JP3087074B2 - 乗用車用空気入りタイヤ - Google Patents

乗用車用空気入りタイヤ

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【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は偏平断面ポリアミドモノフィラメントからな
るカーカスを使用して軽量化された乗用車用空気入りタ
イヤに関する。
〔従来技術〕
従来、カーカスの補強コードとして、偏平断面のポリ
アミドモノフィラメントを使用することによって軽量化
した空気入りタイヤが提案されている。(特開平1−14
8828号公報,特開平2−57405号公報など参照) 上記偏平断面のポリアミドモノフィラメントは、従来
のマルチフィラメントからなる撚りコードに比べてモジ
ュラスが高いという特性がある。さらに、このモノフィ
ラメントを偏平断面の長径方向をカーカスの面方向に沿
わせるように配置してカーカスを構成するようにすれ
ば、カーカスの厚みを薄くし、コートゴムの使用量を少
なくすることができるという利点がある。したがって、
このような偏平断面ポリアミドモノフィラメントからな
るカーカスを使用すれば、空気入りタイヤは剛性を低減
することなく軽量化することができる。
しかし、このような利点の反面で、偏平断面ポリアミ
ドモノフィラメントは、従来のマルチフィラメントから
なる撚りコードに比べてモジュラスが高いため、カーカ
ス巻き上げ部端末で応力集中によって剥離を発生しやす
くなるという欠点があった。
特に、乗用車用空気入りタイヤの場合は、第4図に示
すように、サイドウォール2の剛性向上のためカーカス
4の巻き上げ部4aの端末をタイヤ最大幅付近まで巻き上
げるようにしているが、このタイヤ最大幅付近は応力歪
みエネルギが非常に大きな部分であるため、カーカス巻
き上げ部端末のゴムとの剥離は一層顕著に現れるように
なる。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は、偏平断面ポリアミドモノフィラメン
トからなるカーカスを使用するタイヤにおいて、その軽
量化を維持しながら、カーカス巻き上げ部端末での剥離
を防止するようにした乗用車用空気入りタイヤを提供す
ることにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成する本発明による乗用車用空気入りタ
イヤは、無撚りで偏平断面のポリアミドモノフィラメン
トを、その偏平断面の長径方向をカーカスの面方向に沿
わせるように配列してカーカスを構成し、該カーカスの
両端部をそれぞれ左右のビードコアでタイヤ内側から外
側へ巻き上げた空気入りタイヤにおいて、前記ポリアミ
ドモノフィラメントの150℃における乾熱収縮率が4.5%
以下であり、前記ビードコアに隣接するビードフィラー
の径方向長さを25mm以下にすると共に、前記カーカス巻
き上げ部のビードコア内径から端末までの長さを10mm以
上35mm以下にし、かつ該カーカス巻き上げ部の外側面を
常温時のJIS−A硬度が60〜95の硬質ゴム層で覆うと共
に、該硬質ゴム層の径方向上端を前記カーカス巻き上げ
部端末から径方向外側に15mm以上延長させたことを特徴
とするものである。
このようにモジュラスの大きな偏平断面ポリアミドモ
ノフィラメントとして、150℃における乾熱収縮率が4.5
%以下の低収縮性のものを使用するため、加硫成形時の
コード収縮に起因する端末部でのゴムとの剥離を抑制す
ることができ、さらにカーカスの巻き上げ部端末を、ビ
ードコア内径から35mm以内の低い位置にしたことによ
り、リムフランジ付近の応力歪みエネルギの小さな領域
に配置することができ、さらにこの端末をJIS−A硬度6
0〜95の硬質ゴム層で覆うことによって剛性を上げるた
め、ゴムとの剥離を効果的に防止可能にする。
以下、本発明を図に示す実施例によって説明する。
第1図は本発明による乗用車用空気入りラジアルタイ
