにおける冷風の送風範囲と、暖房モードにおける温風の送風範囲とが一部オ ーバラップするエアコントロール装置Mにおいても、ロッド21rを抜き取って パネル板10を取り外すことによって、または、パネル板10を天井面FPに寄 せておくことによって、暖房モード時の温風の送風障害を避けることができる。
【0041】 拡散パネルAPにおけるパネル板10は、角枠状に形成することができる(図 7)。パネル板10は、各々が角枠の1辺に対応する4部の分割パネル板10A ,10A…を四隅部分で接続して形成され、各分割パネル板10Aは、前記実施 の形態におけるパネル板10と同じくパネル平面部11とパネル傾斜部12と整 流板13とからなり、パネル平面部11は、通風孔h1,h1…を備える。この 形態のパネル板10を備える拡散パネルAPは、四方向に吹き出し口M1,M1 …を有するエアコントロール装置Mの吹き出しグリルM2を取り囲むように設置 して用いることにより、四方向に送風される冷気団F,F…を1基で同時に制御 することができる。
【0042】 上記と同様の考え方に基づき、拡散パネルAPにおけるパネル板10は、円環 状に形成することができる(図8)。パネル板10は、中心角90度分の円弧状 に形成された4部の分割パネル板10A,10A…を接続し、全体として円環状 に形成されている。各分割パネル板10Aは、通風孔h1,h1…を設けたパネ ル平面部11とパネル傾斜部12とからなる。パネル板10は円環状に形成され ているために、整流板13は不要となっているが、備えることは実施に応じ可能 である。この形態のパネル板10を備える拡散パネルAPは、円環状の吹き出し 口M1を有するエアコントロール装置Mの吹き出しグリルM2を取り囲むように 設置して用いることにより、周方向に送風される冷気団F,F…を1基で同時に 制御する。
【0043】 なお、分割パネル板10A,10A…を接続するのは、成形済みの薄板材料を 裁断加工してパネル板10を形成する際の材料の無駄を省く趣旨であり、パネル 板を型成形する場合には、一体成形することもできる。
【0044】 次に、本考案の第2の実施の形態について説明する。図9に示すように、本考 案の第2の実施の形態は、パネル板20のパネル平面部11に、第1の実施の形 態の長孔状の通風孔h1,h1…に代えて、丸孔状の通風孔h2,h2…を複数 設けたものである。この丸孔状の通風孔h2,h2…は整流板13に沿うように 直線状に複数列hLをなし、この複数列hLが互いに間隔をあけて形成されてい る。整流板13,13…はエアコントロール装置Mの吹き出し側Bに向かって扇 形に開く配列となっているため、丸孔状の通風孔h2,h2…の列hLも全体と して複数列hLが扇形に開く配列となっている。丸孔状の通風孔h2は、長孔h 1よりも通過する冷風の量を抑えることとなるが、丸孔状の通風孔h2,h2… の列hLを冷風の吹き抜け方向、つまりパネル板20の吹き込み側Aから吹き出 し側Bに向けて設けると、冷風が通風孔の列hLと列hLとの間においてパネル 平面部11上を吹き抜けるため、無秩序の通風孔配列の場合と比較して、冷気団 の通過抵抗を小さく抑えることができ、冷気団の運動エネルギーの減殺が抑制さ れる。
【0045】
【考案の効果】
本考案のエアコントロール装置の冷風拡散パネルは、複数の長孔状又は丸孔状 の通風孔を複数列設けたパネル平面部とパネル平面部の側縁部から斜め上方に立 ち上がるパネル傾斜部とを有し、パネル平面部が斜め上方から吹き出された冷風 を受け得るようにエアコントロール装置の吹き出し口に沿って天井面に略平行に 吊設されることにより、パネル平面部で受け止めた冷風の一部を複数の通風孔を 介して吹き出し口近傍に拡散して供給するとともに、受け止めた冷風の残余をパ ネル傾斜部を介して斜め上方に向けて吹き出し口から離れた位置に供給すること ができるので、エアコントロール装置から供給される冷風を室内全体に万遍なく 行き渡らせることができる。したがって、空調効率の向上が図られるとともに、 吹き出し口の近くに位置する人の冷え過ぎの問題が解消される。
【0046】
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1の実施の形態を示す斜視図
【図2】上記実施の形態における動作説明図
【図3】パネル板の他の実施の形態を示す平面図
【図4】上記実施の形態における断面図
【図5】パネル板の他の実施の形態を示す平面図
