JP3087524U - 履物のためのタング補剛材 - Google Patents

履物のためのタング補剛材

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JP3087524U
JP3087524U JP2000600077U JP2000600077U JP3087524U JP 3087524 U JP3087524 U JP 3087524U JP 2000600077 U JP2000600077 U JP 2000600077U JP 2000600077 U JP2000600077 U JP 2000600077U JP 3087524 U JP3087524 U JP 3087524U
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tang
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ダーハグルーバー,スザンヌ
ベイリー,キャサリン
タン,ジョセフ
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Abstract

(57)【要約】 履物のためのタング構造は、タングと、タングに相対的
に可動である補剛材(24)によって構成されることに
より、ブーツが曲げられた場合に起こる乗り手の足の挟
み付けに抵抗する。その結果、所望のスティフネスを有
する一方で、特に履物を曲げる間の不快感を実質的に減
じる履物を提供する。補剛材を屈曲するのではなく摺動
することを可能にすること、または少なくとも補剛材の
曲げの程度を減じることにより、足首付近での前面部の
挟み付けが、補剛材の爪先近くでの前面領域への食い込
みとともに、最小限になる。したがって、向上した力伝
達と改良された装着者の快適性との両方を提供するソフ
トまたはハイブリッドスノーボードブーツが提供され
る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】 関連出願の相互参照 この考案は、1998年12月7日出願の米国特許仮出願番号第60/111 ,309号の利点を記載し、その全体を引用によりここに援用する。
【0002】 考案の背景 考案の分野 この考案は履物に関し、より特定的には履物のためのタング補剛材に関する。
【0003】 関連技術 スノーボードブーツは乗り手に、快適さおよびボードの反応のために選択され た柔軟性と支持との組合せを提供する。スノーボードブーツはまた、ボードが地 面を横切る場合に、乗り手によい「感覚」またはボードからのフィードバックを も提供して、さまざまな条件下での改良されたボード制御を可能にする。
【0004】 ボードの制御は、ブーツのスティフネスによって影響を受け得る。ハードブー ツに備わるような増大したスティフネスによって、力の伝達は増大され、ボード はよりよく制御される。しかしながらハードブーツは、特に歩行時に快適ではな いおそれがある。一方、柔軟性のあるブーツ(ソフトおよびハイブリッドブーツ )は、乗り手に誘導される力に対する反応がより弱いが、より快適である。ハイ ブリッドブーツは、ソフトブーツとハードブーツとの両方の特徴を含む。すなわ ち、ハイブリッドブーツは剛性または半剛性のソールと、剛性または半剛性の下 部と柔軟性のある頂部とに分割された、上側部分とを含み得る。
【0005】 ソフトまたはハイブリッドブーツの快適さと、ハードブーツの力伝達との釣り 合いをとろうと試みるブーツが公知である。これらのソフトまたはハイブリッド ブーツは剛性部材で構成されたタングまたは補剛材を含み、スティフネスおよび 結果として生じる、特にトウサイドターンの際の、パワー伝達を与え得る。しか しながらそのようなタング構造は、ブーツが曲げられたときにユーザの足部また は脚部に圧力点を生成するおそれがある。すなわち、トウサイド動作の間に乗り 手がブーツタングの頂部に寄りかかると補剛材が中間部分で折れ曲がるおそれが あり、これは足首付近で乗り手の足の前面部分を狭み付けるおそれがある。さら に、タングの曲げによって、タング補剛材の前端部が爪先近くで乗り手の足部の 前面に食い込むおそれがある。
【0006】 考案の概要 この考案は、向上した履物のスティフネスを提供するタング補剛材と、タング 補剛材を含むタング(以下タング構造と称す)に関する。タング補剛材は、履物 タングの形状に従うよう適合することができ、履物が前方に曲げられる場合のタ ングに相対的な移動のために構成される。制御された態様での補剛材の移動を可 能にすることにより、補剛材の足首付近での前面領域の挟み付けおよび、爪先ま たは向う脛付近での前面領域への食い込みを防ぐ。補剛材の側面の少なくとも一 部に沿って曲げ誘導部材を形成することにより、補剛材による挟み付けをさらに 制御し得る。したがって、この考案のタング補剛材構成を含む履物は、反復可能 な向上されたパワー伝達と、改良された装着者の快適性との両方を提供し得る。 さらに、補剛材は開口部を含むことができ、補剛材の柔軟性を変化させるスティ フネスアジャスタを受ける。
