JP3088582B2 - フィードバック制御系のループゲイン調整装置 - Google Patents

フィードバック制御系のループゲイン調整装置

Info

Publication number
JP3088582B2
JP3088582B2 JP05083796A JP8379693A JP3088582B2 JP 3088582 B2 JP3088582 B2 JP 3088582B2 JP 05083796 A JP05083796 A JP 05083796A JP 8379693 A JP8379693 A JP 8379693A JP 3088582 B2 JP3088582 B2 JP 3088582B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
gain
disturbance
output
feedback control
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP05083796A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06175703A (ja
Inventor
隆美 上田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP05083796A priority Critical patent/JP3088582B2/ja
Publication of JPH06175703A publication Critical patent/JPH06175703A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3088582B2 publication Critical patent/JP3088582B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Electric Motors In General (AREA)
  • Feedback Control In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、フィードバック制御
系のループゲインを、所望の設計値に一致するように調
整するフィードバック制御系のループゲイン調整装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】図26,27は例えば特開昭61−18
2108号公報に示された従来のゲイン検出器およびゲ
イン自動調整回路を示すブロック図であり、図26にお
いて、101は被測定増幅器で、この出力は外乱加算器
103を介して再び自らの入力に帰り、フィードバック
制御系を構成している。
【0003】また、104はオシレータで外乱加算器1
03の入力に接続されている。105は信号加算器で、
外乱加算器103の入力信号(被測定増幅器101の出
力)および出力信号を所定の割合で加算するよう結線さ
れている。102は位相比較器で、信号加算器105の
出力信号と外乱信号との位相を比較するように結線され
ている。そして、位相比較器102の出力がゲイン検出
器の出力となっている。
【0004】さらに、図27において、51は固定増幅
器、52はゲイン可変の増幅器で、この固定増幅器51
とゲイン可変の増幅器52を合わせたものが図26の被
測定増幅器101に相当し、また位相比較器102の出
力は減算器53に接続されている。減算器53には基準
電圧源54が接続され、減算器53の出力はゲイン可変
の上記増幅器52に接続されている。
【0005】次に動作について説明する。まず、図26
において、被測定増幅器101のゲインをAとし、外乱
信号をxとすると、簡単な計算により外乱加算器103
の入力信号(被測定増幅器101の出力)y1および出
力信号y2は、各々(1),(2)式のようになる。
【0006】 y1={−A/(1+A)}x ・・・・・・・・・(1)
【0007】 y2={1/(1+A)}x ・・・・・・・・・(2)
【0008】従って、信号加算器105の出力yは
(3)式のようになる。
【0009】 y=y1+y2={(1−A)/(1+A)}x ・・・・・(3)
【0010】図28は、その動作原理を説明する各信号
の位相平面図であり、図において、21はベクトル1、
22はベクトルA、23はベクトル−Aを示し、25は
ベクトル(1+A)、26はベクトル(1−A)を示し
ている。また、27はベクトル(1+A)とベクトル
(1−A)との角度θを表している。
【0011】従って、(3)式よりベクトルyのベクト
ルxに対する位相差はベクトル25およびベクトル26
のなす角度θであることは明らかである。以上の関係に
より、 被測定増幅器101のゲインAがA>1のとき、角度θ
は θ>90゜、 被測定増幅器101のゲインAがA=1のとき、角度θ
は θ=90゜、 被測定増幅器101のゲインAがA<1のとき、角度θ
は θ<90゜、 であることが分かる。
【0012】さらに、位相比較器102は外乱信号xと
信号加算器105の出力信号yの位相を比較することに
より、被測定増幅器101のゲインAの検出を行うよう
に動作する。以上がゲイン検出器の動作原理である。
【0013】一方、図27において、位相比較器102
の出力は減算器53に入力され、基準電圧源54の電圧
と減算され、減算器53の出力が零となるよう、ゲイン
可変の増幅器52のゲインを制御するように動作する。
以上がゲイン自動調整回路の動作である。なお、被測定
増幅器101がフィードバック制御系の制御対象および
補償器より構成されていると考えても、動作,作用,効
果は上記と同じである。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】従来のゲイン検出器お
よびゲイン自動調整回路は以上のように構成されている
ので、ゲインAを求めるためには、外乱信号xと信号加
算器105の出力信号yとの位相差と、ゲインAを関係
づける手段が必要で、その手段が複雑であるほか、位相
比較をする信号を検出するために、3つの信号を必要と
するので、装置の構成が複雑かつ大規模になるなどの問
題点があった。
【0015】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたものであり、簡単な構成で、フィードバ
ック制御系のループゲインを所望のループゲインに一致
するように調整するループゲイン調整装置を得ることを
目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】この発明に係るフィード
バック制御系のループゲイン調整装置は、制御対象と、
この制御対象とともに所定の設計動作がなされるように
フィードバック制御系を安定化させる補償器と、上記制
御対象と上記補償器の結合を行うとともに、フィードバ
ック制御系の指令信号から制御対象の出力を減算して出
力する減算器とを備えるフィードバック制御系のループ
ゲインを調整するフィードバック制御系のループゲイン
調整装置であって、上記制御対象の伝達関数および上記
補償器の伝達関数の積に等しい伝達関数を持つフィルタ
