JP3088315U - ビーム型ロードセル - Google Patents

ビーム型ロードセル

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JP3088315U JP2002001047U JP2002001047U JP3088315U JP 3088315 U JP3088315 U JP 3088315U JP 2002001047 U JP2002001047 U JP 2002001047U JP 2002001047 U JP2002001047 U JP 2002001047U JP 3088315 U JP3088315 U JP 3088315U
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 極端に高精度の加工が要求されない簡単な
構成で安価に且つ容易に製造することができ、高精度な
荷重検出を行い得ると共に過負荷による損傷や破壊の発
生を防止する。 【解決手段】 ロードセルの荷重支持部11の先端の
上端側からは起歪部12aを備えたカンチレバー部12
が延び、カンチレバー部12の先端には、全体としてほ
ぼ倒U字状に屈曲し、屈曲した先端部は、荷重支持部1
1の先端下部近傍まで接近している。荷重支持部11と
荷重導入部13を跨ぐようにして、底面側から所定深さ
の円形凹溝11bを形成してある。ロードセルに過負荷
がかかると、カンチレバー部12が下方に変形するが、
荷重導入部103に形成された係合部13aが、円形凹
溝11aを介して螺合された係止ネジ14の頭部14a
に係合し、過負荷による損傷を防止する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、ひずみゲージを用いて荷重の計測を行なうためのロードセルに係り 、特に荷重に応じて変形する、いわゆるカンチレバー(片持ち梁)型の起歪部に ひずみゲージを添着してなるビーム型ロードセルの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
荷重の計測を行なうには、ロードセルが広く用いられている。このようなロー ドセルの一つに、梁(はり)、すなわちビームに負荷荷重に応じてひずみ変形を 生じさせる起歪部を設け、その起歪部にひずみゲージを添着して構成するものは 、ビーム型ロードセルと称されるものがある。このようなビーム型ロードセルと しては、いわゆるカンチレバー、すなわち片持ち梁を用いるものが知られている 。 この種のビーム型ロードセルの従来の一例を、図7〜図9に示す。図7は、ロ ードセルの正面図、図8はその平面図、そして図9は、その上面に配線および保 護コーティングを施した状態の斜視図である。図7〜図9に示すように、ロード セルの荷重支持部101の先端側に起歪部102aを有するカンチレバー部10 2が連設されている。
【0003】 カンチレバー部102のさらに先端側には、倒U字状に折返され、その先端が 荷重支持部101の近傍に至るまで延設された荷重導入部103が形成されてい る。 この荷重導入部103には、長手方向に直交して水平に貫通する、この場合2 個の取り付け孔101aが形成され、前記一端の下半部に前記荷重導入部103 の先端係止部103aに所定の間隙を存して係合する段部101bが形成されて いる。 カンチレバー部102は、荷重支持部101から水平に延びるビーム部分を薄 肉に形成して、起歪部102aを形成してある。そのカンチレバー部102の先 端から屈曲して下方に延びさらに折返すように屈曲して前記起歪部102aの下 方に平行に延びるほぼL字状の荷重導入部103は、充分な剛性を呈するように 厚肉に形成してある。この荷重導入部103のほぼ水平の部分に、この場合、雌 ネジからなるネジ孔103bを形成し、このネジ孔103bにより、負荷を吊下 して、図7の矢印で示すような方向に荷重Wが印加される。この荷重Wの印加の ための負荷の吊下に際しては、例えば、ネジ孔103bにフックを螺装して、そ のフックに負荷を吊下するようにすればよい。
【0004】 また、荷重導入部103の先端係止部103aが前記荷重支持部101の先端 部に形成された段部101bに間隙を存して対峙している。 この先端係止部103aは、前記荷重支持部101の段部101bに所定の遊 びをもって対峙され、前記段部101bにより前記先端係止部103aの作動範 囲が規制され、カンチレバー部102の起歪部102aが所要の弾性特性を維持 し得る変形限界内で作動するように構成されている。これは、特に負荷による過 大な荷重が、荷重導入部103に印加された際の起歪部102aの変形が弾性限 界を超えて塑性変形してしまい、起歪部102aとして要求される変形特性を維 持することができなくなったり、起歪部102aが破損してしまったりするのを 防ぐための構成である。