【0007】 この考案の1つの例示的な実施例によると、履物の物品のためのタング構造は タングとタング補剛材とを含む。タング補剛材は延長された本体を含み、該本体 はタングに係合する第1の部分と、タングが前方に曲げられた場合タングに相対 的に移動可能である第2の部分とを有する。これにより第2の部分の移動は、補 剛材のタングへの加圧を減じる。
【0008】 この考案のさまざまな実施例は、ある利点を提供する。この考案のすべての実 施例が同じ利点を共有するのではなく、また共有するものであっても、いかなる 状況下においても共有するのではない。すなわちこの考案は、反復可能な増大さ れたスティフネスをソフトまたはハイブリッドブーツに与える一方で、ブーツの 曲げの間の不快感を減じるという顕著な利点を含む、さまざまな利点を提供する 。
【0009】 この考案のさらなる特徴と利点、およびこの考案のさまざまな実施例と構造と 動作については、添付の図面を参照して以下に詳述する。
【0010】 詳細な説明 図1から図3は、この考案の1つの例示的な実施例に従った、タング補剛材2 4を示す。タング補剛材24はブーツ20などの、履物の物品のタング22と協 働するよう構築されて、構成される。補剛材は、少なくとも向う脛から爪先方向 に沿ってタング22に相対的な移動が可能である態様で、タングと係合する。一 実施例においては、補剛材24はタング22の向う脛部分(以下、上側端部30 と称す)に装着されるが、タング22の爪先領域(以下、下側端部32と称す) において、移動が拘束されない限定された領域を含む。こうして、補剛材24の 上側端部34はタング22の上側端部30に装着されるが、補剛材24の下側端 部36はタング22の下側端部32に装着されない。したがって、図2および図 3において矢印Aで示す方向にブーツが曲げられた場合、補剛材24の下側端部 36は、タング22に相対的に、かつこれにわたって、またはこの表面に沿って 、矢印Bで示す方向に自由に摺動などの移動をする。タング22(またはブーツ )が曲げられた場合、補剛材24の移動は乗り手の不快感の可能性を減じ、すな わち、補剛材の中央部分による足首付近での乗り手の足部前面領域の挟み付けと 、補剛材の先端による乗り手の爪先付近での前面領域への食い込みとを、最小限 にし得る。補剛材24はタング22に相対的に移動するが、それでもこれはタン グ22と協働して、同様のタングを有するが補剛材を有さないものと比較すると より硬いタング構造を提供し、該タング構造を通して乗り手から誘導された力を 特にトウサイドターンの際に伝達する。
【0011】 補剛材24の、タング22に相対的に横向きの方向または一部横向きの方向へ の移動を可能にすると、内側方向または外側方向への曲げもまた提供し得る。す なわち、乗り手が足を外向きに(外側に)または内向きに(内側に)傾けると、 補剛材24はタングをわたってシフトし得る。もしそうではなく補剛材24が拘 束されていると、硬化されたタング22は内側または外側の曲げに抵抗し、これ により潜在的にブーツの性能および快適性を限定するであろう。
【0012】 ここに記載の実施例においては、タング補剛材はタング22の外向面37の上 に重なる。しかしながら、この考案はこの点に限定されるものではなく、他の好 適な位置をも用い得る。たとえば、タング補剛材24はタング内に搭載するか、 またはタング22の内向面38で、タング22の下に重ねることも可能である。
【0013】 補剛材24は、タング22に永久的にまたは取外し可能に装着し得る。図1か ら図3に示す1つの例示的な実施例においては、タング22の上側端部30に装 着可能であるフック50を用い得る。補剛材24は、フック50と係合するよう 適合されるスロット52を含み得る。図4および図5に最もよく示されるように 、タング22はその上側端部30に開口部53を備えて形成されて、フック50 を中に受けてもよい。もちろん、この考案はこの点に限定されるものではなく、 いかなる好適な構成によってもフック50をタング22に装着し得る。ねじ、リ ベット、フックループファスナ、ステッチ、ポケット、ストラップ、接着剤、ク ランプなどの、他の好適な装着技術を用い得る。ポケットは、タング本体自体の 中に形成するか、または単にタングの表面にカバーを縫い付けることにより形成 し得る。タング補剛材はまた、タング内の対応するガイド内に嵌る溝を備えて構 成可能である。タング補剛材をタングに固定して、曲げの際にタングに対して向 う脛から爪先の方向における、補剛材の制御された移動を提供することが可能で ある。すなわち、タングが曲げられるたびに、タングが元の位置に戻ることが可 能である。こうして、後の曲げが起こるときにはいつでも、ブーツの同様の性能 を提供し得る。
