JP2000513209A - 抗微生物ペプチドと使用方法 - Google Patents

抗微生物ペプチドと使用方法

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Abstract

(57)【要約】 ウシおよびネズミの好中球から新規な抗微生物ペプチドが提供される。ウシ顆粒球ペプチドA(BGP−A)およびネズミ顆粒球ぺプチドA(MGP−A)と称するこのペプチドは、末梢血顆粒球から均質になるまで精製された。。BGP−AおよびMGP−Aのアミノ酸およびヌクレオチド配列もまた提供される。BGP−AおよびMGP−Aの合成型もまた提供される。精製BGP−Aペプチドは、天然のBGP−Aの抗微生物活性と区別がつかない抗微生物活性を有することが示された。BGP−AおよびMGP−Aの合成カルボキサミド化アナログ(それぞれBGP−A−アミドおよびMGP−A−アミド)もまた提供される。

Description

【発明の詳細な説明】 抗微生物ペプチドと使用方法 本発明は、アメリカ予防衛生研究所によって付与されたグラントNo.AI22931号 に基づき政府の支援を受けて達成された。合衆国政府は本発明に関し一定の権利 を有する。 1.発明の分野 本発明は一般に抗微生物ペプチドに関し、より具体的には、ウシ顆粒球ペプチ ド−A(BGP−A)、ウシ顆粒球ペプチドA−アミド(BGP−A−アミド) 、ネズミ顆粒球ペプチド−A(MGP−A)およびネズミ顆粒球ペプチド−A− アミド(MGP−A−アミド)並びにそれらの使用方法に関する。 2.発明の背景 多形核白血球(好中球、顆粒球、PMN)の細胞質顆粒は、取り込んだ微生物 標的をこれらの細胞に”酸素非依存性”と考えられるメカニズムによって不活化 させる抗微生物ペプチドを含む(R.Lehrerら、Blood,76:2169-2181(1990))。これ らの顆粒タンパクは、ディフェンシン(defensin)(M.E.Selstedら、Trends in Ce ll Biology,5:114-119(1995))、β−ディフェンシン(M.E.Selstedら、J.Biol.Ch em.,268:6641-6648(1993))、インドリシジン(M.E.Selstedら、J.Biol.Chem .,267:4292-4295(1992))、および他の広域抗生物質ペプチドを含む備蓄部を構 成し、これらは食胞融解小体の融合時に食胞中に遊離される。現在までのところ 、ディフェンシン族に属する物質が、ヒト(T.Granzら、J.Clin.Invest.,76:1 427-1435(1985))、ウサギ(M.E.Selstedら、J.Biol.Chem.,260:4579-4584(1985)) 、ラット(P.Eisenhauerら、Immun.,58:3899-3902(1987))の好中球から、さらに つい最近にはマウス小腸のパーネト細胞(M.E.Selstedら、J.Cell Biol.,118: 929-936(1992))から分離された。β−ディフェンシンは、ウシの好中球(M.E.Se lstedら、J.Biol.Chem.,268:6641-6648(1993))、ウシの気管上皮(G.M.Diamo ndら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA,88:3952-3956(1991))およびヒト血漿(K.W.Bens chら、FEBS Lett.,368:331-335)の大型顆粒から分離された。さらに インドリシジンはウシPMNの大型顆粒の成分である(R.J.Van Abelら、Int.J.P eptide Protein,45:401-409(1995))。 反芻獣の顆粒球の固有の特性は最初ジェンナーロとバギオリーニおよび共同研 究者らによって報告された(M.Baggioliniら、Lab.Invest.,52:151-158(1985);R. Gennaroら、J.Cell Biol.,96:1651-1661(1983))。彼らは、ウシ、ヤギ、ヒツジ およびアルプスアイベックスの好中球は、古典的なアズール好性で特異的な顆粒 と区別される多くの異常に大きい細胞質顆粒を有することを明らかにした。その 後の研究によって、ウシ好中球の抗菌ペプチドの大半はこれら固有の細胞小器官 に含まれることが確定された。ロメオとジェンナーロは、ウシ好中球の大型顆粒 は、構造的にディフェンシンと異なる強力な殺菌ペプチドを含むことを明らかに した(R.Gennaroら、Infect.Immun.,57:3142-3146(1989);D.Romeoら、J.Biol.Che m.,263:9573-9575(1988))。これらは3つのアルギニン富裕ペプチド(バクテネ シンと称される)を含み、これらペプチドはいくつかのグラム陽性およびグラム 陰性細菌をインビトロで効果的に殺す。最近、新規なトリデカペプチドアミドで あるインドリシジンのウシ好中球からの分離と性状が報告された(M.E.Selstedら 、J.Biol.Chem.,267:4292-4295(1992))。この陽イオンペプチドは、異常にトリ プトファンに富み、大腸菌および黄色ブドウ球菌に対して強力な殺菌活性を有す ることが示された。さらに最近、ウシ好中球から13のβ-ディフェンシンが分 離され、これらのペプチドはディフェンシンと共有結合の形で異なっているが、 一方同様な折り畳み構造を有することが明らかになった(M.E.Selstedら、J.Biol .Chem.,268:6641-6648(1993))。 発明の要旨 本発明は抗微生物物質として有用なペプチドを提供する。本発明は、ウシの末 梢血顆粒球から新規なトリデカペプチドが発見されたことに端を発する。精製ペ プチドおよびそれらのカルボキサミド類似体は強力な抗菌、抗ウイルス、抗原虫 および抗真菌活性を有する。これらのペプチド(BGP-AおよびMGP−Aと 称する)は、例えばヒトおよび/または獣医用医薬として、または農業、食品科 学、もしくは産業分野での薬剤として使用する場合に有効な化合物である。 本発明の好ましい実施例の詳細は添付の図面および下記の記述で説明する。一 旦本発明の詳細が理解されるに伴い、当業者にはまた別の多くの工夫および改変 が可能であることが明らかとなろう。 図面の簡単な説明 図1は、BGP−A精製のクロマトグラフを示す。図1aは、ウシ好中球顆粒 抽出物のゲル濾過クロマトグラフィーを示す。図1bは、ピークE分画の逆相H PLCを示す。 図2は、精製BGP−Aの分析を示す。図2aは分析RP−HPLCを示す。 図2bは精製BGP−Aの酸尿素ゲルを示す。 図3は精製BGP-AおよびBGP−A−アミドの酸尿素PAGEを示す。 図4は、BGP−AのcDNAヌクレオチド配列(配列番号:2)および推定 されるその前駆体アミノ酸ペプチド配列(配列番号:3)を示す。 図5は、MGP−AのcDNAヌクレオチド配列(配列番号:4)および推定 されるその前駆体アミノ酸ペプチド配列(配列番号:5)を示す。 図6は、成熟BGP−A(配列番号:6)およびMGP−A(配列番号:7) のアミノ酸配列を示す。斜線領域は、BGP−AとMGP−Aとの間で保存され ている同一アミノ酸を示す。コンセンサスペプチドアミノ酸配列は配列番号:1 と同じものである。 図7は、天然および合成BGP−A並びに合成BGP−A−アミドの殺微生物 活性を示す。 発明の詳細な説明 本核酸およびアミノ酸の配列、本組成物、試薬および方法並びのその使用を述 べる前に、本発明は本明細書に開示した特定の組成物、試薬、配列および方法論 に限定されないことは理解されるべきである。なぜならばそのような組成物、試 薬、配列および方法論は変化させることができるからである。さらにまた、本明 細書で用いられる用語は単に個々の実施態様を述べることを目的としており、添 付の請求の範囲によってのみ制限される本発明の範囲を限定しようとするもので はないことはまた理解されるべきである。 本明細書および添付の請求の範囲で用いられるように、単数形の”a”、”a n”および”the”は、文脈から明らかにまた別のものを示唆していない限り 、 複数の指示物も含む。したがって、例えば”1つの試薬”といえば、そのような 種々の試薬の1つまたは2つ以上を含み、”1つの抗体”といえば、そのような 種々の抗体の1つまたは2つ以上を含む。さらに”該方法”といえば、本明細書 に記載されている方法のために改変され、または代りとなりえる同等な工程およ び当業者に既知の複数の方法が含まれる。 また別に規定しない限り、本明細書で用いられる全ての技術用語および学術用 語は、本発明が適合する分野で通常の技術を有する者が通常理解する意味と同じ 意味を有する。本明細書で述べたものと同様または同等ないずれの方法、組成物 、試薬、配列も本発明を実施またはテストするために用いることができるが、好 ましい方法および材料が本明細書に記載されている。本明細書で述べる全ての刊 行物は、関連する個々の情報を説明し開示するために、全ての写真、グラフ、等 式、イラストおよび図面を含めて本明細書に包含される。 上記にいう刊行物は、もっぱら本出願の出願日前の情報開示のために提供され る。先行する発明を理由として本発明がそのような開示より日時が先行する資格 を持たないということを受け入れたと解されるべきではない。本明細書の記載を 通して、提示した好ましい実施態様および実施例は、本発明についての限定とい うよりはむしろ代表例と解されるべきである。 ウシ顆粒球のβ−ディフェンシンの精製中に、以前に性状を明らかにされたも のとは異なる小型のペプチドに付随する抗微生物活性が検出された。本明細書に 提示するものは、BGP−A(ウシ顆粒球で発現される13残基のペプチド抗生 物質)の精製、配列決定、合成、cDNA分離および抗微生物特住である。マウ スにおけるBGP−AのホモログのcDNA(マウス骨髄より分離、MGP−A と称する)もまた提示する。推定されるMGP−A前駆体はBGP−Aのそれと 極めて類似していた。本発明はまた、BGP−A−アミドおよびMGP−A−ア ミド(これらはそれぞれBGP−AおよびMGP−Aのアナログである)の合成 おび抗微生物特性もまた開示する。 本発明は、ぺプチド分子(ウシ顆粒球ペプチド−A(BGP−A)およびマウ ス顆粒球ペプチド−A(MGP−A)と称される)およびその合成カルボキサミ ド(BGP−A−アミドおよびMGP−A−アミドと称される)を提供する。こ れらは、広範囲の抗微生物および抗原虫活性を示し、したがって効果的な抗微生 物物質である。BGP−AおよびMGP−Aをコードするポリヌクレオチドは、 新規な種類の抗微生物ペプチド遺伝子である。反芻獣とゲッ歯類のこの前駆体構 造における高度の保存によって明らかなように、この遺伝子族は顕著に保存され ているようである。インドリシジンの生成(M.E.Selstedら、「ペプチド、その 化学と生物学(Peptides:Chemistry and Biology,ESCOM J.A.Smith & J.E.Riv er,1992,pp.905-907)と類似の態様で、このペプチドをはるかに大きなプレプロ ペプチドとして合成し、続いてタンパク分解処理による成熟生成物として顆粒中 に封入した。BGP−AおよびMGP−Aペプチドの分離と精製に用いた方法は 、先にディフェンシン様ペプチドで用いたものと同様である。そのような方法は 米国特許出願番号4453252、4659692、4705777、および5242902号に開示されてい る(これらの文献は参照により本明細書に含まれる)。 本明細書で用いられるように、”抗微生物活性”という用語は微生物の増殖を 抑制または不可逆的に防止する化合物の能力を指す。そのような抑制または防止 は殺菌(殺微生物)作用または静菌(静微生物)作用によるものであろう。した がって本明細書で用いられる、”殺微生物的抑制”または”微生物増殖の抑制” という用語は、抗微生物ペプチドの標的生物を死滅させるか、または、死滅させ ないが回復不能の損傷を与える能力を指す。殺微生物的または静微生物的抑制は 、現在微生物の増殖が明らかな環境(すなわち治療的処置)またはそのような増 殖を支持もしくは維持する危険性を有する環境(すなわち防止または予防)に利 用することができる。 本明細書で用いられる、”微生物の増殖を支持または維持することができる環 境”という用語は、微生物を増殖させることができるか、または微生物が存在す ることができる液体、組織、空間、器官、表面の物質または生物を指す。そのよ うな環境は、例えば動物の組織、皮膚もしくは体液、水および他の液体、食物、 食品もしくは食物抽出物、食物表面、収穫物、およびある種の無生物体であろう 。当該環境は必ずしも微生物の増殖を促進するものとは限らず、微生物の存続は 許容するのみでもありうる。 