【0005】 さらに、起歪部102aの上面には、ひずみゲージSG1〜SG4が、例えば この場合4個添着されている。このように、4個のひずみゲージSG1〜SG4 が設けられる場合、典型的には、図示のように基端側、すなわち荷重支持部10 1に近接した部分に2個のひずみゲージSG1とSG2およびそして、先端側、 すなわち荷重導入部103に連結する部分に2個のひずみゲージSG3とSG4 がそれぞれ配設され、起歪部102aの負荷荷重による屈曲変形を効果的に検知 して電気信号に反映させるように、これら4個のひずみゲージSG1〜SG4を 、図10に示すように、いわゆるホイートストンブリッジの形でブリッジ接続し て用いる。 これらひずみゲージSG1〜SG4からは、図9に示されるように、いわゆる フラットケーブル状の引き出しコード105が引き出され、さらに、ひずみゲー ジSG1〜SG4を含めこのビーム型ロードセルの上面、すなわち荷重支持部1 01およびカンチレバー部102の上面全体をほぼ覆って、保護コーティング1 06が施されている。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
上述したように、従来のビーム型ロードセルにおいては、荷重支持部101に 統合されて併設された段部101bにより、荷重導入部103の先端係止部10 3aを係止させることにより、過負荷による起歪部102aの過剰変形や破損等 に対して保護している。荷重支持部101の段部101bと荷重導入部103の 先端係止部103aとは、互いに対応してほぼ相補的な形状の面による係合構成 として形成され、段部101bと先端係止部103aの係合構成のクリアランス により、作動範囲を規制して過負荷による過大な変形を防止するようにしている 。 しかしながら、それでなくとも複雑に屈曲形成された構造が要求されるビーム 型ロードセルの構成において、このように、所定の微小なクリアランスを持って 互いに対応する係合面部分を加工形成することは容易ではない。ビーム型ロード セルの場合のように金属部材に、複雑で且つ微細な加工を高精度に行なうために は、例えば放電加工等の特殊な加工に頼らねばならず、放電加工機も高価である など膨大な加工コストを必要とする。
【0007】 このため、加工コストを含む製造コストを抑えようとすると、精度が犠牲にな り、適正な作動範囲を実現することおよび効果的な過負荷に対する保護を適切に 行なうことが困難になる。また、一旦加工した後に、加工誤差または経時的な特 性変化等に起因して、作動位置を変更調整したい場合には、再加工により、上述 した係合構成のクリアランスを変化させることが考えられるが、このような再加 工は容易ではなく、高精度の加工は初期製造時よりもさらに困難となり、特に計 測現場での調整は不能である。 本考案は、上述した事情に鑑みてなされたもので、極端に高精度の加工が要求 されない簡単な構成で安価に且つ容易に製造することができるビーム型ロードセ ルを提供することを目的としている。 すなわち、本考案の請求項1の目的は、特に、加工精度が極端に高精度でなく とも、過負荷に対する充分に適切な保護を可能とすると共に、計測現場での調整 が可能なビーム型ロードセルを提供することにある。
【0008】 また、本考案の請求項2の目的は、特に、効率的な構成の簡易化を達成し得る ビーム型ロードセルを提供することにある。 本考案の請求項3の目的は、特に、簡易な構成で製造コストを低減し且つ小型 化し得るビーム型ロードセルを提供することにある。 本考案の請求項4の目的は、特に、簡易な構成で確実な動作を実現し得るビー ム型ロードセルを提供することにある。 本考案の請求項5の目的は、特に、高精度で且つ確実な動作を実現し得るビー ム型ロードセルを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載した本考案に係るビーム型ロードセルは、上述した目的を達成 するために、 基端部に剛性大なる荷重支持部が形成され、前記荷重支持部の先端側に起歪部 を有するカンチレバー部が連設され、前記カンチレバー部の先端側に倒U字状に 折返されその先端が前記荷重支持部の近傍に至る剛性大なる荷重導入部が連設さ れてなるビーム本体と、前記起歪部に添着された複数のひずみゲージと、前記荷 重支持部の先端近傍部に螺合深さを調整可能に螺合され、前記荷重導入部との間 に所定の間隙を存して配置された係止ネジと、 前記荷重導入部に許容範囲内の負荷が印加されたときは、前記ひずみゲージに より前記負荷に対応した電気信号を検出し、前記荷重導入部に過大な負荷が印加 されたとき、前記係止ネジにより前記カンチレバーの過大な変位を制止し得るよ うに構成したことを特徴としている。