【0014】 補剛材24は、タング22の上側端部30に固定されて示されるが、この考案 はこの点に限定されるものではなく、タングまたは履物が曲げられた場合に、補 剛材24の少なくとも一部がタング22に相対的に移動可能である限り、他の好 適な固定位置をも提供し得る。たとえば補剛材24を片方または両方の側面など に沿って中間点で固定し、上側端部および下側端部は自由であってもよい。これ に代えて、補剛材24を下側端部で固定して、上側端部が自由であってもよい。 他の好適な位置や位置の組合せは、当業者においては明らかであろう。しかしな がら、タング補剛材の一部を特定の位置に固定するとタング補剛材の他の部分を タングに相対的に移動可能にさせ、これによりタング補剛材による装着者の足部 または脚部のいずれの部分への加圧も防ぐであろうことを理解されたい。
【0015】 次に図2および図3を参照すると、タング補剛材24はタングよりも短くあり 得る。すなわち、タング補剛材の下側端部はタングの下側エッジから間隔をあけ ており、タング補剛材の上側端部はタングの上側エッジから間隔をあけている。 一実施例においては、タング22はタング補剛材24を受けるよう構成された凹 み40を備えて形成される。凹み40はタング補剛材24より長くてもよく、そ れにより補剛材24の下側端部36と凹み40の下側エッジ44との間に開放領 域42を規定する。この開放領域42は、ブーツの曲げの際にタング補剛材24 が凹み40内で移動するための経路を提供する。開放領域42は、補剛材が履物 の予め定められた曲げ角度を通して摺動することを可能にするために十分長いべ きである。たとえば凹み40は、補剛材の端部が凹みの端部に当たることなく、 履物がその静止位置から最大45°まで曲げられることを可能にするよう構成し 得る。一実施例においては、凹み40はタング補剛材22よりも2cm長いが、 それよりも長いかまたは短い距離を提供し得る。凹み40はタング補剛材24よ りも長いが、この考案はこの点に限定されるものではなく、凹み40はタング補 剛材24と実質的に同じサイズであってもよく、この場合タング補剛材24はタ ング22から明確にわかるほど移動することは意図されないことを理解されたい 。
【0016】 タング補剛材の底部端がタングの底部端に固定されている一実施例においては 、開放領域を凹みの頂部に形成し、ブーツを前方に曲げたときにこの中でタング 補剛材が移動し得る。タング補剛材が乗り手の足に押付けられないよう、タング 補剛材の移動の範囲を制限し得る。補剛材の長さをタングの長さよりも短くして もよく、これにより曲げの際にタング補剛材がタングの上側端部を超えて延在し ないことを確実にする。
【0017】 同様に、タング補剛材が中間の位置に固定される実施例においては、凹みが上 側端部または下側端部に、または上側端部および下側端部の両方に開放領域を提 供するよう構成し得る。また、もし凹みを設けないのであれば、補剛材の端部は 、タングの対応する端部から間隔をあけるべきである。
【0018】 タング22内に形成される凹み40は、タング22とタング補剛材24とに細 長いプロファイルを形成させることもできる。一実施例においては、凹みがタン グ補剛材の厚みとほぼ等しい深さを有することにより、補剛材24の存在は装着 者の足部または脚部に抗する圧力点を生成しない。たとえば、ブーツはブーツの タングをわたって延在する、紐、ストラップ、ケーブル、コードおよび他の当業 者によって認識されている装置などの閉鎖装置を備えて構成し得る。閉鎖装置の 締めによって、補剛材だけをわたるのではなく、タングと補剛材との表面の両方 をわたって分散し得る下向きの力をタングに与え得るが、これはこの実施例にお いては、補剛材がタングのプロファイルを超えてはみ出さないためである。そう ではなく、補剛材は凹みの内部に配置される。もし補剛材がタングの表面を超え てはみ出すと(すなわち、凹みの内部で受けられないと)、閉鎖装置の力は補剛 材のみに働き、不快な圧力点を生成するおそれがある。タングと補剛材へのその ような下向きの力は、ブーツ内の装着者の足を締めることからのみ起こるのでは なく、スノーボードのための従来のトレイ(tray)ビンディングのように、スト ラップがブーツの前面を横切って延在するスノーボードのためのストラップビン ディングでブーツを固定するときも生じ得ることを理解されたい。
【0019】 もちろん、この考案はこの点にのみ限定されるものではなく、必ずしも凹みを 設けなくてもよいし、または所望のように凹みをより深くまたはより浅くして、 必須ではないが望ましくは、対応してタング補剛材の厚みに変化を与えてもよい ことを理解されたい。