ヤの一例を示す。このタイヤにおいて、1はトレッド
部、2はサイドウォール部、3はビード部、Rはリムで
ある。タイヤの内側にはカーカス4が設けられ、そのト
レッド部1に対応する部分にベルト層5が設けられてい
る。ビード部3にはビードコア6、ビードフィラー7が
設けられている。
図の実施例ではカーカス4は1層だけであるが2層設
けてもよく、そのコード方向はタイヤ周方向に対して略
70゜〜90゜になっている。このカーカス4は、第2図に
示すように、無撚りで偏平断面のポリアミドモノフィラ
メント8を補強コードとし、これをコートゴム9の中
に、しかも偏平断面の長径方向がカーカスの面方向に沿
うように配列して構成されている。
このカーカス4は、その端部がビードコア6の周りに
タイヤ内側から外側に巻き上げられ、同時にビードフィ
ラー7を内包するようにして巻き上げ部4aを形成してい
る。さらにカーカス巻き上げ部4aの外側面を硬質ゴム層
10が覆っている。この硬質ゴム層10は、カーカス巻き上
げ部4aの端末t1を越えてカーカス4本体にまで及ばせる
ことにより、その巻き上げ部端末t1を強化するようにし
ている。
上述した本発明において、カーカスに使用されるポリ
アミドモノフィラメントは、無撚り状態で太径の1本だ
けでタイヤコードを構成しているため、従来のマルチフ
ィラメントの撚りコードに比べて高モジュラスになって
いる。すなわち、従来の撚りコードは、細径の多数本の
マルチフィラメントを撚り合わせることによりコードの
収束性と耐疲労性とを与えるようにしているため、その
撚りが与えられることによってモジュラスは低下してい
る。しかし、モノフィラメントの場合は、太径の1本だ
けからなるため収束性付与のための撚り掛けが不要であ
り、その無撚りであることによって高いモジュラスを発
揮するのである。
本発明において、このモノフィラメントを構成するポ
リアミドとしては特に限定されないが、ポリヘキサメチ
レンアジパミド(ナイロン66)、ポリイプシロンカプロ
ラクタム(ナイロン6)などが好ましく使用される。
このようなカーカスの巻き上げ部端末では、補強コー
ドのモジュラスが大きいためゴムとの剥離を発生しやす
いが、本発明では、150℃における乾熱収縮率が4.5%以
下の低収縮性のポリアミドモノフィラメントを使用する
ことによって加硫成形時のコード収縮に起因する端末部
でのゴムとの剥離を抑制し、かつカーカス巻き上げ部端
末のビードコア内径からの長さaを35mm以下にするよう
にすることによって、その端末を応力歪みエネルギの小
さなリムフランジ付近に置くようにし、走行中の剥離を
起こし難くしている。この長さ35mm以下の位置は、規格
タイヤサイズの乗用車用空気入りタイヤであれば、その
タイヤサイズの如何に関わらず同じ応力歪みエネルギの
小さなリムフランジ付近にすることができる。また、こ
の巻き上げ部の長さaの下限としては10mmにしている。
長さaが、これよりも短くてはカーカスをビードコアに
十分に係止させることが難しくなり、耐久性の維持が困
難になる。このカーカス巻き上げ部長さaの更に好まし
い範囲としては、20〜30mmの範囲にするのがよい。
しかし、上述のようにカーカス巻き上げ部端末をリム
フランジ付近に配置しただけでは、本発明の目的とする
耐久性を完全なものにすることはできない。このため本
発明では、カーカス巻き上げ部の外側を巻き上げ部端末
t1と共に常温時のJIS−A硬度が60〜95である硬質ゴム
層で覆うようにしている。しかも、この硬質ゴム層は、
巻き上げ部端末t1への応力集中を回避するため、その上
方端末t2をカーカス巻き上げ部端末t1から径方向外側に
15mm以上延長させるようにするのである。このような硬
質ゴム層を配置することによって、カーカス巻き上げ部
端末に大きな剛性を与えることができ、その巻き上げ部
端末の剥離をほぼ完全に抑制することができるようにな
る。
硬質ゴム層の半径方向内側(図の下方側)の端末t3
しては、リムフランジ部に対応する領域の剛性向上のた
