JP3086987B2 - プローブユニットの製造方法、及びプローブユニット、及びそのプローブユニットを用いた情報処理装置 - Google Patents

プローブユニットの製造方法、及びプローブユニット、及びそのプローブユニットを用いた情報処理装置

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JP3086987B2
JP3086987B2 JP04305933A JP30593392A JP3086987B2 JP 3086987 B2 JP3086987 B2 JP 3086987B2 JP 04305933 A JP04305933 A JP 04305933A JP 30593392 A JP30593392 A JP 30593392A JP 3086987 B2 JP3086987 B2 JP 3086987B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走査型トンネル顕微鏡
またはその原理を応用した情報の高密度記録再生を行う
情報処理装置等に用いるトンネル電流検知用のプローブ
ユニットとその製造方法、及びそのプローブユニットを
用いた情報処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年において、導体の表面原子の電子構
造を直接観測できる走査型トンネル顕微鏡(以下、ST
Mと略す)が開発され(G.Binning et a
l.,Phys.Rev.Lett.49(1982)
57)、単結晶、非結晶を問わず実空間像を著しく高い
分解能(ナノメートル以下)で測定できるようになっ
た。
【0003】かかるSTMは、金属のプローブ(探針)
と導電性物質の間に電圧を加えて、1nm程度の距離ま
で近づけると、その間にトンネル電流が流れることを利
用している。この電流は両者の距離変化に非常に敏感で
かつ指数関数的に変化するため、トンネル電流を一定に
保つようにプローブを走査することにより実空間の表面
構造を原子オーダーの分解能で観察することができる。
このSTMを用いた解析は導電性材料に限られるが、導
電性材料の表面に薄く形成された絶縁膜の構造解析にも
応用され始めている。
【0004】更に、上述の装置、手段は微小電流を検知
する方法を用いているため、媒体に損傷を与えず、かつ
低電力で観測できる利点をも有する。また、大気中での
動作も可能であるためSTMの広範囲な応用が期待され
ている。特に、特開昭63−161552号公報、特開
昭63−161553号公報等に提案されているよう
に、高密度な記録再生装置としての実用化が積極的に進
められている。これは、STMと同様のプローブを用い
て、プローブと記録媒体間に印加する電圧を変化させて
記録を行うものであり、記録媒体としては、電圧−電流
特性においてメモリ性のあるスイッチング特性を示す材
料、例えばカルコゲン化物類、π電子系有機化合物の薄
膜層を用いている。一方、再生については、記録を行っ
た領域とそうでない領域のトンネル抵抗の変化を検知す
ることにより行っている。この記録方式を用いる記録媒
体としては、プローブに印加する電圧により記録媒体の
表面形状が変化するものでも適用可能である。
【0005】このSTMの操作或いはSTM応用の記録
再生を行う場合、プローブと試料または記録媒体との距
離をÅオーダーで制御しなければならない。また、高密
度の記録再生においては記録媒体上に2次元に配列した
情報を記録再生するために、プローブの2次元操作を、
例えば数10Åオーダーで制御しなければならない。更
に、記録再生システムの機能向上、特に高速化の観点か
ら多数のプローブを選択的に駆動し、トンネル電流を検
知することが提案されている。つまり、多数のプローブ
が配置された領域内で、上記の精度でプローブと媒体の
相対位置を3次元的に制御しなければならない。この制
御にはプローブ側或いは媒体に取りつけた積層型圧電素
子、円筒型圧電素子等を用いている。
【0006】しかし、これらの素子はいずれも変化量は
大きく取れるものの、集積化には適しておらず、マルチ
プローブ型の記録再生装置等に使用するのは不利であ
る。この観点からプローブを長さ100〜300μm程
度のカンチレバー上に取り付け、このカンチレバーを圧
電体で駆動する方法が考えられている。更に、記録再生
の際には、多数のカンチレバーの駆動或いはトンネル電
流の検知・増幅或いはトンネル電流値からの駆動のフィ