BGP−AまたはMGP−Aの抗微生物(または抗菌)活性は、当技術分野の 通常の技術の1つを用いて種々の病原体に対して測定することができる。微生物 を適切な濃度に増殖させ、適切な培地(例えばアガローストリプチカーゼ大豆培 地)と混合し、BGP-AまたはMGP−Aと接触させる。適切に保温した後、 抗微生物活性は抗菌サンプル周囲の透明帯から明瞭にわかる。透明帯はペプチド 濃度に依存する。抗微生物活性決定のまた別の方法は、本明細書の実施例5およ び”材料および方法”の表題の項に記載するが、当業者には周知である。 また、抗微生物活性を達成するBGP−AおよびMGP−Aの最少抑制濃度( MIC)は、標準的技術にしたがって多数の異なる微生物について決定できる。 簡単に記せば、細胞を適切な細菌用培地で一晩約37℃で増殖させ、同じ培地で 希釈して約104から105CFU/mlの濃度を得る。ブロスの希釈は、例えば 連続的に希釈した微生物とペプチドの組合せを混合して96穴(ウェル)のマイ クロタイタープレートで設定される。連続希釈ペプチド濃度を含む連続希釈細菌 または他の微生物を添加した後、プレートを約37℃で一晩保温する。次の日、 ウェル中の微生物の有無についてプレートのスコアを調べて、当該スコアからM ICを決定する。 本明細書で用いられるように、BGP−A、BGP−A−アミド、MGP−A およびMGP−A−アミドという用語は、正味の陽性荷電をもつ鎖を作る一般に 約8から20アミノ酸を有するペプチドまたはペプチド模造物を指す。言い換え れば、これらは陽イオンペプチドである。本発明のペプチドは、好ましくは1つ または2つ以上の芳香族アミノ酸を有する。実例となるペプチド配列は図4〜6 に提示され、配列番号:1、3、5、6および7で説明されている通りである。 完全な長さのBGP−AcDNAは長さが688ヌクレオチド(配列番号:2 )で、190残基で構成される21kDの予想前駆体(配列番号:3)を含む。 前駆体ペプチド内では、最初の21残基のうち11は疎水性で、シグナルペプチ ドと予想される。シグナルペプチドドメインの後に156残基を含む介在プロペ プチド領域が続く。前駆体の最後の13残基が成熟BGP−Aペプチド配列(Y KIIQQWPHYRRV(配列番号:6))に対応する。 完全な長さのMGP−AcDNAは長さが679ヌクレオチド(配列番号:4 )で、BGP−Aについて述べたものと同様なシグナルプロペプチドドメインを 含 む前駆体ペプチド(配列番号:4)が予想される(図5)。ネズミのMGP−A cDNAによって予想される成熟ペプチド配列は、13残基のうち7残基がBG P−Aと同じである(YQVIQSWEHYRE)(図6、配列番号:7)。成 熟BGPとMGPペプチドとの間のコンセンサス配列は図6および配列番号:1 で説明されているが、図6では斜線領域はBGP−AとMGP−A間で保存され ている同一アミノ酸を示す。配列番号:1はYXXIQXWXHYRのアミノ酸 配列を有し、ここでXはいずれのアミノ酸でもよい。本発明のペプチドは配列番 号:1のコンセンサス配列を含む。一般にC−末端は、分子が活性を維持できる ように正味の陽性荷電を含むべきであると考えられている。例えば、配列番号: 1、6および7の全てはアルギニン(R)残基で終わり、配列番号:6はアルギ ニン(R)とバリン(V)で終わり、さらに配列番号:7はグルタミン酸(E) で終わる。本発明でマウスとウシの種間コンセンサス配列、および本発明のペプ チドをコードする個々のDNAの両方が提供されるならば、本明細書に開示した 教示および当技術分野で通常の方法(「分子クローニング:実験室マニュアル( Molecular Cloning:A Laboratory Manual)」、最新版、Cold Spring Harbor La boratory刊、コールドスプリングハーバー、ニューヨーク、この文献は参照によ り本明細書に含まれる)を用いてヒト、ブタ、ヒツジなどを含む他の種から相同 なBGP/MGP配列を分離するために通常の技術者による過度の実験は必要で はないであろう。 ペプチドの抗微生物活性を減じることなくBGP−AまたはMGP−Aアミノ 酸配列について種々の改変を為しえることは理解されよう。そのような改変(ア ミノ酸の付加、欠失または置換を含む)を示すBGP−AまたはMGP−Aペプ チドまたはペプチド模造体も本発明の範囲内に含まれる。本明細書で用いられる 、”実質的に同じ配列”という用語は、例えば図4、5および6並びに配列番号 :1、3、5、6および7で示すようにBGP−AまたはMGP−Aと同一であ るか、または顕著な相同性を有する配列を指す。機能の強化をもたらす限定的な 改変を当該ペプチドに対して実施できることは理解されるところである。同様に 、ペプチドの生物学的機能を破壊せずに限定的改変を為しえること、さらに活性 に影響を与えるためには完全な一次構造の単に一部分のみが必要とされることも ま た理解されるところである。例えば、完全にはその活性を破壊しないこれら配列 の僅かな改変もこの定義およびそのような請求の範囲の化合物の定義に含まれる 。改変には例えばアミノ酸残基の付加、欠失または置換、アミノ酸構造または機 能を模倣する化合物による置換の他にアミノ基およびアセチル基のような化学的 部分の付加が含まれる。改変は意図的でも、または偶発的(例えば抗微生物活性 を示すBGP−AまたはMGP−Aペプチドを産生するホストの突然変異によっ て)でもよい。当該ペプチドがその抗微生物活性を保持するかぎり、これら改変 の全てが包含される。 ある場合には、本発明の合成ペプチド中に1つまたは2つ以上の非天然アミノ 酸を含むことが所望されるであろう。可能な非天然アミノ酸は、通常は少なくと もN−末端およびC−末端を有し、さらに天然のアミノ酸対応物と同一であるか または化学的に改変または置換された側鎖を有するであろう。非天然アミノ酸の 例は、天然に存在するL−アミノ酸の光学異性体である。全てのペプチドはLア ミノ酸を用いて合成されたが、全てのD型ペプチドも合成によって製造すること ができる。さらに、本発明のペプチドの抗微生物活性を高めるために、C−末端 誘導体(例えばC−末端メチルエステル)を製造できる。本発明にしたがって多 くの改変が考えられる。天然の配列中の特定残基の置換という明白なアプローチ の他に、別の実施態様では、D−アミノ酸からのペプチドの合成が含まれる(し たがってプロテアーゼによる不活化の可能性が減少する)。そのような手段は当 技術分野では同様に周知である(Wadeら、PNAS,USA87:4761-4765(1990) )。化学的改変または置換の例には、天然のアミノ酸内のC−H結合のヒドロキ シル化または弗素化が含まれる。そのような技術は生物学的化合物の薬剤類似体 の製造で用いられ、当業者には知られている。好ましい実施態様では、本発明の ペプチドの改変は、カルボキシ末端アミドを用いた改変を含む。当業者は、より 強い抗微生物活性およびより広いホスト域を有するペプチドを完成させるために 同様な置換を実施することができる。例えば本発明は、配列番号:1、3、5、 6および7で説明するようなペプチドとともに、ペプチドが抗微生物活性を保持 するかぎりそのアナログ、誘導体または機能的フラグメントを含む。本発明のペ プチドの一次アミノ酸配列の僅かの改変によって、本明細書の配列番号:1、3 、5、 6および7に記載する固有のペプチドと比較したとき実質的に同等な抗微生物活 性を含むペプチドが得られうる。そのような改変は(位置特異的突然変異のよう に)意図的でもよいし、また偶発的でもよい。これらの改変によって生成される ペプチドの全ては、本来のペプチドの抗微生物的、生物学的活性がなお存在する かぎり本明細書に含まれる。本発明のBGP−AまたはMGP−Aペプチドはま た、BGP−AまたはMGP−Aの活性が保持されるかぎり、当該ペプチドの機 能的フラグメント、当該ペプチドをコードする核酸配列の機能的フラグメントを 含む。BGP−AまたはMGP−Aの生物学的活性を含むより小さなペプチドも また、当該ペプチドの全体または機能的フラグメントをコードするより小さな核 酸配列が本発明に含まれるのと同様に本発明に含まれる。本発明のペプチドの機 能的フラグメントまたは該ペプチドの機能的フラグメントをコードする核酸配列 の相対的な有効性は、該ペプチドフラグメントに対する微生物の感受性を決定す ることによって当業者は容易に決定できる。ペプチドの機能的フラグメントの有 効性は、該フラグメントまたはそのようなフラグメントをコードする核酸配列の 潜在的な殺微生物的または静微生物的活性を、配列番号:6または7のBGP− AまたはMGP−Aペプチドの殺微生物的活性と比較して測定することによって 評価される。試験は、本明細書の材料と方法の”抗微生物アッセイ”の項および 実施例5で述べるように、または当業者に周知の他の標準的抗微生物試験(例え ばMIC)によって実施される。 さらに、1つまたは2つ以上のアミノ酸の欠失によって、その生物学的活性を 顕著に変えることなく生じたペプチドの構造の改変がもたらされる。これによっ て、また有用性を有する、より小さな活性ペプチドの開発がもたらされる。例え ば、個々のペプチドの生物学的活性には必要ではないアミノまたはカルボキシ末 端のアミノ酸を除去できる。本発明のペプチドは、本明細書に記載したその活性 が保持されるかぎり、本発明で開示したペプチドの一切のアナログ、ホモログ、 変異体、異性体または誘導体を含む。本発明の方法および組成物はまた、BGP −A、MGP−A、BGP−A−アミドまたはMGP−A−アミドの生物学的活 性と機能的に匹敵する生物学的活性を有する合成非ペプチド組成物を利用するこ とができる。”機能的に匹敵する”ということは、非ペプチド分子の形状、大き さ、可撓性および電子的立体配置が、当該分子の生物学的活性の観点に鑑みてB GP−A、MGP−A、BGP−A−アミドまたはMGP−A−アミドペプチド と同様であるようなものであるということを意味する。特に、この非ペプチド分 子は匹敵する抗微生物活性を示すべきである。そのような非ペプチドは、約10 0から1000ダルトンの範囲の分子量をもつ小さな分子であろう。そのような 小分子の使用は薬理学的組成物の調製に有利である。 そのような非ペプチド類似体分子の特定は、薬剤デザインの技術分野で既知の 技術を用いて実施できる。そのような技術には、自己無撞着場(SCF)分析、 配置間相互作用(CF)分析、および通常モード力学コンピューター分析(これ らは全て学術文献に詳しく記載されている;Reinら、「レセプターリガンド相互 作用のコンピューター支援モデリング(Computer-Assisted Modeling of Recept or-Ligand Interactions)」、Alan Liss,NY,(1989)を例えば参照のこと)が含ま れるが、これらに限定されない。同定化合物の調製は当該化合物の所望される性 状に左右されるが、標準的な化学的合成技術を伴う(Caryら、「高等有機化学(Ad vanced Organic Chemistry)」、パートB、Plenum Press刊、NY,(1983)を参照 のこと)。 本明細書で用いられる”保存的変型”という用語は、別の生物学的に同様な残 基によるアミノ酸残基の置換を指す。保存的変型の例には1つの疎水性残基(例 えばイソロイシン、バリン、ロイシンまたはメチオニン)を別のものと置換する こと、または1つの極性残基を別のものに置換すること、例えばリジンの代わリ にアルギニンを、アスパラギン酸の代わりにグルタミン酸を、またはアスパラギ ンの代わりにグルタミンを置換することなどが含まれる。”保存的変型”はまた 、置換ペプチドに対して作製した抗体がまた非置換ペプチドとも免疫反応すると いうことを条件に未置換親アミノ酸の代わりに置換アミノ酸を使用することを含 む。 本発明のBGP−AまたはMGP−Aペプチドは当技術分野で周知の方法、例 えば自動ペプチド合成装置によって、組換え体の方法によって、または周知の手 動ペプチド合成法によって合成できる。さらにそれらは、天然の供給源(例えば 白血球細胞)から、および脊椎動物(好ましくは哺乳類起源)の骨髄から精製で きる。そのような細胞または組織は当業者に周知の手段によって得ることができ る。 本明細書で用いる”実質的に純粋”という用語は、実質的に他のタンパク脂質 、炭水化物または当然付随する他の物質を含まないBGP−AもしくはMGP− A核酸またはタンパクを指すか、または実質的に純粋と称されるペプチドまたは タンパクがそのインビボの細胞環境から単離されていることを意味する。当該実 質的に純粋なペプチドおよびタンパクは、分離と精製がなされているため、未分 離の不純なペプチドまたはタンパクが不適な用途において有用である。当業者は 、タンパク精製について標準的な技術を用いてBGP−AまたはMGP−Aを精 製することができる。