【0020】 補剛材24をタング22に隣接させて維持するのを支援する一方で、その2つ の間の相対的な移動を可能にするために、カバー45をタング22に縫い付ける か、または他の方法で接合させてもよい。カバー45はまた、補剛材24の向う 脛から爪先への移動と、内側および/または外側の移動を、緩く拘束するかまた は制限するように機能し得る。カバー45は、耐久性がある一方で、補剛材24 の制限された曲げまたは移動を可能にするよう十分に弾性的な、皮革、合成繊維 または他の好適な材料から形成し得る。カバー45が示されるが、タング補剛材 24をタング22に隣接させて維持するための他の構成をも用い得る。カバーは また、補剛材24の向う脛から爪先への移動は緩く拘束する一方で、内側および /または外側の移動を規制し得る。これに代えて、カバーはタング補剛材の移動 を向う脛から爪先の方向において規制するが、補剛材の内側および/または外側 の移動は緩く拘束してもよい。さらに、タング補剛材をタングに隣接させて緩く 保持し、それによりタング補剛材がタングの表面から離れる、制限された移動を 提供する構成を構築し得る。
【0021】 1つのそのような構成は、補剛材24を、補剛材24の少なくとも下側端部3 6をわたって延在するバンドで、またはブーツ紐を締めて、留める(harness) ことを含む。バンドの幅は、補剛材の長さの相当部分に延在するのに十分であり 得る。別のそのような構成は、タング22と補剛材24とに、ポストと該ポスト を受ける嵌め合いスロットとを設けることを含む。ポストはスロット内で摺動可 能であって、補剛材とタングとの相対的な移動を可能にする。別の構成は、補剛 材24の少なくとも下側端部36が保持されるようタング22内にポケットを形 成することを含む。他の好適な構成は、当業者においては明らかであろう。さら に、補剛材22をこの考案に従って機能させるのに、そのような構成は必要では ないことが理解されるであろう。
【0022】 特に図2の線3−3に沿ったタング22の横断図である図3を参照すると、1 つの例示的な実施例においては、補剛材24の下側端部36は、テーパー状、階 段状または他の好適に減厚して寸法決めされた断面を有する先端46を備えて形 成される。一実施例においては、先端が約2mmの厚みから、約1mmの厚みに まで減じられる。この減厚寸法先端46は、補剛材24の端部22に相対的な移 動を促進し、それにより補剛材24はタング22にわたって容易に滑動可能にな り、かつ補剛材がタング22の表面に捉えられる可能性は減じられる。さらに、 タング補剛材の下側端部の幅は、先端に向けてテーパー状にし得る。そのような テーパーは、タングに相対的な補剛材の移動をさらに促進するために好適であり 得る。このテーパーはまた、補剛材をカバーの下に挿入するか、または下側端部 をタングに隣接して保持するための他の好適に構築された構成の中に挿入するこ とをも促進し得る。さらに、補剛材の表面を滑らかに仕上げることにより、タン グまたは履物の他の構成要素に相対的な移動を容易にし得る。
【0023】 次に図4および図5の例示的な実施例においては、フック50は、内向き側面 55を有するベース54と、インサート56とを含み得る。インサート56は、 環状領域58を含むことができ、該環状領域58は補剛材24の開口部52内に スナップ嵌めして、補剛材をタング22の上側端部30でタング22に対して保 持する。フック50のベース54は、タング22の内向き側面38に形成された 窪み60に受けられることができるために、フック50は装着者の向う脛によっ て占有される領域内にはみ出すことはない。すなわち、フック50は装着者の向 う脛に対するタング22の快適性に干渉しない。快適さを向上させるために、ベ ース54の内向き側面55の上に発泡被覆材61を接着するか、または他の方法 で装着し得る。しかしながら、この考案はこの点に限定されるものではなく、窪 み60と被覆材61とのどちらも必要ではないことを理解されたい。
【0024】 フック50のベース54はインサート56を受けるためのボア62を含み、リ ベット70または他の好適なファスナのいずれかを用いてインサート56に装着 し得る。インサート56に、軸方向に延在する溝またはリッジ74を形成してベ ース54の対応する嵌め合い特徴75と係合させ、相対的な回転の可能性を減じ 得る。しかしながら、他の好適な抗回転特徴を用い得ることを理解されたい。フ ック50はまた、用いられてブーツの紐を受け、タング22をブーツに対して相 対的に中央の位置に維持し得る。
【0025】 図6に示すように代替的な実施例においては、インサート56は環状リング7 8を有してもよく、該リングはベース54内に形成される対応する溝80内にス ナップ嵌めし、それによりリベットまたは他のファスナの必要性をなくす。図示 しないが、この実施例はまた好適な抗回転特徴を含んでフック50が回転する可 能性を減じ得る。