および、このフィルタにステップ信号を出力するステッ
プ信号源を備え、上記フィルタの出力を外乱信号として
出力する外乱発生器と、該外乱信号を上記補償器の出力
に加算する外乱印加手段と、上記外乱印加手段の出力信
号の定常値を検出するループゲイン検出器と、上記フィ
ードバック制御系の一部となるように、且つ、外乱印加
手段の出力が入力されるように設けられ、ゲインを可変
することができるゲイン調整手段とを備え、上記所定の
設計動作がなされるように上記ループゲイン検出器の検
出結果および上記ステップ信号の大きさに応じてゲイン
調整手段のゲインを変更するものである。
【0017】この発明に係るフィードバック制御系のル
ープゲイン調整装置は、制御対象と、この制御対象とと
もに所定の設計動作がなされるようにフィードバック制
御系を安定化させる補償器と、上記制御対象と上記補償
器の結合を行うとともに、フィードバック制御系の指令
信号から制御対象の出力を減算して出力する減算器とを
備えるフィードバック制御系のループゲインを調整する
フィードバック制御系のループゲイン調整装置であっ
て、上記制御対象の伝達関数に等しい伝達関数を持つフ
ィルタおよび、このフィルタにステップ信号を出力する
ステップ信号源を備え、上記フィルタの出力を外乱信号
として出力する外乱発生器と、該外乱信号を上記補償器
の入力に加算する外乱印加手段と、上記補償器の出力信
号の定常値を検出するループゲイン検出器と、上記フィ
ードバック制御系の一部となるように、且つ、補償器の
出力が入力されるように設けられ、ゲインを可変するこ
とができるゲイン調整手段とを備え、上記所定の設計動
作がなされるように上記ループゲイン検出器の検出結果
および上記ステップ信号の大きさに応じてゲイン調整手
段のゲインを変更するものである。
【0018】この発明に係るフィードバック制御系のル
ープゲイン調整装置は、制御対象と、この制御対象とと
もに所定の設計動作がなされるようにフィードバック制
御系を安定化させる補償器と、上記制御対象と上記補償
器の結合を行うとともに、フィードバック制御系の指令
信号から制御対象の出力を減算して出力する減算器とを
備えるフィードバック制御系のループゲインを調整する
フィードバック制御系のループゲイン調整装置であっ
て、上記補償器の伝達関数に等しい伝達関数を持つフィ
ルタおよび、このフィルタにステップ信号を出力するス
テップ信号源を備え、上記フィルタの出力を外乱信号と
して出力する外乱発生器と、該外乱信号を上記制御対象
の入力に加算する外乱印加手段と、上記制御対象の出力
から補償器の入力までの間において信号の定常値を検出
するループゲイン検出器と、上記フィードバック制御系
の一部となるように、且つ、補償器の出力から外乱印加
手段の入力までの間に設けられ、ゲインを可変すること
ができるゲイン調整手段とを備え、上記所定の設計動作
がなされるように上記ループゲイン検出器の検出結果
よび上記ステップ信号の大きさに応じてゲイン調整手段
のゲインを変更するものである。
【0019】この発明に係るフィードバック制御系のル
ープゲイン調整装置は、制御対象と、この制御対象とと
もに所定の設計動作がなされるようにフィードバック制
御系を安定化させる補償器と、上記制御対象と上記補償
器の結合を行うとともに、フィードバック制御系の指令
信号から制御対象の出力を減算して出力する減算器とを
備えるフィードバック制御系のループゲインを調整する
フィードバック制御系のループゲイン調整装置であっ
て、上記フィードバック制御系の一部となるように設け
られ、ゲインを可変することができるゲイン調整手段
と、このゲイン調整手段のゲインを1としたときの上記
フィードバック制御系の開ループ伝達関数の逆伝達関数
と等しい特性を持つフィルタおよび、このフィルタにそ
の伝達関数の分子多項式の次数と分母多項式の次数との
次数差以上の微分可能な信号を出力する信号源を備え、
上記フィルタの出力を外乱信号として出力する外乱発生
器と、該外乱信号を上記ゲイン調整手段の出力に加算す
る外乱印加手段と、基準となるゲインを使用した場合に
上記ゲイン調整手段の出力が上記信号源より発生される
信号の整定時における大きさと同一となる時間におい
て、上記ゲイン調整手段の出力の大きさを検出するルー
プゲイン検出器とを備え、上記所定の設計動作がなされ
るように上記ループゲイン検出器の検出結果および上記
信号源より発生される信号の整定時における大きさの情
に応じてゲイン調整手段のゲインを変更するものであ
る。
【0020】
【実施例】実施例1. 以下、この発明の一実施例を図について説明する。図1
において、1は制御対象であり、その伝達関数をP
(s)とする。2はこの制御対象1とともに所定の設計
動作がなされるようにフィードバック制御系を安定化さ
せる補償器であり、その伝達関数はC(s)とする。3
は減算器であり、上記制御対象1と補償器2の結合を行
うとともに、後述するフィードバック制御系の指令信号
から制御対象1の出力を減算して出力するものである。
【0021】 4はゲイン調整手段としてのゲイン可変増
幅器(ゲイン調整手段)であり、その出力は制御対象1
に入力され、そのゲイン可変増幅器のゲインはKaであ
る。6は外乱信号xを発生する外乱発生器であり、この
外乱発生器6は、ステップ信号rを発生するステップ信
号源10と、制御対象1の伝達関数P(s)と補償器2
の伝達関数C(s)の積に等しい伝達関数をもつフィル
タ11とから構成されており、外乱信号xを発生する。
【0022】 また、5は外乱印加手段(外乱印加手段)
としての外乱加算器であり、上記補償器2の出力と外乱
信号xを加算して出力する。yは外乱加算器5の出力信
号で、これがゲイン可変増幅器4に入力される。7はル
ープゲイン検出器で、外乱加算器5の出力信号yが入力
される。さらにループゲイン検出器7の出力は、ゲイン
可変増幅器4に入力される。
【0023】 そして、これらの制御対象1、補償器2、
減算器3、ゲイン可変増幅器4および外乱加算器5はフ
ィードバック制御系12を構成している。また、上記外
乱発生器6、外乱加算器5、ループゲイン検出器7およ
びゲイン可変増幅器4はループゲイン調整装置13を構
成している。
【0024】 次に動作について説明する。Kaを求める
動作を説明する。まず、外乱信号xは、上記のように制
御対象1の伝達関数P(s)と補償器2の伝達関数C
(s)の積に等しい伝達関数をもつフィルタ11に通過
させたステップ信号rであるから、簡単な計算により外
乱信号xは(4)式のようになる。
【0025】 x(s)=P(s)C(s)r(s) ・・・・・・・(4)
【0026】 ここで、sはラプラス演算子を示し、x
(s)およびr(s)はそれぞれ外乱信号xおよびステ
ップ信号rのラプラス変換を示す。また、外乱信号xか
ら外乱加算器5の出力信号yまでの関係は、y(s)を
前記出力信号yのラプラス変換とすると(5)式にな
る。
【0027】 y(s)=[1/{1+KaP(s)C(s)}]x(s)・・・(5)
【0028】 従って、ステップ信号rから外乱加算器5
の出力信号yの関係を求めると(6)式になる。
【0029】 y(s)=[P(s)C(s)/{1+KaP(s)C(s)}]r(s) ・・・・・・・(6)
【0030】 ここで、rが大きさr0 のステップ信号