め、ビードコア外径から10mm以上離れない位置までビー
ドコア側に延長させることが望ましい。
上述のようにカーカス巻き上げ部端末がリムフランジ
付近において硬質ゴム層によって補強されることによ
り、この部分の剛性を十分に向上させ、端末の剥離を防
止することができる。このため、ビードフィラーとして
は、従来タイヤのような大きな長さにする必要はなく、
小型化することが可能である。すなわち、ビードフィラ
ーの大きさは、その半径方向長さcがカーカス本体とカ
ーカス巻き上げ部との間の隙間を埋める程度であれば十
分であり、25mm以下の長さで差支えない。さらに好まし
くは、5〜15mmにすればよい。このようなビードフィラ
ーの小径化によって、偏平断面ポリアミドモノフィラメ
ント使用による軽量化に加えて、さらにタイヤを軽量化
することができる。
本発明においてカーカス巻き上げ部端末t1の剥離防止
をさらに向上するには、第3図に示すように、硬質ゴム
層10のほかに、さらに補強層11を配置するとよい。この
補強層11はビードコア6とビードフィラー7とを包み込
み、かつその補強層11の折り返された両端部のうちのい
ずれか一方を、カーカス巻き上げ部端末t1よりも半径方
向外側まで延長させるように配置される。
このビードコア6とビードフィラー7を包み込んでい
る補強層11の両端部は、いずれが延長するようにしても
よいが(図の例では外側端部が延長)、その延長部の端
末t4を、応力集中を回避するためカーカス巻き上げ部端
末t1よりも半径方向外側に少なくとも5mm以上離間させ
るようにするのがよい。また、補強層11の延長端末t
4と、硬質ゴム層10の延長端末t2とは、第3図の実施例
では、硬質ゴム層10の端末t2の方が補強層11の端末t4
りも半径方向外側に延びるようにしているが、これを後
者の方が前者よりも半径方向外側に延びるような逆の位
置関係にしてもよい。しかし、いずれが上方に出ても、
応力集中を避けるために両端末t2,t4の相互間は、互い
に少なくとも5mm以上離間していることが望ましい。
図に示す実施例では、カーカス巻き上げ部端末t1、補
強層の端末t4、硬質ゴム層の端末t2が、それぞれこの順
序で半径方向外側に並び、端末t1とt4の間を間隔d、端
末t4とt2との間を間隔eとするとき、それぞれが少なく
とも5mm以上あくようにしている。
補強層11を構成する補強コードとしては、ポリアミ
ド,ポリエステル,レーヨンなどのマルチフィラメント
繊維の撚りコードが好ましく使用されるが、或いは金属
ワイヤの撚りコードを使用してもよい。金属ワイヤの撚
りコードを使用する場合は、その金属ワイヤの素線径を
0.35mm以下にすることが望ましい。また補強コードの方
向は、タイヤ周方向に対して15゜〜90゜、さらに好まし
くは30゜〜70゜の範囲にすることが望ましい。
また、カーカス巻き上げ部端末t1の剥離防止をさらに
向上する別の手段としては、第1図又は第3図のいずれ
の構造に関わらず、硬質ゴム層のゴムとして、天然ゴム
などのマトリックスゴム100重量部に対し、0.5〜3重量
部のレゾルシン又はレゾルシン初期縮合物と1〜5重量
部のヘキサメトキシメチルメラミンを含有したゴム組成
物か、或いはマトリックスゴム100重量部に対し、0.5〜
3重量部のレゾルシン又はレゾルシン初期縮合物と1〜
5重量部のヘキサメトキシメチルメラミンとコバルト元
素量に換算して0.05〜0.5重量部の有機酸コバルトを含
有したゴム組成物を使用するとよい。これらのゴム組成
物は、0.5〜3重量部のレゾルシン又はレゾルシン初期
縮合物と1〜5重量部のヘキサメトキシメチルメラミン
が、ポリアミドモノフィラメントの表面に強固な樹脂層
を形成し、コード断面のように接着剤処理していない面
であっても接着性を示すようにできるため、カーカス巻
き上げ部端末の剥離防止を一層効果的にすることができ
る。
または、上記硬質ゴム層を内外2層から構成し、その
内側の層に上記接着性を向上するゴム組成物を使用する
ようにしてもよい。このときの内層の厚さとしては、0.