ードバックを選択的に実行しなければならないので、そ
のためのスイッチング回路、バイアス回路、増幅回路、
サーボ回路等々が必要となり、装置の小型化・高速化の
ためにそれらの回路をカンチレバーと同一基板上に形成
することが必要になってくる。
【0007】図6に従来の製造方法により同一基板上に
上記回路とカンチレバーを形成した素子の断面図を示
す。図中、1はSi基板であり、2はLocos酸化
層、3はPolySiゲート、4は層間絶縁層、6は電
極層、7はマスク層、8は引き出し電極、9はカンチレ
バー駆動用電極層、10は圧電体層である。カンチレバ
ー駆動用電極層9はSi基板1の面方位(100)面で
nMOSのドレイン12と接続されている。
【0008】上記素子の製造方法を図7を用いて説明す
る。図7(a)は回路部の層間絶縁層4のフォトリソ、
エッチングが終了した図で拡散工程はすでに終了してお
り、また、カンチレバー領域の層間絶縁層はSi基板1
と電極配線のコンタクトを取るためのエッチングの際に
除去されている。その後、電極層6をスパッタ装置等で
成膜して図7(b)を得る。しかる後に、電極層6のフ
ォトリソ、エッチングを行うと回路素子の配線工程が完
了し、回路部の保護膜或いはSi基板1の異方性エッチ
ングの際のマスク層となるSi34 あるいはSiON
層7をプラズマCVDにより成膜して図7(c)を得
る。更に、電極層9と圧電体層10を積層してカンチレ
バーを形成し、カンチレバー駆動用或いはトンネル電流
引き出し用電極9と回路部配線電極層6を接続する引き
出し電極8と探針11を形成する。最後に、カンチレバ
ー下部のSi基板1を基板裏面からの異方性エッチング
により除去し、更にマスク層7を除去して、先端にプロ
ーブが搭載されたカンチレバー形状と処理回路が同一基
板上にあるプローブユニットができ上がる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の方法のようにプラズマCVDにより成膜した回路部
の保護膜であるところのSiNあるいはSiON膜上に
カンチレバーを形成すると、プラズマ膜特有の表面凹凸
やヒロックにより、その上に成膜した圧電体層の配向性
の低下や内部応力の増大、更には抵抗低下を招くため、
カンチレバーの変位特性の低下や反りの増大、更にはカ
ンチレバー駆動時の配線間のクロストークといった多く
の問題を生じていた。
【0010】また、カンチレバー形状を基板裏面からの
異方性エッチングにより形成すると、基板の厚み分の深
さでエッチングを行う必要があり、例えばSi基板では
面方位(100)と(111)のなす角度が54.7°
なので、多くのデッドスペースが生じる。例えば、ウエ
ハの厚みが525μmの場合、各カンチレバー間のデッ
ドスペースは約740μmにも達しプローブユニットの
小型化に大きな障害となる。
【0011】本発明の目的とするところは、上記従来技
術の問題点に鑑み、カンチレバーの信頼性、駆動特性を
向上したプローブユニットを提供することにあり、更に
はカンチレバーの集積化を容易にして、より小型化され
たプローブユニットを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段及び作用】上記目的を達成
するために成された本発明第一は、圧電体層と該圧電体
層を逆圧電効果により変位させるための電極層とトンネ
ル電流を検知するための探針及び該トンネル電流を取り
出す電極を有する少なくとも一つのカンチレバーと、該
カンチレバーを駆動しトンネル電流を検知・増幅する回
路部とを同一基板上に設けてなるプローブユニットの製
造方法において、上記回路部の層間絶縁層を形成する工
程と、該層間絶縁層上に上記電極層と圧電体層を積層し
た後保護層を形成する工程と、基板表面からの異方性エ
ッチングによってカンチレバー形状を形成する工程を有
することを特徴とするプローブユニットの製造方法であ
る。
【0013】また、本発明第二は、圧電体層と該圧電体
層を逆圧電効果により変位させるための電極層とトンネ
ル電流を検知するための探針及び該トンネル電流を取り
出す電極を有する少なくとも一つのカンチレバーと、該
カンチレバーを駆動しトンネル電流を検知・増幅する
前記カンチレバーと同一基板上に設けられた回路部と、
前記回路部上に設けられた層間絶縁層とを備え、前記カ
ンチレバーは、前記層間絶縁層上に設けられていること
を特徴とするプローブユニットである。
【0014】本発明によれば、圧電体層と電極層からな
るカンチレバーを回路部の層間絶縁層と保護層とで覆う