【0026】 上述のように、この考案は補剛材24をタング22に固定するためのいずれか 特定の装着機構に限定されるものではなく、他の好適な構成を用い得る。この点 について、特に図7を参照して、補剛材24をタング22に装着するための代替 的な実施例を示す。この例示的な実施例においては、補剛材24の上側端部34 は、ブーツの紐を受けるための1つ以上のアイレット90を含み得る。タング2 2もまた、1つ以上の対応するアイレット92を備えて形成されてもよい。こう して、紐を用いて補剛材24の上側端部34をタング22に固定する一方で、タ ング22をブーツに対して中央に位置決めし得る。
【0027】 図1に示すタング補剛材24は、タングの輪郭に近似するよう適合し得るか、 または、たとえばブーツの閉鎖装置またはビンディングのストラップによってタ ング補剛材がタングの表面に引寄せられる場合にタングの表面に適合するよう、 十分に柔軟性を有し得る。この実施例においては、補剛材本体は内側面39aお よび外側面39bを含み、各々は上側端部34と下側端部36との間に延在する 。補剛材本体は、上側端部34から下側端部36に延在する方向に凹状の頂部面 を備えて形成され、また、内側面39aから外側面39bに延在する方向におい て凸状の頂部面をも含み得る。タングの輪郭に適合する補剛材の表面は、好まし くは該表面から延在する突起が制限される平滑な表面を含むが、そうでなければ 該突起は補剛材がタングに相対的に摺動する際に、タングの表面に干渉するであ ろう。さらに、タングの形状に近似する表面はまた、頂部面の形状に相補的な形 状面をも含む。すなわち、底部表面は上側端部34から下側端部36に延在する 方向において凸状であり、内側面39aから外側面39bに延在する方向におい て凹状の表面を含む。
【0028】 側面39aおよび39bは、補剛材の中間部分において互いに対してテーパー 状になり、それにより結果として生じる形状は砂時計に類似する。この中間部分 において減じられた幅は、補剛材のある部分の他の部分に対する相対的なスティ フネスの変化をも可能にする。すなわち、補剛材は中央部分で容易に屈曲するこ とができる。テーパー状の側面、および結果として生じる砂時計形状はまた中央 部分での材料の量を制限するために、タングが前方に曲げられた場合に、側面と タング表面との接触は実質的に維持され、これにより補剛材の隆起を最小限に留 め得る。しかしながら、この考案はこの点に限定されるものではなく、側面とタ ングとの接触を維持する他の好適な方法を用い得る。すなわち補剛材は、各々が 補剛材の一般的に中間部分に形成された長手方向に延在するスリットを有する、 直線的な側面を備えて形成されてもよい。こうして、タングと補剛材とが前方に 曲げられた場合、サイドウォールがこのスリットにおいて分離し、これにより側 面とタング表面との接触を実質的に維持し、かつ補剛材の隆起を最小限にする。 別の例においては、補剛材の側面を比較的弾性的な材料で形成することにより、 曲げられたタングの結果として生じる形状に適合させることができる。
【0029】 1つの例示的な実施例においては、タング補剛材の幅はタングの幅よりも狭く 、また固定位置におけるブーツのアイステイ120aおよび120b(図1を参 照)の間の距離よりも短くてもよい。一実施例においては、タング補剛材の幅は 好ましくは3インチ以下であり、より好ましくは2.5インチ以下であり、さら により好ましくは2.25インチ以下である。タングの幅は約7インチであり得 る。タング補剛材の長さは約7インチ以下であってもよく、より好ましくは6イ ンチ以下であり、タングの長さは約10インチであり得る。
【0030】 いくつかの例においては、タング22の柔軟性、したがってブーツの柔軟性を 制御することが好ましいが、この柔軟性はいくつもの方法によって制御し得る。 補剛材24はタング22から取外し可能であり、それにより乗り手が(補剛材2 4を装着した)より硬いブーツ、または(補剛材24を取外した)より柔軟性の あるブーツを選択することが可能になる。また、ブーツに各々が異なった柔軟性 を有する、交換可能な補剛材24を付与してもよい。こうして、装着者はさまざ まな補剛材の中から選択してブーツの特性を変更し得る。補剛材24の柔軟性ま たは剛性自体もさまざまな方法によって、たとえば補剛材を異なった材料で形成 するか、または補剛材を異なった形状または寸法で形成することにより、変化さ せることが可能である。1つの例示的な実施例においては、補剛材24は熱可塑 性ポリエステルエラストマなどの半剛性材料によって形成されることにより、タ ングよりも硬くなり得る。一実施例においては、タング補剛材はデュロメータ約 74ショアーD硬度を有し、タングは約55からデュロメータ約58アスカーC 硬度を有し得る。もちろん、タングおよびタング補剛材は、他の好適な硬さで構 成することができる。