3〜3mmにすることが好ましい。
或いは、上記接着性を向上するゴム組成物は、前述し
た第3図のタイヤ構造における補強層11のコートゴムと
して使用してもよく、同様の効果を奏することができ
る。
前述したように本発明に使用される無撚りで偏平断面
のポリアミドモノフィラメントは高いモジュラスを有し
ている。これがカーカスに対して、その偏平断面の長径
方向をカーカスの面方向に沿うように配置されることに
よって、実質的にコードのエンド数(コード密度)が増
加したのと同等の効果を奏することになる。したがっ
て、カーカスの曲げ剛性が大きくなり、タイヤの操縦安
定性を向上することになるのである。また、ポリアミド
モノフィラメントの偏平断面の長径方向をカーカスの面
方向に沿わせることにより、ゴム引き後のカーカスの厚
みを円形断面コードを使用したものに比べて一層薄くで
き、コートゴム使用量を低減することができるため、タ
イヤ重量を低減することができるようになる。
本発明において、これらの効果をより顕著に発揮させ
るためには、ポリアミドモノフィラメントの偏平比R
(=長径/短径)を1.5以上、さらに好ましくは2.0以上
にすることが望ましい。また、タイヤ最大幅点における
カーカスのポリアミドモノフィラメントのエンド数をEN
(エンド/50mm)、デニール数をDNとするとき、 EN×DN>67000 となるようにすることが望ましい。さらに、モノフィラ
メント間の距離w(第2図参照)を、加硫前のグリーン
タイヤの状態において0.1mm以上にすることが望まし
い。
また、本発明において使用されるポリアミドモノフィ
ラメントとしては、接着剤処理後にグリーンタイヤに使
用するときの状態において、2.25g/d荷重時の伸び率が
6.5%以下で、かつ150℃における乾熱収縮率が4.5%以
下であるようにすることが望ましい。接着剤処理後の伸
び率を6.5%以下に抑制することにより、カーカスに使
用される補強コードとしての初期モジュラスを高くし、
タイヤの操縦安定性をさらに向上させることができる。
また、乾熱収縮率を4.5%以下にすることにより、加硫
成形時のコード収縮に起因する端末部での耐久性低下を
抑制することができる。
〔実施例〕
それぞれカーカス材料及びビード部構造を異ならせ
た、以下に説明するような従来例、実施例1〜7、比較
例の計9種類の乗用車用空気入りラジアルタイヤを製作
した。いずれのタイヤも、タイヤサイズは共通の175/70
R13であり、かつベルト層を、スチールコード1×5
(0.25)、タイヤ周方向に対するコード角度21゜、エン
ド数44エンド/50mmからなる2層のスチールベルト層に
よって構成した。
従来例 タイヤ構造:第4図 カーカス材:1500D/2ポリエステルマルチフィラメント
撚りコード 巻き上げ長さa=70mm タイヤ最大幅点でのエンド数EN=38.5エンド/50mm ビードフィラー: ゴム硬さ=JIS−A硬度83(常温) 半径方向長さc=50mm 実施例1 タイヤ構造:第1図 カーカス材:無撚り,偏平比3の4000Dナイロン66ナ
イロンモノフィラメントのコード 巻き上げ長さa=30mm タイヤ最大幅点でのエンド数EN=18エンド/50mm EN×DN=72000 ビードフィラー: ゴム硬さ=JIS−A硬度83(常温) 半径方向長さc=20mm 硬質ゴム層:ゴム硬さ=JIS−A硬度83(常温) カーカス巻き上げ部端末からの長さb=20mm 実施例2 硬質ゴム層のゴムに、マトリックスゴム100重量部に
対し2重量部のレゾルシン初期縮合物と3.5重量部のヘ
キサメトキシメチルメラミンを含有させたゴム組成を使
用した以外は、実施例1と同一の構成にした。
実施例3 タイヤ構造:第3図 カーカス材:無撚り,偏平比3の4000Dナイロン66ナ
イロンモノフィラメントのコード 巻き上げ長さa=30mm タイヤ最大幅点でのエンド数EN=18エンド/50mm EN×DN=72000 ビードフィラー: ゴム硬さ=JIS−A硬度83(常温) 半径方向長さc=20mm 硬質ゴム層:ゴム硬さ=JIS−A硬度83(常温) カーカス巻き上げ部端末からの長さb=20mm 補 強 層:840D/2ナイロン66マルチフィラメント撚
りコード タイヤ周方向に対するコード角度=45゜ 端末の間隔 d=10mm e=10mm 実施例4 硬質ゴム層のJIS−A硬度を90(常温)とした以外
は、実施例1と同一の構成にした。
実施例5 補強層のコートゴムに、マトリックスゴム100重量部
に対し2重量部のレゾルシン初期縮合物と3.5重量部の
ヘキサメトキシメチルメラミンを含有させたゴム組成を
使用した以外は、実施例3と同一の構成にした。
実施例6 実施例1において、硬質ゴム層のカーカス巻き上げ部
に接する側に、マトリックスゴム100重量部に対し2重
量部のレゾルシン初期縮合物と3.5重量部のヘキサメト
キシメチルメラミンを含有させたゴム組成からなるゴム
層を厚さ1mmで介在させた以外は、実施例1と同じ構成
にした。
実施例7 実施例1において、カーカス材のポリアミドモノフィ
ラメントのタイヤ最大幅点におけるエンド数を15エンド
