JP3086685B2 - 生物学的に活性な殺菌性/透過性増大蛋白質断片 - Google Patents

生物学的に活性な殺菌性/透過性増大蛋白質断片

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生物学的に活性
な、哺乳類の殺菌性/透過性増大蛋白質のポリペプチド
をコードするDNA、およびその利用に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】殺菌
性/透過性増大蛋白質(BPI)は、50〜60kDの蛋白質であ
り、この蛋白質は、哺乳類の体内に侵入する微生物に対
する防禦に必須の血液細胞である哺乳類多形核白血球(P
MN)の顆粒から分離される。 BPIは、血液細胞の骨髄系
細胞中にのみ出現し、分化の前骨髄細胞/骨髄細胞段階
において産生され、これら細胞の一次顆粒中に存在す
る。
【0003】BPIは、多様なグラム陰性細菌に対し活性
を呈する強力な殺菌剤である。 その活性は、その細胞
毒性において特に顕著であり、具体的には、10〜40nM
(0.5〜2.0μg)の濃度にて、107個の90%を超える数
の感受性細菌を殺菌するにもかかわらず、他の微生物お
よび真核細胞に対しては、100倍高いBPI濃度でも無毒で
ある。
【0004】これまでに、BPIは、全PMNおよび粗白血球
画分でのBPI-感受性細菌に対して活性な、主要な酸素非
依存性薬剤として知られている。
【0005】ヒトおよびウサギPMNの双方から分離したB
PIが、均一になるように精製されている。 ヒトBPIの
分子量は、約58,000ダルトン(58kDa)であり、ウサギBPI
のそれは約50kDaである。 これら2つの蛋白質のアミ
ノ酸組成は、これらの最初の15個のNH2-末端アミノ酸残
基のアミノ酸配列と同様、密接に類似している。 蛋白
質は、双方とも高度に塩基性であり、9.6を超える等電
点を有する。
【0006】BPIの生物学的効果の発現には、感受性グ
ラム陰性細菌の表面への付着を必要とする。 BPIの標
的細胞への最初の結合は、塩基性蛋白質と細菌外被上の
リポ多糖類(LPS)での負に荷電した部位との静電気的相
互作用を含み、それがリン脂質とペプチドグリカンを分
解する細菌の酵素活性化に関与する。 BPIによる作用
の最終段階は、未知のメカニズムを利用した実用的な殺
菌である。 ヒトおよびウサギのPMNから精製したBPIの
アミノ酸組成と、精製BPIとほぼ同じ殺菌性および膜攪
乱性は、この蛋白質が進化の過程で高度に保存されてお
り、また哺乳類PMNの抗菌手段の重要な一要素であるこ
とを示唆している。
【0007】グラム陰性細菌に対するBPIの強力な殺菌
作用、および他の微生物および真核細胞に対する細胞毒
性の欠損に鑑み、化学的療法薬および/または新しい抗
生物質薬剤のデザインのためのモデルとしてのBPIの使
用が期待される。 しかしながら、BPIの分子量(ヒト
完全蛋白質で58kDa)が大きいため、BPIの配列決定およ
び構造決定のいずれも妨げられてきた(以下、BPIの全
体分子を「ホロ蛋白質」と称する)。 他の細胞毒性蛋
白質がそうであるように、異なった機能、すなわち、結
合性、外被の変質化、および殺傷性に関与する異なるド
メインを分子中に含んだ構造組織を、BPIが有する可能
性が提案されてきた。
【0008】蛋白質分解酵素であるエラスターゼによる
ホロ蛋白質の消化によって得られたBPI断片は開示され
ている(Weiss, J. et al.,Clin Res 34:537 A,1986)
が、試験に用いた断片は、採用された非変性条件下では
会合したままであった。 分離された断片のいずれに
も、生物学的活性が認められなかった。 また、周知の
ウェスタンブロッティング法を用いて分析すると、変性
条件下でのホロ蛋白質に対する抗体は、これら断片を認
識しなかった。
【0009】このように、当該技術分野では、BPI生物
学的活性ペプチド断片を、治療薬としてのみならず、殺
菌性/透過性増大薬剤としての利用の必要性が認識され
ているのである。 また、そのような断片は、BPIに関
する配列情報を提供し、グラム陰性細菌に特異的な、次
世代の抗菌薬をデザインする上での指針を与え、そし
て、ホロ蛋白質分子組織に対するプローブとしての応用
が考えられる。
【0010】哺乳類BPIの生物学的活性ポリペプチド断
片を提供することが、本発明の目的である。
【0011】また、本発明の他の目的は、改善された抗
菌効果を有する哺乳類BPIの生物学的活性ペプチド断片
を提供することである。
【0012】本発明のさらに他の目的は、哺乳類BPIの
生物学的活性ペプチド断片の製造方法を提供することで
ある。
【0013】本発明のさらに他の目的は、グラム陰性細
菌による感染症に罹患した哺乳類を処置する方法を提供
することである。
【0014】本発明のさらなる目的は、グラム陰性細菌
の透過性を増大する方法を提供することである。
【0015】本発明のさらなる目的は、グラム陰性細菌
に対する殺菌薬の効果を増大することである。
【0016】本発明のこれらおよび他の目的は、本明細
書での説明および添付した図面を参照することで、当業
者からして明らかである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、天然BPI
蛋白質よりも長さが実質的に短い、哺乳類BPIの生物学
的活性断片を発見した。 これら断片は天然の分子より
も実質的に小さいが、これらは、全蛋白質の殺菌性/透
過性増大特性の少なくとも実質的にすべてを維持してい
る。
【0018】本発明の生物学的活性を有するBPI断片
は、BPI開裂条件下で、BPIホロ蛋白質からなる試料をイ
ンキュベートし、BPIホロ蛋白質の生物学的活性断片を
回収することによって得られる。 好ましいBPI開裂条
件は、約20℃〜37℃の温度で、約16〜24時間、許容され
る緩衝液中でBPIホロ蛋白質を加熱する工程を含む。
【0019】また、本発明は、グラム陰性細菌による感
染症に罹患した哺乳類を処置する方法であって、グラム
陰性細菌を殺菌するに必要な量(有効量)の上述した生
物学的活性を有するBPI断片の少なくとも一つを、処置
を要する哺乳類に投与する工程を含む方法を提供する。
【0020】また、本発明は、グラム陰性細菌による哺
乳類の感染症を処置するための薬学的処方であって、グ
ラム陰性細菌を殺菌するに必要な量(有効量)の、生物
学的活性を有するBPI断片またはその薬学的に許容され
得る塩の内の少なくとも一つを含む処方を提供する。
【0021】また、本発明は、グラム陰性細菌の透過性
を増大する方法であって、グラム陰性細菌に透過性増大
効果をもたらすに必要な量(有効量)のBPIの生物学的
活性断片と、細菌を共にインキュベートする工程を含む
方法を提供する。
【0022】そして、本発明は、このような処置を必要
とする哺乳類において、グラム陰性細菌の殺菌薬の効果
を増大する方法であって、これら薬剤を生物学的活性を
有するBPI断片と共に投与する工程を含む方法を提供す
る。
【0023】さらに、本発明は、配列番号:1および図
5〜7に示した配列またはその相補鎖を有する精製・分
離されたDNA配列および緊縮ハイブリダイゼーション条
件下にてこれらDNA配列とハイブリダイズするDNA配列に
関する。 そのDNA配列は、ヒト殺菌性/透過性増大蛋
白質をコードする。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に説明す
る。
【0025】本発明者らは、哺乳類PMNから単離されさ
れたBPIの生物学的に活性な断片を発見した。 NH2-末
端アミノ酸配列の分析は、ヒトBPIの場合、下記実施例
3に示すように、断片はBPI分子のNH2-末端に最も近い
部分を表していることを示した。
【0026】断片は、完全な分子に通常含まれる抗菌機
能および膜透過性増大機能のすべてを有するが、ホロ蛋
白質よりも実質的に小さい(すなわち、分子量が小さ
い)。
【0027】「実質的に小さい」との表現は、ホロ蛋白
質の約半分までの大きさである。これは極めて驚くべき
