JP3087758U - シャフト内に錘部材を設けたゴルフクラブ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 特にクラブヘッドの重量の一部を減量し、
その減量分と同様の重量の錘部材をシャフト内に設ける
ことにより、従来と同様のスイング感覚を達成できると
共に、ボールを打撃する時の安定性も確保することがで
きる、シャフト内に錘部材を設けたゴルフクラブを提供
する。 【解決手段】両端に異なる外径を有するシャフト１０の
一端内部に第一錘部材２０を配設すると共に、前記シャ
フト１０下端の接合部１３内に挿入連結された内部ロッ
ド３０の一端部と係合し、前記内部ロッド３０の他端部
をヘッド５０の上部一側に設けた接合孔５１１に挿入固
定し、不規則な形状であるヘッド５０の重量が従来のも
のより軽く、この重量差はシャフト１０内に配設した第
一錘部材２０の重量と等しくなるように形成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】

本考案は、特にクラブヘッドの重量の一部を減量し、その減量分と同様の重量 の錘部材をシャフト内に設けることにより、従来と同様のスイング感覚を達成で きると共に、ボールを打撃する時の安定性も確保することができる、シャフト内 に錘部材を設けたゴルフクラブに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

図４に示すように、従来のゴルフグラブはシャフト１０の一側にグリップ１１が 設けられると共に、他側にヘッド５０が設けられ、ゴルフボールを打撃する時は 、使用者がゴルフグラブをスイングし、ヘッド５０に設けられたフェース５２で ボールを打撃することにより、ボールを希望の方向へ飛ばす。

【０００３】 更に、ボールを打撃する時、使用者はシャフト１０の一側に設けられるグリップ １１を握持してゴルフグラブをスイングし、シャフト１０の他側に設けられたヘ ッド５０を高い位置からボールが置かれている低い位置まで快速的に移動させる が、この時、力がかかるグリップ１１と、一定の重量を有し、且つ不規則形状の ヘッド５０とは比較的長い距離を有するため、ヘッド５０に所要の安定性を維持 させなければ、ボールを希望の方向へ飛ばすことができない。

【０００４】 また、従来のシャフト１０はカーボン繊維材料からなる中空のロッド体であり、 その外径は一端から他端へ行くほど小さくなっている。即ち、両端の外径は異な っている。そして、シャフト１０の高強度である、外径の大きい端の周縁にマー クが設けられ、そのシャフト１０のマークとヘッド５０の重心とが一致するよう に、シャフト１０における、小さい外径を有する一端にヘッド５０が固定される 。従って、全体のバランスが非常に優れている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】 しかしながら、前記従来ゴルフクラブには以下のような問題がある。 従来のシャフトに固定するヘッドはゴルフグラブをスイングする時に一定の感覚 が伝わるように、所定の重量、例えば、２００グラムに設定される。このような 所定の重量を有し、且つ不規則形状を成すヘッドを具備するゴルフグラブは実際 にスイングする時、優れた安定性を発揮できないと共に、前記シャフトに大きな 捩じれが発生してしまう。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は、シャフト内に錘部材を設けたゴルフクラブであって、両端に異なる外 径を有するシャフト１０の一端内部に第一錘部材２０を配設すると共に、前記シ ャフト１０下端の接合部１３をヘッド５０の上部一側に設けた接合孔５１１に挿 入固定し、不規則な形状であるヘッド５０の重量が従来のものより軽く、この重 量差はシャフト１０内に配設した第一錘部材２０の重量と等しいことを特徴とす る。 請求項２の考案は、請求項１に記載のシャフト内に錘部材を設けたゴルフクラ ブにおいて、シャフト１０の接合部１３の一端内部に螺合孔１５を設け、前記螺 合孔１５には止めリング３１と両側にそれぞれネジ山部３２，３３が形成された 内部ロッドのネジ山部３３が螺合されることにより連結され、更に、ヘッド５０ のネック５１内に貫通孔５４を有する固定座５３が設けられると共に、内部ロッ ド３０のネジ山部３２が前記固定座５３の貫通孔５４を貫通して固定部材４０に 螺合され、第一錘部材２０と内部ロッド３０と固定部材４０との間、及びシャフ ト１０とヘッド５０との間は接着剤７０により密着されることを特徴とする。 請求項３の考案は、請求項２に記載のシャフト内に錘部材を設けたゴルフクラ ブにおいて、シャフト１０内に配設された第一錘部材２０の一端に第二錘部材６ ０が設置されると共に、第一錘部材２０の両端に夫々凹部２１，２２を形成し、 前記凹部２１には内部ロッド３０の一端に形成された凸部３５が係合し、また、 前記凹部２２には第二錘部材６０の凸部６１が係合連結されるようにしたことを 特徴とする。