実質的に純粋なペプチドは、酸−尿素ゲルで単一の主要バ ンドを生じる。BGP−AまたはMGP−Aの純度はまた、アミノ末端アミノ酸 配列分析および分析用RP−HPLCによって決定できる。 本発明はまた、BGP−AまたはMGP−Aタンパクをコードするポリヌクレ オチドを提供する。これらのポリヌクレオチドには、BGP−AまたはMGP− AをコードするDNA、cDNAおよびRNA配列が含まれる。BGP−Aまた はMGP−Aの全体または部分をコードする全てのヌクレオチドはまた、それら がBGP−AまたはMGP−A活性をもつペプチドをコードする限り本発明に含 まれる。そのようなポリヌクレオチドには、天然に存在するポリヌクレオチド、 合成ポリヌクレオチドおよび意図的に操作して作製したポリヌクレオチドが含ま れる。例えばBGP−AまたはMGP−Aポリヌクレオチドを位置特異的突然変 異に付すことができる。本発明のポリヌクレオチドには遺伝暗号の結果として縮 退配列が含まれる。20の天然アミノ酸が存在するが、そのほとんどは1つ以上 のコドンによって指定される。したがって、すべての縮退ヌクレオチド配列は、 当該ヌクレオチド配列によってコードされるBGP−AまたはMGP−Aペプチ ドのアミノ酸配列が機能的に変化しない限り本発明に含まれる。BGP−Aまた はMGP−Aをコードするポリヌクレオチドには、図4および5(配列番号:2 および4)のヌクレオチド配列とともに相補的核酸配列が含まれる。相補的配列 はアンチセンスヌクレオチドを含むことができる。当該配列がRNAの場合は、 配列番号:2および4のデオキシヌクレオチドA、G、CおよびTはリボヌクレ オシドA、G、CおよびUにそれぞれ置き換えられる。本発明にまた含まれるも のは、長さが少なくとも15塩基である上記の核酸配列のフラグメントで、この 長さは、フラグメントが、生理学的条件下で図4および5(配列番号:3および 5)のタンパクをコードするDNA(配列番号:2および4)と選択的にハイブ リダイズすることを可能にするために十分である。 本発明によってまた提供されるものは、BGP-AまたはMGP−Aペプチド をコードする核酸配列、ベクターおよびそれらを含むホスト細胞並びに組換えに よって製造されるペプチドを提供するための発現方法である。この方法は、当該 核酸が伝達されおよび/または翻訳される適切な条件下でペプチドをコードする 核酸を含むホスト細胞を増殖させ、さらにそのようにして産生されたペプチドを 分離する工程を含む。 本発明のペプチドが分離された後、このペプチドをコードする核酸は、以下の ように周知の方法によって分離される。これら分離された核酸はベクターに連結 され、適切なホスト細胞に発現のために導入される。核酸の連結および細胞内で の核酸の発現の方法は当技術分野で周知である(「分子クローニング:実験室マ ニュアル(Molecular Cloning:A Laboratory Manual)」(1989)Cold Spring Harb or Laboratory刊、コールドスプリングハーバー、ニューヨーク、最新版;この 文献は参照により本明細書に含まれる)。 本明細書で特に開示されるものは、BGP−AまたはMGP−Aのコード配列 の活性部分を含むcDNAである。当業者はこの配列を用いて、他の完全な長さ のクローンを分離することができるであろう。完全な長さのBGP−AcDNA は長さが688ヌクレオチド(配列番号:2)で、それから190残基から成る 21kDの前駆体(図4、配列番号:3)が予想される。BGP−A前駆体の中 で、最初の21残基の11が疎水性で、シグナルペプチドと推定される(G.Von Heijne,Eur.J.Biochem.,133:17-21(1983))。シグナルペプチドドメインの後に は156残基を含む介在ペプチド領域が続く。当該前駆体の最後の13残基が成 熟BGP−Aペプチド配列(配列番号:6)と対応する。完全な長さのMGP− AcDNAは長さが679ヌクレオチド(配列番号:4)で、BGP−Aについ て述べたものと同様なシグナルプロペプチドドメインを含む前駆体が予想される (図5、配列番号:5)。この類似性を基にしてネズミ骨髄cDNAから分離さ れた配列をネズミ好中球ペプチドA(MGP−A、図5、配列番号:5および7 )と呼ぶ。ネズミcDNAによって推定される成熟ペプチド配列は、13残基の うち7残基がBGP−Aと同一である(図6、配列番号:7)。図6の斜線領域 は、BGP−AとMGP−Aとの間の保存された同一のアミノ酸を示す。当該コ ンセンサスペプチドアミノ酸配列はYXXIQXWXHYR(配列番号:1)で 、ここでXはいずれのアミノ酸でもよい。 本発明のDNA配列はいくつかの方法によって得ることができる。例えば、D NAは、当技術分野で既知のハイブリダイゼーション技術を用いて分離できる。 これらの方法には以下が含まれるが、ただしこれらに限られるものではない:1 )相同なヌクレオチド配列を検出するためのゲノムまたはcDNAライブラリー とプローブのハイブリダイゼーション、2)目的のDNAとアニーリングするこ とができるプライマーを用いたゲノムDNAまたはcDNAを鋳型とするポリメ ラーゼ連鎖反応、3)共通の構造的特性をもつクローン化DNAフラグメントを 検出するための発現ライブラリーの抗体スクリーニング。核酸分子対の配列(ま たは単一核酸分子内の2つの領域)は、対の一方の各々のヌクレオチドと当該対 の他方の各々のヌクレオチドとの間で塩基の対合反応が生じるならば、互いに” 相補的”であると言う。核酸分子対(または単一核酸分子内の2つの領域)は、 それらの間で塩基の対合反応によって二重体(duplex)を形成するならば、互い に”ハイブリダイズ”すると言う。当技術分野で知られているように、核酸対間 のハイブリダイゼーションは、ハイブリダイズする領域間で完全な相補性を必要 としないが、当該ハイブリダイゼーション条件下で二重体を維持するために十分 なレベルの塩基対合が存在することが必要である。 ハイブリダイゼーション反応は、典型的には低度から中等度のストリンジェン シー条件下で実施されるが、このような条件では幾つかの非特異的相互反応が生 じる。ハイブリダイゼーションの後で、中等度または高度なストリンジェンシー 条件下で洗浄を実施して非特異的結合を排除する。当技術分野で知られているよ うに、最適洗浄条件は経験的に、例えば徐々にストリンジェンシーを高めること によって決定できる。ストリンジェンシーに影響を与えるために変化させること ができる条件パラメーターには例えば温度、塩濃度が含まれる。一般に、塩濃度 が低いほどおよび温度が高いほど、ストリンジェンシーは高くなる。例えば、ハ イブリダイゼーション溶液と同等または低い塩濃度を含む溶液を用いて、洗浄を 低温(例えば室温)で開始することができる。同じ塩濃度を含む溶液の温度を徐々 に高めながらその後の洗浄を実施することができる。また別には、洗浄工程で塩 濃度を下げて温度は維持することができ、また塩濃度を下げて温度を高くするこ とができる。また別のパラメーター(例えば脱安定化剤(例えばホルムアミド) の使用)を変化させストリンジェンシーに影響を与えることができる。 核酸のハイブリダイゼーション反応では、個々のレベルのストリンジェンシー を達成するために使用される条件は、ハイブリダイズされる核酸の性状によって 変動するであろう。例えば、核酸のハイブリダイゼーション領域の長さ、相補性 の度合い、ヌクレオチド配列の組成(例えばGC対AT含有量)および核酸の種 類(例えばRNA対DNA)を、ハイブリダイゼーション条件を選択する際に考 慮することができる。さらにまた考慮しなければならないことは、核酸の一方を 例えばフィルターに固定するか否かである。 ストリンジェンシー条件を徐々に高める場合の例は以下の通りである:ほぼ室 温で2×SSC/0.1%SDS(ハイブリダイゼーション条件);ほぼ室温で 0.2×SSC/0.1%SDS(低いストリンジェンシー条件):約42℃で 0.2×SSC/0.1%SDS(中等度のストリンジェンシー条件);および 約68℃で0.1×SSC(高いストリンジェンシー条件)。洗浄はこれら条件 のうち1つのみ(例えば高いストリンジェンシー条件)を用いるか、または上記 の順に上記の工程のいずれかまたは全てを繰り返しながら条件の各々を例えばそ れぞれ10〜15分用いて実施できる。しかしながら、上記で述べたように、最 適条件は、含まれる個々のハイブリダイゼーション反応にしたがって変動し、経 験的に決定できる。 好ましくは本発明のBGP−AまたはMGP−Aは哺乳類生物、最も好ましく はネズミ、ウシまたはヒトに由来する。核酸ハイブリダイゼーションによるスク リーニング方法は、適切なプローブが利用可能であるということを条件に一切の 遺伝子配列の分離を可能にする。オリゴヌクレオチドプローブ(これは目的のタ ンパクをコードする配列の部分に相当する)は、化学的に合成できる。そのため には、アミノ酸配列の短い一続きのオリゴヌクレオチドが既知であることが必要 である。このタンパクをコードするDNA配列は遺伝暗号から推定できるが、コ ードの縮退が考慮されなければならない。配列が縮退している場合は混合添加反 応を実施することが可能である。これは、変性二本鎖DNAの異種混合物を含む 。そのようなスクリーニングのために、ハイブリダイゼーションは好ましくは一 本鎖DNAまたは変性二本鎖DNAの何れかで実施される。目的のペプチドに関 連するmRNA配列が極めて僅かしか存在しない供給源に由来するcDNAクロ ーンの検出の場合にハイブリダイゼーションは特に有用である。言い換えれば、 非特異的結合を避けるためにストリンジェントなハイブリダイゼーション条件を 用いることによって、例えば、混合物中の、ただ1つのプローブに対する完全な 相補物である標的DNAのハイブリダイゼーションによって、特異的なcDNA クローンのオートラジオグラフィーによる視覚化が可能である(Wallaceら、Nucl .Acid Res.,9:879(1981))。 したがって、目的のBGP−AまたはMGP−A遺伝子の部分的なDNA配列 が与えられるならば、当業者は、過度の実験を行うことなく完全な長さのcDN Aクローンの分離のためのプローブを調製することができるであろう(Ausubelら 、「分子生物学の最新プロトコル(Current Protocols in Molecular Biology)」ユ ニット6.3-6.4、Greene Publ.刊(1994):Maniatisら、「分子クローニング(Mole cular Cloning)」、Cold Spring Harbar Laboratories刊、最新版)。 BGP−AまたはMGP−Aをコードする特異的なDNA配列の相補物はまた 以下によって得ることができる:1)ゲノムDNAから二本鎖DNA配列の分離 ;2)目的のペプチドのために必要なコドンを提供するDNA配列の化学的な製 造;および3)真核ドナー細胞から分離されたmRNAの逆転写による二本鎖D NA配列のインビトロ合成。後者の場合、一般にcDNAと呼ばれるmRNAの 二本鎖DNA相補物が最終的に形成される。組換え方法で使用する特異的DNA 配列を作製するための上記の3つの方法のうち、ゲノムDNA単離体の分離は最 も一般的ではない。これは、哺乳類のペプチドを微生物で発現させたい場合にイ ントロンの存在のために特に言えることである。 所望のペプチド精製物のアミノ酸残基の完全な配列が分かっている場合は、D NA配列の合成はしばしば選択される方法である。所望のペプチド精製物のアミ ノ酸残基の完全な配列が分かっていない場合は、DNA配列の直接合成は不可能 で、選択される方法はcDNA配列の合成である。目的のcDNA配列を分離す るための標準的な方法の中ではとりわけ、プラスミドまたはファージによって運 ばれるcDNAライブラリーの形成がある。このライブラリーは、高レベルで遺 伝子が発現されているドナー細胞に豊富なmRNAの逆転写に由来する。ポリメ ラーゼ連鎖反応技術と合わせて用いれば、稀な発現生成物でもクローン化できる 。ペプチドのアミノ酸配列の大部分が分かっているような場合には、標的cDN Aでの存在が推定される配列の複製である標識一本鎖もしくは二本鎖DNAまた はRNAプローブの製造を、DNA/DNAハイブリダイゼーション工程で用い ることができる。この工程は、一本鎖型に変性させたcDNAのクローン化コピ ーDNAで実施される(Jayら、Nucl.Acid,11:2325(1983))。 いくつかの種類のベクターが利用可能で、本発明を実施するために用いること ができる。それらは、例えばプラスミド、DNAおよびRNAウイルスベクター 、バキュロウイルスベクターおよび酵母で使用するベクターである。