発見である。 なぜならば、他の細胞毒素や、蛋白質の
場合、それらの生物学的効果を充分に発揮するためには
全分子が必須だからである。
【0028】例えば、ジフテリア毒素、コレラ毒素およ
びリシン(BPIホロ蛋白質に独特の特異性を示さない毒
素)のような多種多様な細菌および植物の細胞毒素に関
する研究によれば、結合性あるいは触媒活性といった機
能は、単離された断片によって発揮されるが、(細胞膜
への結合性および細胞内毒性活性の双方を含む)細胞毒
性は、本質的に全分子を必要とすることが明らかにされ
ている。
【0029】本発明のBPI断片は、粗面E. coli(rough
E. coli)に対してはホロ蛋白質と同程度の効果を期待で
き、一般に、より耐性に富む滑面E. coli(smooth E. c
oli)に対してはホロ蛋白質よりも高い効果(モルベース
で)の発現が期待でき、また、ホロ蛋白質がグラム陰性
細菌に対して発現する特異性を保持している。 このこ
とは、特に重要な発見である。 なぜならば、滑面グラ
ム陰性細菌(細菌の細胞膜中に、さらに長いLP3鎖が存
在するために滑性を有している)は、一般に、滑面グラ
ム陰性細菌に対応する粗面グラム陰性細菌よりも病原性
が強いからである。
【0030】本発明のBPI断片の、特徴的な大きさ、ク
ロマトグラフィーにおける挙動(図1および2)、アミ
ノ酸含量(表1)および強度(実施例4)は、ホロ蛋白
質とは区別できる分子であることを示している。
【0031】本発明のあるBPI断片は、ヒトおよびウサ
ギのBPIに関し、約25kDaの大きさである。 本発明の好
ましい実施態様では、25kDaのヒトBPI断片が、まず弱酸
性緩衝液(10mM酢酸アンモニウム、pH4.6)中で精製ホロ
蛋白質を長期(例えば、2ヶ月)保存した後に、分離さ
れる。 しかしながら、本発明のBPI断片は、ホロ蛋白
質を許容する緩衝液、すなわち、Tris/塩酸、リン酸、
および、好ましくは、HEPES/水酸化ナトリウム(Sigma
Chemicals社、セントルイス、ミズーリ州)、あるいは
これらの混合物を、約6.0〜約8.0のpH、約10〜150mMの
濃度において、緩衝液としての許容性を有する緩衝液中
でインキュベートすることが望ましい。好ましいpHは7.
4である。 インキュベートは、約16〜24時間、好まし
くは18時間、約20℃〜約37℃、好ましくは37℃において
行う。 特に適切な条件は、37℃にて18時間、pH7.4、
0.1M HEPES/水酸化ナトリウム緩衝液中でのインキュベ
ートである。これにより、ホロ蛋白質の約50%を本発明
の生物学的に活性な断片に変換した。回収したホロ蛋白
質を、これらの条件下で改めてインキュベートすると、
25kDaの断片が再度形成される。
【0032】本発明の生物学的に活性な断片を生産する
際の出発物質として用いるBPIホロ蛋白質は、PMNのよう
な、哺乳類の骨髄系の血液細胞から得る。 本発明の断
片は、限定するものではないが、特定の哺乳類、主にグ
ラム陰性細菌によって惹起された細菌感染症を治療する
時には、同一の哺乳類の種から分離された断片の使用が
より好ましい。
【0033】さらに、BPIホロ蛋白質および/または本
発明の生物学的活性を有する断片は、当該技術分野にお
いて周知の方法を用いて、相補DNAまたはゲノムライブ
ラリーに含まれるBPIをコードするDNA配列を検出するた
めのDNAプローブを合成するための、下記実施例3に示
す配列情報を利用した、組換えDNA技術を用いることで
取得できる。 BPIホロ蛋白質をコードする遺伝子、あ
るいは本発明の25kDaの断片(さらに可能性として、よ
り小さな分子量のその生物学的活性を有する断片)をコ
ードする遺伝子の部分を、生物学的に活性なポリペプチ
ドを生産するために、適切な発現ベクターに挿入するこ
ともできる。
【0034】ある実施例では、ヒトBPIホロ蛋白質は、
下記実施例1において詳述する通り、正常血液または慢
性骨髄細胞性白血病の患者の血液から分離されたPMNよ
り採取される。 その他、ヒトBPIは、ヒト白血病細胞
系HL-60 (ATCC CCL240;American Type Culture Collec
tion、ロックビル、メリーランド州、から入手可能)か
ら抽出される。 そして、後者の場合、108個の細胞当
たり約10μgのBPIホロ蛋白質が含まれることが判明し
た。 正常または白血病患者由来の成熟PMNは、108個の
細胞当たり約60μgのBPIホロ蛋白質を含有しており、
従って、より好ましい出発物質といえる。
【0035】採取された哺乳類PMNは、一次顆粒を得る
ために、例えば、下記実施例1に詳述した方法(あるい
は、Elsbach. P. et al.J.Biol.Chem. 254:11000 (197
9)に記載の方法)に従って、0.16N硫酸で細胞ごとに抽
出して、分画できる。 PMNまたは白血病細胞系から分
離されたこれら一次顆粒は、大部分のBPIホロ蛋白質の
活性を呈する。 次いで、生物学的に活性なBPIホロ蛋
白質を得るために、当該技術分野において公知のあらゆ
る方法を用いて、抽出・精製される。 本発明のBPI断
片の生産のための出発物質として、こうした一次顆粒か
ら得られる粗抽出物を使用できるが、断片を生成する前
に、ホロ蛋白質を精製することが好ましい。 ヒトおよ
びウサギのBPI、ホロ蛋白質のより適切な抽出および精
製技術を、下記実施例にて言及した。
【0036】本発明の実施に際して用いられる(出発物
質としての)精製BPIの量は、好ましくは、精製したホ
ロ蛋白質として、少なくとも200μgである。 物質の
量をさらに少なくすることも可能だが、非特異的損失の
発生(収率の低下)によって、生物学的に活性な断片の
実質的な回収が阻害される恐れがあり、このことは、イ
ンターフェロンなど、他の多くの生物学的に活性な蛋白
質についても同様である。
【0037】本発明の作用に関しては、いかなる理論に
も隷属するものではないが、本発明の生物学的に活性な
断片をもたらすホロ蛋白質の開裂はセリンプロテアーゼ
の存在によるものと考えられる。
【0038】本発明の生物学的に活性なBPI断片の生産
に必要な蛋白質開裂の条件は、セリンプロテアーゼに最
適のpH、温度および時間、すなわち、pH6.0〜pH8.0、20
℃〜37℃、16〜24時間である。 このような条件下での
BPIホロ蛋白質のインキュベートは、ホロ蛋白質のNH2-
末端から約25kDaにおいて開裂を生じる。
【0039】本発明の生物学的に活性なBPI断片は、菌
血症や腐敗症といったグラム陰性細菌による病気に罹患
している哺乳類の処置に使用される。 この巧妙な選択
性と、グラム陰性細菌以外の細胞に対して細胞毒性を呈
さないことは、本発明のBPI断片による特異性が治療薬
として特に有用であることを示唆するものである。現在
のところ、Escherichia coli、Salmonella, Klebsiella
あるいはPseudomonasの諸種によるグラム陰性細菌感染
症は、ペニシリン誘導体、アミノグリコシドおよびクロ
ラムフェニコールといった抗生物質によって処置されて
いる。 グラム陰性細菌は、現在使用可能な多くの抗生
物質に対して重要な固有の耐性を示し、また耐性因子プ
ラスミドの獲得により直ちに別の耐性を発達させる傾向
にあることから、抗生物質の効果には自ずと限界があ
る。 適当な選択的条件下において、多種多様のグラム
陰性病原菌の間で、多種類の抗生物質耐性の急速な伝播
が起きることは知られている。
【0040】グラム陰性細菌によって起きる菌血症(す
なわち、血流中に細菌が存在すること)あるいは腐敗症
(細菌による体液の汚染)の処置に対して使用する場
合、本発明のBPI断片を、非経口的に投与することが好
ましく、最も適切には、静脈内へ、一回の処置に際し、
約1μg〜1000μgの量を、より好ましくは、10μg〜
約250μgの量の本発明のBPI断片を投与する。 疾病の
重篤度によって、処置の長さや回数は個体間で相違す
る。
【0041】典型的な処置法によれば、BPI断片約100μ
gを、1日当たり3回静脈内投与する。 血清と共にイ
ンキュベートした後に観察された本発明のBPI断片(お