【0010】 また、請求項2に記載した本考案に係るビーム型ロードセルの、 前記荷重導入部は、ほぼ倒U字状に折返され、その折返し側の中間部に荷重を 印加するためのネジ孔が形成され、前記折返し端が前記係止ネジの頭部と近接し て配置されていることを特徴としている。 請求項3に記載した本考案に係るビーム型ロードセルは、前記係止ネジは、前 記荷重支持部および前記荷重導入部の底面より突出しないように構成したことを 特徴としている。 請求項4に記載した本考案に係るビーム型ロードセルは、前記係止ネジは、ネ ジ頭部の外形寸法をネジに関する標準規格に基づく汎用の標準ネジよりも大径と なるようにして形成したことを特徴としている。 請求項5に記載した本考案に係るビーム型ロードセルは、前記係止ネジを調整 位置にて保持するため、前記係止ネジの回転調整を阻止する回転止め手段をさら に備えることを特徴としている。
【0011】
【作用】
すなわち、本考案の請求項1によるビーム型ロードセルは、基端部に剛性大な る荷重支持部が形成され、前記荷重支持部の先端側に起歪部を有するカンチレバ ー部が連設され、前記カンチレバー部の先端側に倒U字状に折返されその先端が 前記荷重支持部の近傍に至る剛性大なる荷重導入部が連設されてなるビーム本体 と、前記起歪部に添着された複数のひずみゲージと、前記荷重支持部の先端近傍 部に螺合深さを調整可能に螺合され、前記荷重導入部との間に所定の間隙を存し て配置された係止ネジと、 前記荷重導入部に許容範囲内の負荷が印加されたときは、前記ひずみゲージに より前記負荷に対応した電気信号を検出し、前記荷重導入部に過大な負荷が印加 されたとき、前記係止ネジにより前記カンチレバーの過大な変位を制止し得るよ うに構成してある。 このような構成により、極端に高精度の加工が要求されない簡単な構成で安価 に且つ容易に製造し得ると共に計測現場での調整をすることができ、特に、加工 精度が極端に高精度でなくとも、過負荷に対する充分に適切な保護が可能となる 。
【0012】 また、本考案の請求項2によるビーム型ロードセルは、前記荷重導入部が、ほ ぼ倒U字状に折返され、その折返し側の中間部に荷重を印加するためのネジ孔が 形成され、前記折返し端が前記係止ネジの頭部と近接して配置される。 このように荷重導入部が起歪部の下部に略対応する位置に設けたことから全体 形状を小型化することができる。 本考案の請求項3によるビーム型ロードセルは、前記係止ネジが、荷重導入部 の底面より突出しないように構成する。 このような構成により、特に、不要な突出部がなく、出っ張りのないロードセ ルとすることができる。
【0013】 本考案の請求項4によるビーム型ロードセルは、前記係止ネジを、ネジ頭部の 外形寸法がネジに関する標準規格に基づく汎用の標準ネジよりも大径となるよう に形成している。 このような構成により、特に、製造が容易で確実な動作を実現することができ る。 本考案の請求項5によるビーム型ロードセルは、前記係止ネジを調整位置にて 保持するため、前記係止ネジの回転調整を阻止する回転止め手段をさらに備える 。 このような構成により、特に、高精度で且つ安定動作を実現することができる 。
【0014】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の実施の形態に基づき、図面を参照して本考案のビーム型ロード セルを詳細に説明する。 図1〜図5は、本考案の一つの実施の形態に係るビーム型ロードセルの構成を 示している。 図1は、本考案の一つの実施の形態によるビーム型ロードセルを上面から見た平 面構成を示す平面図、図2は、図1のビーム型ロードセルを正面から見た立面構 成を示す正面図、図3は、図1のビーム型ロードセルを底面から見た平面構成を 示す底面図、図4は、図1のビーム型ロードセルを正面側から見た断面構成を示 す側面中央縦断面図、そして図5は、図1のビーム型ロードセルの全体を上面か ら見た平面構成を示す平面図である。また、図6は、図1のビーム型ロードセル の過負荷動作時における断面構成を示す側面中央縦断面図である。