(r(s)=r0 /s)とすれば、外乱加算器5の出力
信号yの定常値Yつまりy(t→∞)は、下記に示すよ
うなラプラス変換の最終値定理より、下記のようにな
る。
【0031】
【数1】
【0032】この式(7)において、P(0)C(0)
は、フィードバック制御系12の開ループ伝達関数の直
流ゲインに相当しており、この値が既知であるなら、K
aを求めることができる。また、一般にフィードバック
制御系のP(0)C(0)は、P(0)C(0)>>1
となるように設計されるので、Y≒r0 /Kaから、下
記のように求めることもできる
【0033】 Ka≒r0 /Y ・・・・・・・(8)
【0034】 このように、外乱加算器5の出力信号yの
定常値Yを検出することにより、Kaを知ることができ
る。この式(8)では外乱加算器5の出力信号yが時間
tが無限大になったときの定常値Yを必要としている
が、フィードバック制御系12の応答の速度に合わせ
て、出力信号yがほぼ定常になる適当な時間t=taで
の出力信号yの値をYとしても、実用上の問題は生じな
い。
【0035】 また、ステップ信号の大きさr0 も、フィ
ードバック制御系の応答の速度や、飽和の大きさを考慮
して決めればよく、r0 の大きさによって式(8)の一
般性を失うことはない。そして、図2〜図6は以上に示
したKaの検出法を計算機シミュレーションにより説明
したものである。
【0036】 このうち、図2は計算機シミュレーション
に与えた制御系の開ループ伝達関数の周波数応答特性
(ボード線図)を表しており、(a),(b)および
(c)は、上記フィードバック制御系において、Ka=
1/2、Ka=1およびKa=2としたときの、ボード
線図を表している。そして、このうち(b)に示す周波
数応答特性が所望の特性であり、(a)のときはフィー
ドバック制御系のループゲインが低く、(c)のときは
フィードバック制御系のループゲインが高い。
【0037】 従って、この発明のゲイン調整装置は、
(a)のときはKaを高めるように動作し、(c)のと
はKaを小さくするように動作して、所望の設計動作
がなされるように動作するものである。このときの制御
対象1と補償器2の値は下記のように与えられる。
【0038】 P(s)=fn2 /(s2 +2ξfns+fn2 ) ・・・・・(9)
【0039】 C(s)=g(as+b)(cs+1)/(s+ab)(cs+d) ・・・・・(10)
【0040】 ここで、fn=0.377、ξ=0.0
1、a=3.73、b=6.28、c=1.27、d=
0.09、g=226であり、これらの値は、図1に示
すフィードバック制御系12をKa=1として構成した
とき、制御系の交差周波数fc(クロスオーバ周波数)
が1Hz(正規化周波数)、位相余裕が60degにな
るように設計されている。
【0041】 さらに、制御対象1の伝達関数P(s)
は、その共振周波数が交差周波数fcの0.06倍のと
ころにあり、伝達関数C(s)は位相遅れ補償と位相進
み補償を組み合わせている。この制御系は、光ディスク
装置などに使用するビックアップレンズのフォーカスサ
ーボ系やトラッキングサーボ系の構成をモデル化したも
のである。
【0042】次に実際の動作を説明する。図3は式
(9),式(10)の積に等しい伝達関数をもつフィル
タ11に、大きさ1(r0 =1)のステップ信号を入力
し、発生させた外乱信号xの時間応答を表している。図
4はKa=1/2としたフィードバック制御系12に、
図3に示した外乱信号xを外乱加算器5に入力し、その
ときの外乱加算器5の出力信号yの時間応答を計算機シ
ミュレーションによって表したものであり、出力信号y
の定常値Yは、ほぼ2となっている。
【0043】 また、図5はKa=1としたフィードバッ
ク制御系12に、図3に示した外乱信号xを外乱加算器
5に入力し、そのときの外乱加算器5の出力信号yの時
間応答を計算機シミュレーションによって表したもので
あり、出力信号yの定常値Yは、ほぼ1となっている。
【0044】 さらに、図6はKa=2としたフィードバ
ック制御系12に、図3に示した外乱信号xを外乱加算
器5に入力し、そのときの外乱加算器5の出力信号yの
時間応答を計算機シミュレーションによって表したもの
であり、出力信号yの定常値Yは、ほぼ1/2となって
いる。ここで、図4〜図6において、各々の定常値Y
は、時間t=4のときのyの値をその値とした。
【0045】 従って、式(8)とr0 =1より、ループ
ゲイン検出器7が検出する定常値YとKaとは「Ka≒
1/Y」の関係となるので、図4のものはKa≒1/
2、図5のものはKa≒1、図6のものはKa≒2であ
ることが分かり、以上に示した検出法により求められた
Kaにより、図1に示すループゲイン調整装置13は、
ゲイン可変増幅器4のゲインを変更するように動作す
る。
【0046】このように外乱印加手段6の出力信号の定
常値に基づいてKaを自動調整することで、簡単、且
つ、小規模な回路によってフィードバック制御系のルー
プゲインを調整し、制御対象1と補償器2との設計動作
がなされるようにフィードバック制御系を安定化させる
ことができる。
【0047】 図7は以上に示したKa検出法により、フ
ィードバック制御系12のループゲイン調整を実現する
ソフトウェアのフローチャートを示す。この実施例で
は、外乱信号xをフィードバック制御系12のサンプリ
ング周期で離散化し、メモリに記憶させる。このとき、
そのサンプリング回数Nを入力する(ステップST2
1)。
【0048】 次に、メモリから外乱信号を読み出し、外
乱加算器5に加える(加算ステップ、ステップST2
2)。こうして出力が安定する時間ta以上待ち(ステ
ップST23)、外乱加算器5の出力信号yの定常値Y
を検出し(ステップST24)、これを記憶する(ステ
ップST25)。
【0049】 こうして、定常値Yを求める動作を繰り返
す回数たるサンプリング回数Nを1ずつ減らし(ステッ
プST26)、N=0になると(ステップST27)、
定常値Yの平均値を求め(ステップST28)、これか
ら式(8)に従って、Kaを求め(Ka演算ステップ、
ステップST29)、これに基づき、ゲイン可変増幅器
4のゲインを調整することになる(フィードバック制御
系のループゲイン調整ステップ、ステップST30)。
【0050】 また、このとき外乱信号xは、例えば図8
に示すように、一定時間tbの大きさr0 のステップ信
号と一定時間tcの無信号を外乱発生器6にフィルタ1
1に通過させた信号を、フィードバック制御系12のサ
ンプリング周期Δtで離散化したものである。ここで、
時間tbは、図4から図6に示した時間taよりも大き
く選ぶことが必要である。
【0051】 実施例2. 図9はこの発明の他の実施例を示し、図1に示したもの
と同一符号は同一部分を示し、その重複する説明を省略
する。図9において、6aは外乱信号xaの出力する外
乱発生器で、これはステップ信号源10と制御対象1の
伝達関数P(s)に等しい伝達関数をもつフィルタ11
aから構成されている。5aは外乱加算器であり、減算
器3の出力と外乱信号xaを加算して補償器2の入力に
印加する。
【0052】 次に動作について説明する。外乱信号xa
は、制御対象1の伝達関数P(s)に等しい伝達関数を