よび実際的にはホロ蛋白質)の急速な不活性化の阻止を
助けるため、BPI断片を、正常に存在する血清蛋白質
(例えば、アルブミンあるいはリゾチーム)のような、
生理学的に許容される担体と結合させることもできる。
本発明のBPI断片はまた、褥療潰瘍(床ずれ)を患った
寝たきり患者や火傷の患者において発生した、感受性グ
ラム陰性細菌によって惹起された皮膚感染症の処置に局
所的に使用することもできる。 局所的抗菌剤として用
いる場合、BPI断片は、上記非経口的投与と同一の頻度
で投与できる。
【0042】本発明のBPI断片は、グラム陰性細菌によ
る感染症を罹った哺乳類の処置のために使用される、薬
剤の処方に組み込むことができる。 本発明のBPI断片
(あるいはその生理学的に許容される塩)を活性成分の
少なくとも一つとする薬剤処方は、服用形態によって、
薬学的に許容される担体、希釈剤、充填剤、塩およびこ
の分野において周知の他の物質から構成される。 例え
ば、好ましい非経口的投与形態では、殺菌性等張塩水溶
液を構成成分として含み、また、不活性化を阻止するた
めの、例えば、リゾチームまたはアルブミン等の正常に
存在する血清蛋白質のような適切な生理学的に許容され
る担体に共有結合した、本発明のBPI断片約1μg〜100
0μgから構成される。 たいていの場合、(リポ)蛋
白質を欠いている尿のような体液を、グラム陰性細菌感
染を患った哺乳類の処置に使用する場合、そのための薬
剤処方は、上記した量の本発明のBPI断片と尿道を灌注
するための殺菌性等張塩水溶液とで構成する。
【0043】他の好ましい実施態様によると、用量当た
り、1μg〜1000μgの量の本発明のBPI断片を、抗生
物質と混合し、局所的投与に関する当該技術分野で周知
の、抗生物質クリーム(シルバデン(Silvadene)、Mar
ion Laboratories社、カンサス シティー、ミズーリ
州;テラマイシン(Terramycin)、Pfipharmecs社、ニ
ューヨーク、ニューヨーク州;あるいは、アクロマイシ
ン(Achromycin)、Laderle Laboratories社、パール
リバー、ニューヨーク州)で使用されているのと同一タ
イプの組成物として処方できる。
【0044】本発明のその他の好ましい実施態様による
と、グラム陰性細菌感染症を罹った哺乳類の処置を目的
とする薬剤処方では、(当該技術分野で周知の)標準量
のペニシリン-G(E.R. Squibband Sons社、プリンスト
ン、ニュージャージー州、から入手可能)あるいはセフ
ァロスポリン(Eli Lily社、インディアナポリス、イン
ディアナ州、から入手可能)等の抗生物質に加え、本発
明のBPI断片が配合される。
【0045】また、特に好ましい本発明の実施態様によ
ると、本発明のBPI断片を、リファンピシン(CIBA Pharm
aceutical 社、サミット、ニュージャージー州、から
「RIFAMPIN」の商品名で入手可能)等の疎水性抗生物
質、およびペニシリン-V ベンザジン(Benzathine; Led
erle Labs社、パール リバー、ニューヨーク州)等の
疎水性ペニシリンと混合する。 BPI処理後に増大した
グラム陰性細菌透過性が、透過性が増大せずに細菌に入
れない抗生物質による効果を高めることが期待される。
【0046】本発明のBPI断片は、グラム陰性細菌に対
して効果を呈するあらゆる抗生物質、T-細胞やインター
ロイキン-2等の免疫系細胞や因子、細胞毒因子等を用い
た併用処置に、理想的に適用できることが期待されてい
る。 病原性のより強い滑面グラム陰性細菌の、本発明
のBPI断片に対するより高い感受性からして、本発明のB
PIはこのような細菌の、前述の因子に対する耐性を低下
させることが期待される。
【0047】本発明の断片と選択された抗生物質との、
実質的に同時の投与が好ましい。
【0048】下記実施例4には、上記した実施態様の具
体例を示している。 この実施例では、(その疎水性に
より通常はグラム陰性細菌の中へ侵入して作用を及ぼせ
ない)アクチノマイシンDは、BPI処理した E. coliに
おいてのみ、優位にRNAおよび蛋白質合成を阻害した。
【0049】さらに、本発明者らは、ヒトBPIホロ蛋白
質をコードする遺伝子を分離し、また、ヒト前骨髄細胞
白血病細胞(HL-60)から分離したBPI cDNAの配列を決定
した。 ホロ蛋白質のcDNAのヌクレオチド配列とそれに
対応するアミノ酸配列を、配列番号:1および図5〜7
に示した。
【0050】配列番号:1および図5〜7に記載の配列
の情報は、25kDaの生物学的に活性なBPI断片を合成する
ために使用される。 この場合、当該技術分野で周知の
技術を用いて、配列番号:1および図5〜7に記載のDN
A残基の第123位から約759〜780位(または、アミノ酸残
基の第1位から約210〜220位)を含むベクターが生成さ
れる。 また、例えば、cDNA全体を制限するBal31ヌク
レアーゼ消化によって、配列番号:1および図5〜7に
記載のcDNAのより小さなサブフラグメントを生成し、上
述したBPIの生物学的活性の発現に必要とされる最小限
度の配列を検索することができる。
【0051】別法として、BPIホロ蛋白質を、DNA感染ま
たは形質導入により形質転換した真核(哺乳類または酵
母)細胞あるいは原核細胞での合成により獲得し、上述
の生物学的活性を有する25kDaの断片を、下記実施例2
の技術を用いて獲得することができる。
【0052】
【実施例】以下に、本願発明の実施例を具体的に説明す
るが、本願発明はこれら実施例の開示によって、限定的
に解釈されるべきものではない。
【0053】実施例1:ヒトBPIの分離および精製 ヒト白血球は、健康な提供者および慢性骨髄細胞白血病
患者から、静脈穿刺により集めたヘパリン処理(100〜2
00 U.S.P.単位/10ml)末梢血より得た。
【0054】ヒトPMNの集団は、以下の2つの方法によ
り得た。 (1) Boyum, A.J., J.Clin.Lab.Invest. Suppl.97 :77-8
9,1968、の記述に従い、PMNを、デキストラン沈降法に
よって、次いで、Isopoque-Ficoll勾配(Pharmacia Fin
e Chemicals社、ピスカータウェイ、ニュージャージー
州)での遠心により分離した。
【0055】まず、健康な提供者から得た白血球に富む
血漿を、クレプス−リンゲルリン酸緩衝液(pH 7.4)で、
10,000〜20,000細胞/μlの濃度に希釈し、Isopaque-Fic
oll混合物上に置いた。 細胞は使用前に、クレプス−
リンゲルリン酸で2回洗浄した。 (2)別法として、慢性骨髄細胞白血病患者由来の静脈血4
00mlのリューコフォレシス(leukophoresis)によって
(当該技術分野において周知の方法を用いて)得た白血
球に富む血漿を直接、5分間、1000×gにて沈降させ、
3.5×1010個の白血球を得た。 この白血球の本質的に
全てがPMNであった。 これらの細胞は均質化する前
に、クレプス−リンゲルリン酸で2回洗浄した。
【0056】ヒトBPIホロ蛋白質の抽出は、前述の2方
法の内の1方法に従って、まずPMNを破砕した: (i) Weiss,J. et al., J. Biol Chem. 253:2664〜267
2、1978(参考文献として含む)の記載に従って、0.34M
ショ糖に懸濁したPMN(2×108細胞/ml)を、0℃におい
て均質化し、次いで、4℃にて、400×gで、10分間、
そして、20,000×gで、30分間遠心することで、BPI活
性の大部分を含み、顆粒に富んだ画分を得た。 連続的
に攪拌しながら、4℃にて、一晩、約19容の0.2M酢酸
ナトリウム(pH4)で顆粒に富むペレットを抽出した。
抽出物は、20,000×gで、30分間の遠心で生じた上清
として集めた。 (ii)別法として、PMN(2〜3×108細胞/ml)は、ポッ
ター−エルベヘムのガラス製均質化装置 (Potter-Elvej
hem Glass Homogenizer)とモーター駆動型テフロン乳
棒(Kontes; KimbleDiv. of Owensの従属会社、イリノイ