ようにして基板上に形成し、基板表面からの異方性エッ
チングによってカンチレバー形状を形成するため、基板
の厚み分の深さでエッチングを行わなくともカンチレバ
ー形状を形成することができる。例えばSi基板の厚み
が525μmでエッチング深さを250μmとした場
合、各カンチレバー間のデッドスペースは約350μm
となり、従来のように基板裏面からの異方性エッチング
による場合の740μmに比べ、デッドスペースを小さ
くでき、これによりプローブユニットをより小型化する
ことが可能となる。
【0015】本発明に用いられる基板はシリコン基板に
限定されることはなく、サファイア基板上にシリコン薄
膜をエピタキシャル成長させたウエハを用いてもよい
し、更には石英基板上に成長したポリシリコン薄膜、固
相エピ膜等あらゆる形態の半導体層及び基板を用いるこ
とができる。また、これらの基板上に圧電体層及び電極
層を成膜してカンチレバーを形成するため、基板表面は
できるだけ平滑であるのが好ましい。
【0016】次に、図面を用いて本発明を説明する。
【0017】図1は本発明の製造方法によって作製され
たカンチレバーと処理回路が同一基板上に一体成形され
た様子の一例を示す断面図である。
【0018】図中、1はSi基板であり、2はLOCO
S酸化層、3はPolySiゲート、4は層間絶縁層、
6は電極層、7は保護層、8は引き出し電極、9はカン
チレバー駆動用電極層、10は圧電体層、11は探針、
12,12’はドレイン及びソース、13はパッドマス
ク層、14は探針11の引き出し電極である。上記構成
の製造方法を図2を用いて説明する。図2(a)は処理
回路の素子形成の拡散工程が終了した後に層間絶縁層4
を成膜しカンチレバー領域と処理回路部分を残した様を
示す。この層間絶縁層4は、LPCVD装置やプラズマ
CVD装置あるいは常圧CVD装置によるシリコンナイ
トライドやシリコン酸化膜である。次に、電極層9と圧
電体層10を積層する。電極材のエッチングの際、圧電
体との選択比が取れない時はリフトオフ法で成膜すれば
よい。コンタクトホール形成のために層間絶縁層4をエ
ッチングすると図2(b)を得る。処理回路部の配線電
極6を成膜パターニングし、パッド部にエッチングマス
ク層13を形成する。次に、保護層7としてプラズマC
VD装置等によりシリコンナイトライド膜やシリコン酸
化膜を成膜パターニングしパッド部とカンチレバー部を
形成すると図2(c)になる。図2(c)では示されて
いないが、トンネル電流検知用探針11の引き出し電極
14との導通のためのコンタクトホールも形成する。次
に、引き出し電極14を成膜パターニングしトンネル電
流検知用探針11を形成する。最後に、異方性エッチン
グ液(例えばKOH,NH4 OH,エチレンヂアミン・
ピテカテコール系の水溶液)に浸漬することによって
に示した素子形状を得る。
【0019】本発明のプローブユニットは、図1に示さ
れるような素子構成を複数同一基板上に形成して作製す
ることもできる。
【0020】更に本発明第三は、本発明のプローブユニ
ットを備えた情報処理装置である。
【0021】本発明のプローブユニットは、より小型化
が可能であり、ひいてはプローブの高度集積化がなさ
れ、これを用いてSTMの原理を応用して媒体に記録再
生等を行う情報処理装置は、より高密度の記録再生が可
能である。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0023】実施例1 本実施例では、図1に示したような構成を持つ本発明の
プローブユニットを作製した。
【0024】以下、図2に示した製作工程図に従って説
明する。図5(a)は処理回路の素子形成の拡散工程が
終了した後に層間絶縁層4を5000Å成膜しカンチレ
バー領域と処理回路部分を残した様を示す。この層間絶
縁層4は、LPCVD装置やプラズマCVD装置あるい
は常圧CVD装置によるシリコンナイトライドやシリコ
ン酸化膜である。次に、電極層9と圧電体層10を積層
する。電極材としてはAu,Pd,Pt等を用いる。ま
た、圧電体としてはZnO,AlN,PZT等を用い
る。電極層9と圧電体層10の各厚さは1000〜30
00Å、3000〜10000Åとした。電極材のエッ
チングの際、圧電体との選択比が取れない時はリフトオ
フ法で成膜すればよい。その後、コンタクトホール形成
のために層間絶縁層4をエッチングした(図2(b)参
照)。処理回路部の配線電極としてAl−Si合金をス