もつフィルタ11aに通過させたステップ信号rである
から、簡単な計算により外乱信号xaは次式のようにな
る。
【0053】 xa(s)=P(s)r(s) ・・・・・・・・(11)
【0054】 ここで、xa(s)およびr(s)はそれ
ぞれ外乱信号xaおよびステップ信号rのラプラス変換
値を示す。また、外乱信号xaから外乱加算器(外乱印
加手段)5aの出力信号yまでの関係は、下記の通りと
なる。
【0055】 y(s)=[C(s)/{1+KaP(s)C(s)}]xa(s) ・・・・・・・(12)
【0056】 従って、ステップ信号rから外乱加算器5
aの出力信号yの関係を求めると、式(6)と等価なも
のとなる。
【0057】 図10〜図13は以上に示したKaの検出
法を計算機シミュレーションで示したものであり、この
計算機シミュレーションにおいて制御対象1と補償器2
の値は、上記実施例の場合と同じものであり、図10は
式(9)に等しい伝達関数をもつフィルタに、大きさ1
(r0 =1)のステップ信号を入力し、発生させた外乱
信号xaの時間応答を表している。
【0058】 図11はKa=1/2としたフィードバッ
ク制御系12に、図10に示した外乱信号xaを外乱加
算器5aに入力し、そのときの外乱加算器5aの出力信
号yの時間応答を計算機シミュレーションによって表し
たものであり、出力信号yの定常値Yは、ほぼ2となっ
ている。
【0059】 また、図12はKa=1としたフィードバ
ック制御系12に、図10に示した外乱信号xaを外乱
加算器5aに入力し、そのときの外乱加算器5aの出力
信号yの時間応答を計算機シミュレーションによって表
したものであり、出力信号yの定常値Yは、ほぼ1とな
っている。
【0060】 さらに、図13はKa=2としたフィード
バック制御系12に、図10に示した外乱信号xaを外
乱加算器5aに入力し、そのときの外乱加算器5aの出
力信号yの時間応答を計算機シミュレーションによって
表したものであり、出力信号yの定常値Yは、ほぼ1/
2となっている。なお、各々の定常値Yは、時間t=4
のときのyの値をその値とした。
【0061】 従って、式(8)とr0 =1より、ループ
ゲイン検出器7が検出する定常値YとKaとは「Ka≒
1/Y」の関係となるので、図11のものはKa≒1/
2、図12のものはKa≒1、図13のものはKa≒2
であることが分かり、以上に示した検出法により求めら
れたKaにより、図9に示すループゲイン調整装置13
は、ゲイン可変増幅器4のゲインを変更するように動作
する。
【0062】 ここで、この実施例2によるKa検出法に
より、フィードバック制御系12のループゲイン調整を
実現するソフトウェアのフローチャートは、外乱信号x
をxa変更すれば、図7に示したものと同じである。
【0063】 実施例3. 図14はこの発明のさらに別の実施例を示し、図1に示
したものと同一符号は同一部分を示し、その重複する説
明は省略する。図14において、6bは外乱信号xbを
出力する外乱信号発生器で、これはステップ信号源10
と補償器2の伝達関数C(s)に等しい伝達関数を持つ
フィルタ11bから構成されている。5bは外乱加算器
であり、ゲイン可変増幅器4の出力と外乱信号xbを加
算して制御対象1の入力に印加する。
【0064】 また、ybは減算器3より出力される補償
器2の入力信号である。7はループゲイン検出器で、こ
のループゲイン検出器7補償器2の入力信号を入力す
る。さらに、このループゲイン検出器7の出力信号は、
ゲイン可変増幅器4に入力される
【0065】 そして、これらの制御対象1、補償器2、
減算器3、ゲイン可変増幅器4はフィードバック制御系
12を構成している。また、上記外乱発生器6b、外乱
加算器(外乱印加手段)5b、ループゲイン検出器7お
よびゲイン可変増幅器4はループゲイン調整装置13を
構成している。
【0066】 次に動作について説明する。Kaを求める
動作を説明する。まず、外乱信号xbは、上記のように
補償器2の伝達関数C(s)に等しい伝達関数を持つフ
ィルタ11bに通過させたステップ信号rであるから、
簡単な計算により外乱信号xbは(13)式のようにな
る。
【0067】 xb(s)=C(s)r(s) ・・・・・・・(13)
【0068】 ここで、xb(s)およびr(s)はそれ
ぞれ外乱信号xbおよびステップ信号rのラプラス変換
を表す。また、外乱信号xbから補償器2の入力信号y
までの関係は、yb(s)をybのラプラス変換とする
と(14)式になる。
【0069】 yb(s)=[−P(s)/{1+KaP(s)C(s)}]xa(s) ・・・・・・・(14)
【0070】 従って、ステップ信号rから補償器2の入
力信号ybの関係を求めると(15)式となる。
【0071】 yb(s)=[−P(s)C(s)/{1+KaP(s)C(s)}]r(s) ・・・・・・・(15)
【0072】 この(15)式で示される関係は、符号が
マイナスになることを除いて、上記実施例1の(6)式
と同じとなり、入力信号ybの符号がステップ信号rに
対してマイナスになるだけで、以下の動作は実施例1の
場合と同様である。上記入力信号ybの定常値をYbと
すると、Kは次の(16)式で求められる。
【0073】 Ka≒−r0 /Yb ・・・・・・・・・(16)
【0074】図15〜図18は以上に示したKaの検出
法を計算機シミュレーションで示したものであり、この
計算機シミュレーションにおいて制御対象1と補償器2
の値は、上記実施例1および2の場合と同じであり、図
15は伝達関数C(s)に等しい伝達関数を持つフィル
タ11bが補償器2に大きさ1(r0 =1)のステップ
信号を入力し、発生させた外乱信号xbの時間応答を表
している。
【0075】 図16はKa=1/2としたフィードバッ
ク制御系12に、図15に示した外乱信号xbを外乱加
算器5に入力し、そのときの補償器2の入力信号ybの
時間応答を計算機シミュレーションによって表したもの
であり、入力信号ybの定常値Ybは、ほぼ2となって
いる。
【0076】 また、図17は、Ka=1としたフィード
バック制御系12に、図15に示した外乱信号xbを外
乱加算器5に入力し、そのときの補償器2の入力信号y
bの時間応答を計算機シミュレーションによって表した
ものであり、入力信号ybの定常値Ybは、ほぼ1とな
っている。
【0077】 さらに、図18は、Ka=2としたフィー
ドバック制御系12に、図15に示した外乱信号xbを
外乱加算器5に入力し、そのときの補償器2の入力信号
ybの時間応答を計算機シミュレーションによって表し
たものであり、入力信号ybの定常値Ybは、ほぼ1/
2となっている。
【0078】 ここで、図16〜図18において、各々の
定常値Ybは、時間t=4のときの入力信号ybの値を
その値とし、また入力信号ybは、従来との比較を容易
にするためにその絶対値を示した。
【0079】 従って、式(15)とr0 =1より、ルー
プゲイン検出器7が検出する定常値YとKaとは「Ka
≒1/Y」の関係となるので、図16のものはKa≒1
/2、図17のものはKa≒1、図18のものはKa≒
2であることがわかる。以上に示した検出法により求め
られたKaにより、図14に示すループゲイン調整装置
13は、ゲイン可変増幅器4のゲインを変更するように