州)で、0℃にて破砕し、BPIホロ蛋白質を可溶化させ
るため、0℃にて30分間、0.16N硫酸で抽出した。
【0057】4℃にて、20分間、23,000×gで遠心し、
不溶物を沈降させた後、抽出物を、200mM酢酸ナトリウ
ム/酢酸緩衝液(pH 4.0)に対して透析した。 これら抽
出物中のBPIは、4℃にて、分子篩カラム(SEPHADEX G-
75、スーパーファイン、Pharmacia Fine Chemicals社、
ピスカータウェイ、ニュージャージー州)を用いた、ゲ
ルろ過クロマトグラフィーにより精製した。 ビーズ
を、製造者の指示に従い調製し、0.2Mの酢酸ナトリウム
(pH 4.0)中で平衡化した。 この技術を用いて、実質的
に全てのBPIホロ蛋白質活性が、ボイドボリュームの直
後の不連続蛋白質ピーク(適用した総蛋白質の5〜6
%)に相当する単一ピーク(画分35〜39)として溶出さ
れた。
【0058】ヒトBPIホロ蛋白質を含有するクロマトグ
ラフィー画分は、イオン交換樹脂(SP-SEPHDEX, Pharma
cia Fine Chemicals社、ピスカータウェイ、ニュージャ
ージー州)で、さらにクロマトグラフィーに付した。
蛋白質は、0.1N塩化ナトリウム-0.2M酢酸ナトリウム/
酢酸緩衝液(pH4.6)中で平衡化したカラムに適用し、緩
衝塩化ナトリウムの段階勾配(0.3、0.5および0.75M)で
溶出した。 ヒトBPIホロ蛋白質は、最後の段階で溶離
した。
【0059】精製したヒトBPIホロ蛋白質は、HPLCシス
テム (Model 332、Beckman Instruments社、フラート
ン、カリフォルニア州)を用いて、逆相C-4(Vydac)カ
ラム(Sota Chromatography社、クロムパンド、ニュー
ヨーク州)による高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)
で分離した。 カラムは、0.1%トリフルオロ酢酸(TFA,
Pierce Chemical社、ロックフォード、イリノイ州)中
のアセトニトリル直線勾配(0〜95%容/容、J.T.Bake
r Chemical社、フィリップスバーグ、ニュージャージー
州)を使用した。 ヒトBPIを、約70%アセトニトリル
で溶出し、10mM酢酸アンモニウム/酢酸緩衝液(pH4.
6)の約50容に対して透析した。 精製BPIは、0.2M酢
酸ナトリウム/酢酸緩衝液(pH4.0)または10mM酢酸ア
ンモニウム/酢酸緩衝液(pH4.0)のいずれかの液中
で、4℃にて保存した。
【0060】実施例2:ヒトBPI断片の製造 精製ヒトBPIホロ蛋白質は、0.1M HEPES-水酸化ナトリ
ウム緩衝液中で、pH7.4で、18時間インキュベートし、
次いで、Laemmli, U.K., Nature 227:680-685,1970に
記載の、0.375Mトリス/塩酸および0.1% SDSを含む緩
衝システムを使用した12%ポリアクリルアミドゲルでの
ドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミドゲル電気泳
動(SDS-PAGE)によって分析した。 その結果を、図1に
示す。 図1中、レーンa〜eは、周知のクーマシーブ
ルー法を用いて染色し、また、レーンfとgは市販キッ
ト(Bio-Rad,Bio-Rad Labs社, リッチモンド、カリフォ
ルニア州)を用いて銀染色した。
【0061】10mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH4.6)中
で、2カ月間、4℃にてインキュベートすると、10μg
の精製ヒト蛋白質(図1、レーンa)は、約35kDaおよ
び25kDaの2つの断片(図1、レーンb)となった。
精製ヒトBPIホロ蛋白質(10μg)の 0.1MHEPES/水酸化ナ
トリウム緩衝液での、pH7.4、37℃における24時間のイ
ンキュベートは、ホロ蛋白質の減少と同時にこれら2つ
の、特に、25kDaの断片の蓄積を増大させた(図1、レ
ーンc)。 ホロ蛋白質に関して上記した通りインキュ
ベートした混合物の逆相HPLCは、2つの主要な蛋白質ピ
ーク、すなわち、1つは天然のヒトBPIホロ蛋白質と共
に溶出したもの、いま1つはそれよりも少し早く溶出し
たものを析出した(図2)。 後のピークの蛋白質は、
SDS-PAGE上では単一の60kDaの断片として泳動し、先の
ピークの蛋白質は、単一の25kDaの断片として泳動した
(図1、各々レーンdおよびe)。 この工程の繰り返
しの際、回収されたヒトのホロ蛋白質の断片化と、25kD
a断片の分離とが反復され、このことは、25kDa断片がヒ
トBPI由来であることを実証するものである。
【0062】同様の方法で、上記実施例1に準じて精製
したウサギのBPIホロ蛋白質(500ng、図1、レーンf)
を、0.1M HEPES-水酸化ナトリウム(pH7.4)で、37℃に
て、18時間インキュベートした後、25kDaの大きさに断
片化した(図1、レーンg)。
【0063】実施例3:BPI断片のNH2-末端アミノ酸組
成および配列分析 本発明の25kDaのヒトBPI断片をアミノ酸分析し、その結
果を、60kDaのヒトの精製ホロ蛋白質のアミノ酸分析と
比較した。 アミノ酸組成は、ウォーターズピコタグの
アミノ酸分析機(Waters Associates社、ミルフォード、
マサチューセッツ州)を使用し、Bidlingmyer, B.A. et
al., J.Chrom. 336:93-104 (1984)に記載の方法に従
って決定した。 試料は、真空中で、110℃にて、24時
間、0.05%フェノールを含有する5.7N塩酸で予め処理
した。
【0064】その結果を、以下の表1に示す。
【0065】
【表1】
【0066】表1に示した数値は、各アミノ酸のモル画
分(%)を表し、3つの独立した測定値の平均である。
「Asx」は、アスパラギンおよび/またはアスパラギ
ン酸を、また、「Glx」は、グルタミンまたはグルタミ
ン酸を表す。
【0067】アミノ酸分析は、25kDaのヒトBPI断片は、
ホロ蛋白質と比較すると、リジンおよびセリンに富み、
非極性残基をより少なく含むことを示している。
【0068】本発明のヒトBPI断片とホロ蛋白質のNH2-
末端分析は、ホロ蛋白質にはアミノ酸配列解析機(Beck
man, Model 890C, Beckman Instruments社、フラート
ン、カリフォルニア州)を、断片には気相解析機(Appl
ied Biosystems, Model 470A,Applied Biosystems社、
フォスターシティー、カリフォルニア州)を使用し、周
知の配列決定用のエドマン分解法(Edman,P.Eur. J. Bi
ochem. 1:80-91,(1967))により解析を行った。 エド
マン分解のプロセスにおいて順次遊離するアミノ酸のフ
ェニルチオヒダントイン誘導体に関して、ヒトBPIには1
50mm C-18カラム(IBM Instrments社、ウィリングフォー
ド、コネチカット州)を、本発明の断片にはODSカラム
(Dupont Zorbax ODSカラム、E.I.Dupont de Nemours
社、ウィリントン、デラウェア州)を用い、逆相HPLCに
より分析した。 その結果を、以下の表2に示した。
【0069】
【表2】
【0070】表2中のデータから明らかな通り、本発明
の25KdのヒトBPI断片とヒトPMNから得たホロ蛋白質のNH
2-末端アミノ酸配列は、最初の20個のアミノ酸残基にお
いて同一であり、このことは、この断片が、ヒトのホロ
蛋白質のNH2-末端部分であることを示すものである。
【0071】実施例4:本発明BPI断片の生物学的特性 本発明の25kDaのヒトBPI断片の抗菌効果を、ホロ蛋白質
の既知の活性と比較した。 ガラクトースを欠く培地中
で短鎖リポ多糖類(LPS)を産生するE. coli J5(Dr L.Le
ive, NIH、ベセスダ、メリーランド州より入手)を一晩
生育させ、Simon, E.G. et al, Proc. Nat. Acad. Sci.