【図6】吊り棒部材の他の実施の形態を示す断面図
【図7】パネル板の他の実施の形態を示す平面図
【図8】パネル板の他の実施の形態を示す平面図
【図9】本考案の第2の実施の形態のパネル板を示す平
面図
【符号の説明】
AP エアコントロール装置の冷風拡散パネル A 吹き込み側 B 吹き出し側 A−B 冷風の吹き抜け方向 D1 相互間隔 M エアコントロール装置 M1 吹き出し口 M2 吹き出しグリル FP 天井面 h1 長孔状の通風孔 h2 丸孔状の通風孔 hL 丸孔状の通風孔の列 10,20 パネル板 11 パネル平面部 11a 側縁部 11b 側縁部 12 パネル傾斜部 13 整流板 21 吊り棒部材 21d ガイドパイプ 21r ロッド 21e,21e ノブねじ(固定手段)

Claims (7)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天井に配設されたエアコントロール装置
    の冷風の吹き出し口に沿うように天井面に略平行に吊設
    されたパネル板であり、このパネル板は、斜め上方から
    吹き出された冷風を受けるパネル平面部と、パネル平面
    部の一方の側縁部から斜め上方に立ち上がるパネル傾斜
    部とを備え、パネル平面部に、受けた冷風の吹き抜け方
    向に向けた長孔状の通風孔が複数並設され、パネル傾斜
    部は、パネル平面部に受けた冷風の吹き出し側の側縁部
    に形成されていることを特徴とするエアコントロール装
    置の冷風拡散パネル。
  2. 【請求項2】 天井に配設されたエアコントロール装置
    の冷風の吹き出し口に沿うように天井面に略平行に吊設
    されたパネル板であり、このパネル板は、斜め上方から
    吹き出された冷風を受けるパネル平面部と、パネル平面
    部の一方の側縁部から斜め上方に立ち上がるパネル傾斜
    部とを備え、パネル平面部に、複数の丸孔状の通風孔が
    受けた冷風の吹き抜け方向に向けて複数列をなして設け
    られ、パネル傾斜部は、パネル平面部に受けた冷風の吹
    き出し側の側縁部に形成されていることを特徴とするエ
    アコントロール装置の冷風拡散パネル。
  3. 【請求項3】 前記パネル平面部に、冷風の吹き込み側
    の側縁部から冷風の吹き出し側の側縁部に向かって相互
    間隔が広がる複数の整流板が立設されていることを特徴
    とする請求項1又は請求項2に記載のエアコントロール
    装置の冷風拡散パネル。
  4. 【請求項4】 前記複数の長孔状の通風孔又は複数列の
    丸孔状の通風孔は、近接する整流板に沿うように形成さ
    れていることを特徴とする請求項3に記載のエアコント
    ロール装置の冷風拡散パネル。
  5. 【請求項5】 前記パネル板は、ガイドパイプ内に摺動
    自在に装填されるロッドがガイドパイプの側方から螺入
    する固定手段により固定される長さ調節自在な吊り棒部
    材に吊り下げられていることを特徴とする請求項1ない
    し請求項4に記載のエアコントロール装置の冷風拡散パ
    ネル。
  6. 【請求項6】 前記パネル板が角枠状に形成されている
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項5に記載のエア
    コントロール装置の冷風拡散パネル。
  7. 【請求項7】 前記パネル板が円環状に形成されている
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項5に記載のエア
    コントロール装置の冷風拡散パネル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2019102523A1 (ja) * 2017-11-21 2019-05-31 佐伯 午郎 拡散装置
WO2024024057A1 (ja) * 2022-07-28 2024-02-01 三菱電機株式会社 ハンドドライヤー

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JPWO2019102523A1 (ja) * 2017-11-21 2020-01-16 佐伯 午郎 拡散装置
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