【0015】 図1〜図6に示すビーム型ロードセルは、荷重支持部11、カンチレバー部1 2、荷重導入部13よりなるビーム本体と、係止ネジ14と、ひずみゲージSG 1〜SG4と、引き出しコード16、および保護コーティング17とから成って いる。 図1〜図6に示すように、剛性の大きいロードセルの荷重支持部11の先端側 には、起歪部12aを有するカンチレバー部12が一体に連設され、さらに、そ の先に、全体としてほぼ倒U字状(または倒L字状)に屈曲して、屈曲先端部を 荷重支持部11の下半部近傍まで荷重導入部13が一体に延設されている。荷重 支持部11には、長手方向に直交して水平に貫通する、この場合2個の取り付け 孔11aが形成されている。荷重支持部11と荷重導入部13との両方にまたが るように底面側から図4に示すように、所定の深さ、即ち後述する係止ネジ14 の頭部14aが陥没し得ると共に、荷重導入部13に係合部13aを残すような 深さの円形凹溝11bが形成されている。
【0016】 すなわち、係止ネジ14が螺装された状態では、その頭部14aの頂面が荷重 支持部11と荷重導入部13の底面とほぼ同一平面をなすか、若干頭部14aが 埋没するように構成している。 起歪部12aは、一体構成の荷重支持部11の先端部に連設され水平に延びる カンチレバー部12を薄肉に形成して構成されている。起歪部12aの先端から 下方に屈曲して延びさらに横方向に屈曲して前記荷重支持部11の下方に延びる ほぼ倒U字状の荷重導入部13は、充分な剛性を呈するように厚肉に形成してあ る。この荷重導入部13の水平の部分のほぼ中央に、この場合、雌ネジからなる ネジ孔13bを形成し、このネジ孔13bにより、負荷を吊下して、図2の矢印 のような荷重Wが印加される。この荷重Wの印加のための負荷の吊下に際しては 、例えば、ネジ孔13bにフックを螺装して、そのフックに負荷を吊下する。
【0017】 また、荷重導入部13の先端(図においては左端)には、下方への偏倚に対し て前記係止ネジ14の頭部14aに係合するように係合部13aを形成している 。この荷重導入部13の先端の係合部13aは、前記係止ネジ14の頭部14a に無負荷による無変形の定常状態では所定のクリアランスを存しており、前記荷 重導入部13の先端の係合部13aの図2および図4の下方への偏倚による作動 範囲が前記係止ネジ14の頭部14aにより規制され、カンチレバー部12に設 けた起歪部12aが所要の変形特性を維持し得る変形限界内で適正に作動するよ うに構成されている。これは、例えば、負荷による過大な荷重が、カンチレバー 部12に印加された際の起歪部12aの変形が弾性限界を超えて塑性変形してし まい、起歪部12aとして要求される変形特性を維持することができなくなった り、起歪部12aが破損してしまったりするのを防ぐための構成である。
【0018】 係止ネジ14としては、例えば標準規格による汎用のネジが用いられ、この係 止ネジ14のねじ込み深さを調整することにより、荷重導入部13の先端の係合 部13aの規制位置を個々の装置のばらつきや経時変化等による特性変化に適切 に対応させることができる。 なお、係止ネジ14として、標準規格による汎用のネジでなく、頭部を標準規 格よりも大径に形成して、前記荷重導入部13の先端の係合部13aとの係合を 一層強く、確実にさせるようにしてもよい。 さらに、起歪部12aの上面には、ひずみゲージが複数、例えばこの場合4枚 のひずみゲージSG1〜SG4が接着、蒸着、溶着、その他の手段により添着さ れている。このように、4枚のひずみゲージSG1〜SG4が設けられる場合、 典型的には、図示のように起歪部12aの基端側、すなわち荷重支持部11に近 接した部分、に2枚のひずみゲージSG1,SG2が、そして、起歪部12aの 先端側、すなわち荷重導入部13に連結する近傍部分、に2枚のひずみゲージS G3,SG4が添着される。
【0019】 これら4枚のひずみゲージSG1〜SG4は、起歪部12aの負荷荷重による 変形(撓み)を効果的に検知して電気信号に反映させるように、4枚のひずみゲ ージSG1〜SG4を、図10に示すような、いわゆるホイートストンブリッジ の形でブリッジ接続して用いる。 これらひずみゲージSG1〜SG4からは、図5に示されるように、いわゆる フラットケーブル状の引き出しコード16が引き出され、さらに、ひずみゲージ SG1〜SG4を含めこのビーム型ロードセルの上面、すなわち荷重支持部11 、起歪部12aおよび荷重導入部13の基端部(上部)の領域をほぼ覆うように 、保護コーティング17が施されている。 このような構成において、一体構成の荷重支持部11が取り付け孔11aによ り不動部に別途固定され、ネジ孔13b部分を介して荷重Wが印加されると、4 枚のひずみゲージSG1〜SG4のうちの荷重支持部11に近接して配置される 2枚のひずみゲージSG1,SG2には、引っ張り方向へのひずみが作用し、4 枚のひずみゲージSG1〜SG4のうちの先端近傍部分に配置される2枚のひず みゲージSG3,SG4は、圧縮方向へのひずみが作用する。