USA 51:877 (1964)の記載に従い、トリエタノールア
ミン緩衝培地で、37℃で、継代培養した。5×106個の
E. coli J5を、250μlの体積にて、ヒトのホロ蛋白質ま
たは本発明の25kDaのヒトBPI断片の量を増加させながら
インキュベートした。 細菌の生存度への影響を(1)イ
ンキュベート混合物の画分(5×105細菌)を、2mlの栄
養培地(Difco Laboratories社、デトロイト、ミシガン
州)に希釈し、細菌の増殖を測定し(37℃、約4時間
後、標準分光光度計を使用した550nmにおける吸光
度)、あるいは(2)栄養寒天培地上に希釈サンプルを広
げ、37℃、1晩のインキュベート後に細菌コロニーを数
えることによって測定した。 その結果を、図3に示し
た。 図3において、白丸はBPIホロ蛋白質で処理した
細菌を、また、黒丸は本発明の25kDaのヒトBPI断片で処
理した細菌を表す。
【0072】図3(A)は、分離された本発明の25kDaのヒ
トBPI断片が、ホロ蛋白質に対して高度に感受性の細菌
株、E. coli J5を、用量依存的に殺菌したことを示す。
さらに、図3(A)に示したデータの直線回帰は、本発
明の断片がホロ蛋白質に対して、質量基準で約2倍強力
であることを示し、本発明の断片が、ホロ蛋白質の半分
の大きさであることから、モル基準ではほぼ同等の効果
を有することを示している(図3(A))。
【0073】哺乳類BPIによるE. coliの殺菌は、当初
は、細菌の生合成機構に明瞭な悪影響を何ら与えること
なく、外被の変質のみを伴った。 図3(B)は、ほぼ完
全な致死量においても、ヒトのホロ蛋白質および本発明
の25kDaのヒトBPI断片の双方とも、細菌の蛋白合成阻害
をほとんど起こさなかった。 それと対照的に抗生物質
アクチノマイシンD(Merck, Sharp and Dohme社、セン
トルイス、ミズーリ州;図3(C))の50μg/mlの存在下
で投与された場合、本発明の断片およびホロ蛋白質のい
ずれもほぼ完全な、E. coli J5での蛋白質合成阻害を起
こした。 アクチノマイシンDによるこの効果は、細菌
の外膜に対する透過性を増大せしめ、通常透過しないア
クチノマイシンDの細胞への侵入を許し、それが細胞内
でRNA、結果として蛋白質の合成を阻害したことを示し
ている。 本発明の断片およびホロ蛋白質の透過性増大
効果の用量依存性は、上記細菌活性に関して示されたも
のと同様であり、それは、透過性増大効果の面において
も、質量基準では、本発明の断片はホロ蛋白質の2倍の
活性を有することを示すものである。
【0074】本発明の断片の細菌リン脂質に対する効果
をホロ蛋白質として比較するため、Elsbach, P. et a
l., J. Biol Chem, 254:11000−11009 (1979)の記載に
従って、細菌を生育させながら(1-14C)-オレイン酸(New
England Nucler社、ボストン、マサチューセッツ州)で
予め標識した。 インキュベート混合物には、リン脂質
分解産物(14Cを欠く脂肪酸および14C-リン化合物)が
メンブレンフィルター(Millipore HAWP、Millipore C
orp社、ベッドフォード、マサチューセッツ州)を通過
し、加水分解されていない細菌の14C-リン脂質から分離
するように、それら分解産物を捕捉する0.4%ウシ血清
アルブミン(W/V)を添加し、リン脂質分解を測定した。
その結果を、図3(D)に示した。
【0075】図3(D)に示したように、ホロ蛋白質によ
る細菌リン脂質分解酵素の用量依存的な活性化は、本発
明の25kDaのBPI断片によっても生じ、この場合も、ホロ
蛋白質による効果と匹敵する効果を得るためには半分の
量の蛋白質が要求されるのみであった。 長いポリ多糖
類鎖を有するリポ多糖類の細菌外被(滑面株)に存在す
るため、E. coliに対するBPIホロ蛋白質の作用は妨げら
れる。 滑面E. coli株(0111:B4)に対する本発明の25
kDaのBPI断片の効果を、ホロ蛋白質のそれと比較した。
E. coli 0111:B4は、E. coli J5よりも長い多糖類鎖
を持つ滑面株である。
【0076】細菌(1×106)を、125μlの混合物中
で、BPIホロ蛋白質または本発明の25kDaのBPI断片の量
を増加させながらインキュベートした。 細菌の生存度
を上記した通り測定し、単独でインキュベート(何も添
加しない)した細菌の生存度に対するパーセント(%)
で表してある。 その結果を、図4に示した。
【0077】図4に示した通り、E. coli 0111:B4に対
し、本発明の25kDaのBPI断片(黒丸)は、ホロ蛋白質
(白丸)の約5倍強力であった。 本発明の25kDaのBPI
断片が、ホロ蛋白質に対して5倍もの強い活性を有して
いることは、本発明の断片のより小さなサイズの断片
が、LPS多糖類鎖の根本の結合部位への断片の接近を容
易にする要因であることを示唆している。
【0078】グラム陰性細菌に対する本発明の25kDaの
ヒトBPI断片での細胞毒性が、ホロ蛋白質として、維持
されているか否かを決定するために、グラム陽性細菌、
Micrococcus lysodeikticus(M.サルトン博士(Dr. M. S
alton)、ニューヨーク大学、ニューヨーク、ニューヨー
ク州から入手)に対する、25kDaの断片とホロ蛋白質の
活性を比較した。 細菌は、37℃で、脳心臓浸出ブロー
ス(Brain Heart Infusion Broth、Difco Laboratories
社、デトロイト、ミシガン州)で生育させた。細菌の生
存度は前出のE. coliの場合と同様にして測定した。
【0079】本発明の25kDaのヒトBPI断片のスペクトル
および抗菌活性の有効性は、ホロ蛋白質のそれと少なく
とも同等で、時には実質的にはより大きいことを示して
いる。 これらデータは、BPI細胞毒性に必要とされる
分子決定因子のすべてが、本発明の断片に含有されたBP
I分子の部分に存在することを示唆している。
【0080】実施例5:ヒトBPI cDNAのクローニングお
よびアミノ酸配列の同定 ヒトBPIの33個のアミノ末端残基をコードするよう、2
つの合成オリゴヌクレオチドを設計した。
【0081】プローブBPI−1(GTCAATCCTGGTGTTGTGGTCA
GGATCTCTCAGAAGGGCCTGGATTATGCCTCCCA(配列番号:
5));およびプローブBPI−2(GCAAGGCACAGCTGCCCTGCAG
AAGGAGCTGAAGAGGATCAAGATTCCTGACTAT(配列番号:6))
を、各々、先にOoi.C. E. et al.,(J. Biol. Chem, 26
2:14891-14894,1987)によって部分的に報告されたヒト
BPI配列の半分をコードするように設計した。 プロー
ブは、当該技術分野において周知の標準技術を用いて32
Pキナーゼで標識し、Lawn,R.M.et al (Cell 15:1157-
1174、1978)によって開示されたヒトゲノム肝臓ライブ
ラリーを個別にスクリーニングするために使用した。
各プローブと個別にハイブリダイズした500,000個のプ
ラークの内、6個のクローンが同定された。
【0082】これらクローンの内の一つのハイブリダイ
ズ領域の配列決定をしたところ、それらは明らかにヒト
BPIのアミノ末端をコードしていた。 この配列はイン
トロンあるいは介在配列によって中断されていたが、次
のイントロンの前に位置する別の22個のアミノ酸残基と
思われる。
【0083】遺伝子配列に基づき、コードされたアミノ
末端の55個のアミノ酸残基に正確に対応する新たなDNA
プローブが合成された。 このプローブは、ジメチルス
ルフォキサイド、DMSOによって誘導されたヒトHL-60細
胞(ATCC CCL240; American Type Culture Collection,
ロックビル、メリーランド州、から入手可能)から調製
した、小さなcDNAライブラリーをスクリーニングするた
めに用いた。
【0084】300,000個のプラークのライブラリーの中
で、そのプローブと厳密にハイブリダイズする4個のク
ローンが分離された。 そのクローンのDNAを分離し、
ハイブリダイズする領域をジデオキシ鎖終止法(Smith,
A. J. H., Meth. Enzym.65:560-580, 1980)によって
配列決定した。 最も長いクローンの配列を、配列番
号:1(図5〜図7)に示した。
【0085】配列番号:1に示した通り、配列は31個の
アミノ酸シグナルペプチド、続いて、456残基の成熟蛋
白質(その一連のアミノ酸配列を、配列番号:2に示し
た)からなると考えられる。 ヒトBPIの蛋白質配列に
よって決定されたアミノ末端配列は、コードされたcDNA
と正確に対となった。 さらに、コードされた蛋白質の
推定アミノ酸組成は、前出のOoi. C. E. et al.の文献
に開示された、精製ヒトBPIについて決定されたアミノ
酸組成と密接に対応した。
【0086】コードされた配列は50.6kDaの蛋白質と考
えられ、概算した精製ヒトBPIの分子量は約58kDでああ
った。 見かけの大きさにおけるこの差異は、(図5お
よび図7にてその箇所を上線で指し示した)当該蛋白質
の122および249位の潜在的な2つのN-結合グリコシル化
部位の存在を表すものかもしれない。
【0087】さらに、このcDNAによる、ヒトBPIのコー
ドを確認するために、哺乳類細胞中でその発現を試み