/50mmにし、EN×DNを60000に低減した構成以外は、実施
例1と同じ構成にした。
比較例 タイヤ構造:第4図 カーカス材:無撚り,偏平比3の4000Dナイロン66ナ
イロンモノフィラメンのコード 巻き上げ長さa=70mm タイヤ最大幅点でのエンド数EN=18エンド/50mm EN×DN=72000 ビードフィラー: ゴム硬さ=JIS−A硬度83(常温) 半径方向長さc=50mm 以上のように試作した9種類のタイヤについて、それ
ぞれ下記に説明するような室内耐久性試験及び操縦安定
性試験をそれぞれ行うと共に、タイヤ重量を測定したと
ころ、表に示すような結果が得られた。
〈室内耐久性試験〉 回転ドラム上に下記条件で試作タイヤを接圧して回転
させるとき、JATMA規格最大荷重の80%を初期荷重とし
て、140%荷重までは2時間毎に13%ずつ荷重を増加さ
せ、それ以降270%荷重までは4時間毎に13%ずつ荷重
を増加させ、この270%荷重を最終荷重として、それよ
り4時間で試験を打ち切るようにする。試験温度は38±
3℃とする。以上の試験による回転をタイヤが故障する
まで行い、その故障が発生したときの荷重をもって、そ
のタイヤの耐久性とする。
指数が大きいほど耐久性に優れており、結果は従来例
のタイヤを100とする指数で表示した。
条件 リ ム:13×5−J 空気圧:2.0kg/cm2 速 度:80km/h ドラム径:1707mm 〈操縦安定性試験〉 リムサイズ,空気圧を上記耐久性試験と同じにして、
試作タイヤを1600ccのFF乗用車に装着し、100mの区間に
20m毎にパイロンを並べたコースを初期速度0km/hで発進
し、パイロンの外側を交互に通過するときに要する通過
タイムを計測し、その通過タイムをもって操縦安定性を
評価する。
通過タイムが小さいほど操縦安定性にすぐれており、
結果は従来例のタイヤを100とする指数で表示した。
なお、重量ついては従来例のタイヤを100とする指数
で示した。指数の小さいほど軽量であることを意味す
る。
表に示された結果から、実施例からなる本発明のタイ
ヤは、軽量化しながら耐久性が従来タイヤ並み、或いは
それ以上になっていることがわかる。特に、硬質ゴム層
自体(実施例2)、硬質ゴム層の内層(実施例6)、補
強層のコートゴム(実施例5)に、ポリアミドモノフィ
ラメントに対する接着性を向上するゴム組成物を使用し
たタイヤは、いずれも従来タイヤ以上の耐久性を示して
いる。
〔発明の効果〕
上述したように本発明は、カーカスに無撚りの偏平断
面ポリアミドモノフィラメントを使用した乗用車用空気
入りタイヤにおいて、そのカーカス巻き上げ部端末を応
力ひずみエネルギの小さなリムフランジ付近に配置した
上に、さらにその外側を硬質ゴム層によって覆うように
したため、偏平断面ポリアミドモノフィラメントに基づ
く軽量化を得ながら、カーカス巻き上げ部端末の剥離防
止を可能にする。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の実施例からなる乗用車用空気入りタイ
ヤの半断面図、第2図は同タイヤのカーカスの縦断面
図、第3図は本発明の他の実施例からなる乗用車用空気
入りタイヤの半断面図、第4図は従来の乗用車用空気入
りタイヤの半断面図である。 1……トレッド、4……カーカス、4a……カーカス巻き
上げ部、6……ビードコア、7……ビードフィラー、10
……硬質ゴム層、11……補強層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI D01F 6/60 321 D01F 6/60 321A (56)参考文献 特開 昭55−148603(JP,A) 特開 昭63−141808(JP,A) 特開 昭63−8005(JP,A) 特開 平2−57405(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60C 15/00 B60C 9/00 B60C 15/06

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無撚りで偏平断面のポリアミドモノフィラ
    メントを、その偏平断面の長径方向をカーカスの面方向
    に沿わせるように配列してカーカスを構成し、該カーカ
    スの両端部をそれぞれ左右のビードコアでタイヤ内側か
    ら外側へ巻き上げた空気入りタイヤにおいて、 前記ポリアミドモノフィラメントの150℃における乾熱
    収縮率が4.5%以下であり、前記ビードコアに隣接する
    ビードフィラーの径方向長さを25mm以下にすると共に、
    前記カーカス巻き上げ部のビードコア内径から端末まで
    の長さを10mm以上35mm以下にし、かつ該カーカス巻き上
    げ部の外側面を常温時のJIS−A硬度が60〜95の硬質ゴ
    ム層で覆うと共に、該硬質ゴム層の径方向上端を前記カ
    ーカス巻き上げ部端末から径方向外側に15mm以上延長さ
    せた乗用車用空気入りタイヤ。
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