【0020】 これらによるひずみゲージSG1〜SG4は、図10に示すようにホイートス トンブリッジ回路(以下「ブリッジ回路」という)に結線される。 このブリッジ回路入力端にブリッジ電圧Einを印加すると、その出力端から は、負荷荷重Wに対応した出力Eoutが出力される。 そして、過負荷による起歪部12aの過大な変形は、図6に示すように、荷重 導入部13の係合部13aが係止ネジ14の頭部14aにより係止されて、所定 範囲内に抑制される。この係止ネジ14による係合部13aの係止位置は、係止 ネジ14の螺合深さの変更により、適宜調整することができ、製造時の製品の特 性のばらつきや、経時変化に対して適切に対処することができる。しかも、荷重 支持部11、円形凹溝11b、起歪部12aの形状も、図7〜図9に示される従 来の場合よりも単純で加工しやすい形状である。
【0021】 このため、荷重支持部11(および円形凹溝11b)および起歪部12aの加 工精度は、通常用いられる汎用の工作機械、例えば、形削盤、ボーリング盤、ミ ーリングマシン等で実現できる程度の精度で充分であり、特殊な工作機械等を何 ら必要とすることなく、安価に且つ容易に製造することができる。 また、係止ネジ14の調整状態を維持するために、適宜回り止めを施すことが 望ましい。回り止め手段としては、例えば、係止ネジ14の螺合部に直交方向か ら止めネジを螺装する方式、係止ネジ14の螺合部の端部に接着剤または接着性 塗料等を塗布して仮止めするペイントロック等と称される方式、および係止ネジ 14の螺合部に回り止め用のナットを追加して締付ける、いわゆるダブルナット による回り止めを施す方式等を用いることができる。
【0022】
【考案の効果】
以上述べたように、本考案によれば、高精度の荷重検出を実現しつつ、高価な 機械や極端に高精度の加工が要求されない簡単な構成で安価に且つ容易に製造す ることができるビーム型ロードセルを提供することができる。 すなわち、本考案の請求項1のビーム型ロードセルによれば、基端部に剛性大 なる荷重支持部が形成され、前記荷重支持部の先端側に起歪部を有するカンチレ バー部が連設され、前記カンチレバー部の先端側に倒U字状に折返されその先端 が前記荷重支持部の近傍に至る剛性大なる荷重導入部が連設されてなるビーム本 体と、前記起歪部に添着された複数のひずみゲージと、前記荷重支持部の先端近 傍部に螺合深さを調整可能に螺合され、前記荷重導入部との間に所定の間隙を存 して配置された係止ネジと、 前記荷重導入部に許容範囲内の負荷が印加されたときは、前記ひずみゲージに より前記負荷に対応した電気信号を検出し、前記荷重導入部に過大な負荷が印加 されたとき、前記係止ネジにより前記カンチレバーの過大な変位を制止し得るよ うに構成したことにより、極端に高精度の加工が要求されず、従って放電加工機 のような高価な機構を設備する必要がなく、簡単な構成で安価に且つ容易に製造 することができ、高精度な荷重検出ができる上、過負荷に対する充分に適切な保 護が可能となる。また、係止ネジは、その螺合深さを調整可能に螺合されている ので、初期調整が容易であるばかりでなく、経時変化に対する再調整が現場にて も極めて容易に行える。
【0023】 また、本考案の請求項2のビーム型ロードセルによれば、前記起歪部が、ほぼ 倒U字状に折返され、その折返し側の中間部に荷重を印加するためのネジ孔が形 成され、該折返し端が係止ネジの頭部と近接して配置されているため、特に、構 成の簡易化と小型化を達成することができる。 本考案の請求項3のビーム型ロードセルによれば、前記係止ネジが、荷重支持 部および荷重導入部の底面より突出しないように深さに陥没するように構成した ので、特に、簡易な構成で製造コストを低減し得ると共に、出っ張りがなく、使 い勝手のよいビーム型ロードセルを提供することができる。 本考案の請求項4のビーム型ロードセルによれば、前記係止ネジを、ネジ頭部 の外形寸法がネジに関する標準規格に基づく汎用の標準ネジよりも大径となるよ うに形成することにより、特に、簡易且つ堅牢な構成で確実な動作を実現するこ とができる。 本考案の請求項5のビーム型ロードセルによれば、前記係止ネジを調整位置に て保持するため、前記係止ネジの回転調整を阻止する回転止め手段をさらに備え ることにより、特に、高精度で且つ安定な動作を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一つの実施の形態によるビーム型ロー