た。 哺乳類細胞発現ベクター中で全cDNAをサブクロー
ニング(Wood. W. I. et al, Nature 312:330-337, 19
84)し、次いで、ヒト腎臓細胞系に感染させて導入し
た。 少量の組換えBPIが一時的に生産され、ウェスタ
ンブロッティング法によると、天然のヒトBPI(結果は
示さず)のそれと合致する移動度の免疫反応性バンドを
示した。
【0088】種々のヒト組織におけるBPIの発現を、次
に、ノーザンブロットハイブリダイゼーションによって
分析した。 RNAは種々の組織から調製し(Chirgwin,
J. M.et al., Biochem.24: 5294-5299、1979)、オリゴ
dT-セルロースへ通し、フォルムアルデヒドアガロース
ゲルにて電気泳動した(Dobner P. R. et al., Proc.Na
t. Acad. Sci. USA 78, 2230-2234、1981)。
【0089】Thomas, P. S., Proc. Nat. Acad. Sci. U
SA 77:5201-5205、(1980)の記載に従って、ニトロセ
ルロース上に移し、緊縮条件下で、BPI cDNAとハイブリ
ダイズさせた。
【0090】図8に示す通り、BPI cDNAは、慢性骨髄細
胞白血病患者の脾臓から調製したmRNAと良好にハイブリ
ダイズした。 その脾臓には未成熟骨髄細胞が十分に浸
潤していた。 ハイブリダイズシグナルのサイズは、長
さで約2,000ベースであり、それは、配列番号:1に示
されたcDNA配列が全体としての長さ(全長)であること
を示唆している。 BPIプローブは、正常な脾臓、成熟
した末梢血白血球、肝臓、腎臓あるいは脳のmRNAとはハ
イブリダイズしなかった(図8)。 この結果は、種々
の細胞タイプおよび組織におけるBPIの位置に関する先
の観察と合致している。
【0091】BPIの存在は骨髄系の細胞に限定されてい
ることが先に示されている。 BPI cDNAはまた、ヒトゲ
ノムのDNAのサザンハイブリダイゼーションでのプロー
ブとして使用された。 DNAは、Blin. N. et al.,(Nuc.
Acids Res, 3:2303-2308、1976)の記載に従って、ヒ
ト末梢血白血球から分離し、制限エンドヌクレアーゼ E
co RI, Bam HIおよびHind IIIで消化し、1%アガロー
スゲル上で分画した。 DNAを、(Southern, E. M., J.
Mulec.Biol. 98:503-517、1975の記載に従って)ニト
ロセルロースに移し、緊縮条件下にて、BPI cDNAプロー
ブの5'末端断片とハイブリダイズさせた(Maniatis et
al., Molecalar Cloning, a laboratory Manual, pp 38
7-389、Cold Spring Harbor Laboratoires, ニューヨー
ク、(1982))。
【0092】図9に示す通り、BPI cDNAの5'末端がプロ
ーブとして用いられた場合、Eco RIおよびBam HIを使用
して制限消化すると、ハイブリダイズする単一バンドが
観察された。 これは、BPIが単一の遺伝子にコードさ
れていることを示唆する。
【0093】ヒトBPI蛋白質配列の主要構造は、その機
能に対して決定的となり得るいくつかの特徴を示す。
上述のように、25kD断片のアミノ末端はホロ蛋白質の全
ての殺菌活性を含む。 25kD断片のアミノ末端をホロ蛋
白質と比較すると、明確な荷電非対称性が観察できる。
アミノ末端は、酸性残基より16個多い塩基性残基(28
個のリジン/アルギンに対して12個のアスパラギン酸/
グルタミン酸)を含有する一方、カルボキシ末端はわず
かに酸性(20個の塩基性残基に対して22個の酸性残基)
である。
【0094】アミノ末端ドメインの極度な塩基性は、BP
Iとバクテリア外被の負に荷電したLPSとの静電気的相互
作用を促進する。
【0095】ヒトBPI断片とペニシリンを併用したグラ
ム陰性細菌の処置 本発明のヒトBPI断片は、該断片と、ペニシリン-Gある
いは疎水性誘導体、ペニシリン-Vを含む組成物の効果を
試験するために使用されるであろう。 滑面グラム陰性
細菌(E. coli 0111:B4)および粗面グラム陰性細菌
(E. coli J5)の双方を、実施例3での手順によって植
菌し:本発明の25kDaのヒトBPI断片(1μg〜1000μ
g)単独、ペニシリン-G(3,000〜300,000単位)単独、
ペニシリン-Vベンザジン(3,000〜300,000単位)単独、
および同一濃度の前述のものの混合物として含む組成
物、例えば、BPI断片とペニシリン-G、およびBPI断片と
ペニシリン-Vを含む混合物の2倍希釈物でインキュベー
トする。 細菌の生存度は、実施例3の手順に従って観
察する。
【0096】25kDaのヒト BPI断片の存在下では、いず
れのペニシリンも、より少量にて滑面および粗面双方の
E. coli菌株の殺菌が期待され、それは本発明のこの有
効性を示唆するものである。
【0097】
【発明の効果】このように、本発明によって、所期の目
的であった、殺菌性/透過性増大活性を保有するポリペ
プチドをコードするDNA配列が取得できるのみならず、
その遺伝情報も明らかになった。
【0098】本発明によってもたらされたこれらDNA配
列の情報は、生物学的に活性なBPI断片を合成する上で
非常に有用である。 また、当該技術分野で周知の技術
を用いて、これらBPI断片を組み込んだベクターの提供
も可能となる。 さらに、本発明によって明らかにされ
たDNA配列の情報に基づいて、BPIの生物学的活性の発現
に必要とされる最小限度の配列を検索することが可能と
なるなど、この遺伝情報は様々な用途での応用が期待さ
れる。
【0099】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> New York University <120> BACTERICIDAL/PERMEABILITY-INCREASING PROTEIN FRAGMENTS <130> 99PA0438 <150> US 084,335 <151> 1987-08-11 <150> US 228,035 <151> 1988-08-05 <150> PCT/US88/02700 <151> 1988-08-09 <160> 6 <210> 1 <211> 1813 <212> DNA <213> Homo sapiens <220> <221> CDS <222> (31)..(1491) <220> <221> mat#peptide <222> (124)..(1491) <400> 1 caggccttga ggttttggca gctctggagg atg aga gag aac atg gcc agg ggc 54 Met Arg Glu Asn Met Ala Arg Gly -30 -25 cct tgc aac gcg ccg aga tgg gtg tcc ctg atg gtg ctc gtc gcc ata 102 Pro Cys Asn Ala Pro Arg Trp Val Ser Leu Met Val Leu Val Ala Ile -20 -15 -10 ggc acc gcc gtg aca gcg gcc gtc aac cct ggc gtc gtg gtc agg atc 150 Gly Thr Ala Val Thr Ala Ala Val Asn Pro Gly Val Val Val Arg Ile -5 -1 1 5 tcc cag aag ggc ctg gac tac gcc agc cag cag ggg acg gcc gct ctg 198 Ser Gln Lys Gly Leu Asp Tyr Ala Ser Gln Gln Gly Thr Ala Ala Leu 10 15 20 25 cag aag gag ctg aag agg atc aag att cct gac tac tca gac agc ttt 246 Gln Lys Glu Leu Lys Arg Ile Lys Ile Pro Asp Tyr Ser Asp Ser Phe 30 35 40 aag atc aag cat ctt ggg aag ggg cat tat agc ttc tac agc atg gac 294 Lys Ile Lys His Leu Gly Lys Gly His Tyr Ser Phe Tyr Ser Met Asp 45 50 55 atc cgt gaa ttc cag ctt ccc agt tcc cag ata agc atg gtg ccc aat 342 Ile Arg Glu Phe Gln Leu Pro Ser Ser Gln Ile Ser Met Val Pro Asn 60 65 70 gtg ggc ctt aag ttc tcc atc agc aac gcc aat atc aag atc agc ggg 390 Val Gly Leu Lys Phe Ser Ile Ser Asn Ala Asn Ile Lys Ile Ser Gly 75 80 85 aaa tgg aag gca caa aag aga ttc tta aaa atg agc ggc aat ttt gac 438 Lys Trp Lys Ala Gln Lys Arg Phe Leu Lys Met Ser