【０００７】 本考案は前述の課題を解決するものであり、本考案ではヘッドを製造する時、 ヘッドの重量の一部をシャフト１０の端部に形成した両端外径が等しい、シャフ ト１０の接合部１３内に移すことにより、ボールを打撃する時に従来と同様のス イング感覚を得られるだけでなく、打撃時のねじれも極力抑えることができ、更 にはスイング時の安定性も向上させることができる。

【０００８】

【考案の実施の形態】

以下、添付図面を参照して本考案の好適な一実施の形態を詳細に説明する。 図１は本考案に係わるシャフト内に錘部材を設けたゴルフクラブの分解斜視図 であり、図２は本考案に係わるシャフト内に錘部材を設けたゴルフクラブにおけ るシャフト付近の一部側面断面図であり、図３は本考案に係わるシャフト内に錘 部材を設けたゴルフクラブにおけるヘッドヒール付近の一部側断面図である。

【０００９】 図４に示すように、従来のゴルフクラブは両端が夫々異なる外径であるシャフ ト１０を有し、シャフト１０における、外径の大きい一側にグリップ１１が設け られると共に、他側にはフェース５２を有するヘッド５０が設けられることによ り、クラブに一定の重量を得ている。 一方、本考案はヘッド５０を製造する時、ヘッドの重量の一部を両端が異なる 外径であるシャフト１０内に移すことにより、従来と同様の重量及び同様のスイ ング感覚を得るように製造されている。

【００１０】 図１及び図２に示すように、本考案のシャフト内に錘部材を設けたゴルフクラ ブは、中空のシャフト１０の一側にグリップ１１が嵌合固定され、他側に連結部 １２及び両端外径が等しい接合部１３が設けられ、接合部１３の外周面には軸方 向と直交する貫通孔１４が形成されると共に、その貫通孔１４付近における、接 合部１３の一端には螺合孔１５が形成され、シャフト１０内には該シャフト１０ の形状と対応する第一錘部材２０が挿入される。更に、この第一錘部材２０は鉛 、弾性材料及びタングステン粉末などを混合して製造される高比重の物体である 。

【００１１】 内部ロッド３０は低比重の材料から製造され、その一側の外周面に螺旋状の溝 部３４が形成されると共に、端部に凸部３５が設けられ、他側の外周面に止めリ ング３１が設けられ、その止めリング３１の両側に、外径が止めリング３１より 小さいネジ山部３２，３３が形成されている。そして、溝部３４を有する内部ロ ッド３０の一端がシャフト１０の内部に挿入された時、ネジ山部３３はシャフト １０内における螺合孔１５と螺合されると共に、止めリング３１がシャフト１０ の端部に係止され、凸部３５が第一錘部材２０の凹部２１に係合される。

【００１２】 また、上述したように本考案のゴルフクラブを組合わせる時は、前記第一錘部 材２０とシャフト１０との間、内部ロッド３０とシャフト１０との間、及び内部 ロッド３０における凸部３５と第一錘部材２０における凹部２１との間を接着剤 ７０によって接着するが、この時、余分な接着剤７０は貫通孔１４を介して外部 へ排出され、また、接着剤７０を注入する時は溝部３４からシャフト１０内に注 入されるので、優れた接着効果を得ることができる。

【００１３】 図１及び図３に示すように、フェース５２を有するヘッド５０はネック５１に 接合孔５１１が形成されると共に、接合孔５１１の内部に貫通孔５４を有する固 定座５３が設けられ、シャフト１０の一端における接合部１３及びその接合部１ ３に設けられる内部ロッド３０のネジ山部３２はヘッド５０における接合孔５１ １から固定座５３の貫通孔５４へ挿入され、固定座５３の他端において固定部材 ４０とネジ山部３２とが螺合される。