ベクターが プラスミドであるときは、当業者に知られている通り、当該ベクターは一般に、 プロモータ、シグナル配列、表現型選択遺伝子、複製開始部位および他の必要な 成分を含む種々の成分を含む。 原核細胞ベクターで最も一般的に用いられるプロモータにはlacZプロモー タ系、アルカリホスファターゼphoAプロモータ、バクテリオファージλPL プロモータ(温度感受性プロモータ)、tacプロモータ(lagリプレッサに よって調節されるハイブリッドtrp−lacプロモータ)、トリプトファンプ ロモータ、およびバクテリオファージT7プロモータが含まれる。 本発明の実施に有用な他のベクター成分はシグナル配列である。この配列は典 型的には当該ペプチドをコードする核酸の5’に近接して見出され、したがって 融合タンパクのアミノ末端に転写される。しかしながら、ある種の事例では、シ グナル配列は分泌タンパクをコードする遺伝子の5’以外の場所に存在すること が示された。この配列は、それが細菌細胞の内膜を貫通して付着しているタンパ クを標的とする。シグナル配列をコードするDNAは、シグナル配列を有するペ プチドをコードするいずれの核酸からも制限エンドヌクレアーゼフラグメントと して得ることができる。適切な原核細胞シグナル配列は、例えばLambまたは OmpF(Wongら、Gene 68:193(1983))、MalE、PhoA、OmpAおよび 他の遺伝子をコードする遺伝子から得ることができる。本発明を実施するために 好ましい原核細胞シグナル配列は、チャンら(Changら、Gene,55:189(1987))が記 載した大腸菌熱耐性腸毒素II(STII)のシグナル配列である。 本発明を実施するために用いられるベクターの別の有用な成分は表現型選択遺 伝子である。典型的な表現型選択遺伝子は、ホスト細胞に抗生物質耐性を付与す るタンパクをコードするものである。説明すれば、アンピシリン耐性遺伝子(a mp)およびテトラサイクリン耐性遺伝子(tet)がこの目的のために容易に 利用できる。 前述の成分とともに所望のペプチドをコードする遺伝子を含む適切なベクター の構築は、標準的な組換えDNA法を用いて調製できる。ベクターを形成するた めに結合させる分離DNAフラグメントを切断し、整え、特定の順序と方向性で 一緒に連結して所望のベクターを作製する。 DNAは標準的な工程にしたがって調製する(Maniatisら、分子クローニング :実験室ニュアル(Molecular Cloning:A Laboratory Manual)」cold Spring Har bor Laboratory刊、cold Spring Harbor,NY.最新版、この文献は参照により本明 細書に含まれる)。DNAフラグメントをベクターに連結しようとする場合には 、ベクターを先ず適切な制限エンドヌクレアーゼで切断することによって直線化 する。この直線化ベクターを続いてアルカリホスファターゼまたはウシ腸管ホス ファターゼで処理することができる。ホスファターゼ処理は連結工程時における ベクターの自己連結を防止する。 連結後、異種遺伝子を挿入したベクターで適切な宿主細胞を形質転換させる。 適切な原核ホスト細胞には、大腸菌JM101株、大腸菌K12の294株(AT CC No.31446)、大腸菌W3110株(ATCC No.27325)、大腸菌X1776(ATCC No.31537)、大腸菌XL−1Blue(Strategene)、および大腸菌Bが含まれ るが、多くの他の大腸菌株(例えばHB101、NM522、NM538、MN 539)並びに多くの他の原核細胞種および属も同様に用いることが できる。上記に挙げた大腸菌の他に、杆菌(例えば枯草菌)、他の腸内細菌科( 例えばネズミチフス菌または霊菌)および種々のシュードモナスの種も全てホス トとして用いることができる。 原核細胞の形質転換は塩化カルシウムまたは当業者に周知の他の方法によって 容易に達成できる。電気穿孔(Neumannら、EMBO J.,1:841(1982))もまたこれらの 細胞の形質転換に用いることができる。形質転換細胞は抗生物質中で増殖させる ことによって選択される。この抗生物質は、通常はテトラサイクリン(tet) たはアンピシリン(amp)で、形質転換細胞はベクター上のtetおよび/ま たはamp耐性遺伝子のために耐性となっている。 形質転換細胞の選別後、これらの細胞を培養で増殖させ、続いてプラスミドD NA(または挿入された外来遺伝子を含む他のベクター)を分離する。プラスミ ドDNAは当技術分野で既知の方法を用いて分離できる。この精製プラスミドD NAを続いて制限地図作成および/またはDNAの配列決定によって分析する。 上記に概略した工程に続いて、哺乳類細胞株、例えばミエローマ(P3−65 3)、ハイブリドーマ(SP2/0)、チャイニーズハムスター卵巣(CHO) 、およびミドリザル腎(COSI)およびネズミ線維芽細胞(L492)がペプ チド発現に適したホスト細胞である。これらの”哺乳類”ベクターはプロモータ 、エンハンサー、ポリアデニル化シグナル、シグナル配列および選択可能マーカ ー、例えばジェネティシン(ネオマイシン耐性)、ミコフェノール酸(キサンチ ングアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ)またはヒスチジノール(ヒスチ ジノールデヒドロゲナーゼ)を含むことができる。 哺乳類ホスト細胞で使用する適切なプロモーターには、Igカッパ、Igガン マ、サイトメガロウイルス(CMV)極初期、ラウス肉腫ウイルス(RSV)、 シミアンウイルス40(SV40)初期、マウス乳癌(MMTV)ウイルスおよ びメタロチオネインが含まれるが、これらに限定されるものではない。適切なエ ンハンサーには、Igカッパ、Ig重鎖、CMV初期およびSV40が含まれる が、これらに限定されるものではない。適切なポリアデニル化配列にはIgカッ パ、Ig重鎖およびヒト成長ホルモン(HGH)が含まれる。 ベクターがバキュロウイルスの場合、適切なプロモータおよびエンハンサー配 列にはAcMGPVポリヘドリン、AcMGPVETLおよびAcMGPVp1 0配列が含まれるが、これらに限定されない。特に適切なポリアデニル化シグナ ルはポリヘドリンAcMGPVである。Igカッパ、Ig重鎖およびAcMGP Vは適切なシグナル配列の例である。これらのベクターは、とりわけ以下の昆虫 細胞株(SF9、SF21およびHigh5)で有用である。 また別には、ペプチドを酵母株、例えばPS23−6A、W301−18A、 LL20、D234−3、INVSC1、INVSC2、YJJ337で発現さ せることができる。プロモータおよびエンハンサー配列、例えばgallおよび pEFT−1が有用である。Vra−4はまた適切なエンハンサー配列を提供す る。機能的な”複製開始点”として有用な配列にはars1および2μ環状プラ スミドが含まれる。 本発明は、BGP−AもしくはMGP−Aペプチドまたはそのフラグメントと 免疫反応する抗体を含む。個々の単クローン性抗体調製物のみならず、本質的に 異なるエピトープ特異性を有する混合単クローン性抗体から成る抗体群もともに 提供される。単クローン性抗体は当該タンパクのフラグメントを含む抗原から当 業者に周知の方法によって作製される(Kohlerら、Nature,256:495(1975))。抗B GP−Aまたは抗MGP−A抗体は当技術分野で慣用的な方法によって作製でき る。例えば、多クローン性抗血清は適切な動物、例えばウサギ、ネズミまたはラ ットで作製できる。BGP−AまたはMGP−Aペプチドは合成によって得られ たものでも天然に得られたものでも、動物を免疫するために用いることができる 。免疫原は当業者に周知の手段で動物を免疫するために用いることができる。血 清サンプルは抗BGP−Aまたは抗MGP−A力価が適切になるまで採取する。 抗血清の種々の分画、例えばIgGを当技術分野で周知の手段によって分離する ことができる。また別には、BGP-AまたはMGP−A免疫原はまた当技術分 野で周知の手段によって単クローン性抗体を得るために用いることができる(Ha rlowら、「抗体:実験室マニュアル(Antibodies:A Laboratory Manual)」、Cold Springs Harbor Laboratory刊(1988)を例えば参照のこと)。 抗BGP−Aまたは抗MGP−A抗体は、生物学的サンプル(例えば組織サン プル)中のBGP−AまたはMGP−Aの存在を検出するために用いることがで きる。適切な検出可能二次抗体を用いて視覚化して、BGP−AまたはMGP− Aに結合した一次抗体を特定することができる。検出手段には、放射性ヌクレオ チド、酵素基質(例えばペルオキシダーゼ)の使用が含まれる。例えば、抗BG P−Aが標準的方法で作製され、ウシの骨髄調製物(細胞学的サンプル)を染色 することが示された。特に顆粒球(例えば好酸球)がBNP−Aについて強く染 色された。 本発明で用いられる”抗体”という用語は、完全な分子とともにエピトープ決 定基に結合できるそのフラグメント(例えばFab、Fab’、F(ab')2、 およびFv)を含む。これらの抗体フラグメントはその抗原またはレセプターと 選択的に結合する能力を保持し、以下のように定義される: (1)Fab:抗体分子の1価の抗原結合フラグメントを含むフラグメント、F abフラグメントは完全な抗体を酵素パパインで消化して、完全な1つの軽鎖お よび1つの重鎖の部分を生じ作製される; (2)Fab’:抗体分子のフラグメント、Fab’は完全な抗体をペプシンで 処理し、続いて還元し、完全な軽鎖と重鎖の部分を生じることによって得られる 。抗体分子1つにつき2つのFab’フラグメントが得られる; (3)(Fab')2:完全な抗体を酵素ペプシンで処理し、その後還元を行わない で得られる抗体フラグメントである。F(ab')2は、2つのジスルフィド結合に よって結合された2つのFab’フラグメントの二量体である; (4)Fv:軽鎖の可変領域および重鎖の可変領域を含み、2つの鎖として発現 される遺伝子工学的に作製されたフラグメントと定義される;および (5)一本鎖抗体(”SCA”):軽鎖の可変領域、重鎖の可変領域を含み、こ れらが遺伝子的に単一鎖分子として適切なペプチドリンカーによって連結されて いる遺伝子工学的に作製された分子と定義される。 これらのフラグメントを作製する方法は当技術分野で知られている(Harlow & Lane,「抗体:実験室マニュアル(Antibodies:A Laboratory Manual)」、Cold S pring Harbor Laboratory刊、ニューヨーク、最新版:この文献は参照により本 明細書に含まれる)。 本発明で用いられるように、”エピトープ”という用語は、抗体のパラトープ が結合する抗原上の一切の抗原決定基を意味する。エピトープ決定基は通常は分 子の化学的に活性な表面基(例えばアミノ酸または糖の側鎖)から成り、通常特 異的な三次元構造特性とともに特異的な荷電特性を有する。 必要な場合には、多クローン性または単クローン性抗体は、例えばそれに対し て抗体を作製したペプチドを結合させたマトリックスに結合させ、それを溶出さ せることによってさらに精製することができる。当業者は多クローン性抗体と同 様単クローン性抗体の精製および/または濃縮のために免疫学分野において一般 的な種々の技術(Coliganら、ユニット9、「免疫学の最新プロトコル(Current P rotocols in Immunology)」、Wiley Interscience刊、最新版:この文献は参照 により本明細書に含まれる)について習熟しているであろう。 エピトープを模倣する単クローン性抗体を作製するために抗イディオタイプ技 術を用いることもまた可能である。例えば、第一の単クローン性抗体に対して作 製した抗イディオタイプ単クローン性抗体は、第一の単クローン性抗体が結合す るエピトープに非常に相似度の高い高可変領域の結合ドメインを有する。 ”精製抗体”という語句は、当該抗体に自然の状態で付随しているタンパクお よび天然に存在する有機分子を含まない、少なくとも60重量%の抗体を意味す る。好ましくは当該調製物は少なくとも75重量%、より好ましくは90重量% 、さらに最も好ましくは少なくとも99重量%抗体(例えば抗BGP−A特異的 抗体)である。精製抗体は、例えば組換えによって作製したタンパクまたは保存 モチーフペプチドおよび標準的技術を用いてアフィニティークロマトグラフィー によって得ることができる。本発明は、完全な単クローン性または多クローン性 抗体だけでなく、免疫学的に活性な抗体フラグメント(例えばFab、Fab’ または(Fab')2フラグメント)または遺伝子工学によって作製したFvフラグ メント(Landerら、米国特許第4946788号)も利用することができる。 ”特異的に結合する”とは、特定のタンパクを認識し結合する抗体(例えば抗 BGP−A特異的抗体または抗MGP−A特異的抗体)を指し、これは、当然タ ンパクが含まれるサンプル中の他の分子を実質的に認識せず、さらにそれらと結 合しない。 本発明の組成物は多くの微生物(例えばカビ、細菌(グラム陽性および陰性の 両方)、原虫およびウイルス)に対して活性を有することは理解されるべきであ る。種々の組成物は種々の生物に対して様々な程度の活性を有するであろう。本 発明のペプチドはまた、細菌による分解からタンパクを保護する保存料として作 用させるために該タンパクと混合することができる。また別には、本ペプチドま たは組成物は、多くの製剤形で(例えばコンタクトレンズ溶液、軟膏、シャンプ ー、医薬、食品など)保存料および消毒薬として用いることができる。組成物中 に用いられるペプチドの量は、他の成分の性状、どの程度の保護が必要とされる か、さらに組成物の使用目的にしたがって変動するであろう。 好ましい実施態様では、治療量の本発明の抗微生物ペプチドの投与が提供され る。本明細書に開示した1つまたは2つ以上のペプチドは、単独または脂質ファ シクル調製物として抗真菌剤としての有用性を有するであろう。後者のアプロー チは、非ペプチド抗真菌剤アンホテリシンとともに用いられて成功した。個々の 応用は標的とされる病原体に左右される。例えば、エイズ患者の粘膜皮膚の真菌 疾患の一般的原因である鵞口瘡カンジダ(C.albicans、これはいくつかのβ−デ ィフェンシンに極めて高い感受性を有する)は、BGP−AまたはMGP−Aを 基にした治療薬によって、または現在用いられている第一線の薬剤と併用してこ のような患者でより効果的に制御することができるであろう。同様にBGP−A またはMGP−Aは獣医用医薬として用いることができる。本発明の治療薬とし ての利点の1つは、当該ペプチドの免疫原性が低いということである。 天然の供給源から精製されようと合成であろう、BGP−AまたはMGP−A は、治療の必要のある対象者に経口投与を含む種々の手段によって投与すること ができる。経口投与では、好ましくは胃の中での遊離を避けるために遅放性型製 剤である。また別には、これらは鼻胃保温また腹腔カテーテルによって投与する ことができる。BGP−AまたはMGP−Aの個々のペプチドは単独で投与する か、または組み合わせたものを同時にもしくは連続して投与するか、さらには他 の抗微生物組成物と併用して投与することもできる。 さらに、本発明はヒトの細菌または真菌の感染を治療する医薬組成物を提供す る。この医薬組成物は、ヒトの細菌および真菌の感染を治療するために有効な量 の本発明の精製ペプチドおよび医薬的に許容できる担体を含む。 細菌の増殖を抑制する本発明の方法には、併用治療または相助治療のためのさ らなる抗生物質の添加が含まれる。投与される適切な抗生物質は、典型的には細 菌の感受性(例えばグラム陰性であるかまたはグラム陽性であるか)に左右され 、当業者は容易に識別することができるであろう。本発明のペプチドとの相助治 療に有用な抗生物質の具体的な種類の例には、アミノグリコシド系(例えばトブ ラマイシン)、ペニシリン系(例えばピペラリシン)、セファロスポリン系(例 えばセフタジジム)、フルオロキノロン系(例えばシプロフロキサシン)、カル ベペネム系(例えばイミペネム)、テトラサイクリン系およびマクロライド系( 例えばエリスロマイシンおよびクラリスロマイシン)が含まれる。細菌の増殖を 抑制する本発明の方法には、併用治療または相助治療のためのさらなる抗生物質 の添加が含まれる。投与される適切な抗生物質は、典型的には細菌の感受性(例 えばグラム陰性であるかまたはグラム陽性であるか)に左右され、当業者は容易 に識別することができるであろう。上記の抗生物質の他に、典型的な抗生物質に は、アミノグリコシド系(アミカシン、ゲンタマイシン、カナマイシン、ネチル ミシン、トブラマイシン、ストレプトマイシン、アジスロマイシン、クラリスロ マイシン、エリスロマイシン、エリスロマイシンエストレート/エチルスクシネ ート/グルセプテート/ラクトビオネート/ステアレート)、ペニシリンのよう なβ−ラクタム系(例えばペニシリンG、ペニシリンV、メチシリン、ナフシリ ン、オキサシリン、クロキサシリン、ジクロキサシリン、アンピシリン、アモキ シシリン、チカルシリン、カルベニシリン、メズロシリン、アズロシリンおよび ピペラシリン)、またはセファロスポリン系(例えばセファロシン、セファゾリ ン、セファクロル、セファマンドール、セフォキシチン、セフロキシム、セフォ ニシド、セフメタゾール、セフォテタン、セフプロジル、ロラカルベフ、セフェ タメト、セフォペラゾン、セフォタキシム、セフチゾキシム、セフトリアキソン 、セフタジジム、セフェピム、セフィキシム、セフポドキシムおよびセフスロジ ン)が含まれる。他の種類の抗生物質には、例えばカルバペネム系(例えばイミ ペネム)、モノバクタム系(例えばアズトレオナム)、キノロン系(例えばフレ ロキサシン、ナリジキシン酸、ノルフロキサシン、シプロフロキサシン、オフロ キサシン、エノキサシン、ロメフロキサシンおよびシノキサシン)、テトラサイ クリ ン系(例えばドキシサイクリン、ミノサイクリン、テトラサイクリン)およびグ リコペプチド系(例えばバンコマイシン、テイコプラニン)が含まれる。他の抗 生物質には、クロラムフェニコール、クリンダマイシン、トリメトプリム、スル ファメトキサゾール、ニトロフラントイン、リファンピンおよびムピロシンが含 まれる。 本発明のある種の実施態様では、可溶性タンパクの処理はサイズ排除クロマト グラフィー、イオン交換クロマトグラフィーまたは逆相、高速、液体クロマトグ ラフィーを含む。しかしながら、ペプチド精製のための可溶性タンパクの処理は 、当業者に既知の多くの方法によって達成できることは当業者には理解されよう (それらは全て本発明の意図するところである)。さらに、本発明の実施態様の 1つでは、顆粒回収のための顆粒球の処理は密度勾配遠心沈殿を含む。 本発明はまた、細菌または真菌を殺すために有効量の精製ペプチドおよび適切 な担体を含む組成物を提供する。そのような組成物は、細菌または真菌と戦うた めに多くの態様で、例えば、当技術分野で周知の担体を用いて家事用または実験 室用抗微生物製剤として使用することができる。 本発明の組成物は、局所適用に適した生理学的に許容できる担体中に取り込ま れたBGP−A、BGP−A−アミド、MGP−AまたはMGP−A−アミドを 単独または併用した状態で含む。当該組成物は、約10ug/mlから2000 ug/ml、好ましくは50ug/mlから500ug/mlを含む。担体の特 質は適用しようとする領域にしたがって変わる。皮膚に適用する場合は、以下を 含む適切な基剤を含むクリームまたは軟膏基剤が好ましい:ラノリン、シルバデ ン(商標)(Sivadene(商標),Marion;特に火傷の治療用)、アクアフォア( 商標)(Duke Laboratories,サウスノーウォーク、コネチカット)など。天然 または合成包帯および他の創傷用包帯にBGP−A、BGP−A−アミド、MG P−AまたはMGP−A−アミドペプチドを取り込ませて創傷を当該ペプチドに 持続的に曝露させることもまた可能であろう。エアロゾル用アプリケーターでも また本発明を使用することができる。 本ペプチドが抗微生物剤として用いられる場合、それらは、種々の塩および緩 衝液を含む緩衝水性媒体中で製剤化できる。塩はほとんどの場合についてアルカ リおよびアルカリ土類のハロゲン化物、燐酸化物および硫酸塩、例えば塩化ナト リウム、塩化カリウムまたは硫酸ナトリウムであろう。種々の緩衝液、例えばク エン酸、燐酸、HEPES、トリスなどが、治療を受けるホストにとってそのよ うな緩衝液が生理学的に許容できる程度で用いられる。 当該化合物がその後溶液としての使用のために凍結乾燥粉末として製剤化され る場合は、種々の賦形剤または他の添加物を用いることができる。賦形剤には種 々のポリオール、不活性粉末または他の膨張剤が含まれるであろう。 製剤およびホストの特質にしたがって、本化合物は種々の態様で投与すること ができる。製剤は局所的に注射によって(例えば静脈内、腹腔内、鼻咽頭内など )適用できる。 本発明の別の特徴では、殺微生物的に有効な量の本発明の精製ペプチドおよび 適切な担体を含む組成物もしくは医薬組成物または医薬的に許容できる担体とし て、さらに洗剤を含むことができる。そのようなペプチド組成物への洗剤の添加 は、本発明の新規ペプチドの抗菌、抗ウイルス、抗真菌特性を強化するために有 用である。適切な何れの洗剤も用いることができるが、現時点で好ましい洗剤は 非イオン性洗剤、例えばトゥイーン20または1%NP40である。 本発明はまた、ヒトの微生物、細菌、ウイルスまたは真菌の感染を治療する医 薬製剤または組成物を提供する。当該製剤または組成物は、本発明の精製ペプチ ドまたは、ヒトの微生物、細菌、ウイルスもしくは真菌感染の治療に有効な量の ペプチドを、医薬的に許容できるリポソームまたは他の配送用輸送体に取り込み 配送することができる遺伝子伝達および遺伝子発現ベクターを含む。 ”製剤”とは、遺伝子伝達および遺伝子発現の能力を有する組成物を指し、こ れはヌクレオチド配列を標的細胞に(または直接標的細胞内に)配送することが でき、その結果、ヌクレオチド配列を含む製剤が標的細胞の最外側膜の細胞質側 に取り込まれ、遺伝子発現を達成して検出可能レベルの配送ヌクレオチド配列の 遺伝子発現が標的細胞で生じる。より好ましくは、細胞膜の細胞質側に配送され た後、エンドソーム内分解または溶解性分解を受けることなく、検出可能レベル の配送ヌクレオチド配列の遺伝子発現が標的細胞で生じるように遺伝子発現を達 成することができる機能的状態で、標的細胞の核内に続いて輸送される。標的細 胞内部の発現レベルの遺伝子またはヌクレオチド配列は、一定期間の間、細胞内 のヌクレオチド生成物が生物学的に有益な有効量の遺伝子生成物を提供できるよ うな量で、または機能的に有益な生物学的効果を提供できるような量で遺伝子発 現を提供することができる。本明細書で用いられるように、製剤という用語は以 下の例を指すが、しかしながら(絶対的にも暗示的にも)それらに限定されない: (1)正味の特性または正味の荷電が陽イオン、陰イオンまたは中性であるリポ ソームまたはリポソーム試薬またはリポソーム組成物。;(2)多価陽イオンと リガンドとともにイオン的に複合体を形成するDNA、核酸または核酸発現ベク ター。複合体形成の結果、〔DNA+多価陽イオン+リガンド〕組成物として標 的細胞の細胞表面レセプターにリガンドを介して結合した後、標的細胞内にエン ドサイトーシスによって取り込まれ、続いてDNAがリガンドと多価陽イオンと の結合から解離し、その後の発現のために機能的な状態で細胞の核に配送される ようなもの。当業者は、例えば以下のような作用をもつペプチド配列を含む、組 成物における種々の改変を考案することができよう:(a)標的細胞に取り込ま れた後、組成物がリソソーム小胞から離れさせておくことにより、エンドソーム による溶解から組成物を保護する作用か、または(b)核酸に付きそって核エン ベロープの穴を通り細胞の核内に入り、核に標的を集中させる薬剤の作用。以前 に報告された同様な試薬はアシアロ糖タンパクーポリリジン共役物である(Wuら 、J.Biol.Chem.,262:14621(1988);Wuら、J.Biol.Chem.,264:16985(1989)) 。;(3)裸の核酸;(4)圧縮核酸または圧縮試薬;または(5)微量注入で きるプラスミドまたは裸の核酸(Wolffら、Science,247:1465(1990));(6)ウイ ルスまたはレトロウイルスベクター組成物中の核酸;および(7)コロイド分散 液(Felgnerら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA,84:7413(1987);Onoら、Neuroscie nce Lett.,117:259(1990);Brighamら、Am.J.Med.,Sci.,298:278(1989);Staub inger & Papahadjopoulos,Meth.Enz.,101:512(1983))。ヌクレオチド配列を 標的細胞に配送する他の組成物が可能なことは、当業者には理解されよう。 医薬的に許容できる何れのリポソームも本発明のペプチドの輸送体として用い ることができることは当業者には容易に理解されよう。そのようなリポソーム組 成物は、上記でより詳細に考察した本発明の他の組成物の活性と同様に多くの微 生物に対抗する活性を有する。さらに、これらの組成物は、上記でまたより詳し く考察したような慣用的で周知の種々の方法で投与することができる。 