Gly Asn Phe Asp 90 95 100 105 ctg agc ata gaa ggc atg tcc att tcg gct gat ctg aag ctg ggc agt 486 Leu Ser Ile Glu Gly Met Ser Ile Ser Ala Asp Leu Lys Leu Gly Ser 110 115 120 aac ccc acg tca ggc aag ccc acc atc acc tgc tcc agc tgc agc agc 534 Asn Pro Thr Ser Gly Lys Pro Thr Ile Thr Cys Ser Ser Cys Ser Ser 125 130 135 cac atc aac agt gtc cac gtg cac atc tca aag agc aaa gtc ggg tgg 582 His Ile Asn Ser Val His Val His Ile Ser Lys Ser Lys Val Gly Trp 140 145 150 ctg atc caa ctc ttc cac aaa aaa att gag tct gcg ctt cga aac aag 630 Leu Ile Gln Leu Phe His Lys Lys Ile Glu Ser Ala Leu Arg Asn Lys 155 160 165 atg aac agc cag gtc tgc gag aaa gtg acc aat tct gta tcc tcc aag 678 Met Asn Ser Gln Val Cys Glu Lys Val Thr Asn Ser Val Ser Ser Lys 170 175 180 185 ctg caa cct tat ttc cag act ctg cca gta atg acc aaa ata gat tct 726 Leu Gln Pro Tyr Phe Gln Thr Leu Pro Val Met Thr Lys Ile Asp Ser 190 195 200 gtg gct gga atc aac tat ggt ctg gtg gca cct cca gca acc acg gct 774 Val Ala Gly Ile Asn Tyr Gly Leu Val Ala Pro Pro Ala Thr Thr Ala 205 210 215 gag acc ctg gat gta cag atg aag ggg gag ttt tac agt gag aac cac 822 Glu Thr Leu Asp Val Gln Met Lys Gly Glu Phe Tyr Ser Glu Asn His 220 225 230 cac aat cca cct ccc ttt gct cca cca gtg atg gag ttt ccc gct gcc 870 His Asn Pro Pro Pro Phe Ala Pro Pro Val Met Glu Phe Pro Ala Ala 235 240 245 cat gac cgc atg gta tac ctg ggc ctc tca gac tac ttc ttc aac aca 918 His Asp Arg Met Val Tyr Leu Gly Leu Ser Asp Tyr Phe Phe Asn Thr 250 255 260 265 gcc ggg ctt gta tac caa gag gct ggg gtc ttg aag atg acc ctt aga 966 Ala Gly Leu Val Tyr Gln Glu Ala Gly Val Leu Lys Met Thr Leu Arg 270 275 280 gat gac atg att cca aag gag tcc aaa ttt cga ctg aca acc aag ttc 1014 Asp Asp Met Ile Pro Lys Glu Ser Lys Phe Arg Leu Thr Thr Lys Phe 285 290 295 ttt gga acc ttc cta cct gag gtg gcc aag aag ttt ccc aac atg aag 1062 Phe Gly Thr Phe Leu Pro Glu Val Ala Lys Lys Phe Pro Asn Met Lys 300 305 310 ata cag atc cat gtc tca gcc tcc acc ccg cca cac ctg tct gtg cag 1110 Ile Gln Ile His Val Ser Ala Ser Thr Pro Pro His Leu Ser Val Gln 315 320 325 ccc acc ggc ctt acc ttc tac cct gcc gtg gat gtc cag gcc ttt gcc 1158 Pro Thr Gly Leu Thr Phe Tyr Pro Ala Val Asp Val Gln Ala Phe Ala 330 335 340 345 gtc ctc ccc aac tcc tcc ctg gct tcc ctc ttc ctg att ggc atg cac 1206 Val Leu Pro Asn Ser Ser Leu Ala Ser Leu Phe Leu Ile Gly Met His 350 355 360 aca act ggt tcc atg gag gtc agc gcc gag tcc aac agg ctt gtt gga 1254 Thr Thr Gly Ser Met Glu Val Ser Ala Glu Ser Asn Arg Leu Val Gly 365 370 375 gag ctc aag ctg gat agg ctg ctc ctg gaa ctg aag cac tca aat att 1302 Glu Leu Lys Leu Asp Arg Leu Leu Leu Glu Leu Lys His Ser Asn Ile 380 385 390 ggc ccc ttc ccg gtt gaa ttg ctg cag gat atc atg aac tac att gta 1350 Gly Pro Phe Pro Val Glu Leu Leu Gln Asp Ile Met Asn Tyr Ile Val 395 400 405 ccc att ctt gtg ctg ccc agg gtt aac gag aaa cta cag aaa ggc ttc 1398 Pro Ile Leu Val Leu Pro Arg Val Asn Glu Lys Leu Gln Lys Gly Phe 410 415 420 425 cct ctc ccg acg ccg gcc aga gtc cag ctc tac aac gta gtg ctt cag 1446 Pro Leu Pro Thr Pro Ala Arg Val Gln Leu Tyr Asn Val Val Leu Gln 430 435 440 cct cac cag aac ttc ctg ctg ttc ggt gca gac gtt gtc tat aaa 1491 Pro His Gln Asn Phe Leu Leu Phe Gly Ala Asp Val Val Tyr Lys 445 450 455 tgaaggcacc aggggtgccg ggggctgtca gccgcacctg ttcctgatgg gctgtggggc 1551 accggctgcc tttccccagg gaatcctctc cagatcttaa ccaagagccc cttgcaaact 1611 tcttcgactc agattcagaa atgatctaaa cacgaggaaa cattattcat tggaaaagtg 1671 catggtgtgt attttaggga ttatgagctt ctttcaaggg ctaaggctgc agagatattt 1731 cctccaggaa tcgtgtttca attgtaacca agaaatttcc atttgtgctt catgaaaaaa 1791 aacttctggt ttttttcatg tg 1813 <210> 2 <211> 487 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 2 Met Arg Glu Asn Met Ala Arg Gly Pro Cys Asn Ala Pro Arg Trp Val -30 -25 -20 Ser Leu Met Val Leu Val Ala Ile Gly Thr Ala Val Thr Ala Ala Val -15 -10 -5 -1 1 Asn Pro Gly Val Val Val Arg Ile Ser Gln Lys Gly Leu Asp Tyr Ala 5 10 15 Ser Gln Gln Gly Thr Ala Ala Leu Gln Lys Glu Leu Lys Arg Ile Lys 20 25 30 Ile Pro Asp Tyr Ser Asp Ser Phe Lys Ile Lys His Leu Gly Lys Gly 35 40 45 His Tyr Ser Phe Tyr Ser Met Asp Ile Arg Glu Phe Gln Leu Pro Ser 50 55 60 65 Ser Gln Ile Ser Met Val Pro Asn Val Gly Leu