JP3086713U - コンセントのカバー機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 省スペースであり外観を損なう恐れがな
く、不注意による感電や、コンセントへのほこりの侵入
を防止できるコンセントのカバー機構を提供する。 【解決手段】 孔が形成され、コンセントのプレートに
着脱可能な外プレートと、該外プレートの孔に対応する
形状である回動自在なキャップとからなり、そのキャッ
プにコンセントの栓刃挿入口に対応する挿入孔が形成さ
れ、プラグを挿し込まない状態においては、挿入孔とコ
ンセントの栓刃挿入口とがずれた状態にある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案はコンセントのカバー機構に関し、特に固定型のコンセントに適用でき ると共に、テーブルタップ型のコンセントにも適用できる、省スペースで、操作 し易い回動自在なキャップを備えたコンセントのカバー機構に関するものである 。

【０００２】

【従来技術とその課題】

電気機器の普及に伴い、室内では所々に電源線に接続する固定型のコンセント が設置されていると共に、空間に制限されない延長コード付きテーブルタップも 数多く開発され、プラグ接続部を電気機器の設置場所の近くまで延長することに よって、使用上の便利性を向上させている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、どのタイプのコンセントでも使いやすさを考慮して、コンセン ト本体に栓刃挿入口が直接に形成され、その栓刃挿入口にプラグの栓刃を挿入す ることによって導通状態を達成している。ところが、このような設計では、栓刃 受けばねが直接に栓刃挿入口から露出しているため、次の様な問題が生じる。 １．安全性の問題。栓刃挿入口が露出しているため、特に幼児のいたずらで金 属製のものを栓刃挿入口に挿入した場合、感電し易い。 ２．防塵の問題。栓刃挿入口が露出しているため、ほこりが侵入して栓刃受け ばね等にたまり、導通効果を低下させる。

【０００４】 以上のように、栓刃挿入口の露出するタイプでは、安全性や防塵の対策が欠け ている。そのため、安全や防塵の対策として扉付きのコンセントが開発されてい る。その中の一つは、栓刃挿入口に横方向に変位できる扉が設置され、栓刃を挿 入しない時には、ばねの付勢力により扉が栓刃挿入口を遮蔽して感電やホコリの 侵入を防止する手段として機能する。しかしながら、このような横方向に変位す る扉はコンセント本体に扉の収容空間を設置しなければならないため、コンセン トの体積が大きくなると共に、プラグをコンセントに挿入する際は、扉を横方に 変位させ難い。

【０００５】 更に、コンセント本体に横方に移動する台が内蔵されたタイプの扉が開発され 、プラグを栓刃挿入口に挿入し、内部に設けられる移動台を奥の方向に押圧した 後、横方向に捻るタイプがある。しかし、このような扉は上記のようなコンセン ト本体が大型化する問題は有しないが、構成部材が脱落し易く、プラグを栓刃挿 入口に挿入する時に移動台が変位できないという欠点があると共に、構成部材の 一つが故障した場合、全ての部材を取外してから取替えなければないので、非常 に不便である。

【０００６】 本考案は上記の課題に鑑みて成されたものであり、構成が簡単であると共に、 部材がコンセントから突出せず、且つ回動する設計で非常に操作し易く、更に、 一般の固定型コンセントや、テーブルタップ型コンセントにも適用できるので、 実用性に優れている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案は、孔が形成され、コンセントのプレートに着脱可能な外プレートと、 該外プレートの孔に対応する形状である回動自在なキャップとからなり、そのキ ャップにコンセントの栓刃挿入口に対応する挿入孔が形成され、プラグを挿し込 まない状態においては、挿入孔とコンセントの栓刃挿入口とがずれた状態にある ことを特徴とするコンセントのカバー機構を提供する。

【０００８】 以下、添付図面を参照して本考案の好適な実施の形態を詳細に説明する。 図１は本考案に係るコンセントのカバー機構をテーブルタップに適用した場合 の分解斜視図であり、図２は本考案に係るコンセントのカバー機構をテーブルタ ップに適用した場合の平面図であり、図３は本考案に係る延長コンセントのカバ ー機構をテーブルタップに適用した場合の動作を示す図であり、図４は本考案に 係わるコンセントのカバー機構を適用したその他の種類のテーブルタップの斜視 図であり、図５は本考案に係るコンセントのカバー機構を固定型コンセントに適 用した場合の分解斜視図であり、図６は本考案に係るコンセントのカバー機構を 固定型コンセントに適用した場合の一部断面図であり、図７は本考案に係るコン セントのカバー機構を固定型コンセントに適用した場合の平面図であり、図８は 本考案に係るコンセントのカバー機構を固定型コンセントに適用した場合におけ るキャップの回動動作を示す平面図である。

【０００９】

【考案の好適な実施の形態】

本考案に係わるコンセントのカバー機構は、固定型コンセントだけでなくテー ブルタップにも適用できる。図１乃至図３にテーブルタップに適用した場合の細 部構成、図４に図１と異なる複数のコンセントを有するテーブルタップ、図５乃 至図８に固定型コンセントに適用した場合の細部構成がそれぞれ示されている。