パッタ法で8000Å成膜パターニングし、パッド部に
KOHエッチングマスク層13を形成した。マスク材と
してAu,Ptを用いた。次に、保護層7としてプラズ
マCVD装置によりシリコンナイトライド膜やシリコン
酸化膜を成膜パターニングしパッド部とカンチレバー部
を形成した(図2(c)参照)。図2(c)では示され
ていないが、トンネル電流検知用探針11の引き出し電
極14との導通のためのコンタクトホールも形成する。
次に、引き出し電極14を成膜パターニングしトンネル
電流検知用探針11を形成する。最後に、異方性エッチ
ング液(KOH,NH4 OH,エチレンヂアミン・ピテ
カテコール系の水溶液等)に浸漬することよって図1
示した素子形状を有するプローブユニットを作製した。
【0025】本実施例では厚み525μmのシリコン基
板を用い、基板のエッチング深さを約250μmとし、
長さ300μm、幅100μmのカンチレバーを形成し
た。その結果、各カンチレバー間のデッドスペースは約
350μmとなり、プローブユニットの小型化が可能で
あった。
【0026】また、カンチレバーの変位は±2Vで±1
μm以上であり、STM法を用いたトンネル電流検知用
プローブとして十分適用可能であった。
【0027】実施例2 本実施例では、実施例と最終的な構成は同じであるが
異なる作製工程によりプローブユニットを作製した。つ
まり図2(a)までの工程は同一であり、コンタクトパ
ターニング後に処理回路部の配線電極を成膜パターニン
グし、カンチレバー部の電極層9と圧電体層10を積層
した。この時、パッド部のマスク層13はカンチレバー
部の電極層9を形成する時に同時に形成した。次に、保
護層7を成膜パターニングして図2(c)を得た。これ
以後は、実施例と同じである。
【0028】本実施例においても実施例と同様に良好
な結果が得られ小型化が可能となった。
【0029】実施例3 本実施例では、図1に示したような構成の素子を複数同
一基板上に形成し、 に示したようなプローブユニッ
トを作製した。
【0030】この製造工程は実施例で示したものと同
様である。更に、本実施例では、かかるプローブユニッ
トを備えた図4に示したような情報処理装置を構成し
た。
【0031】板61としてシリコン基板を用い、X−
シフトレジスタ65、Y−シフトレジスタ66、静電容
量,スイッチ素子,増幅器等を含んだ回路部67、プロ
ーブ電極(探針)11、カンチレバー62、マトリック
ス配線63、などにより構成されている。64は信号線
を接続するためのボンディングパッドである。このボン
ディングパッドは、基板61の一つの辺もしくは対向す
る二つの辺に配置する。これにより、ボンディングパッ
ドと平行する方向に記録媒体を移動し記録再生を行うこ
とができる。
【0032】図4に本発明により得られたプローブユニ
ットを備えた情報処理装置のブロック構成図を示す。図
中、61は図3に示した構成をシリコン基板上に有する
プローブユニット、71はプローブユニット61をXY
面内に走査するアクチュエータ、72はこの走査回路で
ある。73は記録媒体、74はプローブユニットの各プ
ローブ電極(探針)がそれぞれ均等に記録媒体73上に
対向配置される様に記録媒体73の傾きを補正するアク
チュエータ、75はこの傾き補正回路である。また、7
6はこれらの部材を支持する構造体である。
【0033】プローブユニット61の制御は、プローブ
ヘッド制御回路77により行う。書込みデータは符号器
78aにより符号化され、プローブヘッド制御回路に転
送し、プローブユニット61を駆動し記録媒体73に書
込む。データの読出しを行う場合は、図示せぬプロセッ
サにより読出すべきアドレスを発生し、プローブヘッド
制御回路77を駆動する。プローブヘッド制御回路77
はこのアドレスに従いプローブユニット61より各プロ
ーブの信号を読出し復号器78bに転送する。復号器7
8bはこの信号からエラー検出またはエラー訂正を行い
データ出力する。
【0034】プローブと記録媒体間の距離制御、及びプ
ローブユニットの傾き制御は、プローブヘッド制御回路
77により各プローブ電極に流れるトンネル電流の情報
を直接読出し、プローブ・媒体間距離制御回路79によ
り基準位置からのずれを検出し、個々のプローブ電極の
Z方向制御はカンチレバー駆動回路80により制御し、
プローブユニットの姿勢を正す必要のある場合は傾き制
御回路75により行う。
【0035】図5図4の書込み・読出しのためのプロ
ーブヘッド制御回路77の詳細ブロック構成図を示す。