本明細書で用いられる“治療的に有効”とは、医薬的に許容できる担体中の製 剤、組成物または試薬の量を指し、それはそのような治療を受けた患者または動 物の状態を改善するために十分な量である。“改善する”とは、治療を受ける対 象者の病的状態または疾患の有害な作用を減少させることを意味する。本発明の 主体は好ましくはヒトであるが、何れの動物も本発明の方法で治療することがで きることは想像に難くない。”調節する”という用語は、医薬的に許容できる担 体と組み合わせて抗微生物活性を発現、または機能を、強化し、抑制し、変化ま たは改変させることを意味する。 医薬的に許容できる投与用担体調製物は、滅菌されたまたは水性もしくは非水 性溶液、懸濁液および乳濁液が含まれる。非水性溶媒の例は、プロピレングリコ ール、ポリエチレングリコール、植物油(例えばオリーブ油)および注射可能有 機エステル(例えばオレイン酸エチル)である。水性担体は水、アルコール/水 溶液、乳濁液または懸濁液(食塩水および緩衝媒体を含む)を含む。非経口用輸 送体としては、塩化ナトリウム溶液、リンゲルデキストロース、デキストロース および塩化ナトリウム、乳酸リンゲル液または固定油を含む。活性な治療成分は しばしば、医薬的に許容でき、活性成分と適合する賦形剤と混合される。適切な 賦形剤は、水、食塩水、デキストロース、グリセロールおよびエタノールまたは それらの組合せを含む。静脈内用輸送体には、液体および栄養補充液、電解質補 充液(例えばリンゲルデキストロースを基にしたもの)などが含まれる。保存料 および他の添加剤(例えば抗微生物剤、抗酸化剤、キレート剤および不活性ガス など)もまた含むことができる。 本発明に含まれる治療のための別のアプローチは、通常の投与技術(例えば局 所注射、吸入または全身投与があるが、これらに限らない)のいずれかによって 試薬または組成物を微生物、細菌、ウイルスまたは真菌感染者に直接投与するこ とを含む。試薬、製剤または組成物はまた、本明細書に記載するいずれかの方法 によって特定の細胞またはレセプターに集中させることができる。微生物、細菌 、 ウイルスまたは真菌疾患を調節する試薬、製剤または組成物の実際の投与量は、 生物体の大きさおよび健康状態を含む多くの因子に左右されるが、当業者は、使 用する適切な投与量を決定するために、臨床投与量を決定するための方法および 技術を述べた下記の教示を利用することができる(B.Spilker,「臨床研究および プロトコル作成の手引(Guide to Clinical Studies and Developing Protocols )」、Raven Press Books,Ltd.,刊、ニューヨーク(1984)、pp.7-13,54-60;B.Spil ker,「臨床試験の手引(Guide to Clinical Trials)」、Raven Press Ltd.,刊、 ニューヨーク(1991)、pp.93-101;C.Craig & R.Stitzel編、「最新薬理学(Moder n Pharmacology)」、第2版、Little Brown & Co.,ボストン(1986)、pp.127-33; T.Speight編、「アベリーの薬剤治療:臨床薬理学と治療の原理と実際(Avery's Dr ug Treatment:Principles and Practice of Clinical Pharmacology and Therapeutics)」、第3版、Williams & Wilkins刊、バルチモア(1987)、pp.50 -56;R.Tallarida,R.Raffa & P.McGonigle,「総合薬理学の原理(Principles in General Pharmacology)」、Springer-Verlag刊、ニューヨーク(1988)、pp.18-20) )。然し、一般には約0.1mg/kgから1000mg/kg、より具体的に は約1.0mg/kgから500mg/kg、好ましくは約10mg/kgから 100mg/kgの範囲の包括的最終濃度が、医薬的に許容できるいずれかの担 体とともに成人に一日につき投与される。 本発明のペプチドはまたLPS結合疾患の治療に用いることができる。LPS 関連疾患について、LPS関連疾患(例えば内毒素血症、敗血症)治療の場合に 本明細書で用いられる“治療的に有効な量”という用語は、対象者のLPSに対 する反応を減少させ、さらにLPS関連疾患(例えば敗血症)の症状を減少させ るために十分なBGP−AまたはMGP−Aペプチドの量を指す。“治療的に有 効”という用語はしたがって、臨床的に顕著なLPSの血漿レベルの増加を防止 するために十分なBGP−AまたはMGP−Aペプチド量、好ましくは少なくと も50%減少、より好ましくは90%減少させるために十分なBGP−Aまたは MGP−Aペプチド量を含む。BGP−AまたはMGP−A投与の服用量範囲は 所望の効果を生じるために十分に大きいものである。一般に服用量は、年令、健 康状態、性別、および細菌または本明細書で述べたような他の生物体による患者 の感染の程度によって変動し、当業者はこれを決定することができる。服用量は いずれかの禁忌に際して個々の医師によって調節される。いずれの場合にも治療 の有効性は、患者のLPSまたはLPS関連分子(例えば腫瘍壊死因子(TNF)) のレベルをモニターすることによって決定できる。血清LPSおよびTNFレベ ルの減少は、LPS関連疾患の軽減と正の相関性を示す。 また別の実施態様では、本発明は、食物の保存料としてまたは潜在的病原体を 排除する目的で食品を処理するために用いることができる。後者の用途は、重篤 なヒトの疾患を引き起こす腸の病原体に関する重要な問題を抱える魚および家禽 産業を標的とするであろう。別の実施態様では、BGP−AまたはMGP−Aは 、微生物の夾雑を排除しなければならない一切の製品で使用する消毒剤として用 いることができる。また別の実施態様では、BGP−AまたはMGP−Aは、食 用収穫物のための抗微生物剤として(収穫後腐敗を減少させる製剤として、また はホストの抵抗性を強化するために遺伝子伝達により発現させる製剤として)用 いることができる。当該ペプチドの抗生物質特性、抗微生物、抗ウイルス特性の ゆえに、それらは、微生物またはウイルス汚染を受けやすい物質の保存料または 消毒剤としてもまた用いることができる。本発明のBGP−AまたはMGP−A ペプチドは、広い抗菌スペクトルをもつ抗微生物剤として種々の特定の応用に向 けて利用できる。そのような応用には、(サルモネラ、エルジニア、赤痢菌を含 む生物に対する)加工食品の保存料として単独または抗菌食品添加物(例えばリ ゾチーム)と組み合わせて使用する当該ペプチドの使用;(シュードモナス、ス トレプトコッカスに対する)局所剤として、さらに臭い発生微生物(ミクロコッ カス)を殺すための当該ペプチドの使用が含まれる。上記の応用について本発明 のペプチドの相対的有効性は、これらペプチドに対するいずれかの生物体の感受 性を決定することによって当業者は容易に決定できる。 微生物の増殖の維持が可能な環境における微生物の増殖の殺微生物的抑制また は静微生物的抑制の方法として、当該装置または無形の対象物に殺微生物的また は静微生物的に有効な量のペプチドを与えることによって、微生物の増殖を望ま ない装置または無形の対象物に当該ペプチドを取り込ませることもまた可能であ る。そのような装置または対象物には、リネン、布、プラスチック、移植装置、 (例えば心臓のペースメーカー、外科用ステント)、表面または貯蔵容器が含ま れるが、これらに限定されない。被覆は、非特異的吸収または共有結合による付 着によって達成できる。 実施例 以下の実施例は、本発明を説明するためであり、(明瞭であれ暗示的であれ) いかなる態様においても本発明を制限するものと解してはならない。それらは代 表的な使用例であるが、一方、当業者に既知の他の方法または技術も代替として 用いることができる。 材料および方法 ウシ好中球 多形核白血球(PMN)を1リットルの新鮮なクエン酸加ウシ血液から精製し た。37℃、700×gで40分沈降させた後、赤血球カラムを7秒間低張溶解 に付し、その後3×リン酸緩衝食塩水を用いて等張に戻した。続いて白血球に富 む浮遊液を120×g(4℃、15分)で沈降させた。この操作を1回または2 回繰り返して残留赤血球を溶解させた。血球計算法および鑑別計測によって定量 するために適量を取り出した。この工程で得られた調製物は、全血1リットルに つき平均4×109個の細胞を含み、そのうちの97±3%が好中球であった。 調製物を2mMのジイソプロピルフルオロホスフェート(DFP)で処理した。 続いて好中球調製物を20分4℃に冷却し、パー・ボンブ(Parr bomb)(N.Bor rregaardら、J.Cell Biol.,97:52-61(1983))で窒素空洞現象によって破壊した。 空洞化物を800×gで10分4℃で遠心沈殿し、顆粒含有上清を採集した。顆 粒は27000×gで40分遠心して集め、−80℃で保存した。 PMN顆粒抽出物 1×109個の細胞由来分あたり5mlの氷冷10%酢酸を用い、1〜5×1 010PMNから得た凍結顆粒調製物を抽出した。氷上で18時間攪拌した後、懸 濁液を27000×gで20分、4℃で遠心して清澄にし、この上清を凍結乾燥 し−70℃で保存した。 サイズ排除クロマトグラフィー 凍結乾燥顆粒抽出物を10%酢酸で約1×109個細胞由来分/mlの濃度で 溶解し、遠心によって清澄にして、5%酢酸中で平衡化させたバイオゲルP−6 0の4.8×110cmカラムに載せた。溶出速度2cm/時間で8℃でカラム に液を流し、280nmで連続的にモニターしながら15mlの分画を採集した 。 逆相HPLC(RP−HPLC) 1×25cmのバイダック(Vydac)C−18カラムでウォーター(Waters)51 0二元系を用いてRP−HPLCによって、サイズ排除カラムから溶出した低分 子量成分をさらに分離した。水および0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)また は0.13%ヘプタフルオロ酪酸(HFBA)を含むアセトニトリルを勾配溶出 に用いた。精製ペプチドを凍結乾燥し、0.01%酢酸に100〜500μg/ mlで溶解して−70℃で保存した。 ポリアクリルアミドゲル電気泳動 ドデシル硫酸ナトリウム(SDS;14)および酸−尿素(M.E.Selstedら、An al.Biochem.,155:270-274(1986))ゲル電気泳動を用いて、前述のように分子の質 量および/またはタンパク調製物の純度を概算した(M.E.Selstedら、Infect.Imm un.,45:150-154(1984))。 アミノ酸分析 天然および過ギ酸酸化、または還元およびアルキル化サンプルの6N塩酸水解 物で各ペプチドのアミノ酸組成を決定した(B.A.Bidlingmeyerら、J.Chromatog r.,336:93-104(1984))。トリプトファン含有量は、配列分析およびエデルホック (Edelhoch)の方法(H.Edelhoch,Biochem.,6:1948-1954))によりベックマン(Be ckmann)DU60分光光度計を用いて分光測定によって決定した。 配列分析 配列分析のために精製BGP−Aを自動エドマン配列分析に付した。自動配列 分析は、オンラインでPTH−アミノ酸分析を行うアプライドバイオシステム4 75A装置で実施した。配列は、一次構造の当該アミノ酸組成との比較およびc DNAクローニングによって確認した。 ペプチド合成 BGP−A−アミドおよびMGP−A−アミドは、30分の結合時間で標準的 なFmoc/BOP/HOBt/NMM活性化によってミリポア9050自動合 成装置で0.4mmolスケールで合成した。遊離酸ペプチドのための出発樹脂はF moc−L−バリン−PEG−PS(Millipore)で、ペプチドアミドのためには 出発樹脂はFmoc−PAL−PEG−PSであった(G.Baranyら、Intercept. ,R.Epton,Andover,イギリス(1992)、pp.29-38:R.J.Van Abelら、Int.J.Peptid e Proteinへの投稿者は掲載拒絶を撤回するように求めている、45:401-409(1995 ))。側鎖保護基は、アルギニンにはPmc、グルタミンおよびヒスチジンにはト リチル、リジンにはtBoc、およびチロシンにはtBuであった。Fmocの 脱保護は2%ピペリジンおよび2%のDBUを用い15分をかけた。トリプトフ ァンおよびイソロイシンには二重共役を施した。チェーンアッセンブリーに続い て、樹脂を切断し試薬K(82.5%TFA、5%フェノール、5%チオアニソ ール、5%の水おび2.5%エタンジチオール)で4時間脱保護した。