【0031】 熱可塑性ポリエステルエラストマなどの、タング補剛材を形成するための好適 な材料の1つの例は、ハイトレル(R)(Hytrel)であり、これはアメリカ合衆 国E.I.デュポン・ド・ネムーア社(E.I.duPont de Nemours and Company) から購入可能である。熱可塑性ポリウレタンまたはナイロンなどの他の好適なプ ラスチックもまた、この補剛材または他の補剛材のために用い得る。また、非プ ラスチック材料も用い得る。補剛材または、各々が異なったスティフネスを有す る2つ以上の材料からも形成し得る。各々の材料は補剛材本体の別々の位置に形 成することができ、それにより補剛材本体に変動させたスティフネスを与える。
【0032】 上述のように、補剛材24の柔軟性または剛性は、補剛材に異なった形状を与 えることにより調整し得る。たとえば、砂時計形状の寸法の制御は、補剛材に所 望のスティフネスを与えることを支援し得る。さらに、39a、39bのうち1 つの側面または両方の側面は、底部およびサイドウォールを有する溝またはノッ チ98などの、複数の曲げ誘導部材を含み得る。溝98は、寸法決めされて成形 され、中間部分などの、補剛材の少なくとも一部において所望の剛性またはステ ィフネスを与え得る。すなわち、溝の存在にもよって、中間部分は補剛材の他の 部分よりも大きな範囲まで曲げることができる。溝98はまた、タングと補剛材 とが曲げられた場合、補剛材の中間部分のキンクを最小限にする作用をする。す なわち、溝98は補剛材の曲げを制御する。
【0033】 さらに、少なくとも1つの開口部100は補剛材24を貫通して形成されるこ とができ、該開口部100は所望の柔軟性または剛性に従って整形され寸法決め される。溝98のように、開口部100もまたタングと補剛材とが曲げられた場 合補剛材のキンクを最小限にする作用をする。単一の補剛材24の柔軟性または 剛性は、スティフネスアジャスタ102を設けることによりさらに調整可能であ り、該スティフネスアジャスタ102は開口部100か、または他の好適な補剛 材のいずれかの中に形成される開口部に嵌り得る。もちろん、スティフネスアジ ャスタ102は補剛材の開口部に配置される必要はなく、補剛材本体の表面また は周辺部の1つまたはそれ以上の位置に装着し得る。さまざまなインサートを与 えて、各々が補剛材24に異なった程度のスティフネスを与えてもよい。スティ フネスアジャスタは、エラストマまたは他の好適な材料のいずれかによって形成 し得る。したがって、装着者は所望の種類または数のスティフネスアジャスタ1 02を選択することにより、柔軟性を調整し得る。
【0034】 記載されるタング補剛材のさまざまな実施例は、タングと協働する好適な履物 のいずれかと併せて用い得る。一例においては、図1に示すように、ソフトまた はハイブリッドスノーボードブーツ20において、ブーツ上側部26の爪先領域 近くで、タング22が柔軟性ソール28から延在するブーツ上側部26に装着さ れる。タングは成形タングであっても縫い付けタングであってもよい。繊維はタ ングをわたって伸張可能である。当業者においては明らかであるように、タング は縫い付け、接着または他の好適な接合方法によって上側部に接合し得る。上側 部は、皮革などの好適な材料から形成される。雪に覆われた地面上での牽引力を 提供するために、ソール28は踏み板を備えて形成し得る。ソール28はまた、 発泡インナーソールまたはミッドソールを含んでもよく、ジャンプの着地の際な どのさまざまな動作の間に誘導される、乗り手の足への衝撃伝達を緩衝する。滑 り嵌めおよび低温、雪、水から遮蔽のために、永久的または取外し可能のいずれ であってもインナーブラダーまたはブーツライナーも提供し得る。ブーツはまた バックル、紐、回転式閉鎖システムなどの好適な閉鎖装置のいずれかを備えて構 築し得る。タング22はブーツ上側部26に装着されて示されるが、この考案は この点に限定されるものではないことを理解されたい。そうではなく、上側部分 26はタングなしで形成されてもよく、タングはインナーブラダーの一部であっ てもよい。さらに、タング22は自由浮動タングであってもよい。
【0035】 この考案が向けられる履物のためのタング補剛材は、容易な理解のために、ま たこの考案の範囲を限定することなく、特にスノーボードブーツとの関連におい て上に説明された。しかしながら、この考案はこの点に限定されるものではなく 、上に記載のこの考案の局面は、他の種類の履物に関連して用い得ることを理解 されたい。
【0036】 こうしてこの考案のある特定の実施例を記載してきたが、さまざまな代替形、 変更および改良が当業者においては容易に見出されるであろう。そのような代替 形、変更および改良はこの考案の精神および範疇にあることが意図される。した がって、先の記載は例示の目的のみであり、限定することを意図しない。この考 案は前掲の実用新案登録請求の範囲およびその等価物に記載されるものにのみ限 定される。 〔図面の簡単な説明〕