【００１４】 更に、前記シャフト１０内における第一錘部材２０の重量は、ヘッド５０の減 量分の重量とほぼ等しいので、本考案のゴルフクラブ全体の重量は従来のものと 等しい。従って、使用者は従来と同様のスイング感覚を得ることができると共に 、減量を行ったヘッド５０はボールを打撃する時の安定性にも優れているなどの 効果がある。

【００１５】 また、前記シャフト１０における内部ロッド３０の他端はヘッド５０の接合孔 ５１１と貫通孔５４を貫通した後、固定部材４０により固定され、次に各部材の 接触面に接着剤が塗布され、一定時間経過した後、密着する。 従って、接着剤７０が凝固しないうちであれば、シャフト１０のマークとヘッ ド５０の重心位置とを調整して高い精度で位置合わせできるので、ボールを打撃 する時に優れたバランス効果を発揮することができる。

【００１６】 尚、本考案のゴルフクラブを実際に製造する時は、シャフト１０の内部におけ る第一錘部材２０の凹部２２に第二錘部材６０が設けられ、その第二錘部材６０ には凹部２２と対応する一端に凸部６１が設けられ、他端には凹部６２が設けら れる。

【００１７】

【考案の効果】

本考案は上記の構成を有するので、ゴルフクラブのヘッドを製造する時、ヘッ ドの重量の一部を、両端外径を等しくしたシャフト内に移すことにより、ボール を打撃する時に従来と同様のスイング感覚を得られるだけでなく、打撃時のねじ れも極力抑えることができ、更にはスイング時の安定性も向上させることができ る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係わるシャフト内に錘部材を設けたゴ
ルフクラブの分解斜視図である。

【図２】本考案に係わるシャフト内に錘部材を設けたゴ
ルフクラブにおけるシャフトヒール付近の一部側断面図
である。

【図３】本考案に係わるシャフト内に錘部材を設けたゴ
ルフクラブにおけるヘッド付近の一部側断面図である。

【図４】従来のゴルフクラブの斜視図である。

【符号の説明】

１０ シャフト １１ グリップ １２ 連結部 １３ 接合部 １４ 貫通孔 １５ 螺合孔 ２０ 第一錘部材 ２１ 凹部 ２２ 凹部 ３０ 内部ロッド ３１ 止めリング ３２ ネジ山部 ３３ ネジ山部 ３４ 溝部 ３５ 凸部 ４０ 固定部材 ５０ ヘッド ５１ ネック ５１１ 接合孔 ５２ フェース ５３ 固定座 ５４ 貫通孔 ６０ 第二錘部材 ６１ 凸部 ６２ 凹部 ７０ 接着剤

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 両端に異なる外径を有するシャフト１
   ０の一端内部に第一錘部材２０を配設すると共に、前記
   シャフト１０下端の接合部１３をヘッド５０の上部一側
   に設けた接合孔５１１に挿入固定し、不規則な形状であ
   るヘッド５０の重量が従来のものより軽く、この重量差
   はシャフト１０内に配設した第一錘部材２０の重量と等
   しいことを特徴とするシャフト内に錘部材を設けたゴル
   フクラブ。
2. 【請求項２】 シャフト１０の接合部１３の一端内部に
   螺合孔１５を設け、前記螺合孔１５には止めリング３１
   と両側にそれぞれネジ山部３２，３３が形成された内部
   ロッドのネジ山部３３が螺合されることにより連結さ
   れ、更に、ヘッド５０のネック５１内に貫通孔５４を有
   する固定座５３が設けられると共に、内部ロッド３０の
   ネジ山部３２が前記固定座５３の貫通孔５４を貫通して
   固定部材４０に螺合され、第一錘部材２０と内部ロッド
   ３０と固定部材４０との間、及びシャフト１０とヘッド
   ５０との間は接着剤７０により密着されることを特徴と
   する請求項１に記載のシャフト内に錘部材を設けたゴル
   フクラブ。
3. 【請求項３】 シャフト１０内に配設された第一錘部材
   ２０の一端に第二錘部材６０が設置されると共に、第一
   錘部材２０の両端に夫々凹部２１，２２を形成し、前記
   凹部２１には内部ロッド３０の一端に形成された凸部３
   ５が係合し、また、前記凹部２２には第二錘部材６０の
   凸部６１が係合連結されるようにしたことを特徴とする
   請求項２に記載のシャフト内に錘部材を設けたゴルフク
   ラブ。