Lys Phe Ser Ile Ser 70 75 80 Asn Ala Asn Ile Lys Ile Ser Gly Lys Trp Lys Ala Gln Lys Arg Phe 85 90 95 Leu Lys Met Ser Gly Asn Phe Asp Leu Ser Ile Glu Gly Met Ser Ile 100 105 110 Ser Ala Asp Leu Lys Leu Gly Ser Asn Pro Thr Ser Gly Lys Pro Thr 115 120 125 Ile Thr Cys Ser Ser Cys Ser Ser His Ile Asn Ser Val His Val His 130 135 140 145 Ile Ser Lys Ser Lys Val Gly Trp Leu Ile Gln Leu Phe His Lys Lys 150 155 160 Ile Glu Ser Ala Leu Arg Asn Lys Met Asn Ser Gln Val Cys Glu Lys 165 170 175 Val Thr Asn Ser Val Ser Ser Lys Leu Gln Pro Tyr Phe Gln Thr Leu 180 185 190 Pro Val Met Thr Lys Ile Asp Ser Val Ala Gly Ile Asn Tyr Gly Leu 195 200 205 Val Ala Pro Pro Ala Thr Thr Ala Glu Thr Leu Asp Val Gln Met Lys 210 215 220 225 Gly Glu Phe Tyr Ser Glu Asn His His Asn Pro Pro Pro Phe Ala Pro 230 235 240 Pro Val Met Glu Phe Pro Ala Ala His Asp Arg Met Val Tyr Leu Gly 245 250 255 Leu Ser Asp Tyr Phe Phe Asn Thr Ala Gly Leu Val Tyr Gln Glu Ala 260 265 270 Gly Val Leu Lys Met Thr Leu Arg Asp Asp Met Ile Pro Lys Glu Ser 275 280 285 Lys Phe Arg Leu Thr Thr Lys Phe Phe Gly Thr Phe Leu Pro Glu Val 290 295 300 305 Ala Lys Lys Phe Pro Asn Met Lys Ile Gln Ile His Val Ser Ala Ser 310 315 320 Thr Pro Pro His Leu Ser Val Gln Pro Thr Gly Leu Thr Phe Tyr Pro 325 330 335 Ala Val Asp Val Gln Ala Phe Ala Val Leu Pro Asn Ser Ser Leu Ala 340 345 350 Ser Leu Phe Leu Ile Gly Met His Thr Thr Gly Ser Met Glu Val Ser 355 360 365 Ala Glu Ser Asn Arg Leu Val Gly Glu Leu Lys Leu Asp Arg Leu Leu 370 375 380 385 Leu Glu Leu Lys His Ser Asn Ile Gly Pro Phe Pro Val Glu Leu Leu 390 395 400 Gln Asp Ile Met Asn Tyr Ile Val Pro Ile Leu Val Leu Pro Arg Val 405 410 415 Asn Glu Lys Leu Gln Lys Gly Phe Pro Leu Pro Thr Pro Ala Arg Val 420 425 430 Gln Leu Tyr Asn Val Val Leu Gln Pro His Gln Asn Phe Leu Leu Phe 435 440 445 Gly Ala Asp Val Val Tyr Lys 450 455 <210> 3 <211> 20 <212> PRT <400> 3 Val Asn Pro Gly Val Val Val Arg Ile Ser Gln Lys Gly Leu Asp Tyr 1 5 10 15 Ala Ser Gln Gln 20 <210> 4 <211> 20 <212> PRT <400> 4 Val Asn Pro Gly Val Val Val Arg Ile Ser Gln Lys Gly Leu Asp Tyr 1 5 10 15 Ala Ser Gln Gln 20 <210> 5 <211> 56 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 5 gtcaatcctg gtgttgtggt caggatctct cagaagggcc tggattatgc ctccca <210> 6 <211> 55 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 6 gcaaggcaca gctgccctgc agaaggagct gaagaggatc aagattcctg actat
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のヒトBPI断片の生産・精製を示す染
色したSDS-PAGEゲルの写真の図である。
【図2】 逆相HPLCでの、(A)ヒトBPIホロ蛋白質、およ
び(B)本発明の25kDaのヒトBPI断片に関するクロマトグ
ラフィーにおける挙動を示すグラフである。
【図3】 BPIホロ蛋白質の濃度と本発明の25kDaのヒト
BPI断片の濃度による、E. coli J5の(A)生存度、(B)14C
-アミノ酸取り込み[−アクチノマイシンD]、(C)14C-
アミノ酸取り込み[+アクチノマイシンD]、および
(D)フォスフォリピド加水分解への影響を示すグラフで
ある。
【図4】 本発明の25kDaのヒトBPI断片およびホロ蛋白
質のE. coli 0111:B4に対する殺菌効果を比較するグラ
フである。
【図5】 ヒトBPIをコードするcDNAの配列と対応する
アミノ酸配列の一部を表した図である。
【図6】 図5に続く、ヒトBPIをコードするcDNAの配
列と対応するアミノ酸配列の一部を表した図である。
【図7】 図6に続く、ヒトBPIをコードするcDNAの配
列と対応するアミノ酸配列の一部を表した図である。
【図8】 ヒトBPIのmRNAのノーザンブロット分析の放
射能写真の図である。
【図9】 BPIのcDNAプローブを使用したヒトゲノムDNA
のサザンブロット分析の放射能写真の図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C12N 1/19 C12N 1/21 1/21 C12P 21/02 C 5/10 A61K 37/02 C12P 21/02 C12N 5/00 A (72)発明者 ウエイス, ジェロルド アメリカ合衆国 10009 ニューヨーク ニューヨーク アベニュー シイ 283 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12N 15/09 ZNA A61K 38/00 A61P 31/04 C07K 14/47 C12N 1/15 C12N 1/19 C12N 1/21 C12N 5/10 C12P 21/02 BIOSIS(DIALOG) GenBank/EMBL/DDBJ(G ENETYX) MEDLINE(STN)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリペプチドをコードするDNA、すな
    わち、殺菌性/透過性増大蛋白質(BPI)の分子量の半分
    以下の分子量を有し、かつ該蛋白質(BPI)のNH 2-末端ド
    メインから誘導されたポリペプチドをコードするDNA
    であって、 該ポリペプチドが、該蛋白質(BPI)の殺菌性/透過性増
    大活性を保有しているポリペプチドである、ことを特徴
    とするDNA。
  2. 【請求項2】 前記ポリペプチドが、SDS-PAGEによって
    決定された25,000の見かけの分子量を有する請求項1に
    記載のDNA。
  3. 【請求項3】 前記ポリペプチドが、V-N-P-G-V-V-V-R-
    I-S-Q-K-G-L-D-Y-A-S-Q-Qのアミノ末端配列を有する請
    求項1または2に記載のDNA。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載のDN
    Aを含むベクター。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至3のいずれかに記載のDN
    Aで形質転換した宿主細胞。
  6. 【請求項6】 ポリペプチドの製造方法であって、以下
    の工程、すなわち; (1) 請求項5に記載の宿主細胞を培養し;および(2) 前
    記宿主細胞またはその培養培地から前記ポリペプチドを
    単離する、工程を含む、ことを特徴とするポリペプチド
    の製造方法。
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