【図1】 この考案の一局面に従った、タングとタング補剛材とを備えて構 成されたタング構造を含むブーツの拡大斜視図である。
【図2】 図1のタング構造の組立斜視図である。
【図3】 図2の線2−2に沿った、タング構造の断面図である。
【図4】 タング補剛材のタングへの装着を示す、タング構造の一部の拡大 斜視図である。
【図5】 図4の線5−5に沿ったタング構造の組立断面図である。
【図6】 図5の代替的なタング構造の断面図である。
【図7】 代替的なタング構造の斜視図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 ベイリー,キャサリン アメリカ合衆国、94607 カリフォルニア 州、オークランド、フォース・ストリー ト、247、ナンバー・105 (72)考案者 タン,ジョセフ アメリカ合衆国、94607 カリフォルニア 州、オークランド、フォース・ストリー ト、247、ナンバー・105

Claims (37)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タングと、 タング補剛材とを含み、前記タング補剛材は延長された
    本体を含み、前記延長された本体は、前記タングと係合
    する第1の部分と、前記タングが前方に曲げられた場合
    に、前記タングに相対的に可動であって前記補剛材の前
    記タングへの加圧を減じる第2の部分とを有する、履物
    の物品のためのタング構造。
  2. 【請求項2】 前記第1の部分は、取外し可能に前記タ
    ングに固定される、請求項1に記載のタング構造。
  3. 【請求項3】 前記第1の部分は前記タング補剛材の上
    側端部である、請求項1に記載のタング構造。
  4. 【請求項4】 前記第2の部分は、前記タング補剛材の
    下側端部である、請求項1に記載のタング構造。
  5. 【請求項5】 前記タングは向う脛から爪先への軸を規
    定し、前記タング補剛材は少なくとも前記向う脛から爪
    先の軸に実質的に沿って可動である、請求項1に記載の
    タング構造。
  6. 【請求項6】 前記タング補剛材は、前記タングの長さ
    よりも実質的に短い長さを有する、請求項1に記載のタ
    ング構造。
  7. 【請求項7】 前記タング補剛材の前記下側端部は、前
    記タング補剛材の下側端部から間隔をあける、請求項4
    に記載のタング構造。
  8. 【請求項8】 前記タング補剛材はさらに内側面と外側
    面とを含み、前記タング補剛材は、履物の物品の内側ま
    たは外側方向のそれぞれにおける曲げに応答して、前記
    内側面または外側面に向かって可動である、請求項1に
    記載のタング構造。
  9. 【請求項9】 前記タングは外向面に形成された凹みを
    含み、前記凹みは前記タング補剛材を受ける、請求項1
    に記載のタング構造。
  10. 【請求項10】 前記凹みは下側エッジを含み、前記凹
    みの長さは前記タング補剛材の長さよりも長く形成さ
    れ、それにより前記タング補剛材の下側端部と前記凹み
    の前記下側エッジとの間に開放領域を規定し、前記開放
    領域は前記凹み内での前記タング補剛材の相対的な移動
    を促進する、請求項9に記載のタング構造。
  11. 【請求項11】 前記凹みは前記タング補剛材の厚みと
    ほぼ等しい深さを有し、それによりタング補剛材が前記
    タングの外向面を超えてはみ出す範囲を最小限にする、
    請求項9に記載のタング構造。
  12. 【請求項12】 前記タング補剛材は前記タングの上に
    重なり、前記タングは、前記補剛材の第2の部分が前記
    タングに隣接することを維持する一方で、前記タング補
    剛材と前記タングとの間の相対的な移動を可能にするよ
    う構築されて構成される、請求項1に記載のタング構
    造。
  13. 【請求項13】 前記タングは、前記タング補剛材の長
    手方向、内側および外側移動を緩く拘束するように構築
    されて構成される、請求項12に記載のタング構造。
  14. 【請求項14】 前記タングの少なくとも下側端部に装
    着されるカバーをさらに含み、前記カバーは前記補剛材
    の前記第2の部分が前記タングに隣接することを維持す
    る一方で、それらの間の相対的な移動を可能にする、請
    求項12に記載のタング構造。
  15. 【請求項15】 前記タング補剛材の端部は、減厚寸法
    断面を有する先端を含み、前記先端はそれによりタング
    に相対的な補剛材の移動を促進する、請求項1に記載の
    タング構造。
  16. 【請求項16】 前記タングに装着されて前記第1の部
    分を前記タングに保持するフックをさらに含む、請求項
    1に記載のタング構造。