ペプチド 溶液を酢酸で30%にしてジクロロメタンで抽出し、水相を凍結乾燥した。精製 は、0.1%TFAおよび1分につき0.33%で展開したアセトニトリル直線 勾配を用いて22.5×250mm調製バイダックC−18カラムでRP−HP LCによって実施した。精製ペプチドをアミノ酸分析、酸−尿素ゲル電気泳動お よび分析用RP−HPLCで解析した。 cDNA分離と性状決定 BGP−A:コムチンンスキーとサッキーの酸グアニジニウムチオシアネート −フェノール抽出法(P.Chomczynskiら、Analyt.Biochem.,162:156-159(1987))を 用いてウシの骨髄から全RNAを分離した。続いて骨髄全RNA(1mg)をニ ワトリ逆転写酵素を用いて、製造元の指示にしたがってcDNA第一鎖を合成し た(5’−RACEシステム:Life Technologies,Gaithersburg,メリーランド) 。このcDNAを3’−RACEのための鋳型として用いた。このシステムでは 、縮退遺伝子特異的プライマーがオリゴ(dT)15−アンカープライマーと組み 合わせて使用され、BGP−AcDNAの3’末端を生じる。PCR増幅は以下 のサイクルパラメーターを用いて実施した:95℃、1分;55℃、1分;72 ℃、1分で35サイクル。5’RACEは、第一の鎖のcDNAのテールをター ミナルトランスフェラーゼによって付加したこと、および種々の遺伝子特異的プ ライマー並びにアンカープライマーを用いたことを除いて同様な態様で実施した 。P CR増幅RACE生成物をサブクローニングし、以前に記載されたように配列を 決定した(N.Y.Yountら、J.Immunol.,155:4476-4484(1995))。BGP−AcDN Aの5’および3’末端が判明するや、完全な長さのBGP−A配列に対応する PCR生成物を作製して配列分析によって性状を調べることができた。 ネズミの骨髄の全RNAおよびcDNA第一鎖をBGP−Aの場合のように生 成した。続いて2つの遺伝子特異的プライマーを用いて、BGP−Aホモログに 対応する配列をPCRで増幅した。この配列をサブクローニングして上記のよう に配列決定を実施した。 抗微生物アッセイ 以前に述べたように、殺微生物懸濁液アッセイで標的生物として大腸菌ML3 5、黄色ブドウ球菌502A、鵞口瘡カンジダ(C.albicans)およびカンジダ・ ネオフォルマンス(C.neoformans)を用いた(M.E.Selstedら、「遺伝子工学:原 理と方法(Genetic Engineering:Principles and Methods)」、J.K.Setlow,Pl enum Press刊、ニューヨーク(1993),pp.131-147)。 実施例1 BGP−Aの精製 ウシPMN顆粒の酸可溶性タンパクの以前の電気泳動分析では、これらの調製 物は、1000から200000Dのサイズのタンパク質群の複雑な混合物を含 むことが示された(M.E.Selstedら、J.Biol.Chem.,267:4292-4295(1992))。上記 の"材料と方法"の項で述べたように、1.3×1010の好中球に由来する顆粒に 富む分画の酢酸抽出物についてバイオゲルP60カラムでクロマトグラフィーを 実施した。約2×1010個の細胞由来分の酸可溶性顆粒タンパクをバイオゲルP 60で分画し、"材料と方法"の項で述べたように、1つに合わせた溶出分画の抗 菌活性をアッセイした。ピークEに対応する分画を凍結乾燥し、RP−HPLC による更なる精製を実施した。各ピーク(A−F、図1A)は黄色ブドウ球菌お よび大腸菌に対して殺菌活性を含んでいた。ピークFはもっぱら、インドリシジ ン、新規な13残基の抗生物質ペプチドアミド(M.E,Selstedら、J.Biol.Chem.,2 67:4292-4295))を含み、ピークEは少なくとも13のβ−ディフェンシンを含 んでいた。 ピークE分画を1つに合わせ、さらにHPLCで精製した。ピークEの合体分 画の1/10を、流速3.0ml/分で0.1%TFA/水(溶媒A)で平衡化 した1×25cmのバイダックC−18カラムに載せた。0.1%TFA(溶媒 B)を含むアセトニトリルの直線勾配(20%から45%)を0.33%/分の 速度で用いた。ファルマシア(Pharmacia)Frac−200分画採集装置のピー クカッティングモードを用いて分画を採集した。ピークE分画の最初のRP−H PLC精製によって複雑なクロマトグラムが得られた(図1B)。ここでは、酸 −尿素PAGEで調べたとき殆どのピークが2つまたは3つ以上のペプチドを含 んでいた。しかしながら、BGP−Aは、RP−HPLCクロマトグラフィーの 初期に実質的に純粋な単離ピーク(星印“*”で図1Bに表示)として溶出した 。最終的精製は2回目のRP−HPLCで得られた。 実施例2 BGP−Aのアミノ酸および配列分析 BGP−Aの組成はアミノ酸分析によって確定された(図2)。約5μgの精 製BGP−Aを、流速1.0ml/分の0.4×25cmのバイダックC−18 カラムに注入した。溶媒は図1Bについて上記で述べたものと同じである。勾配 条件:25分で10%Bから50%B。図2Bは精製BGP−Aの酸−尿素ゲル である。精製BGP−Aの2μgサンプルを12.5%の酸−尿素ポリアクリル アミドゲルに載せ、250Vで4時間電気泳動した(レーン2)。ウシ好中球顆 粒から得た粗酸抽出物の100μgサンプル(レーン1)を平行して流した。1 5%ホルマリンを含むクーマシーブルーで染色した。BGP−Aの吸収スキャン を300から200nmの間で実施し、チロシンとトリプトファン含有量の正確 な算定量が得られた(H.Edelhochら、Biochem.,6:1948-1954(1967))。自動配列分 析を2nmolのBGP−Aで実施した。反復配列分析によって平均≧90%が得ら れ、13残基全ての明瞭な割り当てが可能であった。BGP−Aの完全なアミノ 酸配列は以下の通りである: Tyr-Lys-Ile-Ile-Gln-Gln-Trp-Pro-His-Tyr-Arg-Arg-Val(配列番号:5、図6) BLASTアルゴリスム(S.F.Altschulら、J.Molec.Biol.,215:403-410(1990)) を用いたタンパク配列検索によって、GenBankデータベースには同様なアミノ 酸配列は存在しないことが明らかになった。 実施例3 BGP−AおよびBGP−A−アミドの合成 2つの合成BGP−A型をNα−Fmoc保護アミノ酸として集めた。(精製 ペプチドの酸−尿素ゲルパターンは図3に示す。)12.5%酸−尿素ゲルに2 −4μgの天然BGP−A(図3、レーン1)、合成BGP−A(図3、レーン 2)または合成BGP−A−アミド(図3、レーン3)を載せた。染色は図2で 述べた通りである。HPLC精製物質の収量は、遊離酸型について31.4%で カルボキサミド化型で22.1%であった。 実施例4 BGP−AcDNAクローンの分離と配列決定 完全な長さのBGP−AcDNAは長さが688ヌクレオチド(配列番号:2) で、ペプチドは190残基(配列番号:3)から成る21kD前駆体である。B GP−A前駆体の中で、最初の21残基のうち11残基が疎水性でシグナルペプ チドと推定される(Von Heijne,G.Eur.J.Biochem.,133:17-21(1983))。シグナ ルペプチドドメインの後には156残基を含む介在プロペプチドが続く。前駆体 の最後の13残基は成熟BGP−Aペプチド配列に対応する(配列番号:6)。 BGP−A前駆体が他のヌクレオチドまたはタンパク配列と相同であるか否か を決定するために、GenBankデータベースのブラスト検索を実施した。BGP− A配列と未知の組織に由来するネズミの腺癌から分離された部分的cDNA配列 との間にある程度の相同性が認められた。ネズミの腺癌とBGP−A配列に由来 するコンセンサスプライマーを用いて、マウス骨髄からBGP−A様配列をコー ドするcDNA(図5、配列番号:5)が分離された。この完全な長さのcDN Aは長さが679ヌクレオチド(配列番号:4)で、BGP−Aについて述べた ものと同様なシグナルプロペプチドドメインを含む前駆体を予想した(図5、配 列番号:5)。ネズミcDNAによって予想される成熟ペプチド配列は、BGP −Aと13残基のうち7残基で同一である(図6、配列番号:7)。この類似性 を基に、ネズミ骨髄cDNAから分離したこの配列をマウス顆粒球ペプチドA( MGP−A;図5;配列番号:5および図6;配列番号:7)と称する。実施例5 BGP−AおよびBGP−A−アミドの抗微生物活性 天然および合成BGP−A並びに合成BGP−A−アミドを黄色ブドウ球菌5 02A、大腸菌ML35、鵞口瘡カンジダおよびカンジダ・ネオフォルマンスに 対してそれらの殺微生物活性についてテストした。殺微生物懸濁アッセイ(M.E. Selstedら、「遺伝子工学:原理と方法(Genetic Engineering:Principles and Methods)」、J.K.Setlow,Plenum Press刊、ニューヨーク(1993)、pp.131-147) を用いて、各ペプチドを4種のテスト微生物に対して5〜100μg/mlの範 囲のペプチド濃度でテストした。3種のペプチド調製物の殺菌および殺真菌活性 は標準的な殺微生物アッセイを用いて評価した。微生物は対数増殖中期まで増殖 させ、採集して2×107CFU/mlで懸濁させた。保温混合物は1〜2×1 06CFU/ml、10mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.4)および濃度 が100μg/mlでのペプチドを含んでいた。37℃で1時間保温した後(カ ンジダ・ネオフォルマンスについては4時間の保温)、10倍段階希釈をトリプ チカーゼ大豆寒天(細菌)またはS.abaroudデキストロース寒天(真菌)に平板 培養して24〜48時間37℃で培養した。死滅はコロニー計測で定量し、保温 したペプチド濃度の関数としてプロットした。 図7に提示したデータは、1または4時間保温した後のコロニー形成単位の減 少によって測定したとき各ペプチドの用量依存活性を示した。これらのデータは 以下の事柄を明らかにした:1)BGP−Aは各微生物に対して殺微生物的であ った;2)合成BGP−Aおよび天然BGP−Aは能力が等しく、このことは、 天然のペプチド活性は精製化合物に因るもので、夾雑物質に因るものではないこ とを示唆する;3)BGP−Aのカルボキサミド型は、遊離カルボキシル型より も標的の殆どに対してはるかに強力である。 成熟ペプチドは、代表的なグラム陽性およびグラム陰性細菌並びに2つの酵母 型の真菌に対してインビトロで殺微生物的であった。天然のペプチドの抗微生物 活性は、合成BGP−Aが等しい死滅活性を有することを示すことによって立証 された。 実施例6 BGP−AおよびBGP−A−アミドのLPS疾患の治療活性 マクロファージのLPS誘発TNFに対する本発明のBGP、MGP、BGP −AおよびMGP−Aペプチドの作用を、標準的方法にしたがって当業者は決定 できる。例えば、マクロファージ細胞を細胞培養フラスコに播種し37℃、5% CO2で1週間培養することによって増殖させる。続いてマクロファージ細胞培 養液〔HEPES緩衝液含有ダルベッコウ改変イーグル培養液(Dulbecco'sModi fied Eagle Medium)450ml;2.4mM L−グルタミン3ml(400m M);ペニシリン/ストレプトマイシン3ml(ペニシリン104U/ml、スト レプトマイシン1mg/ml);および10%熱不活化ウシ胎児血清(FBS) 5Oml〕をフラスコから完全に除去する。細胞解離溶液10ml(Sigma)を 各フラスコに添加し、37℃で10分保温する。細胞をフラスコから取り出し、 マクロファージ細胞培養液で希釈し、約6分遠心する。細胞沈殿物を使用した培 養液/フラスコに再浮遊させる。100μlの細胞懸濁液を取り出し、400μ lのトリパンブルーに加えて血球計算盤を用いて細胞を数える。細胞懸濁液を1 ×106細胞/mlに希釈し、24穴(ウェル)培養プレートのウェルにつき1 mlの浮遊液を加える。24穴プレートを37℃で5%CO2下で一晩培養する 。 一晩培養した後、培養液を全てのウェルから吸引する。100μlの脂質多糖 類(LPS)を100ng/100μlで加える。BGP−AおよびMGP−A を個々のウェルに所望濃度/100μlで加える。マクロファージ細胞培養液を 最終容積1ml/ウェルで加える。プレートを37℃で5%CO2下で6時間保 温する。ウェルから上清を取り出し、4℃で保存する。無傷の細菌をウェルに直 接添加したウェルについては、0.2μmフィルター付きエッペンドルフ試験管 で5分遠心する。 続いて上清を細胞毒性L929アッセイに用いる。サンプルを96穴プレート に移す。