動作する。
【0080】 ここで、この実施例3によるKa検出法に
より、フィードバック制御系12のループゲイン調整を
実現するソフトウェアのフローチャートは、外乱信号x
をxbに変更すれば、図7に示したものと同じである。
【0081】 実施例4. 図19はこの発明のさらに他の実施例を示し、図1に示
したものと同一符号は同一符号を示し、その重複する説
明を省略する。図19において、6cは外乱信号xcを
出力する外乱発生器で、これは信号rcを発生する信号
源14と、フィルタ11cから構成されている。このフ
ィルタ11cは、ゲイン可変増幅器4のゲインKaを1
としたときの、外乱信号xcから後述する外乱印加器の
入力信号ycまでのフィードバック制御系の伝達関数の
逆伝達関数と等しい特性を備える また、5cは外乱加
算器(外乱印加手段)であり、ゲイン可変増幅器4の出
力ycと外乱信号xcを加算して制御対象1に入力す
る。なお、ループゲイン検出器7には外乱加算器5cの
入力信号ycが入力されている。
【0082】 次に動作について説明する。Kaを求める
動作を説明する。まず、外乱信号xcは、上記のよう
ループゲイン可変増幅器4のゲインKaをKa=1とし
たときの、外乱信号xcから外乱印加器5cの入力信号
ycまでのフィードバック制御系12の伝達関数の逆伝
達関数と等しい特性を備えるフィルタ11cに通過させ
た信号rcであるから、外乱信号xcは簡単な計算によ
り次式のようになる。
【0083】
【数2】
【0084】ここで、sはラプラス演算子を表し、xc
(s)およびrc(s)はそれぞれ外乱信号xcおよび
信号rcのラプラス変換を表す。なお、xc(s)の実
現性の観点から、フィルタ11cの相対次数(|分子多
項式の次数−分母多項式の次数|)以上の微分連続性
を、信号rc(s)は備えることが必要である。
【0085】 また、外乱信号xcから、外乱加算器5c
の入力信号ycまでの関係は、yc(s)をycのラプ
ラス変換とすると次式になる。
【0086】
【数3】
【0087】従って、信号rcから外乱加算器5cの入
力信号ycの関係を求めると、次式となる。
【0088】
【数4】
【0089】この(19)式で示される関係において
aが1であれば、設計上は信号rcと外乱加算器5c
の入力信号ycが一致することは明白である。このよう
に、ループゲイン検出手段とループゲイン調整手段は動
作する。
【0090】 ここで、図20〜図23は、以上に示した
Ka検出法とKa調整法を計算機シミュレーションによ
り説明したものである。この計算機シミュレーションに
おいて制御対象1と補償器2の値は、上記実施例1〜3
と同じものである。この例において、フィルタ11cの
相対次数(|分子多項式の次数−分母多項式の次数|)
は、2(|5次−3次|)である。図20には信号r
c、図21にはフィルタ11cに信号rcを通過させて
求めた外乱信号xcの時間応答をそれぞれ表している。
ここで信号rcは、以下に示す(20)式〜(28)式
の関係により求めたものである。
【0091】 0≦t≦l/2にて、 rc=nt4 /12l ・・・・・・・(20)
【0092】 l/2≦t≦lにて、 rc=−nt4 /(12l)+nt3 /3−lnt2 /4 +l2 nt/12−l3 n/96 ・・・・・・・(21)
【0093】 l≦t≦l+mにて、 rc=lnt2 /4−l2 nt/4+7l3 n/96 ・・・・(22)
【0094】 l+m≦t≦3l/2+mにて、 rc=−n(t−l−m)4 /(6l)+lnt2 /4 −l2 nt/4+7l3 n/96 ・・・・・・・(23)
【0095】 3l/2+m≦t≦2l+mにて、 rc=n(t−2l−m)4 /(6l)−lnt2 /4−lmnt +5l2 nt/4−103l3 n/96−3l2 mn/2 −lm2 n/2 ・・・・・・・(24)
【0096】 2l+m≦t≦2l+2mにて、 rc=−lnt2 /4+lmnt+5l2 nt/4−103l3 n/96 −3l2 mn/2−lm2 n/2 ・・・・・・・(25)
【0097】 2l+2m≦t≦5l/2+2mにて、 rc=n(t−2l−2m)4 /(12l)−lnt2 /4 +lmnt+5l2 nt/4−103l3 n/96 −3l2 mn/2−lm2 n/2 ・・・・・・・(26)
【0098】 5l/2+2m≦t≦t0にて、 rc=n(t−3l−2m)4 /(12l)+l3 n/2 +lm2 n/2+l2 mn ・・・・・・・(27)
【0099】 t0≦tにて、 rc=l3 n/2+lm2 n/2+l2 mn ・・・・・・・(28)
【0100】 ただし、t0,l,mおよびnには、次式
で示す関係がある。
【0101】 3l+2m=t0 ・・・・・・・(29)
【0102】 n=2r∞/(l(l+m)2 ) ・・・・・・・(30)
【0103】 l>0 ・・・・・・・(31)
【0104】 なお、図22に信号rcの2階微分関数を
示す。このように、信号rcの2階微分関数は連続とな
っており、フィルタ11cの相対次数2以上の微分連続
性を持っている。また、図20に示した信号rcは、t
0=1、r∞=1、l=1/3、およびm=0としたも
のである。なお、r∞は信号rcの定常値を表してい
る。
【0105】 図23の(d)には、Ka=1/2とした
とき、図21に示した外乱信号xcを外乱加算器5cに
入力し、そのときの外乱加算器5cの入力信号ycの時
間応答を計算機シミュレーションによって表したもので
ある。また、同図(e)には、Ka=1としたとき、図
21に示した外乱信号xcを外乱加算器5cに入力し、
そのときの外乱加算器5cの入力信号ycの時間応答を
計算機シミュレーションによって表したものである。同
様に、同図(f)には、Ka=2としたとき、図21に
示した外乱信号xcを外乱加算器5cに入力し、そのと
きの外乱加算器5cの入力信号ycの時間応答を計算機
シミュレーションによって表したものである。この図2
3より、Ka=1のとき、外乱加算器5cの入力信号y
cの時間応答波形は、信号rcとほぼ同じ時間波形にな
ることが分かる。
【0106】特に、図23の(d)の波形では、波形y
cの時間t=0.75のときの大きさzが0.5であ
り、図23の(e)の波形では、波形ycの時間t=
0.75のときの大きさzが1.0であり、(f)の波
形では、波形ycの時間t=0.75のときの大きさz
が1.75である。 従って、Ka検出は、例えば図23
に示す各々の波形ycの時間t=0.75のときの大き
さzをKa検出の基準とすることで達成できる。
【0107】 以上に示したKa検出法により求められた
ゲインにより、ループゲイン検出調整装置13は、ゲイ
ン可変増幅器4のゲインを変更するように動作する。
【0108】 図24は、以上に示したKa検出法によ
り、フィードバック制御系12のループゲイン調整を実
現するソフトウェアのフローチャートを示す。この実施
例では、外乱信号xcをフィードバック制御系12のサ
ンプリング周期で離散化し、メモリに記憶させる。この
ときそのサンプリング回数Nを入力する(ステップST
31)。
【0109】 次に、メモリから外乱信号xcを読み出
し、外乱加算器5cに加える(外乱ステップ、ステップ
