JP3087478U - バッグ、ケース等の組立式容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 不使用時に扁平で嵩張らない形態にすること
ができて運送や保管に便利であり、かつ、使用するとき
は簡単に組立てることができて、製造が容易なバッグ、
ケース等の組立式容器を提供する。 【解決手段】 後胴部２と底面部３と前胴部４を展開し
て上下方向に一連に並べた形状を呈し、かつ、その後胴
部２と前胴部４に持ち手形成用の孔５を穿設したベース
シート１を形成して、そのベースシート１の後胴部２と
前胴部４の左右の側辺部にそれぞれホック５等の係止具
を取り付け、そのベースシート１を後胴部２と前胴部４
が向き合うように底面部３で折り曲げて、その後胴部２
と前胴部４の左右の側辺部を係止具により接続して閉じ
ることにより上面部を開放した容器本体８を組み立て可
能としたことを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は組立式のバッグ、ケース等の容器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来のバッグやケースは初めから立体的に製造されているので、嵩張って運送 や保管に不利であった。また、製造する場合も、縫製や溶着等の工程が必要なの でコスト高になるという不満があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

そこで本考案は、不使用時に扁平で嵩張らない形態にすることができて運送や 保管に便利であり、かつ、使用するときは簡単に組立てることができて、製造が 容易なバッグ、ケース等の組立式容器の提供を課題とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するために、本考案のバッグ、ケース等の組立式容器は、後胴 部２と底面部３と前胴部４を展開して上下方向に一連に並べた形状を呈し、かつ 、その後胴部２と前胴部４に持ち手形成用の孔５を穿設したベースシート１を形 成して、そのベースシート１の後胴部２と前胴部４の左右の側辺部にそれぞれホ ック５等の係止具を取り付け、そのベースシート１を後胴部２と前胴部４が向き 合うように底面部３で折り曲げて、その後胴部２と前胴部４の左右の側辺部を係 止具により接続して閉じることにより上面部を開放した容器本体８を組み立て可 能としたことを特徴とする、という構成にしたものである。

【０００５】 なお、上記の本考案のバッグ、ケース等の組立式容器は、ベースシート１の底 面部３における左右の側辺部に丸い折り筋１３を設けるとともに、その折り筋１ ３の内側の円板部１４の中心から側縁部までスリット１５を設けて、ベースシー ト１を立体的に組み立てて容器本体１を形成したときに、その円板部１４を凹ま せて容器本体１における底面部３の左右両端個所に丸いクボミ１６を形成可能と した構成にすることもできる。

【０００６】 さらに、上記の本考案のバッグ、ケース等の組立式容器は、ベースシート１の 後胴部２と前胴部４に設けた持ち手形成用の孔５の上側の縁部に、弓形の折り筋 １０により内側方向へ折り曲げ可能な葉状片１１を設けるとともに、その葉状片 １１にもホック６等の係止具を取り付けて、それら後胴部２と前胴部４に設けた ２枚の葉状片１１を上下に重ね合せて係止具で接続可能とした構成にすることも できる。

【０００７】

【考案の実施の形態】

以下、図を用いて本考案の実施の形態について説明する。なお、図は本考案の 一実施例であるバッグを示したものであるが、本考案はこの実施例に限定するも のではない。本考案のバッグ、ケース等の組立式容器は、一枚のシート状部材か ら打ち抜いて形成した図１に示すような一枚のベースシート１によって構成する ことができる。

【０００８】 このベースシート１の素材は自由であるが、折り曲げ可能な可撓性を有するプ ラスチックシートなどが好ましい。例えばポリプロピレン（ＰＰ）製シートなど が好適である。

【０００９】 ベースシート１は、後胴部２と底面部３と前胴部４を展開して上下方向に一連 に設けた形状にする。なお、後胴部２と前胴部４を同一形状にして上下対称な形 状にすることができる。また、ベースシート１における後胴部２と前胴部４には 、組み立てたときに上辺部となる個所の近傍に持ち手形成用の孔５を設ける。

【００１０】 ベースシート１は、その後胴部２と前胴部４の左側の側辺部に、互いに着脱自 在な係止具を取り付け、又、後胴部２と前胴部４の右側の側辺部にも、互いに着 脱自在な係止具を取り付ける。その係止具の種類は自由であり、例えば図示した 実施例のようにホック６を用いることができる。もちろん、その他の係止具、例 えば面ファスナなどを用いることも可能である。なお、後胴部２と前胴部４の左 右の側縁部は、図示した実施例のように波形凹凸状にして、その凸状部７にホッ ク６等の係止具を取り付けることができる。

【００１１】 ベースシート１は、図２に示すように、その底面部３で折り曲げることにより 後胴部２と前胴部４を向き合わせ、その後胴部２と前胴部４の左側の側辺部どう し及び右側の側辺部どうしをそれぞれ重ね合せて係止具により接続して閉じるこ とにより、上面部を開放した容器本体８を組み立てることができる。なお、上記 のように、後胴部２と前胴部４の側縁部に凸状部７を設けると、その凸状部７ど うしを重ね合せて係止具を接続することになるが、その場合、その凸状部７を図 に示すように、交互に表裏に位置させることにより、係止具を外れにくくするこ とができる。この後胴部２と前胴部４の左右の側辺部における閉じ合せ個所が容 器本体８のマチ部９となる。