【0036】各プローブ電極をアクセスするタイミング
は走査クロック81を基準に行う。個々の走査クロック
をプローブユニットのクロック信号CLK_Yとし、さ
らにYアドレスカウンタ82に入力する。このYアドレ
スカウンタ82は、プローブユニットのYシフトレジス
タの段数と同一のカウント数を持つ。Yアドレスカウン
タ82のキャリー出力は、プローブユニットのクロック
信号CLK_Xとし、さらにXアドレスカウンタ83に
入力する。このXアドレスカウンタ83は、プローブユ
ニットのXシフトレジスタの段数と同一のカウント数を
持つ。これらX、Yアドレスカウンタのカウント出力を
プローブアドレス84とする。
【0037】プローブユニットからの読出し出力Vou
tはコンパレータ85に入力する。コンパレータ85
は、Vref86を基準電圧として二値化する。この二
値化出力は、プローブアドレス84により指定されるプ
ローブ制御テーブル87の記録ユニットに書込まれる。
【0038】プローブ制御テーブル87〜89は、プロ
ーブユニットにプローブ数と同数の記録ユニットで構成
された一時保存メモリを1ページとし、1〜数ページを
持つ。各記録ユニットは、プローブユニットから読出し
た記録データ論理値のほか、読出し、ON書込み、OF
F書込み、または消去の各動作を指示する駆動状態など
の少なくとも6値の論理値を記録する。
【0039】プローブユニットのアクセスに際しては、
このプローブ制御テーブルの各ユニットの駆動状態値に
従って、対応するプローブ電極を制御するようにΦr,
Φd,Φw信号を生成する。
【0040】プローブユニットによりデータの読出しを
行う場合、まずプローブ電極を記録媒体の所定の位置に
走査する。次に、図示せぬホスト制御CPUによりデー
タバス、及びアドレスバス90を介してプローブ制御テ
ーブル87〜89のデータを読出すべきプローブのアド
レスに対応する記録ユニットに読出し動作の駆動状態を
登録する。プローブユニットの一連の読出し動作が終了
した後、先に指定したプローブアドレスの記録ユニット
の読出しデータ論理値を読出し、復号器78bによりエ
ラー検出もしくはエラー訂正を行い読出し動作が完了す
る。
【0041】また、書込みを行う場合は入力データを符
号器78aにより符号化した後、プローブ制御テーブル
87〜89に符号後の論理値を駆動状態値として記録ユ
ニットに登録する。この登録された論理データをもとに
順次書込み信号をプローブユニットに転送する。
【0042】ここで、一つの記録ユニットはページ毎の
アクセスサイクルに対し、連続して書込み、または消去
動作を登録しない。すなわち、一つのプローブ電極は連
続して書込み動作を許可せず、必ず読出し動作を行いな
がら書込み消去が行われる。これはプローブ電極と記録
媒体との間隔の制御を読出し時の信号振幅により制御す
るために必要である。
【0043】さらに、1ページ中の全ての記録ユニット
に書込み、または消去登録を行わない。すなわち、プロ
ーブユニットのマトリックス配置された全てのプローブ
電極が同時に書込み動作を行うことはない。これはプロ
ーブユニットが常に記録媒体に平行保持するように傾き
制御するために必要である。
【0044】これらのプローブ電極のZ方向の制御及び
プローブユニットの傾き制御は、Vout信号より生成
されるトンネル電流相当信号Jtと、Φr,Φd,Φw
の各信号より生成される信号属性、及びプローブアドレ
スとで構成されるプローブ制御信号群91を用いプロー
ブ・媒体間距離制御回路79により行う。すなわち、プ
ローブ・媒体間距離制御回路79はプローブ制御テーブ
ルを参照し読出し動作状態にあるプローブの出力信号V
outをもとにカンチレバー駆動回路80及び傾き補正
回路75を駆動する。
【0045】尚、本実施例で用いている図3に示したよ
うなプローブユニットは、図示せぬ回路によりカンチレ
バー駆動回路80に送られた信号により個々のカンチレ
バーが個別に駆動される。
【0046】上述のプローブ制御テーブルに基づいた書
込み・読出し制御方法を用いることにより、読出し状態
におくプローブ電極の配置を自在に、かつ全てのプロー
ブ電極が一様な書込み・読出し比率になるように制御す
ることができる。この制御により、書込み・消去のデー
タに依らずに安定、高速かつ信頼性よくプローブのZ,
Y方向制御を行うことができる。
【0047】本発明のプローブユニットを用いた本実施
例の情報処理装置は、プローブユニットの小型化、ひい
てはプローブの高度集積化が可能なため、より高密度の