ST32)。こうして一定時間tc待って(ステップS
T33)、外乱加算器5cに加わる信号ycの値を検出
し、値zとしてメモリする(入力信号検出ステップ、ス
テップST34)。
【0110】 こうして、値zを求める動作を繰り返す回
数たるサンプリング回数Nを1ずつ減らし(ステップS
T35)、N=0になると(ステップST36)、値z
の平均値を求め(ステップST37)、これからKaを
求め(Ka演算ステップ、ステップST38)、これに
基づき、ゲイン可変増幅器4のゲインを調整することに
なる(フィードバック制御系のループゲイン調整ステッ
プ、ステップST39)。
【0111】 また、このとき外乱信号xcは、例えば図
25に示すように、フィルタ11cに信号rcを通過さ
せて求めた外乱信号xc(図21)をフィードバック制
御系12のサンプリング周期Δtで離散化したものであ
る。
【0112】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、制御
対象と、この制御対象とともに所定の設計動作がなされ
るようにフィードバック制御系を安定化させる補償器
と、上記制御対象と上記補償器の結合を行うとともに、
フィードバック制御系の指令信号から制御対象の出力を
減算して出力する減算器とを備えるフィードバック制御
系のループゲインを調整するフィードバック制御系のル
ープゲイン調整装置であって、上記制御対象の伝達関数
および上記補償器の伝達関数の積に等しい伝達関数を持
つフィルタおよび、このフィルタにステップ信号を出力
するステップ信号源を備え、上記フィルタの出力を外乱
信号として出力する外乱発生器と、該外乱信号を上記補
償器の出力に加算する外乱印加手段と、上記外乱印加手
段の出力信号の定常値を検出するループゲイン検出器
と、上記フィードバック制御系の一部となるように、且
つ、外乱印加手段の出力が入力されるように設けられ、
ゲインを可変することができるゲイン調整手段とを備
え、上記所定の設計動作がなされるように上記ループゲ
イン検出器の検出結果および上記ステップ信号の大きさ
に応じてゲイン調整手段のゲインを変更するので、簡
単、且つ、小規模な回路によってフィードバック制御系
のループゲインを所望のループゲインに一致するように
調整できるものが得られる効果がある。
【0113】この発明によれば、制御対象と、この制御
対象とともに所定の設計動作がなされるようにフィード
バック制御系を安定化させる補償器と、上記制御対象と
上記補償器の結合を行うとともに、フィードバック制御
系の指令信号から制御対象の出力を減算して出力する減
算器とを備えるフィードバック制御系のループゲインを
調整するフィードバック制御系のループゲイン調整装置
であって、上記制御対象の伝達関数に等しい伝達関数を
持つフィルタおよび、このフィルタにステップ信号を出
力するステップ信号源を備え、上記フィルタの出力を外
乱信号として出力する外乱発生器と、該外乱信号を上記
補償器の入力に加算する外乱印加手段と、上記補償器の
出力信号の定常値を検出するループゲイン検出器と、上
記フィードバック制御系の一部となるように、且つ、補
償器の出力が入力されるように設けられ、ゲインを可変
することができるゲイン調整手段とを備え、上記所定の
設計動作がなされるように上記ループゲイン検出器の検
出結果および上記ステップ信号の大きさに応じてゲイン
調整手段のゲインを変更するので、簡単、且つ、小規模
な回路によってフィードバック制御系のループゲインを
所望のループゲインに一致するように調整できるものが
得られる効果がある。
【0114】この発明によれば、制御対象と、この制御
対象とともに所定の設計動作がなされるようにフィード
バック制御系を安定化させる補償器と、上記制御対象と
上記補償器の結合を行うとともに、フィードバック制御
系の指令信号から制御対象の出力を減算して出力する減
算器とを備えるフィードバック制御系のループゲインを
調整するフィードバック制御系のループゲイン調整装置
であって、上記補償器の伝達関数に等しい伝達関数を持
つフィルタおよび、このフィルタにステップ信号を出力
するステップ信号源を備え、上記フィルタの出力を外乱
信号として出力する外乱発生器と、該外乱信号を上記制
御対象の入力に加算する外乱印加手段と、上記制御対象
の出力から補償器の入力までの間において信号の定常値
を検出するループゲイン検出器と、上記フィードバック
制御系の一部となるように、且つ、補償器の出力から外
乱印加手段の入力までの間に設けられ、ゲインを可変す
ることができるゲイン調整手段とを備え、上記所定の設
計動作がなされるように上記ループゲイン検出器の検出
結果および上記ステップ信号の大きさに応じてゲイン調
整手段のゲインを変更するので、小さな外乱信号で、ル
ープゲインを精度よく、簡単、且つ、小規模な回路によ
ってフィードバック制御系のループゲインを所望のルー
プゲインに一致するように調整できるものが得られる効
果がある。
【0115】この発明によれば、制御対象と、この制御
対象とともに所定の設計動作がなされるようにフィード
バック制御系を安定化させる補償器と、上記制御対象と
上記補償器の結合を行うとともに、フィードバック制御
系の指令信号から制御対象の出力を減算して出力する減
算器とを備えるフィードバック制御系のループゲインを
調整するフィードバック制御系のループゲイン調整装置
であって、上記フィードバック制御系の一部となるよう
に設けられ、ゲインを可変することができるゲイン調整
手段と、このゲイン調整手段のゲインを1としたときの
上記フィードバック制御系の開ループ伝達関数の逆伝達
関数と等しい特性を持つフィルタおよび、このフィルタ
にその伝達関数の分子多項式の次数と分母多項式の次数
との次数差以上の微分可能な信号を出力する信号源を備
え、上記フィルタの出力を外乱信号として出力する外乱
発生器と、該外乱信号を上記ゲイン調整手段の出力に加
算する外乱印加手段と、基準となるゲインを使用した場
合に上記ゲイン調整手段の出力が上記信号源より発生さ
れる信号の整定時における大きさと同一となる時間にお
いて、上記ゲイン調整手段の出力の大きさを検出するル
ープゲイン検出器とを備え、上記所定の設計動作がなさ
れるように上記ループゲイン検出器の検出結果および上
記信号源より発生される信号の整定時における大きさの
情報に応じてゲイン調整手段のゲインを変更するので、
簡単、且つ、小規模な回路によって、上記フィードバッ
ク制御系のループゲインを所望のループゲインに一致す
るように調整できるものが得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例によるフィードバック制御
系のループゲイン調整装置を示すブロック図である。
【図2】この発明のフィードバック制御系の開ループ伝
達関数を示す周波数応答特性図である。
【図3】この発明におけるフィルタが出力する外乱信号
を示す時間応答特性図である。
【図4】この発明において、Kaが1/2における外乱
加算器の出力信号を計算機シミュレーションによって
す時間応答特性図である。
【図5】この発明において、Kaが1における外乱加算
器の出力信号を計算機シミュレーションによって示す時
間応答特性図である。
【図6】この発明において、Kaが2における外乱加算