ドセルの平面構成を示す平面図である。
【図2】図1のビーム型ロードセルの立面構成を示す正
面図である。
【図3】図1のビーム型ロードセルの底面構成を示す底
面図である。
【図4】図1のビーム型ロードセルの断面構成を示す側
面中央縦断面図である。
【図5】図1のビーム型ロードセルの全体を上面から見
た平面構成を示す平面図である。
【図6】図1のビーム型ロードセルの過負荷動作時にお
ける断面構成を示す側面中央縦断面図である。
【図7】従来のビーム型ロードセルの一例の構成を示す
正面図である。
【図8】図7のビーム型ロードセルの平面構成を示す平
面図である。
【図9】図7のビーム型ロードセルの上面に配線および
保護コーティングを施した状態の構成を示す斜視図であ
る。
【図10】図1および図8のビーム型ロードセルに接着
されたひずみゲージによって形成されるホイートストン
ブリッジ回路の構成を示す回路図である。
【符号の説明】
11 荷重支持部 11a 取り付け孔 11b 円形凹溝 12 カンチレバー部 12a 起歪部 13 荷重導入部 13a 係合部 13b ネジ孔 14 係止ネジ 14a 頭部 16 引き出しコード 17 保護コーティング SG1〜SG4 ひずみゲージ

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基端部に剛性大なる荷重支持部が形成さ
    れ、前記荷重支持部の先端側に起歪部を有するカンチレ
    バー部が連設され、前記カンチレバー部の先端側に倒U
    字状に折返されその先端が前記荷重支持部の近傍に至る
    剛性大なる荷重導入部が連設されてなるビーム本体と、
    前記起歪部に添着された複数のひずみゲージと、前記荷
    重支持部の先端近傍部に螺合深さを調整可能に螺合さ
    れ、前記荷重導入部との間に所定の間隙を存して配置さ
    れた係止ネジと、 前記荷重導入部に許容範囲内の負荷が印加されたとき
    は、前記ひずみゲージにより前記負荷に対応した電気信
    号を検出し、前記荷重導入部に過大な負荷が印加された
    とき、前記係止ネジにより前記カンチレバーの過大な変
    位を制止し得るように構成したことを特徴とするビーム
    型ロードセル。
  2. 【請求項2】 前記荷重導入部は、ほぼ倒U字状に折返
    され、その折返し側の中間部に荷重を印加するためのネ
    ジ孔が形成され、前記折返し端が前記係止ネジの頭部と
    近接して配置されていることを特徴とする請求項1に記
    載のビーム型ロードセル。
  3. 【請求項3】 前記係止ネジは、前記荷重支持部および
    前記荷重導入部の底面より突出しないように構成したこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2に記載のビーム
    型ロードセル。
  4. 【請求項4】 前記係止ネジは、ネジ頭部の外形寸法を
    ネジに関する標準規格に基づく汎用の標準ネジよりも大
    径として形成したことを特徴とする請求項1〜請求項3
    のうちのいずれか1項に記載のビーム型ロードセル。
  5. 【請求項5】 前記係止ネジを調整位置にて保持するた
    め、前記係止ネジの回転調整を阻止する回転止め手段を
    さらに備えることを特徴とする請求項1〜請求項4のう
    ちのいずれか1項に記載のビーム型ロードセル。
JP2002001047U 2002-03-04 2002-03-04 ビーム型ロードセル Expired - Fee Related JP3088315U (ja)

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CN107402100A (zh) * 2017-07-20 2017-11-28 沈阳农业大学 一种测力传感器
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