【００１０】 図１に示すように、本考案に係わるコンセントのカバー機構は、コンセントの プレート（１０）に嵌合可能な外プレート（１１）を有し、外プレート（１１） とプレート（１０）との嵌合は、図１に示すように、外プレート（１１）に設け られたピン（１１１）をプレート（１０）に形成された位置決め孔（１０１）に 嵌入することによって嵌合固定する。或いは、図示しないが、外プレート（１１ ）をプレート（１０）にネジで螺合して固定させてもよい。又、外プレート（１ １）の中央部に孔（１１２）が形成されており、この孔（１１２）の形に対応し た形状であるキャップ（２０）がプレート（１０）と外プレート（１１）との間 に挟設される。該キャップ（２０）には、突部（２１）が形成され、これにより 、組み合わせる時前記外プレート（１１）に形成された孔（１１２）と嵌合する 。更に、該突部（２１）の端面にはコンセントの栓刃挿入口（１０３）の形状と 対応する複数の挿入孔（２２）が形成されると共に、キャップ（２０）の裏面に 位置決めピン（２３）が延設されている。又、図２にアース付き３Ｐ挿入口を備 えたコンセントが示されている。

【００１１】 又、プレート（１０）における、外プレート（１１）の孔（１１２）と対応す る位置にプレート（１０）の端面よりやや陥没する凹み溝（１０２）が形成され 、そこには挿入孔（２２）の形状と対応する複数の栓刃挿入口が（１０３）が形 成されると共に、少なくとも一つの栓刃挿入口（１０３）の外縁部に、前記凹み 溝（１０２）よりやや陥没する回動溝（１０４）が形成され、更に前記凹み溝（ １０２）の周縁における、前記位置決めピン（２３）と対応する位置に位置決め ピン（２３）を嵌入するための弧状溝（１０５）が形成されている。又、防塵扉 付きのコンセントを組立てる時は、キャップ（２０）を凹み溝（１０２）に嵌め 込み、位置決めピン（２３）を弧状溝（１０５）に嵌入すると共に、位置決めピ ン（２３）とプレート（１０）の裏に延設された固定ピン（１０６）との間にば ね部材（１０７）を介装して、外プレート（１１）をプレート（１０）に嵌合す る。

【００１２】 図２に示すように、電源プラグをコンセントに挿し込まない場合は、挿入孔（ ２２）と栓刃挿入口（１０３）とは、ずれた状態であるため、キャップ（２０） が挿入口（１０３）を遮蔽することにより、防塵及び安全性の効果を発揮できる 。電源プラグをコンセントに挿し込む場合は、プラグの栓刃を、まず対応する挿 入孔（２２）に挿入してから回動溝（１０４）に挿し込み、キャップ（２０）を 挿入孔（２２）と栓刃挿入口（１０３）とが一致するまで捻れば、図３に示すよ うに、プラグをコンセントにセットすることができる。又、プラグを抜くと、ば ね部材（１０７）の付勢力によってキャップ（２０）が元の位置に回復して、栓 刃挿入口（１０３）を遮蔽する。

【００１３】 図５は、本発明に係わる考案を固定型コンセントに適用する場合の分解斜視図 であり、前記実施の形態と同様に、コンセントにおけるプレート（４０）の外側 に、中央部に孔（５１）が形成される外プレート（５０）が設置され、該外プレ ート（５０）の裏側における孔（５１）の周辺の対向する位置に、二つのＬ字形 の係合部（５２）が設けられ、その近辺に二つの位置決めピン（５３）が設けら れると共に、外プレート（５０）の裏側に固定ピン（５４）が設けられている。 又、プレート（４０）と外プレート（５０）との間にキャップ（６０）が設けら れ、そのキャップ（６０）の両側に、それぞれ弧状溝（６２）が形成されたフィ ン部（６１）が設けられ、少なくとも一つの前記フィン部（６１）の裏側に係止 ピン（６３）が設けられている。更に、該キャップ（６０）の中央部にやや突出 する突出部（６４）が設けられると共に、その突出部（６４）に電源プラグの栓 刃と対応する形状の挿入孔（６５）が形成される。そして、図６に示すように、 前記外プレート（５０）の孔（５１）にキャップ（６０）の突出部（６４）を嵌 入し、キャップ（６０）のフィン部（６１）を外プレート（５０）の係合部（５ ２）に合せて、位置決めピン（５３）を弧状溝（６２）に挿入すると共に、フィ ン部（６１）を係合部（５２）に係合して、固定ピン（５４）と係止ピン（６３ ）との間にばね部材（６６）を介装すれば、本考案のカバー機構の組立てが完了 する。尚、キャップ（６０）の回動角度が前記位置決めピン（５３）と前記弧状 溝（６２）とにより制限され、電源プラグを抜いた時は、前記ばね部材（６６） によりキャップ（６０）が元の位置に回復するようになっている。そして、外プ レート（５０）の隅に設置された係止フック（５５）はプレート（４０）に形成 された係止孔（４１）に係止され、本考案のカバー機構がプレート（４０）に装 着される。この際、コンセント（４２）はキャップ（６０）により遮蔽されるよ うになっている。