  17. 【請求項17】 前記タング補剛材は、前記フックと係
    合するスロットを含む、請求項16に記載のタング構
    造。
  18. 【請求項18】 前記タングは開口部を含み、前記フッ
    クは前記開口部を貫通するベースと前記ベースに固定さ
    れるフックインサートとを含む、請求項16に記載のタ
    ング構造。
  19. 【請求項19】 前記タングは、前記タングの内向面に
    形成された窪みを含み、前記窪みは前記開口部を取囲
    み、前記ベースは前記窪み内に受けられてベースが前記
    内向面を超えてはみ出す範囲を最小限にする、請求項1
    8に記載のタング構造。
  20. 【請求項20】 前記ベースの内向面にわたって装着さ
    れる発泡被覆をさらに含む、請求項19に記載のタング
    構造。
  21. 【請求項21】 前記ベースと前記フックインサートと
    は互いに協働して、前記フックインサートのベースに相
    対的な回転を実質的に減じる、請求項20に記載のタン
    グ構造。
  22. 【請求項22】 前記フックインサートは、前記ベース
    の中にスナップ嵌めして係合する、請求項18に記載の
    タング構造。
  23. 【請求項23】 前記履物の物品は、閉鎖装置を含んで
    前記履物の物品を装着者に固定し、前記補剛材は、前記
    閉鎖装置と協働するように構築され構成される少なくと
    も1つの受入特徴を含み、それにより、前記閉鎖装置が
    前記履物の物品を閉鎖する場合に、前記閉鎖装置は前記
    補剛材の前記第1の部分を前記タングに固定する、請求
    項1に記載のタング構造。
  24. 【請求項24】 履物は、履物を装着者に締めて固定す
    る際に互いに引寄せられるよう構成される1対のアイス
    テイを含み、前記アイステイはその間に結果して生じる
    空間を規定し、前記補剛材はアイステイに干渉すること
    なく前記結果として生じる空間内に配置されるのに十分
    である幅を有する、請求項1に記載のタング構造。
  25. 【請求項25】 前記受入特徴は、前記履物の物品を装
    着者に対して閉鎖する際に、前記タングと前記タング補
    剛材とを履物の物品に相対的に中心決めする、請求項2
    3に記載のタング構造。
  26. 【請求項26】 前記受入特徴は、前記タング補剛材に
    形成されたアイレットであり、前記アイレットは履物の
    物品の紐を受けるよう構築され構成される、請求項23
    に記載のタング構造。
  27. 【請求項27】 前記タング補剛材のスティフネスは、
    約45°の前方曲げ角度を超えた曲げに対して実質的な
    抵抗を提供するのに好適である、請求項1に記載のタン
    グ構造。
  28. 【請求項28】 前記タング補剛材は、前記タング補剛
    材内に形成される少なくとも1つの開口部を含む、請求
    項1に記載のタング構造。
  29. 【請求項29】 前記タング補剛材と協働する少なくと
    も1つのスティフネスアジャスタをさらに含み、前記タ
    ング補剛材のスティフネスを選択的に変化させる、請求
    項1に記載のタング構造。
  30. 【請求項30】 前記少なくとも1つの開口部内に配置
    されるスティフネスアジャスタをさらに含み、前記タン
    グ補剛材のスティフネスを選択的に変化させる、請求項
    28に記載のタング構造。
  31. 【請求項31】 前記タング補剛材は前記タングの上に
    重なる、請求項1に記載のタング構造。
  32. 【請求項32】 前記補剛材本体は、前記補剛材本体内
    に形成される曲げ誘導部材を含む、請求項1に記載のタ
    ング構造。
  33. 【請求項33】 前記補剛材本体は、ウェスト領域を規
    定して砂時計形状に形成される、請求項32に記載のタ
    ング構造。
  34. 【請求項34】 前記補剛材本体は、サイドウォールを
    含み、前記曲げ誘導部材は前記ウェスト領域内の前記サ
    イドウォールに沿って形成される複数の曲げ誘導部材を
    含む、請求項33に記載のタング構造。
  35. 【請求項35】 履物の物品と組合される、請求項1に
    記載のタング構造。
  36. 【請求項36】 複数の交換可能な補剛材をさらに含
    み、補剛材の各々は前記補剛材の前記第1の部分で前記
    タングに取外し可能に装着され、補剛材の各々は異なっ
    た柔軟性を有する、請求項35に記載の組合せ。
  37. 【請求項37】 前記履物の物品は、ソフトおよびハイ
    ブリッドスノーボードブーツの1つである、請求項36
    に記載の組合せ。
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