50μlのTNF培養液を、第一列のウェルを除いて全てのプレートの 全ウェルに加える。10μlのネズミTNF標準物(20ng/ml)および9 0μlのTNF培養液を2ウェルずつプレートに加え、第二の列から最後の列ま でプレートの下に向かって1:2で希釈する。マクロファージ細胞アッセイ由来 の上清を含むテストサンプル(75μl)を2ウェルずつ別の列に加え、第二の 列から最後の列まで1:3で希釈する。 TNF感受性L929マウス線維芽細胞を162cm2の培養フラスコに106 個を播種し、1週間放置して増殖させる。L929細胞を1フラスコあたり10 mlのトリプシン−EDTAを用いフラスコから除去して3〜5分保温する。細 胞懸濁液を希釈し6分間遠心沈殿させる。沈殿物を1フラスコあたり5mlの新 鮮L929培養液に再懸濁し、計測する(マクロファージ細胞の場合と同じ)。細 胞懸濁液を106細胞/mlに希釈する。上清を含む96穴プレートの各ウェル に接種するために100μlを用いる(L929増殖培養液は、FBSの代わり に50mlの10%熱不活化ウマ血清を用いる点を除きマクロファージ細胞培養 液と同じである。TNFアッセイ培養液は4μg/mlのアクチノマイシンDを 添加することを除きマクロファージ細胞培養液と同じである。) プレートを5%CO2下で37℃で2日間培養する。続いて培養液を吸引し、 フェノールレッドを含まない改変イーグル培養液中の染料MTT(0.5mg/ ml)の100μlと交換する。その後プレートを5%CO2下で37℃で3時 間保温する。その後染料を除去し、100μlの純粋エタノールに置換する。プ レートを室温に10〜15分置き、ホルマザン染料の結晶を溶解させる。 このプレートを690nmのリファレンスフィルターを用いてELISAプレ ート読み取り装置で570nmで読み取る。TNF活性の1ユニットはL929 細胞の50%を殺すために必要な量と定義される。したがってユニット/mlで のTNFレベルは、L929細胞の50%死滅をもたらす希釈の逆数である。 本発明を上記の詳細な説明を参考に説明してきたが、一方、前述の記載は説明 を目的としており、本発明の範囲を限定しようとするものではないことは理解さ れよう。本発明の他の特徴、利点および改変は以下の請求の範囲内に含まれる。 全ての刊行物、特許出願、特許および本明細書に記載した他の参考文献はそれら の完全な形で参照により本明細書に含まれる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07K 7/06 C07K 16/18 16/18 C12P 21/08 C12P 21/08 A61K 37/02 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN, CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,G E,HU,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR ,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV, MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,P L,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK ,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ,VN, YU

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. YXXIQXWXHYR(配列番号:1)のアミノ酸配列(式中Xはい ずれのアミノ酸でもよい)を含む単離抗微生物ペプチド。 2. 該アミノ酸配列が配列番号:6で説明される請求項1のペプチド。 3. 該アミノ酸配列が配列番号:7で説明される請求項1のペプチド。 4. 該ペプチドが少なくとも1つの改変アミノ酸を含む請求項1〜3のいず れかに記載のペプチド。 5. 該改変アミノ酸がカルボキシ末端アミドを含む請求項4のペプチド。 6. 該ペプチドが、グラム陽性細菌、グラム陰性細菌、真菌およびウイルス から成る群から選ばれる微生物に対して抗微生物活性を示す請求項1のペプチド 。 7. 該微生物が、黄色ブドウ球菌(S.aureus)、大腸菌(E.coli)、鵞口瘡カン ジダ(C.albicans)、ネズミチフス菌(S.typhimurium)およびカンジダ・ネオフォ ルマン(C.neoformans)から成る群から選ばれる請求項6のペプチド。 8. 配列番号:3で説明されるアミノ酸配列またはその機能的フラグメント をもつ単離抗微生物ポリペプチド。 9. 配列番号:5で説明されるアミノ酸配列またはその機能的フラグメント をもつ単離抗微生物ポリペプチド。 10. 配列番号:1のペプチドまたはその機能的フラグメントをコードする 単離核酸配列。 11. 配列番号:6のペプチドまたはその機能的フラグメントをコードする 単離核酸配列。 12. 配列番号:7のペプチドまたはその機能的フラグメントをコードする 単離核酸配列。 13. 配列番号:3のポリペプチドまたはその機能的フラグメントをコード する単離核酸配列。 14. 配列番号:5のポリペプチドまたはその機能的フラグメントをコード する単離核酸配列。 15. そのような配列が以下の特徴を有する請求項13または14に記載の ポリヌクレオチド、 a)ストリンジェントな条件下で請求項13または14のポリヌクレオチドとハ イブリダイズするヌクレオチド配列; b)請求項13または14のDNAによってコードされるアミノ酸配列の保存的 変型を有するペプチドをコードするヌクレオチド配列: c)TがUである請求項13または14のヌクレオチド配列; d)BGP−AまたはMGP−Aの生物学的活性を保持するペプチドをコードす るa)、b)またはc)の機能的フラグメント;および e)a)、b)、c)またはd)のいずれかによってコードされるアミノ酸配列 をコードする縮退ヌクレオチド配列。 16. 配列番号:1と結合する抗体。 17. 該抗体がモノクローナル抗体である請求項16の抗体。 18. 該抗体がポリモノクローナル抗体である請求項16の抗体。 19. 微生物の増殖を維持することが可能な環境での殺微生物的または静微 生物的抑制の方法であって、当該方法が、YXXIQXWXHYR(配列番号: 1)のアミノ酸配列(式中Xはいずれのアミノ酸でもよい)を含むペプチドの殺 微生物的または静微生物的に有効な量を該環境に与えることを含む前記殺微生物 的または静微生物的抑制方法。 20. 該ペプチドが配列番号:6で説明されるアミノ酸配列を有する請求項 19の方法。 21. 該ペプチドが配列番号:7で説明されるアミノ酸配列を有する請求項 19の方法。 22. 該ペプチドが、配列番号:3で説明されるアミノ酸配列またはその機 能的フラグメントを有する請求項19の方法。 23. 該ペプチドが、配列番号:5で説明されるアミノ酸配列またはその機 能的フラグメントを有する請求項19の方法。 24. さらに少なくとも1つのまた別の抗微生物組成物を含む請求項19の 方法。 25. 該抗微生物組成物が、抗生物質、抗真菌剤および抗ウイルス剤から成 る群から選ばれる請求項24の方法。 26. 該抗生物質が、アミノグリコシド系、ペニシリン系、セファロスポリ ン系、カルバペネム系、モノバクタム系、キノロン系、テトラサイクリン系、グ リコペプチド系、クロラムフェニコール、クリンダマイシン、トリメトプリム、 スルファメトキサゾール、ニトロフラントイン、リファンピンおよびムピロシン から成る群から選ばれる抗生物質の種類から選ばれる請求項25の方法。 27. 該抗生物質が、アミカシン、ゲンタマイシン、カナマイシン、ネチル ミシン、t−オブラマイシン、ストレプトマイシン、アジスロマイシン、クラリ スロマイシン、エリスロマイシン、エリスロマイシンエストレート/エチルスク シネート/グルセプテート/ラクトビオネート/ステアレート、ペニシリンG、 ペニシリンV、メチシリン、ナフシリン、オキサシリン、クロキサシリン、ジク ロキサシリン、アンピシリン、アモキシシリン、チカルシリン、カルベニシリン 、メズロシリン、アズロシリン、ピペラシリン、セファロシン、セファゾリン、 セファクロル、セファマンドール、セフォキシチン、セフロキシム、セフォニシ ド、セフメタゾール、セフォテタン、セフプロジル、ロラカルベフ、セフェタメ ト、セフォペラゾン、セフォタキシム、セフチゾキシム、セフトリアキソン、セ フタジジム、セフェピム、セフィキシム、セフポドキシム、セフスロジン、イミ ペネム、アズトレオナム、フレロキサシン、ナリジキシン酸、ノルフロキサシン 、シプロフロキサシン、オフロキサシン、エノキサシン、ロメフロキサシン、シ ノキサシン、ドキシサイクリン、ミノサイクリン、テトラサイクリン、バンコマ イシンおよびテイコプラニンから成る群から選ばれる請求項26の方法。 28. 該ペプチドが、少なくとも1つの改変アミノ酸を含む請求項19の方 法。 29.該改変アミノ酸がカルボキシ末端アミドを含む請求項28のペプチド。 30. 該ペプチドが、グラム陽性細菌、グラム陰性細菌、真菌およびウイル スから成る群から選ばれる微生物に対して有効な殺微生物剤または静微生物剤で ある請求項19の方法。 31. 該微生物が、黄色ブドウ球菌(S.aureus)、大腸菌(E.coli)、鵞口瘡カ ンジダ(C.albicans)、ネズミチフス菌(S.typhimurim)およびカンジダ・ ネオフォルマン(C.neoformans)から成る群から選ばれる請求項30のペプチド。 32. 該環境が生物である請求項19の方法。 33. 該環境が動物である請求項32の方法。 34. 該環境がヒトである請求項32の方法。 35. 該環境が食物または食用製品である請求項19の方法。 36. 該環境が給水源である請求項19の方法。 37. 脂質多糖類(LPS)関連疾患をもつか、またはその危険性を有する 対象者のそのような疾患を抑制する方法であって、当該方法が、配列番号:1、 配列番号:3、配列番号:5、配列番号:6および配列番号:7のアミノ酸配列 またはそれらの機能的フラグメントから成る群から選ばれるアミノ酸配列をもつ ペプチドの治療的に有効な量を該対象者に投与することを含む前記脂質多糖類結 合疾患の抑制方法。 38. さらに、少なくとも1つのまた別の抗微生物組成物を含む請求項37 の方法。 39. 該抗微生物組成物が、抗生物質、抗真菌剤および抗ウイルス剤から成 る群から選ばれる請求項38の方法。 40. 該抗生物質が、アミノグリコシド系、ペニシリン系、セファロスポリ ン系、カルバペネム系、モノバクタム系、キノロン系、テトラサイクリン系、グ リコペプチド系、クロラムフェニコール、クリンダマイシン、トリメトプリム、 スルファメトキサゾール、ニトロフラントイン、リファンピンおよびムピロシン から成る群から選ばれる抗生物質の種類から選ばれる請求項39の方法。 41. 該抗生物質が、アミカシン、ゲンタマイシン、カナマイシン、ネチル ミシン、t−オブラマイシン、ストレプトマイシン、アジスロマイシン、クラリ スロマイシン、エリスロマイシン、エリスロマイシンエストレート/エチルスク シネート/グルセプテート/ラクトビオネート/ステアレート、ペニシリンG、 ペニシリンV、メチシリン、ナフシリン、オキサシリン、クロキサシリン、ジク ロキサシリン、アンピシリン、アモキシシリン、チカルシリン、カルベニシリン 、メズロシリン、アズロシリン、ピペラシリン、セファロシン、セファゾリン、 セファクロル、セファマンドール、セフォキシチン、セフロキシム、セフォニシ ド、 セフメタゾール、セフォテタン、セフプロジル、ロラカルベフ、セフェタメト、 セフォペラゾン、セフォタキシム、セフチゾキシム、セフトリアキソン、セフタ ジジム、セフェピム、セフィキシム、セフポドキシム、セフスロジン、イミペネ ム、アズトレオナム、フレロキサシン、ナリジキシン酸、ノルフロキサシン、シ プロフロキサシン、オフロキサシン、エノキサシン、ロメフロキサシン、シノキ サシン、ドキシサイクリン、ミノサイクリン、テトラサイクリン、バンコマイシ ンおよびテイコプラニンから成る群から選ばれる請求項40の方法。 42. 該ペプチドが、少なくとも1つの改変アミノ酸を含む請求項37の方 法。 43. 該改変アミノ酸が、カルボキシ末端アミドを含む請求項42の方法。 44. 配列番号:1,6および7から成る群から選ばれるペプチドの抑制的 に有効な量と原虫を接触させることを含む、原虫の増殖を抑制する方法。
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