【００１２】 ベースシート１の後胴部２と前胴部４に設けた持ち手形成用の孔５には、その 上側の縁部に、弓形の折り筋１０により内側方向へ折り曲げ可能な葉状片１１を 設けることができる。そして、その葉状片１１にもホック６等の係止具を取り付 けることができる。図３に示すように、後胴部２と前胴部４に設けた２枚の葉状 片１１を上下に重ね合せて係止具で接続すれば、容器本体８の上面開放部を閉じ た状態にすることができる。また、葉状片１１が間に介在することにより、持ち 手１２（持ち手形成用の孔５の上側個所）は、外側へ膨出するように開くので、 その持ち手１２を手のひらで握りやすくなる。

【００１３】 また、図１に示すように、ベースシート１の底面部３における左右の側辺部に は丸い折り筋１３を設けるとともに、その折り筋１３の内側の円板部１４の中心 から側縁部までスリット１５を設けることができる。このような折り筋１３及び スリット１５を設けると、ベースシート１をを立体的に組み立てて上記のように 容器本体１を形成する場合に、円板部１４におけるスリット１５の両側部位を重 ね合せることにより、図４に示すように、その円板部１４を凹ませて、容器本体 １における底面部３の左右両端個所に丸いクボミ１６を形成することができる。 このようなクボミ１６を形成すると、底面部３の両端に角部が無くなって安全性 が向上するとともに強度の増大がもたらされる。

【００１４】 なお、ベースシート１には全体又は一部にオフセット印刷等により模様や絵柄 を表示することが可能である。

【００１５】

【考案の効果】

請求項１記載の本考案のバッグ、ケース等の組立式容器は、構成部品であるベ ースシート１をシート状部材を打ち抜いて簡単に形成することができ、また、容 器本体８を組み立てる場合も係止具を接続すればよいので簡単であり、全体的に 製造が極めて容易で、コストを抑えて安価で提供することができる。また、不使 用時はベースシート１を展開して扁平な形態にすることができるので、嵩張らず 、運送や保管に極めて便利である。

【００１６】 また、請求項２記載の本考案のバッグ、ケース等の組立式容器は、円板部１４ を凹ませて、容器本体１における底面部３の左右両端個所に丸いクボミ１６を形 成することができるので、底面部３の両端の角部を無くして安全性を向上させ、 かつ、強度を増大させることができる。

【００１７】 また、請求項３記載の本考案のバッグ、ケース等の組立式容器は、後胴部２と 前胴部４の孔５の縁に設けた２枚の葉状片１１を上下に重ね合せて係止具で接続 することにより、容器本体８の上面開放部を閉じた状態にすることができるとと もに、葉状片１１を間に介在させることにより持ち手１２を外側へ膨出するよう に開くことができるので、その持ち手１２を手のひらで握りやすくすることがで きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】ベースシートの平面図である。

【図２】容器本体を組み立てた状態の斜視図である。

【図３】図２Ａ−Ａ線における端面図である。

【図４】容器本体の底面部を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ ベースシート ２ 後胴部 ３ 底面部 ４ 前胴部 ５ 孔 ６ ホック ７ 凸状部 ８ 容器本体 ９ マチ部 １０ 折り筋 １１ 葉状片 １２ 持ち手 １３ 折り筋 １４ 円板部 １５ スリット １６ クボミ

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 後胴部２と底面部３と前胴部４を展開し
   て上下方向に一連に並べた形状を呈し、かつ、その後胴
   部２と前胴部４に持ち手形成用の孔５を穿設したベース
   シート１を形成して、そのベースシート１の後胴部２と
   前胴部４の左右の側辺部にそれぞれホック５等の係止具
   を取り付け、そのベースシート１を後胴部２と前胴部４
   が向き合うように底面部３で折り曲げて、その後胴部２
   と前胴部４の左右の側辺部を係止具により接続して閉じ
   ることにより上面部を開放した容器本体８を組み立て可
   能としたことを特徴とするバッグ、ケース等の組立式容
   器。
2. 【請求項２】 ベースシート１の底面部３における左右
   の側辺部に丸い折り筋１３を設けるとともに、その折り
   筋１３の内側の円板部１４の中心から側縁部までスリッ
   ト１５を設けて、ベースシート１を立体的に組み立てて
   容器本体１を形成したときに、その円板部１４を凹ませ
   て容器本体１における底面部３の左右両端個所に丸いク
   ボミ１６を形成可能とした請求項１記載のバッグ、ケー
   ス等の組立式容器。
3. 【請求項３】 ベースシート１の後胴部２と前胴部４に
   設けた持ち手形成用の孔５の上側の縁部に、弓形の折り
   筋１０により内側方向へ折り曲げ可能な葉状片１１を設
   けるとともに、その葉状片１１にもホック６等の係止具
   を取り付けて、それら後胴部２と前胴部４に設けた２枚
   の葉状片１１を上下に重ね合せて係止具で接続可能とし
   た請求項１又は請求項２記載のバッグ、ケース等の組立
   式容器。