【００１４】 又、図７に示すように、挿入孔（６５）に電源プラグ（７０）の栓刃（７１） を挿し込まない場合は、挿入孔（６５）とコンセント（４２）の栓刃挿入口（４ ３）とは対応する位置関係に内ので、キャップ（６０）は栓刃挿入口（４３）を 遮蔽して防塵及び安全性の役目を果たし、図８に示すように、挿入孔（６５）に 電源プラグ（７０）の栓刃（７１）が挿し込まれる場合は、挿入孔（６５）とコ ンセント（４２）の栓刃挿入口（４３）とが一致するまでキャップ（６０）を回 動させれば、栓刃（７１）を挿し込むことができ、導通状態となる。又、その後 電源プラグ（７０）が抜かれると、ばね部材（６６）の付勢力によりキャップ（ ６０）が元の位置に回復し、再び図７に示す遮蔽状態となる。

【００１５】

【考案の効果】

本考案は上記の構成を有するので、以下の効果を奏する。 ＜イ＞ キャップを回動させるだけで電源プラグをコンセントにセットすること ができるので、操作が非常に簡単である。 ＜ロ＞ キャップは一定の空間において回動し、外プレートより突出することが ないので、省スペースであり外観を損なうおそれがない。 ＜ハ＞ 栓刃挿入口はキャップにより遮蔽されるので、不注意による感電や、コ ンセントへのほこりの侵入を防止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案に係るコンセントのカバー機構をテー
ブルタップに適用した場合の分解斜視図である。

【図２】 本考案に係るコンセントのカバー機構をテー
ブルタップに適用した場合の平面図である。

【図３】 本考案に係る延長コンセントのカバー機構を
テーブルタップに適用した場合の動作を示す図である。

【図４】 本考案に係わるコンセントのカバー機構を適
用したその他の種類のテーブルタップの斜視図である。

【図５】 本考案に係るコンセントのカバー機構を固定
型コンセントに適用した場合の分解斜視図である。

【図６】 本考案に係るコンセントのカバー機構を固定
型コンセントに適用した場合の一部断面図である。

【図７】 本考案に係るコンセントのカバー機構を固定
型コンセントに適用した場合の平面図である。

【図８】 本考案に係るコンセントのカバー機構を固定
型コンセントに適用した場合におけるキャップの回動動
作を示す平面図である。

【符号の説明】

１０、４０ プレート １１、５０ 外プレート ２０、６０ キャップ ２１、６４ 突部 ２２、６５ 挿入孔 ２３、５３ 位置決めピン ４１ 係止孔 ４２ コンセント ４３、１０３ 栓刃挿入口 ５１、１１２ 孔 ５２ 係合部 ５４、１０６ 固定ピン ５５ 係止フック ６１ フィン部 ６２、１０５ 弧状溝 ６３ 係止ピン ６６、１０７ ばね部材 ７０ 電源プラグ ７１ 栓刃 １０１ 位置決め孔 １０２ 凹み溝 １０４ 回動溝

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 孔が形成され、コンセントのプレートに
   着脱可能な外プレートと、該外プレートの孔に対応する
   形状である回動自在なキャップとからなり、そのキャッ
   プにコンセントの栓刃挿入口に対応する挿入孔が形成さ
   れ、プラグを挿し込まない状態においては、挿入孔とコ
   ンセントの栓刃挿入口とがずれた状態にあることを特徴
   とする、 コンセントのカバー機構。
2. 【請求項２】 キャップに、外プレートの孔に対応する
   形状である突部が形成されると共に、その端面にコンセ
   ントの栓刃挿入口に対応する形状である挿入孔が形成さ
   れ、裏側に位置決めピンが設置され、 プレートにおける前記外プレートの孔と対応する位置
   に、円形の凹み溝が形成されると共に、その凹み溝内に
   挿入孔に対応する形状を成す栓刃挿入口が形成され、少
   なくとも一つの栓刃挿入口の外縁部に、凹み溝よりやや
   陥没する回動溝が形成され、且つ凹み溝の周縁におけ
   る、位置決めピンと対応する位置に位置決めピンを嵌入
   するための弧状溝が形成され、位置決めピンとキャップ
   の裏側に延設される固定ピンとの間にばね部材が介装さ
   れることを特徴とする、請求項１に記載のコンセントの
   カバー機構。
3. 【請求項３】 外プレートにおいて、孔の内側周辺にお
   ける対向する位置に夫々係合部が設けられ、その近辺に
   二つの位置決めピンが設けられると共に、外プレートの
   裏側に固定ピンが設けられ、 キャップの両側に、夫々弧状溝が形成されたフィン部が
   設置され、少なくとも一つのフィン部の裏側に係止ピン
   が設けられると共に、該キャップの中央部はやや外部方
   向へ突出する突出部であって、その突出部に電源プラグ
   の栓刃と対応する形状の挿入孔が形成され、係止ピンと
   固定ピンとの間にばね部材が介装されることを特徴とす
   る、請求項１に記載のコンセントのカバー機構。