器の出力信号を計算機シミュレーションによって示す時
間応答特性図である。
【図7】この発明の一実施例によるフィードバック制御
系のループゲイン調整方法を示すフローチャートであ
る。
【図8】外乱信号の発生方法を示す説明図である。
【図9】この発明の他の実施例によるフィードバック制
御系のループゲイン調整装置を示すブロック図である。
【図10】図9におけるフィルタが出力する外乱信号を
示す時間応答特性図である。
【図11】図9において、Kaが1/2における外乱加
算器の出力信号を計算機シミュレーションによって示す
時間応答特性図である。
【図12】図9において、Kaが1における外乱加算器
の出力信号を計算機シミュレーションによって示す時間
応答特性図である。
【図13】図9において、Kaが2における外乱加算器
の出力信号を計算機シミュレーションによって示す時間
応答特性図である。
【図14】この発明のさらに他の実施例によるフィード
バック制御系のループゲイン調整装置を示すブロック図
である。
【図15】図14におけるフィルタが出力する外乱信号
を示す時間応答特性図である。
【図16】図14において、Kaが1/2における外乱
加算器の出力信号を計算機シミュレーションによって
す時間応答特性図である。
【図17】図14において、Kaが1における外乱加算
器の出力信号を計算機シミュレーションによって示す時
間応答特性図である。
【図18】図14において、Kaが2における外乱加算
器の出力信号を計算機シミュレー ションによって示す時
間応答特性図である。
【図19】この発明のさらに他の実施例によるフィード
バック制御系のループゲイン調整装置を示すブロック図
である。
【図20】図19における外乱信号を発生させるために
フィルタに入力される信号を示す時間応答特性図であ
る。
【図21】図19におけるフィルタが出力する外乱信号
を示す時間応答特性図である。
【図22】図20に示した信号の2階微分の時間関数を
示す波形図である。
【図23】図19において、Kaを1/2,1および2
とした時の外乱加算器の入力信号を計算機シミュレーシ
ョンによって示す時間応答特性図である。
【図24】この発明の他の実施例によるフィードバック
制御系のループゲイン調整方法を示すフローチャートで
ある。
【図25】図24における外乱信号の発生方法の一例を
示す説明図である。
【図26】従来のゲイン検出器を示すブロック図であ
る。
【図27】従来のゲイン自動調整装置を示すブロック図
である。
【図28】従来の信号加算器の各信号を示す位相平面図
である。
【符号の説明】
1 制御対象 2 補償器 4 ゲイン可変増幅器(ゲイン調整手段) 5,5a,5b,5c 外乱加算器(外乱印加手段) 6,6a,6b,6c 外乱発生器 7 ループゲイン検出器 11,11a,11b,11c フィルタ 12 フィードバック制御系
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05B 13/00 - 13/02 H02P 5/00 JICSTファイル(JOIS)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御対象と、 この制御対象とともに所定の設計動作がなされるように
    フィードバック制御系を安定化させる補償器と、 上記制御対象と上記補償器の結合を行うとともに、フィ
    ードバック制御系の指令信号から制御対象の出力を減算
    して出力する減算器とを備えるフィードバック制御系の
    ループゲインを調整するフィードバック制御系のループ
    ゲイン調整装置であって、 上記制御対象の伝達関数および上記補償器の伝達関数の
    積に等しい伝達関数を持つフィルタおよび、このフィル
    タにステップ信号を出力するステップ信号源を備え、上
    記フィルタの出力を外乱信号として出力する外乱発生器
    と、 該外乱信号を上記補償器の出力に加算する外乱印加手段
    と、 上記外乱印加手段の出力信号の定常値を検出するループ
    ゲイン検出器と、 上記フィードバック制御系の一部となるように、且つ、
    外乱印加手段の出力が入力されるように設けられ、ゲイ
    ンを可変することができるゲイン調整手段とを備え、 上記所定の設計動作がなされるように上記ループゲイン
    検出器の検出結果および上記ステップ信号の大きさに応
    じてゲイン調整手段のゲインを変更することを特徴とす
    るフィードバック制御系のループゲイン調整装置。
  2. 【請求項2】 制御対象と、 この制御対象とともに所定の設計動作がなされるように
    フィードバック制御系を安定化させる補償器と、 上記制御対象と上記補償器の結合を行うとともに、フィ
    ードバック制御系の指令信号から制御対象の出力を減算
    して出力する減算器とを備えるフィードバック制御系の
    ループゲインを調整するフィードバック制御系のループ
    ゲイン調整装置であって、 上記制御対象の伝達関数に等しい伝達関数を持つフィル
    タおよび、このフィルタにステップ信号を出力するステ
    ップ信号源を備え、上記フィルタの出力を外乱信号とし
    て出力する外乱発生器と、 該外乱信号を上記補償器の入力に加算する外乱印加手段
    と、 上記補償器の出力信号の定常値を検出するループゲイン
    検出器と、 上記フィードバック制御系の一部となるように、且つ、
    補償器の出力が入力されるように設けられ、ゲインを可
    変することができるゲイン調整手段とを備え、 上記所定の設計動作がなされるように上記ループゲイン
    検出器の検出結果および上記ステップ信号の大きさに応
    じてゲイン調整手段のゲインを変更することを特徴とす
    るフィードバック制御系のループゲイン調整装置。
  3. 【請求項3】 制御対象と、 この制御対象とともに所定の設計動作がなされるように
    フィードバック制御系を安定化させる補償器と、 上記制御対象と上記補償器の結合を行うとともに、フィ
    ードバック制御系の指令信号から制御対象の出力を減算
    して出力する減算器とを備えるフィードバック制御系の
    ループゲインを調整するフィードバック制御系のループ
    ゲイン調整装置であって、 上記補償器の伝達関数に等しい伝達関数を持つフィルタ
    および、このフィルタにステップ信号を出力するステッ
    プ信号源を備え、上記フィルタの出力を外乱信号として
    出力する外乱発生器と、 該外乱信号を上記制御対象の入力に加算する外乱印加手
    段と、 上記制御対象の出力から補償器の入力までの間において
    信号の定常値を検出するループゲイン検出器と、 上記フィードバック制御系の一部となるように、且つ、
    補償器の出力から外乱印加手段の入力までの間に設けら
    れ、ゲインを可変することができるゲイン調整手段とを
    備え、 上記所定の設計動作がなされるように上記ループゲイン
    検出器の検出結果および上記ステップ信号の大きさに応
    じてゲイン調整手段のゲインを変更することを特徴とす
    るフィードバック制御系のループゲイン調整装置。
  4. 【請求項4】 制御対象と、 この制御対象とともに所定の設計動作がなされるように