記録再生が可能であった。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
より小型化され、ひいてはプローブを高度集積化したプ
ローブユニットが得られ、これを用いた情報処理装置
は、より高密度の記録再生が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプローブユニットの一例を示す部分断
面図である。
【図2】図1のプローブユニットの製造工程を説明する
ための図である。
【図3】複数のカンチレバーを有する本発明のプローブ
ユニットの概略斜視図である。
【図4】図3のプローブユニットを用いた情報処理装置
のブロック構成図である。
【図5】図4の情報処理装置のプローブヘッド制御回路
の詳細ブロック構成図である。
【図6】従来例によって得られるプローブユニットの断
面図である。
【図7】従来例の製造工程を示す図である。
【符号の説明】
1 シリコン基板 2 LOCOS酸化層 3 PolySiゲート 4 層間絶縁層 6 電極層 7 マスク層(保護層) 8 引き出し下電極 9 カンチレバー駆動用電極層 10 圧電体層 11 探針 12,12’ ドレイン、ソース 13 パッドマスク層 14 探針の引き出し電極 61 シリコン基板 62 カンチレバー 63 マトリックス配線 64 ボンディングパッド 65 X−シフトレジスタ 66 Y−シフトレジスタ 67 プローブ周辺回路部 71 XYアクチュエータ 72 XY走査回路 73 記録媒体 74 傾き補正アクチュエータ 75 傾き補正回路 76 支持体 77 プローブヘッド制御回路 78a 符号器 78b 復号器 79 プローブ・媒体間距離制御回路 80 カンチレバー駆動回路 81 走査クロック 82 Y−アドレスカウンタ 83 X−アドレスカウンタ 84 プローブアドレスバス 85 コンパレータ 86 二値化基準電圧 87,88,89 プローブ制御テーブル 90 プローブ制御テーブルの外部アクセス線 91 プローブ制御信号群
フロントページの続き (72)発明者 柳沢 芳浩 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 島田 康弘 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 山本 敬介 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−179122(JP,A) 特開 平2−71439(JP,A) 特開 平5−209715(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 9/14 G01N 13/12 G12B 21/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電体層と該圧電体層を逆圧電効果によ
    り変位させるための電極層とトンネル電流を検知するた
    めの探針及び該トンネル電流を取り出す電極を有する少
    なくとも一つのカンチレバーと、該カンチレバーを駆動
    しトンネル電流を検知・増幅する回路部とを同一基板上
    に設けてなるプローブユニットの製造方法において、上
    記回路部の層間絶縁層を形成する工程と、該層間絶縁層
    上に上記電極層と圧電体層を積層した後保護層を形成す
    る工程と、基板表面からの異方性エッチングによってカ
    ンチレバー形状を形成する工程を有することを特徴とす
    るプローブユニットの製造方法。
  2. 【請求項2】 圧電体層と該圧電体層を逆圧電効果によ
    り変位させるための電極層とトンネル電流を検知するた
    めの探針及び該トンネル電流を取り出す電極を有する少
    なくとも一つのカンチレバーと、該カンチレバーを駆動
    しトンネル電流を検知・増幅する、前記カンチレバーと
    同一基板上に設けられた回路部と、前記回路部上に設け
    られた層間絶縁層とを備え、前記カンチレバーは、前記
    層間絶縁層上に設けられていることを特徴とするプロー
    ブユニット。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のプローブユニットを備え
    たことを特徴とする情報処理装置。
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