    フィードバック制御系を安定化させる補償器と、 上記制御対象と上記補償器の結合を行うとともに、フィ
    ードバック制御系の指令信号から制御対象の出力を減算
    して出力する減算器とを備えるフィードバック制御系の
    ループゲインを調整するフィードバック制御系のループ
    ゲイン調整装置であって、 上記フィードバック制御系の一部となるように設けら
    れ、ゲインを可変することができるゲイン調整手段と、 このゲイン調整手段のゲインを1としたときのフィード
    バック制御系の開ループ伝達関数の逆伝達関数と等しい
    特性を持つフィルタおよび、このフィルタにその伝達関
    数の分子多項式の次数と分母多項式の次数との次数差以
    上の微分可能な信号を出力する信号源を備え、上記フィ
    ルタの出力を外乱信号として出力する外乱発生器と、 該外乱信号を上記ゲイン調整手段の出力に加算する外乱
    印加手段と、基準となるゲインを使用した場合に上記ゲイン調整手段
    の出力が上記信号源より発生される信号の整定時におけ
    る大きさと同一となる時間において、上記ゲイン調整手
    段の出力の大きさを 検出するループゲイン検出器とを備
    え、 上記所定の設計動作がなされるように上記ループゲイン
    検出器の検出結果および上記信号源より発生される信号
    の整定時における大きさの情報に応じてゲイン調整手段
    のゲインを変更することを特徴とするフィードバック制
    御系のループゲイン調整装置。
JP05083796A 1992-05-27 1993-03-19 フィードバック制御系のループゲイン調整装置 Expired - Lifetime JP3088582B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05083796A JP3088582B2 (ja) 1992-05-27 1993-03-19 フィードバック制御系のループゲイン調整装置

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15889892 1992-05-27
JP4-158898 1992-10-08
JP4-293923 1992-10-08
JP29392392 1992-10-08
JP05083796A JP3088582B2 (ja) 1992-05-27 1993-03-19 フィードバック制御系のループゲイン調整装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06175703A JPH06175703A (ja) 1994-06-24
JP3088582B2 true JP3088582B2 (ja) 2000-09-18

Family

ID=27304337

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP05083796A Expired - Lifetime JP3088582B2 (ja) 1992-05-27 1993-03-19 フィードバック制御系のループゲイン調整装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3088582B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015015876A1 (ja) * 2013-07-29 2015-02-05 三菱電機株式会社 制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06175703A (ja) 1994-06-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2685622B2 (ja) 位置決め制御方法および装置
JP4587074B2 (ja) 位置決め制御装置の制御パラメータ調整方法
US20150261210A1 (en) Scaling and parameterizing a controller
EP0479136A1 (en) Digital servo-control apparatus
JP2861277B2 (ja) 位置決め制御装置および位置決め制御方法
JP2021002248A (ja) 摩擦補償装置
JP3536455B2 (ja) 繰り返し補償器およびこの繰り返し補償器を備えたディスク装置
JP3088582B2 (ja) フィードバック制御系のループゲイン調整装置
JPH0738136B2 (ja) 位置決め制御装置
JP3773259B2 (ja) フィルタ、及びそのようなフィルタを具えた繰り返し制御システム並びに学習制御システム
Wang et al. Robust finite-time adaptive control for high performance voice coil motor-actuated fast steering mirror
JP3062606B2 (ja) ニューラルネットワークを用いた適応制御装置
US5511052A (en) Digital compensator for controlling a servo to correct the value of a given parameter of a system
CN110707967A (zh) 一种无刷直流电机的自适应控制方法
Arancibia et al. Adaptive control of a MEMS steering mirror for free-space laser communications
Sznaier et al. Robust controller design for active vision systems
JP2918030B2 (ja) ディジタル制御方式
JP3437414B2 (ja) フォーカス制御装置
JP3097847B2 (ja) 二段アクチュエータによるヘッド位置決め装置
SU996995A1 (ru) Система управлени
JP3091984B2 (ja) ディスク記憶装置
JP3092593B2 (ja) 磁気ヘッド位置決め制御装置
JPS59117489A (ja) モ−タ同期回転制御装置
Beddiaf et al. Sensorless Speed Control of Induction Motor Used Differential Flatness Theory
JP2000039921A (ja) 位置決め制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070714

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080714

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090714

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100714

Year of fee payment: 10